春は、ひだまりと喜び、愛と創造性の時、季節の王様です。母なる大地が目を覚まして芽を吹かせ、エネルギーは高まり、全てが花咲き、色とりどりになります。私たちはエネルギーをより感じ、こどもたちが遊び鳥たちが歌う戸外で過ごす時間が増えます。春はお祝いの季節です。
春の性質は、温かく、湿り気があり、優しくそして肥沃です。その温かさは、冬の間に溜まった雪や氷を溶かし始めます。同様に、体内のカパ(潤滑やエネルギーの維持に関係のある心身の力)が解けて流れ始めます。そのせいで、多くの人が春風邪をひくのです。また、花々が花粉や甘い香りを放つので、多くの人が花粉症やアレルギーに悩みます。
鼻水や喘息、鼻詰まり、アレルギーがあるなら、または気だるく、貪欲、執着しているように感じるなら、おそらくカパが過剰になっています。こうした症状を防ぐ最善の方法は、カパを減らす養生法を行うことです。下記の伝統あるヒントを試して、ぜひ春を存分に楽しみましょう。
1. 春のデトックス
週に一度、ニンジン、ビーツ、ブロッコリ、パセリ、林檎、ザクロ、ベリー類など新鮮な果物や野菜でジュース断食をしてみましょう。そして、腸をきれいに保つため夜にお白湯でトリファラ(アーユルヴェーダのミックスハーブ)を摂ります。また、評判の良いアーユルヴェーダ・クリニックで、3〜10日のパンチャカルマを受けるのも良いでしょう。浄化と回復の養生法であるパンチャカルマは、体を解毒し、体内組織を浄化、そして免疫を強化します。そして、資格のある医師の指導のもと、個人に合わせたラサヤナ(アーユルヴェーダの回復セラピー)を行えば、体が軽く活発に感じることでしょう。
2. 滋養のあるハーブ
春のカパを減らすのに良いハーブには、生姜、黒胡椒、トリカトゥ、クトゥキ、プナルナヴァがあります。ウェブや地元の健康食品店などで探してみてください。
3. 活動的に
太陽が上がった後に寝ていると、カパ・ドーシャのバランスを崩します。代わりに、早起きして朝の散歩をしましょう。そして、元気の出る太陽礼拝、魚のポーズ、船のポーズ、弓のポーズ、バッタのポーズ、ライオン、キャメル、ヘッドスタンドやショルダースタンドなど春のヨガを行いましょう。いつものハタヨガとともに、バストリカ(火の呼吸)、カパラバティ(頭を輝かせる呼吸)、ブラマリなどのエネルギーを活性させるプラナヤマをしましょう。
4. 自分に合った食事
春は、アグニ(消化の火)は弱くなります。ですから、アグニの強い冬よりも食べる量を減らすことをアーユルヴェーダでは勧めています。カパが優位な体質の人は、特に減らしましょう。
軽く温まる食事を
苦味、辛味、渋味のあるものが春に適した食べ物です。黄エンドウ豆、赤レンズ豆、ひよこ豆、インゲン豆、大豆製品などの豆類、大麦、蕎麦、とうもろこし、キビ、オーツ麦などの穀類などの自然食品を味わいましょう。野菜は、ブロッコリーやカブ、ほうれん草、オクラ、アスパラガス、アーティチョーク、玉ねぎなどを、ニンニクや生姜、黒胡椒、唐辛子などのスパイスと摂ります。タンポポやリーフレタスなどの春の葉野菜のサラダはカパを減らします(が、ヴァータ優位体質の人はこれらを少なめに食べるようにしましょう)。また、梨やプラム、リンゴ、ザクロ、ルバーブなども適度な量で摂るとよいでしょう。
消化によい飲み物
アグニを強く保つため、クミン、コリアンダー、フェンネルパウダーを同量入れたお茶を飲みましょう。あるいはホームメードのラッシーを作りましょう。ヨーグルトと水1対4の量にしてローストしたクミンシード小さじ4分の1を合わせ、クリーム状になるまで混ぜます。
冷たく重い食べ物は避ける
柑橘類、アイスクリーム、ポテトチップスなど、酸味、甘味、塩味のある食べ物はカパ・ドーシャを増やすので避けるべきです。また、乳製品や冷やした飲み物も減らしましょう。これらは消化力を弱めます。
もっとハチミツを
アーユルヴェーダによれば、ハチミツは熱を作るので春のカパのバランスを整えます。甘味料として使ったり、小さじ一杯のハチミツをカップ一杯のお湯で溶かして自分へのご褒美としましょう。
(出典)https://yogainternational.com/article/view/4-tips-to-stay-healthy-this-spring