ラベル ドーシャ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ドーシャ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年4月16日木曜日

自宅でパンチャカルマの浄化をする方法 
How to Do the Panchakarma Cleanse at Home


春は夏になる前の浄化のタイミングです。その方法と効果はどんなものでしょうか?
今回の記事は、自宅でできる浄化法です。
ーーーーーーーーー


もしあなたが、わざわざクリニックに行くことなくパンチャカルマの効果を少し感じたいと思っているなら、アーユルヴェーダ専門家のヴァサナ・ラッド氏が自著「The Complete Book of Ayurvedic Home Remedies(自宅でできるアーユルヴェーダ療法の全て)」の中で推奨している以下のバージョンを試してみましょう。




妊娠中、虚弱、貧血、衰弱の方はこのプログラムを行わないでください。それ以外は、注意して行えばほとんどの健康な方にとって安全です。



パンチャカルマの浄化を始める


まずは、自身の3つのドーシャで成るアーユルヴェーダ的な体質を確認する必要があります。ほとんどの人は、ひとつのドーシャが主要なものであり、もうひとつが二時的なもの、そして3番目は最も表面にでていないものです。


理想的には、このパンチャカルマ浄化は、日々の雑事から離れられるよう1週間の休みをとって行うと良いです。家のことで忙しいなら、静寂を感じられる森の中のキャビンを借りましょう。過度な刺激を避けて、自然の中で休んだり歩いたりして過ごし、読書は軽いものを、そして優しいヨガや瞑想をしましょう。最短では、平日に第1-3日目を、第4-8日は長い休暇で行うといいでしょう。


注意点:Lad氏によれば、このプログラムにより、深い結合組織に溜まった古い未解決の感情が解放されます。それに対処するには、その感情を抑え込まず、心と精神を落ち着かせる瞑想を定期的に実践することを氏は推奨しています。



パンチャカルマ 第1-3日


早朝、温かいギーを60cc 飲みます。(コレステロール、血中脂肪、血糖が高い場合は、ギーではなくアマニ油を3日間、食事の15分前に摂りましょう)


ヴァータが優勢の人は、ギーに岩塩ひとつまみを加え、カファが優勢な人は、トリカトゥ(黒胡椒、長胡椒、生姜のパウダー)をひとつまみ加えましょう。ドーシャに合った食事を摂ります。毎夜、白湯1/2カップにトリファラ(アムラ、ヒビタキ、ハリタキのパウダー)を小さじ1杯入れて10分間浸してから飲みます。



パンチャカルマ 第4-5日


朝食、昼食、夕食にキチャリだけを食べます。


ドーシャに合わせたお茶を飲みます。小さじ1/2-1杯を5分間抽出して飲みましょう。

ヴァータ:同量の生姜、クミン、コリアンダー
ピッタ:同量のクミン、コリアンダー、フェンネル
カファ:同量の生姜、シナモンにひとつまみのクローブ



就寝前は、温めたオーガニックオイル240cc (ヴァータはごま油、ピッタはひまわり油、カファはコーン油)で15-20分間の全身をマッサージします。オイルが肌に浸透するまで数分間置き、温かいシャワーを浴びるか入浴します。肌にオイルが少し残る様、全身を天然石鹸で洗います。そしてトリファラを摂ってからベッドに向かいましょう。



パンチャカルマ 第6-8日


キチャリとお茶、夜のマッサージとシャワー、トリファラを続けます。就寝時には、アーユルヴェーダのハーブ、ダシャムーラを水2カップに入れて5分間沸かします。人肌の温度に冷めたら濾してバスティ(腸洗浄)に用います。トイレに行くまで、少なくとも30分は(できれば一晩)お腹に保つようにしましょう。



パンチャカルマ 第9-12日以降


おめでとうございます!パンチャカルマ浄化の主要部分は終わりました。9日目、キチャリに蒸し野菜を加えましょう。イーストの入っていないパン、より多くの野菜を加えたより健康的な食事に徐々に変えていき、そしてドーシャに合った食事へと戻ります。


「より効果的な回復を得るには、体力を養う時間をとりましょう」Lad氏は言います。「週末だろうと、1週間、1ヶ月、またはそれ以上だろうと、休養やリラックス、心身や精神を回復させる目的をもった時間をとりましょう」


その間、たくさん休養をとり、禁欲を保ち、ヨガや瞑想を定期的に行います。また30ー60日間、朝夕にバランスをとるための飲み物を飲みましょう。
ヴァータ:ホットミルク1カップにアシュワガンダ小さじ1
ピッタ:温かいミルクにシャタヴァリ小さじ1
カファ:温かいミルク1カップにプルナルナーヴァ小さじ1、


そして、2-3ヶ月の間、トリファラを続けます。



時間が経つにつれ、このパンチャカルマ浄化で、自己認識、自己肯定感、自己愛が深まります。心身がますます浄化されると、ヨガの実践(生活)が輝き始めます。そしてそれこそが長寿の科学であるアーユルヴェーダそのものなのです。







(出典)https://yogainternational.com/article/view/how-to-do-panchakarma-at-home/


2024年9月6日金曜日

全てのレベルで癒すアーユルヴェーダの知恵 Vol.2
Ayurvedic Wisdom to Address Healing on Every Level

 前回の続きです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バランスを取り戻す


癒しの基本は自分の特性を理解することなので、アーユルヴェーダによれば、健康を取り戻すためには正確な属性や生まれ持った特質、病気の構造などを理解しなければなりません。体内のバランスを作る知性が身体そのものにあり、アーユルヴェーダはそのプロセスを助けるのです。アーユルヴェーダの治療は全て、ヴァータ、ピッタ、カパのバランスを築くように考えられています。そしてそれは、毒素の排出と中和の2通りの方法で行われ、どちらの方法も肉体レベルと同様に感情レベルにおいても効果的です。







感情を解放する


怒りや恐れ、不安、いらいら、嫉妬、所有欲、貪欲は人間誰もがもつ感情です。私たちの文化においてそれらは良くないものとされるため、多くの人はそうした感情を表に出さないことを子供のころ身につけます。その結果、そうした感情を自然な表現を幼い頃から抑え始めます。アーユルヴェーダでは、こうした感情は解放すべきだとされています。なぜなら、抑えることでバランスの崩れが生じ、それが結果として病気を生む毒となるからです。


否定的なものに対処するアーユルヴェーダのテクニックは、観察と解放です。例えば、怒りが起こる時、そのことにしっかりと気づき、初めから最後までその感情がどう展開するかを見つめます。この観察で、怒りの本質を知り、そして解放します。手放すのです。全ての感情に対してこのように対処することができます。


恐怖はヴァータに、怒りはピッタに、そして貪欲、嫉妬、所有欲はカパに関連があります。恐怖が押さえつけられると腎臓が乱されます。怒りは肝臓、貪欲や嫉妬、所有欲は心臓や膵臓に影響します。




浄化


毒素はまた、悪化したドーシャが生物学的な炎(アグニ)に影響を与えた時に作られます。そしてその結果、消化や代謝、吸収に影響を与えます。つまり、消化、吸収、同化されなかった食べ物がアーマとして体内に残り、不均質で不健全な粘りのある物質として組織に癒着し、経路に詰まり、毒性をつくります。それが血液に入り毒血を作り、病気の根本原因となります。このアーマの根本原因は、アグニを攻撃する悪化したドーシャであり、消化や代謝の力を下げます。


浄化(ショーダン)の目的は、体から過剰なドーシャとアーマを取り除くことです。ドーシャとアーマを体内の深部から、排出することができる場所まで移動させる最初の手順(プールヴァカルマ)も含まれます。その後、5つの手順(パンチャカルマ)でそれらを取り除きます。過剰になった不純なカパを取り除く嘔吐セラピー(ヴァマン)や、過剰なピッタを取り除く腸を下すセラピー(ヴィレチャナ)、過剰なヴァータを取り除く浣腸セラピー(バスティ)。ナシヤは特定の薬草パウダー、薬を加えた調合オイル、そしてギーを鼻に入れてプラナや精神、意識を浄化します。ラクタ・モクシャは、伝統的な瀉血あるいは特定の薬草を使った血液の浄化です。




毒素の中和


体のドーシャのバランスを整え落ち着かせる中和法(シャマン)には7タイプあり、火を燃え立たせる(ディパン)、毒性のあるアーマを燃やす(パチャン)、断食(クスッド・ニグラハ)、脱水を保つ(トゥルット・ニグラハ)、ヨガのストレッチ(ヴィヤヤマ)、日光浴(アタップ・セーヴァ)、そして呼吸です。シャマンは主に精神的な浄化法で、パンチャカルマを行うには体力が弱い人、そして感情的な問題のある人などに適しています。免疫やアグニに影響する慢性的な乱れはピッタ、ヴァータ、カパにかかわらずシャマンが良いでしょう。シャマンは、治療にも予防にもなるので健康な人にも向いています。


  • シャマンの初めは、蓄積された毒素を燃やすために体内の火をおこすことです。これはカパやヴァータの乱れに、特に消化の火が落ちている人には必ず必要です。特定の薬草を特別な割合で蜂蜜とともに内服します。中でもピッパリ、生姜、シナモン、黒胡椒、チトラックなどは火をおこすのに役立ちます。みぞおちに集中することでもアグニを燃やすことができ、肉体や微細な因果体の毒素を燃やします。このテクニックはカパやヴァータタイプに特に効果的ですが、ピッタの人が行うには十分な注意が必要です。


  • 毒素は、トリカトゥ、チトラック、シナモン、生姜、クミン、コリアンダー、フェンネルなどの薬草を特定の割合で作ったお茶を摂ることで燃やす(パチャン)ことができます。これらのお茶は、食べ物が適切に吸収できる様に食事の後に飲まなければいけません。集中や瞑想、熟考もまたパチャンを高めます。


  • 急な発熱や消化不良、赤痢、下痢の場合、アーユルヴェーダでは断食(クシュド・ニグラハ)を勧めています。通常の断食では、ギーで煮たリンゴ、バスマティライスとムング豆とギー、あるいはヨーグルトとお米だけを少量だけ食べます。しかし、急な発熱や下痢、赤痢などの場合は、数日間何も食べない方が良いです。これがアグニを燃え立たせ毒素を燃やします。


  • 脱水を保つ(トゥルット・ニグラハ)とは、水を飲まないことです。体内に過度の水分が保持されるカパの乱れの時にはとても大切です。アーユルヴェーダでは、例えば浮腫のように腎臓の不調、腹腔内に水分が溜まっている時、特定の尿の異常がある時は水を摂取してはいけないと伝えられています。トゥルット・ニグラハは、水のファスティング(水だけを飲む)ではありません。水を全く飲まないことです。


  • 次に続くのはエクササイズ(ヴィヤヤマ)で、特にヨガのストレッチです。ここでのエクササイズとは、筋肉の特定の方向へのストレッチで、努力がなければできない目標を立てます。この努力が肉体的なストレスを生み、その結果火が起こります。アーユルヴェーダでは、エクササイズは血流を改善し、心拍を活性、カロリー燃焼を強め、代謝を刺激し、体温を調節、体重を維持すると言われます。また、感覚を鋭く注意深くさせ、心が研ぎ澄まされます。正しいエクササイズは素晴らしいシャマンの技術なのです。


    アーユルヴェーダでは、それぞれ個人の体質に向けたエクササイズを推奨しています。例えば、ヴァータの人に重要なのが骨盤腔なので、骨盤の筋肉をストレッチするエクササイズが良いです。それゆえヴァータの人が落ち着くのを促してくれるのは、前屈、後屈、背骨の捻り、コブラのポーズ、ラクダのポーズ、肩立ち、鋤のポーズなどです。水泳はヴァータの人に向いていますがジョギングはそうではありません。

    ピッタの人に重要なのがみぞおちで、そのあたりの筋肉をストレッチするエクササイズが効果的になります。魚のポーズ、舟のポーズ、ラクダ、バッタ、そして鋤のポーズがピッタを落ち着かせるのに役立ちます。ヴァータと同様にピッタにも水泳は良いです。

    カパの人の重要な場所は胸ですので、胸まわりのストレッチをするエクササイズが効果的です。それには、肩立ちや耡のポーズ、バッタ、猫、牛、弓のポーズが含まれます。これらは全てカパの肺腔内循環を高めます。カパにはジョギングが良いですが、カパの人はジョギングを好みません。山登りやハイキングなどが良いでしょう、が、やはりあまり好きではないでしょう。



  • 日光浴(アタップ・セーヴァ)は、もうひとつの伝統的なシャマンですが、熱と光、そして高レベルの意識の源は太陽だからです。ピッタ優位の人が日光浴をするには、日光照射を減らすためにオイル(日除け)を塗布する様にし、30分以内を目安にしましょう。ヴァータの人は1時間ほどの日光浴をします。カパの人は1時間以上日光の下で横たわっても構いません。カパとヴァータの人は、正しいケアができるなら日光の下に横たわってみぞおちに集中した瞑想をするのも素晴らしいシャマンになります。血流を改善し、ビタミンDの吸収を促し、骨を強くします。

    しかしながら、電離層やオゾンが破壊されている今日では、望まれない過度の放射線(紫外線)が地面に届いているので、日光浴が危険な場合もあります。皮下のブラジャッ・ピッタを悪化させ皮膚がんを起こす危険があります。ほくろが多い人は日光浴をしない方が良いでしょう。月光浴はピッタを下げるのに良いです。



  • 最後のシャマンは呼吸です。呼吸法(プラナヤマ)には数多くのタイプがあり、経験豊富な指導者から学べる全く異なる呼吸の科学もあります。しかし、誰しもが両方の鼻から正しい呼吸をいくつかしなければなりません。そのひとつは以下のような呼吸です。静かに座って片鼻から深く吸い込み、下腹部へ息を入れ、そしてゆっくりと反対の鼻から吐き出します。反対の鼻でこれを繰り返し、片鼻ずつの呼吸を続けます。これが交互の鼻腔のプラナヤマで、シャマンの全ての形と同様に、心と体、意識のバランスをもたらすのに役立ちます。




結果は・・


この様に、アーユルヴェーダは、健康と調和を日常にもたらす洞察を与えてくれます。また、長寿や精神的な平穏をもたらします。アーユルヴェーダは完全な癒しの技術であり、その基本的な原理を理解し、自分の体質を理解し、ドーシャの悪化の性格な性質と構造を理解することで、正しい指針に従って調和とバランスを得ることが可能となります。そのバランスから、最も平穏な状態が生まれるのです。








2024年8月27日火曜日

全てのレベルで癒すアーユルヴェーダの知恵 Vol.1
Ayurvedic Wisdom to Address Healing on Every Level


アーユルヴェーダは古代のヴェーダ文献を起源にしています。サンスクリット語の「命」の意味を持つ「AYUR」と「知識」である「VEDA」の2つの言葉から作られています。古代の人々によれば、科学は体系的かつ論理的に整理された知識であり、時と共にアーユルヴェーダは命の科学、すなわち体、心、精神など私たちの全てを包含する広範囲の科学となりました。



どのように私たちが存在するのか


アーユルヴェーダの文献はサンキャ哲学に基づいています。サンキャ哲学では、全ての人間は宇宙の完全な秩序(純粋意識)の創造物であり、プルシャという男性的なエネルギーとプラクリティという女性的なエネルギーの形をとっています。プルシャは選択不可の受動的な意識であり、プラクリティは選択可能な能動的意識です。プルシャは創造には加わらず、プラクリティは神聖な創造の意思です。プラクリティは世界の全ての形を創造し、プルシャはその創造を目撃するのです。


プラクリティはグナと呼ばれる3つの特性を含む根源的な物理的エネルギーで、(宇宙から生じた)自然界全てに見られます。3つのグナとは、サットヴァ(本質)、ラジャス(動き)、タマス(不活発)です。この3つがこの世の全ての基本です。プラクリティに調和をもって包含されていますが、このバランスが崩れるとグナは互いに作用し合い、そうして宇宙の発展を生じさせるのです。


最初にプラクリティから現れるのは宇宙の知性です。「mahad」から自己意識(ahamkar)が作られます。そして自己意識が五感(tanmatras)と5つの運動機関となり、サットヴァの力を借りて有機的な世界を作ります。同様の自己意識がさらに、タマスの力を借りて自己意識が5つの基本元素(bhutas)となり、無機的な世界を作ります。ラジャスは体内の動的な生命力であり、有機的、無機的世界をそれぞれサットヴァとタマスへと展開します。つまり、サットヴァとタマスは不活発な潜在的エネルギーであり、現れるにはラジャスの活発な動的エネルギーが必要となります。







個性の働き


全ての個々の意識には常にサットヴァ、ラジャス、タマス間の相互作用があり、個人個人の相対的優勢は精神的で倫理的な性質の違いに起因します。例えばサットヴァな性質は、気づき、純潔、認識の明確さとして現れ、結果として善良性や幸福をもたらします。サットヴァが優位にある人は、敬虔で愛情深く、思いやりがあり純粋な心を持ちます。そうした真実や道徳的な正義に従う人は、礼儀正しく、良い行いをします。すぐに動揺したり怒ったりしません。精神的に勤勉ですが、心が疲労することはありません。健康的で注意深く、また意識が高く、輝きや知識、喜び、幸せに満ちています。


動きやエネルギーはラジャスによるもので、これが感覚的な楽しみや喜び、痛み、努力、絶え間ない動きなどをもたらします。ラジャスな性質が優勢な人は、自分本位で野心的、意欲的、
誇りや競争心が高い、また他人をコントロールする傾向があります。力や名声、地位を好み、完璧主義です。彼らは勤勉ですが方向性を欠いています。落ち着かず、活動的で動きを止めません。感情的には、彼らは怒り、嫉妬し、野心を持っていますが、成功しても喜びがもたらされることはありません。精神的な意識に誠実ではないのです。かれらの活動は自己中心的でわがままです。


タマスには、暗い、不活性、重いなどの特徴があり物質主義な考え方を持ちます。タマスな性質が優勢の人は、他の人に比べてあまり知的ではありません。鬱や怠惰の傾向がありよく眠ります。頭を使う仕事ですぐに疲れます。あまり責任のない仕事を好み、食べて飲み寝てセックスをすることを好みます。貪欲で独占欲が強く、執着し怒りっぽい、そして他人のことは考えません。彼らは瞑想に集中することは苦手です。




ドーシャの働き


精神的な性質に加えて、ヴァータ、ピッタ、カパという生物学的な気質(ドーシャ)が3つあります。体内の心理学的、精神病理学的な変化の全てを司り、全ての臓器や細胞組織に存在します。「空」と「気」が組み合わさってヴァータとなり、火と水がピッタとなり、水と地がカパとなります。


ヴァータとピッタとカパは誰にでも存在しますが、個々人によって異なる組み合わせになっています。例えば、基本的には体質は7つあります。ヴァータ、ピッタ、カパが優勢なモノタイプ、ヴァータとピッタ、ピッタとカパ、カパとヴァータが優勢なデュアルタイプ、そしてヴァータ、ピッタ、カパが同じ比率になる均等タイプがあります。ドーシャのバランスはまた、個人の体質におけるサットヴァ、ラジャス、タマスによっても影響を受けます。


ヴァータは軽く、動きがあり活動的、鮮明で収斂、分散します。そうした性質によって、ヴァータの人の髪や肌、腸は乾燥していて、便秘しやすい傾向にあります。ヴァータの軽い性質により、体重が軽く痩せていたり体重不足することがあります。冷たい性質が、手足の冷たさや血流の悪さとして現れます。ヴァータはよく動くので、ヴァータタイプはとても活動的です。


ピッタは熱く鋭く、軽く、流動的で酸味があってオイリー、広がる性質を持ち、ピッタが過剰になるとそれらが現れてきます。ピッタは熱いので、ピッタの人は食欲が強く温かい肌をしています。またピッタは鋭く、ピッタの人は尖った鼻、歯、目、心を持っています。鋭い言葉を使います。記憶力が良いです。オイリーな性質のため、柔らかで温かくオイリーな肌、ストレイトでオイリーな髪を持ち、オイリーで水分の多い便をします。ピッタは軽いため、ピッタの人は中肉中背で明るい光を嫌います。


カパは重く、遅い、冷たい、オイリー、水分が多い、密集、厚い、安定して濁っています。こうしたドーシャの優位性を持った人は、重い骨、筋肉や脂肪を持ち、体重が増える傾向があります。代謝や消化が遅く、冷たく湿った肌をして、太くウェーブのかかった髪をし、大きく美しい目をしています。遅い性質のため、カパの人はゆっくりと歩き話します。ジョギングやジャンプは好まいのですが、座って何もしないことが好きです。


個人の体質(プラクリティ)は、受胎時のヴァータやピッタ、カパの異なる組み合わせによって決まります。人は全て唯一の存在です。男性の種(精子)と女性の卵(卵子)が両親の体質を伝えますが、精子の受精時における優勢因子が、卵子の劣性を中立させたり同様の性質を促進したりします。例えば、強いヴァータ性質を持った精子は、卵子のカパの特徴をいくらか抑制します。乾燥して軽く、粗い動的な質のヴァータが、オイリーで重く、滑らかで安定したカパの性質を抑えるのです。ヴァータとカパはどちらも冷たいので、この性質は胎児の中で促進され、子どもは寒さに敏感になります。この場合の子供は、ヴァータ・カパの体質を受け継ぎます。一方で、精子も卵子も共にヴァータの場合、その子孫はヴァータ体質を受け継ぎます。



バランスが崩れること


アーユルヴェーダにおける健康とは、体と心と意識とのバランス、そしてヴァータ、ピッタ、カパという内的なバランスが取れている状態です。体そのものは3つの質(ドーシャ)、7つの組織であるダートゥ(血漿、血液、筋肉、脂肪、骨、神経、生殖器)、3つの老廃物であるマーラ(便、尿、汗)、そして火または代謝のエネルギーであるアグニから成っています。病気とはこれらのどれかのバランスが崩れている状態のことです。言い換えれば、病気の根本原因はドーシャ(ヴァータ、ピッタ、 カパ)の悪化であり、さまざまな要因で起こります。そして一度悪化すると、そのドーシャがそれぞれの場所で蓄積し始めます。ヴァータは結腸で、ピッタは大小腸で、カパは胃です。その誘因が続けば、蓄積されたドーシャが元の場所から溢れ出して全身に広がり、すでに弱った組織に入り込んでそこに病変を作り出します。ついには、影響を受けた臓器、あるいは全身に病変が現れるのです。


アーユルヴェーダでは、遺伝的、先天的、内的、外的、季節的、習慣的、超自然の要因が7つの病気の主な原因とされます。また病気は、五感(聴覚、触覚、視覚、味覚、嗅覚)の使い方が間違っている、使いすぎている、使わなすぎていることからも起こり得ます。病気そのものは、関係するドーシャの数、影響している特定の組織、、悪化したドーシャの組み合わせ、その病気は一次的なのか二次的なのか、悪化の強さ、そして病気が現れたてからの期間などによって特徴を述べることができます。


知られている遺伝病は多く存在し、特定の問題や実際の異常への傾向や性質などがあります。先天的な原因には、母親の生活スタイル、食事、習慣、活動、感情、人間関係など胎児に影響を与えます。潰瘍や肝臓の損傷などの内的な状態は、味覚の使いすぎ(例えば過度に辛い食べ物)が原因となることもあります。ドーシャに影響する外的なトラウマは、交通事故や銃創など暴力的行為です。


病気の季節的要因は、大抵はあまり直接的ではありません。例えば、夏は明るく軽く、熱い、つまりピッタの季節です。秋は冷たく風が吹き乾燥していて、ヴァータの季節です。冬は冷たく風が吹いて湿っているのでカパの季節です。早春は涼しく湿っていてカパ、そして晩春はピッタです。個人の体質がどうであれ、それぞれ関係するドーシャが対応する季節で悪化するでしょう。例えば、ヴァータの人は秋に便秘や坐骨神経痛、関節痛、リューマチする傾向があります。ピッタの人は、夏に蕁麻疹や吹き出物、ニキビ、胆汁異常、下痢、結膜炎などを起こすかもしれません。カパの人は、春に風邪や咳、便秘、くしゃみ、カパ性の鼻腔炎を起こします。


過食、不適切な食生活、喫煙など生来の傾向もまた問題にあり得ます。超自然の原因としては、日焼け、避雷、惑星の動きなどがあります。また、バランスの崩れた感情、深く根差した消えない怒り、恐怖、不安、悲嘆、悲哀などもまたドーシャに影響を与え病気の原因となります。



病を診断する


病気の経過診断の数多くのテクニックには、脈や舌を読む、尿を確認するなどの技術があります。脈には主に3つのタイプがあり(ヴァータ、ピッタ、カパ)、それぞれが異なる12箇所の橈骨動脈拍動でみられるはっきりとした特徴を持っています。もちろん、左右で6箇所ずつで、3つは表面で3つは深部です。これらの脈と内臓には関連性があり、指で各内臓の強さ、活力、生理学的状態などを知ることができます。


舌診断はまた、伝統的なアーユルヴェーダの技術です。この技術は、内臓の機能状態を明らかにする特徴的なパターンを基本としています。舌は内臓を写す鏡で多くの病気の状態を反映しているので、舌の表面を単に観察するだけでそれがわかります。こうしたパターンの中には伴う図形として見られます。


舌の特定の部分における変色や過敏は、その部分に対応する臓器の不具合を示します。白っぽい舌はカパの乱れと粘膜の蓄積を示します。赤い、あるいは黄緑の舌はピッタの乱れ、そして黒いから茶色の変色はヴァータの乱れを示します。乾燥した舌は血漿(ラサ・ダートゥ)が減少している兆候を示しており、青白い舌は赤血球(ラクタ・ダートゥ)の減少を示しています。


またアーユルヴェーダの医師は、体内ドーシャのバランスの乱れを理解するため尿検査をします。血液(ラクタ)やリンパ(ラサ)などの体液は、老廃物(マラス)を生み出した組織から運びだす役割をします。排尿システムは、水分(クレダ)、塩分(クシャール)、窒素性物質(ダートゥ・マラス)を体から取り除きます。また体液の水分(アパ・ダートゥ)や電解質の正常濃度を維持し、量を調整するのにも役立ちます。このように、尿はヴァータとピッタ、カパのバランスを維持する一役を担っています。


尿検査のためには、清潔な容器に早朝の尿を排尿途中で取ります。色を観察しましょう。もし黒っぽい茶色ならヴァータの異常を示しています。暗い黄色ならばピッタの異常です。尿が出ない、あるいは体があまり水分を取り込まない時にも、尿は暗い黄色になります。尿に濁りがあるなら、カパの異常があります。赤い尿は血液(ラクタ)の異常を示します。


正常な尿は典型的な尿の匂いがします。悪い匂いは、体内の毒素(アーマ・ドーシャ)を示しています。酸性の尿は、焼け付くような感覚があり、過剰なピッタを示します。尿の甘い匂いは糖尿病の状態を示しており、排尿中に皮膚の表面に鳥肌が出ることもあります。尿の結砂は、尿管の結石を示します。


ーーーーーーーーーーー
次回に続きます。



2024年7月23日火曜日

夏のピッタのバランスをとる方法 
How to Balance Pitta in the Summer






何千年も前のインドでは、熱い夏の夜の満月の下で、アーユルヴェーダの癒者は青と白の蓮から露を集めて薬用のために保存していました。聖典によれば、その貴重な露の一粒を舌にのせると、全身が冷やされると言われています。この「月の汗」は、外が暑い時期に体が暑くなりすぎる原因となる代謝をコントロールする微細なエネルギーであるピッタ・ドーシャを鎮静します。



脱水している、汗をかいている、あるいはイライラしていると感じたら、おそらくピッタが過剰になっています。その他の眼に見える兆候には、皮膚の炎症、胃酸過多、体のほてり、目の充血、激昂しやすいなどがあります。


しかし、ピッタのバランスが良い時は元気でいられます。類を見ないようなエネルギーややる気に溢れ、精神は明晰に、喜びや生命力、体力を感じられます。ここでは、夏の暑さの中でピッタのバランスをとるヒントをお伝えしましょう。



正反対の原理


アーユルヴェーダの知恵は「似たものは似たものを増やす」という考え方に基づいています。例えば、外が32℃の時に、気性が激しく怒りっぽいビジネスマンが熱いスパイシーなものを食べたら、ただもっと熱くなってよりイライラすることでしょう。そこでアーユルヴェーダでは崩れたバランスを正反対のもので治療するのです。おそらく癒者は、彼の過剰な火を鎮静するためにキュウリのように冷やす食べ物を勧め、水泳に行ったり、「立ち止まって薔薇の香を楽しむ」時間を取るように言うでしょう。この原理はとても単純なため見過ごされがちなのですが、いったん日常生活に取り入れてみれば心身のバランスをすぐに取り戻せることに驚くことでしょう。



何を(いつ)食べるかに注意する


🟠太陽が熱くなる前に朝食と昼食を取る


私たちの消化の火であるアグニは夏に弱くなるため、涼しい季節よりも食欲が弱まります。実際、最も弱るのは日中の一番熱い時間帯です。朝食や昼食を午前11時前に、そして日が沈み始める時に軽い夕食をとるようにしましょう。


🟠夏は水分をたっぷりと


毎日、コップに4-6杯の水、新鮮なココナツウォーターやスイカジュースなどの冷やす飲み物を飲みましょう。キュウリミルクを、皮を剥いたキュウリ1/2カップと牛乳1カップ、砂糖ひとつまみを混ぜ合わせて作り、薔薇の花びらを添えましょう。または、電解水を作りましょう。ライムジュースと砂糖を小さじ1杯ずつ、岩塩をひとつまみをの冷たい水カップ1杯に加えます。


🟠夏の間は熱く、辛い、塩っぱい食べ物を避ける


これらはピッタ・ドーシャを増やします。強いお酒、赤ワイン、赤みの肉もまた、夏には熱を高め過ぎになります。


🟠その代わりに、甘く、苦く、渋いものを食べる


これらの味覚はピッタを鎮めます。夏に良い食べ物は、牛乳やヨーグルト、ギー、キュウリ、りんご、梨、メロン、スイカ、フレッシュのコリアンダー、アスパラガス、アーティチョーク、ブロッコリ、バスマティ・ライスなどです。朝食には、小麦を牛乳で炊いたクリームにカルダモンと砂糖を少し足して食べてみましょう。昼食や夕食には、1日に必要な葉野菜をとります。オリーブオイルやサザンアイランド・ドレッシングでフレッシュなサラダを食べるのが理想です。デザート?タピオカ・プディングや小さじ半分の砂糖を加えた甘いヨーグルト1カップが良いでしょう。



太陽と月


適度な日光は健康や幸福のために不可欠ですが、月光も同様です。その効果を最大限にするヒントをご紹介しましょう。


🟠午前10時から午後3時の直射日光を避ける


日中の暑い時間を戸外で過ごすなら、皮膚が呼吸できるように緩く心地の良い綿や絹の服を着ましょう。白や青、緑、灰色など日光を反射する色を着て、サンダウウッドのビーズや翡翠、真珠、アメジストやムーンストーン、マラカイト、銀など冷やすジュエリーを身につけましょう。そして、広いツバのある帽子で頭部を守りましょう。


🟠熱の中で運動をしない


夏は、水泳やスキューバダイビング、ウォーター・ポロなどウォータースポーツが理想的です。しかし、運動は早朝や夕方遅くに留めておきましょう。


🟠日焼けをしずませる


サンダルウッドとターメリック同量の粉を少しの冷水で混ぜて、そのペーストを日焼け部分に塗ります。または、アロエヴェラのジェルやココナッツオイルを肌に擦り込ませましょう。


🟠月光浴をする


夜、ビーチや涼しい草地を散歩します。白い服を着て白い花を髪につけると、ピッタ・ドーシャを鎮める月の涼やかな光線を取り込むことができます。




夏のヨガ・アサナ


冷やす効果のあるポーズには、魚、ラクダ、船、コブラ、牛、ツリーポーズなどがあります。シタリ・プラナヤマを実践しましょう。また、瞑想も忘れず行いましょう。心や感情の熱が落ち着きます。


2024年5月16日木曜日

溢れるエネルギーを!エネルギーを高める5つの自然な方法 
Supercharge Me! 5 Natural Energy Boosters

季節の変わり目、特に今年の春は暑かったり寒かったりが激しくて疲れやすいですね。体力を保ち健康でいるためにはどうすればいいのでしょうか?

ーーーーーーーーーーーーーー


あなたは、恋人たちや聖人、赤ちゃん、ヨギ、そして妊娠中のお母さんが同じ輝きを発していることに気づいたことはありますか?彼らの肌は輝き、微笑んでいて、いつも目がキラキラしています。文字通り、生命力を放っています。アーユルヴェーダでは、活気に満ちた人には、健康や創造性、ウェルビーイング、精神力などを促す3つ必要不可欠な要素のひとつであるオージャスの量が多意図されています。オージャスは命の精髄で、体組織の純粋な本質であり、幸福感と免疫力の源です。


古代のアーユルヴェーダの文献には、健康的なオージャスがあれば幸せに100歳まで生きられると書かれています。しかし、オージャスが枯渇すると老化や病気に脆弱になり、早死にすることさえもあります。


では、十分なオージャスがあるかどうかどのようにわかるのでしょう?体に見られる兆候は、明るく綺麗な目、艶のある髪、艶のある肌、そして薔薇色の頬などです。また心や感情のサインはといえば、前向きのエネルギー、活力、喜び、明晰な心、共感力などです。もし肌の乾燥、手足の冷え、便秘、不安、頭がはっきりしない、後ろ向きな考え、孤独感、疲労などがあるなら、オージャスが枯渇しているのだとわかります。


多くの人にとってオージャスを増やすことは可能です。以下は、爽快な気分で輝くための5つのヒントです。




1.  オージャスのための食事をとる


太陽の光で実った新鮮な自然食品には、活気を与えてくれるエネルギーを含んでいます。過度に加工した食品、精製した食品、アルコール、刺激物を避けて、オージャスの多い食事をとりましょう。

  • 果物;アボカド、リンゴ、バナナ、デーツ、いちじく、アプリコット
  • 野菜:緑の葉野菜、レタス、パセリ、アルファルファの芽、オクラ、さつまいも、山芋、ルバーブ、ほうれん草、カブ、クレソン、ズッキーニ
  • 穀物:アマランサス、バスマティライス、オートミール、全粒小麦
  • 豆類:ムングダル、大豆、豆乳、豆腐
  • 乳製品:山羊のチーズ、カッテージチーズ、新鮮なヨーグルト、ギー
  • ナッツ類:アーモンド、ブラジルナッツ、黒グルミ、ヘーゼルナッツ、松の実、ピスタチオ、胡桃




2. アーモンドミルクを飲む


アーモンド10個を一晩水につけます。朝になったら薄皮を剥きます。アーモンドをカップ1の牛乳、カルダモンのパウダーをひとつまみ、ひき立ての黒胡椒をひとつまみ、蜂蜜を小さじ1と一緒にブレンダーに入れます。高速で5分間ブレンダーにかけて、いただきましょう。アーモンドと牛乳、蜂蜜はオージャスがたっぷり入っているので、これを飲めば栄養とエネルギーを得ることができます。




3. 自分自身を養う


健康的でバランスの取れたライフスタイルを始めると、活気に満ちた感覚をすぐに感じ始めるでしょう。それは、どうしてでしょうか?なぜなら、ストレスはオージャスを枯渇し、リラクゼーションはオージャスを満たすからです。以下はおアーユルヴェーダのライフスタイルに関するヒントです。


  • 習慣的な運動をする(やりすぎないで)
  • いつのも時間に就寝して、約8時間の睡眠をとり、毎日同じ時間に起きる
  • 自然や芸術に触れて心に栄養を与える
  • 愛する人と一緒に過ごす
  • マルチタスク、過度な刺激、過度なセックス、慢性疲労、強い風、激しい温度を避ける



4. ヨガや瞑想をする


習慣的なアサナやプラナヤマ、瞑想は活力を高めます。瞑想が初めてなら、ソウハムのマントラで行う瞑想を試してみましょう。


両目を閉じて数分間の間深く呼吸します。それから、第3の目に意識を集めて、吸う息とともに心の中で「ソウ」と言い、吐く息とともに心の中で「ハム」と言います。このマントラを呼吸に合わせて5分以上繰り返しましょう。この瞑想をすると、オージャスが増大し気分が高まります。



5. セルフマッサージをする


毎晩就寝前に、少量の温かいオーガニックで無精製のオイルを体全体にすり込みます。耳や鼻腔など体の開口部は特に注意しましょう。そして温かいお風呂に浸かってから自然素材の石鹸でこすり洗いします。この栄養を与える習慣によって筋肉が柔らぎ、赤ちゃんのように眠れるでしょう。自分のプラクリティ(体質)がわかっているならそれに合ったオイルを選ぶことができますが、そうでなければドーシャテストを受けて下のようにマッサージしましょう。

  • ヴァータ体質: セサミ、アーモンド、ブリンガラジ(アメリカタカサブロウ)のオイルなど暖かく重いオイルを使います
  • ピッタ体質:オリーブ、ひまわり、ココナッツ、ギーなど冷やす自然油を使います
  • カパ体質:マスタード、アマニ、紅花など軽いオイルを使います


オージャスの精神的側面


聖人らによれば、プラナヤマや精神的な修練、タントリックの技術などを通して自らのオージャスを精神力へと変容させることが可能です。この力のあるエネルギーは、悟りを開いたヨギの頭の後ろにオーラや後光という形で目にすることができます。もしそんな人に会う稀有な機会があれば、彼らが言葉を発しなくとも愛や哀れみが胸元から出ているのが感じられると気づくでしょう。それこそがオージャスの精神的な面の現れなのです。








(出典)https://yogainternational.com/article/view/supercharge-me-5-natural-energy-boosters/

2024年4月2日火曜日

アーユルヴェーダ的 春の過ごし方  Vol.2
Ayurveda Tips for Spring

 

適した食事をとる


アグニ(消化の火)は、春には弱まります。そのためアーユルヴェーダでは、アグニの強い冬よりも食事を少なくすることを(カパ優位の体質の人は特に)勧めています。

春には、軽く暖かい食べ物が適しています。豆類やキノア、レンズ豆、オーツ麦などの自然食品を食べるようにしましょう。野菜は、ブロッコリーやアスパラガス、ほうれん草、カブなどを組み合わせます。
消化に良い飲み物で消化を助けたり、お茶や食事にはちみつを取り入れましょう。  
乳製品や柑橘系、澱粉質のもの(じゃがいもなど)は、カパを増やすので出来る限り避けましょう。







春にバランスを取るのに良い以下のレシピを作ってみましょう。


春の野菜ソテー


温暖な地域のお料理には春野菜のシチューがたくさんあります。このレシピを、新鮮な豆類が一番美味しいこの時期の特別な日のために作りましょう。さまざまな薄緑の重なりは、黒いお皿に特にアートのように映えるでしょう。4人分です。


材料

鞘から出した新鮮なエンドウ 340g
新鮮なアスパラガスの穂、4cmくらい 16本
鞘から出して皮を剥いた空豆 220g
新玉ねぎ、2.5cmに千切り 4玉
無塩バター 大さじ4
フレッシュなタイムの葉、微塵切り 大さじ1
フレッシュなパセリ、微塵切り 大さじ1
崩したゴートチーズ 120–170g
塩、弾きたての胡椒


作り方
  1. 野菜全てを準備しましょう。アスパラガスは砂を落とすよう水で丁寧に洗いましょう。スープや炒め用に置いておきます。空豆の薄皮は苦味があります。塩を入れたお湯で1分さっと茹でると剥きやすいです。

  2. 中火で鍋に溶かしたバターで5分間野菜をソテーします。焦げ目がつかない程度に柔らかくなるまで炒めましょう。水を大さじ2-3杯、塩少々を加えます。蓋を閉めて、時々揺らしながら2分間蒸し煮します。

  3. ハーブ類を加えてよく混ぜます。甘みが足りない場合は砂糖を少し足しましょう。水気が足りないようであれば、大さじ1の水を足します。

  4. 温めたお皿4枚の中心に温かいシチューを盛ります。塩胡椒を少々足して、室温で砕いたゴートチーズを上にのせましょう。


砕いたゴートチーズは温まると野菜の上で少し溶けます。そのまろやかなピリッとした味が甘い野菜にコントラストを与えます。バゲットや全粒粉のパンを添えましょう。デザートにはレモンのパウンドケーキやボールいっぱいのいちご、質の良いチョコレートなどが良いでしょう。



 

ホームメイドのジンジャーエール


ジンジャーティーはもう飽きた?この美味しいソーダのレシピを試しましょう。ショウガの刺激的で温める質が春の寒さを吹き飛ばしてくれます。


作り方

ソースパンに、擦りたてのショウガ1/2カップと甘薯糖1カップ、水4カップを混ぜ入れます。
沸騰したら火を落として9分煮ます。冷まして漉しましょう。
冷やしたグラスにこのジンジャーシロップをカップ1/3入れます。炭酸水を入れてライムをつけ合わせましょう。好みで割合を調整してください。4ー6人分。残りは冷蔵庫で保存してください。香りが強くなります。


バリエーション

もう少し刺激が欲しい時は、ショウガを煮る時にすりつぶしたカルダモンや小さじ1/2、またはクローブを少し足しましょう。バニラエキスを小さじ1/2を足すと、かすかに土のような香りがします。飲む前にクリームをさっとかけるのも素敵です。






簡単なキノアのピラフ


温かいキノアと爽やかなアスパラガスのバランスは、全ての体質の人にピッタリの一品となります。(4-6人分)


材料

乾燥キノア 1カップ
水 2カップ
塩 小さじ1⁄2 
オリーブ油かギー 大さじ2
アスパラガス お好みで200-450g
人参 大1本
刻んだフレッシュなローズマリーの葉 小さじ1 
フレッシュなキダチハッカ 小さじ1 (なくてもOK)
玉ねぎ 大さじ2



作り方

  1. ボウルでキノアをよく洗います。小さめのソースパンで水と塩でキノアを煮ます。沸騰したら蓋をして火を弱めます。アスパラガスを洗って2.5cmほどに切ります。洗った人参は薄切りにします。

  2. 大きめのスキレットにオリーブ油を温めます。細かく刻んだローズマリーと玉ねぎをオイルの中に入れます。玉ねぎが透明になり始めたら人参を加えましょう。蓋をして中火で柔らかくなるまで火を通します(約5分)。アスパラガスを足したら蓋をしてまた2-3分、歯応えが残る程度に火を通します。キノアが炊けたら(約20分)、スキレットの野菜の中にふわっと入れてフォークで崩します。細かく刻んだキダチハッカを混ぜこみましょう。






アスパラガスのスープ


子供の頃の春の思い出は、どろどろした道端でアスパラガスを探したことです。両親が私たち4人の子供をトラックに載せていったものです。「アスパラガスは恵みなの」と母はよく言っていました。つまり、ただだったのです。本当に私たちは幸運でした。野菜も果物もほとんどは庭や祖母の果樹園で採れたのです。おばあちゃんの果樹園の中をプラムやリンゴ、桃を探して歩くのは私たちの楽しみでした。


米国立ガン研究所によれば、アスパラガスは他の食物よりグルタチオン(強力な抗酸化物質のひとつ)が豊富です。また、ビタミンA、C、B2、ナイアシン、チアミンだけでなく、鉄分、リン、カリウムなどミネラルの素晴らしい摂取源です。つまり、本当に恵みなのです。これを知ったら母は、正しかったでしょうと喜ぶことでしょう。


アスパラガスは古くから食されていました。遡ること紀元前3000年のエジプト建築に描かれています。また、最古のレシピ本である3世紀の「アピキウスの料理書第三巻」の中にもレシピが載っています。私のお気に入りは「aliter patina de asparagis」で文字通りアスパラガスのレシピです。これは基本的には卵とワイン、たくさんのハーブで作った揚げ物です。


この季節に美味しいものリストには終わりがありませんが、私の今のお気に入りはアスパラガスのクリームスープです。シンプルで簡単に作れます。(チーズトーストと一緒に食べると最高です!)



材料(4人分):

アスパラガス 2束
オリーブオイル 大さじ1½ 
玉ねぎ、さいの目切り 中1個
刻んだニンニク 2かけ
水 6カップ
ホイップクリーム ¼カップ
パルメザンチーズ 大さじ2
胡椒 小さじ¼
塩少々
レモン汁 半分



作り方
  1. オーブンを180度に温めます。

  2. アスパラガスの端を折って(自然に折れるところで)、残りを2.5cmの長さに切り、大さじ½のオリーブオイルをまぶしてベーキング皿に入れて180度で15分ローストします。

  3. 中火のソースパンで玉ねぎをオリーブオイル大さじ1で透明になるまでソテーし、にんにくを足して飴色になるまで炒めましょう。

  4. 水を足して沸騰させます。

  5. ローストしたアスパラガス、クリーム、チーズ、塩胡椒を足して煮ます。鍋の中でブレンダーを使ってピューレにします。

  6. レモン汁をさっとふりかけていただきます。




道端で摘もうが、地元の市場で買おうが、この春のレシピでアスパラガスを古代ローマ人と同じように堪能できるはずです!




2024年3月29日金曜日

アーユルヴェーダ的 春の過ごし方  Vol.1
Ayurveda Tips for Spring


季節の移り変わりに心と体を準備する


冬から春に変わる時期は、ワクワクする祝福の時です。動物も植物も昆虫も冬の眠りから出てきて、成長と可能性の季節へと目覚めます。アーユルヴェーダでは、春への移り変わりの時期は、最適に目覚めた状態で元気に過ごすため心を整理整頓して体を活性化する時期です。


春の性質は、暖かく、潤い、優しく、そして油分に満ちています。暖かさのおかげで、冬に蓄積した雪や氷は溶け始めます。同様に、蓄積された体内のカパ(潤滑や持続のエネルギーの維持に関わる心身の力)もまた液体となって流れ始めます。また、花々が花粉を落として甘い香りを放ち、多くの人が花粉症やアレルギーを起こします。


鼻水、鼻詰まりや喘息、アレルギーがあるなら、また、けだるさや貪欲、執着を感じるなら、おそらくあなたのカパが過剰になっているのでしょう。こうした症状を起こさないためには、カパを減らす養生法をするのが最も良い方法です。伝統的な以下の方法を試して、最高の春を楽しみましょう。




ジュースで活性化する


人参やビーツ、ブロッコリ、パセリ、リンゴ、ザクロ、ベリーなどの新鮮な果物や野菜で作ったジュースを飲んだり、夜に小さじ一杯のトリファラ(アーユルヴェーダの混合ハーブ)を一杯のお白湯で飲んで腸をきれいに保ちましょう。また、3ー10日間のパンチャカルマの浄化を試しても良いでしょう。


浄化と若返りの方法であるパンチャカルマは、季節の移り変わりの体をサポートし免疫を強化すると言われています。




カパを減らす活力を与えてくれるハーブを摂る


ショウガ

抗炎症と抗菌の特性を持つショウガは、消化を助ける完璧なスパイスであり、春の免疫をサポートする抗酸化物質も含まれます。
 

黒胡椒

サンスクリット語でピパリと呼ばれる黒胡椒は、かつては「黒い金」と言われていました。
骨の健康や傷の回復、代謝を助けるマグネシウムを豊富に含んでいます。


トリカトゥ

トリカトゥは、ピッパリ、ショウガ、黒胡椒を混ぜた伝統的なアーユルヴェーダの混合ハーブで、消化の火であるアグニと解毒プロセスを刺激するために使われます。
 

クトゥキ

クトゥキは、肝臓を助けるインドのハーブとして知られています。一般的に消化のために使われますが、肌の艶を良くするなど多くの効果があるとされています。
 

プナルナヴァ

プナルナヴァは「取り戻すもの」という意味で、過剰になったカパを取り除いてバランスをとり、全体的な健康感を促すために使われます。



アクティブに過ごす


夜明け以降に寝続けるのはカパ・ドーシャのバランスを崩すとアーユルヴェーダでは言われています。早起きをして朝の散歩をしたり、太陽礼拝や魚、船、バッタ、ライオン、ラクダ、のポーズや逆立ちなどの活力を与えるアサナで体を元気にしましょう。
 

バスティリカ、カパラバティ、ブラマリなどのプラナヤマを試してみましょう。





2024年3月27日水曜日

足裏の英知:アーユルヴェーダの足マッサージの効能 
Sole Wisdom: The Benefits of Ayurvedic Foot Massage

今回は足のオイルマッサージについてです。
アーユルヴェーダでは、ハーブエキスの入ったオイルを使うことが多いのですが、手に入りやすい太白ごま油(透明のごま油)やココナツオイル(寒い時期、冷え性の人は避けましょう)などを使ってもいいでしょう。アレルギーの可能性のある人は、まずは少量を皮膚にのせてみて確認してみてください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


多くの精神的伝統では心身はつながっていると信じられていますが、足裏もまたつながっていると考えられています。世界中の信者らが彼らの指導者の足に触れたり、洗ったり、キスをして愛や敬意を示します。ヴィシュヌ神の足跡は、アジアの至るところの寺院や聖地で崇拝されています。そして古代エジプトでは、死者の魂を肉体から解放するため、葬儀人がミイラにする時に死者の足裏を取り除いていました。



古代中国やインド、エジプトなどの伝統治療法でもまた、足裏は全身の健康を写す鏡の役割をすると考えられていました。今日では、米国足病学協会がこの知恵を踏襲し以下のように述べています。「関節炎や糖尿病、神経や血流障害などの初期症状は足に表れることがある。したがって足の病は、より深刻な医学的問題の最初の兆候である可能性がある」



扁平足だったり、単に1日の終わりに足裏の痛みや疲れがあったりする時は、5分間の時間を取ってアーユルヴェーダの足マッサージをしてみましょう。ストレスや疲労を緩和するだけでなく、免疫を活性化し、感情のや3つのドーシャのバランスを取ることができます。自分の足裏を意識しながらケアすることで、心身と魂の健康を基礎が作られます。アーユルヴェーダのエキスパートであるヴァンサント・ラド氏のご厚意による転載、シャノン・セクストン氏の Sleep Better Tonight! 6 Bedtime Rituals からの抜粋である以下の手順を参考にしてください。




  • 椅子やベッドに座り、温めたセサミオイルやブラフミオイル、ジャタマンシオイルなどを両手で擦り合わせます。手のひらや指先を交互に使い、頭皮に小さな円を描くように2分間マッサージします。それから、両足へと移りましょう。


  • さらにオイルを足して右足の足首から爪先まで、小さな丸い動きでマッサージします。そして、足首から踵へ、そして足裏へ。


  • 手の親指で足の甲のスネの付け根辺りを押します。優しくゆっくりと足の親指の方へ滑らせましょう。


  • スネの付け根まで戻り、手の親指を足の人差し指まで滑らせます。中指、薬指、小指にもこの動きを繰り返しましょう。


  • 右足首を左膝に乗せ、右手を右足の甲に置いて手足の指どうしを組み、足を内側、外側へ動かして、そして回しましょう。


  • 組んだ指を放し、右手の親指で足裏の内側を足の親指から踵まで押していきます。


  • 手の親指を足裏の外側にも、足の小指から踵まで滑らせます。


  • こぶしを作って足裏を小さな円でマッサージします。それぞれの足指を、関節を鳴らすかのようにゆっくりと外側に向かって引っ張りましょう。


  • この一連の手順を左足でも繰り返します。



マッサージが終わったら、温めた塩水をバケツに入れて両足を5分間浸し、ストレスや緩んだ毒素を引き出します。木綿のソックスを履き、枕にタオルを置いて眠りましょう。(朝は、長めのシャワーを浴びます。シャンプーで髪についたオイルを洗い流しましょう)













2023年11月28日火曜日

アーユルヴェーダのスパイスミックス:チュルナ 
The Wonders of Ayurvedic Spice Mixtures: Churnas



ホリスティックなウェルネスとして、アーユルヴェーダは、古くから心や体、精神のバランスに重点をおいています。この古代の知恵の中心にあるのは、ハーブ療法や実践における知識の宝庫で、その中でもチュルナとして知られるアーユルヴェーダのスパイスミックスは特別な存在です。これら細心の注意を払って組み合わせ作られたハーブとスパイスには、味覚を刺激するだけでなく、多くの健康上の利点があります。


この記事では、チュルナの世界を掘り下げ、その重要性、アーユルヴェーダのスパイスの深い効果、ドーシャの調和における役割、そしてこれらのスパイスミックスの魅力的なレシピをのぞいてみましょう。




チュルナとは?


チュルナはサンスクリット語に由来する言葉で、「粉末」を意味します。アーユルヴェーダでは、チュルナとは、特定の健康上の問題に対処するために配合された、細かく粉砕したハーブミックスのことです。これらは、さまざまなスパイス、ハーブ、その他植物の成分を正確な割合でブレンドすることによって作られています。その結果、料理の風味を高めるだけでなく、無数の治療効果ももたらす調和のとれたブレンドが生まれます。




アーユルヴェーダのスパイスの健康上の利点


チュルナでよく使用されるアーユルヴェーダのスパイスは、この古代の実践法の中心であり真髄です。これらの高い効果を持つ植物は、その健康上の深淵な利点で知られています。

  • ターメリック: 金色に輝くターメリックは、その抗炎症作用と抗酸化作用で有名です。その活性化合物であるクルクミンは、消化の促進から関節の健康のサポートまで、さまざまな健康上の利点と関連付けられています。

  • クミン: 消化を促進する性質を持つクミンは、膨満感や消化不良を軽減します。また、ドーシャのバランスを整える効果もあると考えられています。

  • コリアンダー: コリアンダーは冷やす性質があることで珍重されています。消化と解毒を助け、健康な肌を促進します。

  • シナモン: この体を温めるスパイスは、血液循環と新陳代謝を刺激すると考えられています。血糖値のバランスを整えるのにも有益であると考えられています。

  • フェンネル: フェンネルシードは、腹部のガスを緩和し、消化の促進するためによく使用されます。

  • ショウガ: 燃えるような風味と消化能力の高さで知られるショウガは、吐き気に効き、消化を改善し、免疫力を高めるために使用されます。



スパイスを使ってドーシャのバランスを整える


アーユルヴェーダの中心となるのは、体内に存在するさまざまな元素エネルギーを表すドーシャ (ヴァータ、ピッタ、カパ) の概念です。これらのドーシャの乱れが、さまざまな健康上の問題を引き起こすと考えられています。チュルナでミックスされたアーユルヴェーダのスパイスは、これらのドーシャを調和させる上で極めて重要な役割を果たします。


ヴァータの乱れ

風と空間を表すヴァータは、バランスが崩れると不安、落ち着きのなさ、消化器系の問題を引き起こす可能性があります。生姜、シナモン、ターメリックなどの体を温めるスパイスは、過剰なヴァータを鎮めるのに役立ちます。


ピッタの乱れ

火と水に関連するピッタは、過剰になると炎症、酸性度、過敏症を引き起こす可能性があります。コリアンダーやフェンネルなどの冷やすスパイスは、ピッタのアンバランスを軽減するのに役立ちます。


カパの乱れ

土と水を体現するカパは、バランスが崩れると、だるさ、うっ血、体重増加を引き起こす可能性があります。黒胡椒や生姜などの刺激作用のあるスパイスは、カパのバランスを整えるのに役立ちます。




スパイスミックスのレシピ (チュルナ)


チュルナを作るには、風味、エネルギー、健康上の利点のバランスをとる技術が必要です。
まずは伝統的なチュルナのレシピをいくつかご紹介しましょう。


3ドーシャのためのチュルナの割合
フェンネル シード 6 
コリアンダー シード 2
クミン シード 2
ターメリック粉末 1 


ヴァータためのチャーナ
フェンネル シード 6
コリアンダー 2
クミンシード 3
ターメリック粉末 1
ショウガ粉末 1
ヒング (アサフェティダ) 1


ピッタのためのチュルナ
フェンネル 10
コリアンダー 4
クミン 2
ターメリック粉末 1
フレッシュまたはドライミント 1


カパのためのチュルナ
フェンネルシード 6
コリアンダー 3 
クミン 3
ターメリック粉末 1
ショウガ粉末 1
黒コショウ 1/4
シナモン粉末 1/2


各レシピのすべての材料を清潔なコーヒーグラインダーに入れて挽きます。




最後に


アーユルヴェーダのチュルナは、単なるスパイスミックスではありません。健康とウェルネスへの総合的なアプローチを体現したものです。強力な健康効果、ドーシャを調和させる効果、そして風味豊かな側面をも備えたこれらのスパイスミックスは、アーユルヴェーダの知恵と伝統の証です。チュルナを日常生活に取り入れて、アーユルヴェーダで証明された原則のエッセンスを取り入れることで、最適な健康状態を得ることができるのです。






2023年9月5日火曜日

健康な食事のための栄養豊かなキチャリのレシピ 
A Nourishing Kitchari Recipe for a Wholesome Meal


アーユルヴェーダの定番、キチャリ


キチャリ(訳注:地方によってケチャディとも呼ばれます)は、アーユルヴェーダで大切にされている料理で、何世紀も食べられてきた味わい深く栄養価の高い食事です。このシンプルかつ用途の広い料理には多くの利点があり、美味しくて栄養のある食事をしたいという人に人気があります。この記事では、キチャリとは何なのかを探り、数多くの利点を掘り下げ、主な材料に注目して簡単に作れるキチャリのレシピをご紹介します。



キチャリって何?


キチャリは、その調和を取りもどす癒しの性質でよく知られる伝統的なインドの料理です。一般的に、お米とひいたムング豆、そして様々なスパイスや野菜をバランスよく組み合わせて作られます。キチャリの柔らかさは様々で、お粥のような食感からもっと乾いたピラフのようなものもあります。多くの場合、アーユルヴェーダの浄化の間や、消化や健康全般を支持する軽い食事として食べられています。






キチャリの利点


消化を助ける:
キチャリは、消化器官に優しいことで大切にされています。お米とムング豆の組み合わせは、食物繊維やタンパク質のバランスが良く、不快感なく正常な消化を助けます。


解毒作用:
キチャリに使われるターメリック、クミン、コリアンダーなどのスパイスには解毒作用があり、体の浄化や毒素の排出を助けます。


ドーシャのバランスを取る:
キチャリは、アーユルヴェーダにおいてトリドーシャの食べ物と考えられています。つまり、ヴァータ、ピッタ、カパの3つのドーシャのバランスを取ると考えられており、全ての体質の人に適しています。


栄養価が高い:
キチャリは、その材料に欠かせない栄養が多く含まれている完全食です。複合炭水化物、タンパク質、さまざまなビタミンやミネラルを含みます。




キチャリの主な材料


米: その香りと軽さからキチャリには、一般的にバスマティライスが使用されます。


ムング豆: ひいたムング豆はキチャリの主なタンパク質源で、胃にもたれない栄養になります。


アーユルヴェーダのスパイス: ターメリックやクミン、コリアンダー、マスタードシード、ヒングなどが、キチャリの香り付けや薬効のために使われます。


野菜: ニンジン、豆、ズッキーニ、ほうれん草など様々な季節の野菜を追加の栄養として加えます。あなたのドーシャにはどの野菜が適しているでしょうか?




キチャリのシンプルなレシピ


材料:

バスマティライス(白米):1 カップ
ひきわりしたムング豆:1 カップ
黄玉ねぎ:中一個
生の生姜:3ー5センチ
ターメリック・パウダー:大さじ 1
クミンシード:大さじ1 
黒マスタードシード:大さじ1 
ヒング:ひとつまみ
ギー(ココナツオイルでも):大さじ1 ½-2 
ドライチリ:1 本
クローブ:3-4 本
生のカレーリーフ:4-5 枚
好みでひいた黒胡椒と塩



付け合わせ:

生のコリアンダーの葉
レモン
ネギ



作り方:

  1. お米とムング豆をよく洗い、30分程度水に浸けておく。

  2. 鍋でギーかココナツオイルを火にかける。玉ねぎ、生姜を加え透明になるまで炒める。クミンシード、マスタードシード、ヒングをかき混ぜながら入れる。

  3. スパイスが弾け始めたら、ターメリック、カレーリーフを入れて素早くかき混ぜる。

  4. 水に浸けたお米とムング豆の水を切って、鍋の中に加える。2分間炒める。

  5. 水、クローブ、レッドチリを加える。塩胡椒で味を整える。

  6. 火を弱めて蓋をし、お米と豆が柔らかくなるまで煮る(約25ー30分)。

  7. 好みの柔らかさになるよう水量を調整する。

  8. お好みで、レモン果汁や他の付け合わせを加える。




ドーシャに合わせたキチャリレシピのカスタマイズ


キチャリに以下の季節の野菜をとり入れることは、単においしさが増すだけでなく、特にアーユルヴェーダの浄化をしていて一日中キチャリを食べている時には、素晴らしい選択となります。以下は、各ドーシャ別に合わせた野菜です。

  • ヴァータを鎮める野菜
    カボチャ、スクワッシュ、アスパラガス、ビーツ、ニンジン、緑豆、グリーンチリ、ネギ、ソテーした玉ねぎ、せり、かぶ、さつまいも、ズッキーニ

  • ピッタを鎮める野菜
    アスパラガス、ビーツ、せり、ブロッコリ、芽キャベツ、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、緑豆、フェンネル、緑の葉野菜、火を通した玉ねぎ、パセリ、豆、かぶ、スクワッシュ、さつまいも、ズッキーニ、ルッコラ、コラード、アーティチョーク、ケール、そうめんカボチャ

  • カパを鎮める野菜
    アーティチョーク、ルッコラ、ピーマン、ブロッコリ、セロリ、ニンジン、チャイブ、パクチー、コラード、とうもろこし、ほうれん草、もやしなど芽類、パセリ、ネギ



キチャリの保存


キチャリは、密閉容器に入れ冷蔵庫で3、4日間保存できます。たくさん作るなら、冷凍庫保存も可能です。温め直すときは、水かスープを少し足してから、ゆっくり火にかけるか電子レンジで温めましょう。


 

最後に


キチャリは単なる食事ではありません。香りや食感、健康的な効能など調和の取れた融合です。この伝統的なアーユルヴェーダの料理を食事に取り入れると、バランスや滋養の感覚がもたらされ、全体的な健康を促進します。そのシンプルなレシピと万能な性質によって、キチャリは、体へのプラスの効果と味覚の両方を堪能できる料理の宝石といえるでしょう。





2022年12月23日金曜日

冬の便秘:原因とアーユルヴェーダの療法 
Constipation In Winter: Causes And Ayurvedic Remedies


冬になると便秘になりがちですか?水分不足、食べ過ぎ、お茶やコーヒーの摂り過ぎなどは全て、便秘の原因となり、冬の体調を悪化させる可能性があります。どうすれば冬の便秘を防ぐことができるでしょう?腸の健康のためのアーユルヴェーダ療法を見ていきましょう。


ビルラ・アーユルヴェーダでアーユルヴェーダ・コンサルタントをしているアヌ・シュリーダー医師によれば「お通じが1日置きでも、全く正常だという人もいます(とは言っても、アーユルヴェーダでは毎日になるような方法を勧めてはいますが)。また、1日でもお通じがなければそれは全くの便秘である人もいます。アーユルヴェーダにおけるほとんどの事柄と同様に、何が健康で正常であるかというどのような万人にあてはめる定義よりも、個々人の状況(と環境)の方がより重要なのです」



便秘とは?


便通が困難、あるいはしばらくの間全く動きがないことを便秘と言います。しかし、以下の1項目以上の症状がある場合、便秘であることも多くあります。

  • 排便の際の圧迫感
  • 排便ができない
  • 腸の動きが不十分だと感じる
  • 閉塞感を感じる
  • 便そのものが小さく、固く、乾燥している(必ずしも便秘とは限らない)



便秘の原因とは?


便秘は、食物繊維、薬、健康状態など、さまざまな原因によって起こります。

アーユルヴェーダでは、体内で働くエネルギーのタイプを3つのドーシャに分けています。人はそれぞれ3つすべてのドーシャを持っていますが、そのうちのひとつが優勢になっているのが普通です。個人の体質、特徴、体力などは全てその人のが持つ優勢なドーシャの現れです。


3つのドーシャの概要は以下です。
  • ヴァータ:「風」「空」のエネルギー、動きに関連
  • ピッタ:「火」「水」のエネルギー、代謝に関連
  • カパ:「土」「水」のエネルギー、体格に関連

3つのドーシャが組み合わされて、体の機能をコントロールしています。病気や機能不全などはこれらのバランスが崩れたことによって起こります。

アーユルヴェーダでは、便秘はその中心が腸にあるヴァータの乱れによって起こるとされています。



アーユルヴェーダの視点からみた便秘


アーユルヴェーダによれば、便秘は、ヴァータの冷たく乾いた性質が腸を混乱させ通常の働きを阻害することが原因とされています。増え過ぎたヴァータを鎮める方法は、水分や熱、油分を体に与えることです。そのガイドラインや治療法に従うことは、腸の規則的な動きを取り戻すためには大変効果的です。特に、ヴァータの冷たく乾いた性質を抑えることができるからです。


お白湯やハーブティーを多く飲む

毎日、少なくとも240ccの水やハーブティーを飲みましょう。最も良いのは、ヴァータの冷たさを中和する温かいあるいは熱い水分です。また、そうした水分のほとんどは食事の前後に摂ることが大切で、食事の20分以上前の摂取が理想的です。


ギーを入れた牛乳や水につけた亜麻仁を摂る

就寝前に、ティースプーン1、2杯のギーを入れて沸かした牛乳をカップ一杯、あるいはテーブルスプーン一杯の亜麻仁(フラックスシード)をカップ一杯の水に入れて2、3分沸かしたものを飲んでみましょう。どちらも冷めてから少しずつ飲みます。就寝前のこの飲み物と1日の最後の食事との間は、少なくとも1時間(できるなら2時間)空けましょう。




便秘のためのアーユルヴェーダのお薬について


気分が悪くなったり、ライフスタイルを変えてみても全く効果がなかったりする時は、便秘のためのアーユルヴェーダ治療を試そうとすることもあるでしょう。アーユルヴェーダで使われるハーブの調合薬は、腸の動きを刺激して消化器系のバランスを取り戻すために使います。こうした治療は、自然に腸の動きを促すためにその根本にある問題に働きかけます。以下は、便秘のためにアーユルヴェーダのお薬の例です。


●アバヤリシュタム

ハリタキを主成分の消化シロップです。ハリタキは、便秘の最もよく効くハーブの一つです。腸の動きを落ち着かせ消化管をきれいにするのに役立ちます。また、腹部膨満感、腹痛を緩和、消化を助けます。アバヤリシュタムには、やや利尿、下剤の効果があります。腸管のデトックスのためにも使用します。


アバヤリシュタムの効果:
  • 便秘の緩和に使用される伝統的なアーユルヴェーダのお薬です
  • 免疫促進、肝臓保護
  • 便秘の緩和、痔の痛み、肛門の痒みやチクチクした痛みの緩和

使用法:

最小有効量を1日に1、2回、できれば食事のすぐ後に12ー24ml摂取します。アーユルヴェーダ医師の助言に従って、同量の水で希釈しても良いでしょう。



●ヒングワディ・グリカ

拒食症、消化不良、食欲不振、腹部不快感、膨満感、消化不良、下痢、睾丸瘤、てんかん、喘息、咳、セリアック病、吸収不良症候群などは、アーユルヴェーダの胃のお薬ヒングワディ・グリカで治療が可能です。

ヒングワディ・グリカの効果:
  • アーユルヴェーダ療法で胃腸病に最もよく使われるもののひとつがヒングワディ・グリカです。
  • 拒食、消化不良、食欲不振、胃腸の不快感、膨満感、胃酸逆流、胸焼け、下痢、便秘など全てに効果があります。

使用法:
アーユルヴェーダ医師の処方に従って、就寝前に1、2錠を水で飲みます。



●アヴィパティ・クールナム

排泄・消化器官に効果があります。ピッタドーシャに働きかけ、消化管の酸の分泌を通常に戻します。

アヴィパティ・クールナムの効果:
  • ピッタのバランスの崩れからくる様々な病気からの回復を促します。
  • 便秘を治療し、健康的な消化、適切な排泄を促します。
  • 医師の処方に従ってのみ摂取できます。







便秘にならないよう、食物繊維の多いもの(豆類、野菜、果物、全粒シリアルやふすまなど)を食事に取り入れましょう。加工食品や肉、乳製品など繊維の少ないものの摂取を制限します。規則的な運動をして、できるだけ活動的でいましょう。ストレスのない生活をしてみましょう。そう、ストレスが多すぎると、腸の動きを妨げて便秘になる可能性があります。









2022年3月31日木曜日

この春を健康に過ごす4つのヒント 
4 Tips to Stay Healthy This Spring


春は、ひだまりと喜び、愛と創造性の時、季節の王様です。母なる大地が目を覚まして芽を吹かせ、エネルギーは高まり、全てが花咲き、色とりどりになります。私たちはエネルギーをより感じ、こどもたちが遊び鳥たちが歌う戸外で過ごす時間が増えます。春はお祝いの季節です。


春の性質は、温かく、湿り気があり、優しくそして肥沃です。その温かさは、冬の間に溜まった雪や氷を溶かし始めます。同様に、体内のカパ(潤滑やエネルギーの維持に関係のある心身の力)が解けて流れ始めます。そのせいで、多くの人が春風邪をひくのです。また、花々が花粉や甘い香りを放つので、多くの人が花粉症やアレルギーに悩みます。


鼻水や喘息、鼻詰まり、アレルギーがあるなら、または気だるく、貪欲、執着しているように感じるなら、おそらくカパが過剰になっています。こうした症状を防ぐ最善の方法は、カパを減らす養生法を行うことです。下記の伝統あるヒントを試して、ぜひ春を存分に楽しみましょう。




1. 春のデトックス


週に一度、ニンジン、ビーツ、ブロッコリ、パセリ、林檎、ザクロ、ベリー類など新鮮な果物や野菜でジュース断食をしてみましょう。そして、腸をきれいに保つため夜にお白湯でトリファラ(アーユルヴェーダのミックスハーブ)を摂ります。また、評判の良いアーユルヴェーダ・クリニックで、3〜10日のパンチャカルマを受けるのも良いでしょう。浄化と回復の養生法であるパンチャカルマは、体を解毒し、体内組織を浄化、そして免疫を強化します。そして、資格のある医師の指導のもと、個人に合わせたラサヤナ(アーユルヴェーダの回復セラピー)を行えば、体が軽く活発に感じることでしょう。



2. 滋養のあるハーブ


春のカパを減らすのに良いハーブには、生姜、黒胡椒、トリカトゥ、クトゥキ、プナルナヴァがあります。ウェブや地元の健康食品店などで探してみてください。



3. 活動的に


太陽が上がった後に寝ていると、カパ・ドーシャのバランスを崩します。代わりに、早起きして朝の散歩をしましょう。そして、元気の出る太陽礼拝、魚のポーズ、船のポーズ、弓のポーズ、バッタのポーズ、ライオン、キャメル、ヘッドスタンドやショルダースタンドなど春のヨガを行いましょう。いつものハタヨガとともに、バストリカ(火の呼吸)、カパラバティ(頭を輝かせる呼吸)、ブラマリなどのエネルギーを活性させるプラナヤマをしましょう。



4. 自分に合った食事


春は、アグニ(消化の火)は弱くなります。ですから、アグニの強い冬よりも食べる量を減らすことをアーユルヴェーダでは勧めています。カパが優位な体質の人は、特に減らしましょう。

軽く温まる食事を


苦味、辛味、渋味のあるものが春に適した食べ物です。黄エンドウ豆、赤レンズ豆、ひよこ豆、インゲン豆、大豆製品などの豆類、大麦、蕎麦、とうもろこし、キビ、オーツ麦などの穀類などの自然食品を味わいましょう。野菜は、ブロッコリーやカブ、ほうれん草、オクラ、アスパラガス、アーティチョーク、玉ねぎなどを、ニンニクや生姜、黒胡椒、唐辛子などのスパイスと摂ります。タンポポやリーフレタスなどの春の葉野菜のサラダはカパを減らします(が、ヴァータ優位体質の人はこれらを少なめに食べるようにしましょう)。また、梨やプラム、リンゴ、ザクロ、ルバーブなども適度な量で摂るとよいでしょう。


消化によい飲み物


アグニを強く保つため、クミン、コリアンダー、フェンネルパウダーを同量入れたお茶を飲みましょう。あるいはホームメードのラッシーを作りましょう。ヨーグルトと水1対4の量にしてローストしたクミンシード小さじ4分の1を合わせ、クリーム状になるまで混ぜます。


冷たく重い食べ物は避ける


柑橘類、アイスクリーム、ポテトチップスなど、酸味、甘味、塩味のある食べ物はカパ・ドーシャを増やすので避けるべきです。また、乳製品や冷やした飲み物も減らしましょう。これらは消化力を弱めます。


もっとハチミツを


アーユルヴェーダによれば、ハチミツは熱を作るので春のカパのバランスを整えます。甘味料として使ったり、小さじ一杯のハチミツをカップ一杯のお湯で溶かして自分へのご褒美としましょう。




(出典)https://yogainternational.com/article/view/4-tips-to-stay-healthy-this-spring

2021年9月2日木曜日

あなたのドーシャ(体質)に合った夏の食事法 
Summer Eating for Your Dosha

そろそろ夏も終わりですが、今回は、夏の食事法についてお伝えしましょう。
アーユルヴェーダの体質(ドーシャ)については、
過去の「自分のドーシャを知る」を参考にしてください。

ーーーーーーーーーーーーーー

蒸し暑い南部に住んでいる私は、夏を恐れています。暑さで疲弊し、ちょっとしたイライラがすぐに怒りの爆発へとエスカレートしてしまいます。夏の暑い時期に、クールで穏やか、冷静でいられるように、毎年、自分のヨガの練習や食事、ライフスタイルを見直しています。夏をバランスを取って過ごすための、シンプルなおすすめをご紹介しましょう。


ヴァータ


  • 甘く水気のあるフルーツを味わいましょう。乾燥したパリパリしたもの(ドライフルーツを含む)を減らします。夏の暑さの中で、ヴァータのすでに不足している水分をピッタが焼き尽くしてしまいます。これは、人生のヴァータ段階(およそ40から55歳ごろに始まり、女性の場合は、閉経期や閉経後です)にある人は特にそうです。体の正しい動きには、空気と水の組み合わせが必要です。乾燥したパリパリしたスナックは、ヴァータの少ない水分を吸い込んで、消化しにくくさせます。ヴァータには消化の問題がよく起こります。乾燥した、硬い、生の食べ物は、便秘やお腹のガスや膨満感を悪化させます。

  • 栄養のある食事を規則正しく取りましょう。可哀想なヴァータは、この暑い夏には、すぐに疲れ果ててしまいます。決まった時間に食べるたっぷりの土っぽい食事が、エネルギーと心身の安定を与えてくれます。パスタや穀類を選び、肉を食べるなら軽い物にしましょう。

  • 食事に、甘味や塩味をより多く取り入れましょう。
甘味:アーユルヴェーダでは、甘味はエネルギーを作って安定させると言われており、寿命や体力を支え、つまり生命力を蓄えます。
 
含まれる物: ほとんどの穀物、パスタ、肉、牛乳、デイツ、メープルシロップ、蜂蜜、天然糖、アーモンド、フェンネル、リコリス、マーシュマロウ、レーズン。


塩味:健全な量においては、塩は水分を保ち、電解質のバランスを維持します。また、軟化させるので、下剤や鎮痛剤としての働きもあり、ヴァータの硬く乾燥した特質を鎮めます。

含まれる物: 塩、昆布、海藻、醤油など。ヴァータは変化を好むので、私のヴァータのクライアントには、スパイス市場やWhole Foods など特別なお店で、いろんな種類の塩を試して、好きなものを選ぶことを薦めています。

  • 土や水の要素を取り入れましょう。


土の要素: グラウンディングのアサナや瞑想の実践を通して、心身の安定した土台を作る。決まった時間に座って食事をする。自然の中で散歩したり練習する。手や足をつちの上や中に置く。

 

水の要素: 泳ぐ。水辺でゆっくり過ごし、座って水の音を聞く。硬い概念や考え方、状況に対峙したら、最も抵抗の少ない道を取る。 何かに奉仕したり、感謝や思いやりを通して、柔らかな心と精神を培う。



ピッタ


  • 軽い食事をしましょう。ピッタ体質のあなたは、最も消化の力が強いはずです。ピッタの火の要素は、胆液や消化酵素の分泌として現れます。重い食事を取ると、組織分解のための強く活発な化学混合物が必要となりますが、それが消化の火を燃えたたせます。私の師であるロージー・マン博士は、アグニのそうした状態を「強奪」と呼びました。アグレッシブに聞こえるでしょう?ピッタの人は、すでに神様からたくさんいただいているので、それ以上の攻撃性は必要がないのです!穀物や豆類、野菜、果物などの自然食が、ピッタの激しいアグニを落ち着かせ穏やかにします。

  • 食事に関しては、アーユルヴェーダの作法に従いましょう。暑い夏には、ピッタの要素が刺激されて、座って食事する時間までに、ピッタの性質(強い集中力、作業をやり遂げる力、そして一般的に空腹に弱い)に傾いて、実際的に食べ物をガツガツ食べます。(上記の「強奪」性ですね)時間を節約しようと立ったままガツガツ食べるのではなく、アーユルヴェーダのサトヴィック(バランスの取れた)食事法を養うことで体をサポートすれば、リラックスして落ち着いた状態で消化が行われます。座って、落ち着いて、感謝と祈りをささげ、食事を見て、噛んで、会話を楽しむか黙って食事をし、そして食後はしばらく、じっとして、栄養を消化吸収し始めるスペースを作りましょう。

  • 渋味、苦味、甘味を多く摂りましょう。

渋味や苦味:ピッタの湿って熱い性質を乾燥し冷やします。これらの味は、主に緑の葉物などの野菜、青リンゴ、ほとんどの豆類、アロエヴェラのジェルやジュース、ルバーブ、ザクロ、ハイビスカス、菊、ノコギリソウ、紅茶などに含まれます。

甘味:甘く(優しく)いることがどんなに大切かを思い出させてくれ、穏やかな代謝を促します。穀物やデイツ、天然糖、果物、リコリス、ココナツなどのサトヴィックな甘味を選びましょう。

  • 空や風の要素を取り込みましょう。

空の要素: ピッタの人の視線は、集中が強く、レーザーのように激しく、その視線に晒されるのは気分の良いものではありません!空の要素を呼び込むことで、このバランスを取ることができます。開けた場所を見ましょう。予定の合間に、エゴを解放しコントロールする機会としましょう。論争や憤りや細かく管理することを手放します。また、寛容さを養い、抵抗しないことを実践する、助けを求めたり、瞑想や祈りなど精神的な修養を行いましょう。ヨガに関しては、広範囲に体側を広げたり深いストレッチが良いでしょう。また、崇高なる存在からのサポートや導きによって、空の要素を培いましょう。

風の要素: ヴァーユのバランスをとるアサナの練習や、左右の鼻で交互にする呼吸で主に左側で行う、またはシッタリ(冷却の呼吸)やシットカリ(シーっと音を出す呼吸)などのプラナヤマで、風の要素を取り込み、火を安定させましょう。



カパ


  • 庭で取れた新鮮で軽いものを食べましょう。軽く新鮮な食事は、カパ本来の美しい幸せな状態を保つ素晴らしい方法です。夏は、カパにとってよい季節です。カパの地と水の要素は、冷たく、重く、遅く、油っぽいですが、火の季節である夏は暑く、明るく、鋭いです。これらは、消化の力が生まれつき遅く、時には不活性であるカパのバランスをとってくれます。軽い食事は、カパのアグニ(消化の火)を刺激し、明るく燃やし続けます。

  • 量の多い、重い食事や、脂っこい肉や乳製品を避けましょう。

  • 辛味、苦味、渋味をより多く摂りましょう。

辛味:消化の火に関しては、カパにはちょっとした刺激が必要です!消化や血流のサポートに加えて、辛味には発汗作用があり、カパの過剰な水分を除去します。辛味はまた、去痰作用があり、カパの粘液室な性質に有用です。辛味を含むのは、胡椒や生玉ねぎ、ラディッシュ、黒胡椒やクミン、生姜、マスターズなど多くのスパイスです。 

苦味と渋味:辛味と同様、このふたつは軽く減少させるものです。組織の中で異化作用し、腸を通して過剰な水分を引き込み排出するのに役立ちます。これらを含むのは、緑色野菜、ルバーブやザクロ、ハイビスカス、菊、アロエ、ノコギリソウ、紅茶、コーヒー、チコリなどです。


  • 火と風の要素を取り込みましょう。
火の要素: カパは、その冷たく、重く、遅い性質を中和させるため、火の持つ熱く、軽く、鋭い性質を必要としています。ホットヨガのクラスを受けたり、ビーチなど暖かく日の当たる場所で、アサナやプラナヤマ、瞑想などを行いましょう。ビジャ・マントラのRamなど火のようなマントラでエネルギーを高めたり、マハムリトゥンジャヤ・マントラで、あなたの高いポテンシャルをより刺激しましょう。明るい赤や暖色を周りに置いたり、身につけましょう。


風の要素: カパは、素早く容易に移ったり、移動したり、方向転換をする風の能力を必要としています。風は、カパの安定し粘着した性質に柔軟性を与え、その過剰な水分を乾かします。太陽礼拝やダンス、戸外の散歩やランニングなど活動的な動きのくりかしを通して、この要素を培いましょう。




アーユルヴェーダの食事法の一般的なヒント


  • 喉が渇いたら飲みましょう。一日中、不注意に飲み物をすすり続けるよりは(常に働かないといけないのでアグニに負担がかかります)、食事のあとは飲み物を我慢して、消化の力が最大限に生かされるようにしましょう。

  • 午後の休憩をとりましょう。仕事を一旦止めて、
    10ー25分のタイマーをセットして、両脚をあげて壁にもたれさせ、五感を休め副腎をリラックスさせましょう。
    陰のある庭を見つけて体を冷やす夏のお茶を楽しみましょう。


  • 果物は、単独で軽食としましょう。生の果物は食事に摂りません。アーユルヴェディック・インスティチュートの創始者であるヴァサント・ラッド博士によれば、果物や果物のジュースを食事と摂ることは避けるべきで、間違った食事の組み合わせ例です。果物は、お腹の中では他の食物とうまく消化されません。想像通り、軽く新鮮な夏の果物が分解されるのに必要な消化要素というのは、チーズバーガー(重く油分の多い、濃く、遅い性質)レンズ豆、キノア(渋味)の消化に必要なものとは異なります。消化の火が、相容れない組み合わせで混乱しないはずがありません。夏の果物はそれだけで、快感となり、甘くみずみずしいごちそうとして楽しべきです。

  • 食事の時は:座ってリラックスする。感謝する。

  • 食べ物の中にある要素を知る:

    地の要素:食べ物の物理的物質を味わいましょう。色や形、感触、香り。

    水の要素:成長する時に取り込んだ水分や、料理に含まれる水分を考慮しましょう。

    火の要素:生命を与えてくれる太陽のエッセンスは、全ての生物に存在することを覚えておきましょう。 また、食物をエネルギーに変換し、組織に栄養を与え修復する私たちの体の能力にも火の要素があります。

    風の要素:動く、変わる、成長する能力、そして、この栄養を通して成長できることを味わいます。動きや変化を楽しみましょう。

    空の要素:摂取する植物や動物の知性を知り敬意を示し、彼らの知恵が自分にも引き継がれるよう願いましょう。

  • 軽く穏やかで楽しい会話を楽しむか、沈黙しましょう。暴力などの重い内容は避けて、熱い討論、口論、ゴシップには関わらないようにします。

  • 甘いものを先に、苦く渋いものを最後に食べましょう。つまり、穀物や、パン、肉を先に食べ、野菜やダークチョコレート、コーヒーや紅茶を最後にしましょう。消化には順序があります。この順番で食べれば、より穏やかな消化となるでしょう。






2021年6月7日月曜日

更年期に対処するアーユルヴェーダ的アプローチ
An Ayurvedic Approach for Managing Menopause

この記事では、更年期症状に悩む筆者がホリスティック療法としてのアーユルヴェーダに出会い、パンチャカルマという心身を整えるデトックス法を試した体験記です。 
私自身もインドで体験しましたが、帰国後、何も言っていないのに「肌の調子がいいね」「幸せそうな顔をしてる」と言われたこともありました。コロナが落ち着いたら、また行きたいと思っています。
ーーーーーーーーーーー

 
昨年、私の体が敵になってしまった。鏡を見ると(すっかり見ないようにしている)、知らない人がこっちを見ていて、そして老けていているだけでなく怯えたように見えた。私の世代の女性たち(どこにでもいるベビーブーマー)は、いま、更年期である。すいすいと何事もなく過ごす人もいるが、私はだめだった。専門家は、更年期は自然なことだと指摘し、ホルモン変化の向こう側には知恵と自由への感謝、そしておそらく更年期後の魅力といったものまでもあると予言する。しかし、鏡に映った女性にとっては、そうでないように思えた。


52歳の終わり頃に現れたものに、私は全く準備できていなかった。ぐっすり眠れず、明確に考えられず、リラックスすることもいい人でいることもできなくなった。ホットフラッシュや気分の揺れ動きだけでなく、震えて呼吸できなくほどの不安に悩まされた。最も辛かったのは、毎月どんどんと悪化する筋肉や関節の痛みだった。医師はその症状を軽く見てHRT(ホルモン補充療法)を除外したのは、乳がんの危険が高いためだった。でも、何かする必要があった。



助けて!


あらゆるホリスティック療法や代替療法を読み始めた私が行き着いたのは、世界で最も古い自然療法のひとつ、アーユルヴェーダだった。
現代の西洋医学が病気に焦点を当てている一方で、アーユルヴェーダは健康と予防に焦点を置いている。そのアプローチや姿勢、感情、行動(食事も含む)は、健康な心身にも弱った心身にも深い効果がある。
 

体の内側にある知性と生理機能の繋がりを維持することが健康の源だ。この複雑怪奇なもの(心、体、なんであれ、目の前で私をどんどん落ち込ませ老けさせていくように思えるもの)について聞き学び始めようと決心した。けれど、すぐにわかったのは、自分自身を癒す素晴らしい力を手にしていることに同意したところで、特に、どんどん膨らむベルトの下で悪い生活習慣を何年間も過ごしてきた者には誰かの助けが必要だということだった。そうして、アイオワ州フェアフィールドにある、どちらかといえば豪華なスパという感じのウェルネスセンター The Raj を見つけた。そこで私は、ジョン・ホプキンスで学んだアーユルヴェーダ婦人科の専門家であり、 「A Woman’s Best Medicine for Menopause(女性更年期のための最良の医療)」の著者であるナンシー・ロンドルフ医師の診断を受けた。


アーユルヴェーダの視点では、健康の主な障害は、ドーシャの悪化や過剰だ。ドーシャとは、ヴァータ、ピッタ、カパと呼ばれる心身を司る3つの基本的で強力な自然の力だ。ドーシャは、私たちの体質、人格、外観、健康を決める自然の知性のあり方だと考えられている。それぞれのドーシャにはいくつかの機能がある。ヴァータは「気」と「エーテル(空)」の要素を持ち、血流、消化、呼吸、神経など体内の全ての動きをコントロールしている。ピッタは「火」と「水」の要素を持ち、代謝を司る。カパは「地」と「水」を持ち、組織や骨格などの構造を司る。


私たちの中にある三つのドーシャの機能のレベルはいつも変化しているが、通常は1つか2つが優勢であり過剰になったり悪化しやすい。このバランスの崩れたオジュタイが多くの心身の症状の原因となる。消化プロセスの効率を下げ、結果として栄養素の吸収が悪くなり、老廃物の排泄も悪くなるからである。その結果、毒素であるアーマが作られ蓄積し、ネバネバした有毒の余りものが徐々に体内の細胞や経路に溜まっていく。顕微鏡サイズから消化管に至るまでのこうした経路は、浄化し伝達するためのものだ。アーマはさまざまな理由でこうした経路に蓄積するが、大抵の場合、偏った食生活、ストレス、環境汚染の砲撃などが原因だ。50歳になる頃には、毒素の蓄積が健康を脅かし始める。私は、ヴァータ−ピッタ(どちらも同じくらい優勢)と診断され、どちらも悪化していた。



更年期のためのパンチャカルマ


アーユルヴェーダの治療法は個々人に合わせたものだが、大抵の場合、特別な食事法、ハーブのサプリメント、瞑想、ハタヨガ、デトックス(若返り法とも言われる)からなっている。The Raj は、体の毒素を浄化しバランスを取り戻す最も効果的な方法である「パンチャカルマ」と呼ばれる若返りプログラムを提供するアメリカでも数少ない場所の一つだ。



The Raj に行く前にまず私がしなければならなかったのは、電話の症状と習慣を説明すること、そして推奨された食事法を約1ヶ月間実践することだった。思っていたより野菜や果物、全粒の穀類、水の量を増やす必要があり、それぞれのドーシャに「鎮静」効果のある特定の食べ物やスパイスが含まれていた。全てのカフェインやアルコール、肉、そして加工食品やジャンクフードを(一時的にでも)断つようにという指導に、驚きもしなかったけれど嬉しいと言うわけでもなく、それでもとりあえずやってみることにした。カフェラテやワイン、ハンバーガー、ピザ、チーズ味のスナックを食べたいという衝動はずっと消えなかったけれど、体調はよくなって体重も少し減った。それでも、しっかりとは眠れず、アイオワ州フェアフィールドで私の痛む体を車の中から引っ張り出す頃にはすっかりボロボロになっていた。



The Raj は100エーカー(40万m2)の草地と森林の中にあるエレガントで完璧な施設だ。到着してすぐに驚いたのは、ロビーやライブラリー、庭など全てがとても静かだったこと。本館には18室あるが、トリートメントが3日間から数週間続くので、滞在客数はいつも変化する。常に、男性客女性客のどちらもいて、多くがカップルや家族で訪れる。驚くことに、通常は、1人の客に2人のスタッフがつく。


初日の午前中、ロンスドルフ医師に会うと、彼女は長時間話しながら私を詳しく観察していた。そして、私の脈を取った。アーユルヴェーダではこれが主要な診察のツールで、複雑難解な脈計測で3つのドーシャのレベルなどを確認する。先生はすぐに、私が授かったとても強い体質についてコメントした後、体の組織のなかの過剰なヴァータが、不眠や不安の原因であり、過剰なピッタがホットフラッシュ、胸焼け、いらいらを引き起こしていると説明した。これらの問題に集中するとともに、体からだに蓄積されたアーマにも焦点をあてる必要があった。


毒素を解きほぐし、全ての経路を開き、組織から流し出すように考案されたマッサージ治療が毎日処方された。その間、温かい(決して冷たくない)水をたっぷりと飲み、厳しい食事制限をストレス軽減法に従うよう言われたが、目的はどちらもアーマを取り除くため。


最初のトリートメントでは、強くて優しい2人の女性マッサージセラピストの、文字通り手中にいた。手順を説明した後、2人は黙って、私を中央にして鏡のように完璧にシンクロしながら施術してくれた。この複雑な両サイドのマッサージはまるで三人のダンスのようで、ある意味、私の体に焦点を当てた音楽と楽器のようだった。トリートメントは2時間から2時間半続いたが、時間の長さなど、もうどうでも良く感じた。目を閉じて、浮かんで、解き放つ。


最初のトリートメントは、ウドヴァルタナ。主にヒヨコ豆と温めたゴマ油で作られたペーストで全身をマッサージする。ペーストはとても温かく、ナッツのような香りがして、ざらざらししているが心地いい。次は、シロダーラというトリートメントで、約20分間、細く出した暖かいオイルを額の上に流し続ける。これは、特に額の中央(内なる知恵が宿ると言われる第三の目の場所)に当たったときに、とても強い効果があった。頭皮に落ちてくるオイルはまるでとても柔らかい指のよう。最初はとても温かかったオイルも、トリートメントの終わりには冷めてくる。これがどうしてこんなに心地よいのか説明するのは難しいけれど、思い浮かんだのはこんなイメージ。心の中のゴミ全て、紐で引かれて頭の中に巻きついていた心配ごとや否定的な感情など全てが、少しずつ、ゆっくりと、解かれていくような。


私が気に入ったトリートメントのもうひとつは、ピンダで、米とハーブを混ぜた熱いミルクを使ったマッサージ。この時は、手を使って直接ではなく、ボーラス(基本的に液体の詰まった牛の乳房のような物体:訳註:タイでよくあるハーブボール)を使って液体を擦り込むようなマッサージのテクニックだった。また、全身を上へ下へ、何度も何度も。左右のボーラスの柔らかさが甘いミルクの匂いと共に、私をすっかり元気にしてくれた(また、母親に優しくされたような独特の感覚)。


どんどん緊張が解かれていくようだった。けれど、忠告さレテいたように、その体験は24時間の狡猾というわけではなく、起伏があった。取り除こうとすると、蹴ったり叫んだりする毒素もあるようだ。幸福感がほとんどだけれど、頭痛や疲労感、憂鬱にもなる。私の根っからの性分として、滞在中ずっとあっちこっちに気が揺れていたけれど、時間が経ち日が経つにつれゆっくりと気分がほとんどの時間に良くなってきた。肌は赤ちゃんのように柔らかく、体は軽く、心はどんどん澄み切っていった。まだぐっすりは眠れなかったけれど、症状が消える前に強くなるのはよくあることだとスタッフが安心させてくれた。


トリートメントの間には、ヨガクラスに参加したり、黄色や青い野花いっぱいの庭を散策したり、美味しいベジタリアンの食事を食べたり、他の滞在者と一緒にレクチャーに参加したり、瞑想したりした。毎朝、油べとべとの髪にメイクなしのひどい様相で起き、下界でどう見られるかなど考えずに古びた気持ちのいいスウェットに着替えた。自分の体、健康、変化できるという希望にすっかり没頭した。そして、ある時、自分の将来についてどれほど辛く悲観的になっていたかに気づいた。トリートメントを始める前は、52歳でこんなにひどいのに老化に耐えられるのだろうかと思っていた。旅の中間地点に到着するというのではなく終わりに近づき最終段階に入っているかのように感じていた。また、単に脂肪やシワを嫌って鏡を避けること以上に、自分の体への信頼や敬意をなくしていたのだと気づいた。マッサージによって、全ての感覚、筋肉、鍵、内臓、骨をはっきりと感じ、私自身を、全体としての私自身を見て感謝することを促すように、体が生き生きとし始めた。





うちに帰る


The Raj から発つ時には、実世界にもっと沿った食事法(もっと柔軟で多少の楽しみもOK)と指導で身を固めていた。けれど、パンチャカルマのあと1ヶ月は特に、注意するように言われた。プロセスはまだ続いていて、体が何を許すのか、何が必要かを知らせるからだ。すぐに全てを変えようとしないようにアドバイスされ、ただ「変わりたいという欲望に耳を傾け」なさいと言われた。朝のカフェラテで頭が軽くなったが、ディナーの分厚いステーキは吐き気がし、ワインを多く飲めばズキズキした。体も心も大きな声ではっきりと話しているのがわかった。


アーユルヴェーダのサプリももらってきた。アシュワガンダ、インディアン・グースベリー、ハマスゲ、カノコソウの根などのハーブの組み合わせだ。浄化を続けるために、フェンネルやクミン、コリアンダーシード、生姜、リコリスなどで作ったハーブティーの処方ももらった。


帰宅して1週間で、毎晩7-9時間眠れるようになった。ホットフラッシュや不安発作は無くなり、気分も落ち着いた。期待していなかったが、呼吸器のアレルギーまで消えた。痛みはいくらか和らいだが、まだ対処は必要だ。ハタヨガが特に効くが、時間はかかりそうだ。今では、鏡を見れば、そこには私に微笑み返す人がいる。彼女と私は、今までよりもっと敬意を払い手入れをするのに値する体を共有している。





2020年11月1日日曜日

アレルギーの自然な治療法 
Natural Allergy Relief

春だけでなく、秋も花粉症が多い季節です。
辛い症状を自然に緩和する方法をみていきましょう。
ーーーーーーーーーーーーーー

Q:花粉症なので春になるのが怖くなりました。花の季節が始まるとすぐにクシャミが出始めて目が赤く涙目になり、何週間も、時には何ヶ月も怠さが続きます。抗ヒスタミン剤を試しましたがとても乾燥します。なにか自然療法はないでしょうか?



あります。自然の医療法は、アーユルヴェーダ、ホメオパシー、自然療法、ハーバリズムなど多数ありますが、その症状を緩和するだけでなく、ホリスティックな視点でアレルギーの根本原因に働き始められる多くのハーブやサプリメント、ライフスタイルの調整を勧めています。グズグズいわない春を過ごすための毎日の方策をお教えしましょう。でもその前に、アレルギーがどのように始まるのかをみていきましょう。


生理学的には、アレルギー反応は、あなたの免疫システムが無害な物質(花粉やほこり、鱗屑など)に過剰に反応してまるで危険な侵略者でるかのように攻撃することで起こります。この免疫の間違った反応は、体を守ると言うより病気のような症状を作り出してしまうのです。


アレルギー反応に多いのは、鼻詰まり、クシャミ、目の痒み、疲労感などです。その他、咳、喘息、頭痛、痒み、蕁麻疹もあります。こうした反応を引き起こす物質をアレルゲンと言います。春に最も多いアレルゲンは木や草などの植物から放たれた花粉です。アレルゲンは、ヒスタミン受容体と結びつくヒスタミン化合物を分泌する原因となり、アレルギー症状に繋がる免疫反応を刺激します。対処療法のほとんどは抗ヒスタミン剤(ベナドリルやクラリチン、アレグラ、ジルテックなど)で、アレルギー反応を作り出すヒスタミンをブロックします。こうした薬品は症状をコントロールしますが、眠気や頭痛、口の乾きや食欲減退、めまい、疲労感などの副作用があり、そしてアレルギー状態を治療するわけではありません。




問題の根本にはたらきかける


アーマを減らしアグニと免疫を強化する


いくつかのホリスティック医療では、アレルギーを起こす人には三つの要因があると言われています。免疫システム不全、弱い消化システム、毒素の過負荷です。結果として、自然療法は一般的にこうしたシステムを強化して毒素を取り除くことを中心に行われます。アーユルヴェーダ用語では、私たちのアグニ(消化の火)が免疫をサポートしています。しかしアグニが弱くなると、消化が不完全となり、処理仕切れなかった残留物(アーマ)が体の中で毒のゴミとなるのです。


ヨガやアーユルヴェーダは、太陽神経叢と腹筋を強く保ってアグニを燃え立たせ、アーマを減らして免疫を向上させるよう助言しています。私のお勧めは、脚上げ、腹筋運動、アグニ・サラと呼ばれるクリヤ・ヨガの浄化法(腹部の深層筋と骨盤底筋群を活性させる呼吸法)です。アグニ・サラの初心者バージョンでは、呼気でお臍を背骨へと引きながら腹壁を引き締め、吸気でスムーズにリラックスしましょう。




浄化するあるいは免疫をサポートするサプリメントを取ることも可能


チャワンプラシュ


この回復のためのアーユルヴェーダの調合はアムラ・ベリーから作られており、30種類以上のハーブや果物とッジャムを加熱したものです。ビタミンCが豊富でアグニと免疫を強化します。冬の間の免疫をサポートするために温かい飲み物(ミルクやハーブ・ティー)でティースプーン一杯を1日に1、2回摂りましょう。

レンゲ草(キバナオウギ)

この中国のハーブはアレルギーの季節が始まる前に摂るとよく、免疫を強化し健康を保ちます。粉末にした根をティースプーン一杯、あるいは500mgのタブレット1日に3回摂りましょう。

エキナセア、ヒドラチス、ゴボウ、ムラサキツメクサ

これらの血液浄化ハーブを、アレルギーの季節前後に1日に2、3回液体かカプセルのものを摂る。容器に書かれた服用量に従いましょう。




過剰なカパを取り除く


アーユルヴェーダでは、「地」と「水」のエネルギー要素であるカパは、冬から初春にかけて増えます。雪が溶け、雨が降り始め、地面が湿気で重たくなると、カパの冷たく湿った質を見ることができます。私たちの中のカパもまた液化し、無気力感や体重増加、鬱などのカパに関する問題とともに風邪やアレルギー、気管支炎などに悩まされます。カパを鎮める温め、乾燥させ、活動的なアーユルヴェーダのトリートメントで、カパの冷たく湿った思い質とのバランスをとります。



  • 1日30分背骨に沿ってと腕の下に汗をかくまで激しい運動をする。
  • サウナに入る 
  • キノアや雑穀などデンプンのない軽い穀類、たっぷりの野菜(根菜や瓜科を除く)、そして暖かく、火を通したスパイシーな乾いた食べ物を摂ってカパを鎮める。また、小麦や乳製品(特にアイスクリーム)などを避けることも効果がある。
  • ガジャ・カラニ(治癒的嘔吐のテクニック、訳注:ヴァマナ・ドゥティという名前で教わりました)と呼ばれるヨガの浄化法を覚える。抗カパの治療法としては大人気と言うわけではないが、アレルギーの治療には大変効果的。これは、朝の起床後に塩水を2リットルをガブガブと飲みその後すぐに吐き出すと言うもの。胃の過剰な粘液を洗い流し、鼻や気管支から粘液を導き出し、鼻詰まりを解消、熱を作り出し、そしてカパを鎮める。(この浄化法の禁忌:食道炸裂ヘルニア、逆流性食道炎、高血圧、心臓疾患)
  • カパラバティなど強いプラナヤマをして内なる火を強くする。それが、過剰なカパを溶かし粘液を溶かす。カパラバティは予防として行うのが最善。すでに鼻や鼻腔のつまりがある時は行わないこと。

 

こうしたカパを鎮めるセラピーを冬の間に行っておけば、花粉の季節が来た時にもいつもの症状を作り出すカパの蓄積を少なくすることができます。そしてアーマを取り除きアグニや免疫を強化する方法としてハーブやサプリメントを付け加えておけば、アレルギーの根本原因を取り除くことを始めることができ輝かしい春を謳歌できるでしょう。



自然のヒスタミン・ブロッカーを試す


もしどうしても抗ヒスタミン剤が必要だと思ったら、全て自然由来のバイオフラボノイド、ケルシチンを試してみましょう。予防作として使用するのが良いのですが(アレルギーの季節が始まる6-8週間前から始めます)、出てしまったアレルギー症状を緩和することもできます。1日に3回400-600mgを摂り、必要に応じて量を調整しましょう。


イラクサは何世紀にもわたって抗アレルギーのハーブとして使われてきています。薬草の分野で主要な国際的ジャーナル Planta Medica に発表された任意の偽薬コントロール研究では、60パーセントの被験者がイラクサがアレルギー症状の緩和に効果的であると報告、およそ半数(48パーセント)がアレルギー薬と少なくとも同様の効果があると言及しています。推奨される服用量は300-350mg、あるいはフリーズドライにしたエキスのカプセルをひとつ1日三回の摂取です。しかし、イラクサのハーブティーを毎日2-3杯を飲むだけで症状に著しい改善があったという私の患者もいます。


さらに、治験ではビタミンCが血中にヒスタミンをさげるという科学的研究が多くあり、臨床でも同様であるといういくつかの研究もあります。推奨される服用量は、1-3g を1日2、3回アレルギーの季節の間飲み続けます(春、夏、秋)。軟便になったら量を減らしましょう。






アレルギーのトリガーを最小に


花粉症になりがちであれば、乾燥して風の強い日は窓を閉めて室内にとどまること、シーツや服をこまめに洗うこと、花粉の粒子を排除するため家の中で空気清浄機を使ことなどをアレルギー専門医は推奨しています。塩分を含んだ液でネティ・ポットを使用し、鼻腔の汚れや菌、花粉、過剰な粘液を流し洗いましょう。最良の結果を得るためには、この鼻うがいを1日に数回繰り返しましょう。

2020年6月22日月曜日

五感を冷やす:夏のセルフケア 
Cool Your Senses: 7 Summer Self-Care Tips

地球温暖化のせいでしょうか、年々、夏の気温が高くなってきています。うまく冷房を使うことも必要ですが、体の中から涼しくいられる方法を暑いインドで考えられたアーユルヴェーダから探っていきましょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アーユルヴェーダでは、3つのドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カパ)が、人それぞれの肉体、精神そして感情の健康を司っているとされます。水と火に関係のあるドーシャであるピッタは、暑い夏の間にその力を強め、オイリーで浸透し、熱い、軽い、液状の特性を持ちます。適度であれば、こうした性質は体にも精神にも効能があり夏の日を魅力のあるものにしてくれるのですが、過多になると問題となります。例えば、日中の最も暑い時間に戸外でスパイシーなものを食べ、激しい口論をしたりすると体の中に熱が作られ、あせもや偏頭痛、胸焼け、イライラなどの高ピッタの症状を引き起こします。


夏の時期をより快適にするため、五感(聴覚、触覚、視覚、味覚、嗅覚)のバランスを取る以下の方法を行い、過剰になったピッタを鎮めましょう。




聴覚


海の波、泉に流れる水、あるいは静かで心地の良い音楽など、優しく心が落ち着く音を聞くと、燃え盛るピッタを鎮め落ち着かせることができます。また、楽しい人との心地よい会話も良いでしょう。一方で、激しい音楽、建設工事の音、口論、交渉などはピッタを増やすことになります。これらは少なくしておくことが最善です。



触覚


柔らかく優しい触感はピッタを鎮めます。ココナツオイルなどの冷やすオイルを少量使ったマッサージに素晴らしい効果のある人もいますが、あまり好きでなければ、優しく涼しい風にあたってピッタを鎮静しましょう。また、冷たい布に自然のローズウォーターをスプレーし、目の上におくのも良いでしょう。ピッタが多くなりすぎた時は、日焼けや熱いお風呂は避けましょう。



視覚


7色のうちの涼しい方の色(ライトブルーやグリーン)にピッタを鎮める傾向があります。花を家の周りに植えたり、部屋の中においたりすれば、嗅覚も刺激されます。


満月の下のウォーキングもまた、ピッタに効果的です。月の冷たいエネルギーと優しいそよ風、また快い人と一緒にいるという組み合わせが、ドーシャのサーモスタットを確実に下げてくれるはずです。ピッタに注意して、暴力的な映画や赤い服装は止めておきましょう。




味覚


アーユルヴェーダの医師は、苦味、渋味、甘味のあるそして冷却作用のある食べ物やハーブで、過剰になったピッタを下げます。これらには、青野菜(特にケールやブロッコリーレイブ、コラードなど苦味のあるもの)、果物、野菜、牛乳、ギー、ある種の豆、大麦やオーツ麦、米、小麦などの穀物、アマラキなど炎症に効くハーブなどがあります。


一般的なルールとして、夏には酸味、塩味、辛味を減らしましょう。そしてもちろん、理論的にピッタを鎮静させる食物(牛乳など)でも自身に合わなければは摂取しないでください。


また、ピッタを減らすホームメードのスイカジュースでレフレッシュすることも良いでしょう。種を取り小さく切ったスイカをブレンダーに入れて(水は加えません)液状にし、濾したら、はい、美味しく栄養のある夏のジュースの出来上がり。夏に発疹が出たら、スイカの瑞瑞しい皮を擦り付けると鎮静し、皮膚の治癒を助けます。


嗅覚


アーユルヴェーダでは嗅覚は土の要素に関係しており、ピッタの軽い質を落ち着かせます。自然のローズ、ベチバー、倫理的に採取されたサンダルウッドなどの、冷却効果のある甘く苦いエッセンシャルオイルを、首、手のひら、みぞおちに付けましょう。あるいは、同じ香料をお香やアロマセラピーとして使ったり、上記のように家の中に新鮮で香りの良い花を飾り魔性。ピッタを落ち着かせるため、強く刺激のある香りや科学的な香りは避けましょう。







(出典)https://yogainternational.com/article/view/cool-your-senses-7-summer-self-care-tips

2020年3月16日月曜日

アーユルヴェーダ: 食事の方法 Vol.2 
GOOD FOOD- AYURVEDA CONCEPTS, DIRECTIONS, PREPARATIONS

つまりは、清潔な場所で、食い合わせを避けながら、体質に合ったものを規則正しく、出来立てを良く味わって、腹八分で食べましょう、ということでしょうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


食習慣の8つの要素


その人に合った食事を決める時に考慮すべきことが8項目あります。プラクリティ(性質)、カラナ(加工)、サムヨガ(組み合わせ)、ラシ(量)、デシャ(場所)、カラ(時間)、ウパヨガサンシュタ(用法)、そしてウパヨクタ(使う人)です。これらは、アシュタ・アハラ・ヴィディ・ヴィシェシャ・アヤタナと呼ばれます。


プラクリティ(性質):そのものの性質は遺伝によってもたらされます。例えば、本来、黒緑豆は重く緑豆は軽い性質があります。同様に豚肉は重く、鹿肉は軽いです。


カラナ(加工):加工とはそのものの性質を大幅に変化させるものです。撹拌や加熱、湿度や季節、場所、容器などの環境要因、そして保存期間などが性質に影響を与えます。例えば、水を加えたり火で加熱すると、固形物が柔らかくなったり液化したりします。凝乳やヨーグルトは本来浮腫を誘発しますが、撹拌するとバターミルク(Takra)になり浮腫を取り除きます。毒も、正しく浄化し加工したあとに薬として使われることもあります。


サムヨガ(組み合わせ):2つ以上の物質を組み合わせるとまた、それぞれの本来の性質を変えることがあります。例えば、蜂蜜やギーは健康にいいのですが、それぞれを同じ量で摂取すると害になります。同様に蜂蜜、牛乳、魚はどれも悪いものではないのですが、組み合わせて摂ると毒になります。このように、組み合わせると変わった性質を示す物質があるのですが、それぞれ別の間はそうした性質は見られません。


ラシ(量):摂取する食物の量はラシと呼ばれます。その人に合った食事量を決める際、材料それぞれの量(パリグラハ)と食事の総量(サルヴァグラハ)を考慮しなければなりません。これは、その人の消化力によります。食事量はまた、消化にも影響します。軽い食事でも多すぎれば消化するのには重くなってしまいます。


デシャ(場所): デシャとは国を示し、違う無所で生産された食物や薬の材料はその性質も異なります。自然植生で作られた物はよそで作られたものよりもよい質を持ち、またその地域の人にも合っています。


カラ(時間): 食事の中身は季節によって変えなければなりません。例えば、冬には消化力が高まるので重い食物が良いのですが、夏や雨季は消化力が下がるため一般的に軽いものがお勧めです。また、病気の時には、関係するドーシャと病気の段階によって食事の中身を選ぶ必要があります。例えば、発熱してから7日間ギーは禁忌となりますが、そのあとは患者の体力を高め熱による乾燥を緩和するためにギーが処方されます。


ウパヨガサンシュタ(用法): 食事の指針です。最も重要なルールは、前の食事が消化されてからというものです。摂った食事が正しく消化されていると、軽く、空腹感と喉の渇き、自然な食欲が時間通りに現れます。

相反しない物を避けて、温かい油分のある食事が勧められます。食物は前の食事が消化されてから良い場所で正しい量を摂るべきです。速すぎず遅すぎず、話したり笑ったりせず、集中して食べましょう。

良くない食習慣は多くの病気の原因となるため避けるべきです。健康に良いものと悪いものを同時に摂るのはサマシャナと言われ、不健康です。


前の食事が消化される前に食べることはアディヤシャナと言われます。アーマ(毒)が作られ多くの病気の原因となります。


不規則な時間に食べる、多く食べたり少なく食べたりすることはヴィシャマ・アシャナといいます。これはヴァータの悪化に繋がります。なので、同じ時間に適切な量を食べることが勧められます。


ウパヨクタ(使う人):食物を摂る人のことです。その人にとって何が特に健康的なのかそうでないのかを考慮すべきです。それによって食品を選んだり避けたりするとよいでしょう。




食習慣の指針 (アハラ・ヴィディ・ヴィダーナ)


アーユルヴェーダには、アハラ・ヴィディ・ヴィダーナと呼ばれる健康的な食習慣のための10のルールがあります。これは健康な人にも病気の人にもよいものです。いつの時も良い習慣というのは、性質が相反しない油分のあるものを、前に食べた物が消化されてから、全て良い物に囲まれた良い場所で、速くもなく遅くもなく、話したり笑ったりしないで集中し、自らを十分考慮して、温かい食事を食べることです。


ウシュナ(温かい食物): 温かく美味しい作り立ての食物は消化を促進し、消化器内のガスを取り除き、分泌粘液を減らします。


スニドガ(油分を含む):油分を含む食物は美味しく、また消化液を刺激し、消化を促進、ガスを減らし、体に栄養をもたらし、感覚を研ぎ澄まし、体力をつけ顔色を良くします。


マトラヴァータ(適切な量):正しい食事量はドーシャや消化の均衡を乱さず、消化を促して通りが良くなり、寿命を伸ばします。

チャラカ(アーユルヴェーダの始祖)は、頭の中で胃を3つの部分に分けよと言っていました。ある部分は固形物で満たし、次は液体で満たし、そして3つめは空にしておけと。この言葉を理解することにより正しい量かどうかを知ることができます。

食べ過ぎのサイン:食後、過剰な重さや腹部のつまり、脇腹の痛み、感覚の飽和感を感じたり、空腹感や喉の渇きがなくなってしまえば、それは食物を多く取りすぎたことを示しており、3つのドーシャを悪化させる原因となります。

適切な量を食べたサイン:上記の食べ過ぎの兆候は見られず、座っても立っても、横たわっての動き、呼吸、笑う、世間話をするのが楽だという感覚があり、夜や朝までにすぐ消化され、体力がつき顔色や生育もいい、それらが適切な量を摂ったことを示しています。

量が少なすぎるサイン:食事が少なすぎると満足感が得られず、体力、免疫が下がる、顔色や生育が悪くなる、ガスが上がってくる、寿命が短くなる、性的なエネルギーが下がる、体や精神、知力、感覚が弱まり。ヴァータの悪化となり80におよぶヴァータの異常に繋がります。


ジルニ(前の食事の消化):いつの時も前の食事が消化されてから食べるべきです。適切な量を食べていれば、食欲や喉の渇き、軽さ、ガスや腸、尿の動きを感じ、心や経絡が明晰になります。


この良い食習慣は食物をちょうど良い時間で素早く消化するのに役立ち、寿命を伸ばしダートゥ(体の構成要素)を悪化させません。



間違った食習慣


アディヤシャナ:前の食事がまだ消化されないうちに食べることを言います。これは間違った食べ方であり、ドーシャを即座に悪化させます。前の食事の消化の途中で食べると、どちらも未消化となり、消化されていないものと消化されたものが混在し、アーマ(毒素)の生成に繋がります。


ヴィシャマシャナ:不規則(ヴィシャマ)な食べ方は良くありません。決まった時間に食べないこと、食べすぎたり少なすぎたりすることはヴィシャマシャナといいます。これはヴァータの悪化を増加させます。


サマシャナ:健康に良いものと不健康な物どちらをも含む食べ物を食べることを言います。


ヴィリャ・アヴィルッダ(相反しない):一緒に摂る食物は相反しないものであるべきで、相反するものを一緒に摂るとヴィルッダ・アハラの原因となり病気になるため避けなければなりません。


イシュタ・デシャ・サルヴァ・ウパカルナ(適切な場所と環境):食物は適切な場所と良い環境で食べなければなりません(サルヴァ・ウパカルナ)。それによって精神的そして肉体的な障害を防ぎます。例えば、臭い匂いがしたり恐ろしい光景が見える場所、また良くない環境で食べると精神的に落ち着かず、食欲や消化に悪影響を及ぼします。


ナアティ・ドゥルタム(速く食べない):あまり速く食べてはいけません。食物が違う通り道に入ることもありますし、味わうことができず、健康も損ないかねません。


ナアティ・ヴィリムバタム(時間をかけすぎない):あまりにもゆっくり食事をすると満腹感が感じにくく、食物が冷めてたくさん食べてしまう可能性があります。ですから、食事はあまりに速くあまりにゆっくりとは食べてはいけないのです。


アジャルパナ・アハサナム(話したり笑ったりしない):食事の際は食べることに集中し、話したり笑ったりしてはいけません。速く食べるのと同様の問題がおこりかねません。


タンマナ・ブンジタ(完全に集中して食べる):食事は完全に集中して食べなければなりません。


アートマナマ・アビサミクシャヤ(自己の本質を考える):食品は、食べる人に合ったものを選ぶよう十分に考慮しなければなりません。





アーユルヴェーダは生命の科学で、その選択から最終段階まで食に関しての重要な要素を包括的んアプローチで提供しています。この注意深さによって人々の健康と幸福を維持することができ、理想とする幸福という目標に到達できるのです。






(出典)https://ayurvedapc.blog/2019/06/08/good-food-ayurveda-concepts-directions-preparations/