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2026年6月18日木曜日

腸腰筋リリースのための8ポーズ Vol.2 
8 Poses for Iliopsoas Release



前回からの続きです。
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4. 横向きに寝た腸腰筋ストレッチ


背中側から足首を掴むことが難しい場合はストラップを傍に置いておきましょう。


1. 右側を下に横たわり、膝を腰の高さで心地よく曲げ、背骨は自然な形を保ち、骨盤の背中側と後頭部を一直線上に並べます。右腕を枕のようにして頭の右側をのせます。(他に、ブロックやボルスター、実際の枕を頭の下に置いてもいいでしょう)


2. 左脚を曲げたまま、腰の反りが大きくならない程度まで後ろへ下げます。左足首を左手で掴むか、ストラップをかけましょう。


3. 左足首を掴んだまま3回呼吸し、左膝を胸に引き込もうとしつつ、左脚が動かないよう左手で優しく後方へ押し返します。


4. 今度は、左足首に手かストラップを置いたまま、左脚をリラックスさせます。左手をゆっくりと優しく後方へ押し続けながら、3回呼吸します。このストレッチの最初よりも、左脚をもう少し後方へ下げることができる(腰椎の湾曲を強めることなく)と気づくかもしれません。

足首を解放し、両膝をつけて、寝返りを打って左右を替えます。



5. ローランジでのサイドベンド(任意)


膝に痛みや過敏がある場合は、ブランケットで膝の裏側に当て布をするといいかもしれません。(ランジそのもので痛みが起こらなくても、慢性の膝痛のある多くの人にとって可能な限り膝蓋骨への圧力を減らすことは良いことです。)


1. 両手で起き上がって四つ這いになります。右足を両手の間に、踵が膝下に来るよう前に出します。


2. 右手をウェストに置いて、左手は左腿の上におきます。(手を腿に置くのが難しい場合はブロックを持ってそのブロックを腿に押します)左腿を左手で後方に押しながら、腿を手の方へ、そして左膝でマットを前方へと動かそうとしてみましょう。そのまま3回しっかりと呼吸します。


3. 今度は力を抜いて、リラックスしたランジになります。深く入れそうなら、前の膝を足首よりもっと前に出すというより、後ろの膝をもっと後ろに下げます。そのまま3回呼吸しましょう。あるいは・・・


4. ・・・左腕を左耳の横に持ち上げて、左の腸腰筋のストレッチを大きくするよう右へ倒れて、3回呼吸します。



両手を右足の左右どちらかに移動し、足をさげて四つ這いに戻り、反対側も行います。




6. 戦士のポーズ1でのサイドベンド(任意)


1. 四つ這いから、右足を両手の間に出します。起き上がって左膝を伸ばし、左足を床に置いて爪先をマットの左角に向けます。両手を腰にして上体を垂直に起こします。背骨を伸ばして胸をヨガマットの前に向かって前方に向けます。


2. 左手を左腿に、右手は右腰におきます。ローランジの時と同様、左手(かブロック)で左腿を後方へ押し、その動きを左腿で抵抗しながら、(脚を曲げずに)腿を手に押し付け、左足でマットを前に動かそうとします。このまま3回呼吸しましょう。


3. 左脚と左手の力を抜きます。左腕を頭上にあげて腸腰筋を伸ばし3回呼吸します。または・・


4. ・・・右へサイドベンドして腸腰筋のストレッチを大きくし、数呼吸します。





上体を戻したら、両手を右足の左右どちらかに下ろします。足を下げて四つ這いに戻り、左右を替えます。




7. 腸腰筋をマッサージする


軽いケトルベル(500g程度のダンベル)、テニスボール、マッサージボールなどを用意しましょう。


注意:このマッサージ・テクニックをヨガティーチャーが生徒にするのはお勧めできません。腸腰筋は混乱させたくない敏感な構造の近くにあるため、他の人への腸腰筋マッサージは手を使うことの訓練を受けたセラピスト(マッサージ・セラピスト、理学療法士mカイロプラクターなど)によって行うべきだからです。


しかし、内面の気づきレベルの高いヨガ・ティーチャーや経験豊かな生徒の多くは、腸腰筋のセルフ・マッサージを安全に行うことができるでしょう。注意して続けることが重要で、解剖学的ランドマークや感覚に注意を向けながら以下の指示に従ってください。手の下に鼓動を感じたり、腿の前が震えているのを感じたら、それは動脈や神経を圧迫している兆候です。


腸腰筋マッサージですぐに、あるいはあとで痛みが増すようであれば、この実践はやめておきましょう。また、痛みや可動域に改善が全くみられないようであれば、これを続けずに、医師や理学療法士に相談しましょう。


このマッサージに効果がると感じた人は、左右1ー5分ずつ行います。1日に1回、長時間座ったあとや運動の後、または毎日のヨガの練習に取り入れてみましょう。


1. 仰向けに横たわります。左脚をのばしたまま右膝を曲げて、腸腰筋をリラックスし、右足を座骨から10cmほど離れた床の上に置きます。


2. 骨盤右上の内側(右の上前腸骨棘のやや内側)に両手を置きます。息を吐きながら、指で下にやさしく、理想的には腸腰筋を、押します。幅5cmもない円柱状の筋肉を探します。痛みや脈、痺れがないことを確認します。(腸腰筋が硬いと、手触りが柔らかいかもしれません。このマッサージでは、許容できる範囲の不快感を感じる人は多くいます。)


3. 腸腰筋を見つけたことを確認するため、右脚を胸に引き上げます。指の下に強い筋肉の収縮を感じるはずです。


4. 右足を下ろして、手の圧迫は維持します。あるいは・・・


5.・・・テニスボールやマッサージボールを腸腰筋の上に置くか、ボールの上に軽いケトルベルを置いて圧力をやや強くすることもできます。(荷重を増やさなくても十分な感覚があれば、先へ進みます)


6. 手を動かすのではなく、右脚を左右にゆっくりと揺らして数呼吸します。(腸腰筋が収縮するため、脚は持ち上げないでください。)


7. 腸腰筋への圧迫を解放して右脚を伸ばし、そして右腕を頭上に伸ばして腸腰筋を伸ばしましょう。


右腕を頭上にして右脚を伸ばしたまま数呼吸リラックスしたら、左右を入れ替えます。


8. 骨盤の傾きと腿の下にブランケットを置いた下向きのシャヴァサナ


巻いたブラケットを腿の下に置くと、最初は骨盤が大きく前傾する(腸腰筋が短くなる)かもしれません。しかし、ここで推奨している収縮リラックスのストレッチで腸腰筋は長くなり、この練習の間も後も骨盤をよりニュートラルな位置に楽に置けるようになります。


ブランケットを巻いて(あるいは幅の狭い円柱のボルスター)をマットの中央あたりに水平におきます。(端まで巻いたブランケットで腰椎が不快なほど湾曲するようであれば、ブランケットは一部だけ巻きましょう。)お腹を下にして横たわり、骨盤の骨の3-5cm下にブランケットを置き、額は重ねた手の上で休ませます。





両腿をマットの方に押し下げ、骨盤を後傾させて腸腰筋を収縮し、3回呼吸します。そして、リラックスし、骨盤を前傾の方へ戻して3回呼吸します。腰の湾曲を強めないため、息を吸うたびに腰を広げ、息を吐き出すたびに少しお腹を引き上げることを忘れないでください。




この骨盤の前後傾の動きを10回続けます。それから、5分(か、それ以上)の間、腿の下にブランケットを置いたまま完全にリラックスします。




日常における腸腰筋への対処


腸腰筋が硬いなら、走ったり歩いた後やこの筋肉を繰り返し収縮させるような運動の後、上記のポーズでリリースしましょう。また、股関節屈曲が必要なヨガポーズを相殺する練習に取り入れましょう。


おそらく最も重要なのは、長時間座った時は休憩すること、腸腰筋を含む腰の筋肉全ての疲労を防ぎため腰のサポートを使うことです。持続的なマインドフルネスを通して、ウェストや腰に感じている不快感が徐々に楽になっていくこと、腰の過剰な湾曲が小さくなっていること、そして歩き方が大きく軽くなっていることに気づくかもしれません。









2026年6月14日日曜日

腸腰筋リリースのための8ポーズ Vol.1 
8 Poses for Iliopsoas Release

編集注記:下記は、ヨガ実践者や指導者に向けた一般的な推奨を意図したものです。医療従事者による個々の助言の代替にはなりません。


ヨガや理学療法には、腸腰筋(腰筋と腸骨筋とで成る筋肉)を緩めようとしてくる方もいます。座りがちなライフスタイルが原因で、腸腰筋が硬くなることがあります。この筋肉は、ハムストリングスと同様、長時間の座位による影響を特に受けやすい場所です。腸腰筋は、股関節や背骨を繰り返し屈曲することで両脚やコアを使う活動(そしてヨガポーズ)に反応して硬くなるため、この筋肉を繰り返し収縮する必要のあるスポーツでも硬くなることがあります。


座位や動きが腸腰筋に与える影響と、以下の8つのポーズがどのように腸腰筋を緩め始めるかを理解するために、まずはこの筋肉の場所と役割を見ていきましょう。



腸腰筋の場所と役割


腸腰筋は、両脚を後方へ繋いでいる唯一の筋肉です。腰のあたりから始まる大腰筋は骨盤のくぼみを通って、腸骨のすぐ内側で腸骨筋を拾い上げています。(小腰筋は、腰椎に始まり大腰筋の前を通って恥骨弓の先端に入りますが、一般的にはあまり注目されません。大腰筋と比較して小さく弱いというだけでなく存在しない人も多いためです:人種によってその割合は異なりますが日本人の場合は半数程度といわれています)


結合した大腰筋と腸骨筋は、その後、小転子という丸い突出部で大腿骨の内側上端に繋がります。
 


腸腰筋の役割は、姿勢において腰を支えることですが、おもな働きは股関節の屈曲にあります。収縮することで、他のどの股関節屈筋(大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜張筋など)よりも強く腿を背骨の方向へ動かします。また、収縮して背骨を腿に近づけることで背骨を屈曲するのも助けます。


ヨガにおいては、船のポーズ(ナヴァサナ)、椅子のポーズ(ウトカタサナ)、立位あるいは仰向けに横たわった状態で両脚をあげるなど、腸腰筋が収縮して腿と胴体が近づきます。例えば、橋のポーズ(セツバンダ・サルヴァンガサナ)やバッタのポーズ(シャラバサナ)など、拮抗筋である臀筋が収縮して股関節が伸展する時には、腸腰筋は伸びます。踊り子のポーズ(ナタラジャサナ)やローランジでは、後方の脚に繋がった股関節は伸展し、腸腰筋が長くなります。


腸腰筋はまた、歩いたり走ったりする時にも重要です。収縮して前方の脚を前に出したり、伸びて後方の脚を伸展させたりします。



腸腰筋が硬くなる仕組み


座っている時、腸腰筋は短いまま動いていません。この位置にあまりにも馴染んでしまうと、立った時に長くなる方法を「忘れて」しまうのです。また、腹筋運動やダンスなど、両脚を使うどんなスポーツにおいても使いすぎで腸腰筋が硬くなることもあります。腸腰筋を収縮する動きやポーズ(船のポーズや腹筋運動、両脚上げ、座位ポーズなど)の多いヨガの練習を、腸腰筋をストレッチするカウンター・ポーズ(後屈やランジなど)なしで行うこともまた腸腰筋を硬くすることがあります。さらに、恐怖やストレスが腸腰筋の硬さに関係するという医療従事者もいます。


これらの要素の組み合わせで硬くなった腸腰筋は、腰を前に引っ張って骨盤を前傾させることにより、脊柱の過度前弯を生み出す可能性があります。ウエストの横や腰の痛み、股関節の前の痛み(パキっという音を伴うことも)、(片側の引きがより強いときは)両脚の長さの差異などとして、この硬さを感じることがあります。腸腰筋の硬さはまた、股関節屈曲を制限することで歩幅が狭くなることもあり、歩くことや走ることを必要とする活動でのパフォーマンスに影響を与える可能性もあります。さらに仙腸関節の機能障害を起こす場合もあります。


腸腰筋の硬さは、呼吸にも影響することがあります。骨盤の過度な傾きは呼吸機能に悪影響を及ぼすようですが、骨盤をニュートラルの位置から前傾させる要因のひとつは、硬くなった腸腰筋です。腸腰筋を緩めることで、骨盤の前傾や過度な腰椎前弯を小さくできれば、より深い呼吸を吸い込めるかもしれません。


以下のシーケンスは、PNF(固有受容性神経筋促通法)というテクニックを使って腸腰筋の硬さを緩めようとしたもので、ストレッチの前に対象の筋肉を収縮してから弛緩させるものです。PNFにより、ストレッチ後すぐに可動域が広がるのを感じられる人もいます。


もうひとつの効果:膝を曲げて股関節を伸展するポーズ(ローランジなど)を練習すると、腸腰筋が硬い時に硬くなりやすい大腿四頭筋のストレッチにもなります。


もし腸腰筋をストレッチしすぎて弱くなっている時、つまり股関節が後傾しがちで腰椎の曲線が平らな場合は、ここにあるストレッチよりは腸腰筋を強化する運動をした方が良いでしょう。



腸腰筋リリースのシーケンス


以下の練習では、ブロック、ブランケット、ストラップを用意します。7番での腸腰筋マッサージには、5キロ以下のダンベルやテニスボール、マッサージボールなどが役立ちます。

1. 横隔膜を使った吸気


まず呼吸に意識を向けることが、練習の間、横隔膜を使った呼吸を維持するために重要となります。


仰向けに横たわります。片手をお腹に、そして心地よければ片手を手のひらをマットの方に向けて腰の下におきます。(肩がつらい場合は、長方形に折りたたんだブランケットを横にして腰の下におくとそのあたりに意識を向けやすくなります)


呼吸をしながら、お腹だけでなくウェスト周りすべてが広がったりしぼんだりするのをイメージします。息を吸い込むたびに、お腹や腰、ウェストの横を広げてみましょう。息を吐き出しながら、お腹や腰、ウェストを引き込みます。





体内で繋がっている構造を視覚化します。吸気のための主な筋肉である横隔膜は、腸腰筋としっかり繋がっています。腱でできた構造が横隔膜の下部と大腰筋の先端を覆っている筋膜とを結合しています。さらに、大腰筋は脊椎の下部(T12、L1、L2,、L3,、L4)から始まっていて、それと並んで横隔膜と腰椎(L1ーL3)をつなぐ腱があります。息を吸い込む時に腸腰筋の緊張を横隔膜がマッサージしている、息を吐き出すときに圧迫を解放しているのを想像しましょう。


そのまま1、2分経ったら、このように広げ続けながら、横隔膜呼吸の能動的な練習を始めましょう。



2. 仰向きの膝を胸に寄せるポーズ


次の動きでは、腸腰筋はゆっくりと収縮させます。筋肉を収縮してから弛緩することで、そこに意識を向けることができます。そしてPNF原理によれば、筋肉を収縮してから弛緩することでより深いリリースを促進します。


青向きに横たわり、両脚を伸ばして比較的ニュートラルの位置におきます(つま先は上方へ向ける)。左脚を伸ばしたまま、右脚をゆっくりと持ち上げ右膝を胸に寄せます。右手は右腿の上に置いておきます。


腿を自分の方へ寄せながら、腸腰筋を使うため右手をで腿を遠くへ押し拮抗させます。理想的には、押しながらも脚はあまり動かさないでおきましょう。そのまま腿と手を強く押し合わせながら3回呼吸し、腸腰筋が収縮している間、ウェストの右内側の深いところで感じるすべての感覚に気づきます。




右脚を床におろし前に伸ばしてリラックスさせ、右腕を体の横でリラックスさせて3回呼吸します。ウェストの右側に沿って伸びている感覚を感じるか注意を向けます。


左右の違いに注意しながら、脚を変えます。右側と同じ強さで、左腿を左手に(そして左手を左腿に)押しながら腸腰筋を収縮することはできるでしょうか?
それから左脚を伸ばして左腕を体の横で解放支えて、腹式呼吸3回する間リラックスしましょう。


今度は両膝を胸の方へ曲げて、両手で両膝を遠くへ押して3回呼吸し、左右の腸腰筋が収縮うするのを促します。そして、両脚を伸ばして(少なくとも)3回呼吸し、両手で両膝を優しく押し下げましょう。腿はマットの方へ下ろします。





3. 支えのある橋のポーズのバリエーション


ブロックを近くに置いておきます。以下のポーズは、股関節を伸展させることで腸腰筋をリリースする方法を探ります。しかしながら、以腸腰筋がかなり硬い場合や、下のポーズで腰の内湾が大きくなるだけの場合、2番でご紹介したPNFストレッチを繰り返してください。


1. 両膝を曲げて仰向けに横たわり、両足は坐骨から10センチほど離れた床におきます。


2. 腰を持ち上げて低めの橋のポーズになり、ブロックを水平に中間の高さで仙骨の下に差し込みます。


3. 左足を床に置いたまま、右膝を胸に引き込みます。右脚は動かさず、片手か両手で右膝を遠くへ押して3呼吸します。


4. 右脚をゆっくりと伸ばし、かかとはマットに下ろします。右手で腿を下方に押し、今度はその圧力に抵抗しないでおきましょう。右脚をリラックスしながら、右の腿を地面に下ろします。



このまま数回深呼吸して、ウェストの右側に沿って伸びる感覚に注意を向けます。

そして右膝を曲げ、右足をマットの上に戻したら、左右を替えてその違いに注目します。


左側も終わったら、左足をマットに戻してから両脚を閉じたまま(あるいは平行で少し開いて)伸ばし、かかとを通って遠くへ伸ばします。両手は腿の上に置いて優しく押し下げます。腰は吐き出すたびに広げるようにし、反りすぎないように気をつけます。このまま数呼吸、あるいは心地よければ数分とどまります。(両脚を一度に伸ばすのが強すぎると感じたり、腰が辛いと感じる場合は、このステップは飛ばしましょう)




ポーズから出るには、両膝を曲げて両足を床に着けます。腰を持ち上げてブロックを外します。背中を休ませて2-3回呼吸し、背骨をニュートラルに戻します。もし腰に緊張を感じたら、両脚を左右に軽く振ります。


この橋のポーズのバリエーションが簡単にできるようになったら、同様(あるいは少し強め)のストレッチをベッドやセラピーテーブルの端に腰を置いて横たわったストレッチを練習することもできます。片膝を引き込みながら、もう一方の脚は床に向かって伸ばし、伸ばした脚の腿を徐々に下げていきます。


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2026年3月12日木曜日

休息、退避と復活のための
シンプルなリストラティブヨガ 
A Simple Restorative Sequence for Rest, Refuge, and Renewal

今日の記事は、自分でできるリストラティブなヨガのシーケンスです。


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自身を取り戻す


私が初めてヨガクラスに参加したのは、マンハッタン中心で社長室長として働いていた頃です。それは90年代初めで、まだカセットテープをどれくらい再生したのかがわかる古いタイプのテープ・カウンターがあって、ボタンを押すとカウンターの数字がゼロになりました。ヨガのクラスが終わるたび、私のカウンターがまるで「0000」にリセットされたように感じたものです。そのリセットとは、毎日積もっていく精神的な残り物を解き放つこと、目の前で起こる事件が何であれ距離を取ること、仕事で体の蓄積された緊張を和らげること、明晰さ、軽さを取り戻すことなどです。注意を動きに集中し呼吸を意識して感じることで、心がはっきりとそこに存在するのを感じ、また始める準備ができたのです。


今、体内のテープカウンターをリセットする能力がこれまで以上に必要となっています。私たちは、20年前のマンハッタン中心などよりとても速いスピードでずっと効率的に動く、どんどん加速する世界に住んでいます。ずっと続く終わりのない刹那の内容や、そのスピードとコミュニケーションの量は心をかき乱します。そしてそれは遅くなることも消えることもありません。


デバイスを通して世界と交流する日々の中を進むうちに、心と感覚の認識は物理的な世界から遠ざかっていきます。抽象化された現実に何時間もぶっ通しで過ごすことでバランスが崩れれば、心、神経、そして体の全てのシステムの機能に、どうなるかよくわかってもいない様な大きな犠牲を強いることになると私は考えています。


ですので、自身をリセットする、速度を落とすために時間を取る、自分自身を取り戻す、習慣的にストレスを解消することの重要性は、バランス感覚と調和の維持のためにより不可欠なものになってきています。それは私たちのウェルビーイングに極めて必要です。スクリーンの世界から距離をとるための時間を優先するのが必要なだけでなく、体とエネルギーが自身の存在と統合しているという感覚を取り戻すための信頼できる効果的な方法が必要です。


ヨガの実践はもちろん、自身を取り戻すために最も良い方法のひとつです。約1時間ほどはチャット、SMS、メールなどを遮断できる(願わくは)最後の砦です。よりパワフルなのは、ヨガの実践は、心のエネルギーを体、呼吸へ、有機的で物質的な存在である物理的な現実へと戻してくれます。自然な感覚的で本能的な性質を呼び起こします。心のよりどころを作り、感覚が休まる場所を与え、外向きの動きを少しの間休む機会を与えてくれます。明確さ、バランス、調和の感覚を取り戻します。心を体に向け、しばらくそこに居続ける価値はより貴重になっていくばかりです。


ほんのちょっと外の世界のとのつながりを断つことで、呼吸、気づき、精神的な存在という私たちが持っている最も力強く滋養の高い再生の源に実際につながる機会を作ることができます。活力を取り戻し、育まれ、支えられて、新しい日々と出会うのです。



アサナ・シーケンス:リストラティブな練習


アライメントに基づくプラクティスでは、リストラティブ・ヨガとは、プロップスを使うことで体が支えられて快適であり、リラクゼーションや穏やかさ、心の静けさを促進するヨガのことを指します。リストラティブなプラクティスの目的は能動的なストレッチや強化ではなく、副交感神経の弛緩反応を引き出すため、むしろ努力はせず安心感や解放感を高めることです。そのため、体は完全に支えられて快適な状態で、長い時間ポーズを保ちます。



技術的なポイント


• リストラティブな練習で最も重要なことは、心地よいことです。リラックスできるよう、プロップスの支えを調整したり変更したりしましょう。

• 快適に支えられたら、体をしっかりと解放しましょう。

• ポーズの全ての場面でマインドフルでありましょう。時間をかけて丁寧にプロップスを用意します。ポーズに入る時出る時はゆっくりと移行します。

• 呼吸と体の微かな感覚に集中して、意識を内側へ向けます。

• シンプルに呼吸を観察してもいいですし、役立つなら、深いレベルのリラクゼーションに入りながら精神に集中するための意識的な呼吸をしてもいいでしょう。




必要なプロップス:


- ボルスター 1
(または2-3枚の硬めのブランケット。ブランケットはボルスターのように重ね折ります)

- ヨガストラップ 1

- ブロック 1

- ブランケット 2〜3


始める前に時間をとって、この練習を自分への愛の贈り物だと意識的に捧げ受け取ります。再生のための時間と場所を作った感謝の気持ちで臨みます。心を開いて、しっかりとポーズを味わいましょう。




シーケンス


1. 安楽座で頭上で両手を組む(スカーサナでのバッダングリヤーサナ):5ー15秒経ったら、組み方を変えて繰り返します。

2. 安楽座で鷲のポーズの腕(スカーサナでのガルーダサナ・アーム):5ー15秒経ったら、組み方を変えて繰り返します。

3. 安楽座でのツイスト(パリヴリッタ・スカーサナ):5ー15秒経ったら、左右の向きを変えて5ー15秒。

4. 横たわった合蹠のポーズ(スプタ・バッダコナサナ):10ー15分間。

5. 支えられたシンプルな座位のツイスト(サーランバ・バーラドヴァージャサナ):右側で5ー7分間、それから左で5ー7分間。

6. 支えのある子どものポーズ(サーランバ・バラサナ):頭を右に向けて2ー3分間、そして左で2ー3分間。

7. 床、またはブランケットやボルスターの上の脚上げ(ヴィパリタ・カラニ):10ー15分間。

8. ボルスターやブロック、脚の周りのストラップなど支えのある橋のポーズ(サーランバ・セツ・バンダーサナ):5ー10分間。

9. 屍のポーズ(シャヴァサナ):5ー10分間。





(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-simple-restorative-sequence-for-rest-refuge-and-renewal/

2026年3月9日月曜日

アナンターサナ(ヴィシュヌの寝椅子)の神話 
The Mythology Behind Anantasana (Vishnu's Couch)



「終わりのない」「無限」という意味のアナンタは、永遠、誕生や成長、死などすべての変化の超越などを表し、喜びや幸福感が無限である状態を表します。感じられる物質を超えたこの甘く自然な状態は、アナンタという巨大な神話上の蛇で表されます。アナンタのとぐろは宇宙を支え、ヴィシュヌ神が次の生まれ変わりの前に休む際の寝椅子となります。アナンタにアサナを付けるとヨガポーズの名前となり、この生まれ持った幸福感、平穏、永遠の感覚を養うのに役立ちます。


アナンタ(アディシェシャとも言われます)はヨギにとっては重要な人物です。ヨガスートラを編纂したパタンジャリはアナンタの生まれ変わりだと言われます。バガヴァットギータでクリシュナは「蛇の中でも、私はアナンタである」と言います。アナンタは、宇宙を支える者の一人で、時が始まる前から存在していました。


神たちが乳海を撹拌して世界を作った時、アナンタの体はロープとして使われました。アナンタは、他の世界であるパティアーラの海に浮かび、彼のとぐろの上で保護者であるヴィシュヌとともに永遠に住んでいました。700年ごと、あるいは創造物が本当に困ったことになった時、アナンタはとぐろをかすかに動かしヴィシュヌ神が形をとって地上に現れ、そして時代が始まります。時代の終わりには、ヴィシュヌは休息へと戻るのです。どんな時も、創造物が生まれ、育ち、愛し、争い、死ぬ時も、アナンタは下で地上のあらゆる活動の影響は受けず、究極の目撃者であり続けます。


パタンジャリの頭上にはコブラが被さっており、世界の考えうる全ての悪や困難からの究極の保護を表しています。7匹の蛇が、パタンジャリや彼に師事した全ての弟子らを守るための聖なる傘を形作っています。この7つの蛇は、地水火風空の5行を完全に理解したこと、また解脱と悟り、モクシャとサマディを得たことを象徴しています。




個人的な世界でのアナンタ


個人の世界においては、背骨が体の土台で支柱であり、中枢神経の存在する場所です。下界から危険が迫ると、アナンタがヴィシュヌ神を呼び起こして地上の危機に対処するように、体の交感神経が動き出して反応を刺激します。心拍数や呼吸数が増え、消化に影響を与え、筋肉に血液が送られ、闘争逃走行動の準備をします。危機が去れば、副交感神経が体と心を落ち着かせ、心拍数呼吸数がゆっくりになり、心もまた落ち着き、ヴィシュヌはアナンタのとぐろへと戻っていきます。


興味深いことに脳の基部は「爬虫類脳」とも呼ばれ、呼吸のような生命維持のための最も基本的な行動を司っています。それは知覚には全く関係がありません。もし呼吸について考えなければならないとすれば、注意散漫になったり眠ってしまったらすぐに死んでしまうでしょう。感じられる世界の変化や要求に反応する時、警戒する役目を果たすのは前頭葉(認知脳)で、何が起こっているのか、どう反応すべきかを理解します。アナンターサナは、深い内側へと降りていき、爬虫類脳の本能的な認識、静けさ、休息の深い感覚を体験するよう促してくれます。







アナンタサナのポーズ




  1. 左を下に横たわります。両膝はやや曲げても構いません。バランスをとるため右手を体の前の床におき、左腕は床の上で左耳の横に伸ばします。体の左側を、股関節から腋の下まで伸ばします。できれば、左の腋の下は床に下ろします。

  2. 腋の下を下げ続けながら、左肘を曲げます。左手を左耳につけます。肘はできるだけ耳の横に置いておきましょう。三頭筋を伸ばします。

  3. 床で左脚を踵に向かって伸ばします。腋の下から踵まで体の左側を床に押しましょう。右脚を左脚の上に重ねます。

  4. 仙骨を前へ引きます。左脚を腰から踵まで落ち着かせます。横たわってはいますが、これはバランスをとるポーズです(股関節屈筋にも効きます)。両膝は伸ばしたまま、頭から尾骨まで長く一直線にしましょう。左側全体を押し下げて体を安定させます。まっすぐ前を見て、目の高さで床の上の安定した点を見つけて見つめましょう。

  5. 呼吸を一旦止めます。尾骨へと息を吐きます。コブラの頭のように、頭骨の基部にある骨を広げます。頭頂を通って息を吐きます。呼吸と意識を、両足の下20センチと頭の上20センチまで広げましょう。

  6. 次に、右膝を曲げます。右脚を外旋させて左脚の内側まで踵を引きます。右足の親指を右手の親指と人差し指で掴みます。右肩を回し下ろしましょう(親指がつかめない、肩が開かない場合はストラップを使います)。

  7. 息を吐きながら、指を掴んだまま右脚を伸ばします。右腕の上端を肩関節に向かって引き寄せ、右肩甲骨を下げます。脚は前方に右臀部は後方に向くはずです。仙骨を引き寄せて、右の坐骨を左踵に向かって伸ばしましょ
    う。

  8. 舌をやわらげます。全ての力を抜きます。体全体を呼吸で下ろします。呼吸を背骨に沿って、ゆっくりと心地よい、蛇のような動きで波立たせます。呼吸が背骨を支えて地面が体を支えているのを感じます。目の力を和らげて、コブラの頭の基部である頭骨の底へと脳を休ませます。表面で起こっている事柄は流して、アナンタと共に、深く、根源的で、無限で不変の状態になりましょう。


  9. 無限の700年が終わったら、長くゆっくりと息を吐きます。少しシューッと音が出るかもしれません。体を回して座位にもどり、とぐろを調整して、反対側でも繰り返します。そうでシューッ。



ヨガスートラの2.47でパタンジャリはこう書いています。「無理な努力をやめ、心を無限(アナンタ)集中することでアーサナは完全なものになる」さて、これをあなたの練習に取り入れたらどんな感じがするでしょうか?

2026年1月23日金曜日

マラーサナ(スクワット)でわかる体のこと 
What Your Malasana (Squat) Can Tell You About Your Body


マラーサナ:ポーズ


「花輪のポーズ」ともいわれる深いスクワットであるマラーサナは、苦手な人とそうでない人がどうしているのでしょう?その答えはシンプルで、人は、関節の構造や強さ、弱さ、硬い場所、動きやすい場所などそれぞれ異なる体つきをしているからです。多くの関節や筋肉群を使う複雑なポーズであるマラーサナでは、ポーズでどう見えるかどう感じるかには多くの要因があるのです。ありがたいことに、マラーサナをよく観察することで自身の体の制限や強さを知ることができ、そして練習やポーズを深めるためにその情報を使うことができるということです。


考えてみてください、毎日スクワットをする文化のある場所に住んでいなければ、最初マラーサナはとても変に感じることでしょう。心地よく感じるまでには長い時間がかかるかもしれません。けれど、毎日スクワットの動き(椅子から立ち上がる、車に乗り込む、床の何かを拾う)をしていたら、このポーズは極めて重要です。残念なことに、西洋(そして東洋でもますます)社会では椅子に依存していて、それが悪い姿勢の癖とともにマラーサナをますます難しくさせています。赤ちゃんたちがいかに完璧にスクワット(マラーサナ)しているかに気づいたことがありますか?私たちはその能力をいつ失ってしまったのでしょう?どうしたら取り戻せるのでしょう?


まずは、このポーズでは何が必要かを検討してみましょう。マラーサナでは、足首、膝、腰、股関節、背骨の可動性と安定性などが必要で、全身の構造が試されます。深いスクワットをするには、適切な閉鎖性運動連鎖(荷重)、つまり足首の背屈、膝と股関節の屈曲、腰椎と骨盤の協働した動き、背骨の軸上伸展、肩のわずかな屈曲が必要なのです。
 

この複雑性ゆえに、マラーサナはとても有効でもあります。このポーズをよく見ることで、股関節や膝関節、足首、肩、背骨の左右の対称な機能的運動性を評価できます。体つきによって、このポーズが比較的簡単であったりより困難でありえることを覚えておいてください。マラーサナは、胴体が長く脚が短い人にはよりやりやすい傾向があり、胴体が短く長い脚の人にとっては長い練習が必要となるかもしれません。




マラーサナをやってみましょう


最初に、鏡の前でマラーサナをしてみましょう。まずは股関節よりやや広めに足を開き、つま先を少しだけ外に向けます(位置は後でいつでも調整が可能です)。では、心地よい範囲でできるだけ腰を下げましょう。かかとが少し持ち上がるかもしれませんが、構いません。下げ続けてみてください。けれど無理は禁物です。両肘を膝の内側に入れて、両手を合わせ、肘を使って膝を開き、できる限り背骨を伸ばします。胴体の長さによって、ひじは内腿の上か下に来るでしょう。後ろに倒れそうに感じるかもしれませんし、実際倒れたかもしれません。大丈夫です、後でこれがどういう意味かを探りましょう。


気づく


はじめに、どう感じましたか?どこでそれを感じましたか?では、鏡に映った自分のポーズを時て、もう少し気づいてみましょう。踵は持ち上がっていますか?踵が上がっていても大丈夫ですがいずれは降ろす方向へ練習しましょう。足首は内側に回転していますか?土踏まずは潰れていませんか?つま先が過度に外側に向いて(向こうとして)いませんか?次に、膝はどう見えて感じていますか?内側に倒れていますか?片方がもう一方よりも内側に入っていますか?片方の股関節の方が地面に近いですか?片方に傾いていますか?そして体を横から見てみます。背骨はまっすぐか、反っているか、あるいは前に丸まっていますか?尾骨が過度に巻いていませんか?これら全てに気づいてみましょう。


 

どういう意味なのか?


足:
最初から始めましょう。足はどうなっていますか?かかとが上がっていたら、大抵の場合はアキレス腱やふくらはぎ、特にヒラメ筋(ふくらはぎ下部の深層筋)の制限を意味します。マラーサナでは膝が屈曲していて、ヒラメ筋は膝関節を超えていないからです。(ふくらはぎのより表層の筋肉である腓腹筋は膝関節を超えているため、ヒラメ筋のように伸びてはいません)


かかとを下ろすために足首の関節で補うことがあり、土踏まずの内側が下がったりつま先が過度に外側へ向きます。これらは、(股関節の)ハムストリングスや、梨状筋(股関節を回線する深層筋で時に坐骨神経痛の原因となります)が硬い、あるいは中臀筋が弱いことを示しています。あるいは、稀ではありますが、過去の怪我や手術などで足首関節自体に制限があることもあります。



膝:
膝が内側に入る(股関節が内側に回転している)場合、臀筋が弱い、内転筋(内腿)が弱い、あるいは腸脛靭帯(股関節から膝にかけて脚の外側に沿っている筋膜)が硬いのかもしれません。過度に腰が反っているなら(特に腰を下げたとき)、弱い体幹を補うための股関節屈筋が硬いのかもしれません。背骨が前かがみになっているなら、脊柱起立筋が弱い、胸椎やハムストリングスが硬いのかもしれません。


対称性:
左右の片方に傾いている(あるいは股関節の片方がより高い、片方の膝がより内側に倒れている)ときは、痛みを防ぐ保護機構や足首、膝、股関節の可動域の左右対称性など、安定性に問題があることを示している可能性があります。これは下半身に怪我をしたことのある人に特によくみられます。また、片方の肩が高くなることも稀ではありません。通常は利き腕の方が硬く、あまり動きません。



これらの組織にどう対処すればいいか?


このポーズをよりやりやすくする最も簡単な方法は、踵の下にサポート(丸めたタオルやブランケットなど)を置くことです。かかとが地面に本当に近いなら、足をもう少し開いたり少しだけつま先を外に向けてみて、踵が下りるかみてみましょう。ただし無理はせず、かかとを上げたままにしても構いません。ここでも股関節の実際の構造が関係しているので、スタンスを広げたり狭めたりして、自身に理想的なマラーサナを見出しましょう。みんなにぴったり合うサイズはありません。けれど、つま先は外に向きすぎないようにしましょう。足の土踏まずが落ち込んだり膝が内側に入る原因になるからです。膝が足首の中心線に並び続けるよう目指してください。



その他マラーサナで気をつけること


踵が下りたら、足の内側にある土踏まずが落ち込まないように、臀筋を使って両足の外側により体重をかけます。これによって以下を確実にすることに役立ちます。

1)足首や足がより安全な位置に

2)膝がつま先を同じ方向に向いている(捻れていない)

3)股関節が外旋し(股関節、膝、つま先全てが同じ方向を向くために)、膝が内側に倒れていない


両足を通っている強い土台が、骨盤底筋と下腹部(ウディヤナ・バンダとムーラ・バンダ)を引き上げるのに役立ちます。肘を使って、膝を開くのを促します。同時に、胸を上前に持ち上げて、背中の上部を引き上げ(胸椎の伸展)、背骨が伸びているのを感じながら尾骨を「伸ばし」ましょう。この動きによって、背骨の中心あたりが伸び、胸郭の底あたりと横隔膜(ウディヤナ・バンダ)が持ち上がっているのを感じます。


おまけ:あごを少し引いて首の後ろ(ジャランダーラ・バンダ)を伸ばし、より長く背骨を伸ばします。


このポーズを長く続けていてよくみられるのが、すねの前にある筋肉(前脛骨筋)が疲れ始めることで、特にかかとが床に下りているときです。というのもこの筋肉は、後ろに倒れないよう、ふくらはぎの緊張の反対方向へ引いているからです。心配は要りません。練習を続けていると、ふくらはぎが解放されて前脛骨筋が強くなり、長くこのポーズがとれるようになります。


それでも、かかとを床に下ろすと後ろに倒れてしまうなら、深くスクワットする時は何か(ドアノブやキッチンカウンターなど)を掴んでみましょう。これで、後ろに倒れるのを心配することなく、足首や膝、股関節、背骨、また肩が機能的に動くのを可能にしてくれるでしょう。または、ブロックの上に座ることもできますが、体重はできる限り両足に乗せ続けます。


マラーサナで左右が非対称な場合は、つまり体が傾いていたり水平でなかったら、必要なサポート(股関節の下にブロックやブランケット、小さな椅子)を使って、腰が床と並行になるまで、また、傾いた方が正しいアライメントになるまで股関節を持ち上げましょう。

 
マラーサナを練習することは気づきになります。感じていること、どこに感じているかに注意しましょう。今まで気づかなかった非対称性に気づくかもしれません。練習を続けていれば、マラーサナが新しい好きなポーズになっているかもしれません。ついには、ヨガの練習以外でも、1日の間により多くの回数このポーズをしていることに気づくかもしれません!








2025年11月27日木曜日

股関節のためのヨガ Vol.2 
Help for the Hips


前回の続きです。他のアサナを見ていきましょう。

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ランジ・ポーズのバリエーション(バナラサナ)




ランジやそのバリエーションは、骨盤の位置を正したり腰痛などに良いポーズです。股関節を屈曲するための腸腰筋は、背骨の下方と骨盤をつなぎ腿の骨まで続いています。多くの場合この筋肉は硬くなっていて、左右の一方がより弱かったり柔軟であったりして、骨盤や両脚、背骨の位置関係を乱します。ランジのバリエーションでは、腸腰筋とともに大腿四頭筋も伸ばすことができます。


椅子から90㎝ほど離れて立ち、左足を椅子の座面にのせます。左膝を曲げて体重を両脚の間にかけながら背骨を垂直に保ちます。両手を左膝に置きます。右膝は伸ばしたまま踵を床におろし、足先は前に向けておきます
ゆっくりと股関節の屈曲を深め、床の方へ骨盤を下げます。そのままリラックスして呼吸します。そして反対側でも行います。





次に、まずは四つ這いになり、左足を前に両手の間に出して足指が手指と並行になるようにおきます。右脚は体の後ろへと伸ばし、膝と足の甲は床に下ろします。左膝は床に垂直になるよう足首と脛の真上に保ちます。骨盤を下げて両腿を反対方向へと伸ばし、胸を前斜め上へと押します。次は、右つまさきを立てましょう。右膝を持ち上げて伸ばし、かかとは体から離すように押します。右膝を持ち上げて、骨盤を床に下げながら左腿を前に、右腿は後ろへと押します。そのまま呼吸をしたら、反対側で繰り返します。



腿の付け根を開くポーズ


以下は、誰にとってもきついストレッチです。全てのバリエーションにおいて、重力と両脚の重みを使って内腿と腿の付け根をストレッチし、リラックスしながら骨盤の重みを床へと手放します。





うつ伏せに寝て顎を床につけます(あるいは額を組んだ腕に休ませます)。両膝を曲げてできるだけ開きましょう。そして足の裏どうしをつけます。骨盤を持ち上げたり膝の位置を替えたりしないよう、内腿と股関節まわりの筋肉をリッラクスさせます。両足を床の方へ下ろしますが、足の裏はつけたままにしておきます。ポーズをしながら深くリラックスして呼吸し、脚の重みで内腿と腿の付け根を優しく開きましょう。


次に、膝をもう少し曲げて足首を交差させます。もう一度、股関節や腿の付け根、骨盤の緊張を解きましょう。ストレッチが強くなったことに気づきましょう。それから足首の交差を変えます。左右どちらも準備ができたと感じるまでポーズを保ちましょう。





バタフライのポーズ(バッダコナサナ)




バタフライのポーズは、苦手とする生徒が多いのですが、それは内腿が固いためです。この筋肉をストレッチするには、背中を壁に預けて床に座るのが良い方法です。骨盤の後ろと背骨の根本をできるだけ壁に近づけておき、頭頂に向かって伸びます。膝を曲げて足先のあたりを手で掴み、床に向かって膝を下ろしましょう。それから手のひらを使って、鼠蹊部から膝までの内腿をしっかりとマッサージします。最後に腿と膝を、できる範囲で、もう少し床に向かって両手で注意深く押しましょう。このポーズを保ちながら、息が全身に流れるように、滑らかで均等に呼吸をしましょう。よければ、股関節から前屈してよりストレッチを深めることもできます。



壁際での腿のストレッチ


このストレッチは、座位の開脚ポーズに似ていますが、腰や内腿が硬い人や、開脚する際に垂直に座るのが困難な人に特に良いポーズです。背骨と腰を床で支えながら、重力で両脚を開いて内転筋群を優しくストレッチします。


まずは、片方のお尻の外側を壁につけて床に座り、両手を後方の床におきます。




ポーズに入るには、後ろにもたれて両膝を胸に引いて両足を上げます。そして体を回して、尾骨が壁の近くに頭頂が壁から遠くなるように横たわりましょう。両脚を壁で垂直に伸ばし、背中は床に休ませます。頭の後ろで両手を組んで頭と首を支え、肘は開きます。そして両脚を横方向に開き、壁に預けておきます。リラックスして両脚が重力に引かれるままにし、内腿をストレッチします。膝裏が辛くならないようにし、不快感を感じたら少し膝を曲げましょう。よりストレッチするには、背骨を伸ばし尾骨を壁に押し、両脚の後ろ全体を伸ばして骨盤から離すように踵で蹴り、脚を回転させずに膝と踵をしっかりと壁につけておきます。おポーズに集中しながら呼吸し、回数を重ねるに従って徐々にポーズを保つ時間を伸ばし、より深くリラックスしましょう。


ポーズから出るには、両脚を壁で揃え、膝を曲げて胸に近づけ、足の裏を壁ですべらせて下ろします。リラックスし、両脚と背中を休ませて、膝の内側に緊張を解きます。最後に、片方に寝返りをうってポーズを終えましょう。








2025年11月17日月曜日

股関節のためのヨガ Vol.1 
Help for the Hips

アサナの練習をすることで、理想的には心身のバランスと心の穏やかさを得られ、健康で幸せでいられるようなります。しかし練習を重ねていくと、体のある部分に「行き詰まり」を感じることもあります。そうした症状がよく現れるのが、特に瞑想やプラナヤマの座位の姿勢を練習する人にとっては、股関節や骨盤の辺りです。また股関節は、体重を支え全身を構造的に安定させている一方で、歩く、走る、ジャンプする、前屈みになる、座るを同時に可能にしていますが、それを考えればそこに問題が生じるのも不思議ではありません。骨盤は上半身全体の基盤であり、体内全てが健康的に機能するには骨盤を調整することが不可欠です。現状を評価して、股関節や骨盤周りのバランスと柔軟性を得られるよう練習を調整するために、少し解剖学を見てみましょう。






骨盤、脊椎下部、股関節は上半身の重みを支えており、胴体と両脚の関係を安定させ、歩く、走る、ねじる、あらゆる方向へ曲げるために必要な体系を形作っています。骨盤と脊椎下部は仙骨の左右にある仙腸関節で繋がっていて、比較的あまり動きません。この半固定された構造により、背骨の下端をしっかりと支え、多くの場合は脊椎下部と骨盤は一体で機能しています。


それに比べ、腿は骨盤と球関節で繋がっており、体の中で最も動く関節です。これによって股関節での広範囲の動きが可能になっています。腿は、前後左右に動かせることができ、また内外に回転させることもできます。そうした異なる機能を包含するこの場所に想像できるように、柔軟性と強度に多くの筋肉群が関係しています。腿裏のハムストリングス、前の大腿四頭筋、内腿の内転筋、後ろと横にある外転筋、回転筋、そして股関節屈筋(腸腰筋)、これらは骨盤の奥深くにあり、骨盤との関連で腿を動かせます。最後に、腹筋が体の前を支えて骨盤と脊椎下部の正しい位置関係を保っています。


股関節はあらゆる方向に定期的なエクササイズをしなければ、大抵は、凝り、痛み、慢性的な筋肉の短縮が起こります。以下のエクササイズは、この部分を強化して開くよう考えられています。股関節の動きにくさとともに、ハムストリングスや腰の凝りがある場合は、その辺りも一緒に動かす必要があるでしょう。筋肉が硬くなるのは多くの場合は弱い筋肉を補っていることを覚えておいてください。強化エクササイズを含んだ包括的なプログラムの方が、特定の一部分をストレッチするよりも、より早く筋肉バランスをとり戻し正常な可動域を得ることができます。


以下のポーズは、股関節の柔軟性制限への対処法です(ハムストリングス以外)。流れに沿う場所があるならば、これらのポーズのいくつか、あるいは全てを、毎日のアサナのどこかに取り入れてみてください。例えば、立位ポーズに体側を伸ばすポーズをする、あるいは三角形のポーズ(トリコナサナ)の代わりにするなど。腿の付け根のストレッチをうつ伏せのポーズに取り入れるなどです。いつも同様、定期的な練習は不可欠です。




体側を伸ばすポーズ (パールシュヴァコナサナ)


立位ポーズは、股関節や骨盤に良いポーズです。強さや柔軟性を養い、意識がポーズでの動きと統合するからです。このポーズでは、股関節の深い場所の可動域が高まり、四頭筋など脚や骨盤の筋肉が強化、体側全体に沿った筋肉がストレッチされ、胸が開きます。






両足を脚の長さ程度に開いて立ちます。右足を外に90度開き、左足はやや内側へ、股関節と胸は前に向けます。息を吸い込んで、両腕を手のひらを下にして肩からまっすぐ外に伸ばし、両肩を広げたまま耳から遠ざけるよう下げます。息を吐き出して、右膝をちょうど足首の真上にくるまで曲げます。ポーズを安定させて、呼吸をリラックスさせましょう。


胴部は前に向けたまま、息を吐き出し、背筋を伸ばして右へ曲げ、右前腕を膝にのせて、左手のひらを上に向けながら左腕を頭と並行に挙げます。そして、尾骨を少し引き込み肩甲骨を内側に引くことで胸と腹部をより開きます。両足をしっかりと床に押し付け、左かかとから左指先まで伸ばします。安定させるため、右膝は足首の真上に置き、左足の外側で床を押しましょう。


ポーズを深めるには、内腿どうしを遠ざけるように伸ばします。それから右腕を膝から離して、手を右足の外側の床に置きます。左腰を伸ばした脚や腕と一直線になるまで下げて、左側全体のストレッチを深めましょう。右腕と右脚を近づけたまま、胸郭と腹部を回して開き、胸を骨盤から離れるよう持ち上げます。左腕を伸ばし、左肩を開き、首を長く、まっすぐ前を見るか頭を回して上を見ます。そして、ポーズをしながら集中して安定した呼吸をし、そのまま3-5回呼吸するか、準備ができたと思ったらポーズを終えます。右足の指の付け根を押し、胴体を持ち上げ、脚を伸ばします。左右の足の位置を替えて、反対側で繰り返しましょう。



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次回に続きます。


2025年9月22日月曜日

ガルーダサナ(鷲のポーズ)の裏側にある神話 
The Mythology Behind Garudasana (Eagle Pose)



「鷲のポーズ」と呼ばれる「ガルーダサナ」は、神様の名前から来ています。南アジアではガルーダは大きな神話上の鳥で、体は人の形で金色、顔は白く、赤い翼とワシのクチバシを持っています。彼は鳥の世界の王様で、蛇の天敵、人間の友人です。ガルーダは、宇宙を維持し一人の人間として生まれ変わった神様、ヴィシュヌ神の乗り物です。ラーマーヤナのヒーローであるラーマもまたヴィシュヌ神の生まれ変わりです。


ガルーダによく似た「ジャタユ」は時に残忍なハゲワシと描写されますが、ハゲワシというよりワシ、ガルーダそのものです。ジャタユはガルーダとして、このお話のヒーローです。


ラーマーヤナでは、ラーマの妻のシータがどのように悪魔のラーヴァナによってさらわれ、空飛ぶ機械ヴィマナでランカ島へと連れ去られたのかが語られています。この出来事が起こったとき、ジャタユは樹の上で瞑想するように座り、鋭い眼で世界の果てを見渡していました。シータの叫び声を聞いた彼は、空をビュンと飛んでシータを連れ去っていくラーヴァナを見ました。彼はヴィマナに頭突きをして地面へと叩き落としました。彼は鋭い歯と引き裂く鉤爪、力強く羽ばたく翼でラーヴァナを猛烈に攻撃しましたが、魔王の10の頭と20本の腕には敵いませんでした。ラーヴァナの失った頭や腕は全て、最初のものが落ちてしまう前にどんどん生えてくるのです。ジャタユは勇敢に激しく戦いましたが、次第に形勢が悪くなっていきます。ついにラーヴァナはジャタユの2枚の翼を切り落とし、南のランカ島へと飛び去りました。シータは、美しく豪華な車の床の上でショックを受け静かにうずくまっていたのでした。





ジャタユが致命傷を負ったところに、シータを探していたラーマと弟のラクシュマナが歩いてきました。息も絶え絶えになった敗北の戦士は、細切れにこう言いました「シータ様、、ラーヴァナ、、、南へ、、ラーマ様、殺してください。ご主人の前でその手にかかって死ぬのは本望です」常に優く、けれど決して感傷的ではないラーマは、弓矢でジャタユの勇敢な心臓をサッと射抜きました。そしてラクシュマナと一緒に木を集めて薪の山を作り、家族を見送るときと同じように丁寧に葬儀を行ったのでした。




ガルーダサナに入る方法


まずはタダサナで、股関節幅に足を並行にして立ち、両腕は体の脇、頭頂は天井に向かって引き上げます。視野を広げましょう。


1. 息を吸い込んで、両腕を手のひらを上にして肩の高さに上げます。

2. 息を吐き出して、左腕を右腕の上にして、左肘が上になるように重ねます。

3. 両肘を曲げ、前腕の裏側が並行に、手の甲どうしが向きあうようにします。両手のひらが触れ合うまで前腕どうしをからめます。手首は前腕と一直線にしたまま手指を伸ばします。(手首を捻らなければ手のひらがつかなければ、手の甲どうしを着けておきましょう)前腕を反対方向へ押します。「翼(肩甲骨)」あたりのストレッチに気付きましょう。

4. 両膝を曲げ、体重を左足へと移します。

5. 右脚を左膝の上にクロスさせます。

6. 右足を左脚の下の方に巻き付け、左ふくらはぎや足首に引っ掛けられるかみてみましょう。上半身は、左側が右側に巻き付いています。下半身は、右側が左側に巻き付いています。(全体重が片足に乗せられなければ、脚を巻き付けないでおきましょう。そのかわり、両脚を並行にしたまま膝を曲げ、股関節を後ろ屁引いて椅子のポーズのように高い位置のスクワットをします)バランスをとります。骨盤の先どうしを引き寄せます。おへそを引いて持ち上げましょう。息をして。自分がまるで、外からは静かに見えていても内側は力強く動いて存在している、そんな空へ飛び立つワシであるかのように想像します。

7. スムーズに呼吸します。頭の付け根を持ち上げます。股関節の凹みから少し前へかがみますが、胸は引き上げます。前腕を反対方向へ押し続けながら、肩甲骨全体を広げます。視線は、急上昇して目を見張るワシのように、両手の内側へ集中させましょう。

呼吸や体、眼のやわらかさと硬さに注意を向けましょう。特に手に鋭く集中するとき、目が固くなって前へ動くかに気付きます。同時にやわらかく集中することはできますか?筋肉を働かせたまま呼吸を和らげられますか?吸い込む息とともに、肺の下の方へ呼吸を入れて胸郭を翼のように広げてみます。滑空する鳥のように呼吸しましょう。

このポーズを30ー60秒続けてから、タダサナに戻ります。

右腕と左脚を上にして繰り返しましょう。




ガルーダサナで内省する


ガルーダは、創造の番人・維持者・保護者であるヴィシュヌ神の乗り物です。ヴィシュヌの名前は「そこに入る」「行き渡る」という意味の「Vish」から来ています。ヴィシュヌは、宇宙の中に入ることで、ひと時も途切れることなく宇宙を維持、保存、保護しています。それは、選択した対象に意識を集中する瞑想の中で、瞑想を維持するために、何度も何度も同じ対象をどの瞬間も選び続けるのと同じです。保存し維持するとはどういう意味なのかを深く考えてみましょう。番人の乗り物であるために必要となる質とは何でしょうか?番人の乗り物としてどのように呼吸すればいいのでしょう?筋肉や骨に感じるエネルギーはどんなものですか?


もう一度ポーズを取ってみましょう。維持するとき、意識を体の全ての部分、呼吸、感覚器に行き渡らせましょう。全ての場所に均等に存在します。どこかで意識が揺れていることに気づいたら、もう一度そこに在ることに取り組みます。最も難しいと感じるのはどこでしょうか?


ジャタユやガルーダは、意識を維持した状態が自然の状態です。彼のダルマは無私無欲の奉仕で、全てが含まれる創造を保護することです。敵であるラーヴァナは自己中心主義を体現しています。ラーヴァナがシータをさらったとき、あなたの実践が湧き上がる欲望や自己主張に邪魔されるように、その行動は創造を崩壊させます。ジャタユはこの世と全ての生き物を守るという役目を果たそうとします。しかし、ジャタユが勇敢であるように、自我の頭はたくさんあって、どんな無知をも凌駕します。頭を切り落としても、すぐに次の頭が出てきます。自問してください「自我に関係した心配事が実践を邪魔しそうなとき、それを守るためにどのようにガルーダのエネルギーを集めればいいのか?」


この物語で、なぜラーマはジャタユを殺したのでしょう?それは哀れみです。ジャタユが言った通り「ご主人様の前でその手にかかって死ねるのは本望」なのです。インドの伝統では、そうした死は信者の解脱を実際に保証します。物語のこの部分は悲しいものですが、クリシュナ(ヴィシュヌのもうひとつの姿)の言葉「自身のダルマを全うすることは、それが不完全であっても、誰かのダルマを全うしようとするよりは良い(バガヴァッドギータ18:47)」ということを思い出させてくれます。ジャタユは徹底的にベストを尽くし、その結果、シータを助け出すという直近の志は叶いませんでしたが、主人その人によって苦しみから解放されたのです。ことわざ通り、戦闘で負けましたが戦争には勝ったのです。少しこのことについて考えてみましょう。あなたは困難な状況でベストを尽くし失敗したと思い、その結果は予定していたよりもずっとずっと良いものだったことはありますか?

2025年7月27日日曜日

5元素をコブラのポーズで 
Align With the Five Elements in Cobra Pose


この記事は、トッド・ノリアン氏が築いたアシャヤ・ヨガの視点から見たコブラのポーズです。アシャヤ・ヨガは、実践者の身体の力を目覚めさせるよう、タントラの哲学と瞑想法をアライメントを重視した治癒的ヨガのテクニックに融合させたものです。




多くの偉大なるヨギたちは、悟りとは子どもの目で、全てをまるで初めて見たかのように、見る能力だと述べています。非二元性であるシャイヴァ・シャクタ・タントラの伝統では、アドブータ(「驚き」という意味)は9つのラサ(味、あるいは生命の本質)のひとつとみなされています。ラサは人間の感情をすべて包含していると言われています。
 

驚きを体験する時、心は開いて空のように広大に広がります。晴れた夜空の星々を見上げること以上に私をアドブータの状態にするものはありません。おそらく多くの人が同じことを体験しているでしょうが、それはなぜでしょうか?そのひとつは、星々が美しいからです。そして、この宇宙に存在する全ての起源は星々だからです。元素周期表にある92元素全ては星々で作られています。星が死ぬ時、内側へと崩壊し極限まで熱くなり加圧され、そして爆発して超新星となり、そこでより重い元素が作られます。その後、これらは宇宙へと飛び出して他の元素と結合し、惑星や星雲、様々な星を形作るのです。このように私たちの太陽系と私たちは作られました。地球上で生命に適した条件が整った時、私たちは単細胞となり、やがて水中から歩き出して今日の私たちへと進化しました。まさに「驚き」に満ちた歴史だと思いませんか?


ヨガ哲学によれば私たちは、パンチャ・マハブータスと呼ばれる地、水、火、風、空という偉大なる5つの元素からできています。これらの元素のバランスが内面で整った時、優れた生き方ができると言われています。バランスが崩れると、「収縮している(過度の地)」、「溺れて」感情的に疲れ切っている(過度の水)と感じたり、やる気がない(火の不足)、不安で怯えている(過度の風)、落ち着かない(過度の空)と感じたりします。


タントラヨガは、私たちとは時間と空間に凝縮された宇宙だといいます。それを知るための神の願望そのものの結晶です。命は偉大な意味を持っています。5元素を知ることは私たち地震を知ることです。



アシャヤ・ヨガとは


アシャヤ・ヨガの4つの基本要素は、全てのポーズや動きでのアライメントの設計図を示すためのものです。5元素とは、エネルギー的、質的に以下のように対応しています。


1. 開く — 空

2. 引き寄せる — 地

3. 整える — 水と火

4. 広げる — 風



アサナの練習に5元素を当てはめようとしたことはありますか?ありませんか?では、コブラのポーズの練習に当てはめてみましょう。それぞれの元素が体の動きに対応していて、最適なアライメントをサポートしてくれるでしょう。


• 第1の要素は、肋骨の横を伸ばし、肌を和らげ、胸の後ろの肩甲骨の間を解放することです。


• 身体の動きの第2の要素は、骨に向かって筋肉を引き寄せ、正中線へと引き込み、周囲から中心へと引くことです。


• 第3要素の身体の動きは、相補的な2つの対照運動です。その目標は、対照的な2つのエネルギーのバランスが取れている中心を見つけることです。これによって、最適なアライメントを見つけることができます。


• 第4要素の身体の動きは、中心軸から外へ広げ、体の中心から全方向へと放射状に広げ、エネルギーを中心から周辺へと動かすことです。まずポーズの基礎へと下ろしてから、空に向けて中心を持ち上げます。


要素の概念を説明したところで、以下の練習で直接探ってみましょう。ブジャンガアサナ(コブラのポーズ)のすべての側面に密接に関連しています。




ブジャンガアサナ:コブラのポーズ

ウォームアップ:キャット&カウ


1. 四つ這いになります(硬い床の上では膝にパッドを当てましょう)。両膝は股関節の下に置きます。両手は肩の下で、手首のシワがマットの前端と並行になるよう、手指は太陽光線のように均等に開き、手首の中心は肩の外側と直線上に置きます。


2. 少し時間をとって体を感じます。呼吸を深くして、胸の中心を和らげます。(この姿勢で胸の中心を和らげるとは、肩甲骨の間にある筋肉を和らげることです。背中で最も硬いのは、概して胸椎の真ん中周りの筋肉である胸の裏側です)4箇所の土台、つまり両手と両膝にバランスよく均等に体重をかけましょう。


3. 息を吸い込みながら、坐骨を上に持ち上げて、背中を反らして見上げます。


4. 息を吐き出しながら、尾骨を引き下げて、腹部を背骨に引き込み、胸の中心の方を見ます。


5. 数回繰り返します。動きと呼吸を合わせましょう。滑らかに均等に動きます。このフローを味わいしょう。



空を開く:驚きを感じる


1. 四つ這いからうつ伏せになり、両手は肩の下、額は床に下ろしましょう。右足をできるだけ遠くに伸ばします。そして左足も後ろへ伸ばします。呼吸を感じながらリラックして、肌を和らげましょう(つまり、皮膚が筋肉の上にふわりと掛かるように筋肉をリラックスさせる)。肌のすぐ下にある捉えにくいストレスを解放して、最も大きな臓器である肌への気づきを広げます。生命の神秘を思い起こしてみましょう。


2. 腰から腋の下へと肋骨の脇を伸ばします。プラナ体(5つのコーシャと呼ばれる鞘のうちのひとつ、エネルギー体)をふくらませるのをイメージして、息を胸の裏側とウエストラインに吸い入れます。宇宙全体があなたという形であなたの中にあることを思い出してください。驚きを持って、あなたの存在の果てしない広がりに心を開きましょう。



地を引き寄せる: 安全で安心で安定


1. 息を吸い込んで、脚の筋肉を骨に向かって引き寄せて優しく収縮させます。最愛の人がしっかりと素敵に抱き寄せてくれる時のように、筋肉で骨の周り360度を包みます。筋肉が引き寄せられると、関節の周りが支えられ安定します。これが脳に安全だと信号を送り、脳が反応して、リラックスしくつろげる能力である副交感神経脳が活性になります。逆説的に言えば、アシャヤ・ヨガではリラックスするために引き寄せるのです。


2. すねと踵をぴったりと付けて、つま先が鎌足にならないようまっすぐ後ろに向けます。踵どうしをより近づけて脛に力を入れることで、腰が守られ、コブラのような後屈で椎間板にかかる圧力を和らげてくれます。


3. 正中線(両脚の間から背骨を通って走るエネルギーの線)へと引き込みます。
 

4. 足の指からふくらはぎ、腿に沿って、骨盤の中心へとエネルギーを引き上げます(周辺から中心へ)。すべてのポーズは、地球と同様に、周辺から中心へとエネルギーを引く重力の中心があります。コブラのポーズでは、その核となるのが骨盤です。


5. 徐々に手の指で地面を掴みます。すべての指の腹と付け根で押し下げ、両手でアイソメトリックに(動かさないで)後方へ引きます。両脇を同じ長さで伸ばしたまま、両手でアイソメトリックに引きましょう。



水と火を整える:流れるように燃える


1. 両脚を正中線に引き寄せ続け、腿を内側に(空に向かって内腿を持ち上げながら)回転します。腿を床から離して内に回す際、腰が反ります。鼠蹊部の前部分が凹み、腰が「波型」にアーチができて大腿骨頭が骨盤のソケットに引き戻る様子に注目しましょう。これが水の元素で、ヨガの伝統によれば骨盤に存在します(シュワディシュタナ・チャクラに関連しています)。


2. 腿を後方に引いたまま、尾骨をすくい下げます(この二つの対照的な動きを作ります)。「すくう」とは、しまい込むような動作ですが、力は抜きます。この臀筋の優しい収縮によって、腰のカーブが伸びます。すくうと、下腹部が背骨向かって引かれる様子に注目します。これが火の元素で、揺るぎない献身と考えられており、ヨギとして自分の心に従い、変化の火の中を歩むのに必要となります。この動きで体幹に引き込まれ、力と熱という形のさらなる支えを加えてくれます。
 

この2つの動きが整うと、骨盤が最適な位置に置かれ、腰と仙腸関節の圧迫が解放されます。



広げる:体を伸ばし、より高みを目指す


1. 骨盤の動き全てを保ちながら、骨盤の中心から両足に向けて体を伸ばします。そして、骨盤の中心から上半身へと伸ばします。両手で後方へアイソメトリックに押しつつ肋骨の脇を長く保ちながら、息を吸い込んで頭、肩、胸を床から持ち上げます。前へと広げながら、背骨に沿って体を伸びましょう。高さよりも長さが重要です。というのも長さが背骨の椎骨の間にあるスペースを作るからです。これは風の元素で、広げて伸ばします。エッセンシャルオイルのディフューザーからの香りのように、風の元素は均衡する点を探し、空間全体に均等に広がるのです。


2. 腕の骨頭(肩の最上部)を後方へ下げて、肩甲骨を肋骨の背中側へと引き込みます。肩甲骨の下端を胸の裏の方へ丸めて、さらに胸を持ち上げます。前腕を内側へ、上腕を外側へ回転しましょう。次にその姿勢を保ったまま、胸の中心から外側の全ての方向に少し広げます。肩甲骨をひとつにまとめたまま、肋骨の背中側へと引き込み続けましょう。


3. 背骨全体を首や頭まで長く保ち続けます。首元の横側を後ろへ下げて、頭が後ろへ引枯れている感覚が首の横側から始まっているのを感じましょう。そして口蓋も下げます。口内の上側の4分の1が丸い円盤だとイメージします。その部分を後方へ動かせる、あるいは口の天井が後ろに引いて開けられる引き出しだと想像します。口蓋が後ろへいくと頭も後ろへと動き、頸椎に曲線ができます。それによってスペースが広がって神経の圧迫が解放されるため、椎間板のためになります。口蓋を後方へ、後頭部を持ち上げます。そこから持ちあげることで、首のカーブがながくなり、頸椎の椎間板のスペースがより広がります。背骨の自然な形状に従って、首と頭を上に伸ばしましょう。


4. 息を吐き出しながら、ポーズを終えて床に下ります。






少し時間をとって、コブラの体験を思い出しましょう。より不思議に満ちていることを感じているかに注目します。より広がって整ったと感じる体の部分すべてを観察します。練習前に感じていたかもしれないあらゆる不快感が小さくなっているか、あるいは完全に消えているかにも気づきましょう。


ポーズの中で5元素を体感し均衡がとれた時、空のような広がりを感じ、体の緊張が解かれ始め(地)、閉じ込められた感情が流れ始め(水)、エネルギーは輝き(火)、そしてその前にあった制限を超えて広がり手を伸ばす(風)力が大きくなるのを感じるでしょう。


シャイヴァ・シャクタ・タントラ哲学では、私たちの本質は至福であり喜びです。5元素に寄り添うことができれば、私たちはこの喜びを認識し感じている心に戻れます。最も深い命の不思議を垣間見ることができます。それこそが私たちの中に存在する宇宙すべてなのです。





(出典)https://yogainternational.com/article/view/align-with-the-five-elements-in-cobra-pose/

2025年7月14日月曜日

高齢者のためのヨガ:ヨガで転倒リスクが減少 
Yoga for Seniors: How Practice Can Reduce the Risk of Falling

今回は、医師でありヨガティーチャーである著者が指導者に向けて書いた記事です。
いくつかの研究結果についても書かれていますので、指導者でなくても、こんな効果があるんだ!ヨガって役立つんだ!という風に感じていただければ嬉しいです。

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「外傷病室1に患者、外傷病室1に患者、急行せよ!」私の仕事ではこんな緊急の知らせがいつでも起こります。


救急医として対応する患者は様々ですが、高齢の患者でとても多いのが転倒で怪我をしてくる人です。65歳を過ぎた3分の1以上の人が一年に一回以上転倒しています。


転倒は、筋力や姿勢への意識の低下、薬の副作用、認知力低下、鬱など様々なリスク要因よって起こります。


こうした患者らは、腰や長骨の骨折、脳の負傷による急激な精神状態の変化、皮膚の裂傷、その他命を脅かす怪我などをしてやってきます。


こうした転倒は多くの場合、患者らの体力や体の安定性、可動性、そして全体的な健康状態を維持するための基本的な介入がいくつかあれば防止できたであろうものです。


悲しいことに、骨折や頭の出血は転倒後にしばしば起こる症状の単なる始まりに過ぎません。転倒の結果、体の固定やストレス、転倒による心理的影響などが多くの場合、高齢者に数多くの問題をもたらすことになります。肺炎や創傷感染などの二次感染で治癒が遅れ、脳損傷や身体障害は患者の自立性の多くを失うことにつながります。この全体的な機能低下によって、何度も転倒を繰り返し、続く怪我、生活の質の低下、そして時には死をもたらすこともあります。


私たちはヨガの専門家として、あまりにもよく起こる高齢者の転倒の根本原因のいくつかに取り組むという類稀なポジションにあります。体力やバランスのトレーニングの効果は、もちろん、医学文献の中でも頻繁に言及されています。ヨガに特有の呼吸法やリラクゼーションにこうしたトレーニングを加えれば、身体的強さや安定性、また健康で幸福であるという感覚を与え、生活の質を高める方法を提供することが可能です。
  

特定の症状のある患者を治療する時、同職者たちが見つけた同様の患者に効果的な治療法を知るために最新の医学論文を調べることがしばしば役立っています。論文を吟味することは良いことだと考えてはいますが、研究によって効力や妥当性がとても様々で、医学論文を注意深く読むことに慣れていなければ、お粗末な研究方法で導かれた見せかけの「良い」結果に簡単に迷わされてしまうことになります。医師もヨガの指導者も、患者の治療プランを決める前に医療専門家が信頼する同様のエビデンスを利用して欲しいと思っています。


 

高齢者のためのヨガの効果


高齢者の転倒の防止法についての研究はかなり多く存在します。特にヨガを対象にした研究は比較的数が少なく、ざっと見たところ現段階では研究対象の人数がとても少ないという批判が大きいことがわかりました。それでも、高齢者にヨガを勧めるには、下記の論文がやくだつのではないかと思います。少なくとも、提供しているのはただのヨガクラス以上のものだということに気づいてください。実際に、次の転倒を防止する仲間に加わっているかもしれないのですから!


2013年の Journal of Gerontology (老人病学ジャーナル)掲載の Tiedemann らによる論文では、それまでヨガや太極拳をしたことのない平均年齢68歳「地域在住者(老人ホームなど施設に住んでいない人)」54人に任意のコントロールテストを行いました。対象者は、ポーズを説明した小冊子を受け取ったグループと、12週間週2回ヨガクラスに出席したグループとに分けられました。コントロールグループには教育用小冊子が配布されましたがクラスには参加しませんでした。12週間後の介入グループは、座位から立位への移動時に敏捷性がより上がり、片足のバランスがより良くなり、歩行もより速くより自信に満ちて歩けるようになりました。中心とされたヨガポーズは、タダアサナ(山のポーズ)、ヴィラバドラアサナ(戦士のポーズ)I、ヴィラバドラアサナ(戦士のポーズ)II、ヴィラバドラアサナ(戦士のポーズ)III、アルダチャンドラサナ(半月)、ヴルクシャサナ(木のポーズ)、アドムカシュヴァナサナ(下向きの犬のポーズ)、シャヴァサナ(尸のポーズ)です。


計画においてはややロバストではないものの同様の結果が出た研究は、2014年に Journal of Alternative and Complementary Medicine で発表されたケリー氏らによるもので、平均年齢72歳の地域在住者という同様の被験者の、週2回ハタヨガに参加させ12週間後の効果を分析しました。この研究は任意抽出でななく(従って前記のものよりはロバストではない)被験者グループの『ビフォアフター」効果を観察した事前事後テストスタイルの研究でした。ヨガポーズは、ウォームアップの肩回し、かかと上げ、そしてバッダコナサナ(合蹠のポーズ)です。結果は同様で、可動性、姿勢のコントロール、歩行速度が向上したと述べられています。


他のメタ分析(共通の結果を調べるために一連の同様の研究を評価するという研究)では、高齢者において特にヨガが他の身体活動関連の介入方法に比べ優れているという、より控えめな証拠を示しています。パテル氏らのメタ分析では、1950年から2010年までの研究を調べ、様々な状況における高齢者を対象した関連研究を18見つけ出しました。このメタ分析では、被験者の健康感、有酸素的な健康、体力などがヨガで向上したことが示唆されています。
 

ヨガの指導者の行動がこうした人々の転倒防止に役立っているのかを証明する完璧な研究はないと理解した上で、ヨガが高齢者の体力や安定性、調整力、そして幸福感を達成する助けとなるのではないかという論理的証拠がますます増えてきていると考えています。今まで聞いたことのあるどんな薬よりもいいと思っていますし、間違いなく、防止可能な転倒から起こる怪我や身体障害や死よりは良いと思っています。


この年齢層を対象にし続けて欲しいですし、高齢者に参加可能なヨガクラスを提供することで、高齢者の健康や幸福を向上させられることはとても重要な貢献であると気づいていて欲しいのです。最も意味のある変化をもたらすものは、新しい薬や即効性のある治療法ではなく、小さくても毎日の目的を持った誠意ある行動だと。これがヨガだと。



幸運を。ナマステ、美しきヨギたちよ!

2025年7月7日月曜日

腱膜瘤の予防・痛みを緩和する9つのポーズ Vol.2 
9 Poses to Prevent Bunions & Relieve Bunion Pain

前回の続きです。

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手術は必要?


特に前回やったような親指エクササイズをしている間、親指を持ち上げて伸ばす時にどんなふうに動くかを観察しましょう。左右の親指を持ち上げた時、おそらくそれぞれが反対の方向に向いているでしょう。親指を前に伸ばして下ろすと、母指内転筋が活性化してもっと並行になるはずです。左右の親指がどうしても離れる場合は、ゴムバンドで繋ぎ合わせて、持ち上げて伸ばします。腱膜瘤が痛まないよう親指の付け根の間に何か挟むと良いでしょう。


腱膜瘤が進行し、足指の屈筋と伸展筋がもはや交差するほど脇に引っ張られている場合は、エクササイズでゴムバンドを使っても、親指の反りが直せないこともあります。その結果、親指を持ち上げた時、こうした筋肉は弓矢を引くようにより横の方へとただ引かれるだけであまり効果がありません。その場合、特に足の筋肉を効果的にストレッチしたり働かせようとすると痛みが強くなる時は、手術が必要なのかもしれません。




立位ポーズを再認識する


足指エクササイズは、ハタヨガの立位ポーズの練習では特に効果的で重要です。ヴィラバドラサナ(戦士のポーズ)1、2やパールシュヴァコナサナ(体側を伸ばすポーズ)など前足の膝を曲げて足首をまっすぐにするアサナでは、効果的な動きをするとてもよい機会となります。





戦士のポーズのように前脚の膝を曲げた立位ポーズでは、前脚のすねを垂直に保ち(膝関節がかかとを通り越えない)、重心をかかとの中心に置いて、足の親指と小指をむかって伸ばしながら、引き上げて広げる練習をします。


これによって、足の内外の端でアーチが強化されて、足指が整います。膝をゆっくりと曲げたり伸ばしたりしながらこれを練習していると、足のこの動きによって膝が正しい軌道を通り、特に小指側に維持していると股関節の緊張が解放されるでしょう。


トリコナサナ(三角形のポーズ)やパールシュヴォッタナサナ(三角前屈)の前足など足首を伸展した立位ポーズでもまた、足指の付け根を地面に着けたまま親指に向かってより強く伸ばす必要があるため、親指を伸ばして床につけることが試されます。このポーズは、腱膜瘤への圧迫がかなり少なくなるので痛みが小さく、膝を曲げたポーズよりもかなり快適でしょう。そして、膝関節をロック(過伸展)しない限り、力強い動きが膝関節や足の親指の筋肉にも大きな効果があります。膝は小さな「マイクロベンド」を保ちながら、足を働かせましょう。





アルダ・チャンドラサナ(半月のポーズ)など片足でバランスを取るポーズは、最も難しいポーズです。腱膜瘤のある人にとって特別に難しいのは、膝をロックすることと土踏まずが潰れている傾向があるためです。腱膜瘤によって足の骨が安定しないため、足はとても不安定でぐらつき、ポーズを安定させようと膝をロックしてしまうことが多く必要な足の働きを妨げます。この癖に負けずに、膝関節を少しだけ曲げて、かかとに体重を移すために足指を持ち上げ続けるよう練習しましょう。これが土踏まずのアーチを強化して膝のロックを防ぎ、バランスを取るためにできるだけ足指を広げることにつながります。足の親指と小指を伸ばすエクササイズは特に難しいですが効果的です。片足でバランスを取る時、足をどう使うかが膝の健康にとても深く関わっているということに気づくでしょう。



ヨガポーズでの足の働かせ方


アドムカ・シュヴァアサナ(下向きの犬のポーズ)では、足指を指先に向かって伸ばしながらアーチを強く引き上げなければなりません。いつもの通り、膝がロックしないよう小さく曲げ続け、地面からかかとを浮かせておきます。これによって、ふくらはぎやハムストリングスをストレッチしたまま、足を強化することができます。





ウルドヴァムカ・シュヴァナアサナ(上向きの犬のポーズ)やブジャンガサナ(コブラのポーズ)などでは、特に足の親指に沿って後方へ伸ばし(鎌足にならないで、足の内側ラインを並行に)、床に向かって小指を下ろしをおろすことで、足首の前がストレッチされ足指の伸展筋が強化されます。足指の爪全てを(特に親指と小指)まっすぐそして軽く床に押し下げ足を側からせましょう。


セツバンダアサナ(橋のポーズ)は、腿と足を並行に保ったまま土踏まずを強く働かせるポーズです。ここに書かれた通り足を働かせた場合、ときおり生徒に指示されるように足を内側に回転させる必要はありません。土踏まずと足指を働かせながら足の内側を地面にしっかりつけていれば、足が外側に離れていくことはないからです。


最後に忘れてはいけないのは、座位の前屈が、腱膜瘤に体重がかかることで感じる痛みなしに足を働かせるよい機会であることです。ヨガブロックを足の裏につけてブロックのまわりにストラップをかけ、床に立っているように足が動かせるようにします。足指の付け根(特に親指)をブロックに押し付け、足指を働かせている間もブロックを並行に保ちます。









最後に、ハタヨガの基本的なポーズは、痛い腱膜瘤の進行を効果的に予防したり、遅くしたり、止めたりすることのできる、足の完全なワークアウトの機会を与えてくれます。それにはちょっとした努力や気づきが必要ですが、腱膜瘤の兆候が(まだ)現れていなくても、その練習には効果があります。ちょっとしたウォームアップと土踏まずと愛指のワークアウトによって、ヨガは足の健康と幸せを与えてくれるのです。







(出典)https://yogainternational.com/article/view/9-poses-to-prevent-bunions-relieve-bunion-pain/



2025年7月4日金曜日

腱膜瘤の予防・痛みを緩和する9つのポーズ Vol.1 
9 Poses to Prevent Bunions & Relieve Bunion Pain


腱膜瘤はよくみられる足の症状で、放置すると変形して痛みが生じることもあります。医療科学では、腱膜瘤を進行性の病気だと見做し、主な原因は遺伝にあるとしています。しかし、より大きな視点から見れば、窮屈な靴であったり、ストレッチやマッサージの不足、あるいは足を正しく使えていないことが原因です。幸いなことに、足のウォームアップやエクササイズ、適したヨガポーズなどにより、遺伝的要素で起こる腱膜瘤の進行を遅らせたり、放置したり合わない靴による腱膜瘤の形成を止めたり、その痛みの緩和を助けることは可能です。腱膜瘤が無い場合であっても、こうしのエクササイズにより痛みや疲労を減少させ、足を強く健康的に保つことができます。



腱膜瘤は どのように形成されるか


腱膜瘤(突き出た骨質のこぶ)の原因の多くは、母指球にある骨がジグザグになることです。親指が他の指の方向へ曲がる一方で、中足骨(足首と足指をつなぐ骨)が外へ向いて不快感が起こったり、中足骨頭が石灰化することもあります。これは多くの場合、足の土踏まずの崩れとともに起こります。それぞれの問題が他の問題をより増幅させます。土踏まずの崩れは腱膜瘤の形成を早めますし、腱膜瘤そのものも土踏まずを潰して中足骨をより変形させます。腱膜瘤は、歩くことでかかる圧迫による痛みや炎症を起こしたりと、より深刻な問題となりえます。


骨の形や足をひとつにまとめている靭帯の強さを決めるのは遺伝子であるため、原因のひとつは遺伝です。足の親指の中足骨頭が異常に丸まっていたり出っ張っていると、指がより内側に向きやすくなります。中足骨の反対側にはくさび状骨があり、中足骨が外側へ動く原因になるような形で付いていることもあります。


腱膜瘤が原因で、バランスポーズで足が不安定になったりぐらぐらしたりします。多くの場合、ポーズを安定させるために膝がロックされ、足の働きを阻害します。


しかし、遺伝だけが原因ではありません。きつい靴をはくと、足を外に回転させて歩く癖と相まって、親指の中足骨に圧迫がかかり土踏まずの靭帯が弱まる一方で、歩くたびに横へ押しやられた親指自体が内に向きます。その結果、足裏の内転筋(特に母指内転筋)が硬くなって親指が他の指の方へ引かれ、指がひとつにぶつかり合ってしまいます。引く力に抵抗して親指がまっすぐになるよう作られた母趾外転筋は弱くなって過伸展し、腱膜瘤がほとんど抑制されることなく進行していきます。


このように腱膜瘤(そして腱膜瘤形成を促す筋肉のアンバランス)で、親指が歪み足の構造が弱まって私たちを悩ませることになります。足の親指の力を支える役目を果たしている筋肉に注目し、親指をもとの場所に戻す方法を見ていきましょう。



土踏まずを働かせる


長母趾伸筋        前脛骨筋



前脛骨筋は、足の親指から土踏まずの前部分を通っています。この筋肉に運動をさせる方法のひとつは、足指をギュッと丸めて足でナプキンを摘み上げることです。ナプキンを持ち上げるために足首が屈曲し足が反転(横に返る)するとともに、親指の付け根にある筋肉が働くのを感じるでしょう。それが、前脛骨筋です。


また、親指の付け根を床につけたまま母指球の後ろから土踏まずを意図的に引き上げ、親指を持ち上げることで、前脛骨筋を働かせることができます。


土踏まずの引き上げは、足を反転させずに母趾急を床につけたまま、前脛骨筋からもたらされます。親指をもとに戻す筋肉を強化するためには、この筋肉を働かせたまま、母趾球を下ろしつづける必要があります。これをやり遂げるには、以下のエクササイズが役立つでしょう。



フットマッサージで自分にご褒美を


足裏の硬さは、腱膜瘤形成の一因であり足指がつる原因です。このようにくっついたままでは、土踏まずを強化したり足指を働かせたりするのは、不可能ではないにしても困難です。ですから、まずは内転筋を解くフット・マッサージから始めるべきです。







これらの筋肉を解くには、足指の付け根を手の親指を使ったり、テニスボールやゴルフボールを転がしましょう。足親指の付け根から始め、土踏まずの内側までマッサージします。足の小指側に沿って、そして足裏で硬さを感じる場所を全てマッサージしましょう。


次に、足指の可動性を取り戻すため、指の間にスペースを作る必要があります。足裏を手のひらで覆って、手の指を足指の間にできるだけ差し込んで、「ヨガの握手」で前後に動かし足指を緩めます。




これに慣れたら、上向きの握手(足指と手指を足裏から上向きに組ませる)と下向きの握手(足指と手指を足裏から下向きに組ませる)を交互に行なって、ストレッチの効果を高めましょう。


ウォームアップが終わったら、足指一本ずつ掴みかかとから優しく引き離します。足指をポキポキ言わせることが目的ではありませんが、ポキポキ音は解放されたことを示します。




鍵となる筋肉の強化


次に、床か椅子の上に両足を並行に膝を曲げて座ります。足指の付け根と内かかとを地面に付けたまま、すべての足指を持ち上げます。親指の付け根からだけでなく、かかとの前にある足裏の中心からも土踏まずがどの程度持ち上げられるかを見てみましょう。


もちろん、ただ足指を持ち上げること自体が大変だと気づくかもしれません。筋膜の覆いは、足首の前からすねの前へと上へ延びていて、足指をすねの方へ伸展する筋肉のための滑車のように働きます。足首が硬いと、筋膜がこうした伸展筋の動きを制限し、足指を持ち上げることを難しくしています。ヴァジュラサナ(稲妻のポーズ・正座)やヴィラーサナ(英雄のポーズ・くずした正座)などで、足首の前にあるこの筋膜をストレッチすることができ、伸展筋が解放され足指の可動性を取り戻すことができます。



足指が動くようになったら、こちらを試しましょう。全ての足指を持ち上げてから、小指を挙げたまま親指だけ伸ばして床に下ろします。この動きが最初のトレーニングとなり、腱膜瘤に対抗する鍵となります。そのためには・・・

  • 土踏まずを持ち上げ続けましょう。足の内側にある筋肉群を強化するのに必要な抵抗が得られます。親指の付け根と内かかとを床に下ろして土踏まずを強く保ち、足がめくれないようにしましょう。

  • 親指を前に伸ばしてボタンを押し下げるかのように、親指を伸ばしましょう。これは、つま先を丸めてただ床を押すのとは全く違います。何度か親指を持ち上げたり伸ばしたりすると、内かかとから土踏まずを通って親指に繋がる筋肉(母趾外転筋)が疲れ始めるのを感じるでしょう。そこが、対象となる筋肉です。




足全体を強化するためには、全ての足指を挙げてから、小指だけを伸ばして床に下ろします。


これによって、小指からすねの外そして腿の外側に沿って走る筋肉群に効き、足の小指側のアライメントを強化し、健康的な土踏まずを築き安定させることができます。小指側の足や足首が弱く硬いと、多くの場合、膝の過伸展、足の回内、土踏まずの崩れを伴います。足首やすねの外側をこうして強化することで、特に扁平足の人は、膝のために役立ちます。


最後のエクササイズとして、足指の中3本を持ち上げて広げ、親指と小指のみを伸ばして床に下ろします。




これによって、足の前にある横向きのアーチが作られ、また足の内外端が強く働き、内側と外側のアーチのバランスが取れて力強くなります。


この最後のエクササイズは、足の四隅(親指の付け根、小指の付け根、内かかと、外かかと)がしっかり元の位置に戻っていくように感じるかもしれません。かかとの骨と足指が四隅で正しく並んでいると、まるで四輪が正しく並んだ自動車を運転するように、歩くなど全身する動きにおいて足は正しく機能するのです。


こうした足指エクササイズは、ヨガポーズの多くに取り入れることができ、全身のアライメントをより良くし、足のアーチの弾性と土台の強さの両方を高めることができ、また膝や股関節にもさらに効果をもたらします。腱膜瘤のある人は、こうしたエクササイズによって進行を遅らせたり、止めることも可能です。腱膜瘤がなくても、これらの動きによって、足から膝、股関節へと全てをしっかりと使うことができ、関節の健康を高めることができます。


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2025年6月10日火曜日

関節に焦点を当てた関節炎のためのヨガ・シーケンス Vol.2
A Joint-Focused Yoga Sequence for Arthritis


前回からの続きです。
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7. 膝を胸につけるポーズ(アパナサナ)と膝の回転



このポーズは、腰まわりを優しくストレッチし股関節を動かしやすくします。


青向きで横たわり、両膝を胸に引き込んで数呼吸します。




それから、手を左右の膝に置き手を使ってお互いの膝が離れるように回しながら数呼吸します。そして、両膝が近づくように回しながら数呼吸しましょう。






8. ハムストリングスのストレッチ(スプタ・パダングシュタサナ)と
ヨガストラップを使った脚の回転


このポーズは、ハムストリングスやふくらはぎだけでなく、股関節内外転筋をストレッチし、足首や膝、腰の柔軟性を高めます。


もし床に置いた脚を伸ばすと腰に負担がかかるようなら、足の裏を床において脚を曲げたままにしておきましょう。


仰向けで横たわったまま、両脚を前に伸ばします。右膝を胸に引き込み、右足の裏の周り(土踏まずの先の方、指の付け根のあたり)にストラップをかけます。ストラップの端をそれぞれの手で持ち、つま先が右肩の方向に向くよう、右脚をかかとから天井に向けて伸ばします。何度か右脚を曲げ伸ばししてから、できるだけまっすぐ延ばして数呼吸しましょう。





それから、ストラップを右手で持ち、右脚を一方向へ回します。そして数呼吸反対に回して、もう一方の脚でも行います。






9. 橋のポーズ(セツバンダ・サルヴァンガサナ)





橋のポーズでは、ハムストリングスと臀筋を使いながら大腿四頭筋をストレッチし、股関節と膝の可動性を高めます。また、まっすぐな姿勢を保つ脊柱起立筋を強化します。全体重が股関節や膝を通して両足にかかる立位のポーズとは異なり、橋のポーズでは、体重のいくらかを支えるために肩を使います。


仰向けに横たわって両膝を曲げ、足の裏を床に向けてかかとを膝の真下か少し前に置きます。両肘を肋骨の横で直角に曲げて、前腕は床から垂直、手のひらを内に向けて指を天井の方へ向けておきましょう。息を吸い込みながら、両足(床につけたまま)、上腕、肩の背中側で下方へ押し、腰と胸を持ち上げます。息を吐き出しながら、背中をリラックスして床に下ろしましょう。橋のポーズを、さらに1、2回繰り返します。



10. 膝のワイパーと合蹠のポーズ(スプタ・バッダコナサナ)



これらのポーズは、次の座位瞑想の準備のため、腰を緩め股関節を動きやすくするのに役立ちます。


床に仰向けに横たわり、両腕を横に開いて、膝は曲げて両足を肩幅程度に開きます。ここで息を吸い込んでから、息を吐き出しながら、右足の外側と左足の内側を転がして両膝を右へと下ろします。


息を吸い込みながら、両膝を真ん中に戻します。息を吐き出しながら、膝を左に下ろします。息を吸って真ん中に戻し、この動きをさらに何度か繰り返しましょう。





そして、両足を閉じます。息を吸い込みながら、両膝を心地の良い範囲で開いて、足の裏どうしを付けます。息を吐き出しながら、膝を元通り合わせて、もう一度足の裏をマットに着けます。この動きを数回繰り返します。それから、膝を開いて足の裏どうしを付けたまま数呼吸の間時間をとりましょう。






11. 座位の瞑想




マインドフルネス瞑想は、物事に対処する技術を高め、リウマチ性関節炎に時として伴う鬱症状を改善すると考えられています。ここにご紹介する変更を加えた安楽座でより心地よく座れるかもしれませんが、椅子に座ったり横たわる方がより心地良いと感じる人もいるでしょう。


足首や膝、股関節にかかる重みを減らすため、折り畳んで壁ぎわに水平に置いた数枚のブランケット(あるいはボルスター)に座ります。ブランケットは高く重ねて膝が骨盤の前の骨よりも下になるようにし、壁が体を支えられる程度の距離に座ります。骨盤の後ろ側、背中全体、そして頭の後ろが全てリラックスできて心地よく壁にもたれられる位置です。(もし後頭部が壁に届かなければ、後ろに下げるのは心地よくできる範囲にします。)両手を膝の上に、手のひらを上あるいは下に向けて(または好きなムードラで)置きます。


目を閉じるかそっと視線を落とし、今の瞬間へ意識を向けて、まずは今の瞬間の周囲のことに気づきます。周りの音、時刻、温度など。それから、今の瞬間の内側へと意識を引き込みます。呼吸の動き、思考や感情の揺らぎなど。心地が悪い部分に気付き、それでも体の多くの部分が心地よいことにも気付きます。このリラックスしたマインドフルネスを数分間続けます。練習を重ねるごとに、徐々に瞑想の時間を長くしてみましょう。



12. 「スノー・エンジェル(雪の上に人型を作る)」





瞑想の静けさの後の気持ち良いこの動きは、肩と股関節の内外転の筋肉を強化します。手足を床でスライドさせて行うこともできますが、ここでは摩擦を減らすためにブランケットを使っています。このポーズで頭を床に下ろしたり次の仰向けのポーズになった時に、首の後ろ側が心地悪いほど詰まって顎が天井に持ち上がる場合は、頭の下にも折り畳んだブランケットをおきましょう。


マットの上で仰向けで横たわり、両脚を閉じてかかとを折り畳んだブランケットの上へ、両腕は手のひらを上にして(それぞれの手の甲の下に折り畳んだブランケットを置いて)体のわきに置いておきます。

息を吸い込みながら、まるで新雪に人型をつけるように動きます。両脚はつま先を上に向けたまま床で大きく開き、両腕は手のひらを上に向けたまま横に開いたり耳の横まで上げたりします。呼吸とともに動かしながら、これをゆっくりと数呼吸行います。






13. シャヴァアサナ






ブランケットに両手やかかとを預けたままシャヴァサナでリラックスし、途切れることなく数分間、深く楽な呼吸を続けます。リラックスしている間、暖かさや安らぎが全身を満たすのをイメージしましょう。


起き上がって動き始めてからも、今この瞬間に留まり感じた感覚の名残りに寄り添ってみましょう。