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2026年5月19日火曜日

プラナを理解する Vol.1 
Understanding Prana

ヨガやアーユルヴェーダでよく出てくる「プラナ」
生命力だったり呼吸だったり「気」だったり。
今回はそんなプラナについてです。

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この3つの世界に存在するもの全てはプラナのコントロール下にある。母親が子どもを守るが如く、おおプラナよ、我らを守り、輝きと知恵を与えたまえ

ープラシュナ・ウパニシャッド 2.13

私たちが生まれ持つ5つの主な能力である精神、呼吸(プラナ)、話す力、聞く力、見る力は、どれが最も重要なのかについて議論していた。その争いを解決するため、欠けた時に最も困ることになるのはどれかを見ようと、彼らはそれぞれ体を離れることにした。まず話す力が離れたものの、無言にはなってしまったが体は元気なままだった。次に目が去ったが、盲目ながらも体は元気だった。そして耳が離れたが、聞こえないものの体は成長し続けた。ついに精神が去り、今度は無意識になったが体は生き続けた。しかしプラナが離れ始めると、体は死に向かい始めた。他の力はすぐに生命力を失っていったのでプラナのもとへ急ぎ、プラナの優位性を認めてとどまる様に懇願した。



これは古いヴェーダの物語で、少しずつ違うバージョンがさまざまなウパニシャッドの中で見られます。最初の議論が意味するのは、私たちの能力が統合されず意識をコントロールしようとそれぞれが競い合うというよくある人間の状態です。プラナが離れる時、全ての能力にエネルギーを与えているのがプラナであり、プラナがなければ何も機能できないということが明確になります。この物語の教訓は、これらの能力をコントロールするにはプラナをコントロールしなければならないということです。


心身に良い変容をもたらすためには、エネルギーの働きを理解しなければなりません。この力をサンスクリット語で「第一のエネルギー」の意味でプラナと呼び、「呼吸」や「生命力」とも訳されることがありますが、実際にはそれ以上の意味を持ちます。プラナそのものが表すさまざまな形について、西洋のヨガ文献ではあまり語られないため、その広大で深淵なプラナの科学が理解されることは稀です。


プラナには、体の呼吸から意識そのもののエネルギーに至るまで多くのレベルの意味があります。プラナは単なる基本的な生命力ではなく、原始の創造力です。私たちの存在のすべてのレベルで働く全てのエネルギーを支配しています。この全世界はまさにプラナの現れです。意識を変容させるうちなるエネルギーである大蛇の力、クンダリニ・シャクティでさえ、プラナが覚醒することで起こります。


宇宙のレベルでは、プラナには2つの局面があります。ひとつは出現していない純粋意識のエネルギーであり、全ての創造物を超越しています。ふたつめは出現したプラナで、意識そのもののエネルギーであり、デヴァトマ・シャクティやチティ・シャクティと呼ばれます。出現していない純粋意識のプラナから、全宇宙が存在物へと成り、創造のプラナの出現となります。


自然そのものは3つのグナ(質)から成ります。サットヴァ(調和)は精神を生じさせ、ラジャス(動)はプラナを生じ、タマス(不活発)は身体を生じさせます。自然は動的、ラジャス的なエネルギーです。高次の自己、純粋意識の引力に応えて、このエネルギーはサットヴァ的となります。無知の不活発さによって、この同じエネルギーはタマス的になります。


身体の存在と比較すると、生命力であるプラナは呼吸する酸素から主に起こる「風」要素の変容したものです。微細なレベルでは、空要素は触覚に対応し、触覚を通じて私たちは生きていると感じ、生命力を他の人に伝えることができます。



コーシャ

人間の存在は5つのコーシャ(鞘)から成る

  • アンナマヤ・コーシャ(食物でできた鞘)。これは物質であり、私たちが摂取する5つの要素(地、水、風、火、空)で作られています。

  • プラナマヤ・コーシャ(呼吸でできた鞘)。これは生命力である、ヴァーユという5つのプラナから作られています。

  • マノマヤ・コーシャ(印象の鞘)。これは外側にある低次の精神で五感の印象で満たされています。

  • ヴィジュナーナマヤ・コーシャ(概念の鞘)。これは知性そのもので、方向性を持った精神活動です。

  • アーナンダマヤ・コーシャ(体験の鞘)。これはより深い精神で、記憶、潜在意識、超意識の精神を含みます。



プラナマヤ・コーシャは生命エネルギーの領域です。この鞘は、物理的な体と、3つの精神的な鞘(外側の精神、知性、内側の精神)を媒介しています。また、5つの粗い要素と5つの感覚印象の媒介をも行なっています。
  

プラナマヤ・コーシャは、5つの運動器官(外分泌、泌尿生殖、足、手、発声器官)を繋げており、生存、生殖、運動、自己表現の欲求を含みます。行動への熱意や動機をもたらします。


ほとんどの人は、物理的な身体とそれに深く存在する欲求に支配されており、それは生き続けるためには不可欠なことです。身体は無意識のエゴが存在する場所であり、様々な恐怖や欲望、執着がとどまるところです。私たちの多くが、このコーシャを通して、感覚的な楽しみや形ある物質を得ることといった形で喜びを得ようとして人生を過ごします。
 

強い身体を持つ人には個性を世界に認めさせる能力があって、傑出した人生を歩む人が多いです。身体が弱い人は、多くを成し遂げるエネルギーが少なく、多くの場合は従属的な地位に留まります。一般的には、体力があり自我の強い性質を持った人が世界を動かします。しかし、この性質は精神的な道のりでは最大の障害のひとつとなります。というのも、彼らにとっては、自身の欲望に基づいた衝動に疑問を持つために必要なより大きな力に身を委ねることが困難だからです。


そのため、精神的な人生はプラナを押さえ込まなければならないと考える人もいますが、プラナマヤ・コーシャが強いということは、利己的あるいは欲望志向の活力とは全く異なります。それは個人の力から得られる強さではなく、聖なるエネルギーへの降伏から得られるものです。霊化された強いプラナマヤ・コーシャがなければ、持続的な集中した実践を行うエネルギーを持つことはできません。


ヒンズーの神話では、このより高次のプラナは風の子である猿の神様ハヌマンに象徴され、古代神話ラーマーヤナの中で語られています。ハヌマンは神の生まれ変わりであるラーマとその妻シータに仕えており、それによって望む通りの大きさになり、あらゆる敵や障害を乗り越え、奇跡を成し遂げる能力を得るのです。そうした精神的な方向へ向かう性質によりエネルギーや好奇心、熱意を持つことができ、五感や身体的な衝動(低次から高次まで全ての意思や野望)をコントロールする能力をも得るのです。



ヨガにおける5つのプラナ


プラナマヤ・コーシャは、ヴァーユまたは「風の力」とも呼ばれる5つのプラナから成っています。これら5つのプラナは、動きと方向によって分類されます。これは、アーユルヴェーダ医学でもヨガの実践においても重要なテーマです。


プラナ・ヴァーユ

プラナ・ヴァーユは文字通り「前進する風」という意味で、内向きに動き、食べることから、飲むこと、息を吸うこと、感覚を得ること、精神的な体験に至るまでの体の中に受け入れるあらゆる種類のものを調整しています。もともと推進力があり、物事を動かして導き、日々の中で私たちを動かす基本的なエネルギーを与えてくれます。
 

アパナ・ヴァーユ

「立ちさる風」であるアパナ・ヴァーユは、下方そして外側へ動き、あらゆる形の排泄や生殖(下方への動きもある)を司っています。便や尿の排泄、射精、月経液や胎児の放出、そして呼吸を通した二酸化炭素の排出を制御しています。より深いレベルでは、負の感覚、感情、精神的な体験などのを排除を支配します。私たちの免疫機能の基礎となります。


ウダナ・ヴァーユ

「上へ動く風」のウダナ・ヴァーユは、上方へ動き生命エネルギーの質的、変容的動きをもたらします。体の成長を司り、立つ能力や話す能力、努力や熱意、意思を調整します。主なプラスのエネルギーで、さまざまな鞘での成長や意識の発達を助けます。


サマナ・ヴァーユ

「バランスをとる風」であるサマナ・ヴァーユは、攪拌や識別を通して周囲から中心へと動きます。すべてのレベルでの消化を助け、消化管では食べ物を消化し、肺では空気を消化あるいは酸素を吸収し、精神では感覚、感情、精神の体験を消化します。


ヴィヤナ・ヴァーユ

「外に向かう風」のヴィヤナ・ヴァーユは中心から周囲へと動き、すべてのレベルでの循環を制御します。食物、水、酸素を身体中に運び、精神の中で感情や思考を循環させ続け、勢いを授け強さを与えます。







5つのプラナはまた、体の場所という観点でも見られます。プラナ・ヴァーユは、頭から、身体のプラナの中心であるおへそへのエネルギーの動きを制御します。アパナ・ヴァーユは、おへそから背骨の先端である根のチャクラまでのエネルギーの動きを制御します。サマナ・ヴァーユが司るのは、おへそから全身へのエネルギーの動きです。ウダナ・ヴァーユは、おへそから頭へのエネルギーの動きをコントロールします。


簡単に言えば、プラナ・ヴァーユは物質の取り込み、サマナはその消化、そしてヴィヤナは栄養の循環を司っています。ウダナはプラスのエネルギーの解放、そしてアパナは老廃物の排泄を調整します。これは効率的な機械の働きにとても似ています。プラナは燃料をもたらし、サマナがその燃料をエネルギーに換え、ヴィヤナがそのエネルギーを様々な現場に循環させます。アパナは変換プロセスでできた廃棄物を処理します。ウダナはこうして造られたエネルギーを管理し、機械が効率的に機能させます。


健康の秘訣は、プラナを調和し続けることです。ひとつのプラナのバランスが崩れると、すべて繋がっているため、他も均衡を崩しやすくなります。大抵の場合、プラナとウダナはアパナのバランスを取っていますが、それはエネルギーを作る力が排泄のバランスをとるためです。同様にヴィヤナとサマナは、拡張や収縮という側面でお互いに調整し合っています。




プラナはどのように物理的な体を作り上げているのか


プラナがなければ、体はただの泥人形に過ぎません。プラナが、様々な微細の神経経路(ナディ)を造って、それ通して操作してエネルギーを与えて粗い物質を様々な組織や臓器の形に変え、このゼラチン質の塊りから手足や様々な内臓などを形作っています。


プラナ・ヴァーユは、頭部や脳から心臓までの開口部や経路を作っています。頭には、2つの目、2つの耳、2つの鼻の穴、そして口と7つの開口部があります。ウダナ・ヴァーユは、上半身の開口部、特に口と発声器官を作るプラナを補助します。口は、頭だけでなく全身のための開口部だからです。実際、ある意味では、身体は食べたり自己表現の主な臓器である口の延長なのです。


アパナ・ヴァーユは、尿生殖器と排泄など下半身の開口部を造ります。サマナ・ヴァーユは身体の中央部にある開口部、おへそを中心とした消化器をつくります。肝臓、膵臓などの臓器と腸との経路を開けています。ヴィヤナ・ヴァーユは身体の周囲を走る腕や脚などの経路を作ります。静脈や動脈、そして筋肉、腱、関節、骨などを形作ります。


おへそは、主に消化器官からなっている物理的な身体、つまりアンナマナヤ・コーシャの主なプラナの中心です。粗いプラナが食物として、小腸を中心とした消化プロセスに取り入れられ、主に筋肉などより重い組織に保持されます。しかし、プラナにはより微細なレベルでの機能に基づいた中心もあります。心臓はプラナマヤ・コーシャのエネルギーの主な中心です。呼吸で取り込まれたプラナは、心臓の機能で血液にのって運ばれていきます。頭は精神的な鞘であるマノヤマ・コーシャの中心で、主に目や耳からの感覚受容によってエネルギーがもたらされます。


呼吸は、体内のプラナ活動の主な形です。プラナ・ヴァーユが吸気を調整しサマナが酸素の吸収を司りますが、それは主に呼吸を止めている間に起こります。ヴィヤナはその循環を調整します。アパナは、
特に二酸化炭素の排出を管理しします。ウダナは会話や歌など呼吸を通したプラスのエネルギーを解放することで呼気を調整します。






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2024年3月12日火曜日

心臓の健康へのヨガの5つの効果 
5 Heart-Health Benefits of Yoga

ヨガが高齢者の健康に大きな効果をもたらすことはすでに知られています。
そのひとつは、心臓にとても良いということです。






ヨガが心身に良いのは、柔軟性や体力増強、エネルギーや気分向上などの効果をもたらすからです。また、心臓にも良いというますます多くのエビデンスが出てきています。


何千年も前のインドに起源を持つヨガは、これまで数多くの臨床研究の対象となっており、太陽礼拝やダウンドッグなどに対するエビデンスは強固になってきています。一例を挙げれば、米国心臓学会の2023年アジア会議で発表された研究では、ヨガが心不全患者の循環器機能向上とともに、忍耐力、体力、バランス、そしてQOLを向上させることが認められました。


もし心臓に問題があるのなら、どのレベルのヨガがあなたに適しているのか医師に確認しましょう。もしヨガを始めようと思っている、あるいは健康に不安がある場合は、クラスの前にインストラクターに相談しましょう。インストラクターが、一緒にクラスが受けられるようにコツやバリエーションを教えてくれるはずです。



1. ヨガは体の運動を促す


CDC(米国疾病予防管理センター)によれば、運動不足は、米国の男女No.1の死因である心臓病の原因になります。


しかし、遅すぎることはありません。研究によれば、ヨガをする人はより活動的で健康的な食事をする傾向が高く、それが心臓を守ってくれています。2018年5月「International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity」で発表された研究では、ヨガを習慣的に実践している若年層はより健康的な食生活を送っており、より中高レベルの運動をより長時間行っているとわかりました。2020年8月の「International Journal of Environmental Research and Public Health」に発表された他の調査では、ストレッチをするエクササイズは、心臓や全身に血液を送り出す動脈硬化を著しく減少させ、中高年層における心機能を向上させることを示しています。


米国心臓協会(AHA)が薦めるのは、総合的な心臓の健康のためには中程度の有酸素運動を少なくとも30分、週に5日以上行うことです。中強程度の筋トレを週に2日以上行うと、より効果が得られるそうです。



2. ヨガがストレス解消に


ストレスがどれほど心臓病に関係しているのかを研究者もはっきりとは確定することはできない一方で、ストレスが心臓病のリスクを上げる習慣や要因を増加させる可能性があります。これには、喫煙や運動不足、過食、高血圧などが含まれます。


ヨガの実践者には、精神衛生の向上、リラックス感の増加、気分の向上などがみられると研究で示されています。心身の実践は、落ち着こうとする神経である副交感神経を調整するのに役立ちます。2020年8月「Stress & Health」で発表された研究では、呼吸法や瞑想をするヨガクラスの参加者のストレス受容減少とマインドフルネスの高まりが示されました。


「ほとんどのストレス解消テクニックでは、呼吸に意識を向けます」ミシガン州ビンガムファームスの「Kahn Center for Cardiac Longevity」の循環器医師ジョエル・カーン博士はそういいます。「全てのヨガで不可欠なもののひとつは、呼吸への気づきとよりマインドフルであることです。つまり、外から見てわかる、あるいはわからないストレス解消の意識付けが、ほとんど全てのヨガクラスに内在しているのです」



3. ヨガが高血圧リスクを下げる可能性も


2021年9月の「Scientific World Journal」で発表の系統的な再調査では、ヨガで高血圧をコントロールできる可能性を示しました。


瞑想や呼吸、ヨガの練習が、高血圧前症の患者における拡張期・収縮期血圧(血圧の最高と最低の値)を下げるとされる数多くの研究を再調査しました。再調査では、体系化されたヨガポーズや呼吸法の「服用量」は確認できなかったものの、高血圧や心臓病を起こす可能性をヨガが減らすことができると研究者らは結論づけました。


「ヨガの生理学的な効果は、神経系の福交換神経を高めることだということはわかっています」コロンビア州のミズーリ医科大学の産科医であり、ヨガの血圧に対する効果の研究を行っているシャミタ・ミスラ医師は述べています。「心拍を下げ、心臓の働きを抑えます。心拍が少なくなればなるほど、そのひとつひとつはより強くなります」



4. ヨガは不整脈を落ち着かせる可能性も


心房性細動は、早かったり不規則に打つ異常な心拍リズムのことで、心不全やその他合併症の原因となります。2022年の「European Society of Cardiology Congress」で発表された研究では、ヨガが心房性細動患者の症状を抑える可能性を示唆しました。研究は、2012年から2017年、538人に対して実施されました。被験者らは、12週間ヨガをしないで、その後16週間毎日、ポーズや呼吸を含めたヨガのセッションに30分参加しました。その16週間の間は、被験者たちの発作の回数が減少しました。


「心房性細動患者の治療の中で、発作回数を減らすのにヨガが役立つ可能性があるかもしれない」ニューヨークのブロンクスにある「Cardiac Wellness Program at Montefiore Medical Center」の創設者であり管理者のロバート・オストフェルド博士はそう述べています。



5. ヨガは共同体意識を促す


心不全など深刻な心臓疾患を経験した患者の多くは、社会からの孤立感を感じたり、うつ状態になったりすることがあります。「外出するのが安全ではない、外出するほど元気でないと感じるのです」オストフェルド博士は言います。「初めて自らの死に向き合っているからでしょう。あるいは、今まで可能だったこと全てができるわけではないという事実に直面したからかもしれません」


ヨガがそれに役立つかもしれないというエビデンスがあります。米国医学協会の機関誌に発表された研究では、メイン州の農村で、循環器リスク要因と行動変化を対象とした共同体プログラムに参加することが、死亡率や入院率の低下と関係があることがわかりました。


ヨガは共同体意識をもたらすことができ、それが鬱や孤独感を和らげます。「ヨガクラスでは、安全な環境の中で、他の人と一緒に流れるように動いて繋がることができます」カーン博士は述べてます。「社会的交流の効果を数値化することは困難ですが、もし健康問題のある人たちが自宅にいるような心地よい環境にいられれば、人はより健康的な選択ができるようになると考えています」


ヨガはまた、特に認知行動療法など通常の治療と組み合わせると鬱症状を緩和することができると、2019年5月に「American Family Physician」に掲載された研究が示しています。また2023年9月に「International Journal of Old People Nursing」で発表された再調査では、60才以上の成人で、鬱や不安症のレベルがヨガで向上することがわかりました。




自分に合ったヨガクラスを選ぶ方法


ヨガクラスを試したくなりましたか?ヨガには多くのスタイルがありますが、ひとつだけにこだわる必要はありません。また、難しい1時間のクラスに飛び込んでもすぐに効果があるというわけでもない、とミスラ博士は言います。
「そんなに長い時間は必要ありません。私の研究では、ただヨガの呼吸を15分行っただけで結果がみられたからです。しかし、有益な結果を得るために何分間のヨガが必要なのかというような情報はありません」


  • ハタヨガは、西洋社会で通常行われているヨガの流派で、身体的なポーズの練習のことを示します。ヴィンヤサ、アイアンガー、アシュタンガなどのヨガがありますが、これらすべてはハタヨガに分類されます。どんな運動でもm始める前に医師に確認しておきましょう。

  • ヴィンヤサ・ヨガは「フローヨガ」とも呼ばれ、呼吸と動きの組み合わせが中心となります。クラスは、パワーヨガやアシュタンガなどペースが速く強度の高いものから、スロー・フローやアライメントを重視したクラスなど健康状態や身体的な制限がある人やビギナーに適したより穏やかなものまであります。

  • ホットヨガは熱した室内で行われます。今は様々なタイプのホットヨガがありますが、最も人気があり最も熱いのがビクラムヨガで、40°Cにまで熱した室内で26のポーズと2つの呼吸法を行います。心臓に何か問題がある人や極度の暑さに敏感な人などは体調を悪化させる恐れがあるので、オストフェルド医師によれば、このヨガは避ける方が良いでしょう。

  • アイアンガーヨガは異なるポーズを通して体のアライメントに注目するタイプのヨガです。他のスタイルのヨガとは異なり、個々人のスキルレベルや体のタイプに適合するよう、椅子やブロック、ベルトなどのプロップスを使います。

  • 「トグロを巻いた蛇」という意味のクンダリニヨガは、呼吸法、チャンティング、音楽、瞑想、そして動きを組み合わせたものです。その目的は「蛇を解」き、背骨の基底部から頭頂までのエネルギーを解いて7つのチャクラ(体内のエネルギーがある場所)を目覚めさせることです。よりスピリチュアルなヨガであるクンダリニは、ストレスや不安を解消するのによい選択となるでしょう。

  • よりゆっくりとしたスタイルの陰ヨガは、同じポーズを5分以上保つので、ビギナーが始めるには難しいかもしれません。またこのスタイルは瞑想的な性格を持っているので、クンダリニヨガよりは少し身体を動かしたいけれどヴィンヤサヨガほど動かないクラスを探している人にはぴったりかもしれません。

  • ゆっくりと穏やかなリストラティブヨガは、呼吸に集中できるような長く保つストレッチで全身を開くことに重点を置いています。様々なポーズで全身をサポートするため、ブロックや枕、クッションなどプロップスが使われます。この安らぎを与えてくれるヨガは、痛みを緩和し精神的な幸福感を高めるのに良い方法です。






2023年10月18日水曜日

心臓病の原因は高コレステロールでなく炎症かも Vol.2
Inflammation, Not High Cholesterol, May Cause Heart Disease

前回からの続きです。

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心臓発作の警告サイン


心臓発作は突然で強いものもあります。「映画の心臓発作」と呼ばれ、誰の目にも明らかなものです。しかし、ほとんどの心臓発作はゆっくりと始まり、軽い痛みや不快感を伴います。発作に見舞われた人は多くの場合、何があったのかわからず、長い間助けを呼びません。心臓発作が起きていることを示すサインは以下です。


胸の痛み
ほとんどの心臓発作で、胸の中心に痛みを感じ数分間続きます。あるいは、痛みが消えたり戻ってきたりします。不快な圧迫感、締め付け、膨満感、痛みとして感じられます。


上半身の他の部分の痛み
腕や背中、首、顎、胃の痛みや不快感という症状もあります。


胸の痛みを伴うまたは伴わない息切れ


その他サインの可能性として、冷や汗やめまい、立ちくらみなどがあります。男性に比べて女性はやや、息切れやめまい、吐き気、背中痛や顎の痛みを感じる場合が多いです。



より複雑なことに・・・


もしあなたが中年男性で、高コレステロールというリスク要素があるなら、あるいはLDL値が高いことを知っているなら、注目してください。最近、「悪玉」コレステロールには、パターンAとパターンBの二つの味があることが発見されました。軽く、ふわふわして完全に大丈夫なLDL-Aは心臓疾患に全く危険を及ぼさないが、小さく硬いBは「悪い奴」だと、心臓科の専門であるジョニー・ボウデン博士は言います。パターンBのLDLは、内皮に留まって酸化し動脈プラークとなります。ですから、AとBの割合を知ることが心臓疾患のリスクを明らかにすることに役立ち、パターンBのLDLを減らす必要があるシグナルかもしれません。もちろん、LDL酸化に繋がり、動脈プラーク形成を起こす炎症を促すリスク要素を最低限にする必要はあります。




何ができるのか


医師や研究者らが心臓疾患の複雑な原因について明らかにできることは今後もないかもしれませんが、あなたの心臓を守るために今すぐ行動するのを止めるべきではありません。それが大きな変化を伴う人もいるでしょうが、すでに健康的なライフスタイルを送っている私たちにとっては少しだけ付け加えるだけで良いでしょう。



リスク要因を減らす


私たちの健康を損ねる慢性疾患と同様、心臓病は食事や運動の良くない選択、喫煙や過度な飲酒など疑問のある習慣などが原因で発症します。ほとんどの人はそれを既に知っているというでしょうが、この知識に基づいて食事を改善し、心臓病のリスク要因を減らすために行動するのがまず第一歩です。そして、あなたの心臓に闘うチャンスを与えるあまり知られていない手段に講じることも考えてみましょう。


1. インシュリン・レベルを下げる
医師らは糖尿病予防のためこれをしろと言いますが、高インシュリンはまた、動脈の炎症に繋がる生化学的連鎖反応を引き起こし心臓疾患の原因にもなり得ます。高インシュリンはまた、腹部の脂肪蓄積を(例のスペア・タイヤですね)促します。インシュリンを下げるには、食べる糖分を制限します。栄養士のボウデンが「脂肪よりもっと大きなダメージを与え炎症させる物質」と呼ぶところの、精製粉のパン、パスタ、短粒米、じゃがいも、インスタントのオートミールなど高血糖の炭水化物を避けなければなりません。


2. 口内環境を整える
習慣的な歯磨きやフロスは単に歯を守ったり息をきれいにするだけではありません。数多くの研究で、不健康な歯茎と心臓疾患の関係性がわかってきています。もっとも深刻な歯茎の疾患である歯周炎は、循環器疾患のリスクを30%以上も増加させます。



3. ストレスレベルを下げる
体内の慢性的なストレスが、自然な闘争逃走症候群として副腎からのコルチゾールを絶え間なく分泌させます。このコルチゾールや他の関連したホルモンが、動脈を収縮させ血圧を上げ、心拍を上げ、血中の凝固を促します。研究では、瞑想や祈り、ヨガ、バイオフィードバックなど心身のテクニックがストレスレベルを下げ心臓発作リスクを軽減すると示しています。

 

サプリメントを使う


心臓に良くない炎症性の食べ物や、フリーラジカルを誘発する環境的な毒素、汚染物質などに対抗するため、抗酸化物質のビタミンや抗炎症性のサプリを取り入れましょう。


ビタミンC、E
これらの強力な抗酸化物質はまた、動脈硬化を軽減しプラーク形成を防ぎます。


CoQ10
すべての細胞に存在する油性の栄養素コエンザイムQ10は、フリーラジカルを強力に排除し、LDL酸化を防ぎます。


NAC
正式な名前は「NアセチルLシステイン」です。NACはシステインの一種で、体内で最も重要な抗酸化物質のひとつであるグルタチオンを増加させます。


ALA
ALA(アルファ脂肪酸)は、それ自体が抗酸化物質であるだけなく、体内のビタミンCやE、グルタチオンをリサイクルするのに役立ちます。ALAはまた、亜麻仁や亜麻仁油にも含まれます。


オメガ3 
これらの重要な脂肪酸は炎症を抑え、血栓の防ぎ、心臓発作の死亡率をも下げるとされています。


ヨガを続ける
オハイオとジョージアの州立大学での研究で、ヨガで、慢性炎症のマーカーとなるサイトカイン・インターロイキン6のレベルが下がることがわかりました。また数多くの研究で、ヨガが主にコルチゾールを下げ中枢神経のバランスをとることにより、血圧(心臓疾患のもう一つのリスク要素)を下げることが示されています。



もちろんヨガの専門家が信じるのは、心臓疾患とは検査結果だけではありません。自分の体、心、精神とのつながりが切れた状態だとみなしています。そして、心臓によい環境を作るには、アサナ、プラナヤマ、瞑想、無私の奉仕といった実践要素をすべてを組み合わせるべきだとしています。その方法が以下です。



体の全可動域まで動かす様々なポーズを含んだ継続的な練習に取り組みましょう。後屈は胸郭を開いて心配機能を高め、立位ポーズは脚を強化し全身をストレッチします。前屈では安定感を得られエネルギーを取り戻し自律神経を落ち着かせます。ツイストは内臓をマッサージし全身の血流を高めます。


感情や心の状態をよく観察しましょう。血圧は、当然ながら勝手に上がるものではありません。20年以上前、ディーン・オーニッシュ医学博士と彼の研究チームが、感情的なストレスや孤立感、敵対心、自己批判などが、高コレステロールや酸化LDL、トリグリセリドレベルやニコチンと同様に心臓疾患に関係があると世界に証明しました。彼らはまた、ヨガや瞑想、グループサポートなどのライフスタイルの変化が病気を緩和することを示し、医療関係者を驚かせました。


ウッジャイ呼吸(勝利の呼吸)やナディ・ショーダナ(片鼻呼吸)などのプラナヤマを日課に取り入れて不安や動揺を減らしましょう。ただし、高血圧の人はクンバカ(呼吸を止めること)はやめておきましょう。


高血圧の緩和になるレストラティブヨガやチャンティング、マントラ瞑想などを実践しましょう。肉体としての心臓を落ち着かせ、感情的な心も落ち着かせられます。



心臓の健康に良いレストラティブヨガ


神経を落ち着かせ平衡状態を取り戻すため、以下のポーズを日課に取り入れましょう。高血圧のばあいは、頭立ちなど支持のない逆転ポーズは避けましょう。もし時間がなくてひとつのポーズだけをするなら、シャヴァアーサナ(屍のポーズ)やヴィパリタカラニ(両脚を壁に立てかけるポーズ)で、最大の効果を得ることができます。

  1. 頭を支えたアドムカ・シュヴァナーサナ(ダウンドッグ)
  2. 支えに体を沈み込ませるバラアサナ(子供のポーズ)
  3. たくさんの支えを使ったスプタ・バッダコナアサナ(仰向きの合蹠のポーズ)
  4. 仙骨を上げたヴィパリタ・カラニ(両足を壁に立てかけるポーズ)



必須脂肪酸を摂る3つの方法


ヴェジタリアン(あるいは単に水銀汚染や持続可能性を懸念する人)は、植物からだけでも必須脂肪酸を摂ることができます。


  • 大麻油や亜麻仁油にはアルファ・リノレン酸(ALA)が含まれており、体内で魚油にある必須脂肪酸に変化します。大麻油は亜麻仁油よりも味が良く、オメガ6とオメガ3の比率が3対1と理想的です。また、大麻油にはガンマ・リノレン酸(GLA)も含まれており、炎症を抑え肌の健康を向上させます。どちらのオイルも熱が加わると分解されてすぐに異臭がするので、開封後は冷蔵し1-3ヶ月内に消費しましょう。

  • くるみは、オメガ3に加えて心臓によい一価不飽和脂肪、また特に心臓によい小麦由来でないビタミンEを含んでいます。くるみの薄皮にも重要なフェノール酸、タンニン、フラボノイドが含まれているので、やや苦味はありますが一緒に食べましょう。

  • 微細藻類には、ALAとともにDHAやEPAが豊富に含まれており、オメガ3の必須脂肪酸が摂れます。魚は藻類を食べて脂肪内にオメガ3を蓄えます。微細藻類は今、魚油と同様に心臓に効果(英国栄養ジャーナルより)のあるサプリとして販売されています。




食べるべきもの


伝統的に、地中海周辺国であるスペインやギリシャ、イタリアの人々、特に中国や日本のアジア圏の人々は、欧米よりも心臓疾患の数が少なく、また寿命も長い傾向にあります。なぜでしょう?それは、伝統的な食事にあります。マリナーラソースに大豆は入っていませんし、中華鍋にオリーブ油は使われませんが、どちらの食事にも飽和脂肪や硬化脂肪が少なく健康的なオイルが多く含まれており、魚や野菜が中心です。心臓疾患の予防前線の共同著者である心臓病学者スティーブン・T・シナトラ医学博士とジェームス・C・ロバーツ医学博士は、アジア圏と地中海圏の食事を組み合わせた食事法(PAM diet)を提案しています。




抗酸化物質が豊富な果物や野菜

これらは、LDLコレステロール分子を酸化させ体内の炎症を引き起こすフリーラジカルと戦います。ここでのヒントは、自分の好きなものを食べるということです。


食べるべきもの:ブルベリーやブラックベリー、チェリー、赤い葡萄、いちごなど鮮やかな色の果物、ケールやほうれん草、芽キャベツ、ブロッコリーなどの緑の濃い野菜、ビーツや赤パプリカなどイキイキとした赤い野菜は抗酸化物質が高濃度で含んでいます。また玉ねぎは、LDLを酸化を防ぐケルセチンという特別なフラボノイドが豊富です。抗酸化飲料はないのかって?適量の赤ワイン(レスベラトールを含みます)や、炎症に関係する酵素をブロックする緑茶はどうでしょうか?



ナッツや種など

良質の必須脂肪酸、タンパク質、食物繊維が豊富で、狩猟採集時代の主食であったこれらには、吸収した食物コレステロールを減少させるのに役立つ植物ステロール(植物油)も含まれています。

食べるべきもの:生のアーモンド、くるみ、ピーカンナッツ、ブラジルナッツ、ひまわりの種。



低GIの穀物

これらの食物には、高GIの穀物に比べて多くの食物繊維が含まれおり、消化に時間がかかるため、血糖値を安定させインシュリンの劇的な増加を起こしにくくします。食物繊維はまた、消化器官を浄化し過剰なコレステロールを吸い取ります。実際に、1日に食物繊維を10g多く摂取すると心臓病リスクが29%下がるという研究があります。


食べるべきもの:黒パンやスペルと麦のパン、バルガー(トルコの麦料理)、玄米やワイルドライス、大麦、オーツ麦、キノア、ひえ、そば。



オメガ3脂肪酸

コーン油、サフラワー油、サンフラワー油での加工食品には炎症の原因となるオメガ6脂肪酸が過剰に含まれており、こうした商品を好んで摂取することで体内のオメガ6とオメガ3の比率が悪くなります。健康となる3対1から、20対1にまでなることもあります。オメガ6の多いポリ不飽和植物油や加工食品を避け、オメガ3を増やしましょう。


食べるべきもの:冷たい海にいる魚(サーモン、サバ、鰯など)、大麻油や亜麻仁油、大豆、海藻など。



ビールや乳製品を飲むのなら少しに

この食品が含む不飽和脂肪は、毎日消費するには多すぎます。また、動脈の損傷を促すホモシステインとなるメチオニンが多く含まれています。

食べるべきもの:代わりに魚を摂取することで脂肪の少ないタンパク質が得られ、炎症を抑えるオメガ3を摂取、また動物性の食物を全く摂らないことで問題を排除することができます。



にんにく

地中海料理やアジア料理で多く使われるニンニクには、長い薬効の歴史があります。植物栄養素の中でも、LDLを下げて良いコレステロールを増やすアリシンを含んでいます。また血圧を下げ血小板の粘性を下げます。


使い方:生のニンニクをみじん切りにして15分置き、栄養分を放出させます。最大の効果を得るには、1日に5房ほど食べる必要があります。



オリーブ油をたくさん

古代ギリシャでは、オリーブの木は素晴らしい癒しの力があると考えられており、オリーブの実から採れるオメガ9脂肪酸が豊富な一課不飽和油は、心臓発作リスクを減らし血圧を下げます。


使い方:エキストラ・バージンオイルを使いましょう。加工が最低限で、精製されておらず、酸化していません。



大豆

どんな形状であっても、大豆はHDLを増やしてLDLや血圧を下げます。

食べるべきもの:枝豆など丸大豆や、テンペなど発酵した大豆、たまり醤油、豆乳、豆乳ヨーグルト。









2023年10月16日月曜日

心臓病の原因は高コレステロールでなく炎症かも Vol.1
Inflammation, Not High Cholesterol, May Cause Heart Disease


今回の記事は、コレステロールと心臓疾患についてです。
予防のために何を理解すべきなのか、何ができるのかをみていきましょう。
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一般的に、ヨガの実践者は心臓が健康なグループに入ります。ヨガは、体への習慣的な運動と心へのストレス緩和のテクニックを与えてくれます。喫煙する人は少なく、アルコールを飲む人でもその量は適度です。そしてほとんどの人は、マイケル・ポランが彼の著書「食べ物が守る力」で述べている率直なアドバイスに従っているでしょう。「食べ物を食べよう。食べ過ぎないで。主に植物を」


では、どうして心臓病について心配しなければならないのでしょう?第一には、病気にならない人は誰もいないし、米国で多い死因は心臓病だからです。第二に、健康診断に行ってコレステロールが高いとスタチンを処方されてしまった知り合いが誰にでも一人はいるからです。そして最後に、コレステロールが心臓病の主な原因ではないかもしれない(現在、研究者らは炎症が原因としている)ことを知る必要があるからです。つまり、私たちは長い間間違ったボールに目を向けていたということです。


コレステロールに注目し始めたのは約60年前、米国心臓協会が冠動脈疾患の原因が「バターとラード、牛肉、卵」だと宣言した時です。医療界が、血液のコレステロール・レベルを上げる食べ物に含まれる高レベルの飽和脂肪であり、過剰なコレステロールが動脈を閉塞させるという考え方を取り入れたのは間も無くでした。低脂肪の食事とコレステロールを低下させる投薬が劇的に増加した50年がすぎた現在、その概念は、ほとんどの医療関係者や消費者の頭の中にしっかりと確立されたのです。


そろそろ、それを見直す時期ではないでしょうか?「コレステロールの重大な俗説:コレステロール値低下が心臓病を予防できない訳(スタチンフリーに効果)」の共同著者(スティーブン・シナトラ医学博士著)で栄養士のジョニー・ボウデン博士は、「コレステロール値を下げて心臓病を予防しようとするのは、マクドナルドの巨大な食事からピクルスを取り除いてカロリーを減らそうとしているようなものだ」と述べています。65歳以上の男性、そして全年齢の女性で、冠動脈疾患を判断するのにコレステロール値を見るのは事実上意味がありません。そして、おかしなことに、ちょっと下がって大局をみれば、低いコレステロールは、予防どころかより病気の原因となる可能性があります。



敵を知る


医師らはめったに認めないのですが、高コレステロールの人は実のところ長生きです。少なくとも6つの研究で、コレステロール値が低いほど死亡率が高いことがわかっています。実際、米国の死因の全てを見ると、コレステロール値の高い人には癌が少なく、消化器官や呼吸器官の疾患で亡くなるリスクが低く、自動車事故や自殺も少ないのです。驚くことに、コレステロールによる防御は、深刻な心臓病にまで及びます。米国と欧州での研究では、心臓病患者でコレステロールレベルが高い人は、低レベルの人たちよりも長寿でした。


私たちの体がコレステロールを必要としているのは、脳細胞生成という何よりも重要な役割があるからであり、研究では低すぎる値(160以下)が鬱や攻撃性、脳出血、認知障害などと関係があるとされており、これらは全て事故や自殺の死亡率が高いことを説明しているのではないでしょうか。



高コレステロールの悪評


コレステロールを議論するには、まず肝臓が1日に約800ー1000mgのコレステロールを生成していることを知ることから始めるべきでしょう。これらは体が健康を保つために必要な量です。しかし、食べるものからコレステロールを追加摂取すると(動物由来の食物には全てコレステロールが含まれます)、体はその余分に対処するまで生成を抑えます。また、脂肪を消化し、細胞粘膜を強化・修復し、神経を隔離し、ビタミンDを合成し、性生活を制御するものの含めたホルモンを生成するのを助けるため体はこの柔らかでドロッとしたステロールを必要としています。


コレステロールは脂肪のような物質なので、水性の血液に溶けたり細胞に直接流れ込んだりはできません。そのかわりに、リポタンパク質という特別な乗り物に乗せてもらう必要があります。おそらく私たちが良く聞くのはLDL(低比重リポタンパク)とHDL(高比重リポタンパク)の2つでしょう。科学者らが発見しているのは、LDLが必要な場所にコレステロールを運び、より重いHDLが動脈壁をもすくい取って余分なコレステロールの掃除係として働き、それらを処理し排出するため肝臓に戻すということです。


この文脈からみれば、HDLもLDLも体の日々の活動で重要な機能を果たしているため、どちらも「善玉」コレステロールと呼べます。しかしながら、コレステロールが心臓疾患の原因だという議論の初期では、HDLだけが血中コレステロール・レベルを下げるため善玉だという扱いを受けました。一方LDLは、フラミンガム心臓研究の研究者らが心臓疾患の「限界危険要素」だと位置付けたため「悪玉」と烙印を押されました。


体が作る極めて重要な物質が死をもたらす可能性があるというのは想像し難いのですが、「悪玉コレステロール」という烙印はそう言及しており、LDLレベルをできるだけ下げる意図でのLDLコレステロール薬の全面戦争が勃発しました。この前提は、体がLDLを不可欠としていることを見落としているだけでなく(LDL無しでは細胞は必要なコレステロールを得られない)、重要な事実を見ぬふりをしています。LDLが「悪玉」になるのは、電子のひとつが放たれることでフリーラジカルが酸化(本質的に不安定化)した時だけです。それは動脈壁にくっついて炎症連鎖を起こし心臓発作の原因となる血栓につながるのです。



おそらくは、まだ他にも


高コレステロール論理(脂質仮説と呼ばれます)への最も的を得た乖離は、おそらく心臓発作を起こした人すべてのうち半分になる人のコレステロールが正常値だという不都合な真実です。ほとんどの人は、50%というその数字に注目し、コレステロール以外の何かがこの明らかな矛盾の原因となるのではないかと思うでしょう。


数えきれない研究によって、脂肪仮説が心臓疾患を深刻に単純化しすぎていること、心臓疾患の予防には抗酸化物質の果す役割を完全に軽視していることがわかっています。1990年代のリヨン食事心臓研究では、心臓発作で回復した人1グループを米国心臓協会認定の低脂肪、高炭水化物、抗コレステロールの食環境におき、他のグループを野菜、果物、ナッツ類、魚、オリーブ油を主にしたいわゆる地中海ダイエットとよばれる食環境に置きました。研究の結果、どちらのグループも同等のコレステロール値でしたが、地中海ダイエットのグループは2度目の心臓発作を起こした人が大幅に少なく、胸の痛み(不安定性狭心症)や心臓疾患を起こした人もかなり少数でした。どうしてでしょうか?果物や野菜に見られる抗酸化物質や魚に含まれるオメガ3脂肪酸の抗酸化作用に関係があるのではないかと研究者らは考えています。


そして、フランスのパラドックスがあります。フランス人はリッチで高コレステロールの食事を大胆に奔放に食べている様子ですが平均的な全コレステロールのレベルはおよそ250のあたりにとどまり、先進国では最も心臓疾患の件数が少ない国だという不思議な事実のことです。このパラドックスを研究している研究者たちはまた、新鮮な野菜や果物の摂取、そして特にレスヴェラトロールなど赤ワインの強力な抗酸化物質に注意を向けています。


それでは、抗酸化物質は体内でどんな役割をしているのでしょう?抗酸化物質は炎症を抑えます。そして、最近の研究などでは、炎症が心臓疾患の発症や心臓発作に重要な役割を果たしていることが確認されたようです。それはどのようにでしょうか?では動脈の中を覗いてみましょう。高血圧や高血糖の食事からくる血糖スパイク、喫煙の毒素、環境汚染や殺虫剤などの何らかが、動脈の表面を覆う細胞一枚の厚さである内皮を傷つけます。LDLは、おそらくは傷ついた細胞を修復しようとその傷にとどまり、そして血中のフリーラジカルによって酸化します。免疫細胞が傷を治そうと集まり、炎症はさらに悪化します。指を切った場所の周りが赤くなるのを考えてみてください。体は大きくなる「汚染」を止めようと、硬く繊維質の蓋をしますが、この蓋が動脈プラークです。このプラークが安定している時、炎症は治まって蓋はそのまま残りますが、このプラークが悪さをするのは動脈を狭めることだけです。一方で、不安定なプラークは、破裂して血栓を作り出すことがあり、結果的に狭まった動脈を堰き止めて心臓発作を引き起こすのです。


炎症のある心臓障害なのかを調べるため、医師らは数多くの血液検査に頼ります。こうした安価の検査は、症状が起こる前であっても心臓疾患の見つけるのに重要な役割を果たしています。


では、こぞって検査に行くべきなのでしょうか?おそらく、心臓疾患のリスク要因をいくつか持っていない限りは必要ないでしょう。特にストレスの多いライフスタイルや、過剰な体重、高血糖などです。簡単に言えば、炎症を引き起こすライフスタイルを送っているなら必要でしょう。しかし、まずは気持ちを新たにして、心臓の健康のために何をするべきか、何を食べるべきかをみていきましょう。






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次回に続きます。


2022年11月28日月曜日

毎日の「呼吸法」で薬並みに高血圧を下げる 
Daily 'breath training' can work as well as medicine to reduce high blood pressure

今回は、NPR(米国公共ラジオ放送)のサイトの記事からです。
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ウェイトリフティングをすることで、二頭筋や四頭筋が強化されるのはよく知られている。さて、呼吸のための筋肉を強化することもまた有益だというエビデンスが多く存在する。新しい研究によれば、横隔膜やその他の呼吸筋を毎日トレーニングすることが、心臓の健康を促進し高血圧を緩和するのに役立つ。


「呼吸に使う筋肉は、他の筋肉と同様に、年齢を重ねると共に萎縮していく」コロラド大学ボルダー校の統合生理学者であるダニエル・クレイグヘッドは、そう説明している。良い運動を与えた時のこれらの筋肉の反応をテストするため、彼とチームは、18歳から82歳の健康なボランティアを募り、PowerBreathe という負荷をかける呼吸トレーニング機器を使ったテクニックを毎日5分間試した。手に持つタイプのこの機器は、吸入器のようだ。これを使って吸い込むと、負荷がかかって吸い込みにくくなる。




仕組み


「この呼吸を毎日30回6週間行ったところ、収縮期(最大)血圧が約9mmHg下がった」そして、この下がり幅は、ウォーキングやランニング、自転車など従来の有酸素運動で期待されるものと同程度だとクレイグヘッドは言う。


正常の血圧は、おおよそ120/80mmHg 以下。今日では、平均が常に130/80mmHg 以上である場合に高血圧だと診断する医師もいるとCDCは述べている。


収縮期血圧の下落 9mmHg が維持する効果は大きな意味を持つ、とマヨ・クリニックで自律神経が血圧をどのように調整するかを研究しているマイケル・ジョイナー医師は言う。
「これは、血圧の薬を服用したときにみられるタイプの下落である」通常の血圧薬の多くは、約 9mmHg 下げることを研究が示している。複数の薬を服用すると下落幅は大きくなるが、10mmHg の下落は、卒中の危険を35%、心臓疾患の危険を25%下げるという相関関係がある。




高血圧の予防にも


「期待が持てる」予防治療に呼吸筋強化トレーニングを組み込む可能性についてジョイナーは言う。従来の有酸素運ができない人に有益であろうし、もし家庭で機器を簡単に使えるならそのシンプルさも魅力だろう、と述べている。


「深く、負荷をかけた呼吸は、運動と同様の効果を作る今までにない新しい方法を提供するものである」the Journal of the American Heart Association で事前研究とともに発表された論文を、ジョイナーはそう締めくくっている。


では、呼吸トレーニングは実際にどれほど血圧を下げるのだろう?クレイグヘッドは、血管の内側を覆い一酸化窒素の生成を促す内皮細胞の役割を指摘している。これは心臓を保護する鍵となる物質だ。一酸化窒素は血管を拡げ、よい血流を促し、動脈内のプラーク形成を防止するのに役立つ。「我々が発見したのは、6週間の呼吸筋強化トレーニングが、内皮機能を約45%高めることだ」とクレイグヘッドは説明している。



全ての年代に効果的、アスリートの耐性にも


瞑想やマインドフルネスでよく行われる深い横隔膜呼吸(腹式呼吸)もまた、血圧を下げるのに役立つと古くから知られている。PowerBreatheの機器での筋肉トレーニングも、呼吸筋を働かせて一酸化窒素の生成を促すという同様の仕組みだ。クレイグヘッドが言うには、機器を使ったトレーニングで特に有用なのは、この小さな機械が筋肉が良く働くよう負荷を与えるので、短い時間で効果が得られるということだ。彼の研究は、米国立衛生研究所から資金を得ている。


この新たな研究は、予備研究を基礎にしており、呼吸筋強化トレーニングが全ての年齢層の成人に有効であるというエビデンスをつけ加えている。「血圧を下げることにおいて呼吸筋強化トレーニングが、いかに偏在的に効果的かが分かり驚いた」とクレイグヘッドは述べる。結果が出るまでは、健康な若年層においてはあまり効果がないと彼は考えていた。「しかし、しっかりとした効果が見られた」そう言って彼は、全ての年代の被験者の血圧が著しく下がったことを指摘した。この結果は、呼吸筋強化トレーニングが、加齢と共に現れがちな心臓疾患や血圧の上昇に対し、健康な若年層にも効果的である可能性がある。


また、中年以上の成人において、6週間の呼吸筋強化トレーニングが有酸素運動耐性を12%上昇させるというデータから、サイクリストやランナーなど持久力の必要なアスリートたちにも効果的かもしれないと言及している。

「そこで、1日に30回呼吸するだけの呼吸筋強化トレーニングでも、持久力の必要な運動において大変有効だと考えられる」クレイグヘッドは言う。アスリートが毎日のトレーニングに取り入れられるテクニックだ。マラソン・ベストタイムが2時間21分であるクレイグヘッドは、自身のトレーニングにも呼吸筋強化トレーニングを取り入れているという。

このテクニックは運動の代わりにはならないし、心臓発作や卒中に高い危険性のあるような高血圧の人の薬の代わりにもならないと彼は忠告している。「すでに健康的なライフスタイルへのアプローチをおこなっている人が、追加的に行うと良いでしょう」


呼吸エクササイズの効果を体感しているのは、テレサ・C・ヘルナンデス(61)だ。コロラド州ボールダーに住んでいる彼女には、家族に高血圧の病歴があり、研究調査に参加している。研究が始まった当初、医師らが薬の服用を薦めるほど血圧が限界値に近かった。

6週間の呼吸エクササイズを行ったヘルナンデスは、「こんな簡単なことにこんなに大きい影響力があるなんて驚きでした」と言う。「薬が必要なくなるほど、血圧が限界値より下がりました」

彼女の血圧は大きく下がり、毎日5分間のトレーニングを続けることにしているそうだ。





(出典)https://www.npr.org/sections/health-shots/2022/09/20/1123500781/daily-breath-training-can-work-as-well-as-medicine-to-reduce-high-blood-pressure

2021年3月22日月曜日

ヨガの逆転ポーズ:逆転ポーズとその効果 Voi.2 
Yoga Inversion: A Guide to What It Is, and How You Can Benefit

 

それでは、逆転の記事から比較的容易なポーズを紹介した部分です。

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ヨガの逆転アサナ(ポーズ)


以下は初心者でも行える4つのアサナです。

1. 下向きの犬のポーズ (アド・ムカ・シュヴァナサナ)


下向きの犬のポーズは、最もよく行われるアサナの一つです。その対象はハムストリングス、臀筋、四頭筋、そして上背部の筋肉群です。

  1. まず四つ這い、つまり両膝と両手を地面につけます。
  2. 両手は肩の真下、膝は股関節の真下に置きます。
  3. 両手を真下に押し、骨盤を天井に持ち上げながら両脚を伸ばしましょう。踵は地面からやや離れていても構いません。身体が上下逆のV字型になります。
  4. 膝を少し曲げて背骨を伸ばし、頭は肩の真ん中において下を向きましょう。ハムストリングスと上背部に少しストレッチを感じるはずです。
  5. 体重は、身体全体に均等にかかるようにします。
  6. そこで30-60秒ホールドしましょう。




2. 両脚を壁に上げるポーズ(ヴィパリタ・カラニ)

両脚を壁に上げるポーズは、脚をストレッチして腰痛を和らげる優しいポーズです。

  1. 床と壁の角に畳んだタオルを置きます。そのタオルの上に座り床に横たわりましょう。両脚を壁に立てかけて、踵が床と平行になるようにします。
  2. 坐骨や臀部が壁から数センチ離れるように、また尾骨や仙骨が畳んだタオルの上に乗るようにしましょう。
  3. 膝をリラックスして両脚が優しく壁に触れた状態にしておきます。優しいストレッチを感じるでしょう。
  4. この姿勢で5ー20分間ホールドします。この間、ゆっくりとしたこ呼吸を練習しましょう。



3. 子供のポーズ(バラサナ)


子供のポーズは、穏やかさを促進し、背骨や腰、肩、首などを優しくリラックスさせる簡単で強度の低いポーズです。

  1. まず四つ這いになりましょう。
  2. お尻を下げて踵の上に座り、膝の上に胸をおろして、額を床に着けます。
  3. 手のひらを床に向けて両腕を体の前に伸ばします。背中に優しいストレッチを感じるでしょう。
  4. Hold this pose for 30–60 seconds.このポーズで30-60秒ホールドしましょう。




4. 前屈のポーズ(ウッタナサナ)


前屈ポーズは背骨、ハムストリングス、ふくらはぎをストレッチするのに役立ちます。

  1. まず、両脚を股関節幅に開き、両腕を体の横から頭上へと伸ばしましょう。
  2. 優しく両腕を体の横に振り下ろしながら、股関節から曲がります(背中を丸めないようにしましょう)。
  3. 手のひらを足の前の床かヨガブロックに置きます。膝をやや曲げて両脚を真っ直ぐに保ち(膝は固定しない)、股関節が足首と並ぶようにしましょう。
  4. 少し前方に寄り掛かり、足の母趾球に体重をかけます。大腿四頭筋(腿の前)を使ってハムストリングス(腿の裏)をストレッチしましょう。
  5. 頭を垂れてこのポーズで30-60秒間ホールドします。







逆転アサナに慣れてきたら、もっと難しいポーズを試したくなるでしょう。カラスのポーズ(バカサナ)や、ヘッドスタンド(サーランバ・シルシャサナ)、羽で飾った孔雀のポーズ(ピンチャ・マユラサナ)、ハンドスタンド(アド・ムカ・ヴルクシャサナ)や車輪のポーズ(チャクラサナ)などです。より難しいヨガの逆転に進む際には、医師などの診断を受け流ようにしましょう。



結論


ヨガの逆転は、怖く感じるかもしれませんが、血流や柔軟性、体力、エネルギーレベル、自尊心などを促すなど多くの効果があります。

 
ヨガの逆転は、一般的には安全ではありますが、妊婦や循環器の病気、怪我などのある人には難しかったり安全出ない場合もあります。また、初心者には向かず経験のあるヨギだけが試してもいいようなポーズもあります。


ヨガの逆転を始める前には、初めてのポーズ、アドバンスのポーズなどの前に必ず医師などと相談することが大切です。


ヨガの逆転ポーズには多くの効能があるので、毎日の運動に取り入れていくと良いでしょう。








2021年3月18日木曜日

ヨガの逆転ポーズ:逆転ポーズとその効果 Voi.1 
Yoga Inversion: A Guide to What It Is, and How You Can Benefit


ヨガの逆転ポーズにはさまざまなものがあり、サンスクリット語でも知られていますが、心臓や腰が頭より上になるポーズのことです。

怖いと思うかもしれませんが、大丈夫です。ヨガの逆転ポーズは、簡単なものから始められ徐々に難度を高めていきます。簡単に言えば、ヨガの逆転は前屈のようにシンプルなものもあります。熟練者にとっては、ハンドスタンドも含まれるでしょう。

ヨガの逆転の目的は、柔軟性や血流、エネルギー、自尊心をも向上させることです。そのいわゆる効能がどうであれ、逆転ポーズがあなたにとって安全で正しいことなのか不安に思うでしょう。

この記事では、ヨガの逆転ポーズの健康効果、考えられる危険、そしてビギナー向けのポーズを紹介していきます。



ヨガの逆転ポーズとは?


ヨガの逆転ポーズは、ヨガポーズ(ヨガアサナ)の分類で、頭が心臓や腰より下になるもの、つまりは通常の垂直にたった姿勢から体を「逆転する」ものです。

地面から心臓の距離が頭よりも高いポーズは全て、逆転ポーズと考えられます。ダウンドッグ(アド・ムカ・シュヴァナサナ)、壁に脚を挙げるポーズ(ヴィパリタ・カラニ)、ヘッドスタンド(サーランバ・シルシャサナ)などよくみられるポーズも逆転に含まれます。

ヨガの逆転ポーズは、緊張を解き、血流やエネルギーレベルを上げ、筋肉を強化すると考えられています。また、感情的な成長を促し、精神や魂を鎮静化し、エネルギーを心臓へ送り、より地面とつながるのに役立つと言われています。

逆転アサナは簡単なものから難しいものまで幅広くあるので、経験や強さ、健康状態、過去の怪我などにしたがって選択する必要があります。

健康な人であっても、それぞれのアサナを安全に行い、怪我を防ぎながら最大の効能を得る方法を知ることが大切です。




ヨガの逆転ポーズの健康効果


ヨガの逆転ポーズには多くの効能があります。以下は、研究結果が示しているものです。(詳細は一番下のリンクからソースをご覧ください)

血流をよくする

ヨガの逆転ポーズは、血流やリンパの流れをよくし、酸素や栄養を体全体に運び老廃物を取り除くのに役立ちます。

逆転ポーズは、骨盤から心臓へ、そしてそこから酸素を受け取るために肺へ流れる静脈血の流れを刺激します。このポジションはまた、心拍数を下げることで血液がより多くの酸素を取り込むのを助けます。


エネルギーレベルを増加する可能性

ヨガの逆転ポーズは、敏捷性やエネルギーレベルをあげる可能性があります。

理論上は、体を逆転するポーズは、敏捷性をあげて疲労を回復する可能性があります。それは、細胞に取り込まれる酸素や栄養が増え、ドーパミン、ノルエピネフリン、セロトニンなどのエンドルフィンが分泌され、注意力が増して気分が向上するからです。

さらに、上下が逆になることは集中力を要するため、徐々に、どんな状況に出くわした時も集中できる能力が向上するでしょう。


柔軟性と体力が向上する


全ての年代において、ヨガでバランスや柔軟性、体力を向上することができることが知られています。

逆転アサナは、心身への大きな気づきと、重力に逆らいながら伸展した位置で体を支えるための体力を必要とし、それによって筋力や忍耐力、柔軟性が徐々に向上していきます。

各ポーズは異なる筋肉群に効き、四肢全体の柔軟性や強さが高まり可動域が広くなります。

ヨガの逆転ポーズに特定した研究は存在しませんが、ある研究では、下向きの犬のポーズを週2回10週間行ったところ、膝と股関節の伸展に著しい向上がみられ、ハムストリングスや腰の柔軟性が高まったことを示唆しています。


自信が高まる


ヨガの実践は、自尊心や体のイメージ、全体的な自信を上昇させると考えられています。

特に、ヨガの逆転ポーズを正しく行うためには時間と練習が必要であるため、謙虚さや忍耐、不屈の意識をもたらすと多くのヨギが主張しています。

しかしこのようなポーズは、一旦できるようになれば、日々の生活の中で障害を克服することができるという大きな自信を与えてくれます。非執着の概念や不完全性を受け入れることを教えてくれるのです。


腫れや痛みを緩和する可能性


壁に両脚をあげるポーズなど特定の逆転のポーズは、リンパの流れを促し下半身の痛みや腫れを緩和する可能性があります。リンパ系は、体から老廃物や副産物を取り除き、体液平衡を保つのに役立ちます。

逆転アサナでは、重力と穏やかな動きによって、リンパと血液が四肢から心臓へと流れます。そのように、痛みや不快感、腫れなどを軽減することができるのです。



しかし、高血圧や脚や首に怪我のある人は、逆転ポーズは避けるべきです。


ヨガの逆転ポーズのリスク


多くの人にとって、逆転アサナは健康に大変効果があります。しかし、逆転ポーズがリスクとなる人もいて、ヨガに関係する怪我の主な原因です。

関節に問題のある人、首や背中の怪我、あるいは同様の問題のある人は、医師などの許可がない限り逆転ポーズを練習するべきではありません。

逆転ポーズでは心臓より頭が下になるため、血液が顔へと勢いよく流れます。緑内障、高血圧、血流に問題のある人は、こうした姿勢を避けることが望ましいでしょう。

妊娠期間は、ヘッドスタンドやショルダースタンドなどの体を完全に逆転する難しいポーズは避けるべきです。
4点が(両手両足が地面に)着いているダウンドッグなどの強度の低いポーズは、妊娠に関連する合併症や既往症がない健康な妊婦には安全だと考えられています。
つまり、妊娠期間は新しいエクササイズを試す前に医師などに必ず相談するということです。


最後に、ビギナーとして始める場合は、怪我のリスクを下げるため簡単で難度の低い動きから始めることが重要です。もしヨガが初めてならば、訓練を受けたインストラクターと直接会えるヨガクラスに参加し、安全に正しく行えることを確実にした方が良いでしょう。




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次回はポーズの紹介です。




2021年2月26日金曜日

ヨガは神経システムにどのように影響を与えるのか 
How Yoga Affects Our Nervous System


神経システムについて、その素晴らしさ、そしてどのようにヨガがよい影響を与えるのかについて耳にしたことがあるかもしれません。神経システムを落ち着かせ穏やかに調整するのに役立つヨガの特別なテクニックについて聞いたこともあるかもしれません。もしかすると、神経システムの詳細についても聞いたことがあるかもしれません。


しかし、この複雑なシステムとそれがもたらすことについて本当に理解しているでしょうか?実際のところ、神経科学者でさえ神経システムを完全には理解できてはいない一方で、基本的な局面についてわかっているところもあり、ヨガが、それを調整するのに役立つというエビデンスも増えてきています。



神経システムとは?


人間の神経システムは、並外れて複雑で、その大部分は未知の部分ですが、運動を起こすため電気的・化学的エネルギーを発し、脅威を察知し、消化を行い、心拍を調整し、呼吸を行い、思考する、など多くのことに関わっています。


神経システムは大きくふたつの分けられますが、多くの人が考えているのとは異なり、交感神経と副交感神経ではありません。 そうではなく、中枢神経系と末梢神経系です。


中枢神経系は脳と脊椎を含みます。末梢神経系は、中枢神経系意外の神経組織であり、神経繊維や神経節(ニューロン細胞の塊)を含みます。


末梢神経系はさらに、自律神経系(呼吸などの不随意機能をコントロールします)と、体神経系(歩くなどの随意機能をコントロール)に分けられます。



自律神経系とは?


不随意機能の中枢として、自律神経系はさらに、交感神経(「逃走闘争」部分)と副交感神経(「休息消化」部分)、そして腸神経系(内臓部分)に分けられます。


ヨガは全ての神経系に影響を与える可能性がありますが、ヨガの指導者や実践者はまず交感神経と副交感神経に注意を向けがちなのは、それらが実践によってより直接影響力のある部分だからです。



副交感神経とは?


交感神経系は、多くの場合「逃走闘争」反応に関連付けられます。これの部分は、体が危険の可能性に警戒する役割を持っています。


私たちが危険を察知すると、心拍が上がり、瞳孔が開き、呼吸数が上がって、新鮮な酸素の多い血液を脳に送ります。私たちの体はまた、呼吸や心拍、感情など全てを調整する神経伝達物質やエピネフリン、ノルエピネフリンなどのホルモンを送り出します。消化器官は、ほとんど働きをやめ、大切な酸素が豊富な血液を骨格筋に送ります。こうした様々なことが、ほとんど一瞬で起こります。こうした変化が、究極的には脅威と闘うかその場から逃げる準備をするのです。これが、交感神経反応が自動車のアクセルペダルと類似している理由です。アクセルをいっぱいまで踏み込むと、全力で前へ走り出すのです。


しかし、私たちの体はとても賢く、交感神経系も生活スタイルの変化に飲み込まれたりはしません。例えば、体は生死を分ける脅威へのストレスと大切な会議のストレスをうまく区別しません。つまり、うるさい上司という脅威を、私たちの体はライオンに襲われる脅威と同じように受け止めるのです。


さらに、こういったストレスは慢性化します。毎晩、帰宅した後にもしょっちゅう送られてくる仕事のメールで、交感神経状態のままになり、慢性的に心身にストレスを受け続け、やがてはストレスに関連した病気だらけになってしまうのです。さらに、慢性ストレスによって内分泌系に刺激ホルモンをもっと作るよう信号を送り、体内のストレス反応の周期が継続されていくことになります。


しかし、ヨガの世界での悪い評判にもかかわらず、交感神経系は、実は私たちが完全であるために不可欠な部分です。危険と直面した時に安全を確保するためだけではなく、体全体のバランスをとるという複雑な基盤の重要な一部なのです。


実際、ヨガの練習の時は、交感神経系が活性化しています。より動的でより速いペースのフローやより長いホールド(より困難な)は、交感神経反応を刺激します。チャトランガへジャンプバックする時、心拍数が上がります。逆立ちのポーズで止まると、血液を骨格筋へと流す準備をします。ウォリアー3でバランスを取ると、神経伝達物質が多量に分泌され、活力を与えるホルモンが血管の中を流れます。この神経系の活性化はまた、ランニングなどの激しい運動をする時にも起こります。


つまり、交感神経系を刺激することは、実際は、全く健康的で普通のことなのです。  



副交感神経系とは?


副交感神経系は、多くの場合、「休息と消化」反応と言われます。自律神経のこの部分は、交感神経反応を抑制します。


「ブレーキ」と呼ばれることの多い副交感神経系は、心拍数を下げ、消化を刺激し、呼吸速度を下げ、血流を四肢から生命維持に必要な内臓へと戻し、アセチルコリンなどの穏やかにする神経伝達物質を分泌させます。


この神経系はまた、ヨガの実践では崇められており、過剰にストレスを受けた体や心をリラックスするのに役立つためです。リストラティブヨガなどの実践を、特にリラックスのために、より穏やかな状態になるように行います。


しかし、この神経系がヨガの世界では一般的によいものだと見えると言って、常に副交感神経系を活性化させる必要があるというわけではありません。交感神経と副交感神経の両方の間を、ごく自然に揺れ動くことができるのが健康です。そして、この揺れ動きを心拍数の変化で計測することが可能です。



心拍数の変異性


健康な人が息を吸うと、自然に、交感神経系が刺激されて心拍数がやや上がります。息を吐くと、副交感神経系が刺激されて心拍数はやや下がります。この心拍数の変異性は、全体的な健康の目印となります。一般的に、交感神経系と副交感神経系の間を素早く簡単に変動できる方が、全体的に、より健康的な神経系であると考えられます。


慢性的にストレス反応から「抜け出せない」人は、心拍数変異性に乏しいため、心拍数はおそらく慢性的に高いままでしょう。反対に、自律神経の健康的なバランスを保っている人は、心拍数変異性が高いため、ストレスの多い状況の後でもすぐに下げる調整が行えます。


ストレスにすぐに反応することが大切です。しかし、ストレスが過ぎたら容易に落ち着けることも大切なのです。ここで、ヨガの出番です。




ヨガが自律神経系に与える影響とは?


ヨガを通して自律神経系に影響を与える方法はたくさんあります。以下は、ヨガが自律神経系の異なった部分を刺激するのに役立つ方法のうちのいくつかにすぎません。


ダイナミックなヨガ


アシュタンガやパワーヨガ、ヴィンヤサなどのダイナミックなスタイルのヨガやエクササイズは、すでに言った通り、交感神経系を刺激できます。  これは激しい動きへの健康的で普通の反応であり、免疫の強化、呼吸機能の改善、循環器の健康増強などに役立ちます。


リストラティブ・ヨガ


リストラティブ・ヨガには反対の効果があります。その名の通り、リストラティブ・ヨガは、心身ともにとても穏やかでリラックスさせるものです。いわゆるリラクゼーション反応を刺激し、神経を副交感神経モードに移し、穏やかさや安心感、心地よさ、健康的な消化などを促進します。


プラナヤマ


プラナヤマは、自律神経系に作用する実に早く効果的な方法です。実際、上記のように、毎回呼吸をするたびに自律神経に影響(心拍数変異)を与えています。

迷走神経の一部が、喉頭や呼吸横隔膜を通っているため、呼吸はまた瞑想神経緊張にも影響を与えます。瞑想神経の活動量が迷走神経緊張です。迷走神経には多くの副交感神経繊維があ流ため、迷走神経が受ける刺激が強いほど副交感神経系が活性化されます。

呼気を長くするなどの特定の呼吸法は、特に副交感神経系と関係が深く、体を「休息と消化」反応へと移すことができます。反対に、吸気を強めると反対の効果があります。


シャヴァサナ


シャヴァサナで練習を終えるのもまた、自律神経系に影響を与えます。このポーズは落ち着きや内省を促すため、心拍数や呼吸速度などをゆっくりにし、特に刺激のある動的な練習の後には効果的です。その簡単な外見にもかかわらず、副交感反応を開始し神経系を鎮めるために大変効果的な実践法です。


瞑想


瞑想は、鎮静効果のあるもうひとつの実践法です。心身が平穏な時、私たちは慢性的に抱えている緊張を手放し始め、副交感神経系を刺激します。




ヨガの練習と総合的な健康の鍵はバランス


私たちにの体内の全ては、常に、総合的なホメオスタシスのために適合と調和を得ようと働いています。

ストレスの多い世界に生きる私たちは、副交感神経系を刺激するような練習から効能を得ることができます。しかし、それは交感神経系を全く無視していいというわけではありません。忘れないでください、本当の健康の指標は、どちらの神経系が活性化しているかではなく、どれほど効率的、効果的に素早くそれぞれの間を移り変わることができるかです。

結局のところ、生きている中で前進するには、アクセルとブレーキの両方が必要なのです。全速力で壁にぶつからないよう、適切な道具を適切なタイミングで使うことがでければいけません。そして幸いなことに、その道を進むために役立つヨガが、私たちにはあるのです。







(出典)https://yogainternational.com/article/view/how-yoga-affects-our-nervous-system

2020年4月6日月曜日

免疫は高められるのか 
How to boost your immune system

今回は、Harvard 大学のサイトの記事(2014年9月)からです。
特にこんな時ですので免疫がどうのという表示はあちこちでみられますが、この記事によれば、実際のところその仕組みがあまりわかっていないようです。5年以上経っているので、もっと進歩しているのかもしれませんが。。
いろんな商品の宣伝文句に惑わされず冷静に判断したいものです。
ちなみに今回のCOVID-19の症状として「免疫の暴走」というのもあり、自分で健康な組織を壊してしまうそうです。

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免疫を高め病気と闘う効果的な方法


どうすれば免疫を高められるのでしょう?全体として、免疫システムは病気の原因となる微生物からあなたを守る驚くべき仕事をしています。もし免疫がうまく働かなくなれば、細菌が体に入り込んで病気になってしまいます。それを防いで免疫を高めることは可能なのでしょうか?食事を改善すればどうでしょう?ビタミンや薬草を摂るというのは?完璧に近い免疫反応を得るためには、ライフスタイルを変えるといいのでしょうか?



免疫を高めるためにできること


免疫を高めるという考えは魅力的ですが、その能力というのはいくつかの理由によりなかなか困難だとわかっています。免疫システムというのは、システムであってたったひとつで成り立つわけではありません。免疫がうまく働くためには、バランスと調和が必要です。研究者でさえも、免疫反応の複雑な相関性についてはわからないことがまだ多いのです。現在のところ、ライフスタイルと免疫機能の強さの直接的な関係性は科学的には証明されていません。

しかし、ライフスタイルの免疫システムに対する影響が興味深くなく研究するに値しない、というわけではありません。食事や運動、年齢、心理ストレスなどの免疫反応に対する影響は、人と動物の両方で研究者らによって調査されているところです。その間は、一般的な健康的な暮らし方というのが、免疫システムの働きをよくするのに良い方法ではないでしょうか。



免疫システムを強化する健康的な方法


防衛の最前線は、まずは健康的なライフスタイルを選択することです。一般的は健康へのガイドラインが、免疫システムを強く健康であるよう自然に保つため行えるたったひとつのベストの方法です。免疫システムを含む体の全ての部分が良く働くには、環境の攻撃から守られ、下記のような健康的な暮らしをしなければなりません。

  • 喫煙しない
  • 果物や野菜の多い食事をする
  • 定期的に運動する
  • 健康的な体重を維持する
  • アルコールはほどほどに飲む
  • 充分な睡眠を取る
  • 頻繁に手洗いをする、肉は完全に火を通すなど、感染症を防ぐ対策をする
  • ストレスを最小限にする


健康的な方法で抵抗力を高める


免疫を増やしサポートすると謳う商品がたくさん売られています。しかし、免疫を増大するというのは科学的にはあまり意味をなしません。実際、免疫細胞であれ何であれ、体の細胞の数を増やすというのは必ずしも良いことではありません。たとえば、「血液ドーピング(血液細胞の数を増やしパフォーマンスを高めるため血液を注入)」をするアスリートには、脳卒中の危険が伴います。

免疫システムの細胞を増やそうとすることが特に複雑な理由は、免疫システムにはとても多くの異なる微生物にとても多くの方法で反応するとても多くの異なる細胞があるからです。どの細胞をどれくらい増やすというのでしょう?今の段階で、科学者はその答えを知りません。わかっているのは、体が免疫細胞を作り続けているということだけです。体が使うであろう数よりずっと多くのリンパ球を作ります。余分な細胞は、アポトーシスと呼ばれる自然の方法で自らを殺します。活動する前のものもあれば、闘いに勝利した後のものもあります。免疫システムが最高レベルで機能するための細胞の数と各細胞の比率は誰にもわかりません。



免疫システムと年齢


年齢を重ねるにつれ免疫反応の能力は減少し、それにより感染しやすく癌になりやすくなります。先進国での寿命が伸びるにつれ、加齢性の病気になるケースも増えます。
健康的に歳をとる人もいますが、多くの研究の結論では、若年者に比べて高齢者はより感染症にかかりやすく、そしてより重要なのはそれによって死亡する可能性が高いということです。呼吸器感染、インフルエンザ、とくに肺炎は、65才以上の死亡原因が世界中で最多となっています。なぜそうなるのかは確認されていませんが、危険が高まるのはT細胞の減少に関係すると見る科学者がいます。加齢に伴う胸腺萎縮で感染と闘うT細胞の生産が減っている可能性があります。この胸腺機能の縮小がT細胞の減少であるのか、それとも他の変化が原因なのかは完全にはわかっていません。また骨髄が、免疫システムの細胞の元となる幹細胞を十分には作れなくなっているのではと考える人もいます。

感染への免疫反応の減少は、ワクチンに対する高齢者の反応によって証明されています。例えば、インフルエンザ・ワクチンの65才以上に対する研究では、健康な子供(2才以上)に比較して効果がかなり低いことがわかっています。しかし効果が低くなるものの、インフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種により、高齢者の疾病率や死亡率はワクチンを接種しなかった人と比べて大きく下がっています。

高齢者においては、栄養と免疫に関連があるようです。豊かな国においても「微量栄養素栄養失調」として知られる栄養失調が驚くほど多く存在します。食事で得られたり補えたりする必須ビタミンや微量ミネラルなどの不足という「微量栄養素栄養失調」は、高齢者において多く見られます。高齢者は食事の量が少ない傾向があり、また多くの場合に種類が少なくなります。栄養補助食品が高齢者の健康的な免疫システムを維持するために効果的かどうかは、重要な問題です。高齢者は、この問題を老人栄養学に詳しい医師とともに検討するべきでしょう。栄養補助食品が高齢者に効果的で可能性がある一方で、この年代には小さな変化も深刻な悪影響を及ぼす可能性もあるからです。



免疫と食事


どんな兵士もそうであるように、免疫の軍隊も腹が減っては軍は出来ません。健康な免疫兵たちも一定のよい栄養が必要です、貧しい地域の人や栄養不良の人たちが感染症により脆弱だということは、以前から科学者らによって認識されています。しかし、病気の率が増加するのは免疫の栄養不良のせいかどうかは確かではありません。人間の免疫に対する栄養状態の影響は依然として比較的少なく、栄養状態が(治療に対して)病気の発生に直接影響するかに関連する研究はさらに少ないのです。


様々な微量栄養素(例えば、亜鉛、セレン、鉄、銅、葉酸、ビタミンAやB6、C、Eなど)の不足が免疫反応を変化させるという証拠は、動物実験や試験管実験でいくつか見つかっています。しかし、こうした免疫の変化の動物の健康に対する影響は明らかではなく、同様の栄養不良の人間の免疫反応に対する影響はまだ見極められていません。


では、何ができるのでしょう?もしあなたの食事が必要となる微量栄養素を満たしていないのではないかと思うのなら(例えば野菜嫌いだとか)、マルチビタミンやミネラルのサプリを毎日取ることで、免疫やその他の健康に対する効果 が得られるかもしれません。あるビタミンひとつを大量にとっても効かないでしょう。量が多ければいいというものでもありません。



ハーブやサプリで免疫は上がる?


お店に行けば「免疫サポート」とか免疫を上げるなどと謳った錠剤や薬草などがたくさん売られています。そのいくつかは免疫機能のある部分を変化させるということが知られていますが、それらが感染や病気から守れるほど免疫を実際に強化してくれるのかという証拠は今のところありません。その薬草(そういう意味での物質)が免疫を高められるかどうかを示すというのは、とても複雑なのです。例えば、血液の抗体レベルを上げるらしき薬草が実際に免疫全体になんらかの効果があるかは、科学者にもわかりません。



ストレスと免疫機能


現代医学は、肉体と精神の密接な関連性を正しく理解するところにまできています。胃の不調や蕁麻疹、また心疾患など広い範囲の病気が、精神的ストレスに関係しています。困難ではありますが、科学者らはストレスと免疫機能の関係性について積極的に研究をしています。


まず、ストレスは定義するのが困難です。ある人にとってはストレスの多い状況かもしれませんが、他の人にはそうでないこともあります。ストレスが多いと思う状況に晒された人が、どれくらいのストレスを感じているのかを計測することは困難であり、その人の主観的なストレス量への印象が正確なのかどうかを科学者は知ることができません。1分間の心拍数などのストレス反応を計測することしか科学者にはできず、そうした計測も他の要因の結果かもしれないのです。


しかしながら、ストレスと免疫機能の関係を研究している科学者の多くは、急な一時的のストレスの原因については研究していません。それよりも、家族や友人、同僚との人間関係から生じるストレスや仕事でよい結果を出すための持続的な難題など慢性ストレスとして知られるより不変の頻繁なストレスについて研究しようとしています。科学者の中には、長く続くストレスが免疫システムに影響を与えるかどうかを調査しているものもいます。


しかし、科学者が言うところの「管理された実験」を人間に対して行うのは困難です。管理された実験では、あるたったひとつの要因だけを変化させ(例えば、特定の化学物質量など)、その変化の影響を他の計測可能な事象として計測します(例えば、その化学物質に晒された時に特定のタイプの免疫細胞が作り出す抗体量など)。生きた動物、特に人間では、測定が行われる際にその動物や人間に起こることがあまりにも多すぎて、そのような管理はとても不可能です。


このようにストレスと免疫の関係性を計測する避けることのできない困難があるにもかかわらず、科学者らは前進し続けています。




寒さの中で免疫は弱まる?


ほとんどの母親はこう言ってきました。「上着を着ないと風邪をひくよ!」それは正しいのでしょうか?これまでのところ、この問題を研究してきた研究者らは、適度の寒さに通常の状態で晒されることで感染しやすくなるわけではないと考えています。多くの医療関係者らもまた、冬が「風邪やインフルエンザの季節」なのは寒いからではなく、細菌をうつす他の人との距離が近い状態で多くの時間を室内で過ごすからだらだと賛意を示しています。


しかし研究者らは、様々な母集団でのこの問題に興味を持ち続けています。いくつかのマウス実験では、寒さに晒されることが感染に対応する能力を下げる可能性があることを示唆しています。しかし人間ではどうなのでしょう?科学者らは、人々を冷たい水に浸けたり、裸のまま氷点下で座らせました。南極に住む人やカナディアン・ロッキーに遠征している人について調べました。結果は様々でした。例えば、冷気の中で激しい運動をする競争心旺盛なクロスカントリーのスキーヤー達に上気道感染の増加がありましたが、それが冷気のためなのか他に原因があるのか(例えば強度の運動のせいなのか、乾燥した空気のせいなのか)わかりませんでした。


同じ目的で行われた自らの研究など数百の医学研究を見直したカナダの研究者グループは、適度の寒さに晒されることに何の心配もないと結論付けました。つまり人間の免疫システムに悪い影響がないということです。外の寒さの中にいる時は着込んで暖かくするべきでしょうか?もしあなたが不快ならば、あるいはもし凍傷や低体温症の危険のある場所に長時間出かけるのであれば、答えは「イエス」です。けれど免疫のことは心配しなくていいのです。




エクササイズ:免疫にいいのか悪いのか?


健康的な生活のための柱のひとつが規則的なエクササイズです。循環器の健康を高め、血圧をさげ、体重を管理し、あらゆる病気から守ってくれます。しかし自然に免疫機能を高めて健康に保つのに役立つのでしょうか?健康的な食事と同様、エクササイズは一般的な健康に寄与するので、健康な免疫システムにも役立ちます。血流を高めるというより直接的な効果もあり、それによって免疫の細胞や物質が体内を自由に動きまわり能率的に仕事をしてくれるでしょう。


運動に感染しやすさへ直接の影響があるのかを明らかにしようとする科学者もいます。例えば、激しい運動を極限まで行うアスリートはより頻繁に病気になるのか、また免疫機能を悪化させるのかを調べる研究者がいます。そうした研究では、アスリートに運動を激しく行わせ、運動前後で血液と尿を調べて免疫システムに変化があるのかを調べます。いくつかの変化は記録されてはいますが、こうした変化が人間の免疫反応という意味でどういう意味を持つのか免疫学者にもまだわかりません。


しかし、これらは強度の運動を行う選ばれたアスリート達が対象となっています。普通の人の適度の運動はどうなのでしょうか?免疫を健康に保つのに役立つのでしょうか?現在のところ直接の効能は認められてはいませんが、適度で定期的なエクササイズが健康的な生活のひとつだと考えるのは理にかなっているでしょう。免疫だけでなく身体の他の部分も健康に保つ重要な方法である可能性があります。


エクササイズのようなライフスタイルの一要素が免疫を高めるのに役立つのかのより完全な答えを得るために役立ちそうなものが、ヒトのゲノム配列を利用するアプローチです。最新の生物医学技術を基にした研究が免疫に関するこの問題や同様の問題に対する答えを与えてくれるかもしれません。例えば、ヒトゲノムを基にした「遺伝子チップ」により、何千もの遺伝子配列が特定の生理学的条件(例えば、運動前後のアスリートの血液細胞)の反応でどのように同時にオン・オフするかを見ることができます。同時に多くの経路がどのように複雑に働くのかをより理解できるようパターンを分析するため、研究者らはこうしたツールを用いたいと期待しています。








(出典)https://www.health.harvard.edu/staying-healthy/how-to-boost-your-immune-system



2020年4月1日水曜日

ブレスワークを裏付ける科学とその5つの効能 
The Science Behind Breathwork + 5 Benefits Of The Practice

今回はブレスワークについてです。
ブレスワークって何?早い話が呼吸法です。
プラナヤマのひとつだと考えていいでしょう。
これまでどちらかといえばアサナに焦点をあてたヨガのクラスがほとんどと言ってもいいくらいだったので、その反動で呼吸に注目されるようになったのかもしれません。

伝統的なヨガは、呼吸も身体の運動も精神的な瞑想も全て含んでいるものです。
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お腹を大きく膨らませてたっぷりと息を吸いましょう。次に深く吐きましょう。


おめでとう、古代の実践法で休息に広まっているブレスワークを、あなたは今行いました。「待って。生まれてこの方ずっと吸ったり吐いたりしてきた。この間ずっとブレスワークを実践してきたってことじゃないの?」と考えているなら、残念ながら答えはノーです。ほとんどの時間、私たちは呼吸をしていることさえ気づいていません。毎日の暮らしの中で無意識に呼吸しています。そうした呼吸は生命を維持するためにとても重要なものですが、本当のブレスワークというのは意図的な呼吸の操作なのです。多くの人がヨガや瞑想で呼吸に集中するのに精通している一方で、ブレスワークの精神や肉体に対する強い効果を近年の研究が立証しています。



ブレスワークが注目される理由


多くの人が、最初のブレスワークをヨガマットや瞑想枕の上で経験するでしょう。現在、ますます多くのひとが、健康のために呼吸のためだけのクラスを求めています。


Googleトレンドによれば、「ブレスワーク」の検索数はここ5年間で6倍に増えています。ヨガとブレスワークの指導者であるエミリー・リドートは、この2年間でブレスワークをリクエストする顧客が多くなったと言っています。その汎用性と有効性のために支持を集め続けているのではと彼女は考えています。「簡単な実践で大きな目に見える結果がすぐにでます。健康のためやマインドフルネス、元気になるためなど動機は何であれ、それに効果のある呼吸法があります」


「米国でヨガが成熟期を迎え、今はブレスワークがトレンドです。その活動が成熟する時は、その活動の個々の部分が認識されそれ自体が重要視され始めるものです」ニューヨークでブレスワークのクラスを開催する瞑想とウェルネススタジオのOHMセンターのオーナーである鍼灸士のスザンヌ・ヒルは付け加えます。


クラスだけでなく、スタジオや指導者は全国で呼吸に集中したリトリートや企業セミナー、デジタル・クラス、ブライベートのワークショップなどを通して、ブレスワークに対する高まる関心に応えています。ペアで音楽に合わせて動くクラスもあれば、呼吸の正しいやり方だけのクラスもあります。



ブレスワークと瞑想の主な違いとは


では、簡単で気楽にできるブレスワークが私たちの健康に与える効果の研究の一部をご紹介しましょう。


1.(即効で)ストレスの解消になる


意識的な呼吸は、毎日のストレスをなくすための最速の方法のひとつとなり得ます。2017年にthe journal Frontiers in Psychology に掲載された研究では、8週間で20のブレスワーク訓練を完了した被験者らは、受けなかった者と比較してストレスホルモンのコルチぞールのレベルがかなり低くなっていました。コルチゾールは、私たちの体のストレス反応であり、そのレベルが高いと慢性の炎症の原因となります。


「ストレスに大して様々なことを試していますが、今はリラックスする時だと神経系に伝える呼吸をしていないと、リラックスはできません」ストレスや不安を解消する呼吸の能力について精神科医でブレスワークの指導者であるベリサ・ヴラニク博士は説明します。



2. ゆっくり深い呼吸の訓練となり、それが血圧を下げる


2001年のある研究では、一日に10分間の音楽でのブレスワークの練習が、薬を使わず血圧を下げる効果的な方法だとわかりました。この結果をもとにした2015年の研究では、ゆっくりと深い呼吸をした後、高血圧患者の血圧が大きく下がることを発見しています。ゆっくりと深い呼吸をするために作られた持ち運びのできた電子機器のひとつが、現在FDA認可の血圧を下げるツールとなっています。Resperate と呼ばれる機器の臨床調査では、「副作用なく外来血圧を著しく下げる」ことがわかり、「血圧コントロールのよりよい効果を得るため、高血圧抑制投薬や非薬理学的治療に対する効果的な補助となる」と判断されました。



3. 他の治療と一緒に行えば鬱症状を緩和できる


2017年、アイアンガーヨガと同時に行う呼吸の鬱への効果が研究者によって観察されました。結果は?12週間それらを実践した人々には鬱症状のはっきりとした減少と臨床的向上がみられました。その結果は、2016年のペンシルヴァニア大学のレポートの結果(呼吸を元にした瞑想が抗うつ剤に効果のなかった患者の深刻な鬱を緩和することができるという証拠を発見)とも一致しました。


瞑想的な呼吸の気分高揚のパワーはおそらく、恐怖を感じる脳の部分で体の「闘争逃走反応」の引き金となる扁桃体の縮小効果によるものでしょう。そして結果的に、複雑な思考をする前頭前野を増大させます。



4. 集中力が高められる


タスクに集中できない?ブレスワークを試してみてください。2018年のConsciousness and Cognitionに掲載された研究では、呼吸に集中したヨガが被験者の注意持続時間を伸ばすことがわかりました。同年のTrinity College Dublin の研究では、コントロールした呼吸が、注意や特定の感情に影響する科学伝達物質であるノルアドレナリンの脳内量のバランスを取り、結果的に集中を高めることがわかっています。




5. 疼痛管理に有効


オピオイドの蔓延からくる深刻な問題をうけ、医師や患者らは疼痛管理のための処方薬により安全な代替品を求めています。ブレスワークがその答えとなり得ます。ゆっくりとした深い呼吸が慢性疼痛の認知を減少させ、患者が身体的不快によりよく対処するのに役立つことが複数の研究でわかっています。痛みはノルエピネフリンに影響されるので、コツリゾールのバランスを取り炎症を抑えることができれば、痛みの認識もまた下がります。


ブレスワークはまた、特に腰痛を緩和してくれるとヴラニクは言います。「横隔膜は、腰痛を起こす脊椎の部分に直接ついています。呼吸で横隔膜を使わなければ、その場所の血流や動きが減ります」背骨に沿ったトリガーポイントはまた、先のようなコルチゾールの急増によって作動し痛みを悪化させます。2017年のある文献レビューもこの考えを支持しています。「慢性の非特異性腰痛の患者をケアするアスレチックのトレーナーや理学療法士は、治療に呼吸エクササイズを取り入れることを考えた方がいい」と書かれています。






ブレスワークを始めるのにあたって多くのテクニックがあります。ヴラニクが勧めるのは、呼吸の際にお腹を膨らましたり凹ましたりする横隔膜呼吸です。他には、ボックス呼吸、4-7-8呼吸、2-1-4-1呼吸や片鼻交互呼吸などがあります。どれが自分に向いているが試してみましょう。


より多くの人が効果のある簡単なセルフケアを探している現在、ブレスワークが人気になるのは不思議ではありません。その効果の科学的な裏付けがあるだけでなく、いつでもどこでもただで行えるものです。新鮮な空気を吸うのに及ぶものなどありませんね。







(出典)https://www.mindbodygreen.com/articles/the-benefits-of-breathwork

2019年12月9日月曜日

ジンジャー・ティーのすごい力 
Extra-Potent Ginger Tea Infusion


生姜は、たくさんある健康への効能、独特の香り、そしてとても幅広い使い道などからアーユルヴェーダのスパイスの中でも最もよく使われるもののひとつです。生姜は一般的に料理用のスパイスだと思われていますが、正しい使い方をすれば薬にもなります。この素晴らしい効能のジンジャー・ティーのレシピもそのために作られました。このハーブをたくさん摂ることで癒しの能力が強められ、健康のためにより効果があります。

生姜は他の何より、その 温め効果と浸透力で消化の火を強めることができます。こうした性質はまた、代謝を高め血流を刺激し、体から毒素を排出、リンパの停滞を取り除き、体重減少しやすくし、免疫を高めて炎症を抑えます。生姜にはまた、他のハーブと一緒に摂ることでその効能を高めるという類稀な効能もあります(ヨガ・ヴァヒと呼ばれます)。では、たくさんある生姜の癒しの効能を見ていきましょう。


生姜の効能

  • 消化の火を増やす
  • 消化不良、ガス、膨満感を減らす
  • 代謝を高める
  • 血流を活性させる
  • 体重減少を助ける
  • 毒素を取り除く
  • リンパ系に直接働きかけて停滞を取り除く
  • 免疫を強化する、病原菌を殺す
  • 熱、風邪、咳、喉の痛み、インフルエンザなど
  • 痛みや炎症を減らす
  • 関節炎を緩和する
  • 頭痛や偏頭痛を緩和
  • 神経を鎮める
  • 精神を目覚めさせ強化する
  • 一緒に摂ることで他のハーブの効能を上げる (ヨガ・ヴァヒ)




生姜がたっぷり取れるこのレシピには様々な癒しの効果があり、それだけ、または他のハーブと組み合わせてもOKです。最大の効果を得るには、たくさん作っておいて毎朝カップ1杯を飲む、そして1日を通して1-3回飲みましょう。慢性、またはより深刻な症状の場合、このお茶を毎日3杯飲むことを最低30日続けましょう。それ以外の方は、必要なだけ飲むといいでしょう。



生姜たっぷり茶のレシピ


ドーシャの効果: ヴァータ ↓、ピッタ ↑↓*、 カパ ↓
分量: 3 カップ (必要に応じて2倍に)
準備時間: 30 〜 60 分

*熱を作る効果がありますが、病気などの状態の時にはピッタにもとても効果があります。ピッタ・タイプは、取りすぎに注意しピッタの症状が出たらやめましょう。


準備するもの
大きな片手鍋
生姜おろし(任意)


材料
新鮮な生姜(5ー7cm角、細かくすり下ろす)* 
水 6カップ
蜂蜜 大さじ2
レモン汁 1/2個分、(ピッタにはライムを使う)

*おろし器がないときは、かわりに細かく刻んだ生姜を使いましょう。より効果を得るには、細かい方がよいです。


作り方


1. 水6カップを沸かします。

2. 弱火にして、すりおろし生姜を加えます。

メモ:他のハーブやスパイスを入れるときは、この時点で加えます。様々な症状にお勧めのハーブやスパイスは下記にあります。
3. お湯が徐々に蒸発していくよう、少しだけ隙間をのこして鍋に蓋をしましょう。

4. 水量が3カップになるまで弱火で煮ます。日の強さによって30ー60分くらいかかります。時間が長いほど、煮出しが濃くなり、効果も強くなります。

5. 量が3カップになったら、生姜を濾します。

6. 少し冷ましてから1/2個分のレモン汁と大さじ2の蜂蜜を加えましょう。
*蜂蜜は42度以上に熱してはだめなので、加える前に十分冷ましてからにしましょう。


メモ:必要なら分量を2倍にしましょう。ガラス容器に密閉して冷蔵庫で1ー3日間保存できます。




ジンジャー・ティーの様々な症状に合った最良の飲み方


毎日の健康のために

毎朝、空腹時にカップ1杯のジンジャー・ティーを飲みましょう。  



体重を減らすために

毎日3ー4回、カップ1杯のジンジャー・ティーを飲みましょう。体重を減らすためには、朝起きてすぐの空腹時と、食間、そして就寝前がよいでしょう。
ヒント:より強い効果を得るには、煮出し時に10ー20個の胡椒粒を加えましょう。



消化のために

毎日3回、カップ1杯のジンジャー・ティーを飲みましょう。消化をよくするには、毎食約15分前に飲むといいです。
ヒント:より強い効果を得るには、煮出し時にフェンネルとコリアンダーシードそれぞれ小さじ1杯を加えましょう。



デトックスのために

1日3回、生姜を煮出したお茶をカップ一杯ずつ飲みましょう。朝起きてすぐの空腹時と、昼間、そして就寝前が最適です。このレシピは、浄化プログラムを高めるためや、毎日のデトックスにも使えます。
ヒント:より強い効果を得るには、チトラックの粉末を小さじ半分を飲む前に加えましょう。チトラックは濾さずに飲みます。


免疫を高める

咳、風邪、インフルエンザ、発熱には、2-3時間おきにジンジャー・ティーをカップ1杯摂りましょう。風邪の予防には、食間に2-3回、あるいは必要なら何度もこのジンジャー・ティーをカップ1杯飲みます。
ヒント:より強い効果を得るには、煮出し時にターメリック粉末を小さじ半分を加えましょう。



血流を高める

必要に応じてカップ1杯のジンジャー・ティーを1ー3回摂りましょう。より深刻な血流の問題があるときは、量を増やします。朝起きてすぐの空腹時と、昼間、そして就寝前が最適です。 
ヒント:より強い効果を得るには、煮出し時にシナモン・スティック2、3本を加えましょう。



リンパの流れをよくする 

必要に応じてカップ1杯のジンジャー・ティーを1ー3回摂りましょう。より深刻なリンパの問題があるときは、量を増やします。朝起きてすぐの空腹時と、昼間、そして就寝前が最適です。
ヒント:より強い効果を得るには、煮出し時にトゥルシの葉小さじ2杯を加えましょう。



炎症を抑える

必要に応じてカップ1杯のジンジャー・ティーを1ー3回摂りましょう。より深刻な炎症があるときは、量を増やします。朝起きてすぐの空腹時と、昼間、そして就寝前が最適です。
ヒント:より強い効果を得るには、煮出し時にターメリック粉末を小さじ半分を加えましょう。




関節炎

オーガニックで質の良いひまし油小さじ1杯をジンジャー・ティーに混ぜます。蜂蜜やレモンは入れないでください。これを就寝前に毎晩10日間以上続けましょう。




精神的疲労や意識混濁

1日2回、ジンジャー・ティーをカップ1杯飲みます。朝起きてすぐの空腹時と、午後2時ごろが最適です。
ヒント:より強い効果を得るには、煮出し時にブラフミの葉小さじ1杯を加えましょう。






(出典)https://svasthaayurveda.com/ayurvedic-home-remedies-101-extra-potent-ginger-tea-infusion-for-weight-loss-digestion-lymphatic-congestion-and-detoxification/

2019年11月5日火曜日

ジンジャー・デトックス・バス 
The Ginger Detox Bath



体の浄化法を探しているなら、アーユルヴェーダには心と体の両方の解毒を促す数えきれないほど多くの方法があります。このジンジャー・デトックス・バスは、あらゆる浄化法と一緒に行え、毎日入ると効果があります。このホリスティックな療法は、アーユルヴェーダの浄化法の中で鍵となるスウェーダナ(発汗)療法のひとつで、浄化の際また前後に行うことをお勧めします。ほとんどの病気は体内の毒素が原因なので、多くの場合、様々な不調を治療するためにこの療法が推奨されます、。


名前が示す通り、この入浴法は毒素を排出する能力を強めるために行います。
しかし、この簡単な療法には他にも多くの癒しの性質があります。例えば、温かいジンジャー・バスは副交感神経(休息・消化)を刺激し交感神経(戦うか逃げるか・興奮)を鎮める素晴らしいツールです。副交感神経は体や心をリラックスさせるのに不可欠で、交感神経はストレス・ホルモンを増やし圧迫を起こすことで知られています。残念ながら、毎日の忙しくストレスの多い日常の中で、私たちの交感神経は総じて興奮状態にあります。


この入浴法は、関節痛、筋肉痛を治す効果があり、また全身の血流を高め炎症を抑えます。体のむくみをとり健康的な消化と代謝を促すため、体重減少の方法で使うことが多いです。その他に、風邪などの際に体を解毒したり、体の痛みをとる、細菌を退治するなどに効果があります。


Health Benefits and Uses効果と使い方


  • 体と心をリラックスさせる
  • 体を解毒する
  • 血流が増える
  • 康的な消化や代謝を促す
  • 発汗を促す
  • 炎症を抑える
  • 体の痛みや腫れを抑える
  • 熱を下げる
  • ストレスを減少させる
  • 心を鎮める
  • 浄化の間、前後に解毒をより促す
  • 病気のときに効果
  • 体重を減らすのに効果的

禁忌
  • 皮膚の怪我
  • 蕁麻疹
  • ひどい日焼け
  • 乾癬
  • 一般的な皮膚の過敏
特に皮膚に関連するピッタの乱れには注意しましょう



材料


オーガニックの乾燥ジンジャー・パウダー 1/4カップ
ベーキング・ソーダ 1/4カップ
無香料のエプソム塩(硫酸マグネシウム)1/4カップ
ラベンダーとローズマリーのエッセンシャルオイル(任意ですがお勧めします)




入浴法


1. 清潔なバスタブにお湯をはります。(ピッタの人はピッタをそれ以上増やさないようにぬるめのお湯にします)

2. 半分までお湯がたまってきたら、ジンジャー、ベーキングソーダ、エプソム塩を入れます。

3. そしてラベンダーとローズマリーのエッセンシャルオイルを5-7滴入れましょう(任意)。

4. お湯の中に入れたものが完全に溶け込むまで混ぜます。

5. 希望の量まで溜まったところでお湯を止めましょう。

6. 15分間あるいは汗が出るまで、バスタブに横たわります。

7. お湯を抜いてバスタブをきれいします。

8. 体についた細かいゴミをきれいにシャワーで洗い流しましょう。

9. 体をふいたら薬効マッサージオイルをつけます。体と神経のバランスがより整います。それぞれ乾燥と熱の質を持っているため、ヴァータとピッタの人には特に効果的です。


2019年10月23日水曜日

アーユルヴェーダで自然に血流を改善する方法 Vol.2
How to Increase Circulation Naturally With Ayurveda


前回からの続きです。

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8. 毎日のオイルマッサージ (アビヤンガ)


定期的なマッサージは、エネルギーや熱、血流を促すとともに、緊張を解いてその場所の経路を開きます。毎日のオイルを使ったセルフ・マッサージをするだけでそれが可能になります。温めた薬用オイルを使うと、より効果が高まりよりよい結果を得られます。

毎日あるいは毎晩寝る前に、気になる場所を(左右対称に)温めた薬用オイルでマッサージしましょう。最低5分間は患部をマッサージし、指でツボを押しましょう。例えば、手首や腕の場合、肩や首もマッサージします。さらに、週に一度全身をマッサージし、全身の緊張を解き、体全体の健康的な血流を促しましょう。



9. サウナやスチームバス


温かいお風呂と同様、サウナやスチームバスは、熱を作りストレスを軽減、経路を開いて健康的な血流を促すのにとても効果的です。可能なら、近所のサウナやスチームバスに週に1-3回(もっと多くでも!)行って最低15分間入りましょう。より深刻な場合は、症状が軽減されるまで毎日行ってもよいでしょう。


メモ:サウナなどの直前にオイルマッサージを行うと、それぞれが補完しあうのでどちらの治療効果も高まります。


10. トリカトゥ・チュルナ


トリカトゥ(訳注:スパイスミックス)は熱を作り刺激を与えるもので、血流や消化、代謝を高める効果があります。これを血流の悪い時に摂ると、他の治療法の補完になり効果を促進します。


毎食30分前、1日3回、このトリカトゥ・チュルナ小さじ1/2を小さじ1の蜂蜜とともにとりましょう。そのあと、お白湯を少し飲みます。



11. 壁に足をあげるポーズ


ヨガの回復させる逆転のポーズ「ヴィパリタカラニ」は、就寝前に健康的な血流を促進する素晴らしい方法です。立位が多いか座位が多いかに関わらず、1日の終わりには血液は足先に集まって停滞しています。このシンプルなポーズを毎晩行うと、古くなった血液が足や脚から流され、ポーズの後には新しい血液の流れが起こります。このポーズは、脳への血流を増やし、疲れをとり、記憶力や集中力を高める良い方法です。


腰を臀部の下に枕を置き、横たわって毎晩寝る前に最低5分間壁に足をあげましょう。床に寝るのが困難ならベッドの上でも構いません。これもできなければ、ベッドに横たわって毎晩15分以上両足を何個かの枕の上にあげましょう。


12. 暖かくする


寒さは血管を収縮させ、暖かさは拡張させます。すでに血流の問題があるのなら、症状を進ませないためには昼夜通して暖かくすることが必要です。体の中心部、頭、首、手足を快適に覆いましょう!


13. 毎日の運動


誰にとっても毎日の運動は推奨されるものですが、健康問題に対処するときは特に重要になります。運動は全身の血流をすぐに作り出す自然の方法で、定期的に行うことで血流がよくなり、エネルギーレベルが高まり、記憶力や集中力が向上することは間違いありません。散歩でもジムでも、少なくとも毎日30分の意図的な動き(つまり運動)が、健康的な血流と総体的な健康に不可欠です。



14. 血流によい食事


医食同源!血流を促すのに効果的な食品が以下です。あなたのドーシャ(体質)に合った食事をとるように気をつけましょう。

  • ビーツ
  • ざくろ
  • にんにく
  • たまねぎ
  • 鮭といくら
  • 亜麻仁、南瓜のタネ、くるみ、ヘンプシード
  • ケール、コラードの葉、ほうれん草
  • カカオ
  • 柑橘系
  • 緑茶
  • チャイ

    15. 血流によいハーブ


    血液を送り出すハーブはたくさんあります。サプリとしても、蜂蜜と一緒に、お茶にしても、または食事に足してもよいでしょう。血流を高める最も強いものが以下です。あなたに最適なハーブは、ドーシャ(プラクリティ)と今のバランスの崩れた状態(ヴィクリティ)、そして血流に関係するであろう根底にある状況などを考慮して決定します。
    • 生姜
    • うこん
    • シナモン
    • 黒胡椒
    • カイエン・ペッパー
    • マンジシュタ
    • グッグル
    • トリカトゥ
    • グドゥチ
    • フランキンセンス
    • シラジット
    • アマラキ
    • スピルリナ

    その他重要なヒント:
    季節や自分の体質に沿って健康的な食事をとること
    ジャンクフード、加工食品、過剰な糖分、塩分を避けること
    体の閉塞を取り除くため、毎年あるいは2年に一回は浄化をすること
    精神と感情のバランスを保つこと




    結論


    その原因がとても多くあることを考えると、多くの人が血行不良で悩んでいるのは不思議ではありません。まず行うべきなのは、可能性のある原因を取り除くとともに、適切な食事とライフスタイルに変えることです。ハーブを摂ることはとても効果的ですが、それは他の必要な変化が見られたときだけです。血行不良は単純な問題に見えますが、時とともに多くの複雑な状況へと進んでしまう可能性のある深刻なことなのです。ですから、血流をよくすること(そして根本原因を治療すること)は、健康、エネルギー、幸福を維持するために大変重要なことなのです。






    2019年10月8日火曜日

    アーユルヴェーダで自然に血流を改善する方法 Vol.1
    How to Increase Circulation Naturally With Ayurveda


    徐々に朝晩が涼しくなってきました。
    いつも寒くて靴下や手袋が手離せないという方もいらっしゃるでしょう。その原因は血流かもしれません。
    血液は酸素や栄養を行き渡らせたり、毒素を排出したりするとても大切な媒体です。
    その働きの結果が充分に得られないとどうなってしまうのでしょうか?
    そしてそれをどうやって改善できるのでしょうか?
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    血液はピッタ・ドーシャに関係していますが、血流そのものはヴァータ・ドーシャ、より具体的にはプラナ(生命力)と繋がっています。どちらも体内の全ての動きを司っています。血流の悪化は、循環器系の重要な経路が、溜まった毒素や過剰なカパ(脂肪、コレステロールなど)で妨げられたり、ストレスやヴァータ(不安や乾燥など)、悪い生活習慣、よくない食生活などで収縮したりして起こります。


    血流が制限されて悪くなると、しびれやチクチクした痛み、慢性的な手足の冷え、抜け毛、消化不良、痛み、凝り、腫れ、浮腫み、皮膚潰瘍、神経損傷、組織損傷、静脈瘤など多くの症状が起こります。血流の悪化は外的な障害だけでなく、記憶や集中力、理解力や体力などにも悪影響を及ぼします。


    血流の悪化は深刻な問題で、より深刻な症状が起こる指標にもなります。治療しなければ、広範囲の合併症にも繋がるので、症状が現れ始めたらすぐに対処しなければなりません。もっとも多い症状は以下の通りです。


    血行不良の兆候と症状

    • しびれやチクチクした痛み
    • 常に寒い、特に手足が冷える
    • 顔色が悪い
    • 静脈瘤
    • 腫れ、むくみ
    • 筋肉のけいれん
    • 慢性疲労
    • 物忘れ
    • 目のかすみ
    • 集中力欠如
    • 充分寝ても起床時に眠い
    • 勃起不全
    • 抜け毛
    • 治らない皮膚の傷や潰瘍
    • 爪がもろい
    • 手足の皮膚の乾燥、ひび割れ


    血行不良が起こる原因は本当に様々で、複数の原因によることも多いのです。どのような原因が考えられるにせよ、この後ずっと解消するためにはその原因を取り除くことが必要です。以下は考えらる最もよくある原因です。


    血行不良の原因

    • ストレス
    • ヴァータが多い(不安、乾燥など)
    • カパが多い(過体重、代謝問題など)
    • 毒素過多
    • 脱水
    • 糖尿病 
    • レイノー病 (自己免疫疾患) 
    • 高コレステロール
    • 高血圧
    • 肥満
    • 座りがちの生活
    • 運動不足
    • 間違った食事
    • 長時間立ちっぱなし、あるいは座りっぱなし
    • コンピュータの長時間使用
    • 重いものをいつも持ち上げる (肉体労働や赤ん坊を抱えるなど)
    • 喫煙
    • 妊娠
    • 長期間の筋肉収縮 (ストレスや睡眠時の歯のくいしばり)


    私たちの血流により、組織や内臓が栄養や酸素を受け取り活性し健康でいられます。長い間血流が滞ると様々な問題が起こるのですが、症状が現れたらすぐに(理想的には)治療した方がよいでしょう。治療の第一歩は原因を取り除くとともに下記のアドバイスを取り入れましょう。




    *血行不良は糖尿病、高血圧、高コレステロールなど、より深刻な病気の兆候の可能性があり、治療をしないでいると卒中や心臓発作などの命に関わる問題に繋がる可能性があります。より深刻な病気が疑われる場合は、医師にご相談ください。




    自然に血流を増やす方法

    1. ストレスレベルを下げる


    ストレスは、血行不良の最もよくみられる原因の1つです。高レベルのストレスで、歯を食いしばったり全身が緊張したりしますが、ほとんどの場合、朝夕関係なく無意識のうちに起こります。ストレスレベルを下げ、緊張を解くことで、血管が開き始め、動きや空間、そして生命力が自由に流れ始めるのです。以下は、日常に取り入れられるストレス解消法です。
    • 瞑想
    • 深い呼吸
    • 左右の鼻腔で交互に行う呼吸(ナディ・ショーダナ)
    • 平穏な心で行う散歩
    • 自然の中の穏やかなハイキング
    • エクササイズ
    • ヨガ
    • 労働を減らす
    • 休みとリラックスを増やす


    2. 毎日のストレッチ


    血行不良の方全てにストレッチは欠かせません。身体の凝り固まって滞った場所をストレッチすることにより、緊張を取り除き血流を促すことができます。血流が悪いのは身体の片側だけかもしれませんが、バランスを取り正しい位置に戻すためストレッチは両サイド行うことが重要です。

    少なくとも日に一回、その場所を(可能なら反対側も)5ー15分間ストレッチしましょう。最も高い効果を得るには、可能なら起床時、日中、そして就寝前に短いストレッチをするよいでしょう。


    3. 長時間座り続けない


    あなたの仕事が長時間座り続けなければならないものなら、それが血行不良の主な原因かもしれません。毎日8時間座ることには多くの危険要素があるのですが、特に多くの場合コンピュータの前に長時間いることと関係しているからです。仕事で一日中座り続けているのなら、1時間おきに立ち上がって動かなければいけません。単にトイレに立つとかランチ休憩を取ることだけでは十分ではありません。一日中座ることが多いなら、取り入れるべき習慣のいくつかが以下です。

    • 水分をとるため1時間おきに立ち上がる、トイレに行く、あるいはただ手足を振る
    • 2-3時間おきに5-15分間、影響のある箇所をストレッチする(例えば、手首や腕に問題がある場合は首、肩、腕、手首、両手をストレッチするなど)
    • 5-10分間でもいいので、昼食のあと少し散歩する
    • 人間工学を考慮し、椅子、キーボードなど体に合ったものを使うと同時に正しい座り方、タイピングの仕方を心がける



    4. 太陽礼拝を10回行う


    太陽礼拝は、原因や患部がどこかに関わらず全身の血流を高めます。太陽礼拝で全身を動かすことができ(つまり全身の血流も)、同時に熱を作り、滞りを取り除いて緊張を解きます。


    毎朝起床時に10回の太陽礼拝(あなたに合った強度と速さで)を行いましょう。可能ならさらに、日中、仕事の後、そして就寝前に3-10分間行うと良いでしょう。



    5. 温かいジンジャー・バスに入る


    ジンジャー・バスは血流にはとても重要です。生姜は、温めて刺激を与える効果があることから、血行不良の治療に合ったハーブです。いずれも、温かいお風呂に浸かることは、ストレスを軽減し緊張を解き、滞りを取り除いて体の経路を開く素晴らしい方法です。

    週に少なくとも3回は就寝前にジンジャー・バスに入りましょう。温かい〜熱いお湯に15分以上浸かります。



    6. お白湯を飲む


    毎日血流をよくする簡単な方法は、お白湯を飲むことです。お湯の温かさが血管を内側から拡張させ、体から老廃物を出すのを助けます。血行不良の原因が脱水にもあるように、お白湯は正しく水分を補給することにもなります。

    朝起きて空腹時に500ccのお白湯を飲みます。日中は食間にカップ1-2杯のお白湯を飲みましょう。必要ならレモンやライムを加えてもいいでしょう。


    7. ジンジャー・ティーを飲む


    生姜は、その浸透性と温める性質から血流を高める基本となるハーブです。温かいジンジャー・ティーを作って毎日飲むと、血管の拡張を促すとともに、消化、代謝、解毒を促進します。

    多めのジンジャー・ティーを朝に作り、1日に1ー3杯飲みましょう。深刻で慢性の問題の場合は、毎日飲むとよいでしょう。

    ーーーーーーーーーーーー
    次回に続きます。


    2019年8月28日水曜日

    ピッパリ:インドの長胡椒とその強力な効能 
    Pippali: Indian Long Pepper and its Powerful Health Benefits

    この夏、久しぶりに沖縄へ行く機会がありました。
    沖縄は、日本国内とはいえ亜熱帯で文化も食べ物も独特ですよね。
    その中で、「島胡椒」あるいは「ピパーチ」などと呼ばれるスパイスがあります。
    これはヒハツモドキという植物の実で、アーユルヴェーダではピッパリ(長胡椒。ペッパーの語源となったと言われています)という万能スパイスの仲間です。さてピッパリの効能は??

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    ピッパリは、アーユルヴェーダ医学の世界では様々にとても重要なものです。その名前の「飲んで消化する」という意味のその名前は、主な効能の1つ、消化の増強と毒の燃焼を示しています。ハーブまたは調理スパイスとしてピッパリは通常、咳や風邪、鼻づまりから消化不良、不妊、精神バランスの崩れなど幅広い不調に使用されます。


    ピッパリは一年を通して使える素晴らしいハーブです。しかしその肺を回復させる強い特性から、春にとると特に素晴らしいとされています。春は多くの美しさがある一方で、やっかいなアレルギーや鼻づまり、風邪や咳などの季節でもあります。アーユルヴェーダでは、春はカパ・ドーシャの季節なので、上記のようなカパの乱れが生じやすくなります。春によくある問題を防ぐため、ピッパリを春の習慣に足すと良いでしょう。


    ピッパリは「トリドーシック」なハーブとして知られ、つまり全ての体質に向いています。近い親戚の黒胡椒とは異なり、ピッパリは、その消化後の冷やす効果からピッタにも多すぎなければ使用できます。ですから、ピッタ(火・熱)が体内に増えている時も含め、ほとんどの消化異常に安全に効果が期待できます。カパ・タイプには少し多くても大丈夫ですが、このハーブはとても強いものなので少しだけ使うよう気をつけてください。


    アーユルヴェーダにおけるピッパリの特性

    ピッパリの効能

    • 血液の浄化(変質)
    • 消化の増進
    • 弱い消化力(マンダ・アグニ)を治療
    • ガスや膨満感を減少
    • 体を解毒する
    • 回復 (特に肺)
    • 咳、喘息、しゃっくり
    • 呼吸器の感染や疾患
    • 熱を冷ます
    • 貧血
    • 皮膚疾患
    • 血色をよくする
    • 痔
    • 抗寄生虫
    • 抗病原菌
    • 肝臓、胆嚢、脾臓の問題に
    • 生理不順や月経困難など
    • ヴァータ系の神経症状(不安、恐怖、心配など)
    • 記憶力や理解力を高める
    • 関節炎に効く(特に痛風やリューマチ)
    • 血行促進
    • 精子運動促進
    • 精力増進(男女共)
    • 不妊(男女共)
    • 体重減少
    • 坐骨神経痛
    • 不眠症
    • てんかん
    • 腫瘍の形成を減少
    • 一緒にとると他のハーブの効果も上昇させる


    ピッパリの使い方


    ピッパリはとても幅広い健康効果があるので、摂り方にも幅広い方法があります。日常にピッパリを取り入れる簡単な方法は、料理に黒胡椒の代わり(足してもいい)に使うことです。より多く摂る場合(より強い効果を得る場合)、ピッパリをどのように家庭の治療として使えるかをお伝えしましょう。


    1. アレルギー、咳、風邪、鼻づまり:

    ターメリック小さじ1/4、生姜小さじ1/4、ピッパリ小さじ1/8 を
    白湯1/4カップに、ロー・ハニー(非加熱蜂蜜)小さじ1と混ぜる。起床時と午後2-4時の間に摂る。

    2. 発熱やインフルエンザ:

    ピッパリ小さじ1/4を、トゥルシ、ターメリック、生姜のお茶1カップに混ぜる。蜂蜜を大さじ1杯入れる。発熱時、インフルエンザの時は日に3回摂る。

    3. 痔:

    ホームメードのヨーグルト1/2カップと一緒に、ピッパリ小さじ1/4とターメリックひとつまみを摂る。朝食後と夕食後に毎日摂る。

    4. 生理不順:

    オーガニックのアロエジュース大さじ2杯とピッパリ小さじ1/8を、白湯1/2カップに混ぜる。1日3回食前に摂る。

    5. 美肌:

    オーガニックのアロエジュース大さじ2、ターメリック小さじ1/4とピッパリ小さじ1/8を白湯1/2 カップに混ぜる。食事と一緒に1日3回。

    6. 精力(男性):

    ギー小さじ1、ピッパリ小さじ1/8、アシュワガンダ小さじ1/2 。白湯1/4カップに混ぜ、1日3回食前に。

    7. 精力 (女性):

    ギー小さじ1、ピッパリ小さじ1/8、シャタワリ小さじ1/2 。白湯1/4カップに混ぜ、1日3回食前に。

    2019年1月10日木曜日

    米・2012年以降ヨガ・瞑想人口激増 
    The growth of yoga and meditation in the US since 2012 is remarkable


    瞑想をするアメリカ人は3倍に、ヨガは55%アップ


    ヨガと瞑想という2つの古代の実践は、今やアメリカで最も人気のある代替健康法で350万人の成人が行っている。

    「Centers for Disease Control and Prevention(疾病管理予防センター)」によるヨガと瞑想、カイロプラクターの2012年から2017年までの変化をみた2つのレポートの言葉である。

    2017年、CDCの国立健康統計センターによるアメリカの成人の調査では、過去12ヶ月で約14.3%がヨガを行ったと答え、14.2%が瞑想をしたと報告されている。2012年にはのヨガをしていたのは9%、瞑想は4%と増加している。

    そしてそれは成人だけではない。ヨガや瞑想をする子供達も増えている。2012年には瞑想をしたことのある子供は0.5%にも満たなかったが、今では5%だ。子供のヨガは2012年の3%から昨年は8%まで増加した。

    またレポートでは、アメリカ人のカイロプラクターの利用のやや小さい増加も示しており、2012年の9.1%から2017年の10.3%へと増えている。

    ヨガや瞑想の大きな増加は、スタジオやクラス、無料オンラインアプリなどの急増によって明らかに行いやすくなったことにある。

    しかし、不安症や注意散漫などの精神的問題や慢性疼痛などの肉体的問題に悩む人々が増えるにつれ、彼らは薬に頼らない治療法を探しているのだ。

    「私たちの文化には、不安やストレスを増加させる力がある。恐怖に関するメディア内の大量のメッセージなどがそのひとつだ。そしてこれは人々を不安させる」ウィスコンシン・マジソン大学の神経科学者で、健康精神センターの創設者であるリチャード・デヴィッドソンは話した。「現代の状況に人々が折り合いをつけるのに役立つヨガや瞑想などへの関心が増えてきたのだと思う」その一方で、デヴィッドソンなどの科学者らは、ヨガや瞑想が少ない副作用で広い範囲の健康問題に少なくとも何らかの効果があることを見出している。では、健康のためにヨガと瞑想が もたらすであろう効能について簡単にまとめてみよう。



    ヨガに期待される健康への効能



    ヨガの健康効果を研究してきた研究者らは、おそらく様々なエクササイズと同じように健康によいと言う。しかし、特に腰痛の緩和、そして病気を寄せ付けなくさせる体内炎症の劇的な緩和に有望であるようだ。

    また、いくつかの任意の実験では、ヨガは糖尿病患者のQOLを向上し、循環器疾病のリスク要因を下げ、高血圧の管理にまで役立つと示している。

    どうしてこれが可能なのか?ひとつの可能性は炎症に関係がある。

    炎症は2通りに考えられる。有用な炎症は、細菌が入ってきた時体の免疫システムが反応したものだ。有害な炎症もある。ストレスを受けると、体の炎症反応が過剰になってウィルスや病気と戦うのを妨害するのだ。運動不足や肥満、不健康な食事をしている人には高レベルの有害な炎症がある。そして、癌や循環器病、糖尿病などの様々な慢性疾病と炎症には関係があるということがわかっている。

    太極拳や瞑想など他の心身エクササイズと同じく、ヨガは有害な炎症を減少させるのに特に有益であるようである。2014年の心身療法の免疫に対する影響についてのメタ分析では、ヨガが炎症ベースの血液マーカーを減少さえることがわかった。乳がん患者と乳がん生存者の女性に対する任意のコントロール実験でも同様であった。

    UCLA医学部のマイケル・アーウィンは、炎症と心身エクササイズの2015年の記述報告の著者のひとりであるが、「炎症を減少させるために必要な有酸素運動を考えるとすれば、それはかなり強度を高く維持しなければならない」しかしヨガは、と彼は続ける。「(アイアンガーのストレッチのように)最小レベルの運動で大きな効果が得られる」その理由はまだわからないが、ヨガや太極拳、瞑想の瞑想するという要素が何か関係があると研究者らは考えている。


    ヨガはまた、短期的にも長期的にも腰痛を緩和するのに役立つ。2017年に発表されたヨガと慢性腰痛に関する「コクラン・システマティック・レビュー」は、特にアイアンガー、ハタ、ヴィニヨガに注目した研究結果を総括している。

    エクササイズをしなかったコントロールグループと比較したヨガによる腰機能の3ヶ月、6ヶ月後の軽〜中程度の向上には、低〜中程度の根拠がある。ヨガはおそらく3、6ヶ月で痛みにやや効果的であるが、その効果は決められている臨床的重要性の最低限を満たしてはいない。

    つまり、これで全て終わるという治療ではないが、効果があるという証拠はあるということだ。したがって、2017年2月、米国内科医師会は医師と患者に、エクササイズや鍼、太極拳、ヨガ、カイロプラクティックなどの「薬物以外の治療」を勧めており、可能ならば薬の処方や外科的選択を避けるようにも促している。



    精神鍛錬のために人間がもつ最高のツールのひとつが瞑想



    マインドフルネス瞑想は、2600年前ブッダの教えから東および東南アジアで行われてきている。ビルマのS.N,ゴエンカが言うように、ブッダが教えたのは偏狭な宗教ではなく、むしろ生き方であり、明晰さ、心の平和、苦からの解放のためのツールである。過去数10年間で、ティク・ナット・ハーン、ジョン・コバット・ジン、チョギャム・トゥルンパ・リンポチェ、タラ・ブラック、ジャック・コーンフィールドらにによって西洋にもたらされた。

    瞑想の目的は、時に心を無にすることだと誤解されている。しかし、デヴィッドソンが言うように「実際は、私たちの心の本質を発見すること。むしろ探求、究明、開拓であり、私たちが誰なのか究極的に向き合うこと」

    乱れた心と体を安定させるその力は、神経科学者、心理学者、そして医師らが魅了されるものとなっている。「瞑想は自己統制で、感情の支配から解放してくれるもの」『Why Buddhism Is True』の著者である革命的心理学者のロバート・ライトはインタビューでそう答えた。「不安から自責までそういったものを実際の身体的苦痛ととらえ、それらの支配から自分をある程度解放する視点を持つテクニックだ」

    最近、臨床で科学研究者らがマインドフルネス瞑想が不安や鬱、痛みも減少させることを示している。

    任意に管理された瞑想と精神衛生に関する実験は少ないが、アメリカ医療研究品質局のジョーンズ・ホプキンスによる2014年のメタ分析では、特にマインドフルネスの瞑想は、成人の鬱や不安症、痛みに対し投薬と同様の効果が副作用なく期待できることを発見している。瞑想はまた、精神的苦痛をより低いレベルにまで下げることがわかっている。

    また瞑想は循環器病を防ぐ効果がある可能性がある証拠がいくつかはあるが、米国心臓協会が2017年に述べたように「全体的な質、また研究データの量が多くない場合もある」

    子供に関しては、より多くの学校がマインドフルネス瞑想を取り入れ始めている。子供の瞑想に関する研究はまだ初期段階だが、 Journal of Child Psychology and Psychiatry (子供の心理学と精神医学ジャーナル)に10月に発表された任意管理実験のメタ分析では、マインドフルネスを基に児童と青年に対して行われたが、実行機能、注意、鬱、不安、ストレス、好ましくない行動などに明らかに好影響があった。

    ヨガや瞑想はかなり注目されてはいるが、CDCのデータではこれらに接する機会は均等ではない。ヒスパニックや黒人の成人と比べて白人成人の方がよりヨガや瞑想を行なっている。

    そしてヨガや瞑想をビジネスチャンスだと見る人が増えるにつれ「信頼性を維持し誠実さをもって教えるようにするのは難しい課題」とデヴィットソンは言う。つまり、歴史の長いこれらのに敬意を払いながら厳密に広く伝えていくことだ。

    CDCの新しいデータの重要なことは、これらの実践を試してみる選択を私たちが持っていることだ。チベット仏教の瞑想テクニックでもアイアンガー・ヨガでも、アプリやビデオ、対面のクラスなど。「誰にでも合うというものはない」デヴィッドソンは言う。「アプリで効果がでる人もいるし、そうでない人もいる。でも、デジタル製品にますます注意を払わされている今、精神を鍛えることがすぐにでも必要とされているんだ」






    (出典)https://www.vox.com/2018/11/8/18073422/yoga-meditation-apps-health-anxiety-cdc?fbclid=IwAR03Ph-1Rzx2lcqq4waF-r_9GWQoOgYNnT2hWzWMPIXcl-Lk73KZcXxrIyU

    2018年5月31日木曜日

    <研究>瞑想が不安を解消し循環器の健康を促進する 
    Study: Meditation Improves Anxiety and Cardiovascular Health

    US News からです。

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    ミシガン工科大学の研究によれば、1時間の瞑想(メディテーション)が不安症を緩和し循環器の健康を促進する可能性がある。
    60分間の瞑想後、参加者の心拍数や脈動圧の降下が観察された。また、一週間後でも不安レベルが低くなったままだという参加者の方向もある。生徒主導で行われたこの研究では、たった1時間のマインドフルネス瞑想が参加者の不安感を減少させ、いくらか心臓病のリスク要素を減らすことがわかった。軽度から中度の不安症のある成人らは、1時間のメディテーションたった一回のセッションで心理的な安心感を得られたという。

    長期間のメディテーションの効果については多くの研究によって不安が取り除かれることがわかっている。しかしながら、短期間のメディテーションについては少数しか行われていない。ミシガン工科大学のプレスリリースによれば、当大学の生物化学准教授ジョン・ドローチャーと彼のチームは、「短期のマインドフルネスの認知と循環器系への効果を探り、抗不安症の治療や介入の立案方法を改善したいと考えたという。

    「たった1時間のメディテーションでも、不安や循環器疾患リスクのマーカーのいくつかが減少するようだ」とドローチャーは述べた。

    60分のセッションの間、参加者らは20分間瞑想したのち30分間の「身体のスキャン」を行うよう指示された。つま先から始め、身体の各部分一度に一箇所だけに深く集中するよう言われた。この行動は、細部への注意からより広い意識へと精神を移す訓練である。最後は、10分間の自ら行うメディテーションでセッションを終了した。

    「身体のスキャンのポイントは、足親指など身体の一部分に集中することができるなら生活の中のストレスのある事柄により容易に対処することができるようになることです。生活の他の事柄にストレスを感じるよりある一部分に集中することが習得できます」この研究を発案した卒業生であるハンナ・マーティは述べた。




    https://www.usnews.com/news/health-care-news/articles/2018-04-20/study-meditation-improves-anxiety-and-cardiovascular-health

    2018年3月30日金曜日

    ストレッチ以上の効果:ヨガは心臓にも 
    More than a stretch: Yoga’s benefits may extend to the heart

    今回は、ハーバード大学医学部、Harvard Health Publishingからの記事です。
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    ヨガを長年愛する人間として、この古代の実践法にまた効果があるという話を聞くたびに私は嬉しくなる。毎週数時間ヨガを行うと、身体的にも精神的にも落ち着きバランスが取りやすくなる。さて、新しい研究によれば私のこの実践がまた心臓にもこうかがあるようだと示している。

    European Journal of Preventive Cardiology(欧州予防心臓病学)誌で発表された「ヨガと循環器病の研究(review of yoga and cardiovascular disease)」によれば、ヨガは早歩きなど従来のエクササイズと同様に心臓病のリスクを下げる可能性があるらしい。

    Harvard Heart Letterの4月号に書いたように、この研究は優しいものとエネルギッシュなものと両方を含む異なったヨガを取り上げている。参加者も若く健康な人から健康問題を抱えた年配者までに至る。全体的に、心臓病リスクに影響を与える多くの要素からみて、ヨガクラスを受けた人たちに改善が見られた。平均で体重が約2キロ減少し、血圧が5ポイント下がり、有害なLDLコレステロールの値が12ポイント下がった。

    ハーバード大学医学部の助教授でありこの研究論文の共著者であるグロリア・イェー博士にとっては、この結果は驚くまでもなかった。「ヨガは身体運動と呼吸、瞑想を組み合わせたユニークなものです」博士が説明するように、これらの要素全ては循環器病のリスク要素にプラスに働くため、それらを組みわせるということは効果があるはずなのだ。また、ゆっくりとした流れるような動きと深い呼吸を組み合わせた古代の実践法である太極拳や気功も同じような効果が期待できるだろう。

    様々なヨガのポーズを行うと、筋肉が優しく伸ばされて鍛えられる。これが、血糖をコントロールするのに重要なインシュリンの感性を高める。深い呼吸は血圧を下げる効果がある。ヨガのもう1つの鍵である心を落ち着かせる瞑想は、神経を鎮めストレスを解消する。これらの全てが改善されることで心臓病の予防が期待でき、循環器系患者にとって間違いなくよいものであろう。

    ヨガクラスのほとんどは、大抵は目を閉じて横たわる数分の瞑想で終了する。このポーズはシャヴァサナと呼ばれる。ヨガのストレッチやポーズはエネルギーを解放し、瞑想状態に入るためにリラックスしやすくするという指導者もいる。私は、それは本当だと思う。瞑想するときはいつも、私の好きな先生の一人が言っていた「どこにも行かなくていい。何もしなくていい。ただリラックスしましょう」という言葉を今でも思い出す。

    ヨガは多くのエクササイズより激しくなく緩和することが簡単なので、そうでなければエクササイズに対して用心深い人にとっては完璧であると、イェー博士は言う。心臓発作や心臓手術の回復期にある人の心臓のリハビリに付け加えるにはよいと思われる。ハーバード付属マサチューセッツ総合病院の登録看護師であるクリスティ・クオは、ヨガを循環器リハビリに取り入れ、心臓病予防クラスを病院で教えている。

    ヨガポーズで促進される筋肉のストレッチは、ウォーキングやサイクリング、他の有酸素コンディショニングの後のよいクール・ダウンの方法だとクオは言う。深い呼吸や瞑想もまた良いとも。「レハビリの強化トレーニングの際は、呼吸に注意を向けることが大事。マインドフルネスや瞑想によるさらに大きな気づきは、病気からくるストレスに対処するしたり、健康的な食事をしたり、よりぐっすり睡眠を取るなどに役立ち、それらは全て回復に必要なことです」

    ヨガが初めてなら、ビギナーや優しいクラスから始めよう。65歳以上であったり病気がある場合は特にそうである。アメリカで教えられているヨガで最も人気のある2つはハタとアイアンガーであり、ビギナーにはよい選択だ。ハタヨガはゆっくりとした優しくスムーズな動きに特徴があり、動きに呼吸を融合させることに重きを置いている。アイアンガーはよく似ているが、もっと体のアライメントやバランスを重要視しており、ストラップやブランケット、ブロックなど補助具を使う。

    私の考えでは、いい先生は必ずこう尋ねる「始める前に私が知っておくべき怪我や病気はありますか?」最もいいのは、マットをひいて準備をしている時にひとりひとり生徒に話しかける人だ。もし可能なら、いくつか違う先生の違うクラスを受けてみてどれが自分に合うか見極めるとよいだろう。



    (出典)https://www.health.harvard.edu/blog/more-than-a-stretch-yogas-benefits-may-extend-to-the-heart-201504157868