2018年10月25日木曜日

国立精神衛生神経科学研究所がインドで設立 
National Institute of Mental Health and Neuro Sciences to set up


筆者が訓練を受けたヨガセラピーのヴィヴィエカナンダヨガ研究所のあるバンガロールに、統合医療センター、国立精神衛生神経科学研究所(National Institute of Mental Health and Neuro Sciences)が設立されたそうです。
以下はそのニュース記事です。
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バンガロール:国立精神衛生神経科学研究所(NIMHANS)では、そのキャンパス内の専用センターにて、現存の対症療法とともにアーユルヴェーダやヨガを含む統合医療の治療を間もなく始める。

情報筋によれば、提出された申請に Union Health Ministry (訳注:「統合健康省」とでも訳せるでしょうか??)が原則的な認可を出し、必要な費用に関するさらなる認可を得るため財務省へと送られたという。

NIMHANSの関係者によれば、そのキャンパス内にて、対症療法とともにヨガセラピーやアーユルヴェーダの治療を行う統合医療のセンターを設立する。しかし、ヨガセラピーはすでに実施されており人気もある。

NIMHANSの責任者、B N ガンガダハール医師は「キャンパスでの統合医療センター設立の申請は受理され、健康省から原則的に認可を受けており財務省からの認可も間も無く下りるはずだ。最終認可が下りれば、我々は仕事を始めるつもりだ」

「精神衛生と神経科学については、すでにこの研究所で対症療法を行なっている。試験的に始めたヨガセンターもうまくいっており、アーユルヴェーダも実施するしなければならない」と彼は付け加えた。

現在、NIMHANSキャンパス内でアーユルヴェーダ研究センターが稼働しているが、 Union Ministry of AYUSH の管轄下であり健康省とは関係がない。「NIMHANSのAyushセンターがあれば、ことは容易にすすむだろう」ガンガダハール医師は言う。

「この申請はNIMHANSによって提出され、同じ原則で健康省が認可したということは、健康省が直接ヨガやアーユルヴェーダのシステムを現存の対症療法に組み入れるということで、国レベルとしては初めて他の医療システムと同等となる」



アーユルヴェーダ・コース


NIMAHNS では、大学院やアーユルヴェーダやヨガセラピーを含む統合医療の資格コースをも始める意向である。「健康省からの申請認可を待つだけだ」とガンガダハール医師は言う。統合医療センターとして、PhD(博士号)のプログラムもまた計画中だ。しかし、研究所は現在の施設を利用することを決定しており、スタッフや必要となる他の教育施設としての準備のためには認可が必要である。




(出典)http://www.newindianexpress.com/cities/bengaluru/2018/oct/13/national-institute-of-mental-health-and-neuro-sciences-to-set-up-centre-for-integrative-medicine-1884940.html

2018年10月23日火曜日

迷走神経の力を解放する12の方法 vol.2
12 Ways to Unlock the Powers of the Vagus Nerve

前回からの続きです。
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迷走神経を刺激する12のテクニック



迷走神経を健康に保つのに強い衝撃は不要だ。筋肉と同じように、引き締めたり強化したりできる。健康を大きく促進させられるシンプルな方法をいくつか紹介しよう。


1. 好ましい人付き合い – ある研究では、他人に対して思いやりのある被験者に、友人や家族に関する前向きな文章を心の中で繰り返させた。コントロール・グループに対し、クラス終了後に落ち着きや喜び、希望などのよい感情の増加が瞑想した者たち全体でみられた。これらの他人の前向きな思考は、心拍変動などにみられる迷走神経の改善をもたらした。またこの結果は、単純に瞑想するよりも迷走神経がより整えられることを示した。


2. 低温 – 「冷たい水でシャワーする顔を洗うなど低温に晒すのもまた神経を刺激する」とメンターは言う。

体が低温に慣れると「戦うか逃げるか」の交感神経系が下がり、休憩し消化する副交感神経系が上がる。そしてこれらは迷走神経によって行われる。冷たい水を飲むなど急に低温に晒されると迷走神経の活動が高まるのだ。

3. うがい – 刺激を受けていない迷走神経を家で改善するもう1つの方法は、水でのうがいだ。実際うがいは、迷走神経によって始動する口の筋肉を刺激する。

「概して、患者たちは涙を浮かべるがそれはいい兆候だ。もし涙がでなければ、涙が浮かぶのに気づくまで毎日するように勧めている」とホフマンは言う。「即座に作動記憶のパフォーマンスがあがることがわかっている」


4. 歌やチャンティング – 鼻歌、マントラ・チャンティング、聖歌を歌う、あるいはエネルギッシュに速い曲を歌うなどどれもやや異なる方法で心拍変動を増やす。本質的に、歌うことは迷走神経のポンプでリラックスの波を送り始めるようなものだ。肺の上部で歌うと、喉の奥の筋肉が働いて迷走神経が活性化する。協会やシナゴークでされるような合唱もまた心拍変動と迷走神経活動を上昇させる。歌うことはオキシトシンを増やすとされているが、オキシトシンが人々がお互いに近しく感じさせるため愛のホルモンとして知られている。



5. マッサージ – 首の両サイドにある頸動脈に沿った頸動脈洞に沿って首を、または足をマッサージすることで迷走神経を刺激することができる。首のマッサージは卒中を減少させることができる。足のマッサージは心拍数と血圧を下げる。指圧もまた迷走神経を活性化することができる。こうしたマッサージは、迷走神経によって大きく影響をうける腸の機能を刺激して乳児の体重増のために使われている。


6. 笑い – 笑いはまた迷走神経を刺激する。グループ環境下で笑いが心拍変動を増やすことを示した研究がある。

笑うことで気を失う人のケース・レポートが多くあるが、これはおそらく迷走神経(副交感神経系)が余りにも刺激されすぎたせいだろう。笑いの後には気を失ったり、失禁、咳、嚥下、腸の動きなどが起こるが、これら全て迷走神経の活性化に関連する。


7. ヨガと太極拳 —どちらも迷走神経の活動や副交感神経系全般を上昇させる。研究によれば、ヨガは脳内の鎮静神経伝達物質であるGABAを増やす。これは「迷走神経の求心性を刺激」することで起こり、これが副交感神経系の活動を上昇させると研究者らは考えている。これは不安症や鬱に悩む人に大変有用である。

研究によれば太極拳もまた「迷走神経のよりよい調整を促す」と示している。


8. 深くゆっくりとした呼吸 — 心臓と首には「厚受容器」という受容体のあるニューロンがあり、血圧を感知して脳に神経信号を送る。これが心臓とつながる迷走神経を活性し血圧や心拍数を下げる。吐く息吸う息がほぼ同じ長さのゆっくりした呼吸は、厚受容器の感度や迷走神経の活動を高める。成人の場合、平均で1分間に5、6回という呼吸が大変有効である。


9. エクササイズ – エクササイズは脳の成長ホルモンを増やし、脳のミトコンドリアを養い、認知機能の低下を防ぐのに役立つ。また、迷走神経を刺激することがわかっており、脳や精神の健康に有効である。迷走神経によって調整されている腸の動きもまた、穏やかなエクササイズで刺激される。


10. コーヒー浣腸 — 浣腸は迷走神経にとっては短距離走者のようなものだ。浣腸の際に起こるような腸の拡張は迷走神経を活発にする。この浄化法は、血液中の毒素を解毒する肝臓の働きを活発化し毒素を胆汁に結合させる。この過程で肝臓は、小腸、そして大腸へと毒素のある胆汁を放出して排泄させ自らを浄化する。3分ごとに血液全てが肝臓を通って供給されている。コーヒーを12〜15分間置いておくと、血液がまるで腎臓透析のように浄化のために4、5回循環する。コーヒーに含まれる水分が腸のぜん動を刺激し、毒素のある蓄積した胆汁とともに大腸が空になるのを促すのだ。


11. ニルヴァーナ(音楽プレーヤー) — この装着可能な商品は、音楽と同期しながら左耳管から優しい電波を送り体の迷走神経を刺激する。そして脳内の神経伝達物質の分泌を刺激して体中に穏やかな感覚を作る。


12. リラクゼーション – どうやって落ち着くかを身につけることが、迷走神経を調整する一番の方法だ。ホフマンによれば、最もリラックスできる活動は迷走神経を刺激するという。

結局、もっとも深く効果を感じられる場所がここだ。本を読む、音楽を聴く、子供が遊んでいるのを見るとか、それが何であれ、リラックスできることを見つけてその時間を持つことを勧める。〜ジャスティン・ホフマン医師






(出典)https://upliftconnect.com/12-ways-unlock-powers-vagus-nerve/

2018年10月17日水曜日

迷走神経の力を解放する12の方法 vol.1
12 Ways to Unlock the Powers of the Vagus Nerve

神経系を書き直す

迷走神経というのは最も重要な神経なのだが、その存在すら知らない人もいるだろう。

迷走神経は曲がりくねった運動と知覚の繊維束で脳幹から心臓や肺、腸へ繋がっている。また、肝臓、膵臓、胆嚢、尿管、女生殖器、首、耳、下、腎臓にも枝を広げ作用し合っている。不随意神経中枢(副交感神経系)を起動させ、心拍数を一定に保つ、食べ物を消化する、呼吸、発汗などありとあらゆる無意識の体の機能を調整している。また、血圧や血糖バランスを調整し、全体的な腎臓機能を活性化、胆汁やテストステロンの分泌、唾液分泌を刺激し味覚を調整、涙を出す、女性では妊娠やオーガズムに大きな役割を果たす。

カリフォルニア州サンタ・ローザのジャスティン・ホフマン自然療法医師によれば、
迷走神経がなければ、私たちが生きている鍵となる機能が保持されない
全国的に知られるスポーツ栄養・強化コンディショニング・コーチのブランドン・メンターは以下のように強調する。
迷走神経は健康全般に大変重要で、複数の内臓や体の組織と密接に繋がっている。

迷走神経には、実質的に全ての内臓に刺激を与える繊維がある。感情の管理や処理は心臓や脳、腸の間の迷走神経でされるので、精神的・感情的に激しい状態では内臓が強く反応する。

迷走神経の機能障害は、肥満、徐脈(異常に遅い心拍)、飲み込みが難しくなる、消化器官の病気、めまい、気分障害、B12欠乏、慢性の炎症、ひどい咳、卒中などありとあらゆる問題を引き起こす。

一方、迷走神経の刺激が以下のような症状を改善することが知られている。
  • 不安症
  • 心臓病
  • 耳鳴り
  • 肥満
  • アルコール依存
  • 偏頭痛
  • アルツハイマー
  • 腸管壁浸漏
  • 血流の悪化
  • 気分障害


このスーパー神経の詳細


12ある脳神経で最も長いのが迷走神経だ。それよりも長い神経系は脊椎だけである。その約80パーセントの神経繊維(5つの道筋のうちの4つ)が、体から脳へと情報を送る。5つ目の道は違う方向に走り、脳からの信号を身体中に往復させる。

脳幹から始まる迷走神経は、首を通って胸部へ向かい左と右に分かれる。どちらも何万もの神経繊維から成っており、心臓、肺、胃、膵臓など腹部のほとんどの臓器へと枝分かれしている。

迷走神経は神経伝達物質アセチルコリンを使い、副交感神経系で筋肉収縮を刺激する。神経伝達物質とは神経繊維の先から放たれる化学的なメッセンジャーで、点から点へと信号を送り伝え様々な臓器を刺激する。例えば、迷走神経から放出されるアセチルコリンの通して脳と横隔膜が通じなくなったとしたら、私たちは呼吸を止めてしまうことになる。



ボトックスや重金属水銀などの物質は、アセチルコリンの生成を妨げることがある。ボトックスは迷走神経を止め、死をもたらすことで知られている。水銀はアセチルコリンの働きを妨げる。水銀が心筋の受容体にあるチオール蛋白質に付着すると、心筋は収縮のための迷走神経電気信号を受け取れなくなる。心臓血管系の問題が起こるのが通常だ。脳から数センチの歯の詰め物に使われている水銀や、大気に3千トン放出されている水銀が、アセトクロリンの生成を妨害しかねない。水銀を含んだワクチンもまた、迷走神経に関連する小児の自閉症の原因である可能性もある。

ホフマンはこう述べている。
理論上、アセトクロリンの量や機能をよくするものは何であれ、迷走神経の健康にもよい。

アセトクロリン受容体の感度を高めるため、自然の向知性薬フペルジン、ガランタミンがよいとホフマンは言う。

迷走神経の障害はまた、糖尿病やアルコール中毒、上気道ウィルス感染などを引き起こしたり、手術中の神経部の偶然の切断などを起こすこともある。ストレスは、疲労や不安とともに神経を炎症させる。悪い姿勢など単純な事でさえ迷走神経に悪い影響を与える可能性もある。

また、瞑想神経の健康に食事が関係するとも考えられている。病的肥満を引き起こす「カフェテリア・ダイエット(高脂肪、高炭水化物のジャンクフード)」は、迷走神経の感度を下げる。辛い食べ物もまた神経を鈍くさせる。



腸内の感覚


鍼療法師で東洋農村医学博士のマーク・サーカス医師によれば、「腸で感じる」と言うのはただの想像ではない。

腹で感じる本能は幻想ではなく、日々私たちを導く実際の神経信号だ。


というのも、消化器官の機能を司る腸管神経系(ENS)は、迷走神経を通して中枢神経(脳)と通信しているからだ。これは腸脳中枢として知られる。ENSは2つ目の脳、あるいは太陽神経叢にある予備脳と呼ばれることがある。サーカスは以下のように続ける。
ENSは自立しているだけでなく脳にも影響を及ぼすことが現在わかっている。実際、迷走神経に沿って流れる信号の90%は上部からでなくENSからだ。 

近年の研究では、抗生物質が腸内細菌のバランスを崩すといかに私たちが攻撃的になるかを示している。カナダのオンタリオ、ハミルトンのマクスター大学による昨年の重要な研究では、特定の有益な腸内細菌がPTSDを実際に防ぐことがわかっている。米国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の報告によれば、プロバイオティクスが腸や迷走神経の信号を健康に保つのに役立つそうだ。

イリノイ州グレンビューの統合医療医師でカイロプラクターのアビー・クレイマー医師はこう説明する。


プロバイオティックが迷走神経の活動を促進するのは、腸や消化機能と関連性があるからだ。亜鉛もまたストレスや精神衛生の問題を持つ人にとってとてもよいサプリメントだが、それもまた迷走神経に関係してくる。



電気を高める

医師たちはこれまで長い間、脳にある神経の作用を利用してきた。迷走神経刺激(VNS)と呼ばれる迷走神経の電気刺激は、てんかんや鬱患者の治療に使われることもある。VNSは迷走神経を通って脳に規則的で緩やかな電気パルスを送ることで発作を防ぐように作られている。このパルスはペースメーカーのような装置で供給される。胸の皮膚下に置かれ、首の迷走神経へとワイヤーが繋がれる。てんかん患者への迷走神経刺激の効果の研究者らは、発作の減少に無関係な2つ目の効果を患者が経験するということに気づいた。気分がよくなるのである。

米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表された2016年の研究では、バイオ電子機器を使った迷走神経刺激が「リュウマチ性関節炎患者の症状が著しく改善したことを示した。この慢性炎症性疾患は米国で130万人の患者がおり、治療に年間何百億ドルものコストがかかっている。












次回に続きます。

(出典)https://upliftconnect.com/12-ways-unlock-powers-vagus-nerve/

2018年10月11日木曜日

脳には静寂が不可欠 科学が証明 
Science Says Silence is Vital for Our Brains


騒音は害、静寂は癒しだという証拠


静寂の価値というのは、人生の中で誰もが感じることだ。静寂は、快適で居心地の良いものだ。インスピレーションを与え、心や体、魂を育む。その一方、騒々しい世界は私たちの創造性や内なる繋がりを押し流し、回復力を奪う。私たちの疲れ切った脳や体を再生するために必要なのは静寂だということを、現代の科学は示している。

研究によれば、騒音は私たちの脳にとても強い身体的影響を持ち、ストレス・ホルモンレベルの上昇を引き起こす。音は、耳を通して電気信号として脳に伝わる。私たちが寝ている時も、この音波によって体が反応しており、記憶や感情に関係する脳の扁桃体を活性化しストレス・ホルモンを分泌する。つまり、常に騒音のある環境で暮らすと、こうした有害なホルモンがとてつもなく高いレベルになるということだ。

興味深いことに、「noise(騒音)」という言葉はラテン語の「nausia (不快感、吐き気)」、あるいは痛み、損傷、怪我という意味のラテン語の「noxia」からきていると言われている。騒音は、高血圧、心臓病、耳鳴り、睡眠障害などに繋がる。私たちは皆、騒音公害の有害な影響を経験している。過剰な騒音は体の感覚に大きなストレスとなり、今日では、神経質で秩序のない騒音環境下で正常に活動できないとより多くの人が言われるようになっている。しかし現代の科学によって、騒音は有害だが静寂が癒しとなるとなると証明している。



静寂の効果


2011年、世界保健機関(WHO)は欧州における健康問題を調査し規模を測った。それにより、西ヨーロッパの3億4000万人(アメリカの人口にほぼ相当)が、騒音が原因で毎年1000年分の健康的な生活を失っていると結論づけられた。WHOはまた、3000件の心臓病死の根本原因は過剰騒音だと述べた。Psychological Science誌で公表されたコーネル大学のゲイリー・W・エヴァンズ教授の研究では、ミュンヘン空港近くの児童たちへの空港騒音の影響をグラフにした。騒音にさらされた子供達は、騒音の無視というストレス反応を起こしたと示した。子供たちが空港の有害な騒音だけでなく、人の話す言葉など日常の騒音もまた無視するということを、教授は発見した。
この研究は、(聴覚障害を起こすレベルでなくても)騒音がストレスを作り人に有害であるという最も強固でおそらく最も信頼できる証拠である。 :ゲイリー・エヴァンズ教授
静寂の効果の研究は科学者らが能動的に始めたわけではなく、たまたまその効果を発見したのである。最初は、科学的研究において騒音や音楽の効果を比較するため、科学者らが基準として静寂を使い始めた。2006年、ルチアーノ・ベルナルディ医師が騒音と音楽の生理学的影響を研究、驚くべき発見をした。彼の研究の被験者らは騒音や音楽の間に任意の長さの静寂を与えられ、大きな効果を経験したのである。リラックスさせる音楽や実験が始まる前のより長時間の静寂よりも、脳にとっては2分間の中断の方がずっと大きなリッラクス効果があったのだ。実際、ベルナルドの「無関係」の中断が研究の最も重要な側面となったのだ。彼の重要な発見のひとつは、静寂は差異によって強められるということだった。

The brain responds to silence
脳は静寂を認識し力強く反応する


多くの瞑想の指導者や実践者はこれが事実だと言えるし、スピリチュアルな指導者は生徒たちに1日のうちに何度も瞑想的な小休止を取るように指導する。静寂には意味がないと考えがちだが、科学は逆を示している。脳は静寂を認識し、力強く反応するのだ 。デゥーク大学の再生生物学者イムケ・キルストののちの研究では、1日2時間の静寂が記憶生成や感覚に関係する脳の海馬の細胞発達を促すことを発見した。



スイッチを切る時間を取る


注意回復理論(Attention Restoration Theory)によれば、知覚インプットが低いレベルの環境にあると脳はその認識能力のいくらかを「回復」することができる。デジタルな世界ではなかなか脳のスイッチを切ることがない。常に膨大な情報を処理している。現代社会の絶え間ない注意の必要性が、私たちの前頭葉(意思決定や問題解決などを司る脳の部分)に大きなストレスを与えているという研究がある。ひとり静寂の中で過ごす時は、脳はリラックスしてこの絶え間ない集中を解放することができる。

研究者らが発見したのは、静寂のもとでは新しい細胞がニューロンを二分化しシステムに統合するのを助け、また静寂を体験している時の私たちの脳は内外の環境をよりよく理解することができるということだ。私たち全体の幸福に欠かすことのできないこと、つまり人生の意味の理解と総体的な見方が可能になるのだ。


Silence relieves stress
静寂は、脳と体のストレスと緊張を解く


騒音がストレスを作る一方で、静寂は脳内と体のストレスと緊張を解く。静寂は私たちの認識能力を回復し活性化する。騒音は集中力と認識能力を奪い意欲と脳の機能を下げる(騒音影響の研究に裏付けられている)、しかし様々な研究によれば静寂に身を置くことで過剰な騒音にさらされて失ったものを驚くほど回復することができる。古代のスピリチュアルな師たちはこれら全てをよく知っていたのだ。静寂は癒しである、静寂は私たちの内面深くへと導く、静寂は心と体のバランスを取る。今や科学が同様のことを言っている。

自然や静寂の癒しの効果は十分に立証されているが、この探求もまた健康と幸福、そして脳の活性化のために付け加えることができるだろう。静寂という簡単だが古代からの経験は、現代の狂ったライフスタイルを鎮めるのに必要な鎮痛剤となりえるのだ。


静寂は空。空は目覚めた精神の拠り所である。– ブッダ




(出典)https://upliftconnect.com/science-says-silence-is-vital-for-our-brains/

2018年10月8日月曜日

<日記>長野県でヨガリトリート



シンガポール時代に最初に通っていたヨガスタジオのオーナーが長野県穂高でリトリートをするから一緒に来ない?と誘われたのは今年の5月。
誘ってくれたのは、アメリカ西海岸の赴任を経て現在東京にいる私の最初のヨガの先生。
主催の元オーナーは、現在オーストラリアの南西部にいるシンガポーリアンで、
学生時代を長野県で過ごしているので日本語がとても上手。その彼女が、今のオーストラリアでの生徒さんたちを連れて長野にやってくるという話でした。
・・・ややこしいいでしょ?笑

まあ、早い話が、英語しか話さないオーストラリア人たちと久しぶりに会う古い知り合いと一緒に長野で一週間過ごすということ。面白そう!

というわけで行ってきました。

ご存知の方も多いかもしれません。
穂高にある養生園
1日2回のマクロビ菜食(10時半と17時半)、22時消灯で睡眠をたっぷりとる。
山に囲まれ自然がいっぱい。温泉があり、セラピーがあり。
化学物質をできるだけ排除して、人間にも自然にも優しい暮らし。
そして自己免疫を高めるための養生をする。




今回のリトリートは、彼女と養生園のスタッフが考え抜いてくれたプログラム。
朝はヨガやウォーキングで始まり、
本当に美味しいブランチのあとはいろんなアクティビティ。
のんびりしたりお風呂に入ったり、はたまた歩きに行ったりイベントがあったり。
あっという間の一週間でした。



携帯の電波も入らない場所で、テレビもラジオもなく、
ただ風と雨の音を聞き、太陽の光を感じ、
みんなと会話を楽しみ、一緒に食事をしたり片付けたり。
体の緊張が徐々に解けていくにしたがって、心も柔らかくなっていきました。
泥臭い人間界よりまるで天界の方が近いような、そんな気持ちにもなりました。

最終日、みんなと別れることが嘘みたいで。
きっとみんなも、すごく特別な経験になったはず。
もちろん私にとってもすごく特別な経験になりました。