2023年9月15日金曜日

<日記>秋のデトックス



今年は9月も半ばに差し掛かったというのに、
まだまだ真夏のような気温が続いています。

それでも、夕方は「ツルベ落とし」ですぐ暗くなるようになり
夜になれば少しは涼しくなって、秋の虫たちも鳴いています。

確実に季節は進んでいますね。

さて、アーユルヴェーダでは、季節の変わり目にデトックスをすると良いと言われます。
暑さに慣れた体から、今度は冬の寒さの準備をするというわけです。




というわけで、
久しぶりに Virechana (腸洗浄)をしました。
少し強めの塩分のお湯を2Lほど作って、1時間くらいかけてちびちび飲むと
浸透圧によって体内で吸収されずに(逆に壁から吸い出して)
そのまま消化管を通り過ぎます。
(塩分が薄かったり一緒に水を飲むと
体内で吸収されてしまうので体調を崩す危険があります)


早い人では1時間後くらいに、私はたいてい2時間後くらいに「それ」がやってきます。
そして何度も排出し、出てくるものが無色になったら終わりです。




もっとすっきりしたい時は、Vaman Dhauti (胃洗浄)も行うと胃壁の汚れも取れます。
胃の場合は、同じく濃い目の塩分の「ぬるま湯」を一気に飲みます。
お腹がたぷたぷになるので、体の反射反応で自然に吐くか
あるいは指を喉に入れて吐きます(私はこっち)。
この吐いた水の色が薄いピンクだったり緑っぽかったりするんですが、
消化管の余分な分泌液の色だそうです。



そしてこれはとてもとても大事なことですが、
浄化の後は、良質の油分であるギーあるいはココナツ油を入れたお粥を食べて、
疲れて乾いた消化器官を鎮めます。
水分もたっぷり補給しながら、その日はゆっくり過ごします。
準備から休息するまでを考慮すると、だいたい5時間くらいは必要です。


少し疲労感もありますが、すっきりします。
心なしか感覚が鋭くなって味も濃く感じるので薄味で満足できたり
肌の調子がすこぶる良くなったり。


翌日からは食事も含めて普通に生活できます。


これまでの経験から言うと
塩からすぎて飲めないという人、ダメだと言っても水を飲んでしまう人、
溺れるような恐怖感を感じる人などもいます。
やってみようかなという方は、初めは必ず知識の豊富な方と一緒にやってくださいね。



ちなみに私のルーティンは
朝起きたら、口を水ですすいでから舌をスクレーピング、レモン水を飲む、植物に水をやることから1日を始めます。
Vata体質なので乾燥ぎみだと思う時は
オイルプリング(オイルで口をクチュクチュ)もします。
日中にアサナと瞑想をして
夜はお風呂でオイルマッサージ。毎日だと大変なので、コンディションによって
顔だけとか頭皮だけとか足裏だけとかの日もあります。
劇的な変化!というのは無いかもしれませんが、
アトピー持ちのアレルギー体質な私ですが
肌荒れや痒みも随分減りましたし、ひどかった花粉症の症状がほとんどなくなりました。




ああ、またインド行って毎日デトックスの日々を送りたーい。






2023年9月5日火曜日

健康な食事のための栄養豊かなキチュリのレシピ 
A Nourishing Kitchari Recipe for a Wholesome Meal


アーユルヴェーダの定番、キチュリ


キチュリ(訳注:地方によってケチャディとも呼ばれます)は、アーユルヴェーダで大切にされている料理で、何世紀も食べられてきた味わい深く栄養価の高い食事です。このシンプルかつ用途の広い料理には多くの利点があり、美味しくて栄養のある食事をしたいという人に人気があります。この記事では、キチュリとは何なのかを探り、数多くの利点を掘り下げ、主な材料に注目して簡単に作れるキチュリのレシピをご紹介します。



キチュリって何?


キチュリは、その調和を取りもどす癒しの性質でよく知られる伝統的なインドの料理です。一般的に、お米とひいたムング豆、そして様々なスパイスや野菜をバランスよく組み合わせて作られます。キチュリの柔らかさは様々で、お粥のような食感からもっと乾いたピラフのようなものもあります。多くの場合、アーユルヴェーダの浄化の間や、消化や健康全般を支持する軽い食事として食べられています。






キチュリの利点


消化を助ける:
キチュリは、消化器官に優しいことで大切にされています。お米とムング豆の組み合わせは、食物繊維やタンパク質のバランスが良く、不快感なく正常な消化を助けます。


解毒作用:
キチュリに使われるターメリック、クミン、コリアンダーなどのスパイスには解毒作用があり、体の浄化や毒素の排出を助けます。


ドーシャのバランスを取る:
キチュリは、アーユルヴェーダにおいてトリドーシャの食べ物と考えられています。つまり、ヴァータ、ピッタ、カパの3つのドーシャのバランスを取ると考えられており、全ての体質の人に適しています。


栄養価が高い:
キチュリは、その材料に欠かせない栄養が多く含まれている完全食です。複合炭水化物、タンパク質、さまざまなビタミンやミネラルを含みます。




キチュリの主な材料


米: その香りと軽さからキチュリには、一般的にバスマティライスが使用されます。


ムング豆: ひいたムング豆はキチュリの主なタンパク質源で、胃にもたれない栄養になります。


アーユルヴェーダのスパイス: ターメリックやクミン、コリアンダー、マスタードシード、ヒングなどが、キチュリの香り付けや薬効のために使われます。


野菜: ニンジン、豆、ズッキーニ、ほうれん草など様々な季節の野菜を追加の栄養として加えます。あなたのドーシャにはどの野菜が適しているでしょうか?




キチュリのシンプルなレシピ


材料:

バスマティライス(白米):1 カップ
ひきわりしたムング豆:1 カップ
黄玉ねぎ:中一個
生の生姜:3ー5センチ
ターメリック・パウダー:大さじ 1
クミンシード:大さじ1 
黒マスタードシード:大さじ1 
ヒング:ひとつまみ
ギー(ココナツオイルでも):大さじ1 ½-2 
ドライチリ:1 本
クローブ:3-4 本
生のカレーリーフ:4-5 枚
好みでひいた黒胡椒と塩



付け合わせ:

生のコリアンダーの葉
レモン
ネギ



作り方:

  1. お米とムング豆をよく洗い、30分程度水に浸けておく。

  2. 鍋でギーかココナツオイルを火にかける。玉ねぎ、生姜を加え透明になるまで炒める。クミンシード、マスタードシード、ヒングをかき混ぜながら入れる。

  3. スパイスが弾け始めたら、ターメリック、カレーリーフを入れて素早くかき混ぜる。

  4. 水に浸けたお米とムング豆の水を切って、鍋の中に加える。2分間炒める。

  5. 水、クローブ、レッドチリを加える。塩胡椒で味を整える。

  6. 火を弱めて蓋をし、お米と豆が柔らかくなるまで煮る(約25ー30分)。

  7. 好みの柔らかさになるよう水量を調整する。

  8. お好みで、レモン果汁や他の付け合わせを加える。




ドーシャに合わせたキチュリレシピのカスタマイズ


キチュリに以下の季節の野菜をとり入れることは、単においしさが増すだけでなく、特にアーユルヴェーダの浄化をしていて一日中キチュリを食べている時には、素晴らしい選択となります。以下は、各ドーシャ別に合わせた野菜です。

  • ヴァータを鎮める野菜
    カボチャ、スクワッシュ、アスパラガス、ビーツ、ニンジン、緑豆、グリーンチリ、ネギ、ソテーした玉ねぎ、せり、かぶ、さつまいも、ズッキーニ

  • ピッタを鎮める野菜
    アスパラガス、ビーツ、せり、ブロッコリ、芽キャベツ、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、緑豆、フェンネル、緑の葉野菜、火を通した玉ねぎ、パセリ、豆、かぶ、スクワッシュ、さつまいも、ズッキーニ、ルッコラ、コラード、アーティチョーク、ケール、そうめんカボチャ

  • カパを鎮める野菜
    アーティチョーク、ルッコラ、ピーマン、ブロッコリ、セロリ、ニンジン、チャイブ、パクチー、コラード、とうもろこし、ほうれん草、もやしなど芽類、パセリ、ネギ



キチュリの保存


キチュリは、密閉容器に入れ冷蔵庫で3、4日間保存できます。たくさん作るなら、冷凍庫保存も可能です。温め直すときは、水かスープを少し足してから、ゆっくり火にかけるか電子レンジで温めましょう。


 

最後に


キチュリは単なる食事ではありません。香りや食感、健康的な効能など調和の取れた融合です。この伝統的なアーユルヴェーダの料理を食事に取り入れると、バランスや滋養の感覚がもたらされ、全体的な健康を促進します。そのシンプルなレシピと万能な性質によって、キチュリは、体へのプラスの効果と味覚の両方を堪能できる料理の宝石といえるでしょう。