2017年3月17日金曜日

ケチャディ:アーユルヴェーダの浄化レシピ 
Khichdi: An Ayurvedic Recipe For Body Cleanse

前回の日記で腸洗浄の後に食べるおかゆについて書きましたが、
今日はそのおかゆについて、アーユルヴェーダ医師が書いた記事の抜粋です。
ケチャディとは何なのか、どんな効果があるのかが述べられています。
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ケチャディとは?


ケチャディはインドの人々にとって娯楽や楽しみのようなものです。スパイスを入れない栄養たっぷりの軽くシンプルな食事だと考えられています。医師に広く認められており、特に子供やお年寄りなど、病気からの快復時に患者に勧められています。アーユルヴェーダのサトヴィック*な食事を心掛けている人々に大変好まれています。

ムガール帝国時代、伝統的なケチャディは様々な方法で食べられてきました。ナッツやヘルシーなスパイス、ドライフルーツなどを加えたりしました。アクバルの統治時代には、毎日ケチャディが王室の厨房で作られ配給されました。ジャハンギールは、たっぷりのギー、ドライフルーツ、ナッツを使ったケチャディを称賛しています。最古のレシピの記録はアクバル時代にさかのぼります。

16世紀にインドを旅したロシアの探検家アファーナシ・ニキーチンは、ムガール皇帝ジャハンギールからこの料理を勧められたと言明しており、アウラングゼーブ皇帝もまたケチャディを愛していたそうです。

アラマンギリ・ケチャディはアウラングゼーブのために作られました。このケチャディのレシピは、英国植民地時代(1858— 1947)、魚や卵などが加えられインドにいたイギリス人の口に合うように作られました。

ケジャリーと呼ばれ、英国時代の朝食として知られるようになります。そしてすぐにヴィクトリア時代の英国というインド外にまで広がりました。

しかしある仮説によれば、これは植民地時代にスコットランド兵がインドにもたらしたもので、それからインド料理の一部になったともいいます。のちにこの料理は英国へと戻るのです。この仮説がどうであれ、ケチャディが繊細にスパイスを使った、伝統的で健康によい料理であることには変わりありません。



ケチャディの健康への効果

1. 栄養満点

ケチャディには炭水化物とタンパク質がバランスよく含まれています。ケチャディの基本材料であるムング豆は、食物繊維、カルシウム、マグネシウム、リン、ビタミンC、カリウムが豊富です。それだけでなく、完全タンパク質を作る必須アミノ酸10種を含むのです。

作り立てのケチャディを混じりけのない牛のギーとともに食べると、主要栄養素、タンパク質、複合糖質、脂肪がそれぞれ適量摂取することができます。ケチャディに野菜を加えると、栄養価がさらに高まります。

2. グルテンフリー

グルテン過敏やセリアック病の人は、小麦や米、大麦などの穀物に見られる貯蔵タンパクであるグルテンの消化に問題を持っています。しかし、一日おきにケチャディを食べるようにすると、軽くグルテンフリーにも関わらず十分な栄養が摂取できます。

この病気を持っていない人でも、ライフスタイルを変えるためにグルテンフリーの食事をする人が増えています。そうした人々にもケチャディはいいのです。

3. ドーシャのバランスを取る

この料理は、朝でも昼でも夕方、夜にでも食べることができます。身体の解毒をし、3つのドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カパ)を安定させる働きをすることでよく知られています。身体を鎮静させる効果を持つトリドーシック(3つのドーシャの性質をもつ)の食事なのです。

ギーや塩、ターメリックなどのスパイスと米、ムング豆を煮たこの美味しく栄養満点の料理は、5元素のバランスを取ってくれます。「地」と「水」はエネルギーや免疫を高め、
「火」は消化酵素を刺激するのです。

4. 消化によい

ヨーグルトと一緒に摂ると、腸を穏やかにし胃のむかつきを抑えることができます。栄養満点のこの優れた食べ物は、赤ちゃんやお年寄りにもよいです。代謝がゆっくりで、複雑な栄養素の消化が困難なかれらにとって、これは消化しやすい食べ物なのです。



ケチャディの副作用

ケチャディは、完全に天然でシンプルなものです。なので、これまでケチャディの副作用というのは報告されていません。



*サトヴィックとは、タマス(鈍質)やラジャス(動質)に偏らないバランスのとれた心と身体の質を持ったもの


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