2025年1月30日木曜日

お腹の慢性的な不具合を治す方法 
Quick Tips to Relieve Chronic Digestive Distress

今回の記事は、消化についてです。
アーユルヴェーダでは、食べることと消化することをとても重視しています。
なぜなら、それが体と心を作る源だからです。

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「一億円当選したところで、お腹の調子が悪ければ幸せになんてなれない」私のヨガの先生はリトリートの度にこの言葉を繰り返します。そして、宝くじに当たる人はとても少ないですが、いつもつらい胃腸の症状に悩む人はとても多いのです。


一億人以上のアメリカ人が、逆流性食道炎や過敏性腸症候群、消化器の潰瘍、憩室炎などの消化器官の問題を抱えています。こうした症状は辛いものです。大抵は複雑でわかりにくく、臭いおならや突然トイレに駆け込むなど恥ずかしい症状もあります。


こうした問題の原因を探りおそらく永続的に解消するために、古代の叡智は私たちに、消化の本当の土台を深く探りなさいと伝えます。アーユルヴェーダではその土台をアグニ(火)と呼んでいます。


強いアグニは、生命力、免疫、明晰さ、そして気分までも向上させます。理想的に、維持されている時には、食べた物はすぐに精力的な燃料へと分解されます。


この燃料は肝臓で同化され体のあらゆる層や組織に送られます。アーユルヴェーダでは、最深層に栄養が行き渡っていると、私たちは活気やエネルギーを感じると言われています。気分が良くなるのです。

この良い気分はその他のレベルにおいても健康的な消化とつながっています。


腸は「第二の脳」とも呼ばれ、セロトニン生成の90%を担い、1億以上のニューロンを司ります。消化がうまく働くと、セロトニンが処理されて腸内神経が刺激され、心の状態に影響します。よい消化は文字通り、生物化学的にもそれ以上にも幸福感を与えてくれ流のです。


アーユルヴェーダでは、アグニが弱ると食べ物が一部しか消化されず、肝臓が詰まって、毒素が組織内にできてしまいます。そうなると、疲労や倦怠感、不機嫌、うつ状態などになったり、または膨満感やガス、便秘、差し込みなど不快感が起こります。


「腸の痛み」は不快なものです。しかし深層部の消化力にエネルギーを与えなさいという警鐘かもしれないのです。


アグニを高めるためにアーユルヴェーダが薦めるライフスタイル:

  • 食事は規則正しく、食物がしっかり消化できるよう各食事は4-6時間空ける
  • 自然に近い状態で、栄養価が高く消化に良い自然食品を選ぶ
  • 季節と体調に合ったスパイスと食べ物を組み合わせる
  • 生活のあらゆる面でストレスを減らすようリラックスする
  • 特に食事の時は「ながら」をしないで集中する
  • 食物アレルギーが疑われるなら、除去食を試してみる。卵や乳製品、小麦、とうもろこしなどよくあるアレルゲンを21日間断つ。ひとつづつ食事に戻したとき消化に問題が起これば、それが問題を起こすその食品を断つべきだというサイン。
  • 毎朝、塩とレモンを入れたお湯を飲む。
  • そしてアグニサラなどヨガのテクニックを練習する。


特別なサポートが必要なこともある
ライフスタイルを実践していても十分で無い場合、現代の生活に合わせたハーブや伝統的な食品で消化を助けることができます。弱ったアグニを活性するには・・


消化酵素を増やす
酵素とは食べ物を燃料へと変えるタンパク質触媒です。私たちの体が繰り返しリサイクルしている消化にとても重要な物で、酵素の量が寿命を決めるという栄養士もいます。

歴史的に私たちは、生の食物、特に生の乳製品、肉、野菜などから酵素を得てきました。今日では、生の乳製品や肉は明らかに問題が多く、また生野菜は消化が良くありません。その代わりに、酵素が豊富で扱いやすい食物を摂ることができます。そのなかでもローハニーは最高です。発酵させたケフィアやキャベツ、コンブチャ(紅茶キノコ)も良いでしょう。


ハーブの苦味で食事を始める
苦味は味覚です。コーヒーや甘くないチョコレート、ルッコラなどの葉野菜の味です。また、ハーブの多くも苦味を持ちます。ハーブの苦味は伝統的に、消化液を刺激するため食事の15ー30分前に摂られてきました。正しい時間に正しい場所へ正しい酵素と液体を得るためです。今日でも、この同じ苦味で熱く弱った消化力を改善することができます。リンドウやオオグルマ、ノコギリソウ、ニガヨモギなど冷やすハーブを含むお酒を試してみてください。冷たく弱った消化力に悩んでいるなら、ウイキョウや陳皮、生姜など温める効果のあるものを試しましょう。



体によい菌を摂る
腸内は500ー1000種類の役立つバクテリアが共生していて、消化プロセスを助けています。塩素で殺菌された水や大量の加工食品、抗生物質やストレスなどによって、こうしたバクテリアが死ぬと体によくないバクテリアが増えて膨満感や便秘、痛みなどの原因となります。本当の牛乳から作った自然で新鮮なヨーグルトは、腸内フローラをもう一度取り戻す良い方法の一つです。入手できない時は、プロバイオティクスのサプリを試しましょう。信頼できるものを選ぶようにしてください。よいプロバイオティクスは、菌が生きられるように冷蔵しておく必要があります。



プレバイオティクスを試す
他の生物と同様、腸内フローラも生きるためには栄養が必要です。腸内フローラに栄養を与えるハーブや食べ物のことを最近では「プレバイオティクス」と呼び、消化プロセスでもほとんど損なわれることがありません。たんぽぽや牛蒡、オオグルマの根などのハーブを試しましょう。幸運なことに、いくつかのプレバイオティクスハーブの苦味は肝臓に良い効果があります。



肝臓を守る
肝臓は、栄養を吸収したり毒素を浄化するなど30以上の機能を担っています。よく働かせるためには、きれいに保ち栄養を与え続けなければなりません。伝統的に、初春の野草が解毒や肝臓を整えるために使われてきました。今日では、たんぽぽの葉を春の習慣に取り入れることで自然のプロセスを再生することができます。牛蒡やたんぽぽ、ナカバギシギシなどを煎じた物、アルコール抽出したものなどもまた、肝臓を優しく浄化し栄養を与えます。


慢性の消化不良を抱えたまま、ずっと暮らしていくべきではありません。人生の一大事(例えば宝くじに当たるとか!)だけでなく、春に咲く花々や温かいそよ風などささやかな楽しみにさえも影を落とします。賢く健康を促進していけば、ゼロから強い消化力を築き、辛い症状をなくしていくことができます。


これらの浄化と強化法で、より軽く明るい日々を過ごせますように。そして人生がより素晴らしいものになりますように。





(この記事は症状や補完的な治療の一般的な情報であり、専門家による助言ではありません。新しい治療や食事法、運動などを始める前には必ずご自身の医師や資格のある医療従事者にご相談ください。)







(出典)