呼吸を使って体をコントロールすることはできるのか?
彼女の体験をシェアしたいと思います。
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横隔膜、腰筋とプラナヤマ
プラナヤマの間は、精神的にも身体的にもリラックス(弛緩)を促す副交感神経が私たちの体内で活性化します。その結果、不安やストレスのレベルが減少し体全体が弛緩します。
でも、プラナヤマで例えば腰筋のような特定の筋肉の緊張を解くことができるのでしょうか?横隔膜と腰筋の間に、もしあるとするならば、どんな関係があり、そしてその関係性にプラナヤマでどんな影響を与えることができるのでしょうか?
2017年プラナライフ・ヨガのティーチャートレーニングの生徒、そして認定マッサーッジ・セラピストの生徒だった私は、プラナヤマとプラナヤマが筋肉の緊張を解くことに興味を持ちはじめました。横隔膜と腰筋の間にある関係についてちょっとした研究を始めたのです。腸腰筋は、腰椎L1ーL5の横突起、腰椎L1ーL4の椎間板を起点としています。横隔膜は、腰椎L1からL3にかけて後部についています。左右にある下腿靭帯は、腰椎から横隔膜の中心腱に入る2つの弾性繊維帯です。
「腰筋は上部腰椎に沿って始まり、腰椎の表面に沿って走っている。その起点は「脚」と呼ばれる横隔膜の2箇所に極めて接近している。この位置を通るため腰筋は呼吸パターンに関係がある」
これには興奮しました!腰筋と横隔膜がどちらも近くで腰椎に着いているだけではなく、この近い関係性からプラナヤマが腰筋に影響を与え弛緩させられると言えるのではないかと思ったからです。では、この理論をテストしましょう。でもどうやって?
うちの犬は、おそらくこの世一番エネルギッシュな犬なので、そのエネルギーを使うために私はとても長くて激しく歩いています。それは5ー7キロも続くのですが、茂みや森を通ったり、鹿の通り道を歩いたり、木の枝を避けながら急な坂を登ったり、とにかく道を遮るものは何でも飛び越えます。この散歩は私たちにとても効きます。彼はそのあとずっと寝ていますし、私の股関節屈筋はカチコチになります!
あまりにも硬いので、アサナの最後にシャヴァサナで横たわると、腰とこ股関節の前に緊張を感じます。それだけでなく、こう硬くなると呼吸が浅くなり、プラナヤマを始めても深くゆっくりとした呼吸がしにくいのです。これもまた私の興味を引きました。
インターネットで検索して発見したのは、腰筋と横隔膜には確かな関係性があって、これがプラナヤマにも影響するということ以上のことだったのです。
以下が私の発見です。
硬い横隔膜 = 硬い股関節
硬い股関節 = 浅い呼吸
これは、腰のあたりの同じ場所で横隔膜が腰筋と重なって着いているからです。
では、プラナヤマが腰筋を特別に弛緩することができるのでしょうか。
最初の実験で明らかな結果が出ました。戦士のポーズ1で立ち、後ろ足の腰筋をストレッチします。ポーズのまま呼吸に集中しました。呼吸へとリラックスしていくと、自然に吐く息のたびに腰筋がより弛緩しストレッチを深められる感覚を感じました。
次の実験は犬の散歩のあとでした。シャヴァサナで横たわって、強い緊張のある箇所に何か変化があるかをプラナヤマをしてみました。横たわる前は、触ってみると股関節の前あたりが硬く、腰筋がかなり緊張しているのを感じました。何回か深い呼吸をしてみました。身震いを感じました。呼吸はなめらかでなく、肺にたっぷり呼吸が入っていなかったのです。横隔膜も硬いようでした。
マットに横たわり、股関節の前の緊張に注目していると、股関節屈筋が硬いせいで骨盤が前傾して腰が引かれ、肋骨の下部が浮き出ていました。意識を呼吸に移してプラナヤマ(3箇所の呼吸)を始めました。ゆっくりと深く周期的な呼吸をしていると、呼気と吸気を通して横隔膜の動きにそって腹部が上下するのを感じました。そのまま胸郭や胸に集中して呼吸を続けました。
呼吸を続けリラックスしていると、両肩が床に向かって沈むのを感じ始めました。腰もリラックスし。骨盤はニュートラルの位置に動き、股関節前部の緊張も減り始めました。プラナヤマを続けているとどんどんこの効果は深まっていきました。
その後、立ち上がってみると横たわる前に感じていた緊張は明らかに減りました。プラナヤマを実験してみて、その横隔膜と腰筋の関係に与える効果と、腰筋を弛緩させるのに使えるということを発見しました。
呼吸は横隔膜を弛緩させ、そして腰筋も弛緩させられるのです。すごい!
私の中のヨギが呼吸と筋肉の緊張の間の関係を発見したのです。私の中のマッサージ・セラピストもそれに賛成し、腰筋を完全に伸展させてその元々の長さの記憶をリセットするには、ただ横たわって呼吸するよりアサナを組み合わせた方が効果的ではないかと提案しました。腰筋を伸ばすのにいいアサナは、橋のポーズ、戦士のポーズ1、ローランジなどです。
体内の筋肉は呼吸と繋がっていて、そしてお互いに調和していることを理解できたのです。
(出典)https://www.yogitimes.com/article/diaphragm-breath-psoas-pranayama-yoga-practice?