口を閉じて蜂の羽音のような音を出す呼吸です。
コロナが出てから、対面のクラスでは呼吸法を練習するのを控えていますが、ヨガの本質は呼吸にあるといってもいいくらいです。アサナだけでなく、ぜひプラナヤマの練習も取り入れてみてください。
ジョティスヨガでは大阪茨木市などでセラピーを基にしたヨガクラスを行っています。
このブログでは、英語で書かれたヨガやインド伝統医学であるアーユルヴェーダに関する情報を概訳して提供しています。他に日々の色々も書いてたりします。
Jyotis Yoga offers yoga classes based on yoga therapy in Ibaraki City and the neighboring area. English class is available. This blog provides the information about yoga & ayurveda translated into Japanese.
赤ちゃんや幼い子供は、肺の空気を出し入れするための胸腔と腹腔を隔てたドーム型の横隔膜を使って、深くたっぷり呼吸しています。お腹はリラックスしていて呼吸とともに動きます。これが自然で健康的な呼吸の方法です。しかし、成長するにしたがい、お腹を引き締めるように教えられ(お腹を引いてまっすぐ立ちなさい!)、そしてストレスを感じると腹部を無意識に緊張させる癖がつき、自然な呼吸の流れを邪魔するようになります。腹部を引き込むと呼吸は肺の上部でのみ行われます(乳首より上)。そのため、体はその呼吸パターンをストレス反応と理解し、ますます闘争逃走反応が強まります。
今回は、自律神経と心身ともに健康でいるためのヒントについてです。
私が学んだヴィヴェカナンダ・ヨガ研究所のヨガセラピーは、基本的にいかに意識的にリラックスし心を穏やかにするかに注目したものです。難しく考える必要はありません。簡単な方法でできるのです。
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「女か虎か?」というお話を知っていますか?その最後には、ヒーローは2つのそっくりな扉の前に立ちます。ひとつは美女が隠されていて、もう一方は恐ろしい虎がいます。ヒーローはこのどちらかを開けなければならないのですが(選択権は彼にあります)、どちらに美女がいてどちらから虎が飛び出してくるかを知るすべはありません。
患者が慢性ストレスの症状を訴える時、私は時々この話を思い出すのです。頭痛や消化不良、潰瘍、筋肉のこわばり、高血圧、あるいはこれらの組み合わせ。私がそれはストレスが原因だと指摘すると、患者は諦めたように見えます。ストレスはこんなにも多くの人たちの生活に常に存在し、全ての扉の向こうに虎が潜んでいるかのようです。逃走闘争反応が神経に深く繋がっていると私のオフィスにくる人々のほとんどは知っていて、その多くは絶え間ない緊張の感覚を正常のものあるいは避けようのないものだと受け入れています。
そうではないのです。物語のヒーローのように私たちには選択することができます。もうひとつの扉があって、そちらも神経に深く繋がった毎日の困難への反応があるのです。そしてこの運命が運次第であるヒーローと違って、私たちはどちらの扉がどちらなのかを見つけることができます。神経の一般的な理解とストレスに対する反応、そして基本的なヨガの3つのテクニックを訓練すれば、扉を見分けることができるようになります。こうしたテクニックを練習することが、虎を放してしまう扉を硬く閉ざしたまま美女を選ぶ力を与えてくれます。
私は治療の中で様々な自然両方を使いますが、ストレッチや呼吸、リラクゼーション、瞑想など、基本的にはヨガを用います。これらのテクニックは特にストレスマネージメントに効果的です。有酸素運動がストレスからきた緊張を解消するのに素晴らしい方法であり、砂糖やカフェイン、辛い食べ物が神経を昂らせ怒り易くすることは、個人的な経験から皆さんも気づいておられるでしょう。そして、緊張して疲れた体を動かしてストレッチし呼吸に集中することを教えてくれるヨガのポーズを練習することで得られるリラックス効果もよくご存知でしょう。しかし、このゆっくりした深い呼吸が休息消化のシステムを活性させる最も簡単な方法だとご存知でしたか?これがヨガがこんなにも人気である理由のひとつです。疲れた神経を鎮静し不安な心を穏やかにしてくれます。しかし、ヨガはまたより深いレベルにまで働きかけます。健康的な呼吸パターンを再構築し、意識的にそして体系的にリラックスすることを教えてくれ、瞑想を通して精神の内側を探求する機会を与えてくれます。これらのテクニックは(個別でも組み合わせても)、副交感神経を活性化して強化し、休息消化反応が私たちの通常モードになるようにします。そして闘争逃走反応は、自然がそのように作ったように、緊急のために置いておきましょう。では、2番目の扉を開ける方法のいくつかをみていきましょう。
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次回に続きます。
- 1日30分背骨に沿ってと腕の下に汗をかくまで激しい運動をする。
- サウナに入る
- キノアや雑穀などデンプンのない軽い穀類、たっぷりの野菜(根菜や瓜科を除く)、そして暖かく、火を通したスパイシーな乾いた食べ物を摂ってカパを鎮める。また、小麦や乳製品(特にアイスクリーム)などを避けることも効果がある。
- ガジャ・カラニ(治癒的嘔吐のテクニック、訳注:ヴァマナ・ドゥティという名前で教わりました)と呼ばれるヨガの浄化法を覚える。抗カパの治療法としては大人気と言うわけではないが、アレルギーの治療には大変効果的。これは、朝の起床後に塩水を2リットルをガブガブと飲みその後すぐに吐き出すと言うもの。胃の過剰な粘液を洗い流し、鼻や気管支から粘液を導き出し、鼻詰まりを解消、熱を作り出し、そしてカパを鎮める。(この浄化法の禁忌:食道炸裂ヘルニア、逆流性食道炎、高血圧、心臓疾患)
- カパラバティなど強いプラナヤマをして内なる火を強くする。それが、過剰なカパを溶かし粘液を溶かす。カパラバティは予防として行うのが最善。すでに鼻や鼻腔のつまりがある時は行わないこと。