柔軟性と体のアライメントに焦点をあてるヨガは、姿勢を正すことができるのでしょうか?
ヨガには様々な効果があると知られていますが、柔軟性やマインドフルネスを高めながら、姿勢を直すことができるのでしょうか?その場凌ぎのホームオフィスで長時間の作業をしていたり、ずっとスマホを見ていて首が痛くなったりしたことのある人は、おそらく姿勢を正したいと思っているのではないでしょうか?
クリーブランド・クリニックでは、立っている時、座っている時、横たわっている時に保っている体の位置を姿勢と定義しています。私たちの毎日の動きや活動が、体のアライメントに影響し、関節や筋肉にストレスを与え、時には痛みの原因になります。ありがたいことに、体のアライメントの問題の解決や凝り固まった体をほぐすのに、全てのタイプのヨガが役に立つ可能性を持っています。
腰痛を持っているなら、姿勢を正すことが痛みの根本原因をなくすことはできないかもしれませんが、筋肉の緊張をやわらげることはできるでしょう。腰痛が数週間続いている、あるいは怪我が深刻であったら、エクササイズを始める前に医師に相談してください。
ヨガで姿勢を正せるか?
どんなエクササイズも姿勢を向上するのに役立つ可能性がありますが、ヨガのようなエクササイズは特に有効かもしれません。「Journal of Physical Therapy Science」に掲載された研究では、50ー79歳の女性80人に、毎週の集中的なヨガポーズ・プログラムを行ったところ、その他の従来のエクササイズよりも背骨の柔軟性向上に役立つことがわかりました。
シカゴにある Bloom Yoga Studio のオーナーでありヨガアライアンスの役員であるケリー・マイヨルカは、ヨガだけでは姿勢は直らないが、確実に役に立つだろうと考えています。彼女によれば「ヨガは、姿勢を向上したい人誰にでも効果があります。というのも、健康的な背骨のアライメントを見出すのに不可欠な体幹の強化に役立つとても多くのポーズがあるからです。また、ヨガのマインドフルネスの練習によって、自己認識が高まり、椅子の上で猫背になっていたり、デバイスを使っている時に頭を前に突き出していることに気づきやすくなるでしょう」
あなたの姿勢にはどのタイプのヨガが最適?
- 猫のポーズでは、胸を前後に動かして、上半身の柔軟性を高め、背骨をストレッチし伸ばします。
- 橋のポーズは、背骨を支えている筋肉を強化するのに役立ちます。
- 下向きの犬のポーズは、腰痛を緩和することができ、胸と肩を開くことで筋肉を強化し、それによって椎骨をまっすぐに脊柱を整えることができます。
- 両脚を前に伸ばし、足首を曲げ背中を伸ばして床に座る杖のポーズなどの座位のポーズでは、胸や背中の筋肉を強化し、同時に脚をストレッチ、腹部を強化します。
ホアキムによれば、「陰ヨガは特に姿勢のために良いです。ゆっくりと動くヨガで、他のヨガが注目するような筋肉ではなく、深部にある結合組織(靭帯、関節、筋膜)に焦点を当てています。陰ヨガは、ポーズをより長く維持し、呼吸を使ってリラックスすることを通して、柔軟性や血流を高め、筋肉の再生を助けます。けれど、実際、ヨガの練習のほとんどは、自然に姿勢を向上させるでしょう」
姿勢をよくするためにどう寝ればいいの?
人生の3分の1は、寝ている(あるいは寝ようとしている)ので、日中の座り方や動き方と同様に、寝る姿勢は重要です。けれど、完璧な眠る姿勢というのはあるのでしょうか?Acorn Health 臨床部長であり British Chiropractic Association (BCA)のメンバーであるカイロプラクターのフィリッパ・オークリーによれば、「最も理想的な睡眠時の姿勢のひとつは、首を支える枕と膝の間の枕を使って横向きに寝ることです。通常、首や上半身の伊民に繋がるのでお腹を下にして寝ないようにと言いますが、この姿勢で眠らないとしっかりと熟睡できない人も多くいます。そういう場合は、この姿勢でいられるように、より多くの枕や異なる枕が必要かもしれません」
「私の一番のアドバイスは、どう寝ているかについてあまり心配しすぎないことです。一晩中、寝返りし続けていますから。私たちが眠るのは回復し癒すためであり、眠り方を心配していると、深く良い眠りができなかったり、元気を取り戻す効果を得られなくなる可能性があります」
腰痛やコリで目が覚めるなら、いろんな姿勢を試してみましょう。
長年の悪い姿勢は直せる?
姿勢の「良い」「悪い」には、医学的な統一見解が存在しないと聞くと驚く人もいるでしょう。National Library of Medicine の2012年の研究では、欧州4カ国の理学療法士295人がもつ座位の認識について調査しました。
猫背から垂直まで9つの選択肢から、回答者に完璧な姿勢を選択してもらいました。85%が、2つのうちの1姿勢を選びましたが、この2つはかなり異なっていて、ひとつは腰椎の曲線が他方より小さく、上背部がよりまっすぐでした。総合的に、「正しい」背骨の位置は何なのか、最良の座位の姿勢とは何なのかについて、意見の相違がありました。
BCAのフィリッパ・オークリーは、正しいと考えている姿勢にしようと悪い姿勢になるのが
、実は痛みの原因だと言います。「『良い姿勢』を保とうと心配して、腹筋を引いて腰を反らし、体に力を入れると、実は、より痛みが増します。悪いと考えられている姿勢をやめることに心配しすぎないこと、よく動かすことに集中することが必要です。特に、多くの人が、1日の多くの時間を同じ姿勢で作業していますから」
「痛みを軽減・緩和するために、毎日の習慣的な運動を取り入れることが重要です。長時間デスクに座って働いているなら、定期的に立ち上がって動き回ったり深呼吸したりしましょう。カイロプラクターは、セルフケアの一貫として、運動しやすくすっきりできるよう、痛みを緩和したり関節や筋肉の可動性を向上をお手伝いします」
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