2026年1月23日金曜日

マラーサナ(スクワット)でわかる体のこと 
What Your Malasana (Squat) Can Tell You About Your Body


マラーサナ:ポーズ


「花輪のポーズ」ともいわれる深いスクワットであるマラーサナは、苦手な人とそうでない人がどうしているのでしょう?その答えはシンプルで、人は、関節の構造や強さ、弱さ、硬い場所、動きやすい場所などそれぞれ異なる体つきをしているからです。多くの関節や筋肉群を使う複雑なポーズであるマラーサナでは、ポーズでどう見えるかどう感じるかには多くの要因があるのです。ありがたいことに、マラーサナをよく観察することで自身の体の制限や強さを知ることができ、そして練習やポーズを深めるためにその情報を使うことができるということです。


考えてみてください、毎日スクワットをする文化のある場所に住んでいなければ、最初マラーサナはとても変に感じることでしょう。心地よく感じるまでには長い時間がかかるかもしれません。けれど、毎日スクワットの動き(椅子から立ち上がる、車に乗り込む、床の何かを拾う)をしていたら、このポーズは極めて重要です。残念なことに、西洋(そして東洋でもますます)社会では椅子に依存していて、それが悪い姿勢の癖とともにマラーサナをますます難しくさせています。赤ちゃんたちがいかに完璧にスクワット(マラーサナ)しているかに気づいたことがありますか?私たちはその能力をいつ失ってしまったのでしょう?どうしたら取り戻せるのでしょう?


まずは、このポーズでは何が必要かを検討してみましょう。マラーサナでは、足首、膝、腰、股関節、背骨の可動性と安定性などが必要で、全身の構造が試されます。深いスクワットをするには、適切な閉鎖性運動連鎖(荷重)、つまり足首の背屈、膝と股関節の屈曲、腰椎と骨盤の協働した動き、背骨の軸上伸展、肩のわずかな屈曲が必要なのです。
 

この複雑性ゆえに、マラーサナはとても有効でもあります。このポーズをよく見ることで、股関節や膝関節、足首、肩、背骨の左右の対称な機能的運動性を評価できます。体つきによって、このポーズが比較的簡単であったりより困難でありえることを覚えておいてください。マラーサナは、胴体が長く脚が短い人にはよりやりやすい傾向があり、胴体が短く長い脚の人にとっては長い練習が必要となるかもしれません。




マラーサナをやってみましょう


最初に、鏡の前でマラーサナをしてみましょう。まずは股関節よりやや広めに足を開き、つま先を少しだけ外に向けます(位置は後でいつでも調整が可能です)。では、心地よい範囲でできるだけ腰を下げましょう。かかとが少し持ち上がるかもしれませんが、構いません。下げ続けてみてください。けれど無理は禁物です。両肘を膝の内側に入れて、両手を合わせ、肘を使って膝を開き、できる限り背骨を伸ばします。胴体の長さによって、ひじは内腿の上か下に来るでしょう。後ろに倒れそうに感じるかもしれませんし、実際倒れたかもしれません。大丈夫です、後でこれがどういう意味かを探りましょう。


気づく


はじめに、どう感じましたか?どこでそれを感じましたか?では、鏡に映った自分のポーズを時て、もう少し気づいてみましょう。踵は持ち上がっていますか?踵が上がっていても大丈夫ですがいずれは降ろす方向へ練習しましょう。足首は内側に回転していますか?土踏まずは潰れていませんか?つま先が過度に外側に向いて(向こうとして)いませんか?次に、膝はどう見えて感じていますか?内側に倒れていますか?片方がもう一方よりも内側に入っていますか?片方の股関節の方が地面に近いですか?片方に傾いていますか?そして体を横から見てみます。背骨はまっすぐか、反っているか、あるいは前に丸まっていますか?尾骨が過度に巻いていませんか?これら全てに気づいてみましょう。


 

どういう意味なのか?


足:
最初から始めましょう。足はどうなっていますか?かかとが上がっていたら、大抵の場合はアキレス腱やふくらはぎ、特にヒラメ筋(ふくらはぎ下部の深層筋)の制限を意味します。マラーサナでは膝が屈曲していて、ヒラメ筋は膝関節を超えていないからです。(ふくらはぎのより表層の筋肉である腓腹筋は膝関節を超えているため、ヒラメ筋のように伸びてはいません)


かかとを下ろすために足首の関節で補うことがあり、土踏まずの内側が下がったりつま先が過度に外側へ向きます。これらは、(股関節の)ハムストリングスや、梨状筋(股関節を回線する深層筋で時に坐骨神経痛の原因となります)が硬い、あるいは中臀筋が弱いことを示しています。あるいは、稀ではありますが、過去の怪我や手術などで足首関節自体に制限があることもあります。



膝:
膝が内側に入る(股関節が内側に回転している)場合、臀筋が弱い、内転筋(内腿)が弱い、あるいは腸脛靭帯(股関節から膝にかけて脚の外側に沿っている筋膜)が硬いのかもしれません。過度に腰が反っているなら(特に腰を下げたとき)、弱い体幹を補うための股関節屈筋が硬いのかもしれません。背骨が前かがみになっているなら、脊柱起立筋が弱い、胸椎やハムストリングスが硬いのかもしれません。


対称性:
左右の片方に傾いている(あるいは股関節の片方がより高い、片方の膝がより内側に倒れている)ときは、痛みを防ぐ保護機構や足首、膝、股関節の可動域の左右対称性など、安定性に問題があることを示している可能性があります。これは下半身に怪我をしたことのある人に特によくみられます。また、片方の肩が高くなることも稀ではありません。通常は利き腕の方が硬く、あまり動きません。



これらの組織にどう対処すればいいか?


このポーズをよりやりやすくする最も簡単な方法は、踵の下にサポート(丸めたタオルやブランケットなど)を置くことです。かかとが地面に本当に近いなら、足をもう少し開いたり少しだけつま先を外に向けてみて、踵が下りるかみてみましょう。ただし無理はせず、かかとを上げたままにしても構いません。ここでも股関節の実際の構造が関係しているので、スタンスを広げたり狭めたりして、自身に理想的なマラーサナを見出しましょう。みんなにぴったり合うサイズはありません。けれど、つま先は外に向きすぎないようにしましょう。足の土踏まずが落ち込んだり膝が内側に入る原因になるからです。膝が足首の中心線に並び続けるよう目指してください。



その他マラーサナで気をつけること


踵が下りたら、足の内側にある土踏まずが落ち込まないように、臀筋を使って両足の外側により体重をかけます。これによって以下を確実にすることに役立ちます。

1)足首や足がより安全な位置に

2)膝がつま先を同じ方向に向いている(捻れていない)

3)股関節が外旋し(股関節、膝、つま先全てが同じ方向を向くために)、膝が内側に倒れていない


両足を通っている強い土台が、骨盤底筋と下腹部(ウディヤナ・バンダとムーラ・バンダ)を引き上げるのに役立ちます。肘を使って、膝を開くのを促します。同時に、胸を上前に持ち上げて、背中の上部を引き上げ(胸椎の伸展)、背骨が伸びているのを感じながら尾骨を「伸ばし」ましょう。この動きによって、背骨の中心あたりが伸び、胸郭の底あたりと横隔膜(ウディヤナ・バンダ)が持ち上がっているのを感じます。


おまけ:あごを少し引いて首の後ろ(ジャランダーラ・バンダ)を伸ばし、より長く背骨を伸ばします。


このポーズを長く続けていてよくみられるのが、すねの前にある筋肉(前脛骨筋)が疲れ始めることで、特にかかとが床に下りているときです。というのもこの筋肉は、後ろに倒れないよう、ふくらはぎの緊張の反対方向へ引いているからです。心配は要りません。練習を続けていると、ふくらはぎが解放されて前脛骨筋が強くなり、長くこのポーズがとれるようになります。


それでも、かかとを床に下ろすと後ろに倒れてしまうなら、深くスクワットする時は何か(ドアノブやキッチンカウンターなど)を掴んでみましょう。これで、後ろに倒れるのを心配することなく、足首や膝、股関節、背骨、また肩が機能的に動くのを可能にしてくれるでしょう。または、ブロックの上に座ることもできますが、体重はできる限り両足に乗せ続けます。


マラーサナで左右が非対称な場合は、つまり体が傾いていたり水平でなかったら、必要なサポート(股関節の下にブロックやブランケット、小さな椅子)を使って、腰が床と並行になるまで、また、傾いた方が正しいアライメントになるまで股関節を持ち上げましょう。

 
マラーサナを練習することは気づきになります。感じていること、どこに感じているかに注意しましょう。今まで気づかなかった非対称性に気づくかもしれません。練習を続けていれば、マラーサナが新しい好きなポーズになっているかもしれません。ついには、ヨガの練習以外でも、1日の間により多くの回数このポーズをしていることに気づくかもしれません!








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