2018年2月25日日曜日

脚を活性させてミスアライメントを修正しよう Vol.3 
A Leg-Activating Sequence to Address Common Misalignments

練習法の続きです。
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注意:以下の助言はヨガの実践者や指導者への一般的な勧めです。医師の個人的な助言の替わりにはになりません。

8. (ストラップかバンドを使って)


このエクササイズは外転筋を強化します。マットの上に座り、両膝を60cmくらい離せるよう、膝のすぐ上の腿の周りにバンドかストラップを巻きます。

両膝を約90度に曲げたら右膝を左膝の上に重ね、体の左側を下にして横たわります。左肘を曲げて左手の上に頭を載せるか、左腕は伸ばしたまま床に置いて左上腕に左耳を載せるかしましょう。右手は体の前で床におろします。



右足を左足の近くに置いたまま、息を吐いて、右膝を天井に向けて持ち上げるように右の股関節を回しましょう。ここで1、2呼吸ホールドし、バンドかストラップに押し付けます。息を吸って、ゆっくりと膝を下ろします。




左側でこの動きを約10回(あるいは疲れるまで)繰り返し、反対のサイドも行いましょう。


9. スーパーマン、スイマー


このポーズではストラップの必要がないので、外しましょう。股関節を伸展させる臀筋を強化し、また非対称の動きでコアを強化します。




1. うつむきで横たわり、1cmほどマットから鼻を離し、両腕は体の前に伸ばして床に下ろしておきます。手のひら同士を向き合わせておき、両脚は後ろへ伸ばします。足は骨盤幅、つま先は床におろしましょう。

2. 息を吐き、左脚を床に根付かせながら、右脚(と右の骨盤)を左腕を持ち上げます。頭も持ち上げてもかまいませんが、首は長く保ちましょう。

3. 息を吸いながら下ります。

4. 次の息を吐いて、右脚を床に根付かせながら、左脚(と左骨盤)と右腕を持ち上げましょう。

5. 息を吸いながら下ります。


両サイドで10回(あるいは疲れるまで)繰り返します。


10. 内側広筋の斜めエクササイズ


この四頭筋強化エクササイズでは、ヨガマットを巻いて(あるいはもう一枚足して)使います。以下は座位での方法ですが、横たわって行なっても構いません。

両脚を前に伸ばして座り、杖のポーズになります。両膝の下に巻いたマットを入れ込みます。両手は腰の横において、腰を反らしたカーブを作って頭頂に向かって伸びましょう。(もし腰が丸まるようなら両手を少し後ろに下げましょう。背骨と腿の距離が長くなると腰をすこし反らしやすくなるでしょう。)

両足を少し離し、つま先と膝がまっすぐ天井を向くように足と脚を整えましょう。かかとに向かって根付かせます。



左脚を安定させながら背骨を長くして、右かかとを5-10cmほど持ち上げます。右膝の裏を巻いたマットに押し付けながら数呼吸ホールドします。そしてゆっくり右かかとを下ろしましょう。



反対のサイドも行います。右脚を安定させて右かかとを根付かせ、左かかとを持ち上げて、左膝裏をマットに押し付けながら数呼吸ホールドします。

左右交互に10回、あるいは疲れるまで繰り返しましょう。


11. 大腿四頭筋ストレッチから腰をブロックに乗せたブリッジ➖トーマス・ストレッチ


このポーズではブロックを近くに置いて置きます。ブロックに両方の腰を支持させることが重要です。骨盤が広い人は、仙腸関節の安定を保つため腰に2つのブロックを置く必要があるかもしれません。

仰向けになって両膝を曲げ、両足は骨盤幅で平行にして座骨から数センチ話して床に置きます。足を踏み込んで腰を持ち上げます。ブロックをスライドして(一番低い高さで)お尻の下に置きましょう。右足を床に根付かせながら、左膝を胸に引いて、脛か腿どちらか快適な方に両手を置きます。

腰が反りすぎないよう気をつけながら、ゆっくり右脚を床に伸ばします。



右かかとから地面に繋がり、右足首を曲げたまま右腿を床の方向に下ろし、このまま数回深い呼吸をします。

右脚を再度曲げて、右足を右の座骨から数センチ離して置きましょう。左脚を戻して右足と平行になるよう左足を床に下ろします。反対の再度で繰り返しましょう。

両サイドでポーズを繰り返しますが、よりこわばった感覚のある方で少し長く呼吸をしても構いません。そして、両膝を再度曲げて、足の裏を床につけてから足を踏み込んで腰を持ち上げます。ブロックを外して背中を床に下ろし、背骨の自然な位置で数呼吸しましょう。

このポーズは、「腸腰筋のトーマス・ストレッチの優しいバージョンで、ベッドに横方向に寝た状態でできます」とリーフは言います。「腰をベッドの端にして、両膝を胸に引き、一方の脚を伸ばして床の方向に垂らします」家でベッドが近くにあるなら、このトーマスストレッチを試してみてください。


12. 針の糸、横になった鳩


このポーズは内転筋と内旋筋をストレッチします。

仰向けになり、両膝を曲げて、骨盤幅で開いた足を床につけ、右足首を左膝にかけて腿にむかって軽く押します。かなりのストレッチを感じるでしょう。もっと強くしたい場合は、次のステップに進みましょう。


左足を持ち上げて左手で左腿の裏を掴みます。



右手を右膝の内側にし、右膝を自分から遠ざけるように優しく押します。(注意:ひざを前に押すときに腰を斜めにして右の骨盤が動かないようにしましょう。左腰を重たく左のウエストを長くし続けます。)ここで数呼吸ホールドしましょう。



左足を床に、そして右足も床に下ろします。サイドを変えます。

左右もう一度ずつ行い、より強張って感じるサイドは少し長くホールドしましょう。



13. 横たわった開脚のポーズ


このポーズは内転筋をストレッチします。

仰向けのまま、両膝を胸に引き、両脚は天井に向けて左右平行に伸ばし、足首を曲げておきます。(脚を外に回転させるとハムストリングスのストレッチになります。)




両脚を離したら、両手を内腿に当てて優しく両脚を開いていきましょう。そのまま深く数呼吸します。




ポーズから出るには、両手を腿の外側にあて、息を吸いながら両脚を閉じます。次の呼気で両膝を曲げて胸に引き込みましょう。




14. 脛にボルスターを挟んだ横向きのシャヴァーサナ


このバージョンのシャバーサナでは、脚にボルスターを、頭にブロックやピロー、折り畳んだブランケットを使い、両膝を優しく開いて内転筋をリラックさせます。この方法を寝る際に、1日おきに左右を変えて行うのも良いでしょう。

右を下にして胎児のポーズになり、両膝、両足首、両足の間が支えられるよう両脚の間にボルスターを挟みましょう。ブロックかピローを右耳の下に置きます。腕は快適に曲げて、左腕を右腕の上に重ねるとよいでしょう。


すべての力を抜いて数分間このままでいましょう。




本質的に異なっているように思える身体の中の問題の点と点を結んでいくことが、そうした問題を軽減する新しいアプローチとなります。また、日々の生活の中で見えにくい因果関係を探すのも意味があるということがわかってきます。足で何が起こっているのかを完全に説明するには骨盤や膝を(その逆もまたあり)観察する必要がある時もあるように、現実や、そんなに直接的でなくても気分の原因や、エネルギー・レベルや健康状態を理解するために、すぐそこにある状況から少し離れて観察することは時には役に立つことがあるかもしれません。


2018年2月20日火曜日

脚を活性させてミスアライメントを修正しよう Vol.2 
A Leg-Activating Sequence to Address Common Misalignments

さて、前回に続き、今回からは実践方法です。
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注意:以下の助言はヨガの実践者や指導者への一般的な勧めです。医師の個人的な助言の替わりにはになりません。

必要なもの

1. 輪にできるヨガ・ストラップやレジスタンス・バンドなど
2. 椅子か壁。練習2と3の時バランスを保つために何か必要だと思った場合。
3. 練習2のため、ヨガブロックか踏み台。
4. もし自宅で練習するなら、ポーズ9ではブロックのかわりにベッドが使えるでしょう。
5. 14のシャヴァサナでは、ボルスターや枕、ブランケットなどが必要です。

練習方法


1. 「お相撲さん歩き」(レジスタンス・バンドを使っても)


外転筋と外旋筋を強化するこのエクササイズは、レジスタンス・バンドを使うとより強く行えますがなくても構いません。バンドがない場合は、まるでバンドを伸ばすように腿を外に向かって押すようにします。(ヨガストラップは後のポーズでは役に立ちますが、ここでは役立ちません)




ヨガマットの長い方に向いて、マットの真ん中にに立ちます。

1. 肩の幅くらいに足を開き、山のポーズで立ちます。もしバンドを使うなら落ちない程度の幅に足を開きます。両足を平行にしたら足をしっかりと地面につけて頭頂にむかって体を持ち上げましょう。肘を曲げ開いたまま両手を胸の前で合わせ、ここで息を吸います。

2. 息を吐くとともに、右足を右に一歩大きく開きます。つま先は前を向いたまま、バンドの張りを強くします。両膝を曲げたら、前に屈み、膝が足の中指の方向に向くようにしましょう。腿でバンドを強く押します。

3. 息を吸って、右足を元の位置に戻し、両脚を伸ばして山のポーズになりますが、手は合わせたまま、足も肩の幅のままにしておきましょう。

4. 息を吐いて、左足を左に一歩開き、膝を曲げで腿をバンドに押し付けます。

5.息を吸って山のポーズに戻りましょう。


合計で片側10回(あるいは疲れるまで)ずつ繰り返します。



2. 中臀筋の挙げ下げ


このエクササイズは、ブロックに載せた方の中臀筋と大腿四頭筋を強化します。「多くの臨床医やランナーの経験からすると、四頭筋、股関節外転筋、伸筋を強化すると、膝蓋大腿疝痛に関連する症状が著しく向上することがわかっています」リーフは言います。

ブロックをもっとも低く使い、サポートが必要なら壁か椅子の近くに立ちましょう。踏み台の上に立ってもよいでしょう。(注意:このエクササイズは硬いブロックの上の方が簡単で、気泡ゴムのブロックではバランスが難しいでしょう)

1. ヨガブロックか踏み台の上に右足を載せて立ちます。右膝は軽く曲げて、左脚は曲げず足を右足の横で床についておきます。右の膝が右つま先の方に向いているようにしましょう。サポートが必要なら手を壁や椅子に置き、そうでなければ腰におきます。ここで息を吸いましょう。この時点で、左の腰は少し右よりも低くなっています。

2. 息を吐いて右脚を伸ばし、左脚も伸ばしたまま、左足を床から浮かせ、足首を曲げて足の裏が床を平行になるようにしましょう。左の腰を右の腰のラインに合わせて骨盤を平行にします。この左の引き上げが右の中臀筋を強化します。

3. 息を吐きながらゆっくりと右膝を曲げ、左足を軽く床に下ろします。




もっと負荷をかけるには、左足を床に完全につけないで少し浮かせたままこの動きを繰り返しましょう。



息を吐いて続けます。最低10回(あるいは疲れるまで)右脚で立ったまま引き下げを行ったら、逆のサイドも行いましょう。



3. かかと上げ(ストラップかバンドを使って)


リーフによれば「かかと上げは、過回内で弱くなりがちな下肢の腓腹筋、後脛骨筋、ヒラメ筋をエクササイズする方法です。ここでの動きは足底の屈曲で、土踏まずを支持するという重要な役目を担います」これらの動きはバランスが必要なので、安定性のため椅子の背や壁に手をつきましょう。

このポーズや、後のポーズの多くでは、山のポーズで立って膝の少し上にレジスタンス・バンドか輪にしたヨガストラップを巻きましょう。レジスタンス・バンドを使う場合は、バンドが緩まない程度に両足を離しましょう。ヨガストラップを使う場合は、腰幅に足を離して立ち、輪がたるまないけれどあまり強すぎず膝を内に引くくらいにします。(膝は足の中指の方向に向けましょう)




1. ヨガマットの後ろの方で、腿の膝の少し上にレジスタンス・バンドか輪にしたヨガストラップをかけて、両足の外端をマットの長い辺と平行にします。(マットに後方に立っておくと、次のポーズ、ダウンドッグに入るため手を前に歩かせるのが簡単です)バンドやストラップに対して両腿を外に向けて押しましょう。両耳は両肩の上に、肩は腰の上に、腰はかかとの上に来るようにします。ここで息を吸います。

2. 両腿をストラップかバンドに押し付けたまま左足を強く踏み込み、息を吐きながら右踵を持ち上げて右膝を曲げます。持ち上げる際に、骨盤を前傾したり腰を丸めないようにし、耳と肩と腰とかかとの位置を保ちましょう。

3. 息を吸いながら、脚はまだ外に押し付けたまま、ゆっくりと右踵をさげます。

4. 息を吐いて、脚はまだストラップに押し付けたまま、左踵を持ち上げます。

5. 息を吸って左踵をおろします。

これを左右10回ずつ行いましょう。


もっと強くするには、脚を伸ばしたままストラップに腿を押し付け続け、両方のかかとを持ち上げます。耳と肩と腰とかかとの位置は保ちましょう。息を吸ってゆっくりと踵を下ろします。


最低10回、あるいは疲れを感じるまで両踵を持ち上げましょう。



4. ダウンワード・フェイシング・ドッグ(ストラップかバンドを使って)


ダウンワード・フェイシング・ドッグ(ダウンドッグ、下向きの犬のポーズ)には多くの効能があります。ここでは、ふくらはぎ、つまり膝を曲げた時のヒラメ筋と腓腹筋、ひざを伸ばした時のアキレス腱のストレッチを見ていきましょう。ストラップに脚を押しつけることで内転筋も使います。

マットの後ろで腿のまわりにストラップをかけて山のポーズで立ち、股関節から前屈しますが、手が床につくのに必要なら膝を曲げましょう。腿で外に向かってストラップを押し、ダウンドッグになるまで手で前に歩きます。背骨がまっすぐになる程度の距離をとりましょう(腰のあたりにやや曲線を残します)。踵は床についてもつかなくても、つま先の真後ろになるようにします。

膝を深く曲げて腰を斜め上後方に伸ばしたまま、数呼吸ホールドします。膝を曲げると背骨が伸ばしやすくなり、またこのストレッチをヒラメ筋にも繋げられます。(膝をしっかり曲げ、かかとに向かってしっかり伸ばせば、ふくらはぎにストレッチが効いてきます)




それから、腓腹筋に効かせるため、背骨が曲がらないよう快適にできるまで脚を伸ばします。腿をストラップに押し付けながら踵をマットに向かっておろしましょう。(快適に床に着くなら、マットに踵を押し付けます)ここで深く数呼吸し、1、2分間ポーズをホールドしましょう。





5. プランク・ポーズまたはテーブルトップ(ストラップかバンドを使って)


プランクや優しいテーブルトップはどちらもコアを強化し、特に腹直筋、腹横筋を鍛えます。ストラップやバンドを腿で押すことで内転筋も強化しましょう。

ダウンドッグから、背骨を曲げずに両肩が手首の真上にくるまで前にシフトし、プランク(板のポーズ)に入ります。踵を後ろに引きながら、両脚でストラップを押しましょう。腿は外に押しますが、踵は平行に保ちます。腰部のゆるやかな前弯を保ったまま、息を吐きながらお腹を背骨の方向に引きましょう。



ここで数呼吸するか、もし強すぎると思ったら両膝を床に降ろしテーブルトップになります。腿はストラップかバンドに向かって押し続けましょう。ここでも息を吐くたびにお腹を背骨向かって引き込みましょう。




6. サイドプランクのバリエーション(ストラップかバンドを使って)


サイドプランクは外腹斜筋と外転筋を強化します。ここでのバージョンは、ストラップかバンドを腿の周りにかけ上の脚をあげるかなりアドバンスのポーズです。より簡単にするにはストラップを外しましょう。また、下の脚の膝を曲げて地面につけて行ってもよいです。(注意:手首や肩周りに怪我のある人はこれを行わないか、肘を使って行うようにとリーフは勧めています。)

レジスタンス・バンドやストラップを腿の周りにかけたプランクから、左手、特に人差し指の根元をつよく床に押し、左足の外側に乗るように左に向きます。右肩を左肩の上に持ち上げたら右腕を挙げましょう。右の腰を左の腰の上にし、右脚を左脚から離してストラップやバンドに押し付けます。鎖骨は左右に広げ、左肩は後方に保ちましょう。


数呼吸ここでホールドし、腿はストラップに押したまま、吐く息ごとに腹部を脊柱に向かって引き込みましょう。

プランクにもどって、このポーズを右でも行います。


7. ブリッジ・ポーズ(ストラップかバンドを使って)


このポーズは、股関節を伸展させるハムストリングスと臀筋群を強化します。

レジスタンス・バンドを膝のすぐ上の腿にかけておきます。仰向けに寝て両膝をまげ、両足を骨盤幅で平行に開き(バンドの長さによっては広めに開きましょう)、足の裏は座骨から10cmほど離して床に着けます。尾骨をマットの方向に下げ、腰の曲線がマットからやや浮くようにします。両腕は体の横に置いておきます。

ストラップかバンドを押しながら(膝が足よりも外に出ていたらあまり押さないで。膝をまっすぐ前に向けましょう)、足の裏を特にかかとで踏み込み、腰の曲線を保ったまま息を吐きながらお尻を持ち上げます。




理想的には、お尻を持ち上げる時に大腿四頭筋が使われ、さらに高く持ち上げる時に臀筋が使われます。リーフは、反対を勧める指導者もいますが「お尻をひきしめる」よう言います。最初に四頭筋を使い、骨盤が外旋して膝が外に向いてしまうまでにお尻を引き締めるのでないなら構わないそうです。

肩甲骨同士を近づけ、手の指を体の下で組みます。そこでホールドし、胸を持ち上げ腿はストラップかバンドを押し続けながら数呼吸しましょう。



息を吸いながらゆっくりと降ります。これと5-10回繰り替えましょう。



2018年2月13日火曜日

<日記>全米ヨガアライアンスの登録リニューアル

ちまたでなんやら言ってる「全米ヨガアライアンス」って?


これはそのまま、アメリカにおいてヨガを指導する基準を設けるために作られた団体です。

私が最初に取得したヨガ指導者養成コースは、インドのVYASA(ヴィヴェカナンダ・ヨガ研究所)のものでしたが、当時は全米ヨガアライアンス認定にはなっていませんでした。
その後、シンガポールでコースを主催していたスタジオが全米アライアンスの登録校となり、数十時間の追加講習を受けたのち、晴れて私も全米アライアンスの認定を受けることができたという経緯があります。
なので、RYT-200(全米ヨガアライアンスの最初の認定200時間を修了した Registered Yoga Teacher)の登録期間と実際の指導歴は若干異なっています(どうでもいいですけど)。


アメリカ以外ではそれほどまとまった団体が存在しなかったので、全米アライアンスにくっついて基準を決めれば早いんじゃない?ってことで世界に広まったんじゃないでしょうか?
ヨガの発祥地、インドでは各流派がそれぞれ行なっているようなので、特に統一した基準はなさそうです。そもそも、統一する必要性を感じていないとは思いますが。。。

まあ、とにかく、基準やら資格やらを重要視する日本では、アメリカのように先進国の「外国」が定めた資格が認められやすいのかもしれません。

が、この全米ヨガアライアンス、基本的に全米を対象にしてますから、HPも登録も全て英語のみです。それ以外のヨガに関する特典などももちろん、アメリカ国内のみだったり、英語だけの提供だったりです。なので、生涯有効なので日本でRYT認定を受けても登録はせずに、認定だけされている方も多いと聞きます。なぜなら毎年登録更新料が必要だからです!

指導時間が1000時間を越えればE-RYT(Experienced Registered Yoga Teacher)の登録ができるようになり、RYS(Registered Yoga School) が行うトレーニングをあと300時間受ければ、RYT-500の登録が可能です。が、それもまた結構費用がかかるんですよね。300時間のトレーニングの費用を考えれば、本気で稼がないともったいないです。
(私の場合、全米ヨガアライアンスに認定されていないVYASAのヨガセラピー500時間のコースも修了していますが、これはRYT-500には関係ありません。)

というわけで、2014年2月に初めて登録した私は、毎年2月になると「更新のおしらせ」がやってきます。毎回、どうしようか悩むのですが、時々とてもためになるオンラインワークショップがあったりするので、結局$65払っちゃうんですよね。登録しておくと、RYTのマークが使用できたりするのですが、そんなに大したことじゃないですね。

日本全国のヨガ指導者のうち、いったいどれくらいの割合がヨガアラインスに「登録」しているのか統計をとったら面白いかもしれません。









2018年2月12日月曜日

脚を活性させてミスアライメントを修正しよう Vol.1 
A Leg-Activating Sequence to Address Common Misalignments

人間の体というのは全体でうまく機能していて、ひとつの動作を行うにもいろんな筋肉や組織が一緒になって動いてくれるのですが、逆にその一部が不具合を起こすと全体に響いたりもします。今回は下半身の痛みに関する記事です。
長いので3回に分けました。実践方法はvol.2、vol.3をご覧ください。
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外反母趾、膝痛、腰の痛みは関連しているのか?


注意:以下の助言はヨガの実践者や指導者への一般的な勧めです。医師の個人的な助言の替わりにはになりません。


Q: 以下は体のあちこちの全く別の症状に見えるけれど、共通点は?

1. 腱膜瘤:足の親指の付け根の骨が大きくなり、他の指の方に曲がる。
2. 足底筋膜炎:足の土踏まずにある組織、足底筋膜の炎症、あるいは微小な裂傷。
3. 膝蓋大腿疼痛症候群: 痛みや音を伴う膝蓋下の軟骨の損傷。
4. 股関節滑液包炎: 球窩関節の衝撃を緩衝している液包の炎症。

A: 「これらの症状は、同じ姿勢のアンバランスが原因です。」
The Back Pain Secret: The Real Cause of Women's Back Pain and How to Treat It, の著者である理学療法士のビル・リーフは言います。「例えば、骨盤の過度の前傾、腿の内旋、膝の過伸展、トラッキングの不具合、足の過回内(足首が内に倒れ土踏まずが平らになる)などです。こうしたパターンによって、腰、膝、足に症状が現れ、同時に何箇所も起こることも少なくありません」

一般的な言葉ではこの姿勢は「X脚」と言われますが、外反膝という膝が近づく症状はくる病など深刻な問題からくることが多く、理学療法やヨガが対応できる範囲を超えているためリーフは使いません。理学療法士が、このパターンの一部である軽いX脚らしいものと呼ぶのは、膝蓋(膝頭)の引きを測定する「Q角度」、つまり大腿四頭筋の角度が大きくなることでより正確にわかります。下図のように、このQ角度はASIS(上前腸骨棘)から膝蓋の中心の線で測ります。






もし、自分の膝がXっぽいと気づいたら、つまり中指ではなく親指の方向を向いていたら、比較的大きなQ角度だということです。ヨガのポーズの特にスクワットのように膝を大きく開くものは、あなたにとって膝を中指に向けるのが難しいかもしれません。


大きいQ角度の問題点


「Q角度が大きいと、内転筋が硬くなり、それが腰を引っ張って腸脛靭帯あたりの緊張と股関節滑液包炎を起こす可能性があります」リーフは、こうした緊張によって膝頭が異常な向きになりがちだと説明しています。「内転筋が緊張すると膝で腿が内に引っ張られ、内側広筋斜頭(VMO)が弱いと他の四頭筋によって膝蓋が外に動きます。これが膝関節の前を通る膝蓋下の軟骨の微小外傷を引き起こし、ランナーズ・ニー、膝蓋軟骨軟化症、膝前部痛、膝蓋大腿関節症候群などと呼ばれる膝蓋大腿疼痛症候群(PFPS)に繋がります」

このパターンに関連する痛みは、膝の前に起こり、時には異音がします。「捻髪音」とよばれるコツコツという異音は、時間とともに、膝蓋裏面がでこぼこになることで、膝を動かすたびに起こることもあります」

「また、Q角度が大きいと、足の過回内になりやすくなります」この正常以上に大きなQ角度は、運動連鎖や筋動作に影響したりします。特に広い骨盤が過剰に前傾していると、腿の内旋を促し、脛骨の内旋、そして足の過回内を起こします。「足首が内に傾いてアーチがなくなると、足の母指球に過剰な荷重がかかり、 腱膜瘤を起こします。土踏まずがなくなるとまた、足底筋膜の過伸展と微小外傷を起こします」(注意:足の外側に体重がかかり足首が外向きに傾く過回外もまた足底筋膜炎につながります)

けれど、リーフによれば、ミスアライメントのドミノのような連続は逆にもなります。「連鎖のどこからでも問題は起こります。例えば、過回外が脛骨を内旋し、そして大腿骨、そしてQ角度を大きくするというように」

上記の足、膝、腰の問題の多くは主に女性に起こりやすく、つまりQ角度も大きくなりやすいのですが、女性の方が骨盤が広いので膝が近づきやすいからなのです。

Q角度が「正常」か「異常」かには、医学界でも意見の相違があり、男性で14度以上なら異常とするものと、20度なら完全に異常だとするものがあります。しかし、様々な研究で10度から22度の範囲なら正常であるとする意見もあります。リーフによれば「男性で14度あたり、女性で17度くらい。大抵の場合、問題が起こるのは17度以上の場合で、それもランニングや階段昇降など繰り返す動きがなければ症状がでない場合が多いです。地面に足をつける回数が多いほど、その力が強いほど、症状がでやすいのです」

一般的なミスアライメントの連鎖


このミスアライメントのパターンは箇所ごとに対処されることが多いので、症状が出やすいのです。例えば、他の記事で、足底筋膜炎と腱膜瘤についての練習法を書きましたが、医師や理学療法士は、膝は膝で、腰痛は腰で対処することがほとんどです。これはリーフが「火をつける」というところの、すぐにわかる場所での症状に対応する方法論です。しかし、火が消されたところで、そもそも火をつけたもとと、その火が起こした広い範囲の影響を見る方が納得できます。大きなQ角度に原因があったり、角度を大きくしたりする筋肉のアンバランスに対応する総合的な練習であるべきです。これらは、火事防止と回復のアプローチなのです。

「もしQ角度が大きければ、ふくらはぎ(腓腹筋とヒラメ筋)が硬いかもしれません。それは足の過回内が膝を内側に引いているのが原因かもしれません。内腿にある腿の内転筋(腸骨筋、腰筋、大腿四頭筋)がおそらく硬く、それはQ角度が大きくそれらの筋肉が短くなっているからです。内転筋が硬いと膝が内に引かれ、それは特に脚を大きく開いた時に出ます。大腿四頭筋が全て弱く、Q角度が大きいという力学的に不利な状態にあると、膝の向きをコントロールするのは難しいでしょう」

それが全てではありません。大きいQ角度と臀筋、腰、コアとの関係性はおそらく「股関節を伸展させる大臀筋と中臀筋、股関節を外転、外旋させる腿の外側の筋肉である内外閉鎖筋、大腿方形筋、梨状筋、双子筋、小臀筋(骨盤の安定と膝蓋の正しい方向付けに重要な筋肉)が、おそらく弱く、大きいQ角度のせいで伸びてしまっています。骨盤の前傾を効果的に中和するはずのコアの筋肉もまた弱いのでしょう」



結論


「もっとも包括的にこの姿勢のアンバランスに対処するには、ふくらはぎと腿の内側をストレッチし、膝周りの筋肉や腿、臀筋、コアを強化しなければなりません」リーフはそう総括します。

以下の(次回)勢いのある練習はこうしたエリアを対象にしています。Q角度というのは、おそらくどんなエクササイズでも永久に変化しないであろう構造的なものであるため(少なくとも成人では。成長過程にある子供や青年の骨は変化する可能性は大いにある)、これらを一所懸命練習することでQ角度の悪化(筋肉のアンバランスに気づかなければそうなりえる)を防ぎ、このアンバランスから出る症状を緩和できるでしょう。

そうした練習で、膝を脆くするような動きでのQ角度を一時的に変えることも可能かもしれません。例えば、ヨガのポーズで膝を足の中線に向けるとか、そのアライメントをポーズの間維持するとか。ヨガでは動きの広い可動域が必要になるため、膝の向きを正しくすることが特に重要だとリーフは言います。「膝頭の動きが大きければ大きいほど、痛みと捻髪音は起きやすいでしょう。スクワットやウォリアーI 、ウォリアーIIなどのポーズをするときに必要な角度に膝を曲げる時は、膝蓋骨はかなり動きます」

リーフによれば、ヨガの強化や柔軟性の向上、マインドフルネスで膝蓋骨の向きをよくすることができれば、時間が経つにつれ、その気づきとコントロールを日々の生活の動きにも応用することができ、歩く、走る、階段を昇り降りする、跪くなどの活動の際にうまく膝の向きを正すことができるようになるでしょう。

(次回に続きます)


(出展)https://yogainternational.com/article/view/leg-sequence

2018年2月5日月曜日

冬を快適に過ごす方法 
Your Winter Wellness Guide

千年以上前の私たちとは全く違った文明の中でアーユルヴェーダは栄えました。その頃は人間の生活も自然世界と密接に結びついていました。ヴェーダの聖者たちは、昼夜、季節など自然の雄大なリズムと力が、人生のサイクルや期間と同じように私たちに影響を与えることを理解していました。また、自然と調和することは自分の体質(プラクリティ)と調和することだと知っていたのです。プラクリティは、3つの微細なエネルギーでできています。動きのエネルギーであるヴァータ、消化と代謝のエネルギーであるピッタ、そして潤滑と構造のエネルギーであるカパです。



冬に適応する最善の方法


プラクリティと同じく、季節もまたヴァータ、ピッタ、カパのサイクルによって特徴づけられています。一年を通して健康でいたいなら、食事やエクササイズの種類や量、ハーブの使い方などを通して環境の変化に適応し、自然のサイクルと調和して生活するようにしましょう。気候はコントロールできないですが、健康や活力、病気に対する抵抗力をつけるこれらの要素をコントロールできます。冬に関して、アーユルヴェーダはどのように見ているのでしょうか。この季節にバランスを保つためにどうすればいいかを見ていきましょう。

冬の空は曇りがちで、気候は寒く湿って重く、都会でも生活のリズムはゆっくりになります。カパのシーズンです。バランスが取れていると、カパは体と心の両方に強さ、勢い、安定をもたらします。この微細なエネルギーは、関節を潤滑させ、皮膚に潤いを与え、免疫を維持します。しかし増えすぎると、不活発で、粘液関連の病気、体重過多、または執着や嫉妬、強欲などの否定的な感情につながることもあります。

概して、冬にはカパを鎮静させるようにするべきです。しかし、乾燥して寒く、風の強い気候はヴァータをも呼び起こし、関節炎、消化不良などの問題にも繋がります。気温が下がった時ヴァータとカパ両方を鎮めるためには、以下を読んでください。



アーユルヴェーダの朝の習慣


アーユルヴェーダでは、冬の間は他の季節よりも少し遅めに(午前7時くらい)に起きることを勧めています。起きたら、夜の間に蓄積したバクテリアや菌の死骸を除去するため、そして消化器への血流を促すために舌をこすりましょう。そしてシナモン、クローブ、ビルヴァ(からたち)、ハリタキなどのハーブから作ったペーストで歯を磨きます。次に、腸の動きを刺激するために白湯をコップ一杯飲みます。それから、短いマッサージを自分に行います。温めたごま油を体全体にすり込みます(温まるので冬は全ての体質の人によいでしょう)。5〜10分間油をしみこませたら、温かいシャワーを浴びて肌の角質を取ります。

朝の習慣は、ヨガ、プラナヤマ、瞑想で完結します。スリヤ・ナマスカラ(太陽礼拝)、胸や喉、副鼻腔を開き、呼吸器の詰まりを取り除くポーズです。魚のポーズ、船のポーズ、バッタ、ライオン、ラクダのポーズ、そしてもしできれば肩立ち、頭立ちのポーズを行いましょう。そのあと、体系的なリラクゼーションと「火の呼吸」バストリカを数回行います。この呼吸は熱を作り、呼吸管から粘液を取り除きます。

瞑想をしたら、栄養のある朝食を取ることが重要です。朝に消化の火に燃料を与えなければ、体の組織が乾燥してヴァータを誘発します。オートミールや大麦、コーンミール、タピオカやシナモンを少し加えたポハ(バスマティライスのフレーク)を楽しみましょう。朝食の1時間後には、生かパウダーの生姜小さじ1/2、シナモン小さじ1/2、砕いたクローブひとつまみを1カップのお湯で5分煮出しましょう。このお茶は、消化を助け、血流をよくし、余分な粘液を除去します。(潰瘍やその他の炎症がある場合はこのお茶は飲まないでください)



エクササイズ(室内でも!)


寒いのが嫌なら、ジムに行くとか、ワークアウトのビデオをやるとか、トレッドミルに乗るとかして、血流を高め冬のカパを静めましょう。日光を浴びるのもよいです。窓際に座って早朝や夕方の光を浴びましょう。太陽光線は、筋肉をリラックスさせ、ビタミンDを作り、季節性情動障害を鎮めるとともに健康的な睡眠リズムの維持を助けます。


冬に食べるべきもの


イーストの入っていない全粒粉のパン、バターミルク、カッテージチーズ、蒸し野菜、ギー(精製バター)を入れたスープ、スパイスを取り入れましょう。冬には食欲が増すので、豆類や豆腐、卵などタンパク質を多く取りましょう。厳格なヴェジタリアンでなければ、鶏肉、ターキー、魚なども。シナモン、クローブ、黒胡椒など温めるスパイスを加えて消化を促しましょう。少量のワインを食事に足すと、アグニ(消化の火)を活性化させ、食欲が増進し、血流がよくなります。冷たい飲み物はやめて(カパとヴァータを悪化させます)温かいお湯、お茶、また時にはココアやチャイにしましょう。



暖かくして


冷たい風を避けて、温かい服を着て、外では帽子を忘れないで。(おばあちゃんは正しい。体の熱の半分以上は頭から失われるんです)また、耳や首を覆ってヴァータやカパを増やさないように。



風邪を治す


アーユルヴェーダ的には、風邪はカパとヴァータの不調です。体に、冷たく湿ったカパの質が増えて鼻づまりの原因になり、同時にヴァータが増えてアグニが減少し寒気がして食欲がなくなり消化力がなくなります。では、その方法は?

  • 生姜
    生姜は風邪に一番いいお薬です。ジンジャーティーをのみ、生姜と炭酸を入れたお風呂に入る(重曹1/3カップに生姜パウダー1/3カップをお風呂に入れ、首から下を浸かります)、または生姜のスチームを試しましょう。小さじいっぱいの生姜パウダーを500ccの水で煮ます。火を消したら頭の上にタオルを置き、約5分、鼻腔からその蒸気を吸いましょう。鼻づまりが治り、すっきりするでしょう。


  • ビタミンCを取る
    最長3ヶ月間、毎日500mg摂ってみましょう。


  • 自然の点鼻薬を使う
    ナシヤで鼻腔を潤し、風邪の炎症やくしゃみを解消しましょう。頭が後ろに倒れるように肩の下に枕を置いて仰向けに横たわり、鼻腔が天井を向くようにします。溶かしたギー3〜5滴を両鼻腔に垂らし、優しくオイルをすすり込みましょう。このナシヤは朝と夜に行えます(空腹時に、そして入浴前後最低1時間はあけましょう)。


  • お白湯を飲む
    日に数回お白湯を飲むと、体から毒が出されて治癒が早まります。


  • 乳製品を断つ
    ヨーグルト、チーズ、牛乳、アイスクリームなどの乳製品は、鼻づまりがなくなるまで絶対にやめましょう。




どうして冬になると食欲が増えるの?


寒い気候に応じて、熱を失わないように体は汗腺や表面の結合組織を収縮させます。それによって周りの組織の熱が胃など体の中心に集まります。ですからアグニ(つまり食欲)は冬に強くなります。しかし、カパやヴァータが悪化すると、アグニは急落し、風邪をひきやすくなり、血流が悪くなり、関節が痛み、悪い感情が出てくるのです。