2018年5月31日木曜日

<研究>瞑想が不安を解消し循環器の健康を促進する 
Study: Meditation Improves Anxiety and Cardiovascular Health

US News からです。

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ミシガン工科大学の研究によれば、1時間の瞑想(メディテーション)が不安症を緩和し循環器の健康を促進する可能性がある。
60分間の瞑想後、参加者の心拍数や脈動圧の降下が観察された。また、一週間後でも不安レベルが低くなったままだという参加者の方向もある。生徒主導で行われたこの研究では、たった1時間のマインドフルネス瞑想が参加者の不安感を減少させ、いくらか心臓病のリスク要素を減らすことがわかった。軽度から中度の不安症のある成人らは、1時間のメディテーションたった一回のセッションで心理的な安心感を得られたという。

長期間のメディテーションの効果については多くの研究によって不安が取り除かれることがわかっている。しかしながら、短期間のメディテーションについては少数しか行われていない。ミシガン工科大学のプレスリリースによれば、当大学の生物化学准教授ジョン・ドローチャーと彼のチームは、「短期のマインドフルネスの認知と循環器系への効果を探り、抗不安症の治療や介入の立案方法を改善したいと考えたという。

「たった1時間のメディテーションでも、不安や循環器疾患リスクのマーカーのいくつかが減少するようだ」とドローチャーは述べた。

60分のセッションの間、参加者らは20分間瞑想したのち30分間の「身体のスキャン」を行うよう指示された。つま先から始め、身体の各部分一度に一箇所だけに深く集中するよう言われた。この行動は、細部への注意からより広い意識へと精神を移す訓練である。最後は、10分間の自ら行うメディテーションでセッションを終了した。

「身体のスキャンのポイントは、足親指など身体の一部分に集中することができるなら生活の中のストレスのある事柄により容易に対処することができるようになることです。生活の他の事柄にストレスを感じるよりある一部分に集中することが習得できます」この研究を発案した卒業生であるハンナ・マーティは述べた。




https://www.usnews.com/news/health-care-news/articles/2018-04-20/study-meditation-improves-anxiety-and-cardiovascular-health

2018年5月28日月曜日

股関節と膝の健康  
Healthy Hips and Knees

ひざ痛や腰痛を経験したことのある人なら、ヨガクラスでよくある広範囲の動作やポジションを試すなどもっての他で、しゃがんだり階段を降りたりというちょっとした動作でさえも辛いことを知っているでしょう。痛んだ膝や腰を一定期間大事に使っている間に脚のバネがなくなっていき、悪化を怖がっているうちに完全に動けなくなるなど、実際には状況をもっと悪化させることにもなり得ません。幸いにも、スペースを作って膝や腰の痛みを緩和する多くのツールがヨガにはあります。

急性の怪我を除いては、膝や腰の痛みは消耗が原因で起こることがほとんで、微細な非対称によってさらに炎症する場合もあります。腰のバランスの悪さが膝の位置調整を妨げ、またその逆もあります。股関節(球窩関節)の可動域は、膝(蝶番関節)よりも大きいです。膝が屈曲・伸展のために作られている一方で、股関節はさらに内外転、内外旋することも可能です。股関節での動きの中で、その可動性が限られたりあるいは過度に動くと、膝が拗れたり傷ついたりすることがあります。例えば、上脚が股関節で外旋しにくいと、下脚が代わりに回転して補い、それが膝を捻って関節まわりの結合組織が過度に伸びてしまいます。ヨガでは、股関節の動きが最大になるよう股関節や腿のまわりにある筋肉をストレッチ、強化することができます。そしてそれが膝を守ることになります。



腰と膝のための安全なシーケンス


膝の問題は、痛みが現れ始めるまで関節が悪化するのに何年もかかることがある股関節より早く問題が現れがちです。膝の痛みや腫れがあるのなら、荷重のないアサナの練習を始めるの最善です。下記のシーケンスのスプタ・パダングシュタサナ I(横たわった足親指のポーズ I)やウパヴィスタコナサナ(座位の前屈)など、伸展した脚を膝関節の上に調整するポーズを選択しましょう。

荷重のかかるアサナでは、膝が曲がっていてもまっすぐであっても、膝が正しい位置に置くことが重要です。股関節の正しい外旋によって膝が安全に屈曲できるパールシュヴァコナサナ(体側を曲げるポーズ)や、足首、膝、股関節を立っている脚の上に並べることで腰が安定するウッティタ・ハスタ・パダングシュタサナ(伸展した手と足親指のポーズ)で、これを細かく見ていきましょう。

膝を曲げたポーズでは、膝の内側が外側以上に伸展・収縮しないようにしましょう。もし、ヴィラサナ(英雄のポーズ)などで膝を90度以上曲げることが難しい場合は、巻いた布や折りたたんだブランケットなどのプロップスを膝の後ろに置いて関節にスペースを作るようにしましょう。膝を曲げる動きをした後は、膝を伸ばしたアサナで再度膝関節を伸展させなければなりません。

こうした原則をもっと細かく見ていきましょう。下記のシーケンスでは、各ポーズを左右どちらも1ー2分間ホールドします。



スプタ・パダングシュタサナ I (横たわった足親指のポーズ I )




このポーズでは股関節の屈曲が必要となりますが、股関節の回旋や内外転はしないので膝の内側と外側は同様に伸展します。仰向けに横たわり、両脚を伸ばし両腿を床に下ろします。背中がニュートラルな状態で腰椎が床に着いていなくても、腰部は長く感じるようにしましょう。つま先と両膝はまっすぐ天井に向けておきます。ふくらはぎからかかとまで伸ばし、足裏を広げましょう。

右膝を胸に引き込み、右足の母指球あたりにベルトをかけます。右の腰を床に押し付けながら、床と直角になるまで右脚を挙げましょう。脚をまっすぐ伸ばせないとき、右の臀部が床から浮いてしまう時は、足を頭からもっと遠くへ持ち上げます。母指球を引き込むようにベルトを床の方向に引きます。右の足裏を天井と平行に保ち、左のつま先と膝はまっすぐ上を向けておきます。




次にベルトを右足のかかとにもどし、母指球を天井へと持ち上げながらベルトをかけた右かかとの内側を押しましょう。右腿の前を脚の裏側へと押し脚を完全に伸ばします。ベルトに向かってかかとを押しながらベルトを引いて、右腿を股関節のくぼみへと引きます。右の腰の外側を床につけたまま、左の大腿骨を床に押し下げましょう。左のふくらはぎからかかとに向かって伸ばします。右の母指球を持ち上げながら右膝がまっすぐ前に向くように気をつけましょう。

右膝を曲げて胸に引き、脚を伸ばして床に降ろし、左側に進みます。このポーズを何度か両サイド行い膝の痛みを緩和しましょう。



ウパヴィスタ・コナサナ(座位の前屈)






体の前に両脚を伸ばし、ダンダーサナ(杖のポーズ)で床に座ります。そして、両手で膝の内側を支えて両脚を大きく開きます。腰の横に両手を起き、上体はまっすぐ引き上げます。膝とつま先をまっすぐ天井に向けましょう。両脚が外に回転したり腰が沈んでいたら、腰が自然な曲線になる高さまで折りたたんだブランケットをお尻の下に置きましょう。そして骨盤の底から喉の上部に向かって背骨の前を伸ばします。

腿の前面を裏側に、それから両脚の裏側全体を床に向かって押しましょう。(ブランケットの上に座っている場合は脚の裏側を下方に下げます。)両かかとを床に着けたまま、ふくらはぎの筋肉を膝からかかとの方向へ伸ばします。この状態で数分座ったら、両脚をもう少し開くこともできるでしょう。腰のすぐ後ろで床を手の指先で押し、床からお尻を数センチ持ち上げ、骨盤を前へ押して両足がもう少し離れるようにスライドさせ、そしてお尻を降ろします。両脚がさらに大きく開いたら、腿の内側と膝の内側が伸びるのを感じるでしょう。足とつま先はずっと真上に向くように気をつけましょう。ウェストの横と肋骨を骨盤から離すように持ち上げ、胸を開きます。

このポーズから出るには、両手で膝の内側を持って脚を引いて膝を曲げ、それから両脚をもどして閉じます。



パールシュヴァコナサナ(体側を曲げるポーズ)






パールシュヴァコナサナでは、曲げた膝は足の中指の方向に向けなければなりません。硬い内転筋や外旋しにくい股関節のために膝が内側に入ることがしばしばありますが、膝の内側に余分な負荷をかけてしまいます。腿の基部である股関節から正しく外旋し、脚を安全にそして均等に曲げましょう。この動きで、硬い内腿がストレッチされ腰の外側が強化されるので、股関節を安定させるのに役立ちます。

タダーサナから、両脚両腕を広く開き、手を足の上にします。右足の後ろにブロックを起きましょう。右足を90度外に回し、左足はやや内側にします。右脚全体を外に回転させ、股関節と膝の中心、足首の中心をを結ぶ脚の中線が右足の中指が直線上に並ぶようにします。左かかとの外側を床にふみこんで脚を伸ばしましょう。膝が足首より前にいかないよう右脚を90度に曲げながら回転し続けます。右の股関節、膝、足首の中心が一直線に並ぶように保ちましょう。

左かかとの外側を踏み込んだまま、息を吐いて上体を右の方向へ伸展させ、右足の外側に置いたブロックに右手を置きましょう。右腰の外側を内腿に向かって前へ動かし、右膝は外側にある右上腕と押しあいます。左肘を曲げて左腰に手をおきます。左かかとの外側を根付かせ続けて体重が両脚に均等にかかるようにしましょう。左肩を後ろへ回し胸と骨盤の前面を回転させて天井の方向へ向けます。ポーズから抜けるときは、左かかとを踏み込みながら左腕を引き上げて左脚を伸ばしましょう。反対側もくりかえします。


ウッティタ・ハスタ・パダングシュタサナ(伸展した手と足親指のポーズ)


この片足のバランスポーズは、足首と膝、股関節のアライメントを意識して両腰の安定性を向上するのに役立ちます。



股関節程度の高さの壁や棚などを探し、それに向かって脚の長さの距離の位置でタダーサナ(山のポーズ)で立ちます。両手を腰にして右かかとを体の前にある棚に置きましょう。右脚を伸ばし、左足はまっすぐ前に向かせて置きます。脚を伸ばせない、あるいは左足を前に向かせたままにできない場合は、もっと低い棚を試してください。左かかとの内側を床に押し付け、膝頭をまっすぐ前に向けたまま左腿の前を腿裏に向かって押します。左股関節が左足首の真上に来て、脚が床と垂直になるようにしましょう。右腿を下方へ下げます。両脚を伸ばしながら、膝ではなく腿の上部(股関節に近い方)から後方へ引きましょう。両腿の前と両膝は強く保ち四頭筋を働かせて、膝頭から離しましょう。

左腰を左につき出したりして左腰の外側を落ち込ませないようにしましょう。そうではなく、左かかとの内側に体重をのせ、腿の外側を内腿に向かって動かします。左脚と腰を安定させたまま、右腰の外側を床に向かって下げ、ウェストの右側は引き上げましょう

息を吐いて右膝を曲げ、足を床に降ろしてタダーサナに戻しましょう。反対側も繰り返します。


このポーズの二番目のヴァリエーションは、脚を横方向に伸ばします。90度左に回転して、両足が壁や棚と平行になるようにします。つま先と膝は真上に向かせて右脚を棚に乗せます。左脚はまっすぐのまま腿の上部から後方へと押します。右脚を伸ばし右腰の外側とお尻を床に向かって下ろしましょう。右脚を外に回転させて膝を上に向けて股関節を下げておきます。左腰の外側が落ち込まないように気をつけましょう。1つ目のヴァリエーションのように、左かかとの外側を床に押し付け左の腰と膝を脚の内側へと動かしましょう。

スムーズに呼吸し、ウェストと胸を骨盤から離します。ポーズをはめてタダーサナでしばらく立ってから、反対側で繰り返しましょう。


ヴィラサナ(英雄のポーズ)





ヴィラサナは股関節、膝、足首の非対称や硬さに対応しながら、疲労した脚の筋肉を深くリラックスさせます。このクラシックなポーズは関節に問題のある人にとって難しいのですが、ここにあるヴァリエーションは簡単でリラックスできます。4枚のブランケットとブロックひとつが必要です。

2枚のブランケットを一緒に長く太く巻きましょう。もう1枚は半分の厚みで巻きます。両膝は揃えて体の後ろで両足を離し、薄く巻いたブランケットの上に膝の下部、脛の上部をのせ、そして足首は太い方に乗せます。お尻を持ち上げて平らに畳んだ4枚目のブランケットを膝の後ろに置きましょう。足は真後ろに向けてつま先は床に下ろします。ブロックをお尻の下そして足首の巻きの上に水平に置き、両かかとの間に座りましょう。臀部は下方に落ち着かせてください。骨盤を少し持ち上げなければポーズを続けられないと感じたらもっとサポートを増やしましょう。腿の上部と鼠蹊部の内側が下がるとともに、胴部と胸を骨盤から持ち上げましょう。両脚の前にストレッチを感じるかもしれませんが、膝に痛みを感じないようにしなければなりません。

このポーズから出るのに必要なことは、膝を捻らずに両脚を伸ばすことです。まずお尻を持ち上げてブロックを外します。両手を膝の前の床につき、ブランケットの後ろの床でつま先を立たせ、そしてアド・ムカ・シュヴァナサナ(下向きの犬のポーズ)に押し上がります。両腿と両膝を強く保ち、腿の前を脚の後ろ側へと押し、膝の裏を完全に伸ばします。ハムストリングをお尻に向かって持ち上げ、ふくらはぎとかかとを床に下ろしましょう。





(出典)https://yogainternational.com/article/view/healthy-hips-and-knees

2018年5月24日木曜日

ゆっくりした呼吸と落ち着きの関係性 研究で明らかに 
Study shows how slow breathing induces tranquility

今回はスタンフォード大学の研究からです。
なんだか小難しいことが書かれていますが、呼吸をゆっくりにすると精神的に落ち着くメカ二ズムが科学的に証明されてきているということです。今まで、経験的に理解されてきていることも実際にどのような働きをしているのかを探求するその努力には驚かされます。きっとこうした研究が、病気を直したり予防したりすることに役だっていくのでしょう。
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スタンフォードの科学者らが、脳の呼吸中枢内にある脳全体の興奮を引き起こしている組織と行動の伝達を行なっているニューロンの小さなグループを特定した。

試してみよう。ゆっくり滑らかに呼吸しよう。穏やかな感覚が広がるはずだ。次は早く慌ただしく呼吸してみよう。緊張感が高まってくる。なぜだろう?

これまでは、科学では答えることのできなかった問題だ。

スタンフォード大学医学部の新しい研究では、呼吸を心の状態に繋げる一塊りの神経細胞が脳幹で確認された。

この発見を伝える論文は3月31日のサイエンス誌で公表された。生化学教授であるマーク・クラスノウ医学博士(PhD)が責任者である。主著者は、スタンフォード大学院を卒業し現在カルフォルニア大学サンフランシスコ校の学部員であるケヴィン・ヤックル医学博士(PhD)である。

医師らは、ストレス障害の患者に呼吸コントロールのエクササイズを処方することがある。同様に、プラナヤマ、つまり興奮して自制心を失った状態から意識をより瞑想的なものへと変えるために呼吸をコントロールすることの練習は、事実上全てのヨガの中心的なものだ。

「この研究のおもしろいところは、それがどう機能しているのかを細胞レベル、分子レベルで理解することができることだ」クラスノウは言う。


ニューロンの微小な塊


呼吸を弛緩、注意、興奮、不安などと繋げるニューロンの微小な塊が脳幹の深部に存在する。クラスノウが呼吸のペースメーカーと呼ぶエリアにあるこの塊は、UCLAの神経生物学教授であるジャック。フェルドマン博士らの研究によりマウスで発見され、その発見は1991年に発表されている。それ以降、同じような組織が人間にも確認されてきた。

「呼吸のペースメーカーは、ある意味で、心臓のペースメーカーよりもタフな仕事をしている」ハワード・ヒュー医学研究所の研究者でもあるクラスノウは述べている。「心臓の一元的で緩急の連続とは異なり、呼吸には多くの全く異なったタイプがある。規則的なもの、興奮、ため息、あくび、息を飲む、眠る、笑う、泣くなど。私たちは、呼吸中枢の異なったニューロンがこれらの異なる呼吸を作り出しているのではないかと考えた」

その直感で、ヤックルは呼吸中枢があるマウスの脳幹の一部を特定的に活性化させる遺伝子のリストを集めるため、公のデータベースを詳しく調べた。この中枢の専門用語は、プレベツィンガーコンプレックス、あるいはプレベットCという。

彼は、こうした遺伝子の多くを正確に捉え、60種以上の異なるニューロンのサブタイプを特定することに成功、遺伝子の特徴によって物理的に特定した。これらの遺伝子とそのレシピであるタンパク質を、様々なサブタイプに照準をあてるマーカーとして使用できたのだ。


ニューロンの破壊


今や、科学者は実験マウスで各ニューロンの役割を体系的に評価できる。技術の進歩によって、活性遺伝子の特徴を元にこれらのサブタイプを選別的にひとつだけ壊すことも可能だ。そしてこうしたサブタイプの欠如が動物の呼吸にどう影響するのかを観察した。2016年、フェルドマンとのコラボレーションで、「ため息」というある呼吸だけをコントロールしているプレベットCのニューロンを取り出すことに成功した。これを破壊することでため息が消滅したがその他の呼吸には影響がなかった。この発見は2016年のNature誌に発表された。



(出典)https://med.stanford.edu/news/all-news/2017/03/study-discovers-how-slow-breathing-induces-tranquility.html

2018年5月16日水曜日

ヨガが重症の慢性腰痛を緩和 
Yoga eases moderate to severe chronic low back pain

以下は米国の国立衛生研究所のサイトにあった記事です。
環境に関わらずヨガが腰痛を和らげることができるのかが調査されました。
道具や広いスペースの必要がなく誰にでもできるところが、他のアクティビティと比べてヨガが優れているところだと思います。
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米国立衛生研究所

  • 医療が行き届いていない地域での深刻な慢性腰痛を緩和するのに標準的な運動療法と同様の効果がヨガにあると研究者が明らかにした。
  • その結果は、慢性的な腰痛患者への治療の一環としてヨガが有益であることを示唆している。

腰痛には、鈍く継続的な痛みから動けなくなるほどの急で激しいものまである。痛みは事故や重いものを持ち上げた時に突然現れたり、脊椎の老化でゆっくり起こるものもある。ほとんどの場合、腰痛は3ヶ月以上続く(慢性痛)。約20%の慢性腰痛は、1年以上続く。

軽度から中程度の慢性腰痛患者の最近の研究では、慎重に合わせた一連のヨガポーズを行うことで痛みを和らげ歩行や運動の能力の向上に役立つ可能性を示唆している。ヨガは古代インドの哲学から始まっている。現代行われているように、多くは身体的ポーズと呼吸法、瞑想やリラクゼーションの組み合わせだ。これまでのヨガの研究のほとんどが、中級階級の白人を対象にしている。しかし、経済的に恵まれないコミュ二ティの人々は不自然なほど慢性腰痛に悩まされている。

医療が行き届いていない地域の人々の痛みの緩和や運動の向上にヨガが役立つのかを研究するため、ボストン大学医学部、ボストン医療センターのロバート・セイパー博士が率いるチームにより主に低所得で様々な人種の成人、中重度の慢性腰痛を持つものについて調査した。研究者らは新しい治療(ヨガ)が現在の治療(理学療法)と同様の効果があるのかを評価するように作られた非劣性試験を行い、国立衛生研究所の国立補完統合衛生センター(NCCIH)の出資で行われた。結果は2017年6月20日、Annals of Internal Medicine でオンライン発表されている。

被験者らは、無作為に3つの治療グループに分けられた。慢性腰痛を持つ人のために特別に考えらたヨガのクラスを12週間受けたグループ、12週に渡って理学療法を15回受けたグループ、慢性腰痛のセルフケアについての教育本とニュースレターを与えられたグループである。研究者らは、その後40週に渡り被験者の追跡を続けた。この期間、ヨガと理学療法のグループは、自宅で行い続けるかヨガクラスや理学療法セッションを専門家とともに行うかを無作為に指示した。

3つのグループで身体機能の向上や痛みの減少が報告された。しかし、ヨガと理学療法のグループは、情報だけを与えられたグループよりも、一年後に鎮痛剤の服用をやめる確率が顕著であった。この結果は、慢性腰痛患者にとって体系化されたヨガ・プログラムが理学療法の相応な代替となる可能性を示している。

「私たちのものを含めて、ヨガが慢性腰痛に効果的だという研究はたくさんありますが、これまではほとんど白人で中級階級の個人を対象にしたものでした」セーパーは説明する。「慢性腰痛は、経済的に恵まれない人々に不均衡に強い影響を与えます。ですので、ヨガが効果があるのかということと同時に、医療の行き届いていない人々に受け入れてもらえるのかをテストするのが重要だと感じたのです」

—by Tianna Hicklin, Ph.D.






(出典)https://www.nih.gov/news-events/nih-research-matters/yoga-eases-moderate-severe-chronic-low-back-pain

2018年5月14日月曜日

舌のスクレーピング:効能の多い古代の健康法 
Tongue Scraping: The Many Benefits of an Ancient Practice


舌のスクレーピングは西洋では最近の新しい話題ですが、このシンプルな朝の習慣はアーユルヴェーダの世界では何千年にも遡ります。チャラカ・サムヒタやバヴァプラカーシャなどの素晴らしい文書には、舌のスクレーピングは、より健康な体のためになによりも毎朝の習慣として行うべきだと記されています。


「舌は優しく心地よく擦り取るべきで、これが舌の汚れや口内の嫌な味や匂いを取り除き、活性させてくれる」バヴァプラカシャ5章15節


嬉しいことに、古代の書物に書かれている多くのアーユルヴェーダの実践と異なり、舌のスクレーピングは時間がかからず簡単でお金もかからず、毎朝行うことも全くもって可能です。どのようにスクレーピングするかの前に、この毎朝の習慣の効能を見ていきましょう。


舌のスクレーピング5つの主な効能


1. 口内の悪いバクテリアを除去


夜間、身体は昼間に食べたものを消化し内臓を解毒するために一所懸命です。この解毒のため、身体から排出する方法として舌にこの毒素の一部が残ってしまうのです。毎朝一番に舌をスクレーピングすることで、この不必要なバクテリアを再吸収する可能性を消すことができるのです。


2. 口臭を除去


上記のように、舌は体からいらないバクテリアを除去する器官であり、毎朝舌の表面が層でコーティングされてしまうこともあります。この死んだバクテリアが舌の上に残っていると、口臭の原因になること間違いなしです。歯や舌も歯ブラシで磨いても、舌のスクレーパーのように効果的ではないと証明されています!


3. 内臓を目覚めさせる


舌の各部は体の各内臓に関連しています。朝一番に舌をスクレーピングすると、これらの内臓を間接的に刺激し目覚めさせ、消化を促進し排泄を促します。


4.味蕾を開いて高める


アーユルヴェーダによれば、消化の第一段階は口内の味覚から始まります。慢性的に舌にバクテリアの層がある状態では、味蕾は鈍感になりちゃんと働かなくなるでしょう。これが結果的に体が適切に食べ物を消化する機能を下げることになります。


5. 舌を見て、毎朝、内臓の健康を確認


舌は体内で何が起きているかの鏡なのです。例えば、体内に毒素が増えると起床時の舌の上に厚い層ができます。ですから、毎朝舌をチェックしていれば、日々変化する健康を確認する窓となるのです。自分に合っていない食事に気づかせてくれたり、体内のバランスが崩れている信号を送ってくれるのです。もちろん、あなたの舌が艶やかできれいなら、あなたは健康だという証拠でしょう。舌の状態と体内のバランスを知るにはAyurvedic Tongue Analysis(英語)を読んで見てください。



舌のスクレーピング簡単な5ステップ


  1. 起床時に洗面所の鏡の前で舌を出します。スクレーピングを始める前に舌の変化やバランスが崩れている兆候がないかを観察しましょう。
  2. 変化をみたら、タン・スクレーパーをぬるま湯や必要なら石鹸で洗います。
  3. スクレーパーの端を優しく舌にスライドさせます。この動きを舌の奥から先に向かって一回にひと擦り行います。
  4. 擦り取るごとに、スクレーパーについた舌苔をぬるま湯で流しましょう。
  5. ステップ3、4を7〜10回繰り返しましょう。


完全に擦り取れたら、ぬるま湯でスクレーパーを洗い、翌朝のために清潔な場所にしまいます。もう少し覚えておくべきコツをお教えしましょう。
  • 力を入れすぎないで。舌のスクレーピングは優しく心地よい方法で行うべきです。痛みや出血は絶対に起こさないようにしましょう。
  • 舌の奥に時折現れる乳頭突起に気をつけましょう。これらは自然に起こるもので、注意してこするか完全に避けるようにします。
  • 刺激性があるため、舌のスクレーピングは朝だけにして夜間は避けるようにしましょう。


タン・スクレーパーの購入を考えるのなら、ドーシャ毎のおすすめ材質がこちらです。
  • ピッタ: 銀がよいと言われています
  • カパ:銅がよいと言われています。
  • トリ・ドーシャ(どの体質にもよい):ドーシャが何かわからない場合、上記の材質が入手できないときは、どの体質にもあうと言われているステンレスを使いましょう!



(出典)https://svasthaayurveda.com/tongue-scraping-the-many-benefits-of-an-ancient-practice/