環境に関わらずヨガが腰痛を和らげることができるのかが調査されました。
道具や広いスペースの必要がなく誰にでもできるところが、他のアクティビティと比べてヨガが優れているところだと思います。
-------------------------------------------------------------------
米国立衛生研究所
- 医療が行き届いていない地域での深刻な慢性腰痛を緩和するのに標準的な運動療法と同様の効果がヨガにあると研究者が明らかにした。
- その結果は、慢性的な腰痛患者への治療の一環としてヨガが有益であることを示唆している。
軽度から中程度の慢性腰痛患者の最近の研究では、慎重に合わせた一連のヨガポーズを行うことで痛みを和らげ歩行や運動の能力の向上に役立つ可能性を示唆している。ヨガは古代インドの哲学から始まっている。現代行われているように、多くは身体的ポーズと呼吸法、瞑想やリラクゼーションの組み合わせだ。これまでのヨガの研究のほとんどが、中級階級の白人を対象にしている。しかし、経済的に恵まれないコミュ二ティの人々は不自然なほど慢性腰痛に悩まされている。
医療が行き届いていない地域の人々の痛みの緩和や運動の向上にヨガが役立つのかを研究するため、ボストン大学医学部、ボストン医療センターのロバート・セイパー博士が率いるチームにより主に低所得で様々な人種の成人、中重度の慢性腰痛を持つものについて調査した。研究者らは新しい治療(ヨガ)が現在の治療(理学療法)と同様の効果があるのかを評価するように作られた非劣性試験を行い、国立衛生研究所の国立補完統合衛生センター(NCCIH)の出資で行われた。結果は2017年6月20日、Annals of Internal Medicine でオンライン発表されている。
被験者らは、無作為に3つの治療グループに分けられた。慢性腰痛を持つ人のために特別に考えらたヨガのクラスを12週間受けたグループ、12週に渡って理学療法を15回受けたグループ、慢性腰痛のセルフケアについての教育本とニュースレターを与えられたグループである。研究者らは、その後40週に渡り被験者の追跡を続けた。この期間、ヨガと理学療法のグループは、自宅で行い続けるかヨガクラスや理学療法セッションを専門家とともに行うかを無作為に指示した。
3つのグループで身体機能の向上や痛みの減少が報告された。しかし、ヨガと理学療法のグループは、情報だけを与えられたグループよりも、一年後に鎮痛剤の服用をやめる確率が顕著であった。この結果は、慢性腰痛患者にとって体系化されたヨガ・プログラムが理学療法の相応な代替となる可能性を示している。
「私たちのものを含めて、ヨガが慢性腰痛に効果的だという研究はたくさんありますが、これまではほとんど白人で中級階級の個人を対象にしたものでした」セーパーは説明する。「慢性腰痛は、経済的に恵まれない人々に不均衡に強い影響を与えます。ですので、ヨガが効果があるのかということと同時に、医療の行き届いていない人々に受け入れてもらえるのかをテストするのが重要だと感じたのです」
—by Tianna Hicklin, Ph.D.
(出典)https://www.nih.gov/news-events/nih-research-matters/yoga-eases-moderate-severe-chronic-low-back-pain
0 件のコメント:
コメントを投稿