パタンジャリのヨガスートラにこう書かれています。
「Yoga Chitta Vritti Nirodha」つまり、ヨガとは心の揺れを死滅させることだと。「死滅」と聞くとビクッとしますが(笑)よく言う「頭の中を空っぽにする」に近いように思います。そのためには、まず忙しく動き続ける思考に気づく必要があるのです。さて、どうやったらいいのでしょうか?
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マインドフルで私たちの体験に深く繋がる静かな時を持つことは、いつでも可能です。こうした時間は、吸う息と吐く息の間の瞬間に毎回訪れ、目を閉じて思考を解いた時、壮大な星空の下に座る時に存在するのです。
けれど、多くの人がそうであるように様々なノイズに浸りきった社会に生活していれば、そうした静かな瞬間の体験というのはごくごく希なことでしょう。そして沈黙から離れてしまえば、それが戻ることは不可能に感じるでしょう。しかし、少しの意思、そしていつも行動している人間ではなくヒトとしての私たちに繋がる意識的な努力によって、静かな時が浮上するスペースを作ることができるのです。
日常で静寂とまた繋がる方法をご紹介しましょう。
1. 朝一番に
この内への作業は、単にどう感じているかを観察し今日1日の心構えを行うことかもしれません。また、アサナや瞑想の練習、日記を書いてもいいでしょう。あなたの習慣がなんであれ、より意識をもって朝を始めることは安定の効果があり、1日をあなた自身と過ごすことができるでしょう。
2. 食事の前に
食べたものの結果については私たちは大変意識を向けていますが、間違いなく食べ方も重要なのです。気づきをもって食べた食事は、味をより楽しめるのはもちろん、栄養の消化もいいのです。
食事を始める前に、目を閉じ、深く数呼吸し、母なる自然の豊かさに感謝し、自分を育む時間に感謝しましょう。短いお祈りをしてもいいでしょう。私は、このウパニシャッドの食事の祈りを食事前に行って成長したので、今では心の中で唱えてから食べます。
私たちをひとつにしてください
私たちを一緒に食事させてください
私たちがお互いに必要でありますように、
私たちが真実を放ちますように
命の光を放ちますように、
誰をも避難しないでいられるように
けして否定を抱かぬように
この祈りでもなんでもいいのです。あなたに響くマントラや文章などを選びましょう。
3. マインドフルな気づきを実践する
1日のほとんどを仕事場や戸外、その中間どこで過ごしていても、周囲に注意を向けましょう。どんなによくない場所でも自然の不思議な力を感じられるものがあるはずです。ついこの間、私はバスルームの壁に動く光の形に魅せられている自分に気づきました。この観察の実践で、あなたの1日を構成している一瞬一瞬に、より存在感を与えるのです。
下界を観察すればするほど、自分自身を世界の一部として見ることができ、根底にある繋がりを意識することができます。わたしたちの呼吸のリズムが、通り過ぎる自転車のペダルと同期しているのに気づいたり、野生のたんぽぽの強さに気づいて自身の決意が強く感じたりするのです。それが何であれ、あなたと周りの環境が分かち合っている存在の根を観察することでこの共鳴に近づけるのです。
4. 感謝を実践する
感謝は幸運な偶然という小さなものから惑星の位置といった大きなものまで、そして困難の時など全てを受け入れる助けとなります。全ての体験は、日々の生活のノイズの背後にある静寂と繋がる源となりえます。感謝と繋がるために立ち止まることは、満ちた人生の理解において全ての体験が持つ役割に敬意を払うことになるのです。
5. 呼吸する
呼吸は命の源です。呼吸に意識を向けると心が落ち着き、体にエネルギーが満ち、命の根源により強く繋がります。自然の呼吸を観察し、気づきをもって集中しましょう。このシンプルな練習は内なる静寂に繋がるためのいつでも使えるツールなのです。
6. 寝る前に
今この場に完全に存在することで、静寂の時は豊かさをもたらしてくれます。内側と外側、宇宙と大地、陰陽のバランスは、人の体験に大きな満足感を作り出します。
この内なる静寂と親友のように仲良くすれば、毎日あなたのところに訪れてくれるでしょう。
あなたは静寂の灯台です。光を灯せば、静寂があなたを探し出してくれるでしょう。
(出典)https://yogainternational.com/article/view/cultivating-quiet
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