ポーズの具体的な緩和方法があります。
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テニス肘の生徒のために
数多くのヨガ・ポーズは、テニス肘の人が避けるべき(つまり手首と肘を伸展しながらの負荷をかける)ポジションにならなければなりません。手首と肘を進展させて手と腕に荷重のかかるポーズを以下のように緩和することで、練習に気付きがもたされポーズをここりよく感じられるようになります。
1. 手首伸展の角度を小さくする
テーブルトップやプランク、チャトゥランガなどのポーズでは、手首は90度に伸展させなければならず、これは私たちほとんどの人にとって可能な最大の角度です。テニス肘の人の手首にかかる荷重を減らすには、ヨガ・ウェッジ(ドアストッパーのようなもの)を使って手の手首側を高くしてシンプルに角度を小さくするとよいでしょう。あるいは、テーブルトップなどのポーズでは、両手を手首の少し前に動かしましょう。(この緩和法は肩に大きな負荷がかかるので、プランクよりはテーブルトップの方がよりよいでしょう)
ウェッジを使ったテーブルトップ |
より深刻なテニス肘の場合は、拳を下にしてダンベルを強く握り手首をまっすぐにして伸展角度を0度にしましょう。
ダンベルを使ったテーブルトップ |
または、拳や前腕を使ってもよいでしょう。(キャット・カウなどのポーズで前腕をブロックの上におくなどしていつもの形を保つこともできます)
ブロックを使ったキャット・カウ |
2. 両手と両腕の荷重を減らす
両手に(上記のようにウェッジやダンベルを使って)荷重をかけるときは、肘や手首など脆弱な組織にできるだけ守るように両手への圧力を小さくします。例えば、プランクやダウンドッグではなくテーブルトップを練習したり、チャトゥランガやアップドッグで両膝をついたまま行ったりしましょう。
こうしたポーズで手首にほとんど圧力をかけないようにするには、壁に向かって立って垂直で練習することも可能です。
壁でのチャトゥランガ |
3. 肘のアライメントに気を付ける
テーブルトップやプランク、チャトゥランガ、ダウンドッグ、アップドッグなどのポーズでのアライメントに関するリーフの助言はこうです。「肘の目(内側)を親指と人差し指の間に向けると肘の伸筋腱の負荷を減らすことができ、筋肉のよいバランスを促すことで肘の負荷を下げるのに役立つ」
「二頭筋や三頭筋の強い支持がなければ、肘を横切る他の筋肉や腱すべてにより多くの負荷が、特にテニス肘には、かかることになる。肘の内側と外側の筋肉バランスが安定性には重要で、肘の両側から「助け」を受けられなければ炎症した腱は間違いなく負荷を感じる」と彼は説明します。
4. 両肩を並べる
ではどうすればいいのでしょう?「プランクのようなポーズでは、肩を耳の方にすくめるのを避ける。かわりに、背中側で肩甲骨を強くそして安定して保つ。プランクからチャトゥランガに降りるときは、肩甲骨が自然に近づき合う。この動きで肘への負担が最小化され、腕の伸筋へのストレスが三角筋と菱形筋に移る。強い上背部の筋肉にストレスを移せば移すほど、肘に全てを任せることというがなくなっていく」
プランクからチャトゥランガに降りるとき、両手の位置などの他の要素がどのように肩のアライメントに影響するか気づいてみましょう。リーフによれば、この移行のときに手の手首側を胸郭の下端近くに置き続けないで、肩の下に置いておけば「肩が床に落ち込むのを防げ、胸筋がほとんど全ての仕事を受け持つ必要もなく、肩関節の前の損傷や肘へのさらなる負荷を防ぐこともできる」
テニス肘のための3つのストレッチ
腱炎に関係する痛みを緩和するための次の3つのストレッチをリーフが提案しています。しかし、腱炎と診断された人やテニス肘が1年以上続く人は、医師やセラピストの治療を受けるまでこうしたエクササイズは控えた方がよいでしょう。
ストレッチを始めてもよくなったら、ヨガの練習の中にこうしたストレッチを入れてみましょう。リーフはまた、肘や前腕に痛みを起こすどんな運動でも前後でこのストレッチをして痛みが緩和されるか試してみて欲しいと言います。
1. 手の裏を引く
山のポーズで立ちます。右腕(あるいはテニス肘のある方。右の方をよく使う人が多いので右がほとんどです)を体の前に上げ、掌を内側に指先を床に向けて手首を曲げます。
左手を右手の裏に置き(手首の下)、優しく右手を手前に引き優しいストレッチを感じる程度に力を入れましょう。ここで3ー5回深い呼吸をして、指、手首、肘伸筋、特に腕橈骨筋、長指伸筋、短指伸筋をストレッチしましょう。
前腕の伸筋側全体に優しいストレッチを感じるよう、快適な範囲で右肩を内旋して手首の小指側と前腕を上方にします。
2. 指を後ろに引く
山のポーズから、掌を手前に指先が下に向くよう右腕を体の前に再度あげます。今度は、左手で右手の指を優しく引いて、指と手首、肘伸筋に少し違うストレッチをします。ここで3ー5回呼吸します。そして右肩を内に回して手首の小指側を無理のように上方へと回します。
3. チップを掴む
山のポーズのまま同じ筋肉や腱に働きかける他の方法は、両腕を伸ばして体の横に置きます。右手首を曲げて掌を上に向け、指も天井に向かって曲げましょう。(こっそりチップを受け取るウェイターのような感じです)そして右肩を内旋して手の小指側を体からとおざけるよう外側へ回します。そこから腕を対角線状に後ろに持ち上げて数呼吸ホールドしましょう。橈骨神経の「神経滑り」を高めるため頭を左に傾けましょう。
医師やセラピストの助言に従い、手首と肘の伸展負荷を避け、上記のようなストレッチをしていれば、時間の経過とともに痛みが引くかもしれません。こうした反復運動で起こる怪我の再発を防ぐため、ヨガの練習であってもなくても手首や肘にかかる負担に気付きをもつようにしましょう。
Photography: Andrea Killam
(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-tennis-elbow?
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