2021年9月2日木曜日

あなたのドーシャ(体質)に合った夏の食事法 
Summer Eating for Your Dosha

そろそろ夏も終わりですが、今回は、夏の食事法についてお伝えしましょう。
アーユルヴェーダの体質(ドーシャ)については、
過去の「自分のドーシャを知る」を参考にしてください。

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蒸し暑い南部に住んでいる私は、夏を恐れています。暑さで疲弊し、ちょっとしたイライラがすぐに怒りの爆発へとエスカレートしてしまいます。夏の暑い時期に、クールで穏やか、冷静でいられるように、毎年、自分のヨガの練習や食事、ライフスタイルを見直しています。夏をバランスを取って過ごすための、シンプルなおすすめをご紹介しましょう。


ヴァータ


  • 甘く水気のあるフルーツを味わいましょう。乾燥したパリパリしたもの(ドライフルーツを含む)を減らします。夏の暑さの中で、ヴァータのすでに不足している水分をピッタが焼き尽くしてしまいます。これは、人生のヴァータ段階(およそ40から55歳ごろに始まり、女性の場合は、閉経期や閉経後です)にある人は特にそうです。体の正しい動きには、空気と水の組み合わせが必要です。乾燥したパリパリしたスナックは、ヴァータの少ない水分を吸い込んで、消化しにくくさせます。ヴァータには消化の問題がよく起こります。乾燥した、硬い、生の食べ物は、便秘やお腹のガスや膨満感を悪化させます。

  • 栄養のある食事を規則正しく取りましょう。可哀想なヴァータは、この暑い夏には、すぐに疲れ果ててしまいます。決まった時間に食べるたっぷりの土っぽい食事が、エネルギーと心身の安定を与えてくれます。パスタや穀類を選び、肉を食べるなら軽い物にしましょう。

  • 食事に、甘味や塩味をより多く取り入れましょう。
甘味:アーユルヴェーダでは、甘味はエネルギーを作って安定させると言われており、寿命や体力を支え、つまり生命力を蓄えます。
 
含まれる物: ほとんどの穀物、パスタ、肉、牛乳、デイツ、メープルシロップ、蜂蜜、天然糖、アーモンド、フェンネル、リコリス、マーシュマロウ、レーズン。


塩味:健全な量においては、塩は水分を保ち、電解質のバランスを維持します。また、軟化させるので、下剤や鎮痛剤としての働きもあり、ヴァータの硬く乾燥した特質を鎮めます。

含まれる物: 塩、昆布、海藻、醤油など。ヴァータは変化を好むので、私のヴァータのクライアントには、スパイス市場やWhole Foods など特別なお店で、いろんな種類の塩を試して、好きなものを選ぶことを薦めています。

  • 土や水の要素を取り入れましょう。


土の要素: グラウンディングのアサナや瞑想の実践を通して、心身の安定した土台を作る。決まった時間に座って食事をする。自然の中で散歩したり練習する。手や足をつちの上や中に置く。

 

水の要素: 泳ぐ。水辺でゆっくり過ごし、座って水の音を聞く。硬い概念や考え方、状況に対峙したら、最も抵抗の少ない道を取る。 何かに奉仕したり、感謝や思いやりを通して、柔らかな心と精神を培う。



ピッタ


  • 軽い食事をしましょう。ピッタ体質のあなたは、最も消化の力が強いはずです。ピッタの火の要素は、胆液や消化酵素の分泌として現れます。重い食事を取ると、組織分解のための強く活発な化学混合物が必要となりますが、それが消化の火を燃えたたせます。私の師であるロージー・マン博士は、アグニのそうした状態を「強奪」と呼びました。アグレッシブに聞こえるでしょう?ピッタの人は、すでに神様からたくさんいただいているので、それ以上の攻撃性は必要がないのです!穀物や豆類、野菜、果物などの自然食が、ピッタの激しいアグニを落ち着かせ穏やかにします。

  • 食事に関しては、アーユルヴェーダの作法に従いましょう。暑い夏には、ピッタの要素が刺激されて、座って食事する時間までに、ピッタの性質(強い集中力、作業をやり遂げる力、そして一般的に空腹に弱い)に傾いて、実際的に食べ物をガツガツ食べます。(上記の「強奪」性ですね)時間を節約しようと立ったままガツガツ食べるのではなく、アーユルヴェーダのサトヴィック(バランスの取れた)食事法を養うことで体をサポートすれば、リラックスして落ち着いた状態で消化が行われます。座って、落ち着いて、感謝と祈りをささげ、食事を見て、噛んで、会話を楽しむか黙って食事をし、そして食後はしばらく、じっとして、栄養を消化吸収し始めるスペースを作りましょう。

  • 渋味、苦味、甘味を多く摂りましょう。

渋味や苦味:ピッタの湿って熱い性質を乾燥し冷やします。これらの味は、主に緑の葉物などの野菜、青リンゴ、ほとんどの豆類、アロエヴェラのジェルやジュース、ルバーブ、ザクロ、ハイビスカス、菊、ノコギリソウ、紅茶などに含まれます。

甘味:甘く(優しく)いることがどんなに大切かを思い出させてくれ、穏やかな代謝を促します。穀物やデイツ、天然糖、果物、リコリス、ココナツなどのサトヴィックな甘味を選びましょう。

  • 空や風の要素を取り込みましょう。

空の要素: ピッタの人の視線は、集中が強く、レーザーのように激しく、その視線に晒されるのは気分の良いものではありません!空の要素を呼び込むことで、このバランスを取ることができます。開けた場所を見ましょう。予定の合間に、エゴを解放しコントロールする機会としましょう。論争や憤りや細かく管理することを手放します。また、寛容さを養い、抵抗しないことを実践する、助けを求めたり、瞑想や祈りなど精神的な修養を行いましょう。ヨガに関しては、広範囲に体側を広げたり深いストレッチが良いでしょう。また、崇高なる存在からのサポートや導きによって、空の要素を培いましょう。

風の要素: ヴァーユのバランスをとるアサナの練習や、左右の鼻で交互にする呼吸で主に左側で行う、またはシッタリ(冷却の呼吸)やシットカリ(シーっと音を出す呼吸)などのプラナヤマで、風の要素を取り込み、火を安定させましょう。



カパ


  • 庭で取れた新鮮で軽いものを食べましょう。軽く新鮮な食事は、カパ本来の美しい幸せな状態を保つ素晴らしい方法です。夏は、カパにとってよい季節です。カパの地と水の要素は、冷たく、重く、遅く、油っぽいですが、火の季節である夏は暑く、明るく、鋭いです。これらは、消化の力が生まれつき遅く、時には不活性であるカパのバランスをとってくれます。軽い食事は、カパのアグニ(消化の火)を刺激し、明るく燃やし続けます。

  • 量の多い、重い食事や、脂っこい肉や乳製品を避けましょう。

  • 辛味、苦味、渋味をより多く摂りましょう。

辛味:消化の火に関しては、カパにはちょっとした刺激が必要です!消化や血流のサポートに加えて、辛味には発汗作用があり、カパの過剰な水分を除去します。辛味はまた、去痰作用があり、カパの粘液室な性質に有用です。辛味を含むのは、胡椒や生玉ねぎ、ラディッシュ、黒胡椒やクミン、生姜、マスターズなど多くのスパイスです。 

苦味と渋味:辛味と同様、このふたつは軽く減少させるものです。組織の中で異化作用し、腸を通して過剰な水分を引き込み排出するのに役立ちます。これらを含むのは、緑色野菜、ルバーブやザクロ、ハイビスカス、菊、アロエ、ノコギリソウ、紅茶、コーヒー、チコリなどです。


  • 火と風の要素を取り込みましょう。
火の要素: カパは、その冷たく、重く、遅い性質を中和させるため、火の持つ熱く、軽く、鋭い性質を必要としています。ホットヨガのクラスを受けたり、ビーチなど暖かく日の当たる場所で、アサナやプラナヤマ、瞑想などを行いましょう。ビジャ・マントラのRamなど火のようなマントラでエネルギーを高めたり、マハムリトゥンジャヤ・マントラで、あなたの高いポテンシャルをより刺激しましょう。明るい赤や暖色を周りに置いたり、身につけましょう。


風の要素: カパは、素早く容易に移ったり、移動したり、方向転換をする風の能力を必要としています。風は、カパの安定し粘着した性質に柔軟性を与え、その過剰な水分を乾かします。太陽礼拝やダンス、戸外の散歩やランニングなど活動的な動きのくりかしを通して、この要素を培いましょう。




アーユルヴェーダの食事法の一般的なヒント


  • 喉が渇いたら飲みましょう。一日中、不注意に飲み物をすすり続けるよりは(常に働かないといけないのでアグニに負担がかかります)、食事のあとは飲み物を我慢して、消化の力が最大限に生かされるようにしましょう。

  • 午後の休憩をとりましょう。仕事を一旦止めて、
    10ー25分のタイマーをセットして、両脚をあげて壁にもたれさせ、五感を休め副腎をリラックスさせましょう。
    陰のある庭を見つけて体を冷やす夏のお茶を楽しみましょう。


  • 果物は、単独で軽食としましょう。生の果物は食事に摂りません。アーユルヴェディック・インスティチュートの創始者であるヴァサント・ラッド博士によれば、果物や果物のジュースを食事と摂ることは避けるべきで、間違った食事の組み合わせ例です。果物は、お腹の中では他の食物とうまく消化されません。想像通り、軽く新鮮な夏の果物が分解されるのに必要な消化要素というのは、チーズバーガー(重く油分の多い、濃く、遅い性質)レンズ豆、キノア(渋味)の消化に必要なものとは異なります。消化の火が、相容れない組み合わせで混乱しないはずがありません。夏の果物はそれだけで、快感となり、甘くみずみずしいごちそうとして楽しべきです。

  • 食事の時は:座ってリラックスする。感謝する。

  • 食べ物の中にある要素を知る:

    地の要素:食べ物の物理的物質を味わいましょう。色や形、感触、香り。

    水の要素:成長する時に取り込んだ水分や、料理に含まれる水分を考慮しましょう。

    火の要素:生命を与えてくれる太陽のエッセンスは、全ての生物に存在することを覚えておきましょう。 また、食物をエネルギーに変換し、組織に栄養を与え修復する私たちの体の能力にも火の要素があります。

    風の要素:動く、変わる、成長する能力、そして、この栄養を通して成長できることを味わいます。動きや変化を楽しみましょう。

    空の要素:摂取する植物や動物の知性を知り敬意を示し、彼らの知恵が自分にも引き継がれるよう願いましょう。

  • 軽く穏やかで楽しい会話を楽しむか、沈黙しましょう。暴力などの重い内容は避けて、熱い討論、口論、ゴシップには関わらないようにします。

  • 甘いものを先に、苦く渋いものを最後に食べましょう。つまり、穀物や、パン、肉を先に食べ、野菜やダークチョコレート、コーヒーや紅茶を最後にしましょう。消化には順序があります。この順番で食べれば、より穏やかな消化となるでしょう。






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