前回の続きです。
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6. 座位で揺れる
揺れるには、バランスがやや必要です。このエクササイズの難易度を上げるには、体の前や頭上でブロックを持って揺れてみましょう。
椅子の端に座り、両手を膝や腿の上に置いて背筋を伸ばたまま、息を吸い込む時に体を左へ揺らし、右のお尻を少しだけ椅子から持ち上げます。息を吐き出しながら、体を右へ揺らし、左のお尻を少しだけ持ち上げます、この動きを数回繰り返しましょう。
今度は、息を吸い込みながら体を前に揺らし、胸を持ち上げて背骨を伸ばして座位の牛のポーズになります。そして、息を吐きながら体重を骨盤の後方に動かし、背骨を丸めて座位の猫のポーズになります。数回繰り返しましょう。
そして、呼吸を1、2回する間、ゆっくりと体重を片方の坐骨からもう一方へと移動させながら胴部と上半身を一方向へと回します。この回転運動を何度か繰り返しましょう。反対回りを何度か繰り返したあと、真ん中に戻ります。
7. 立ち上がって座る
パーキンソン病の方の転倒を防ぐため、また、椅子から立ち上がって座るような日々の動きが困難で不安定だと感じる方のためのエクササイズです。座位から立位へ、立位から座位への動きの練習は、体力と安定性を作り日常生活に直接的に役立ちます。この練習の難易度を上げるには、体の前や頭上でブロックを持ちましょう。
1. 椅子の端に座り、背骨を立てて伸ばし、両足は骨盤幅に並行に開いて、両膝は足指の上で足の中央の方向に向けて置きます。
2. 出来るだけ背筋を伸ばし、体を少し前に倒して重心を膝に乗せ、そして両足を押し下げて立ち上がる準備をします。
3. 地面と繋がりながら息を吸いこみ、両足を根付かせて、頭頂から体を起こします。
4. ゆっくりとコントロールしながら、椅子の上に降ります。両足を地面にしっかりと着け、椅子にできるだけ軽く着地するようにしましょう。
5. 1、2回呼吸して、両方の坐骨を根付かせながら垂直の姿勢に戻ります。続けて何度か繰り返しましょう。
8. 山のポーズから立位で揺れる
「足首を揺らす」など、ヨガの練習に取り入れやすい太極拳は、パーキンソン病の人々のバランスや歩き方を正すのに有効であるようです。下記のように椅子に捕まって行うことをお勧めしますが、バランスがしっかりと取れるようであれば、きっと椅子なしでも大丈夫でしょう。
椅子の後ろ側に立って、椅子の背を掴みます、両足を根付かせて頭頂へと引き上げて山のポーズになります。
息を吸いながらゆっくりと身を右に傾け、そして吐きながら左へ、数回繰り返しながらどこまで安定していられるかを探っていきます。どれくらい傾けられるか、どれくらいバランスをコントロールし続けられるでしょうか?
まずは、体重を片足から片足へとただ移動させ、少し体側を曲げながら、両足は地面につけて置きます。もしこの動きがうまくできたら、そしてバランスの調整し続けられるなら、片足に体重を移動させながら反対の足を持ち上げてみましょう。
今度は、息を吸いながらゆっくりと前に体を倒し、足指の付け根の方に体重をかけていきます。そして、息を吐きながらゆっくりと戻り、踵の方へ体重をかけましょう。
この動きが心地よく感じられるようになったら、胸を持ち上げてやさしい後屈をしながら体重を足先に向かって揺らし、そして背筋を少し丸めて体重を踵の方向へ移動させましょう。
そして、両足を地面に着けたまま、1、2回呼吸しながら体重を移動させて何回か右方向へ小さな円を描きます。最初はとても小さな円かもしれませんが、バランスが取れるようになったと自信がついたら、徐々に大きな円にしていきましょう。そして、呼吸1、2回分、左に小さな円を何回か描きます。回し終わったら、山のポーズに戻りましょう。
9. 横歩き
これらの動きは、硬直を緩和するために幅を大きく、無意識の「鏡像運動」の癖を直すために左右非対称に動きます。より難易度を上げるには、バランスが取れるなら、片手を腰に置きながらもう一方の腕を横に伸ばしましょう。
1. 両足を腰幅に開いて椅子の後方に立ち、両手で椅子の背に触れておきます。
2. 右手を椅子に置いたまま、両膝はやや曲げて、左足で左に一歩歩き、半分の「T」の字になるように、手のひらを前にして左腕を広げます。
1. 両足を腰幅に開いて椅子の後方に立ち、両手で椅子の背に触れておきます。
2. 右手を椅子に置いたまま、両膝はやや曲げて、左足で左に一歩歩き、半分の「T」の字になるように、手のひらを前にして左腕を広げます。
3. 左足を右足の方へ戻し、左手で椅子の背を掴みます。(呼吸と動きを合わせるには、息を吸って外へ歩き、吐いて内側に戻ります。必要なら、それぞれの位置に移動する間、1、2回の呼吸をするのもいいでしょう)
10. 椅子を使った立位の後屈
優しい後屈は、神経障害に度々みられる背骨の屈曲傾向を抑制します。もし、心地よく椅子の背に触れるには、身長が高すぎたり、椅子が低すぎたりする場合は、ただ膝を曲げましょう。
両手で椅子の背を掴んで、山のポーズで立ちます。
両足を根付かせ、両肩の方へ広げながら胸を持ち上げます。首の後ろを心地よく長くしたまま、天井を見上げましょう。ここで数回呼吸したら、山のポーズに戻ります。
11. ボルスターをパンチする
ボクシングのトレーニングは、パーキンソン病の方の足取りやバランスを向上させると言われています。このエクササイズでは、代わりに安定した友人や指導者などにボルスターを持ってもらい、座位あるいはバランスが取れるなら立位でパンチすることも可能です、
椅子を壁際に座面を手前にして置き、椅子の上にボルスターを立てます。座っている椅子を壁際の椅子に近づけます。ただし、ボルスターを「パンチ」できるよう腕がしっかりと伸ばせる距離を保っておきましょう。
椅子の前の方で、背筋を伸ばして座り、体のわきで肘を曲げて、親指側を上にして拳を作ります。
必要なだけ前に体を倒して、手のひらを下に向けながら右手、左手とジャブし、ボルスターをワンツーパンチします。
背骨を元の位置に戻して一息付き、両腕と両手をリラックスさせます。そしてまた、左手そして右手とボルスターにワンツーパンチします。このエクササイズを何度か繰り返しましょう。
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次回に続きます。
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