前回からの続きです。
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プロップスを使うと自分自身をより認識することができ、ニュートラルな背骨がどうなのか明確に理解しやすくなります。
壁に背中を向けて、両足を壁から数センチ離し腰幅で立ちます。湾曲のある腰や首の後ろはそっと壁から離しておきますが、お尻、背中の真ん中や上方、肩甲骨、後頭部は全て壁につけておきましょう。
肩甲骨を壁につけるには、腕をロボットのように、肘を脇腹の横で直角に曲げて上腕の後ろを壁に押し付けます。両肩をすくめ、後ろへまわし、それから下方へそして寄せるように動かせます。
もしこのニュートラルなアライメントが不快に感じるなら、腰が平らに壁につくまで膝を曲げて前に歩きましょう。
腕はロボットまま、あるいは体の横で力を抜くかして数呼吸します。両足は地面に根付かせて、頭頂に向かって背すじを伸ばし、この姿勢を後でできるように相互関係を覚えておきましょう。
戦士のポーズ1などで前屈みになって腰椎を屈曲すると、狭窄症の症状緩和になるかもしれませんが、より垂直の姿勢では腸腰筋をストレッチできます。LSSの症状の原因であることの多い腰椎の前弯は、腸腰筋を伸ばすことで予防したり緩和することができます。
マットの前方に戻ります。左足を根付かせて右足を後ろへ大きく一歩下げます。足の幅は腰幅にして、右足の親指はマットの右前角の方向に向けましょう。
左膝を曲げて腰が平らになるまで体を左脚の方へ倒し、両手を左腿の膝に近い場所におきます(心地よさを感じるためにもっと前に倒れなければならない時は、前腕を膝に乗せます)。
ここで数呼吸し、胸を前に開くか、あるいは両手を左腰の方に歩かせてより垂直な姿勢になってみましょう。
(もし背骨を垂直にして快適であれば、 伝統的な戦士のポーズ1をしても良いでしょう。両腕を前方に、そして快適な範囲で高く伸ばします。)ここで数呼吸、そして右足を前に揃えて左側も行います。
8. マハ・ムードラ(偉大なる封印)ポーズのバリエーション
3箇所全てのバンダ(体の鍵)を練習して、股関節を自由に動かせながらコアを優しく促しましょう。背中を丸めたツイストは、LSS患者にとって圧迫を感じるので、ストラップを使うこのバーションで背すじを伸ばして行いましょう。
両脚を前に伸ばして床に座ります。右膝を右の方に曲げて、右足の裏を左腿の内側に付けます。膝が不快感を感じる場合は、右腿の下にブロックやブランケットをおきましょう。
左足にストラップをかけて(あるいは両手を左腿の両側の床に置きます。どちらも背筋を伸ばすのに役立ちます)、背骨をまっすぐに起こしたまま胸をそっと左に回し、頭頂に向かって引き上げることに注目します。(もちろん、不快感を感じない程度までツイストするようにしましょう。ツイストを緩める必要がある時は、胸は右すねの方向に向けましょう。)
息を吐きながら、骨盤底筋とお腹を引き上げて、ムーラバンダとウッディヤナバンダを締めましょう。ジャランダーラバンダには、胸を上げ、顎は(心地よい範囲で)胸骨の方へ引きます。息を吸いながら力を抜いて、次の吐く息でまた引き締めます。これを数呼吸おこない、それから右脚を伸ばして左側に移りましょう。
9. 風抜きのポーズから半分の風抜きのポーズ
(アパナサナからアルダアパナサナ)
この膝を胸につけるポーズは腰椎の屈曲を優しく促します。片脚を伸ばすことで、腸腰筋を優しくストレッチできます。硬くなった腸腰筋が腰の前弯を強めて症状を悪化させることがあるため、LSS患者には大切なストレッチです。
仰向けに横たわって両膝を胸に引きます。両手は膝か脛の上に置いて、腰を平らにしましょう。ここで数呼吸します。
左膝を抱えたまま、ゆっくりと、右のかかとをマットに滑らせて右脚を前に伸ばします。腰に前弯アーチができない範囲で、右脚をできるだけまっすぐに伸ばしましょう。右腿を地面に向かって下ろしながら、数呼吸します。そして右脚を引いて、左に移りましょう。
10. ボルスターやブランケットを使った横向きのシャヴァサナ
LSSの人は、仰向きに寝るよりも横向きに寝た方が心地よいと気づくかもしれません。
ブランケットを途中まで巻いて、マットの真ん中におきます。平らな面の上に腰、巻いた面にウエストが乗るよう、横向きに寝ます。
ブランケットを途中まで巻いて、マットの真ん中におきます。平らな面の上に腰、巻いた面にウエストが乗るよう、横向きに寝ます。
胎児のように丸くなり、巻いたブランケットがウェストを支えて(腰椎が床に着かないように)最も快適な姿勢になるよう左右どちらかを向きます。ブランケットをもう一枚(あるいはブロック)下にある耳の下に、ボルスターをすねの間に挟みます。両腕は曲げて、上の腕を下の腕にのせてリラックスさせ、体の前におきましょう。
ここで数分休みます。腰のあたりのリラックスした感覚に意識を向けて、それから全身の感覚を感じ、心と体のつながりを深めましょう。
日常に戻る準備ができたら、徐々に体を覚醒させていき、ボルスターをよけて心地よい座位に起き上がります。広がりや穏やかさが大きくなったかどうか、自身の練習の効果に気づきます。そして意識を、今ここに存在するこの感覚にできるだけ長く向け続けましょう。