2018年12月14日金曜日

ヨガをしている時の脳
This is Your Brain on Yoga


Psychology Todayの記事からです。
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習慣的なヨガが脳の作用を変え幸福感に影響する


もしいつもの平日、夜のだいたい8:30ごろに私を見つけたら、きっとスパンデックスを着て汗まみれで、同じく汗まみれの薄着の人たちでいっぱいの蒸し暑く薄暗い部屋で、ヘトヘトになっているでしょう。音楽はガンガンなっているけれど、私の耳には心臓の音しか聞こえません。ふらふらして疲れ切っています。我慢できないほどではないにしても不快感を感じています。これの中毒になっていると話すと、みんな目を丸くして精神不安定なのじゃないかと尋ねます。「そんなことをやりたいなんて理解できない!」と。

実際に試したことのない人からは、いつもこんな風に言われるのです。

ヨガはこの25年で、健康志向のヤッピーの流行にすぎないところからほとんどの医師から勧められるまでになりました。そのアドバイスはつまり、ヨガのアサナ(ポーズ)を通して体力や柔軟性を向上させるのは、体と心の健康に大変よいというものです。どんくさい新米ヨギとしてのこの3年間で、私もこれは事実だとわかりました。「ヨガの会員は、ジムとセラピストとカイロプラクティックをひとつにしたくらいの価値があるよ」とよく冗談をいうほどです。

「つまり」とあなたは言うでしょう。「単に一般的に習慣的なエクササイズっていうことでしょ?」それに私はこう答えます。「その通り!習慣的などんなエクササイズもとても大きな効果がある」しかし、様々なタイプのエクササイズの医療への応用や神経生物学の最近の研究では、ヨガが他の有酸素運動よりも、特に感情の安定と幸福感という面で大きな利点があることを示しているようです。

ヨガの練習とは何をするのかについて短く説明されたとしたら、おそらくなぜ鬱っぽい症状を防止したり気分安定につながるか直感的にわかるでしょう。初めはあれこれとつまらないストレッチに思えるでしょうが、1、2週間ほど頑張れば体と感情の注意深いコントロールを得ることにその本質があると気づくでしょう。忍耐強く自分と向き合い、プライドを飲み込み、やりすぎないでその時の最善をつくすよう促されるのです。私自身、もっとも体にストレスがあるポーズの際、呼吸と集中が助けてくれることに気づいてきました。(体重が減って気分が最高ってことも言いましたっけ?減量して最高な気分になるよ!)クラスで身体的にきついポーズの間、欲求不満や不快感などの感情をコントロールできるようになることは、実生活でのストレスや困難における感情への素晴らしいトレーニングなのだとインストラクターがよく言うのを聞きます。


そして知っていますか?これまでの研究の結果はまさにそうだと示しているのです。ウォーキングなど比較的強度の低い他の運動に比べ、ヨガは不安を減少させ鬱の症状を和らげることがわかっています。

ある研究では、ストレスや不安の治療の結果がヨガと認知行動療法で大きな違いがありませんでした。

つまり、これは事実であるようです。でも、どのような仕組みなのでしょう?気分へのエクササイズの化学的な効果はあまりよくわかっていません。いわゆる「ランナーズ・ハイ」がエンドルフィンに関係がないらしく、それよりも内的な大麻類のせいかもしれないということを科学者らが発見したのもたった数年前のことです(そう、体が自分で作るホームメイドマリファナです!)。

しかし、近年のヨガの神経化学研究では、ヨガが抗不安性の効果を持つかもしれないという手がかりが得られました。任意に抽出、制御した磁気共鳴スペクトロスコピーのストリーター氏らの研究で、優しいヨガの週間的な実践(ウォーキングではなく)で、脳の視床内にGABAと呼ばれる化学物質が出ることが示されたのです。

GABAとは脳内の「偉大なる抑制者」のようなもので、神経活動を抑える中心的役割を持っています。ベンゾジアゼピンなど昔からの抗不安薬は、中枢神経系にGABAを出させるのを促すことで効いています。ヨガを行っていた被験者らの脳内には、とても高い値のGABAが見られました。研究ではまた、ヨガの直前とヨガ後1時間のGABAレベルを比較したところ27%の増加がありました!GABAはアルコールのように一時的に同じ化学物質受容体と結合します。お酒を楽しむ時に感じるリラックスし不安が減る感覚は、GABAが受容体と結合するおかげなのです。ストリーターたちの発見は、ヨガの瞑想的なストレッチと呼吸が落ち着かせる化学物質を出すよう脳に信号を送り、それによりヨガ後何時間もの間、気分に影響することを示唆しています。そうしたメカニズムの詳細については研究はまだ初期段階ですが、脳内のコネクションが化学的な信号を使ってその強さや形状をまさに変化させることはわかっています。習慣的なヨガの実践でGABAが放出されることでこの化学物質のベースラインが上がり、脳自体が変化して日々のストレッサーに対してもより穏やかで不安のない状態にするのかもしれません。

仕事や学校の長い1日を終えるころ、もしあなたが私のように自分に「さて、ビールにするかヨガにするか?」と聞くならば、ビールの穏やかさはやがて消えますがヨガの穏やかさは持続するかもしれないことを思い出してみてください。





(出典)https://www.psychologytoday.com/us/blog/quilted-science/201209/is-your-brain-yoga

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