2019年10月8日火曜日

アーユルヴェーダで自然に血流を改善する方法 Vol.1
How to Increase Circulation Naturally With Ayurveda


徐々に朝晩が涼しくなってきました。
いつも寒くて靴下や手袋が手離せないという方もいらっしゃるでしょう。その原因は血流かもしれません。
血液は酸素や栄養を行き渡らせたり、毒素を排出したりするとても大切な媒体です。
その働きの結果が充分に得られないとどうなってしまうのでしょうか?
そしてそれをどうやって改善できるのでしょうか?
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血液はピッタ・ドーシャに関係していますが、血流そのものはヴァータ・ドーシャ、より具体的にはプラナ(生命力)と繋がっています。どちらも体内の全ての動きを司っています。血流の悪化は、循環器系の重要な経路が、溜まった毒素や過剰なカパ(脂肪、コレステロールなど)で妨げられたり、ストレスやヴァータ(不安や乾燥など)、悪い生活習慣、よくない食生活などで収縮したりして起こります。


血流が制限されて悪くなると、しびれやチクチクした痛み、慢性的な手足の冷え、抜け毛、消化不良、痛み、凝り、腫れ、浮腫み、皮膚潰瘍、神経損傷、組織損傷、静脈瘤など多くの症状が起こります。血流の悪化は外的な障害だけでなく、記憶や集中力、理解力や体力などにも悪影響を及ぼします。


血流の悪化は深刻な問題で、より深刻な症状が起こる指標にもなります。治療しなければ、広範囲の合併症にも繋がるので、症状が現れ始めたらすぐに対処しなければなりません。もっとも多い症状は以下の通りです。


血行不良の兆候と症状

  • しびれやチクチクした痛み
  • 常に寒い、特に手足が冷える
  • 顔色が悪い
  • 静脈瘤
  • 腫れ、むくみ
  • 筋肉のけいれん
  • 慢性疲労
  • 物忘れ
  • 目のかすみ
  • 集中力欠如
  • 充分寝ても起床時に眠い
  • 勃起不全
  • 抜け毛
  • 治らない皮膚の傷や潰瘍
  • 爪がもろい
  • 手足の皮膚の乾燥、ひび割れ


血行不良が起こる原因は本当に様々で、複数の原因によることも多いのです。どのような原因が考えられるにせよ、この後ずっと解消するためにはその原因を取り除くことが必要です。以下は考えらる最もよくある原因です。


血行不良の原因

  • ストレス
  • ヴァータが多い(不安、乾燥など)
  • カパが多い(過体重、代謝問題など)
  • 毒素過多
  • 脱水
  • 糖尿病 
  • レイノー病 (自己免疫疾患) 
  • 高コレステロール
  • 高血圧
  • 肥満
  • 座りがちの生活
  • 運動不足
  • 間違った食事
  • 長時間立ちっぱなし、あるいは座りっぱなし
  • コンピュータの長時間使用
  • 重いものをいつも持ち上げる (肉体労働や赤ん坊を抱えるなど)
  • 喫煙
  • 妊娠
  • 長期間の筋肉収縮 (ストレスや睡眠時の歯のくいしばり)


私たちの血流により、組織や内臓が栄養や酸素を受け取り活性し健康でいられます。長い間血流が滞ると様々な問題が起こるのですが、症状が現れたらすぐに(理想的には)治療した方がよいでしょう。治療の第一歩は原因を取り除くとともに下記のアドバイスを取り入れましょう。




*血行不良は糖尿病、高血圧、高コレステロールなど、より深刻な病気の兆候の可能性があり、治療をしないでいると卒中や心臓発作などの命に関わる問題に繋がる可能性があります。より深刻な病気が疑われる場合は、医師にご相談ください。




自然に血流を増やす方法

1. ストレスレベルを下げる


ストレスは、血行不良の最もよくみられる原因の1つです。高レベルのストレスで、歯を食いしばったり全身が緊張したりしますが、ほとんどの場合、朝夕関係なく無意識のうちに起こります。ストレスレベルを下げ、緊張を解くことで、血管が開き始め、動きや空間、そして生命力が自由に流れ始めるのです。以下は、日常に取り入れられるストレス解消法です。
  • 瞑想
  • 深い呼吸
  • 左右の鼻腔で交互に行う呼吸(ナディ・ショーダナ)
  • 平穏な心で行う散歩
  • 自然の中の穏やかなハイキング
  • エクササイズ
  • ヨガ
  • 労働を減らす
  • 休みとリラックスを増やす


2. 毎日のストレッチ


血行不良の方全てにストレッチは欠かせません。身体の凝り固まって滞った場所をストレッチすることにより、緊張を取り除き血流を促すことができます。血流が悪いのは身体の片側だけかもしれませんが、バランスを取り正しい位置に戻すためストレッチは両サイド行うことが重要です。

少なくとも日に一回、その場所を(可能なら反対側も)5ー15分間ストレッチしましょう。最も高い効果を得るには、可能なら起床時、日中、そして就寝前に短いストレッチをするよいでしょう。


3. 長時間座り続けない


あなたの仕事が長時間座り続けなければならないものなら、それが血行不良の主な原因かもしれません。毎日8時間座ることには多くの危険要素があるのですが、特に多くの場合コンピュータの前に長時間いることと関係しているからです。仕事で一日中座り続けているのなら、1時間おきに立ち上がって動かなければいけません。単にトイレに立つとかランチ休憩を取ることだけでは十分ではありません。一日中座ることが多いなら、取り入れるべき習慣のいくつかが以下です。

  • 水分をとるため1時間おきに立ち上がる、トイレに行く、あるいはただ手足を振る
  • 2-3時間おきに5-15分間、影響のある箇所をストレッチする(例えば、手首や腕に問題がある場合は首、肩、腕、手首、両手をストレッチするなど)
  • 5-10分間でもいいので、昼食のあと少し散歩する
  • 人間工学を考慮し、椅子、キーボードなど体に合ったものを使うと同時に正しい座り方、タイピングの仕方を心がける



4. 太陽礼拝を10回行う


太陽礼拝は、原因や患部がどこかに関わらず全身の血流を高めます。太陽礼拝で全身を動かすことができ(つまり全身の血流も)、同時に熱を作り、滞りを取り除いて緊張を解きます。


毎朝起床時に10回の太陽礼拝(あなたに合った強度と速さで)を行いましょう。可能ならさらに、日中、仕事の後、そして就寝前に3-10分間行うと良いでしょう。



5. 温かいジンジャー・バスに入る


ジンジャー・バスは血流にはとても重要です。生姜は、温めて刺激を与える効果があることから、血行不良の治療に合ったハーブです。いずれも、温かいお風呂に浸かることは、ストレスを軽減し緊張を解き、滞りを取り除いて体の経路を開く素晴らしい方法です。

週に少なくとも3回は就寝前にジンジャー・バスに入りましょう。温かい〜熱いお湯に15分以上浸かります。



6. お白湯を飲む


毎日血流をよくする簡単な方法は、お白湯を飲むことです。お湯の温かさが血管を内側から拡張させ、体から老廃物を出すのを助けます。血行不良の原因が脱水にもあるように、お白湯は正しく水分を補給することにもなります。

朝起きて空腹時に500ccのお白湯を飲みます。日中は食間にカップ1-2杯のお白湯を飲みましょう。必要ならレモンやライムを加えてもいいでしょう。


7. ジンジャー・ティーを飲む


生姜は、その浸透性と温める性質から血流を高める基本となるハーブです。温かいジンジャー・ティーを作って毎日飲むと、血管の拡張を促すとともに、消化、代謝、解毒を促進します。

多めのジンジャー・ティーを朝に作り、1日に1ー3杯飲みましょう。深刻で慢性の問題の場合は、毎日飲むとよいでしょう。

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次回に続きます。


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