2024年1月30日火曜日

伝統的なヨガで筋肉のバランスが崩れる? Vol.2
Does Traditional Yoga Lead to Muscular Imbalance? - Part 2



前回は、ヨガにおける肩の健康に影響を与える解剖学的な隠れた不均衡を探りました。ヨガは完全な「バランスの良い」実践だと言われることが多いのですが、アサナの動きを分析するとそうでもないことがわかります。伝統的なヨガは、肩の「押す」筋肉を強化するにはとてもよい働きをしますが、反対のグループである肩の「引く」筋肉を強化することはありません。ヨガは無数の効果がある素晴らしい活動であることに違いはなく、ヨガの持つこの不均衡は決して欠陥ではありません。それはただ引くための対象を用いないマット上での実践であるというだけです。この押す・引くという動きの不均衡にが結果的にヨギたちの肩の機能的強さのバランスを崩し、長期的な怪我のリスクを高めることもあるのです。

 
幸いにも、ヨギがこの強さのアンバランスを直すために可能な効果的で創造的な方法はたくさんありますが、伝統的なヨガではない他の運動にも目を向ける必要があります。ヨガマットの上で行う押すポーズとのバランスを取るための引く動きを習慣的にやれば、肩に本当に機能的なバランスを取り戻すことができるでしょう。それではここで、ヨガで行う押す動きとのバランスをとるための方法をいくつかご紹介しましょう。




ブランケットを使ったサーフィン


これは私の好きな動きの一つです。とても効果的な肩を引くエクササイズで、ヨガの練習に取り入れやすいです。


ヨガブランケットをヨガマットのサイズくらいに折りたたみ、硬いフローリング(あるいはその他なめらかな面)に置きます。ブランケットの上にうつ伏せになり、手のひらを床に向けて腕を耳の横で前に伸ばします(腕以外の全身をブランケットに乗せて置きます)。息を吐きながら、両手を床にしっかりと置いたまま体を手の方向へ引きます。体とブランケットを前に滑らせながら、左右の肩甲骨を引き寄せましょう。動きの最後には、肘が曲がり両手は胸の横あたりにあるはずです(手首の可動域によって、胸よりも前後するかもしれません)。そこでまた腕を前に伸ばし、てのひらを床に根付かせて繰り返します。







プルヴォッターナサナ(上向きの板のポーズ)


ヨガでこのポーズを好きな人はほとんどいないことに気づいていましたか?これは実際に肩を引く筋肉を使う珍しいアサナだからです!そして、一般的に肩を引く筋肉は肩を押す筋肉よりもかなり弱いため、多くのヨギにとってこのポーズはとても難しいのです。プルヴォッターナサナは、厳密に言えば、自分の方に何かを引くわけではないので肩を引く動きではありませんが、引くための筋肉の一部に効果的です(全ての筋肉ではないにしても)。ヨガの指導者には、この素晴らしいポーズを飛ばすか、クラスに一度くらいしかやらない人が多いです。けれど、ヨガでかなりの肩を押すポーズをすることを考えると、プルヴォッターナサナはできるだけ行った方が良いのです!


まずは、ダンダーサナ(杖のポーズ)で、指を前に向けた手を腰の後ろ20センチあたりに置きます。息を吐きながら、両手両足を床に押して腰を空へと持ち上げます。そのまま5回呼吸してから、ゆっくりと腰を床まで下ろしましょう。




プルヴォッターナサナが辛いと感じるなら、代わりにリバース・テーブルを練習してみましょう。同じポーズですが、膝を曲げて踵を膝の真下に置きます。






レジスタンス・バンドでボート漕ぎをするダンダーサナ


私の解剖学の先生であるジェイソン・レイ・ブラウンは、数年前にヨガに押す・引くの不均衡があることに気づきました。創意に満ちた彼は、クラスにレジスタンスバンドを取り入れて、以下のような運動をシーケンスに入れることにしました。レジスタンスバンドという従来は使われていない補助具を必要とはしますが、どんなヨガクラスにも簡単に組み込むことができます。


ダンダーサナから始めます。レジスタンスバンドを足指の付け根にかけて、バンドの両端を手を持ちます。息を吐いて、肘が後ろの壁の方へ移動するようにバンドをまっすぐ引きます。息を吸って、ゆっくりと前に腕を戻しましょう。筋肉が疲れるまで何度も繰り返します。バンドの硬さによりますが、20ー50回ほどボート漕ぎをします。






ぶら下がりと懸垂


ぶら下がりは、ハンドスタンドなどの逆立ちに対するほぼ完全な補完と言えるでしょう。ハンドスタンドが、両手を地面に置いて行う垂直に押す動きである一方、ぶら下がりは、バーを掴んだ両手でハンドスタンドの逆をするようなものです(垂直に引く動き)。逆立ちを習慣的に練習していなくても、ぶら下がりはヨギにとって(そして体を持つ誰にとっても!)とても良い肩を引く動きであることに違いはありません。


もし、ほとんどの人と同様に、子供のころのジャングルジム以来ぶら下がったことがないのなら、いきなり完全にぶら下がらないことが重要です。肩というのは、体重全てを支えながらぶら下がる動きには適していません。まずは安全に懸命に、怪我をしないでぶら下がれるようになる必要があります。完全なぶら下がりで体重を支えられるほど肩の引く筋肉が強くなってから、何の補助もなく完全な懸垂がマスターできるよう練習してみましょう。




ロック・クライミング


ロック・クライミングは、ヨガの不均衡に対抗するすばらしい活動です。ヨガは、床から体を押して話す動きばかりですが、ロック・クライミングは、登っている岩肌に向かって体を引く動きだけで成り立っています。やったことがない場合、ロープやハーネス、特別な靴などについて知っておいて損はないでしょう。ほとんどのジムでは初心者クラスもあるので、すぐに基本が身に付くはずです。





これらは、肩を引く筋肉を強化するための数えきれないほどある選択肢のほんの一部でしかありません。いくつかを試してみて、ヨガの練習で慣れている押す動きとの違いに気づいてみましょう。多くの場合、体をさまざまな方法で動かせてみればみるほど、同じ動きを繰り返すよりも、ヨガの練習で得ようとしている本当のバランスと健康を養うことができることでしょう。

2024年1月24日水曜日

伝統的なヨガで筋肉のバランスが崩れる? Vol.1 
Does Traditional Yoga Lead to Muscular Imbalance? - Part 1


ヨガを実践する人の多くは、体や心、精神のバランスを作り出す本質的な力がヨガにはあると信じています。ヨガは変化をもたらす素晴らしい実践ですが、アサナには意外にあまりバランスが良くはないものもあります。実際、この不均衡が身体的な怪我の元になる可能性も低くありません。


「バランス」という言葉は、霊的な体験から精神、そして物理的空間での肉体的なバランスと多岐にわたります。けれど、ここで論じようとしているのは、肩の機能的筋肉バランスについてです。ヨガは肉体的に完全にバランスの取れたものだと教わることが多いのですが、解剖学的視点でヨガのアサナを深く調べると、アサナを通して肩のいくつかの筋肉はとても強化される一方で、他の筋肉は全く強化されないということがわかります。この筋肉の不均衡が長期的には怪我や痛みとなって現れます。


幸い、私たちの体は負荷に対して常に適応しているので、筋肉バランスが崩れたままにはなりません。けれど、この問題に気づき理解することが、私たちの肩を健康でバランスの取れた状態にする第一歩となります。






ヨガにおける肩の強さの不均衡


ヨガがどのように体の筋肉の不均衡を作り出すのかを理解するために、2つの解剖学的動きを理解する必要があります。肩を押す動きと肩を引く動きです。
 

肩を押す動きは、何か押して体から遠ざける際に腕を使う動きです。玄関を通ろうと重たい扉を押す、あるいはリビングを掃除する際に掃除機を押すのをイメージしてみてください。肩を押す動きをする時はとても多くの筋肉が共に働くのですが、この動きに関連する主役に焦点を当てましょう。腕を使って何かを遠くへ押す時、主に働く筋肉は胸筋、三角筋前部(肩の前にあります)、三頭筋(上腕の後ろにある筋肉群)、そして前鋸筋(肩甲骨から胸郭の横に広がっています)です。これらの筋肉は、腕の角度や動きと重力との関係によって異なる働きをしますが、「押す」筋肉群はこれら4つの大きな筋肉だと考えることができます。


ヨガの中でよく見られる肩を押す動きの例をいくつか見ていきましょう。ヨガでは、玄関扉や掃除機はありませんが、何度も押す大きな面があります。ヨガマットのしたにある床です。プランク・ポーズは、腕でこの面を遠くへ押すアサナの完璧な例です。ここでの肩の動きをイメージするには、このポーズで腕を使わなければ何が起こるのかを想像するとわかりやすいでしょう。腕の力を全て抜いてしまえば、肘は体重で曲がり、体が重力で床に崩れるでしょう(あまりいい格好ではありませんね!)。けれど、床に崩れないで、肩を押す筋肉群(胸筋、三角筋前部、三頭筋、前鋸筋)を収縮させて床を押すことで、腕を伸ばしたまま床から体を浮かせておくことができます。


その他ヨガでの肩を押す動きは、アドムカ・シュヴァナサナ(下向きの犬のポーズ)、チャトゥランガ・ダンダアサナ(ヨガの腕立て)、アドムカ・ヴルクシャサナ(腕立ち)、バカアサナ(カラスのポーズ)、ヴァシシュタサナ(横向きのプランク)などがあります。
 

押す動きと異なり、肩の引く動きは自身の方へ何かを引く時に起こります。地面の頑固な雑草を引く時、リスを見つけて捕まえたいと追いかけようとしている犬のリーシュを強く引っ張っている時などを考えてみてください。こうした肩を引く動きをしている時に収縮している主な筋肉のことは、肩を押す筋肉群の「拮抗筋」と呼びます。それには、菱形筋、中部僧帽筋(左右の肩の後ろにあります)、二頭筋、上腕筋(腕の前に走る筋肉です)、広背筋(背中の大きな筋肉)があります。ここでも腕の角度や重力との関係性によって、各筋肉の働く強さは異なります。しかし、この全体的な筋肉群が肩を引く筋肉だと考えてください。
 


ヨガでの肩を押す動きについて理解したことを基に、肩を引くヨガの動きがあるか考えてみましょう。この分類に正しく当てはめるには、そのポーズは腕で自身の方に何かを引可なければならないということを忘れないでください。どのポーズでしょうか?思いつきますか?これが引っ掛け問題じゃないかと思ったあなた、正解です!実際は、ヨガでは自分の方に引く何かは存在しません。伝統的なヨガは、自分の体とマット、床、そしてポーズを支えるため(引くためではなく)の様々なプロップスのみで行います。ヨガでは、頑固な雑草や興奮した犬を引くことはありませんし、練習の中で肩を引く動きもないのです。強く肩を押す動きが数多いこと、それを補完する肩を引く動きが全くないことを組み合わせた時、機能的強さのアンバランスが起こるのは自然な結果です。
 

ここで明らかにして置きましょう。引く動きがヨガに全くないのは、ヨガの欠点ではなく手落ちでもないのです。単に床の上のマットで全て行う練習での動きだという事実だけなのです。けれど、ヨガがバランスの良い完全な長期の健康とウェルネスの実践だと表現されるため、多くの人たちは主な運動法としてヨガを選ぶのです。そういった意味では、ヨガは実際にはその目標を果たしてはいません。
 

ありがたいことに、「ヨガの肩」に本当に機能的なバランスを取り戻すための方法は、伝統的ヨガの境界を超えて動きのレパートリーを増やす必要はあるものの、数多く存在します。次回の記事では、ヨガマットの上でも外においても、肩の強さの不均衡に対処するクリエイティブな方法をご紹介しましょう!


2024年1月18日木曜日

坐骨神経痛のための10のヨガポーズ Vol.2
10 Yoga Poses for Sciatica Pain Relief

前回からの続きです。

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6. 膝を胸につけるポーズ・ガス抜きのポーズ(パバンムクタサナ)


これは、腰や股関節、臀筋の凝りをゆるめるとても良いポーズです。
強度を緩めるには、片脚ずつ行いましょう。



  1. 仰向けに寝て、両膝を胸に引き込みます。
  2. 足首と膝を揃えて引き込みながら、腿の後ろか脛の前に両手を伸ばします。
  3. 手が届くなら指を組むか、反対側の肘を持ちます。
  4. ストレッチを深めるには、頭を持ち上げて顎を胸に引き寄せましょう。
  5. このポーズを1分間保ちます。



7. 仰向けの鳩のポーズ(スプタ・カポタサナ)


仰向けの鳩のポーズは、腰を支え股関節の圧迫を少なくする働きがあります。臀筋や股関節とともに梨状筋もストレッチされます。


  1. 仰向けで膝を曲げ、踵を骨盤の方へ近付けます。
  2. 右膝を曲げて、右足首を左腿の付け根に乗せます。
  3. すでに深いストレッチを感じていればこのままでいましょう。
  4. より深めるには、左足を持ち上げて左膝を胸に引き上げます。
  5. 左の腿裏あるいは脛で手を組みます。
  6. ここで1分間保ちます。
  7. 反対側でも繰り返します。



8. 橋のポーズ(セツ・バンダ・サルヴァンガサナ)


橋のポーズは、背骨をストレッチし、痛みや緊張を緩和します。優しく体が刺激され血流が促されます。また、脚や臀筋、コアにも効果があります。



  1. 仰向けで膝を曲げ、踵を骨盤の方へ近付けます。
  2. 両腕は体の横に手のひらを下にして置きます。
  3. ゆっくりと背骨を床から持ち上げて、腰をできるだけ高く上げます。
  4. 両膝か両腿の間にブロックを挟んで、アライメントを維持しましょう。
  5. ゆっくりと下ろします。
  6. この動きを10回繰り返します。
  7. 最初の姿勢で体をリラックスしましょう。
  8. このポーズの高く上げた位置で1分間保ちます。



9. 半魚神のポーズ(アルダ・マツエンドラサナ)


このねじるポーズは、背骨を伸ばし痛みや緊張を緩和します。腰のあたりから始まるねじる動きを感じましょう。


  1. まずは座ります。
  2. 右足を左腰の外側に置いて、膝が前方か横に向くようにします。
  3. 左足を右腿の外側に移動します。
  4. 左手を後方の床に置き、指先で支えておきます。
  5. 右腕を左腿に巻き付けるか、あるいは左腿の外側に置きます。
  6. 息を吸うたび、背骨を持ち上げて伸ばしましょう。
  7. 息を吐くたび、もう少し捻ってポーズをより深めていきます。
  8. 頭を回して、好きな方向に視線を向けます。
  9. 1分間続けます。
  10. 反対側でも繰り返します。



10. 脚を壁に上げるポーズ(ヴィパリタ・カラニ)


体を休ませ、リラックス、回復させる究極のリストラティブ・ポーズです。
クッションやボルスターを腰の下に置くとより安定します。


  1. 壁を右にして座ります。
  2. 横たわって両脚を回し壁の方へ挙げ、心地よい範囲で腰をできるだけ壁に近づけます。
  3. 頭の下に枕や折りたたんだブランケットをおきましょう。
  4. 両腕は快適な場所に置きます。
  5. 体をしっかりとリラックスして重く下ろしましょう。
  6. このポーズを最大20分間続けましょう。




坐骨神経痛の時に避けるべきポーズ


症状を悪化させる場合があるので、坐骨神経痛の時は避けた方が良いヨガポーズがいくつかあります。体の声を聞きながら感覚を尊重し、不快に感じるポーズを無理にやろうとしないようにしましょう。


その日の自分自身に最も効果的だと思うものを試しましょう。痛みが起こるどんなポーズでもやめておきます。


骨盤や腰により負担をかける可能性があるので、座位や立位の前屈(ダウンドッグ以外)はやめた方が良いでしょう。仰向きの前屈は可能です。股関節や腰が支えられているからです。


坐骨神経痛はたいていの場合は片側の脚にのみ現れるので、片側だけ行えるポーズがあるということに気づくでしょう。どのポーズにおいても膝は自由に曲げても構いません。座位ポーズで不快感を感じる場合は、膝の下にクッションを置きましょう。



妊娠中の坐骨神経痛の場合は、腹部を圧迫したり強く引くポーズは避けましょう。強い後屈や捻りのポーズ、または腹部を圧迫するポーズもしないでおきましょう。必要に応じてボルスターやクッションを使ってポーズを変更しましょう。



さいごに


坐骨神経痛がある時は、上記のポーズが役にたつかもしれません。そのほかのポーズも、簡単で優しく安全なポーズを練習してみましょう。


可能なら、ヨガクラスや個人レッスンを受けてみましょう。正しい方法で行えているかをチェックするため、月に一度はプロに相談するのも良い考えです。個人レッスンがなければ、クラスの前や後に先生と話をするのも良いでしょう。


もし、坐骨神経痛の痛みが1ヶ月以上続いていたり、深刻なものであったり、通常ではない症状を伴うようであれば、医師や理学療法士に相談しましょう。


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過去の記事も参考にされてください。
https://jyotis3yoga.blogspot.com/2015/12/poses-to-soothe-sciatica.html



(出典) https://www.healthline.com/health/yoga-for-sciatica

2024年1月15日月曜日

坐骨神経痛のための10のヨガポーズ Vol.1
10 Yoga Poses for Sciatica Pain Relief


坐骨神経痛とは?なぜヨガがいいのか?



坐骨神経は、腰から臀部の深いところを通り腿へ、そして脚の横を通っています。坐骨神経痛の原因は、圧迫や炎症、坐骨神経や腰椎の損傷です。また、固まったり、使いすぎたりして損傷した筋肉が原因で坐骨神経痛は起こることもあります。


坐骨神経痛の痛みは、ピリピリ、ズキズキ、また燃えるような感覚で、脚に沿って下方へと走ったり広がったりします。また、痺れやチクチク感、炎症を感じることもあります。大抵の場合、坐骨神経痛は体の片側だけに現れます。


坐骨神経痛は、多少の不快感を起こすようなちょっとしたやっかいごとにすぎないことも多いのですが、深刻な痛みを起こすこともあります。


2013年の小さな研究では、コブラのポーズやバッタのポーズなどのヨガポーズが、坐骨新の症状を和らげるのに効果的だとわかりました。2017年に始まった研究でも、ヨガには以下の効果があるとされています。
・慢性の腰痛を和らげる
・運動機能を向上させる
・鎮痛剤の使用を減らす



では、坐骨神経痛を予防、緩和、治癒させるためにヨガをどのように使用できるかを深く探ってみましょう。




1. こどものポーズ(バラアサナ)


こどものポーズは、体を感じ取りリラックスさせる素晴らしい方法です。背骨を長く伸ばし、股関節や腿、腰の柔軟性を促し開きます。



支えが必要なら、腿や胸、額の下にクッションやボルスターを置きましょう。
  1. 四つ這いから始めます。
  2. 両膝を揃えて踵の上に腰を下ろします。
  3. 両腕を前に伸ばすか、体の傍に休ませます。
  4. 上半身を完全にリラックスさせて、腿の上に重く下ろしましょう。
  5. 深い呼吸を意識し、体全体のこわばりを解いて気持ちをリラックスさせます。
  6. このポーズを5分間保ちます。


2. 下向きの犬のポーズ(アドムカ・シュヴァナサナ)


この前屈ポーズは、体のアライメントを整え、痛みやこわばりを解きます。下向きの犬のポーズは、全身を強化しながらバランスを整えるのに役立ちます。



  1. まずは、四つ這いになります。両手を押して腰を天井の方向へ持ち上げましょう。
  2. 上腕の横に耳がくるように頭を下げるか、顎を胸の方まで引き下げます。
  3. 両膝を曲げて骨盤をやや前に傾けます。
  4. 直感的に心地よいと感じられるよう体の位置を調整しましょう。
  5. このポーズを1分間保ちます。


3. 三日月のポーズ(アルダ・チャンドラサナ)


三日月のポーズは、体を強化、安定させバランスを養います。柔軟性を高め、緊張を解き、背骨や臀筋、腿をストレッチします。



このポーズは壁を使い安定させて行います。手の下にブロックを置いても良いでしょう。


  1. 右足を前にした立位のポーズ(三角のポーズなど)から始めます。
  2. 右膝をやや深く曲げて体重を右足にかけていきます。
  3. 左手を腰におきます。
  4. 左足を数センチ前にスライドさせながら、右手を右足から右前の床に伸ばしましょう。
  5. 床を並行になるまで左脚を持ち上げて、左のかかとに向かって蹴ります。
  6. 前を見たまま、上半身を回転さえて股関節を開きます。
  7. 深めるには、左手を天井の方へ持ち上げて、視線も上に向けましょう。
  8. このポーズを1分間続けます。
  9. 右脚を曲げながらゆっくりとポーズから出て、左脚を床に下して元の位置に戻りましょう。
  10. 左足前にして繰り返します。



4. コブラのポーズ(ブジャンガサナ)


この穏やかなポーズは、背骨を強化、ストレッチし、血流と柔軟性を高めます。



  1. うつ伏せになって、両手を肩の下におきましょう。
  2. 脇を締めます。
  3. 息を吸って頭、胸、肩を持ち上げます。
  4. ひじを少しだけ曲げたまま、胸を開き続けます。
  5. 腿、腰、腹部に力を入れておきます。
  6. 30秒間保ちましょう。
  7. ポーズから出たら休んで、1-3回繰り返します。


5. バッタのポーズ(シャラバアサナ)


このポーズは、背骨、臀筋、腿を強化します。コアと腰を安定させます。また、股関節の血流や柔軟性を高めます。




  1. うつ伏せに横たわり、背中側で両手を組んで骨盤におきます。
  2. ゆっくりと胸、頭、腕をできるだけ高く持ち上げましょう。
  3. 両腕を体から遠くへと離していきます。
  4. 深めるには、両脚を挙げるか、片脚ずつ挙げましょう。
  5. 臀筋や腰、腹筋を使います。
  6. 30秒間維持しましょう。
  7. ポーズから出て元の位置に戻ります。
  8. 優しく腰を左右に揺らしながらリラックスし、呼吸数回の間、休憩します。1-2回繰り返します。



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次回に続きます。