2025年2月12日水曜日

ゴムカアサナからより多くを得るために 
Get More From Your Gomukhasana


ゴムカアサナ(牛の顔のポーズ)は複雑なポーズです。股関節の屈曲、外旋と内転、そして肩の屈曲ともう一方の肩の伸展、内転を通して、股関節と肩を深く開きながら胸を開きます。その複雑性のおかげで、ゴムカアサナには上半身にも下半身にも多くの効果があり、姿勢や機能運動を改善したり、肩を深く開いたり手を組んだりする他のポーズ、エーカ・パダ・ラジャカポタアサナ(片足の鳩王のポーズ)など深く股関節を開くポーズなどへの準備になります。



ゴムカアサナの対象となる部分(肩・胸・股関節)は、特に長時間座っている人にとって
は、問題が起こりやすい箇所です。臀筋の上に一日中、受動的に座っていることでそれが弱く硬くなり、タイピングや食事、車の運転、腕で何かを押す動き、メールを打つ動きなどにより胸と肩(特に三角筋前部)は硬くなります。ゴムカアサナは、いくつかの調整をすれば、こうした問題すべてに対処できる素晴らしい方法です。






ゴムカアサナの入り方


では最初から始めましょう。まず四つ這いになり、右脚を前に引いて右膝を左膝のすぐ前で交差させます。今度は左足を右方向へと開き、両踵が腰よりも広い幅にして置きましょう。両手を後方へ歩かせて、床の方へと腰を下ろします。先に左の股関節が下りるので、右も下ろしましょう。ゆっくりと動いてください。両方のお尻を下ろすことが難しい場合は、左脚(下の方)を前に伸ばすか、ブランケットの上に座りましょう。



左かかとの上には座らないで、両方の坐骨が床(やブランケットなど)にしっかりと着くようにしてください。右膝を左膝の上に重ねてみましょう。でも、無理はしないでください。完全に重ならなくても大丈夫です。背筋を伸ばして座り、骨盤から離すように胸郭を持ち上げます。腰が曲がらないよう(前屈みにならないよう)に気をつけて、骨盤を前傾し、坐骨は後方へと伸ばします。そうすることで、体幹の筋肉とのつながりを見失わないようにします。お腹は優しく引き上げて、腰が反りすぎたり胸郭が前に突き出ないようにしましょう。胸を持ち上げて、頭頂まで背筋を伸ばします。



ポーズの上半分を作るには、右腕をまっすぐ上げて左腕を体の脇でまっすぐ下げます。両方の肘を曲げ、右の手のひらと左の手の甲の両方を背中に着けます。指先どうしを着けてみましょう(無理しないで)。もし届かなければ、ストラップやタオルなどを使ってつなぎ、両手はただ背中に休ませておきます。指先を這わせて近づけた時にポーズに何が起こるのかに気づきましょう。顎はあまり上げたり下げたりしないように、床と並行に保ち、首の後ろ全部を長くします。



ほとんどの人はゴムカアサナは上げた方の腕が重要だと思っていますが、実際には下方の腕により焦点を当てて、肩の回旋腱板(特に肩甲下筋)や菱形筋などを強化し、周知の通り固くなった胸筋と前部三角筋をストレッチすることで、肩により多くの効果を得ることができます。そのためには、上がりやすい右肩を上げずに両肩を床と並行にする必要があります。
両肩を揃えることで、両手を繋ごうと背骨を横に曲げることなく、肩甲体をストレッチすることができます。次に、左(下方)の肩を後方へ回転させながら肩甲骨どうしをやさしく寄せましょう。これによって左三角筋前部、つまりこのテクノロジーに囲まれた世界に住む私たちの多くが硬くなってしまっている部分のストレッチが深まります。これをするには、両手をもっと離す必要があるかもしれませんが、長期的にはより効果的です。このポーズをホールドして、呼吸しましょう。



顎のまわりをリラックスして、頭頂に向かって背筋を伸ばしてみます。このポーズによって、肺に力強い呼吸がもっと入ってくるのを感じましょう!背骨と胸郭のまとまりを保つため体幹を使い続けるのを忘れないでください。



ゴムカアサナの素晴らしいところは、上半身と下半身の要素をどちらも選ぶことができることです。どちらか片方を選んで、体のその部分を開くことに本当に集中することもできます。股関節のストレッチを強めるには、例えば、背骨をまっすぐに保ったまま股関節で前屈(対象としている股関節の可動域を狭めることになるため背骨を丸めないようにしましょう)し、坐骨を後方へ放つことに集中します。



上半身の要素は、特にデスクの前や椅子の上に長くいる人にとって、一日中取り入れられる素晴らしいストレッチです。毎日何回か休憩時間にこのストレッチをすることで、姿勢が大きく改善するだけでなく肺により多くの酸素を取り込めるためエネルギーレベルも改善されるでしょう。



ゴムカアサナはまた、他の多くのポーズの効果的な準備になるポーズでもあります。上半身の要素は、ウッティタ・パルシュヴァコナアサナ(体側を伸ばすポーズ)やシュヴァルガ・ドヴィジャサナ(極楽鳥のポーズ)などの手を組むポーズの準備となります。下半身の要素では、鳩のポーズやベイビークレードル、エーカパダ・ガラヴァアサナ(飛ぶ鳩のポーズ)、アグニシュタンバアサナ(薪のポーズ)などの股関節を深く開くポーズの準備に役立ちます。




こうしたちょっとした微調整に意識を向けて、ゴムカアサナで股関節と肩の可動域が前よりも良くなって、より深い練習へと誘ってくれるのを確かめましょう!



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