ホルモンバランスが崩れるといろんな症状がでてきますが、それは更年期だけなく、いつでも起こりうるものです。特に年齢によってホルモンバランスを崩しやすい女性の身体に何が起こっているのか、ヨガがどう効くのかについての記事です。
-----------------------------------------
ほとんどの女性にとって、ホルモンレベルが崩れるとはっきりとわかります。知らない人がバスに乗り遅れたのを見て抑えきれずに泣いてしまう、缶切りがいつもの場所に入っていなくて激怒するなどというのはよくあることで、PMT(月経前緊張症)と呼ばれる症状です。そして、更年期が始まり卵巣のエストロゲン生成がゆっくりになると、ホットフラッシュや気分変動に対処しないといけなくなります。
しかし、誰にでも影響がある兆候が他にもあります。性欲の減退、説明のつかない体重増減、肌あれなど。身体の好不調がわかっていようがいまいが、バランスが取れた状態にいる方がいいのは議論の余地がないでしょう。
どんどん増えているロンドンのヨギたちにとって、その解決法を薬(あるいは毎月大量のチョコレートを詰め込むとか)だけに頼るわけではなく、ヨガマットの上に見出しています。もちろん、ヨガはすべてバランスだと私たちは知っています。そして、身体と心の精神的なバランスもあります。しかし今では、ホルモンバランスを取るためにも人々はアサナを行っているようです。
その結果、Triyoga やTen Health & Fitnessなどのロンドンのスタジオでは、投薬の代替や補完としての、ホルモン系を調整させることに特化したクラスやワークショップを行っています。
ホルモンの問題の核心は、バランス異常です。特に、エストロゲンとプロゲステロンの不均衡で、多嚢胞性卵巣や子宮内膜症などの疾患につながります。それを緩和するツールとして、体内の調和を作り出すための練習を取り入れるのは完全に筋が通っていることなのです。
来週末Triyoga のホルモンバランスのワークショップを行うキャロリン・コーワンは、ヨガが私たちの身体が自らを攻撃するのを止める方法であると確信しています。「否定的なことに対処するとき、身体はそうした思いを身体的にも経験します。それが精神的な不安やストレスを増長させ堂々巡りとなってしまうのです」
そして身体は、副腎でコルチゾールを作り、心拍数を上げ、私たちを緊張した極限状態に置き続けます。ストレスを感じる時というのは、祖先が危険に直面した時と同じ反応で、すなわち「逃げるか戦うか。」しかし、その危険は現実のものではありません。身体が反応するためには、ただ危険を察知するだけで十分で、それは翌朝9時の会議のことを心配するといったシンプルなものかもしれません。
適度なら構わないのですが、忙しいライフスタイルのせいで常にストレスを感じ、つまりコルチゾール値の高い人が多いのです。
Ten Health & Fitness でホルモンバランスのマスタークラスを開講したダニエル・ウィルムセンによれば、「毎日のプレッシャーで、私たちは常にストレスモードにあります。自律神経はいつも交感神経モードになっています」
簡潔に言えば、交感神経モードとは危険に対する「逃げるか戦うか」の反応です。その反対派副交感神経モードで、身体の休息や消化機能をコントロールします。この2つの神経系はシーソーのように働き、ヨガは両方のバランスをとる助けをしてくれます。
どんな種類のヨガを行っても、身体をストレス状態からリラックス状態へと導くことでホルモン系全体(内分泌系)へ効果があります。全体的に行うヨガでは、身体のホルモン分泌をする部分が優しく圧迫、解放され、分泌腺が刺激されます。また、対象とする部分の血流を促して特定の分泌腺を刺激するシーケンスもあります。例えば、代謝を調整する甲状腺は、バランスを崩しやすい場所ですが、肩立ちなどの甲状腺を刺激するポーズは問題を軽減します。
エクササイズでホルモンの問題に対処できるのはヨガに限りません。ピラティスや筋トレも同じです。Notting Hill にある FORM studio の METcore クラスは老化防止のホルモン・マジックを約束しています。創設者の Elissa el Hadj によれば、METcore は、レジスタンス・ケーブルを使ったトレーニングとHIITシーケンスを慎重に組み合わせられており、成長ホルモン(HGH)の生成を促します。このホルモンは骨を強くし、皮膚や表情をやわらかにします。成長ホルモン生成が再び下がり始める前の50分間というエクササイズは理想的な長さなのです。
しかし、全てのエクササイズが急上昇するホルモンやストレスレベルを補完してくれるわけではありません。実際、ホルモンバランスで悩む人にとって、ランニングや強度のトレーニングなどエンドルフィンを上昇させるタイプのエクササイズは悪影響を与えかねません。
Marylebone にある Marion Gluck Clinic のホルモンのスペシャリスト Amalia Annaradnam博士が言うように、「常にコルチゾールを絞りだすようなクレイジーで慌ただしい暮らしのせいで副腎への刺激が過多になっているなら、ランニングはもっと負担になってしまう。誰もがそうではないが、もし副腎が疲れ始めているなら ― ストレスを感じ眠れず、苛立ち、いつも緊張していれば ― 副腎は『ああ、もうこんなことはできない』と言って疲れ切り、エクササイズの後はもっと気分が悪くなる。つまり、間違ったことをしていると身体が教えてくれている」
これに思い当たる節があったら、10km歩道を走るよりダウンドッグをした方がいいということ。
ひとつのポーズを毎日行うことで、ホルモンバランスは保てるでしょうか?
専門家らは可能だと言っています。膝をついて踵をつかみ頭が床につくよう前屈するラビット・ポーズは、甲状腺を刺激し脊椎を伸ばします。何もかもが解決するわけではありませんが、シーソーのようなバランスを平行に保つのに役立つでしょう。そして、呼吸をしましょう。
(出典)http://www.standard.co.uk/lifestyle/health/the-hormonally-harmonious-yoga-practice-could-cure-hot-flushes-and-mood-swings-a3326236.html
0 件のコメント:
コメントを投稿