2020年10月2日金曜日

無執着って何?
What is Nonattachment?

PsychologyTodayの記事からです。
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コントロールを手放すと自由になる



無執着とは何か?


あなたは今まで、仕事がなかったり、来るべき決定事項に執着したり、歳を取るという事実に向き合うのを避けたり、あるいは期待したほど成功していないことを心配して激しい苦痛の時間を過ごしたことがありますか?仏教では、これらは全て執着と考えられています。執着とは私たちの経験をコントロールしようとすることであり、大抵の場合、望ましいと理解していることにしがみつき、好ましくないと理解していることを嫌悪することです。問題は人生というのはいかにコントロールしようとしても、それがどんなに強い気持ちや善意であっても、勝手に展開していくものだということです。ですから無執着とは、今起きていることを必死でコントロールする必要性を手放した時に現れ、今の瞬間がこうあるべきであるという私たちの要望を無くすことができるのです。


無関心とは異なり、無執着とは、本当に今与えられた瞬間に集中することをせずにもっと良いもっと悪いものに固執する無意識のプロセスにとらわれないということです。無執着とは、精神的な成熟、そして経験とは常に変化するということへの理解とコントロールしようとするのは無駄だということへの理解の先にあるのです。無執着とは受け身でも無関心でもなく、また人生を放棄したりヒマラヤの洞窟に住んだりする必要もありません。むしろ無執着とは、固執やそれに伴って何度も考えて全てがうまくいくかどうか心配したり、人生がそうあるべきだという社会的、個人的な期待にしがみつくことなく、ただ普通にあなたが駆り立てられることをすることなのです。


私たちの執着と現代の病気はあまりにも多く存在しすぎて、自己を考える時はほとんど、もっと良くしたいとか、起きたことこれから起こることに心配しています。めったに今の瞬間を感謝することはないのです。例えば、誰かに言ってしまったことや自分がどう思われているかを心配して、「私が言ったこと」や「こう思われてないといいな」といったことを考えます。こうした考えは大抵の場合自然に起こり、最悪のシナリオに伴う感情を引き起こします。例えば「私が彼らを好いてないと思われているかも」とか「退屈な人だと思われているに違いない」とか。こうした考えや感情は自然に湧き出るものですが、避けられるものにどう対処するかはあなたの選択です。既に起こったことに心配したり、これから起こるかもしれないことを想像し考え込むというこの傾向は、精神状態の悪化の原因となり、軽快に流れるような感覚で生きることを妨げます。こうでなくてはならないという必要性を手放して侍従を想像しましょう。




無執着の研究


2010年、サードラ・シェーヴァー&ブラウンは、無執着の質をとらえ、それが人生の他の面にどう関連するのかを調べるための無執着のスケールを生み出しました。それ以降、無執着という分野の研究は増加してきており、ある体験に対する必要性への固執を減少することが非常に健康的であることがわかってきました。鬱や不安、ストレスといった症状を軽減するだけでなく、共感や親切心、優れた心理的発達や自己実現など向社会的な行動が増えることがわかりました。また、有益な心理的成果を解釈すると、マインドフルネスよりもより重要であるということを多くの研究が示してきています。



ではどのように手放して無執着になれるのか?


これは興味深い質問です。西洋の熟慮の伝統では、無執着への道は瞑想や禁欲的な生活に関連ており、研究でも瞑想する人はより無執着であると示しています。しかし最近、無執着のスコアがとても高い(そしてとても低い)人たちのインタビューをする機会に恵まれ、どのように無執着を開発して生活に取り入れたのかを尋ねました。面白いことに、もっとも多かったテーマが、人生でもっとも困難な時にどのようにやり過ごすかということでした。こうした人々のほとんどが、その後の人生を変えてしまうような大変な経験していたのです。こうした経験から彼らは強くなり、自分自身で変えられないものに悩まされる人生を生きる無駄に気づいたのです。かれらの多くはまた、精神療法や瞑想など手放しの助けになる自省の訓練を取り入れていました。


体験を求めることを手放すのは簡単ではないとわかっています。私たちの固執は無意識で、ずっとそこにあります。それを手放すと無関心な泥沼に落ちるとか、どんどんコントロールを失っていくことになると私たちが感じているからです。しかし私たちは、こうあるべきとい必要性を手放せた時にも、決断することをやめたりしません。そこに起こるのは、妨害なく展開する人生の自由と軽快さであり、より今の瞬間に存在し、他者のために存在し、機会が訪れたらそれを使って過度に閉じ込められることなく無用の体験から出ることができるようになるのです。


自分を試してみましょう。あなたがコントロールしようとしまいと、人生は勝手に展開していくものであることを忘れないで。







(出典)https://www.psychologytoday.com/us/blog/the-nonattached-self/201906/what-is-nonattachment

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