2021年5月18日火曜日

偏頭痛にマインドフルネスのストレス軽減法が効果的 
Mindfulness-based stress reduction may provide benefit to people with migraine




偏頭痛は、深刻な衰弱を招く可能性のある病気で、障害の原因の中でも世界でも2番目に多い。残念ながら、偏頭痛の患者の多くは、効果がなかったり副作用があったりで薬の服用をやめてしまう。頭痛の治療としては推奨されないにもかかわらず、多くの患者はいまだにオピオイドを使用している。しかし、Wake Forest Baptist Health での最近の臨床試験では、マインドフルネスを基にしたストレス軽減(MBSR)が偏頭痛の患者に効果がある可能性があることが示された。


「マインドフルネスをもとにしたストレス軽減法は、マインドフルネス瞑想とヨガを通してその瞬間瞬間の気づきを教えてくれる心身の治療です。 マインドフルネスはまた、偏頭痛のトリガーだと多く報告されているストレスへの新しい反応の方法を教えてくれます」

−レベッカ・アーウィン・ウェルズ博士(公衆衛生学修士)、Wake Forest Baptist Healthのウェイク・フォレスト医大神経学科の准教授。



JAMA Internal Medicineに発表された論文によれば、研究者らが調べたのは、痛みの認識、幸福感、偏頭痛の症状などがMBSRによって改善されたかどうかを、頭痛教育と比較した。


この研究では、偏頭痛の病歴を持つ成人89人を任意に選びMBSRと頭痛教育に割り振って、それぞれ週2時間のトレーニングあるいは教育のセッションを8週間続けた。


MBSRのグループは、マインドフルネス瞑想とヨガを基準としたカリキュラムに従った。参加者らはまた、自宅での実践のためオーディオ電子ファイルを受け取り、毎日30分間の実践をするように推奨された。頭痛教育グループは、頭痛や病態生理学、トリガー、ストレス、治療法についての教育を受けた。


MBSRおよび頭痛教育グループどちらの参加者も、偏頭痛の起こる日数が減少したと報告した。しかし、障害が緩和され、生活の質、抑鬱のスコアや幸福感を示す測定値が向上したのはMBSRグループだけであり、その効果は36週間に及んだ。さらに、頭痛教育グループと比較して、MBSRグループでは試験的に誘発された痛みの強度と不快感が緩和され、痛みの評価に変化が起こったことを示唆している。


「偏頭痛にいまだオピオイドが使用されている現在、効果が長く持続する薬物では愛安全な選択肢を見つけるということは、素晴らしい結果をもたらすはずだ」Wake Forest Baptist での総合頭痛プログラムの創設者で医師でもあるウェルス氏は述べた。「マインドフルネスは、偏頭痛の苦痛全体を治療する可能性があり、この衰弱をもたらす病気の影響を潜在的に緩和し得る。この結果を裏付けるには、より大規模で決定的な研究が必要である」

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