2016年10月29日土曜日

ホットヨガ:知っておくべき危険と嘘 
Hot Yoga: The Dangers and Myths You Need to Know

巷で流行っているいわゆる「ホットヨガ」についてはいろいろな説がありますが、
今日は、その危険と都市伝説的通説についての記事です。

「○○ヨガ」という名前のついたものが増えていますが、ヨガの本質を持たず名前だけが独り歩きしてしまっているものもあって、なんとなく居心地の悪い感じがしています。
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私の住んでいる町では、通りにヨガスタジオを見かけない日はありません。そして、その全てのヨガスタジオは加熱スタジオで、つまりは摂氏32~47度の部屋でクラスが行われています。正直、私は長い間ホットヨガの虜でした。それは、ヨガ、エクササイズに関わらず、身体の外部の極度の熱の中で運動をするときに熱が身体に与える影響について深く知るまでだったのです。

今、ホットヨガは、大流行りだ。常温のスタジオを探す方が難しいくらいで、標準的なビクラムからビンヤサまでに至るすべてが加熱した環境で行われています。ヨガ・ティーチャーとして加熱・常温どちらも教えてきましたが、私が何を教えてきたのかを知ることになったのです。ここにある事実が、極度の熱があなたにとって良いことか悪いことなのかをあなた自身が選ぶ時に役立つことを願っています。


外部の熱と身体の熱


ホットヨガには、約38度くらいまで部屋の温度を上げる外的な熱源があります。しかし、運動をすれば身体の内部に熱が作られるということを言及することが大切で、そしてそう、ヨガは穏やかな運動であるとみなすことができるでしょう。ホットヨガは、静的なポーズの持続(と少しの流れ)を行い、すなわちポーズの種類によって身体の一部を伸展し他の部分を収縮することで安定させます。つまり、静止するために筋肉をアイソメトリック(筋肉の長さを変えずに力を加える方法)に収縮しているのです。

体内の熱はどのように作られるのでしょう?筋肉組織の細胞内で、いくつかの科学反応がおこります。こうした細胞はエネルギーを放ち、それが熱という形になります。筋肉収縮中のこの化学反応が大きくなれば、体内の熱も大きくなります。熱の身体に対する影響の話をするのにこれが重要なポイントになります。

ホットヨガは、熱プラス熱の反応を大きく引き起こし、熱疲労や熱射病につながることもあります。体内の熱が上がれば、皮膚の血管拡張が起こり体温を正常範囲内に保つため汗を出して冷やし始めます。ですから、身体を冷やそうと汗をかくと血流が増えますが、室温が38度を超えていると身体を冷やすことは事実上できないので、体温の混乱が起こりえます。


どのようにおかしくなるのか


身体は様々な方法で身体を冷やそうとしますが、主に伝導、対流、蒸発を行います。伝導とは2つの隣り合った物質の間で熱を交換すること、対流は水や空気と身体の間で熱を交換すること、そして蒸発は水が液体から気体に変換することでその過程には熱が使われます。加熱された部屋にいるときに蒸し暑くなるのは、それぞれの身体が体内温度があがることで汗をかき身体の熱を逃がそうとするからです。

では、ホットヨガの部屋で暑くなっても出られなくて気分が悪くなり始めると何が起こるのでしょう?おそらく、熱疲労になりかかっています。身体の負のフィードバックシステムを通して、体温の恒常性を保っています。このシステムは、熱疲労の間働き続けますが、この部屋の状態では体温が正常レベル以上に上がるのを止めることはできません。そしてたくさん汗をかくことで脱水し、血圧が下がり、心拍数が上がります。脱力し、めまい、吐き気まで感じるかもしれません。

このような状態では涼しい場所に移動するべきなのですが、多くのホットヨガスタジオで経験しましたが、大抵のインストラクターはそういう人を見下すか部屋にとどまるよう促すことが多いのです。もしこういった症状になれば身体の恒常性を保つために涼しい部屋に行くべきです。そうしなければ、熱射病になり多くの場合は入院することになります。


汗とともに毒をだしているという嘘


ヨガインストラクターが、毒素を出すから汗をかくのはいいことだと言っていますか?なるほど、この発言は100%正しいとは言えません。汗の成分のほとんどは水で、他には塩、カリウム、アンモニア、尿素などの化学物質が含まれています。解毒が実際に行われるのは、腎臓、肝臓、そして大腸です。90分のホットヨガクラスで死にそうなくらい汗をかいても毒素は排出されません。ただ、脱水して水の分の重量が減るだけです。がっかりさせるつもりはありませんが、それが身体のしくみの事実なのです。身体の毒を出したいのなら、医師に相談するか、薬局で肝臓や腎臓、大腸を浄化する天然成分の薬品を購入した方がよいでしょう。


柔軟性の嘘


筋肉の柔軟性と関節の柔軟性は異なります。腱や靭帯にはあまり血流がなく、特に靭帯にはほとんどありません。そのおかげで靭帯が関節を安定させているのです。加熱された部屋にいると、血流が増えて実際よりも柔軟になったように感じます。英雄のポーズ(いわゆる「お姉さんすわり」)のような強いポーズは、常温のスタジオでは膝関節に制限がかかってやりにくかもしれません。一方で、熱い部屋では制限が感じられず安全な範囲を超えてしまうのです。靭帯はストレッチしますがそんなには伸びません。関節に負担のかかるポーズで靭帯を強く伸ばし続けると靭帯が切れる危険が高まります。もしくは、靭帯が関節を支持できないところまで伸ばしてしまう危険もあります。靭帯を伸ばしすぎると関節が不安定になることを理解しなければなりません。

ヨガがリハビリによいと誰もが思っていますが、ヨガは単に穏やかな運動のひとつで怪我をすることもあることを理解してください。中には運動学や解剖学、生理学の十分な訓練を受けていないヨガインストラクターもいるので、特に全くのヨガ初心者にはホットヨガが悲惨な結果につながりうると、私は個人的に考えています。全てのヨガインストラクターがそうだと言ってるわけではありません。熱い部屋で生徒が安全に行えるよう、そして生徒が熱疲労の兆候を見せればすぐに対応する素晴らしいインストラクターもたくさんいます。しかし残念ながら、すべてのインストラクターがそうだというわけではないのです。

運動するみなさん、どうか安全に行ってください。ひどく熱ければ部屋を出ましょう。やりすぎないでください。そしてどうか、自分に合ったヨガスタジオやインストラクターを見つけて下さい。



(出典)http://breakingmuscle.com/yoga/hot-yoga-the-dangers-and-myths-you-need-to-know

2016年10月24日月曜日

首の緊張を解く
Resolving Neck Tension

今日は、YogaIntenaional から、首の緊張を解消する方法です。
筋肉の動きやアサナでのアジャストなど、オタクな記事ですが、さらっと読んでみて下さい(笑)

スマホやPCだけでなく、本を読んだり料理をしたり、私たちは下を向いているこが意外と多いものです。アサナの時だけでなく常に意識することが大事なのでしょうね。
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頭を前に傾けているとき、首の痛みや肩の緊張、椎間板ヘルニアや腰痛すら起こります。頭をもっとストレスのかからない場所に戻せいう指示がこうした問題を劇的に解消します。が、まずは身体に何が起こっているのかを知らなければなりません。

姿勢の観点から言えば、頭を正しい位置に維持することは、首にとって難しいことなのです。首を間違った場所に引っ張ろうとする力はたくさんありますが、調和をもって全ての支持筋を働かせながら脊椎上方にある頭の位置を繊細に調整してくれる力は少ししかありません。


首の後ろに集まり頭骨の基部についている大きな筋肉の問題が起こります。これは、脊柱筋だけでなく首の横に沿って胸骨の上部から頭の基部に走る筋肉(胸鎖乳突筋)も含みます。首の後ろの筋肉に集中することで、呼吸、会話、食事などのために首の前を楽にしながら垂直の姿勢を保つことができます。この構造の問題は、頭の基部に始まる首の筋肉が胸郭上部を支えているため良い姿勢がしにくいことです。頭が前に傾くと、身体前面の荷重が下がり、頭の基部が下に引っ張られ、首が短くなってその荷重が増えます。

もしこのバランスの崩れを感じたことがなければ、それを感じるのは簡単です。単純に頭を前に出して椎骨の自然な中心点から遠ざけます。これが首の後部を短くし、すぐに制御がかかり前と横の筋肉がゆるみます。その結果、胸が落ち、窮屈で重い感覚がします。肩は前に丸まり肩甲骨が脊椎から横方向に離れます。ですから、単純に頭を前にやれば、牛が荷車を引く時のように身体前面の荷重が首からぶら下がるのです。


この姿勢のバランスに悩んでいる人の多くは、間違った方法で「直そう」とします。頭と肩を後ろに引っ張って「まっすぐにする」のです。これは単に菱形筋(肩甲骨を脊柱、および首に向かって引っ張る筋肉)が過度に働き上背を締め付けるだけです。脊椎にまっすぐにしようとして多くの場合、頭を斜め後ろに動かしてしまい余計に首が短くなるからです。他の方法は、顎をひきながら頭を後ろに動かす方法ですが、これも首を平たくしてもっと緊張させてしまうだけなのです。


こうした再調整が失敗する原因は、頭か顎から動かしていることにあります。どちらの場合も、外側から内側に、外部の基準点によって動かそうとしています(例えば「耳を肩のラインに合わせる」とか)。外部の基準で修正させるようにすれば、大抵はもっと緊張します。本当の修正は内側から外側へ動かすべきで、身体の中心に近い内側の基準点を使う方がいいのです。



この内側の基準点は、喉の上部で顎の眞下にある舌骨にあるとわかりました。


舌骨とは、馬蹄形の骨で食道を囲んで喉の上部に「浮いて」います。関節や靭帯で骨格とはつながっておらず、深い「舌骨下筋」の微細で繊細な網の中心にぶらさがっています。この筋肉の「網」は、身体の前後に伸び咽頭、肩甲骨、胸骨とつながり、胸郭の内側から舌の前を結合しています。また、舌、顎、頭骨の基部を繋げる「舌骨上筋」もあります。この場所からこの網の中心にかけて、あなたが飲み込んだり話す度に、舌骨が上下に動くのです。


この網の範囲は予想以上に広いです。舌骨周りの筋肉の状態は、消化器官の調子や状態に影響します。飲み込むと舌骨が上がり、少し消化管を刺激します。腹筋もまた、下腹部が内側及び下側に引き込まれ調整されます。まさに、飲み込むときに下腹部が引き込稀るのを感じるのは自然なことなのです。(下腹部を膨らませながら飲み込んでみるといいです!)


舌骨の影響が深い一方、舌骨の動きは良い姿勢の要因とはなりません、が、指示にはなります。舌骨周りの筋肉の状態は姿勢を保つ筋肉の状態に影響します。舌骨が正しい位置にあれば、首と頭は正しい位置にあります。そして筋肉の状態に調和が生まれます。緊張を解きリラックスできるよう、信号が首の後ろの筋肉に特に送られるのです。


耳から耳まで「微笑む」ように喉の上部を後ろ及び上に向かって優しく引き、舌骨の位置を探りましょう。微笑むことで感じる微細な解放は「やる」とか調整するよりは「やらない」方がより感じられるので、「微笑む」ことは「修正」よりも良いでしょう。頭の基部の筋肉にあった緊張を和らげ、変化が起こります。顎を引きたくなったかもしれませんが、顎の下から優しく動かす方がいいのです。舌骨の動きを指の先で感じてみましょう。


頭や首を舌骨から再調整することで首の伸展が起こりますが、それが首を伸展させているわけではありません。首の伸展は、脛骨の前にあるもっと深くて強いコア・マッスルの動きです。このコア・マッスル(頭長筋と頸長筋)は、首の後ろを短くする動きに反作用することのできる唯一の筋肉群で、よい姿勢でなければ作用できません。頭長筋は首の深いところにあり、最上部の椎骨の前部にあります。脛長筋は、その椎骨の前から上背部にかけて首の長さと同じ距離を伸びています。



床に寝て頭頂に向かって伸びると、これらの筋肉の動きが感じられるはずです。これらが収縮すると、首が伸び、頭の後ろが床にそってスライドするのを感じるでしょう。ヨガのポーズでは、同じ結果を得るための合図を使います。例えば、立位では「頭頂を糸が上から引っ張っている」ようなイメージをすると、頚長筋が収縮して首が長くなります。














これらの筋肉が強化されれば、頭が間違った位置にあるときに起こる首の後ろにある大きな筋肉の下方引力を克服することができるでしょう。しかし、これは最初に舌骨から調整したときにだけ可能になることであり、この緊張を解放するのは不可能でしょう。




















再調整を練習する



様々なヨガのポーズの中で、伸展させる筋肉を強化しながら、首の後ろを収縮する筋肉の緊張を解くという再調整の機会が得られます。ヴィラバドラサナII(戦士のポーズII)やトリコナサナ(三角のポーズ)やその他立位のポーズです。後屈は完全に伸展することで首を強化し、ツイストは首のアライメントを改善、前屈は緊張のある脊椎と首の筋肉をストレッチします。こうしたポーズでどうのように自らを指示するかは重要です。というのもそうでなければより首に緊張を生み出し身体全体につながっていくからです。立位のポーズではよくあることで、両腕を保持するため首の筋肉を使うかのように肩を丸め、首を伸ばしすぎて首の後ろをいつも短くしてしまう人がいます。



例えば、戦士のポーズIIではよく、肩を丸めて首を硬くしてしまうことがあります。腕を外転(手のひらを上に)して肩甲骨を後方及び下方に解放して肩のアライメントを直すことはできますが、このアジャストは原因ではなく表面に働きかけるだけです。本当に硬くなっているのは頭の基部で、首の筋肉が緊張しています。舌の先を引きあげ(舌骨の位置まで)優しく頭頂に向かって伸びると、肩甲骨が自然に下方へ解放し、呼吸へと身体が開いていき、軽く広がっていきます。







後屈は大いなる挑戦です。というのも、首は完全な伸展に向かい過伸展に追い込まれ、腰がだけでなく首も詰まります。後屈に入るという思いだけで筋肉が緊張し、首の過伸展につながります。


これはウシュトラサナ(ラクダのポーズ)でよく起こります。頭を後ろに下げるのが早すぎる場合が
多く、後ろに「傾いて」しまいその途中で首と腰を締め付けてしまうのです。首の後ろが固まると舌骨辺りの喉が前に動き、脊椎が開いて伸びるというより詰まってしまうことになります。














ラクダのポーズで自然に伸びるための首の正しい位置と身体の緊張を解く方法は、ポーズが教えてくれます。(なぜ後屈が陶酔的であるかという理由のひとつです。)肩を後ろに引きながら、胸を引き上げます。そして、頭の上部からではなく喉の上部から頭を倒します。これが、舌骨から始まる基本の動きです。

















このように練習すれば、特に首の前にある頚長筋といった鍵となるコアの姿勢筋を強化します。これらは、いつも重力や他のより強い首の筋肉に押さえつけられているのです。ポーズを正しく行うには、首と頭の動きに注目する必要があります。喉の上部を前にシフトさせたり、頭を後ろに傾けるのが早すぎると、胸部が落ち込んで首が固まります。こうした法則を頭に入れておけば、どんな後屈も首の強化や再調整に役立つでしょう。この練習で得られる成果は、首を緊張やストレスから解放して、安定したまっすぐの姿勢なのです。















顎のロックか喉の網か?

舌骨の調整から思い出すのは、ハタヨガの伝統的なバンダのひとつジャランダラ・バンダです。ジャランダラ・バンダの基本的な動きは、プラナヤマの関連する練習の中で顎を胸にそして胸を顎に近づけることです。これが神経系をリラックスさせ、予測できない変動を「とらえ」瞑想を促します。プラナヤマでは、ジャランダラ・バンダは柔らかい口蓋の天井を開いて喉の奥に合わせます。そして完全にオープンになり、リラックスし、呼吸の自然な流れに反応することができるのです。

どうしてその名前がついたのかよくわかりませんが、ジャランダラの起源は示唆的です。ジャラは「網、蜘蛛の巣、鳥を捕まえる罠」であり、ダラは「支え、支持」を意味します。たいていは「顎のロック」と表現されますが、顎がどうこうより舌骨周りの網に関係する練習だととらえてみましょう。この「網」の糸は舌骨の位置に直接影響し、舌骨が動けば緊張するものもあれば弛緩するものもあるのです。

よくあるアンバランス

身体の前後にある大きな筋肉は頭の基部でつながっています。これらの筋肉が緊張すれば、頭が前に倒れます。これが、肩が前に丸まり胸が落ち込む原因になります。


舌骨

舌骨と胸骨、喉、顎、顔、側頭葉、頭の基部を筋肉の網がつないでいます。


緊張を解く

顎と喉が合わさるところに指をおいて舌骨を上方および下方に導いてみましょう。この動きが、首の後ろの筋肉を解放する指示となり、首の前の筋肉が脊椎を上方に伸ばす指示となります。

頚長筋

この筋肉は脛骨の前に沿って走っています。収縮すると首が頭頂に向かって上に伸びます。胸が持ち上がると、肩が自然に後ろに引かれていきます。

戦士のポーズII

このポーズで頭を回すとき、一般的に頭を後ろに傾けて首の後ろを短くし顎を前に出すことが多いのです。これが、肩を丸めることになり緊張をつくります。

舌骨の調整によってこの緊張が解かれ、首の位置を正しポーズを解放します。

痛いラクダ

たいてい頭をすぐに倒してしまいます。首が短くなり舌骨が突き出ます。胸は落ち腰が詰まるのです。

より良い後屈へ

喉の上部を下げ、頭頂に向かって優しく伸びながら、胸部を持ちあげましょう。頭骨の基部を締めたり頭を後掲せず、脊椎の自然な延長線にそって優雅に頭を後ろに伸ばします。そして、脊椎が対称的な曲線を描くまで深めていきましょう。





2016年10月21日金曜日

自分のドーシャを知る 
Know your Dosha: An Easy Guide to Ayurveda

中医学と同様、アーユルヴェーダでもまず体質を知って
それに応じた食事や治療法を選択するというのが基本なのですが、
そういえば体質をどうやって知るのかという記事を掲載していなかったなと思い
この記事を選びました。

この体質というのは基本的に大きく3つに分けられます。
私の場合、ややヴァータ体質なのですが、どの体質も同じくらい持っていてかなりめんどくさいことになっています。まあ、仕方ないですね、持って生まれた体質なんで。。。

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なぜ人によって太り方が違ったり、歩く速さやかかりやすい病気が異なるのか不思議に思ったことはありませんか?
古代インドの治療法であるアーユルヴェーダによれば、その答えは「ドーシャ」と呼ばれる体質にあります。このビギナー・ガイドは、あなたのドーシャを知り、どの元素が優位にあるか、また体質にあった最適の生活を送るための方法を知る手掛かりとなるでしょう。

ドーシャとは?


ドーシャは文字通り訳すと「変化するもの」で、生物学的および心理学的特質を決定する生命力のタイプのことです。基本的に、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3つのタイプがあります。ひとつのドーシャが優位になっている人もいますが、たいていの人は2つのドーシャの特徴を持っています。完全な「ヴァータ」や「ピッタ」「カパ」の人、3つすべての人は稀です。

身体について言えば、この3つのドーシャは、おおまかに「痩せ型(ヴァータ)」、「中庸型(ピッタ)」、「ぽっちゃり型(カパ)」と言えるでしょう。しかし、これらドーシャ・タイプは身体だけでなく心にも当てはまり、各ドーシャはそれぞれ2つの元素と関連しています。

ドーシャ・チェック(分析)

ヴァータ

元素: 風・空
ヴァータは「ドーシャのリーダー」とみなされ、ピッタとカパを模倣します。身体の動きを支配しています。主としてヴァータ・タイプである人は、背が高く瘦せ型で、体重が増えにくいです。細長い体型で骨が出っ張っており、速く軽い歩行をするヴァータ・タイプは、しばしば不規則な食事や睡眠の問題をかかえ他のドーシャ・タイプよりも寒さを感じやすいです。考えが速く、熱狂的で快活なヴァータは、話好きで覚えるのが早いのですが、覚えたことを忘れやすく、判断することが苦手です。生まれつき感情的で、気分が変わりやすいのです。

ヴァータがバランスを崩すと、消化不良やガス、膨満感、乾燥肌になり、行動への制御を失ったり、焦って思考の集中を欠きやすく、不安症や鬱につながります。ヴァータのバランスを取る良い方法は、規則正しい食事と睡眠と季節に合った暖色で温かい服装をし、落ち着いた音楽と甘く重たい香りで暖かみと安定を得ることです。ヨガのようなバランスと柔軟性に焦点をあてた運動や、太極拳、エアロビクスなどはヴァータ・タイプに最適です。低脂肪の乳製品、オリーブオイル、米、麦、ナッツ類、火を通した野菜、スパイス、甘い果実などはすべてヴァータを鎮めるのにお勧めですが、豆類や大麦、トウモロコシ、芽野菜、キャベツ、生野菜、ドライフルーツなどは避けた方がよいでしょう。


ピッタ

元素: 火・水
怒りっぽく積極的で、決意の固いピッタ・タイプは、素晴らしい意思決定者であり、話すことがうまく、よい教師でもあります。引き締まった筋肉を持ち、めりはのある体つき、顔色がよく、左右対称の顔だち、体重の変化が激しいです。

ピッタ・タイプは、有能で集中力があり、秩序のある行動をし、挑戦が大好きです!こうした賢明な完璧主義者は、直接的で機転が利き率直ですが、頑固で意見の不一致に我慢ができず、自分にも他者にも過度に批判的になる傾向があります。

ピッタがバランスを崩すと、極めて理屈っぽく短期になり、発熱、胸やけ、焼けるような感覚や発疹となる場合があります。

ピッタのバランスを取り戻すには、落ち着きと安定性のあるものを選択することが大切です。休養と活動のバランスをとり、自然のある戸外で過ごして毎日よく笑うようにすると、ピッタ・タイプは落ち着きバランスを取り戻します。寒色や寒色光、沈静効果のある香りもまたよいでしょう。ピッタタイプの食事は、乳製品、小麦、大麦、米、甘い果実、コリアンダーやカルダモン、サフラン、フェンネルなど冷却効果のあるスパイスをお勧めします。辛いスパイスや酸っぱいフルーツなどの食べ物は避けましょう。



カパ

元素: 地・水

カパは身体の構造を支配するドーシャで、このドーシャの人は、柔らかく体格が頑丈、滑らかな肌、大きな眼、ぽっちゃりとしている傾向があります。肥満になりやすくピッタよりはあまり食べないのですが、たくさん重い食事を楽しみます。代謝がゆるやかで安定しており、慎重な歩き方をするカパ・タイプは深く穏やかな睡眠をとります。

誠実で硬く、我慢強く親切なカパ・タイプは、信頼できる友を作り、自分の落ち着ける場所にいる限りは人生を楽しむことができます。しばしば変化を嫌い、決まった習慣を守る傾向があります。

カパのバランスを崩すと、過度の睡眠、過体重、体液停滞、喘息や糖尿病につながります。また、非生産的もしくは破壊的ともいえる関係性、仕事、安楽などに固執し鬱になる可能性もあります。

刺激がカパのバランスをとる最適な方法です。習慣的なエクササイズをし、頻繁な掃除や不要なものの処分を行い、暖色と元気の出る香りがカパのバランスを正常に戻します。豆類、生姜茶、蜂蜜、軽いフルーツやほとんどの野菜はカパのコントロールに効果的です。重いフルーツ、乳製品、ナッツ類、オーツ麦、米、小麦、蜂蜜以外の糖類は摂取しないか量を減らすべきです。


2016年10月19日水曜日

ヨガ 腰痛に理学療法と同様の効果
Yoga as Good as Physical Therapy for Back Pain

Medscape Medical News からの記事です。
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米国で最も多い痛みの症状である慢性腰痛の緩和にヨガが理学療法を同様の効果があるという研究結果が発表された。

ボストン医療センターの統合医療の責任者であるB・サパー博士によれば、その効果はヨガを日常的に行っている者に顕著である。彼の研究は、米国疼痛医学会の2016年の年次会で発表された。

研究では、ヨガが痛みを緩和し機能を改善し、薬品の使用を減らす効果があるとわかった。また、理学療法が腰痛の治療に効果的であると示した。
「ヨガに効果があるのもわかっているし、理学療法が効果的なのもわかっている。しかし、これらが同じくらいの効果があるとは知らなかった」とサパーは言う。「主流の医療に補完的な療法を加えるには、少なくとも従来の治療と同等の効果があるべきであるが、おそらく費用対効果のような他のプラス面もある」

この研究のため、研究者らは、ボストン周辺の医療施設から脊椎狭窄などはっきりした解剖学的原因のない慢性腰痛を持った成人患者320人を募集した。サパーによれば、患者らは極めて高い疼痛スコア(最大10として平均7)を示し、腰痛に関しては極めて障害であった。約4分の3が痛み止めを使い約20%がオピオイドを使用していた。

研究のための「患者を集めるのには全く困らなかった」と彼は言う。「彼らは慢性腰痛の患者でありそのニーズは満たされていないからだ」

患者らはランダムに3つに分けられた。ヨガと理学療法と教育の3つだ。

ヨガグループは、まったくのビギナーから教師までの比率で毎週75分のクラスを行った。クラスは短いヨガ哲学(非暴力、中庸、自己の受容)から始まる。参加者はその後マットを渡され、その上で簡単なヨガポーズを行う。彼らは、家庭で練習するようDVDを渡された。

何人かの患者、特に肥満者には困難だったとサパーは語る。「しかしこのクラスはゆっくりで優しいものだ。最初のクラスは、床に結わって膝を胸に抱えるとか四つん這いになるとかだ」


理学療法グループは、エアロビクスを含めた15回の60分プライベートセッションを行った。教育グループは腰痛に関する広範囲の本を渡された。


理学療法とヨガのセッションは12週続き、その後52週観察した。この間、ヨガと理学療法グループは無作為にメンテナンス(ドロップインのヨガクラスや理学療法など)か、家庭での練習を割り当てられた。

研究によれば、ヨガと理学療法グループはほぼ同等の効果があった。「12週目までは教育グループとそんなに違いはなかった」とサパーは言う。

しかし、全体的に患者らは多くのヨガクラスや理学療法セッションに参加していない。最初の段階ではおよそ7回程度である。サパーによれば、ヨガクラスに本当に参加していた患者らに注目しても、ヨガと理学療法は同様であったが、教育との差はかなり大きい者だった」
疼痛スコアに結果が同様であったのだ。

そして「大変改善した」「大変満足した」と答えた患者の数も、ヨガと理学療法では同様であった。

ヨガは、大抵の場合一時的に腰痛を悪化するが、穏やかに行えば安全であると証明された。

低い順守率に加えこの研究の考えられる欠点は、「これはかなり計画され標準化されたヨガプログラムであるということ」とサパーは語る。「町のヨガスタジオで患者らがどんなことをするかはわからない」

皆がガイドラインに忠実に行えるような方法を開発することがさらなる研究には必要であると彼は言う。

研究者は、ヨガに関連する費用を分析しているとサパーは言う。

ヨガは脳にもよい影響があるという証拠があると、会議に出席していた国立衛生研究所と国立補完統合医療センターのM・キャサリン・ブシュネル博士は言う。

彼女によれば、脳の活性化とどれくらいヨガを続けているかには、極めて強い関連性があるようだ。


これらの結果は医学会で発表されたものである。医学誌に発表される前に外部の専門家がデータを精査するという「査読」はまだ行われていない予備段階であるとみなすべきである。

2016年10月17日月曜日

そう、ヨガはDNAを修復する
Yes, Yoga Can Modify Your DNA

Yoganonymousの記事からです。

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ヨガは健康を促進し、ストレスを減らし、慢性病にかかりにくくし、そのうえDNA機能を高める?




そう、本当だ。ヨガのマインドフルネスの訓練で、DNA機能を向上させることが科学的に証明されている。この発見は、カルガリー大学とハーバード大学でそれぞれ行われた2つの研究によるものだ。

ハーブ、化粧品、医薬品企業のアドバイザーでありマサチューセッツ・アーモスト大学の研究者クリス・キルハムは、Fox News Healthチャンネルのインタビューで詳しく語った。キルハムによれば、「どのように起こるのかわからないが、DNAが変異することはわかっている」

ハーバード大学の研究では、ヨガが細胞代謝機能を改善することを発見している。つまり、身体が栄養を吸収し、身体を一日中維持するためにその栄養を使うという機能を高める。

ハーバードの研究では、マインドフルネスの瞑想の訓練を受けたグループに焦点を当て、訓練を全く受けていないコントロール・グループと比較した。「8週間後、両グループの血液サンプルを採取した。瞑想グループは2209の遺伝子に変化が見られ、広範囲にわたる影響があった。活発化したものは1275例あり、934例が不活性化した。ヨガで促進された遺伝子変異の多くは、細胞代謝に関連するものである。これは、細胞が栄養や酸素を用いてエネルギーを造りだる能力である。ヨガの方法を訓練したものは細胞代謝が向上し、総体的に細胞機能がよくなった」

また、カルガリー大学の研究では、ヨガの練習が寿命を伸ばすことを発見した。つまり、二つの研究を考えると、ヨガの練習が細胞代謝を促進し(それは今後病気になったり遺伝子変異の症状にかかる可能性を下げる)、そしてDNA細胞の寿命をも伸ばすことができるとわかるだろう。

キルハムはインタビューの中で、一般的に、こうした効果は日常的にヨガを練習している人にだけ当てはまると説明している。身体のエクササイズと同様に、練習を怠ればこのDNA活性の効果は薄れるのだそうだ。

(出典)http://yoganonymous.com/yes-yoga-can-modify-your-dna


<日記>陰陽ヨガトレーニング

先週末の二日間、香港から定期的に日本に来られている Janet Lau 先生による陰陽ヨガのティーチャートレーニングを受講してきました。
実は昨年は、Janet先生の逆立ちのワークショップに参加しました。
きれいな方です♪

今回はたった二日間ということで、あまり詳しいことはできなかったようですが
それでもなかなか中身の濃いものでした。

面白かったのは、中国人である彼女と日本人の生徒さんたちとのギャップです。

先生いわく、
日本人は、とても器用で完璧であろうとする半面、
どうしても細かすぎるところに目が行きがちで目的を見失ってしまうことがある、とのこと。
逆に日本人から見ると、外国人の考え方や行動がやたらと大雑把に見えたりするんですよね。

もともと比較的大雑把な私ですが、アジアに住んでからますます大雑把になりました。
というか、細かいことがより気にならなくなったんですかね。
他人のダメなところを我慢してイライラするよりも、最初から自分だけでもうまくいくように行動する(ある意味他人を信じていないということにもなるかも)と意外と人生楽なんです。
人は変えられないから自分を変えた方が早いという教え通りですね。

というわけで、他の生徒さんたちの質問や行動にも少し驚きましたが
多分、あちらからは私の行動が謎なんでしょうね(笑)

また、日本ではまだアサナに焦点をあててアナトミーをもっと知りたいという人が多いけれど
もっと哲学やヨガスートラなどにフォーカスしていきたいと思っているともおっしゃっていました。
インド的なヨガを最初に頭に詰め込まれた(ヨガとはなんぞやとか、浄化法とか、マントラとか)私にとっては、実は今の日本のヨガは異質に見えたりするんですけどね。

何事もバランスです。ハハハ

2016年10月1日土曜日

秋の過ごし方と5元素について
Fall Health And The 5 Elements: How Ayurveda Helps

10月になりました。
厳しかった残暑も過ぎてやっと秋らしくなってきました。
今日は、夏の疲れの出やすい秋をどう過ごせばいいのか、古代インドの叡智を探ってみましょう。
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季節は5元素から成っているのを知っていますか?
「火」が優位だった夏が過ぎると、秋には「風」が優位になってきます。

自然界のすべては、「地」「水」「火」「風」「空」という元素の中で揺らいでいます。私たちが目にするもの全てはこの5元素でできていて、そのバランスは常に変化しています。つまり、私たちの身体や精神、心はこの5元素の調和の変化に影響されるため、気分や肌、消化力、エネルギーのレベルや欲望もこのバランスに沿って変化しているのです。
聖なる科学であるアーユルヴェーダによれば、身体と心と精神の健康の秘訣はその元素のバランスが必要なのかを理解することなのです。


秋の元素(風)


秋、「風」の元素が優位になってきます。「風」は、消化器系の食べ物の移動や老廃物の排泄、食べ物の吸収や肌の健康など身体の中でも多くの機能に関連しています。また、思考を動かす働きがあるので、私たちの想像力や独創性に影響します。

「風」は乾いていて、変わりやすく、軽く、冷たく、粗く繊細です。外的環境に「風」が増えてくると、肌が乾燥したり、活力が上下したり、思考が散漫し、関節がこわばった感覚があり消化力が少し落ちます。

「風」の冷やす効果が温度の急な下落となり、身体の冷えや体液のよどみを引き起こします。これが、身体の痛みや咳、風邪、アレルギー、胸部鬱血や疲労感、鬱などの原因にもなりえます。

「風」はまた、環境と身体を乾燥させます。肌や消化器系が乾いてしまうのです。秋になると、お腹が張ったり食後に重たく感じ始めたりするのは、熱が減って乾燥してくるからです。健康を保ち毒素を貯めないようにするには、水やスープ、シチューなど水分を多くとる必要があります。少し多めのバターを含んだ食べ物、甘味、酸味、塩味のある食べ物は体内の水分量を増やします。

秋になると大抵は風が強くなり、私達はなんとなく落ち着かなくなります。秋は、読書や瞑想など自身のためになるようなことを始めるよい時期です。夏は温かい日中や活動的な生活を楽しむのに忙しい時期ですが、秋になると突然落ち着かなくなり落ち込んだりする人もいます。廻りの美しいものに想いをはせる時間を少し取るようにしましょう。そうすることで、心と身体のバランスを取りやすくなりあなた自身についても少し知ることができます。


浄化+オイルマッサージ


秋には身体を浄化することも大切です。内臓や消化器系の資格のある施術者による浄化は、風邪やインフルエンザの予防になり、健康でエネルギッシュでいられます。

オイルマッサージは浄化を促す方法のひとつです。オリーブオイルを使って、関節やお腹廻りに特に気を付けて全身に擦り込むとよいでしょう。肌を滑らかにし、関節の動きを保ち消化を活性させます。オイルでマッサージをすると、身体が自らを浄化してくれるので毒素が貯まらないのです。

乾燥肌にはマッサージ効果をあげるためにゴマ油をつかうこともできます。


ハーブティー+チャイ


秋に元気で健康でいるためのもう一つの方法は、内臓を浄化するお茶を飲むことです。お茶を淹れて一日中飲むと、身体が潤って毒素を排出し消化の火を活性化しておくことができます。

オーガニックのチャイを買うこともできますが、もし自分で作ろうと思うなら、体内の「風」を穏やかにするために温かく甘いスパイスを使うことが大切です。

シナモン、フェンネル、クローブ、生姜、スイートバジル、ミントやカルダモンを一緒に挽いてチャイ・パウダーに。もしくは、ただ火にかけて煮出して濾すしても美味しいお茶になります。正しい割合というのはないので、自分にあったものを作るといいでしょう。毎日、新しいお茶を試すのもいいですね。甘味として蜂蜜を足すと、すっかり温まってリラックスした気分になることでしょう。

このように、秋の間に身体をケアしておくことが、やがて他の病気をも予防できる可能性があるのです。


秋の色とクリスタル


秋は変化の季節です。活動的な夏と内省的な冬の間をつなぐ時期です。この季節を楽しみ身体と心にもたらされる変化を受け入れましょう。必要ならゆっくりでもいいので、自然の中を歩いてバランスを取りましょう。

「風」のバランスをとるために。創造力を使って大地の色で家を飾りましょう。茶色、錆色、赤、オレンジは「風」のバランスをとってエネルギーを与えてくれます。エネルギーのバランス、安定、創造性のある豊かな環境をつくため、水晶を置くのもいいでしょう。創造性にはカーネリアン、 コミュニケーションにはラピスラズリ、安定性にはブラッドストーンを選びましょう。



家族や友人:収穫の恩恵


秋は、内なる自身とのつながりを深める季節なので、一人で過ごす時間を大切にしましょう。そして、家庭料理を囲んで家族や友人たちと時間を共有しましょう。収穫を祝い、根菜のスープやシチューを作りましょう。ビーツや人参、ジャガイモなどの栄養を身体に満たしましょう。森で寝そべったり落ち葉の中で遊んだりして、「地」の元素とともに過ごすとよいです。裸足で歩いたり、できるだけこの季節を目一杯楽しみましょう。




(出典)ayurveda next door
http://ayurvedanextdoor.com/fall-health-5-elements-ayurveda/