筋肉の動きやアサナでのアジャストなど、オタクな記事ですが、さらっと読んでみて下さい(笑)
スマホやPCだけでなく、本を読んだり料理をしたり、私たちは下を向いているこが意外と多いものです。アサナの時だけでなく常に意識することが大事なのでしょうね。
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頭を前に傾けているとき、首の痛みや肩の緊張、椎間板ヘルニアや腰痛すら起こります。頭をもっとストレスのかからない場所に戻せいう指示がこうした問題を劇的に解消します。が、まずは身体に何が起こっているのかを知らなければなりません。
姿勢の観点から言えば、頭を正しい位置に維持することは、首にとって難しいことなのです。首を間違った場所に引っ張ろうとする力はたくさんありますが、調和をもって全ての支持筋を働かせながら脊椎上方にある頭の位置を繊細に調整してくれる力は少ししかありません。
首の後ろに集まり頭骨の基部についている大きな筋肉の問題が起こります。これは、脊柱筋だけでなく首の横に沿って胸骨の上部から頭の基部に走る筋肉(胸鎖乳突筋)も含みます。首の後ろの筋肉に集中することで、呼吸、会話、食事などのために首の前を楽にしながら垂直の姿勢を保つことができます。この構造の問題は、頭の基部に始まる首の筋肉が胸郭上部を支えているため良い姿勢がしにくいことです。頭が前に傾くと、身体前面の荷重が下がり、頭の基部が下に引っ張られ、首が短くなってその荷重が増えます。
もしこのバランスの崩れを感じたことがなければ、それを感じるのは簡単です。単純に頭を前に出して椎骨の自然な中心点から遠ざけます。これが首の後部を短くし、すぐに制御がかかり前と横の筋肉がゆるみます。その結果、胸が落ち、窮屈で重い感覚がします。肩は前に丸まり肩甲骨が脊椎から横方向に離れます。ですから、単純に頭を前にやれば、牛が荷車を引く時のように身体前面の荷重が首からぶら下がるのです。
この姿勢のバランスに悩んでいる人の多くは、間違った方法で「直そう」とします。頭と肩を後ろに引っ張って「まっすぐにする」のです。これは単に菱形筋(肩甲骨を脊柱、および首に向かって引っ張る筋肉)が過度に働き上背を締め付けるだけです。脊椎にまっすぐにしようとして多くの場合、頭を斜め後ろに動かしてしまい余計に首が短くなるからです。他の方法は、顎をひきながら頭を後ろに動かす方法ですが、これも首を平たくしてもっと緊張させてしまうだけなのです。
こうした再調整が失敗する原因は、頭か顎から動かしていることにあります。どちらの場合も、外側から内側に、外部の基準点によって動かそうとしています(例えば「耳を肩のラインに合わせる」とか)。外部の基準で修正させるようにすれば、大抵はもっと緊張します。本当の修正は内側から外側へ動かすべきで、身体の中心に近い内側の基準点を使う方がいいのです。
この内側の基準点は、喉の上部で顎の眞下にある舌骨にあるとわかりました。
舌骨とは、馬蹄形の骨で食道を囲んで喉の上部に「浮いて」います。関節や靭帯で骨格とはつながっておらず、深い「舌骨下筋」の微細で繊細な網の中心にぶらさがっています。この筋肉の「網」は、身体の前後に伸び咽頭、肩甲骨、胸骨とつながり、胸郭の内側から舌の前を結合しています。また、舌、顎、頭骨の基部を繋げる「舌骨上筋」もあります。この場所からこの網の中心にかけて、あなたが飲み込んだり話す度に、舌骨が上下に動くのです。
この網の範囲は予想以上に広いです。舌骨周りの筋肉の状態は、消化器官の調子や状態に影響します。飲み込むと舌骨が上がり、少し消化管を刺激します。腹筋もまた、下腹部が内側及び下側に引き込まれ調整されます。まさに、飲み込むときに下腹部が引き込稀るのを感じるのは自然なことなのです。(下腹部を膨らませながら飲み込んでみるといいです!)
舌骨の影響が深い一方、舌骨の動きは良い姿勢の要因とはなりません、が、指示にはなります。舌骨周りの筋肉の状態は姿勢を保つ筋肉の状態に影響します。舌骨が正しい位置にあれば、首と頭は正しい位置にあります。そして筋肉の状態に調和が生まれます。緊張を解きリラックスできるよう、信号が首の後ろの筋肉に特に送られるのです。
耳から耳まで「微笑む」ように喉の上部を後ろ及び上に向かって優しく引き、舌骨の位置を探りましょう。微笑むことで感じる微細な解放は「やる」とか調整するよりは「やらない」方がより感じられるので、「微笑む」ことは「修正」よりも良いでしょう。頭の基部の筋肉にあった緊張を和らげ、変化が起こります。顎を引きたくなったかもしれませんが、顎の下から優しく動かす方がいいのです。舌骨の動きを指の先で感じてみましょう。
頭や首を舌骨から再調整することで首の伸展が起こりますが、それが首を伸展させているわけではありません。首の伸展は、脛骨の前にあるもっと深くて強いコア・マッスルの動きです。このコア・マッスル(頭長筋と頸長筋)は、首の後ろを短くする動きに反作用することのできる唯一の筋肉群で、よい姿勢でなければ作用できません。頭長筋は首の深いところにあり、最上部の椎骨の前部にあります。脛長筋は、その椎骨の前から上背部にかけて首の長さと同じ距離を伸びています。
床に寝て頭頂に向かって伸びると、これらの筋肉の動きが感じられるはずです。これらが収縮すると、首が伸び、頭の後ろが床にそってスライドするのを感じるでしょう。ヨガのポーズでは、同じ結果を得るための合図を使います。例えば、立位では「頭頂を糸が上から引っ張っている」ようなイメージをすると、頚長筋が収縮して首が長くなります。
これらの筋肉が強化されれば、頭が間違った位置にあるときに起こる首の後ろにある大きな筋肉の下方引力を克服することができるでしょう。しかし、これは最初に舌骨から調整したときにだけ可能になることであり、この緊張を解放するのは不可能でしょう。
再調整を練習する
例えば、戦士のポーズIIではよく、肩を丸めて首を硬くしてしまうことがあります。腕を外転(手のひらを上に)して肩甲骨を後方及び下方に解放して肩のアライメントを直すことはできますが、このアジャストは原因ではなく表面に働きかけるだけです。本当に硬くなっているのは頭の基部で、首の筋肉が緊張しています。舌の先を引きあげ(舌骨の位置まで)優しく頭頂に向かって伸びると、肩甲骨が自然に下方へ解放し、呼吸へと身体が開いていき、軽く広がっていきます。
後屈は大いなる挑戦です。というのも、首は完全な伸展に向かい過伸展に追い込まれ、腰がだけでなく首も詰まります。後屈に入るという思いだけで筋肉が緊張し、首の過伸展につながります。
これはウシュトラサナ(ラクダのポーズ)でよく起こります。頭を後ろに下げるのが早すぎる場合が
多く、後ろに「傾いて」しまいその途中で首と腰を締め付けてしまうのです。首の後ろが固まると舌骨辺りの喉が前に動き、脊椎が開いて伸びるというより詰まってしまうことになります。
ラクダのポーズで自然に伸びるための首の正しい位置と身体の緊張を解く方法は、ポーズが教えてくれます。(なぜ後屈が陶酔的であるかという理由のひとつです。)肩を後ろに引きながら、胸を引き上げます。そして、頭の上部からではなく喉の上部から頭を倒します。これが、舌骨から始まる基本の動きです。
多く、後ろに「傾いて」しまいその途中で首と腰を締め付けてしまうのです。首の後ろが固まると舌骨辺りの喉が前に動き、脊椎が開いて伸びるというより詰まってしまうことになります。
ラクダのポーズで自然に伸びるための首の正しい位置と身体の緊張を解く方法は、ポーズが教えてくれます。(なぜ後屈が陶酔的であるかという理由のひとつです。)肩を後ろに引きながら、胸を引き上げます。そして、頭の上部からではなく喉の上部から頭を倒します。これが、舌骨から始まる基本の動きです。
このように練習すれば、特に首の前にある頚長筋といった鍵となるコアの姿勢筋を強化します。これらは、いつも重力や他のより強い首の筋肉に押さえつけられているのです。ポーズを正しく行うには、首と頭の動きに注目する必要があります。喉の上部を前にシフトさせたり、頭を後ろに傾けるのが早すぎると、胸部が落ち込んで首が固まります。こうした法則を頭に入れておけば、どんな後屈も首の強化や再調整に役立つでしょう。この練習で得られる成果は、首を緊張やストレスから解放して、安定したまっすぐの姿勢なのです。
顎のロックか喉の網か?
舌骨の調整から思い出すのは、ハタヨガの伝統的なバンダのひとつジャランダラ・バンダです。ジャランダラ・バンダの基本的な動きは、プラナヤマの関連する練習の中で顎を胸にそして胸を顎に近づけることです。これが神経系をリラックスさせ、予測できない変動を「とらえ」瞑想を促します。プラナヤマでは、ジャランダラ・バンダは柔らかい口蓋の天井を開いて喉の奥に合わせます。そして完全にオープンになり、リラックスし、呼吸の自然な流れに反応することができるのです。
どうしてその名前がついたのかよくわかりませんが、ジャランダラの起源は示唆的です。ジャラは「網、蜘蛛の巣、鳥を捕まえる罠」であり、ダラは「支え、支持」を意味します。たいていは「顎のロック」と表現されますが、顎がどうこうより舌骨周りの網に関係する練習だととらえてみましょう。この「網」の糸は舌骨の位置に直接影響し、舌骨が動けば緊張するものもあれば弛緩するものもあるのです。
よくあるアンバランス
身体の前後にある大きな筋肉は頭の基部でつながっています。これらの筋肉が緊張すれば、頭が前に倒れます。これが、肩が前に丸まり胸が落ち込む原因になります。
舌骨
舌骨と胸骨、喉、顎、顔、側頭葉、頭の基部を筋肉の網がつないでいます。
緊張を解く
顎と喉が合わさるところに指をおいて舌骨を上方および下方に導いてみましょう。この動きが、首の後ろの筋肉を解放する指示となり、首の前の筋肉が脊椎を上方に伸ばす指示となります。
頚長筋
この筋肉は脛骨の前に沿って走っています。収縮すると首が頭頂に向かって上に伸びます。胸が持ち上がると、肩が自然に後ろに引かれていきます。戦士のポーズII
このポーズで頭を回すとき、一般的に頭を後ろに傾けて首の後ろを短くし顎を前に出すことが多いのです。これが、肩を丸めることになり緊張をつくります。
舌骨の調整によってこの緊張が解かれ、首の位置を正しポーズを解放します。
舌骨の調整によってこの緊張が解かれ、首の位置を正しポーズを解放します。
痛いラクダ
たいてい頭をすぐに倒してしまいます。首が短くなり舌骨が突き出ます。胸は落ち腰が詰まるのです。
より良い後屈へ
喉の上部を下げ、頭頂に向かって優しく伸びながら、胸部を持ちあげましょう。頭骨の基部を締めたり頭を後掲せず、脊椎の自然な延長線にそって優雅に頭を後ろに伸ばします。そして、脊椎が対称的な曲線を描くまで深めていきましょう。
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