アトピー体質の私は、子供の頃から「甘いものは摂らない様に」とお医者様に言われ続けていますが、昔は今のように白砂糖の代替品が多くはありませんでした。でも、蜂蜜はいつも家にあって、口内炎や火傷の時にはペタペタと塗っていた記憶があります。
アーユルヴェーダでも蜂蜜はとてもよく使われています。
今回はどんな使い方ができるのか、その効能は何なのかをみていきましょう。
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蜂蜜を健康管理のために使うのは、大昔から行われてきました。甘味料としてだけではない価値が今、見直されてきています。大昔のヴェーダ時代の人々は、蜂蜜を人間に与えられた最も優れた自然からの贈り物だと考えていました。現代の研究により、蜂蜜が特別な栄養や薬効を持っていることがわかっています。この記事では、古代の医師がどのようにまた何の目的で使われてきたかについてです。これは診断や治療に向けたものではありません。
蜂蜜の栄養価
蜂蜜の糖分はブドウ糖、果糖、しょ糖です。ブドウ糖は、糖の中で最も単純なものです。動物の血液中、果物や野菜ジュースの中に存在します。疲労によって作られる乳酸を
に置換される酸素を取り戻します。
果糖はブドウ糖よりも容易に結晶化し、組織に蓄積されます。しょ糖はブドウ糖と果糖が結合したものです。粘着性のデキストリンは少量のみ含まれるため、蜂蜜は消化しやすいのです。
最近の研究では、蜂蜜の花粉は、22種のアミノ酸、28種のミネラル、11種の酵素、14種の脂肪酸と11種の炭水化物を含みます。しかし残念なことに、商品化するさいの加熱によってこれらの栄養価はほとんどが失われてしまうのです。
自然の効能と治療特性:古代のアーユルヴェーダ書物から
蜂蜜は、最も上質の熱源のひとつです。エネルギーは主に、炭水化物から作られますが、蜂蜜は最も消化しやすい炭水化物のひとつです。デキストリンが含有されるため血流に直接入り、ほとんど瞬時にエネルギーとなります。
アーユルヴェーダ書物によれば、伝統的に蜂蜜は
消化力の弱い人にとってよいとされています。蜂蜜を食べると、体内の内臓がよい反応をすると言われています。すべての病に対する多目的な薬として考えられているのです。
アーユルヴェーダ書物によれば、朝いちばんの白湯にレモン果汁半分とスプーン一杯の新鮮な蜂蜜を混ぜたものを飲むと、便秘や胃酸過多に効果的です。この蜂蜜レモン水を使った断食は、エネルギーや食欲を無くすことがなく肥満治療にとても効果があります。
蜂蜜とアルコールを混ぜて使うと、髪の成長を促すと考えられています。
蜂蜜と心臓
蜂蜜は消化しやすく分解されやすく、腸のガスを作らず腸の働きを促進するとてもよい甘味料です。食事に組み入れやすいため、アーユルヴェーダでは動脈硬化や心臓が弱っている際に勧められています。
心臓のようによく働く臓器が夜間のエネルギー不足を補うため、就寝前や夜間に目覚めた時に蜂蜜レモン水をとるとよいでしょう。心臓通や動悸には、伝統的なアーユルヴェーダの専門家は蜂蜜を推奨しています。
蜂蜜と貧血
主に鉄、銅、マンガンから成る体内のヘモグロビンを作るためには、蜂蜜はかなり優れた食物です。古代の書物によれば、蜂蜜はヘモグロビンと赤血球のよいバランスを保つため貧血の治療に有効です。
蜂蜜と肺の健康
古代のアーユルヴェーダ専門家らは、蜂蜜は、肺の健康を支援し肺がバランスを崩した際の治療にとても有効だと考えていました。アーユルヴェーダ書物によれば、喘息患者の鼻の下に蜂蜜を瓶を置いて吸気させると、空気が蜂蜜を含み、呼吸が楽に深くなります。その効果は約一時間持続します。
アーユルヴェーダによれば、これは蜂蜜が「高濃度」のアルコールとエーテル油の混合物を含むため、その蒸気が喘息患者にとって鎮静効果を与えるのです。蜂蜜の上を流れる空気を吸う、または食べる、または牛乳や水とともに飲むことで、大抵は症状を緩和します。呼吸器の疾患には一年置いた蜂蜜が推奨されています。
蜂蜜と皮膚
アーユルヴェーダ書物にはまた、怪我や痛みの治療に蜂蜜を外用する方法を記しています。蜂蜜は痛みを和らげ、消毒剤として働き治癒を促しますが、特に火傷や吹出物に効果的です。
蜂蜜と炎症性の咳
アーユルヴェーダ書物はまた、炎症性の咳の治療に蜂蜜はとても効果的だと述べています。鎮痛、鎮静剤として、気管上部の粘膜の炎症を鎮静させて、咳をや嚥下困難などの症状を緩和します。同じ理由で、様々な咳止め剤にも使われています。蜂蜜でのうがいもまた咳に有効です。
蜂蜜と不眠症
蜂蜜はまた、何世紀にもわたって不眠症の治療に使われてきました。熟睡させる催眠作用があります。就寝前、コップ一杯の水にスプーン二杯分の蜂蜜を入れて飲むとよいでしょう。蜂蜜を摂った後は、たいていの子供は眠りにつくと書物に書かれています。
蜂蜜と口腔疾患
蜂蜜は、口内の健康を保つのに有用であるとアーユルヴェーダ専門家らによって考えられています。毎日、歯や歯茎に塗布すると、歯をきれいにし艶を与えます。歯石沈着を防ぎ、虫歯や抜け歯を防止します。そのおだやかな殺菌力により、有害な微生物の成長を防ぎます。
また、血流を促進して歯茎の健康を整えます。口内の腫瘍に対しては、蜂蜜が治癒を早め、腐敗の進行、化膿性感染の悪臭や化膿を防ぎます。歯茎の炎症による歯肉炎には、蜂蜜水のうがいが大変有効です。
蜂蜜と眼
様々は眼病に対し、蜂蜜にはアーユルヴェーダで使用されてきた長い歴史があります。眼に毎日使うことで、視力を改善します。目のかゆみやトラコーマ、結膜炎などの治療に大変有効です。緑内障初期段階には、内用、外用の両方が予防に有効です。
蜂蜜と胃
アーユルヴェーダの専門家は、長い間、胃の健康を保つのに蜂蜜が効果的だと考えてきました。胃の調子を整え、消化を助け、胃の病気を防ぎます。胃酸過多を緩和し、吐き気や嘔吐、胸やけといった症状を防止します。
アーユルヴェーダの書物によれば、腐敗物や未消化の食物が消化器内に存在する際には、蜂蜜が下剤あるいは吐剤として働き消化器官をきれいにします。
蜂蜜と老化
文書はまた、高齢者の身体にエネルギーや熱を与えるのに蜂蜜が特に有効だと述べています。高齢者がよく抱える悩みである痰を切って粘膜をきれいにします。沸騰させたお湯を覚ましてぬるくした水コップ一杯にスプーン1,2杯の蜂蜜を入れると、爽やかで力の出る飲み物になります。
(出典)
https://www.theayurvedaexperience.com/blog/traditional-uses-of-honey/