2021年6月22日火曜日

瞑想はストレスを軽減する(全くの初心者のための6つのヒント)Vol.1 
How Meditation Reduces Stress (Plus 6 Tips for Absolute Beginners)


この1年ほど、コロナのストレス軽減にも役立てていただけるかと、オンラインで瞑想(+陰ヨガ)のクラスを行っています。最近は瞑想アプリの翻訳に携わっていることもあり、ますます瞑想の奥深さと素晴らしさを実感しています。こんな時代だからこそ、瞑想(というと堅く考えてしまいがちですが・・)の良さを多くの人に体験していだたきたいなと思っています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー


Yoga Medicine® の指導者であるダイアン・マラスピーナが、リサーチに裏付けられた瞑想の効果を説明、そして瞑想を始めるための簡単な方法を提案をしています。



もし、ストレスに適応できていない、集中力や創造力に欠けている、やり通す力がないと思ったら、それは、瞑想を始めるべき時なのかもしれません。


ストレスが体にもたらす身体的な影響に気づいている人は多いですが、ストレスはまた、認知の柔軟性や自己調整を弱め、精神的にも影響することもあると知ったら驚かれるかもしれません。ストレスが多い時には、前頭前野(決断や集中、自己調整の領域)と扁桃体(闘争逃走反応を司る脳領域)という脳の2つの領域が活性化します。そして、どちらもストレスの有害な影響の影響を受けやすいところです。


前葉前野が扁桃体を調整するレベルは、認知的にも感情的にもストレスをどのように受け止め反応するかで決まります。前頭前野が主導権を握っている時には、トップダウン(上から下へ)のプロセスが行われ、感情的に反応したり闘争逃走モードに入る前に、意識的な反応を行うことができます。


反対に、前頭前野よりも扁桃体が活性する時、多くの場合、不適応反応へ、ボトムアップ(下から上へ)のプロセスへとつながります。状況を評価せずに怒りなどの感情で反応するのです。ほんの少しのストレスでも、前頭前野や扁桃体の機能を弱めることがわかってきています。興味深いことに、ストレスによって悪い影響を受けたこれら脳の構造を守ために瞑想を使うと良いという注目すべきエビデンスがいくつか存在します。(詳細は出典元を参照ください)




脳へのストレスの影響


ストレスは、前頭前野への神経ホルモンを激増させます。扁桃体もまた活性化して、脅威を認知して警告を鳴らします。次は、前頭前野が扁桃体へと、その警告が正しいかを確かめるために信号を送ります。この相互作用が、その一瞬一瞬の感情を調整するのに役立っているのです。


ストレスの多い時に放出された神経ホルモンは、前頭前野のトップダウン機能を弱め、扁桃体の感情的反応を強めます。構造的に、扁桃体も前頭前野も変化します。細胞レベルでは、周りのニューロンからの電気化学刺激を受ける神経細胞の枝である樹状突起が、前頭前野では萎縮し、扁桃体では拡張します。これが、考える脳で反応するニューロンが減り、感情の脳でより多くのニューロンが反応します。そうして、感情は認知を無視し、ボトムアップ・プロセスを引き起こし、感情の調整が異常となります。そして、こうした良好に調整されていない感情反応が、より多くのストレスとなり機能を弱めるのです。




自己調整、そしてどのように瞑想が役立つのか


感情の異常調整は、ストレスや不安、抑うつ障害など、多くの心理的問題の根拠となります。反対に、自己調整は、状況で必要とする感情や思考、行動を監視する能力です。それには、高い感情反応のバランスを取る能力、フラストレーションと向き合った時の予想を変える能力、そして感情にかかわらず目標に向かっていく能力が含まれます。自己調整のスキルが磨かれると、より適した方法でストレスに反応しやすくなります。さらに、思考や感情が適切に調整されていると、ストレスに直面しても闘争逃走反応が活性しにくくなります。ストレスはまだそこにありますが、それをどのようにプロセスし、決断し、行動するのかを選択するのは、自己調整の能力に影響されます。認知コントロールや感情調整のメンタル・トレーニングという形で、瞑想は、適した自己調整を養うことができ、そして、マインドフルにストレスに反応する能力を磨くことができます。


瞑想の練習では、リラックスした姿勢を維持しながら、呼吸や言葉やフレーズ、または状態(共感など)ひとつのことに心を集中させ続ける能力を身につけていきます。神経科学の研究は、瞑想が、前頭前野と扁桃体のどちらにおいても神経可塑性を変化させ、感情の調整を良い方向へと影響しうることを示唆しています。瞑想は、前頭前野の灰白質や皮質厚の増加、そして扁桃体の脳細胞数の減少と関連があるとされています。


こうした構造的な変化は、前頭前野の認知機能を強め、また、扁桃体によって作られるストレスや感情への反応性を弱める可能性があります。瞑想の実践を重ねるごとに、認知柔軟性を高め感情反応性を下げることで自己調整が高まり、ストレスに対する健全な反応が促されるようになります。


習慣的な瞑想の実践を構築することに関しては、気楽にできるということが鍵となります。瞑想を毎日のやることリストのひとつにすれば、実践の前や最中にストレスを感じてしまうこともあるため、続けることが難しくなってしまいます。瞑想の効果は累積するものだということを念頭に置いておきましょう。つまり、その効果は、時間をかけて安定した実践を通して得られるものなので、ライフスタイルの一部とするような方法で瞑想に向かうことが重要です。では、日々の生活に瞑想を取り入れるのに役立ついくつかのコツをお伝えしましょう。

ーーーーーーーーーーーーー
次回に続きます。





0 件のコメント:

コメントを投稿