2017年3月28日火曜日

なぜ菜食なのか?
Why Vegetarian or Vegetarianism?

ヨギはヴェジタリアンの人が多く、Ahimsa(非暴力)の考え方からきているといわれています。小さい頃からお肉や魚を普通に食べてきた私たちにとっては、食べたいものを我慢するのは結構エネルギーのいることですよね。
なぜ、菜食なのでしょうか?
今回は、あるヨギのインタビューからヒントを得てみましょう。
-----------------------------------------

質問: ヴェジタリンの食事が何によいのでしょうか。また、どうすれば簡単に取り入れられるのでしょう?

Sadhguru: 自分の考え、または自分の価値や倫理に沿って何を食べるのかではなく、身体が何を欲しているかだ。食は身体のため。食事に関しては、医者や栄養士に聞かなくていい、5年おきに意見が変わっていくものだから。食事に関しては、何を食べれば身体が喜ぶか感じればいい。いろんな食べ物を食べて、食後に身体がどう感じているか観察する。身体が活気に満ちてエネルギッシュで心地よければ、それは体がハッピーだということ。もしけだるくて起きているのにカフェインやニコチンの助けが必要なら、身体はハッピーだとは言えないだろう?

ちゃんと身体の声を聴けば、身体は明確にどんな食事がハッピーになるか教えてくれる。でも今は、自分の頭の中の声を聞いているだけ。その声がいつも嘘をつき続けている。嘘つかれたことあるだろう?今日はそれを話そう。明日は、昨日信じていたことを思い出してバカみたいだと思うだろう。だから、頭の声に惑わされないで。身体の声を聴くことを覚えなければならない。

どんな動物もどんな生物も、何を食べて何を食べないか知っている。人間は地球で最も私的なのかもしれないが、何を食べるのかすらわかっていない。なぜかはどうでもいい、とにかく人間は何を食べるのかすらわかっていない。だから、身体の声を聞くためにマインドフルネスと注意が必要になってくる。一度その方法を覚えたら、何を食べて何を食べないかわかってくる。

身体に入る食事の質という点において、ヴェジタリアンでないものよりもヴェジタリアンの食事の方が間違いなく体内組織に良い。道徳的観点から言っているのではない。組織に何が適しているかだ。身体の中が快適であるような食事を食べる。仕事や勉強、どんな活動にしてもちゃんとやろうとすれば、身体が楽ということが何よりも重要だ。だから、身体が最も楽で、そこから栄養を取り込むのに苦労しなくていいもの、それが食べるべき食物だ。

ただ実験してみればいい。新鮮なヴェジタリアンの食事をしてそれがどんな違いを生むかを感じる。そしてできるだけ生のまま食べるように。生きた細胞は生命を維持するあらゆるものを持っている。生きた細胞を食べれば、自分の体内組織の中に今まで感じたことのない活気を感じるだろう。火を通せばその中にある命は壊れる。破壊された後のものを食べても、同じ生命力を得ることはできない。が、生きたものを食べれば身体の中に異なるレベルの生命力をもたらす。新芽や果物、なんでもいいから生で食べられる野菜をたくさん摂り、3、4割の生の食物を取り入れれば、必ずあなたの生命も維持してくれるはずだ。

以上のように、食事は命だ。私たちが食べているものは別の形をとった命、すなわち、私たちの命を維持するために自らの命を放棄してくれた別の命なのだ。私たちの命のためにその命をくれたすべての生き物に大きな感謝をもって食べることができれば、食物は身体の中でまた違った風に働いてくれるだろう。



2017年3月17日金曜日

ケチャディ:アーユルヴェーダの浄化レシピ 
Khichdi: An Ayurvedic Recipe For Body Cleanse

前回の日記で腸洗浄の後に食べるおかゆについて書きましたが、
今日はそのおかゆについて、アーユルヴェーダ医師が書いた記事の抜粋です。
ケチャディとは何なのか、どんな効果があるのかが述べられています。
-----------------------------------------

ケチャディとは?


ケチャディはインドの人々にとって娯楽や楽しみのようなものです。スパイスを入れない栄養たっぷりの軽くシンプルな食事だと考えられています。医師に広く認められており、特に子供やお年寄りなど、病気からの快復時に患者に勧められています。アーユルヴェーダのサトヴィック*な食事を心掛けている人々に大変好まれています。

ムガール帝国時代、伝統的なケチャディは様々な方法で食べられてきました。ナッツやヘルシーなスパイス、ドライフルーツなどを加えたりしました。アクバルの統治時代には、毎日ケチャディが王室の厨房で作られ配給されました。ジャハンギールは、たっぷりのギー、ドライフルーツ、ナッツを使ったケチャディを称賛しています。最古のレシピの記録はアクバル時代にさかのぼります。

16世紀にインドを旅したロシアの探検家アファーナシ・ニキーチンは、ムガール皇帝ジャハンギールからこの料理を勧められたと言明しており、アウラングゼーブ皇帝もまたケチャディを愛していたそうです。

アラマンギリ・ケチャディはアウラングゼーブのために作られました。このケチャディのレシピは、英国植民地時代(1858— 1947)、魚や卵などが加えられインドにいたイギリス人の口に合うように作られました。

ケジャリーと呼ばれ、英国時代の朝食として知られるようになります。そしてすぐにヴィクトリア時代の英国というインド外にまで広がりました。

しかしある仮説によれば、これは植民地時代にスコットランド兵がインドにもたらしたもので、それからインド料理の一部になったともいいます。のちにこの料理は英国へと戻るのです。この仮説がどうであれ、ケチャディが繊細にスパイスを使った、伝統的で健康によい料理であることには変わりありません。



ケチャディの健康への効果

1. 栄養満点

ケチャディには炭水化物とタンパク質がバランスよく含まれています。ケチャディの基本材料であるムング豆は、食物繊維、カルシウム、マグネシウム、リン、ビタミンC、カリウムが豊富です。それだけでなく、完全タンパク質を作る必須アミノ酸10種を含むのです。

作り立てのケチャディを混じりけのない牛のギーとともに食べると、主要栄養素、タンパク質、複合糖質、脂肪がそれぞれ適量摂取することができます。ケチャディに野菜を加えると、栄養価がさらに高まります。

2. グルテンフリー

グルテン過敏やセリアック病の人は、小麦や米、大麦などの穀物に見られる貯蔵タンパクであるグルテンの消化に問題を持っています。しかし、一日おきにケチャディを食べるようにすると、軽くグルテンフリーにも関わらず十分な栄養が摂取できます。

この病気を持っていない人でも、ライフスタイルを変えるためにグルテンフリーの食事をする人が増えています。そうした人々にもケチャディはいいのです。

3. ドーシャのバランスを取る

この料理は、朝でも昼でも夕方、夜にでも食べることができます。身体の解毒をし、3つのドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カパ)を安定させる働きをすることでよく知られています。身体を鎮静させる効果を持つトリドーシック(3つのドーシャの性質をもつ)の食事なのです。

ギーや塩、ターメリックなどのスパイスと米、ムング豆を煮たこの美味しく栄養満点の料理は、5元素のバランスを取ってくれます。「地」と「水」はエネルギーや免疫を高め、
「火」は消化酵素を刺激するのです。

4. 消化によい

ヨーグルトと一緒に摂ると、腸を穏やかにし胃のむかつきを抑えることができます。栄養満点のこの優れた食べ物は、赤ちゃんやお年寄りにもよいです。代謝がゆっくりで、複雑な栄養素の消化が困難なかれらにとって、これは消化しやすい食べ物なのです。



ケチャディの副作用

ケチャディは、完全に天然でシンプルなものです。なので、これまでケチャディの副作用というのは報告されていません。



*サトヴィックとは、タマス(鈍質)やラジャス(動質)に偏らないバランスのとれた心と身体の質を持ったもの


2017年3月15日水曜日

アーユルヴェーダのお薬 その後<デトックス>

さて、インドから帰ってきてそろそろ1か月が経ちます。
帰ってきた直後は、心も安定して穏やか、何をするにも緊張が解けた状態だったのですが、さすがにその効果も薄れてきたようで、毎日の忙しい時間に追われている感覚が少しずつ戻ってきました。そろそろまたデトックスの時期です。

現地のアーユルヴェーダ医師に処方されたお薬で、一か月に一回ペースでやるように言われたのが Virechana と呼ばれるデトックス法です。自然のハーブやオイルで作られた下剤をお白湯と一緒に飲んで、腸をきれいにするのです。


ハーブの入ったヒマシ油

この瓶の半分のオイルとコップ一杯のお白湯を、夕食後(30分以上)飲みます。



・・・・これが、激マズなんです!



だいたい油を飲むということがしんどいのに、ハーブのせいで匂いが凄くなっていて。
でも、身体のため、と思って涙をこらえて飲み込みます。
口の中や唇にまとわりつく油をお白湯で流し込みます。

そして、その後お白湯を何杯も飲み続けます。
   ↑ これが重要です。一緒にトリートメントを受けた友人はあまり飲まなかったため、
     結局、朝になっても腸をきれいにすることができませんでした。

私の場合、飲んでしばらくしたら少しだけ嘔吐してしまいます。
今回も、耐えられなくなって吐きましたが、ほとんどが胃酸な感じでした。
インドでは、寝る前にお腹が何度も痛くなってトイレに行くことになったのですが、
今回は朝までゆっくり寝てから始まり、痛みもほとんどありませんでした。もしかしたら、前回は少し便秘ぎみだったからかもしれません。
起きてからもお白湯を飲み続けます。どっちにせよ喉が渇くので飲みたくなりました。
そして腸の動きが収まったら終わりです。

Virechana をした後は、内臓が過敏になっているので、
食事は消化のよいものを摂り、疲れた身体を休めるようにします。
そこで、食べるのが Khichdi 。

バスマティ米とムング豆のおかゆ

このおかゆは基本的に、バスマティ米(細長くうるち米よりもさらっとしていて柔らかい)と、ひきわりしたムング豆をターメリックとクミン、ギー(精製バター)を加えて作ります。(このおかゆについてはまた詳しく記事を書きますね)

朝と昼はこんな感じで過ごし、夕食から少しずつ普通の食事に戻していきます。

というわけで、今日はケララの海を思い出しながらゆっくりしておきます。





2017年3月12日日曜日

アーユルヴェーダのお薬

インドから帰ってきてもう三週間が経とうとしていますが、体調はすこぶる良く、
アトピー持ちの私ですが、花粉症の兆しもありません。

肌の調子もよく、会う人会う人に「一皮むけたみたい」と言われます。
月に一回ほど通っているエステでも、今日は肌の浸透力がすごいと言われました。
ごわつきがなくなって、化粧水も美容液もすうっと入っていく!と。

また、シニアヨガの生徒さんが言われるには、顔の表情もなんかすっきりしてる、と。やっぱり、身体の悪いもの(精神面も含めて)が流れて出て行ったのでしょうか。



ところで、トリートメント中に使っていた薬の一部を
ドクターに処方してもらい買ってきました。



左端の「777OIL」 は、ココナツオイルがベースの肌の炎症を抑えるオイルです。
ココナツオイルなので、寒い今の時期は固形になってしまっているので、広口の瓶に入れ替えて手のひらで温めて溶かしながら使っています。このオイルの使い方は少し変わっていて、朝に炎症部分に塗ったあと日光に30分あたると効果が増すようです。まだ寒いのでもうちょっと暖かくなったら日光浴してみようと思います。
それと、保湿用のクリームが「Psorolin」。夜にオイルの上から塗ります。
どちらも、米国のAmazonで入手できそうでした。

真ん中の箱「PSORA」は飲み薬で、TriphalaやNeemなどいろんなアーユルヴェーダハーブが入った肌のお薬です。朝食と夕食後に2粒づつ飲みますが、どうもこれでお通じがよくなっているように思います。続けて飲んでいると、胃酸過多気味になったので、ときどき様子を見てやめていますが、通常は2,3か月は続けて飲んでいいようです。

右側の瓶は、Virechanam(腸洗浄)用のオイルで、月に一度行うようドクターに言われました。早い話が下剤です、、、。
軽い夕食を摂った後、お白湯とともに飲みます。そして寝るまでずっとお白湯を飲み続けます。トリートメントの3日目にも飲んだのですが、夜中と早朝にお通じがあり(絞られるような腹痛と吐き気がありました)、たっぷり飲んだお白湯のおかげで最後はクリアになって出てきます。
翌日の食事はおかゆなど消化のよいものに限定され、身体がかなりだるくなるので、休める日を選ばないといけません。が、そのあと本当にすっきりしました。
時々、塩を入れたお白湯でこの腸洗浄をやっていた(お腹はほとんど痛くなりません)のですが、Vataの私には、乾燥しすぎるからあまりよくないと言われました。ココナツオイルやギーなどをしっかり摂ってオイルをちゃんと補給してあげればいいかもしれません。


このお薬で、まだ数か月は続けていけるので、どうなっていくか楽しみです。




2017年3月10日金曜日

バガヴァッドギータ 50の示唆に富んだことば Vol.2
Most Inspiring Quotes From The Bhagavad Gita

前回からの続きです。
ヒンズーの教えがやがて変化して仏教となったこともありますが、(アラブ以西とは大きく異なりますが)アジア人の考え方はなんとなく似ているのかなと思います。
-----------------------------------------

26. 常に神の力はお前の中にあるのだ。心、感覚、呼吸そして感情の動きを通して。常に全ての働きを行っていてお前はただの道具にすぎない

27. 自滅の地獄への門は3つ、色欲、怒り、そして強欲。この3つを捨てよ

28. 叡智の提供はほかのどんな物質の提供よりもよい

29. 仕事をする権利はあるがその成果への権利はけしてない。見返りのために行動してはならず、無為を欲してもならない

30. 結果のためだけに行動を起こすものは惨めである。常に行動の結果を心配しなければならないからである

31. 行為は私に付きまとわない、私がその結果にこだわらないからである。これを理解し実践している者の人生は自由である

32. 賢者は自身のためではなく世界の幸福のために働く

33. 感覚の世界の快楽には、始まりと終わりがあり苦悩を生みだす

34. もし罪人の中の最も罪深いものであっても、霊的叡智の筏に乗ればどんな罪も越えられる

35. 冷静、穏やか、静か、自制そして清らか、これらは心の規律である

36. 機械的な鍛錬より知識の方がはるかに望ましい。瞑想の方が知識より望ましい

37. 勇敢さを見たければ嫌悪に対して愛を返す者を見よ。英雄を見たければ許す者を見よ

38. 信仰とは、崇高なものに対するゆるぎない信頼である

39. 未熟者は「知識」と「行為」を別だと考えるが、賢者はそれらが同じだと考える

40. この世においてもどの世界においても、疑い続ける者に幸福はこない

41. 感覚の世界の中で執着と嫌悪を捨てる者は、すべての悲しみを断ち安らぎを得て真我の叡智の中に生きる

42. ヨガとは、自我の自我を通した自我の旅である

43. 真実を見るものは全ての生き物に神を見る、同じ神をあらゆる場所で見る、自身も他者をも傷つけない

44. なぜいたずらに心配をするのか?誰を恐れているのか?誰がお前を殺せるのか?魂は生まれも死にもしないのだ

45. 起こったことは全て善いことであり、起こっていることはよくなる、またこれから起こることは全て善いことだ。過去を悔やむ必要はない。未来を憂うこともない。今を生きよ

46. 何を失くし強く求めるのか?もたらした何を失くしたのか?破壊された何を作り上げたのか?お前が手に入れたものはここから来た、お前が与えたものはここで与えられた。今日お前が所有しているものは、昨日は誰かのものであり、明日は誰かのものになる。変化は宇宙の法則である

47. カルマの意義は意図にある。行為のかげにある意図が重要である

48. 機械的な鍛錬より知識の方がはるかに望ましい。瞑想の方が知識より望ましい (訳注:36と一緒)

49. 真実でないことを恐れるな、それはこれまでもこれからも存在しない。真実は、いつも真実であり消えることはない

50. 自分のことのように他人の喜びや悲しみに対応する人だけが、霊的結合の高みを得る



(出典)http://buzz.iloveindia.com/50-most-inspiring-quotes-from-the-bhagavad-gita.html

2017年3月7日火曜日

バガヴァッドギータ 50の示唆に富んだことば Vol.1
Most Inspiring Quotes From The Bhagavad Gita

インドの叙事詩マハーバーラタの中のハガヴァットギータは、ヨガ哲学の教科書として知られています。ヒンズーの教えが根付いているインドでは、こうした哲学が全ての人の根底にあるように思います。何度読み返しても新しい発見がある深い読み物です。
-----------------------------------------

親戚や恩師、知人と戦うというジレンマに対面したアルジュナは、クリシュナに助言を求めます。以下のモノローグは、古代の書物であるバガヴァットギータの中に記された人生の哲学についてクリシュナが語ったものです。今、宗教の名のもと争いが絶えませんが、この時代を超えた書にある説教は、宗教や信仰の本当の意味を詳しく説いています。それは、私心のない奉仕が神への本当の信仰であると説きます。そこに込められたメッセージは全人類に向けられており、利益の探求と叡智を得るための努力を消し去るように勧めています。宗教家らは信者の心に神への恐れを作り出しますが、バガヴァットギータは全ての恐れを消し最上の誠意をもってカルマを追求せよと教えます。クリシュナ神の教えが含まれたこの永遠の書から借用したこれらの引用は、私たちの本当の目的へと導くためのものです。クリシュナが言う通り「この尊い叡智の言葉を授けよう。これをよく考え、選択の時に行いなさい」


1. 私たちは目的から外れている、それは障害のせいではない、劣った目的への明確な道筋のためである

2. 自分の義務が完全にできなくても、他人の義務を完全に行うより善い

3. どの仕事にも短所や欠点がある、ちょうど火に煙がつきもののように。故に自分の転職を捨てるな、たとえその仕事が欠点だらけでも

4. 意思の力をもって己を改革せよ。己を克服した人は、幸も不幸も寒暑も名誉も不名誉もすべて同等の平安に住む。そのような人にとっては、泥土も石も金も同じである。彼らは公平で偉大なる高みに上るからである

5. 他人のダルマで成功するより己のダルマを探求する方がよい。己のダルマに従うものは何も失うことはない。しかし他人のダルマは恐れと不安を作り出す。天職を全うすれば苦悩はない。

6. 行動の結果への執着を全て捨てれば、至上の平安へと達する

7. あまり多く食べ過ぎたり少食すぎたり、眠りすぎたり睡眠不足の者は瞑想できない。食べること、眠ること、仕事、休養や娯楽においても節度ある習慣をもてば、瞑想を通して苦悩を終わらせることができる

8. 瞑想を極めれば、風のない場所においた燈火のように、心は揺らめくことはない

9. 思考の動きを止めよ。瞑想においては心をひとつに集中させよ。心は落ち着きがなく支配するのは困難だが、練習によって抑制できる

10. 完全なる信念をもって何かに献身すれば、私はその信念と一体となる。そして信念が完全に一体化すれば、献身しているものを得るだろう

11. この道を歩む努力はけして無駄にはならず、失敗もない。霊的気付きへの努力がたとえささいであっても、それが大きな恐怖から守ってくれる

12. 常に世の幸福のために務めよ。私心のない献身によって人生の至高の目標に達する。他者の幸福を常に心にもって務めよ

13. 火の熱が木を灰にしてしまうように、知識の火はすべてのカルマを焼き灰にする。

14. 全ての行いへの執着を捨てれば、「9門の街」である身体を支配し満足して生きられる。行動に搔き立てられることもなく、他人の行動にも関わらない。ブラフマンにすべての利己的な執着を委ねる人は、水の中で清らかで濡れることなく浮かぶ蓮の葉のようである。彼らに罪が触れることはできない。この叡智を持つものはすべての人へ同様の敬意を持つ。僧侶、賤民、象、牛、そして犬にも同じ「真我」を見るのだ

15. 怒りと利己的な欲望を捨て、心を統一し、ヨガの道を歩み「真我」に気付くものは、永遠にその至上の状態を確立する

16. よい行いをする者には決して悪い終わりは来ない。この世においても次の世においても。

17. 贈り物が純粋であるのは、正しい場所で正しい時に正しい人へと心から贈られた時であり、見返りを期待しないときである

18. 全ての事象は創造者が作り上げている。エゴに惑わされた愚か者はそれを「自分がした」という認識を持つ

19. 彼はすべての輝くものの光源である。彼は物質の暗闇を超えていて目には見えない。彼は知識であり、彼は知識の対象であり、そして知識の目的だ。誰しもの心に存在する。

20. 幸福と苦悩、寒暖などという二元性を知らなければならない。二元性を超えてこそ獲得や喪失に関する不安から自由になれる

21. 無知は罪深い人生の原因であり、罪深い人生は物の有無に無駄な時間を費やす原因である

22. 人はその信念で作られている。そう信じればそういう人になる

23. 心を征服した人にとって心は一番の友である。しかしそうでないものにとっては最大の敵となる

24. 無為の中に行為を、行為の中に無為を見るものは、人の理解と彼が行うすべての行動の規律を得る

25. 自己理解の剣をもって心の中の無知の疑問を断ち切れ。規律を順守せよ。立ち上がれ

(次回に続く)


(出典)http://buzz.iloveindia.com/50-most-inspiring-quotes-from-the-bhagavad-gita.html

2017年3月3日金曜日

春のデトックス(と脂肪燃焼)3つの方法 
3 Ways to Cleanse Your Body for Spring (and Burn Fat)

ヨガジャーナルの記事です。
冬の間の過ごし方が春の体調に影響するのですが、花粉症などの症状が出る前のデトックスはアーユルヴェーダ的にお勧めです。
-----------------------------------------

春は自然界の新年です。雪が解けて地面が少し和らぎ、鹿が植物の根を掘り返す。こうした植物は肝臓を浄化し、冬の間食べた重いものの消化不良のため腸内の繊毛に残ったかすを掃除してくれます。
春に採れる食べ物はまた、身体の脂肪燃焼の能力をリセットしてくれます。春は一年の中でとても質素な季節。身体が脂肪を燃焼させようとし、自然に体脂肪が低くなる季節です。春こそ、脂肪細胞に蓄えられた毒素を燃やして失くすのに最適な時期。春に痩せるのは、食べたくて仕様がない衝動がなくなって本来の自然な量に戻るからです。つまり、冬に体重が増えるのは構わない、春には減るのですから。自然の法則に従って食べる春のデトックスの効果は、他に、より長時間の安定したエネルギー、よりよい安定した気分、よりよい深い安定した睡眠、そして安定した血糖値です。


アーユルヴェーダの春の浄化 3ステップ


1. 苦い根菜で肝臓を浄化し消化力を上げる

春の苦い根菜(タンポポの根、ごぼう、ヒドラスチス、ターメリック、生姜、ヒイラギナンテン、メギなど)は、腸の粘膜を掃除し肝臓のデトックスをしてくれます。これら根菜はお茶にしたり、スープやシチューに足したり、サプリメントとして取ることもできます。春になると、地中のよいバクテリアがこれら根の周りで急激に増えます。なので、エキスではなくそのままを食べることで、新しい季節の微生物を内臓に送り込むことができるのです。

2. 春の葉野菜でよいバクテリアを増やす

春の渓谷は、鮮やかなグリーンに変わります。この緑の芽は葉緑素に満ちていて、成長した植物よりも400倍の栄養をもっていることもあります。また、身体の中で新しい体系を作ろうとしている微生物たちの肥料として働きます。頑張ってたくさんの芽や春野菜(レタス、ほうれん草、チャード、タンポポ、青梗菜)を食べましょう。

3. リンパを流す

春の終わりに従って採れるサクランボやベリーを食べましょう。昔から染料として使われてきたベリーやサクランボといった食べ物は、自然のリンパのお掃除係です。これらに含まれる抗酸化物質が、身体のエネルギー運搬や解毒、免疫の基本となるリンパ系に働きます。


(出典)http://www.yogajournal.com/health/ayurveda-101-spring-cleanse/


2017年3月2日木曜日

パーキンソンのためのヨガセラピー Vol.2
Yoga Therapy and Parkinson’s Disease

前回から引き続きパーキンソン病患者のためのヨガです。
動きに制限がある老齢者などにも、応用できると思いますし、もちろん元気な方がオフィスなどでちょっと身体を動かすのにもいいでしょうね。
-----------------------------------------

以下はパーキンソン患者のための1時間のヨガです。
椅子に座って開始し、姿勢と呼吸のリズムに意識を向けます。3-4分間、穏やかに呼吸を深めていきましょう。

「オゥム」あるいは「アエイオウ」と3回チャンティングします。

6つの背骨の動き


座位のキャット&カウ(伸長と屈曲)
両手は膝の上に置き、息を吸いながら胸とお腹を前に出します。息を吐いて背骨を丸めながらお腹を引き込みます。2-3分間、これを繰り返します。






手を肩に置いたコアのねじり(左右のねじり)
息を吸う時に真ん中に戻り、吐くときに左右に胸を回します。腰の脇にある強い筋肉が暖んで目覚めるまで続けましょう。






背骨の側面の動き
一方の手を下げて、上方の腕を伸ばし、下方の肩の方向に顔を向けます。3回、長く深い呼吸をします。息を吸いながら真ん中にゆっくり起き上がるようにしましょう。反対側も行います。






肘のカヤック
頭の後ろで手を組み、その手に向かって頭を軽く押し付けます。まるでカヤックのオールのように肘を前後に「漕ぎ」、動きに従って深く体側が開き肩の動きが滑らかになるのを感じましょう。




座位か立位での「喜びのクリヤ」
安定した立位か椅子に座り、軽く鼻で吸い(呼気最大容量の三分の一程度)腕を振り上げて手首をクロスさせます。今度は三分の二まで鼻で吸いながら、腕を振り下げオーケストラの指揮のように開きます。そして限界まで吸いこみながら、腕を後ろに回して手首をクロスした位置まで戻します。息を吐き(口でも鼻でも)*、腕を後方に振り、両膝を曲げ、やや前屈します。それぞれの動きの勢いを使いながら次の動作へと移り、自然で気持ちのよい動きを感じながら、5回以上繰り返します。

*このクリヤの伝統的な方法は口で吐きますが、少しめまいを引き起こすことがあります。安定させるためには鼻から吐くようにしましょう。










脚のスウィング
立位の場合は、片方の脚を前後にスウィングし、膝の下でつかんで3呼吸ホールドします。バランスを取るため必要なら支えを使いましょう。両脚を3回ずつ行います。

座位の場合は、アパナサナをやってみましょう。息を吐きながら膝を片方ずつお腹に引き込みます。3回繰り返しましょう。








​座位か立位の踊る戦士
戦士のポーズIで下半身を支えるために椅子を使います(角のある椅子の座面に前脚の膝をのせます)。右脚を前にして始めましょう。息を吐きながら、両腕を普通の戦士のポーズIの位置から胸の前で合掌にし、胸を左に回します。息を吸って、両腕を戦士のポーズIIの位置へと伸ばします。息を吐きながら後ろの手をふくらはぎに下ろし、息を吸って右腕を上げて平和の戦士(逆転の戦士とも呼ばれます)のポーズになります。息を吐き、右の上腕を腿へ置きアルダ・ウッティタ・パルシュヴァコナサナに入ります。

最後に、身体を前に向かせ椅子に座った女神のポーズになります。そしてこのフローを反対側でも繰り返しましょう。












腕の回転
このおかしな腕の回転は、練習すれば簡単になります。呼吸を長く深く保ち、両腕を前に伸ばして手のひらを合わせます。そして右腕を前に左腕を後ろに回しましょう。反回転します。では、両手を肩に置き、両肘をつけた状態から肘をそれぞれ反対方向に回してみて下さい。遊びのために、腕を身体の脇につけたまま両肩を反対方向に回してみましょう。もし、今日これができなかったとしても、やってみるだけで笑ってしまいますよ!








動的なラクダ
椅子の前端に座り、座面の横をもって息を吸います。胸を膨らませて背骨を曲げて後屈しましょう(首の後ろは長く保ち、頭は急に後ろに倒さないように)。息を吐き、肩甲骨の間にあった緊張を緩めもとの位置に戻ります。この座位のラクダのポーズを呼吸のリズムで5回繰り返し、それから背を反らせて5呼吸ホールドします。伝統的な膝立ちで行うラクダのポーズを行ってもいいでしょう。




腰のストレッチ(足首を腿の上に4の字を組む)
このヒップ・オープナーの状態でキャット&カウの動きを足してもいいでしょう。ハミングするか「オゥム」と息を吐くと、より腰が緩みやすくなるのがわかるはずです。





椅子に座ったバラドヴァジャサナ
このツイストは少し変な感じがするかもしれませんが、多くの神経障害に効果があります。目や身体の動きが脳の半球を交差して働くからです。めまいを感じたら中止し、のんびりやりましょう。

身体を横向けにして右の腰を椅子の背に向け、背を真っすぐにして座ります。両手で椅子の背の両サイドを持ち、膝をまっすぐに保ったままゆっくりとツイストします。右を見たまま頭を左に回します。この動きの間長く深い呼吸をするのは難しいことです。また、ぎこちない動きになるのも普通のことです。最初はおかしな感じがするので気にしないでください。両サイド行います。




歌う蛇
背を伸ばして椅子に座り、顎を胸に近づけます。息を吸います。吐きながら、舌を突き出して上方を見ます。これを3回繰り返し、頭を元の位置に戻しましょう。
次に、目で写真を撮るかのように、速いペースで目を開けたり閉じたりします。涙がじんわり出るまで続けましょう。(視点をあちこち動かします)




椅子に座った穏やかな前屈
額をテーブルかボルスターにのせます。そのまま10回呼吸しましょう。
10-20分間、ベッドか床でシャヴァサナをします。椅子で行っている場合は椅子の上にいてもいいでしょう。この前屈を長時間続けても構いませんが、快適な状態であるようにしましょう。





1:1の比率の呼吸をしましょう(つまり呼気と吸気が同じ長さ)。息を吸う時にお腹を緩めながら呼気と吸気の間の休止を最小限にします。徐々に2:1の比率へと移り、呼気を吸気の二倍の長さにします。身体が穏やかにリラックスするまで続けましょう。呼吸の練習は、しっかりと深い休憩の後が最適で、脳への心地よい癒しの振動を作ってくれます。ブラマリ(マルハナバチの呼吸)でハミングすると、さらに瞑想状態へと入り記憶力の向上に役立ちます。低い音でのハミングを3呼吸分繰り返します。次に少し高い音、そして蚊のように高い音で行いましょう。舌はリラックスさせておきます。



ヨガの間、気分を明るく保ち、パーキンソン病患者にありがちなストレスに対処しましょう。動きの中で微笑んだり笑ったりすると、効果が上がります。そしてティク・ナット・ハーン先生の次の言葉はさらによい癒しとなるでしょう。「息を吸う。私の身体が穏やかになっていく。息を吐く。私は微笑む。今という時間にいる私は、今が素晴らしい時間だと知っている」



(出典) https://yogainternational.com/article/view/yoga-therapy-and-parkinsons-disease