2020年3月8日日曜日

ヨガ後のあの心地よさを持続する方法 
How to Make that Post Yoga Feeling Last

グループレッスンでは時々、忙しそうに帰る人を見かけます。
最後のシャバサナをしないでマットを丸めて帰ってしまう人。
終わった直後にスマホを取り出し大声で話し始める人。
もったいないなあと思います。
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ヨガクラス後にくるあの素晴らしい感覚。安定し、リラックスし、繋がりを感じ、そして自由。
それは、何気なく携帯電話をチェックして動揺させる何かを読んでしまうまでのこと。まるでヨガなんか全くしなかったかのように。
突然、またストレスの街に戻ってしまう。


では、ヨギのみなさん、ヨガマットから離れた時間もヨガの効果を得られるように、どうすればあの感覚を維持できるのでしょう?


練習のときの効果に気付き、統合する時間を取るのです。
開き、呼吸し、伸ばし、支え、そしてまとめる、そんな時にはいつもうちなる反応があります。


その瞬間のそんな反応により気付きを得られるように自身をトレーニングすることで、一歩ずつポーズ毎にそして呼吸毎に、その効果を長期間累積していけるのです。


私が練習するときは、常に呼吸の練習や各ポーズがどのように始まり、中間はどうで、どのように終わるかをよく考えます。私の友人のシンディ・リーはこの3つの段階を「起(arising)」「続(abiding)」「結(dissolving)」と表現します。


私にとって「起」とは、ポーズに入るプロセスです。ポーズの基礎となる私の一部が深く床と繋がるよう、気付きに集中し体重を移動させる。その後に来るのが「続」、全ての動きを維持しながらそのポーズに必要となることに集中する。そして「結」、絹のようにスムーズな移行のため、体とマインドの質的な変化を作りながらポーズから出る。


「結」段階の後に4つ目の時間を持つことを、私は提案します。オウムを唱えた後の静けさ。練習の効果をより統合し維持させるための静かで個人的な時間です。



今この瞬間に繋がるには?



次のポーズに移る前に、今やったことを感じるために少し止まり、効果を吸収し、作ってしまった余分な緊張を解くことで、自身のために経験したそのメッセージや感覚を確認できます。



例えば、私が時々感じるのは・・・

精神的な安心:
• ほっとした!
• この課題は終わった
• ああ!疲れた
• 大丈夫。山の雪が溶けるように疲労も取れていく

体の気付き:
• まだポーズを撮ってるみたいにお腹が引き締まってる
• 心臓が鼓動してるのを今まさに感じてる
• 筋肉が深く弛緩してる、顔の筋肉も
• 体のこんな部分感じたことがなかった!すごい
• 体の部分部分の繋がりを感じてる

エネルギーの気付き:
• 落ち着いている
• 希望に満ちている
• 圧倒されている
• 収縮している
• 生命力がみなぎっている
• 洗い流された



時には呆然とすることもあります。ヘッドスタンドをした後、友人から「あなた大丈夫?」と尋ねらたことがあります。きっとヘッドライトに照らされた鹿みたいな顔をしていたのでしょう。


また、ポーズの後に歯がカタカタいったこともあります。ああ、何か間違ったことをしたに違いないと思いましたが、そうではありません。その後しばらくして、私の先生が他の生徒に、プラナ(生命力)をあまりにも強めると頭痛になることもあるというのを聞いたのです。歯がカタカタいうのも同じことだと思います。


かんぬきのポーズのように見た目はとてもシンプルに見えるポーズも、体がびっくりして硬く動かないこともあります。私はとても柔軟なので、とても驚くしそんな限界に出会ってがっかりもします。そういう時はすこし止まって呼吸をし、自分で快適に思えるところまでポーズを変えます。みんなと同じに見えるよりは体の判断にまかせるのです。


次のポーズへ、そして次へ、次へと追い立てられるようにすぐに移行するのはよい気分ではありません。うまくなるため頑張り続けてもっとやらなくちゃと私たちは考えるものです。ポーズの効果を融合する時間をとって、「私は十分ではない」という間違った考えをやめましょう。私たちは、十分以上なのですから。



内に入る


長時間働き社会と関係すればするほど、内に入って体と魂に栄養を与えることが不可欠となります。


外に出てより多くの人と繋がり、よりいろんなことをして、より良くなれと世の中では期待されるものですが、ずっと外に向かうより内に向かう方がより重要です。


マットの上でも同様です。より多くのポーズやより難しいポーズを追求するのではなく、今のポーズに奥底から調和していくことができます。まだできない挑戦を探すより、内を見て感覚を見つめ、練習の中でより多くの働きを得るのです。


思考、体の感覚、そして感情への気付きがマットの上においても日常においても選択と明快さを与えてくれます。


ポーズにより深く入って行っても良いという青信号がそこに点いていると思うかもしれません。けれど、より深く進むための開放感や呼吸、誘引が本当にそこにあるのかをとらえられるよう、少し止まって感じる時間をあなた自身に与えているでしょうか?うまくいっていないという信号に注意を向けましょう。歯のカタカタ、頭痛や無呼吸状態、めまいや痛みというのは全て少し引き下がって緩和しましょうというサインなのです。


ヨガによって得られる深い洞察力はすぐに現れます。


感覚という面で自分自身に何度も何度も注意を向けることができれば、日常生活でのヨガの累積的な効果はより大きくなるでしょう。マット上でのこうした体や自身への気付きの時間が、マットの外でもよりオープンで優しい、そして生命力にあふれた感覚をもたらすでしょう。日常で私たちの内側や周りで起こっている出来事に全身全霊で体験する能力を作りあげることができるのです。



前屈の実験


両手をブロックか椅子の座面に置く、あるいはハムストリングスが柔軟なら床に置き、立位の前屈をしてみましょう。背中が辛いと感じたら膝を曲げます。白内障や頭痛、副鼻腔炎がある場合は、代わりに頭を上げて背骨を伸ばしハーフ・ベンドになります。これでも両脚の後部や背中全体、時には首まで素晴らしいストレッチになります。このポーズのまま1分間か、10呼吸ほどホールドしましょう。


ポーズから立ち上がったら、ポーズの間ストレッチを感じていた体の場所に注意を向け続けましょう。まるで幻想ストレッチのようです。見たこともない体の部位(背中とか脚の後部とか)へのより深い気付きを目覚めさせ同調しているのです。


これらのストレッチは、支持や開放の経路を開放し近くの他の部位にも影響を与えます。体の全てがいかに繋がっているかを新しい方法で感じるかもしれません。ハムストリングスの硬さが減れば、腰が楽に感じるでしょう。腰が自然な曲線になれば、おそらく背中の上部が起立するために一所懸命働かなくてもよくなるでしょう。



あなたにどんな効果がありますか?


骨盤が軽くなって持ち上がったように感じますか?背骨がもっと立ち上がり空に向かって伸びていますか?


それから?


立位に戻ってもまだハムストリングスに制限をまだ感じているかもしれません。



このポーズの伝統的なものは半逆転で、脳が心臓より下になるので安らぎを感じます。全ての臓器の重力に対する関係性が変わります。ポーズから出たあとは、私はまるで最初からやり直しているような救われたような気分になることがあります。


ヨガポーズをする代わりに、自分自身の感覚が深くなり良い意味でより自分らしく感じるようになりました。いいことだと思います。ポーズの間に少し休止したり練習の途中で少しシャバサナをすることでそれはより増大します。ハムストリングスなど目で見えない自分の一部ですら感じられます。


複雑な人の体験の中で気づくことはたくさんあるのです。



空間の間に



グループのクラスでは、ポーズ毎、呼吸毎にずっと遅れることのないように付いていきたくなるものですが、ポーズの合間に時間を取って個人的に何を体験しているのかを感じるということは自己ケアなのです。これが自尊心を高め、練習の中でずっと集中したまま補助具を使ったりポーズを変更したりした方がいいのはどんな時なのかを知るために役立ちます。


私にとって、空間を見つけるもうひとつの時間はクラスの直後です。すぐに日々のやることリストを始めたり電話を取り出したりするのではなく、少し時間を取るようにしています。


私のいつものヨガクラスは5階で歩いて上がります。エレベーターはありません。なので少なくともロビーに降りるまでは電話をチェックしないようにしています。



これにより階段を降りる間、心は明晰で、クラスの効果が長く染み渡り、そしてずっと安全でいられます。階段を踏み外してころげ落ちるなんて練習の大きな邪魔になりますから。





(出典)https://yogainternational.com/article/view/how-to-make-that-post-yoga-feeling-last


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