2022年8月31日水曜日

ブレスワークで脳を落ち着かせる 
Calming Your Brain Through Breathwork

今回は Psychology Today の記事から。
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激しく動き回る思考。考えすぎ。固執。これらは全て、あまりに考えてしまうことからくる心の困難な状態だ。このことは認識して受け入れることが重要なのだが、どうすればあまり考えないようにできるのだろうか?


武術やヨガ、瞑想など、こうした心の状態をもたらすのに役立つ実践法はたくさん存在する。これらのスキルが身に付くまでには時間がかかるが、とても効果がある。しかし、もっと簡単に今すぐ頭の中を配線し直す方法はあるのだろうか?



落ち着かせる鍵は、ゆっくりと安定した呼吸


思考をゆっくりにして心を落ち着かせることが、もちろん、多くのマインドフルネス法の究極の目標だ(最も明らかな例は瞑想)。けれど、これは多くの人にとって、そして特に始めたばかりの人にとっては、難しいかもしれない。思考そのものを使って思考を変えようとするなら、それは痒い皮膚を皮膚自身で掻こうとするようなものだ。変えようとしてるもの(思考)と考えているもの(心の中の自分)、そして変えたいと思っている基となるもの(思考へと戻すもの)との間には深く密接な関係がある。






その方法のひとつは、ゆっくりと考えてみること。そしてこれは、体の動きからの感覚反応が脳活動に与えている影響を遮断できるかどうかによる。息を吸ったり吐いたりすることで脳の配線を変えてみよう。


では、次の段階にいくための脳の繋ぎ直しだ。たくさんの練習をしなければ(マインドフルネスだ)脳活動を直接、期待通りに調整することはできない一方で、脳の外にある体の他の部分は直接コントロールすることができる。体の動きや呼吸だ。


人も動物だ。この世界の動物であるということの大部分は、動き回ることだ。そして動き回るには全ての細胞に酸素が必要で、呼吸から二酸化炭素を取り除かなければならない。つまり、動いて呼吸することが、この世界の生きた動物の基本的特徴ということだ。



落ち着かせる鍵は、鼻から吸い込むこと


鍵となるのは、直接影響を与えることのできないことをコントロールしようとするのを止めて、コントロールできることのスピードを落とすこと。落ち着くためには、呼吸を調整するのが鍵だ。動きをゆっくりにして、慌てず、鼻から息を吸い込む。やりたければ口から息を吐き出してもいいが、吸い込む時は鼻からというのが必須だ。一回ごとの息をゆっくりにして、吸う息と吐く息の間で少し息を止める。こうした努力が、脳に一定のリズミカルな体性感覚信号を送り、心を落ち着かせていくのに役立つのだ。


こんなふうに考えていると(あるいは「考えずに」と言った方がいいかもしれない)、呼吸が、心の石庭の混沌に平穏を取り戻してくれる熊手のようになってくれる。これは本当に効き目があるし、今すぐ簡単に始められる。人という動物は大きな素晴らしい脳に恵まれているが、だからといって脳に自分を引き摺り回させなくてはならないというわけではない。そんなことを心に留めながら、何回かただ呼吸してみよう。そして、マインドフルネスを毎日の習慣として続けることをちょっと考えてみよう。

2022年8月29日月曜日

毒素にうんざり?おうちでのデトックス法 
Tired of Toxins? How to Detox (at Home)




このところずっと怠く眠く感じて少し憂鬱なのですが、なぜだかわかりません。どこが悪いのでしょうか?


アーユルヴェーダによれば、倦怠感や眠気、憂鬱はアグニが低いことの表れです。アグニとはサンスクリット語の「火」という意味の言葉です。一般的には、太陽神経叢つまりみぞおちにある消化力を表します。アグニの仕事は、消化を助け、食べ物の栄養を吸収し、皮膚や肝臓、腎臓などの浄化の臓器が老廃物を体外に排出するのを助けます。しかし、アグニはそれだけではありません。私は、小さなだるまストーブに例えるのが好きです。私たちの住処(体)の中心です。消化は、免疫や活力、精神の明晰さなどと同じく、それに依存しているのです。


アグニが強い時は、健康的な食欲や、寒い天候への強い耐性、豊かなエネルギー、風邪やインフルエンザや他の病気に対する抵抗力を持つことができます。しかしアグニが弱いと、膨満感や消化不良、便秘や下痢、内臓の冷え、免疫低下、疲労感や全身の活力低下などが起こります。また、アグニが低い時には、食べ物を効率的に代謝することができず、消化不良からアーマ(未消化の残余物、あるいは毒素)が作られてしまいます。アーユルヴェーダの視点では、これが問題のもとになると考えられています。




体をデトックスして活性化させるにはどうすればいいの?


アグニを強化には4つの簡単な方法があります。有酸素運動、アグニを対象としたハタヨガの練習、健康的な食事、そして解毒のハーブです。


➢ ヨガと有酸素運動


理想的には、毎日運動する方が良いでしょう。けれど、30分間の運動を週に5、6回以上行うことがおすすめです。水泳や自転車、ダンスなど、心拍が上がるような、楽しめるものを選びましょう。また、アグニ・サラ(腹部の締め付けや引き上げ)、捻りのポーズ、前屈後屈、脚上げ、腹筋運動など太陽神経叢や消化の火を強化するハタヨガをしましょう。しかし、ハタヨガの練習を、毎日の義務のひとつにしてしまわないようにしましょう。ハタヨガは、呼吸と共に動くものであり、今に存在して身を委ねるものです。精神的な修養の準備であるべきで、他のエクササイズとは異なります。


自分の能力や使える時間の量に合わせて、持続可能な運動のスケジュールを立てましょう。例えば、私は平日の朝は10ー15分間のヨガをして、昼食時に45分間散歩、そして就寝前に落ち着いて瞑想できるようなヨガを少し行います。あなたには、あなた自身に合った練習法が必要となるでしょう。



➢ 健康的な食事


三つ目に、全粒の穀物や果物、豆類、または少量のオリーブ油やバター、ギー(精製バター)で調理した野菜(生野菜は消化しにくい)などの、新鮮で栄養のあるものを食べましょう。消化の火を燃やすため、食事の時にジンジャーティーを啜ったり、生姜やニンニク、シナモン、クローブ、バジル、オレガノ、胡椒、唐辛子など温める辛味のハーブで味付けをしましょう。


目的は、気分が良くなるような食べ方をする事です。ですから、食べる時に食べ物があなたにどんな影響を与えているかに気づきましょう。満足して元気になりますか?それとも疲れた感じがしますか?


もし怠さを感じたら、消化の火の能力を超えないように食事を少なくしてみましょう。ため息をつきながら「ああ疲れた、ひと眠りしなくちゃ!」と言ってしまうような食事はやめましょう。


思い出してみてください、アグニは火です。火に薪をくべすぎたり、大きな重く湿った薪を入れれば、火はくすぶって消えてしまうかもしれません。同様に、食べすぎたり、間違った食べ方をすれば消化の火はくすぶってしまいます。グルテンのある穀物(小麦など)、肉、乳製品、脂っこいものには、強い消化の火が必要です。こうした食べ物はとても栄養があるかもしれませんが、アグニが弱い時はすぐにアーマを作り出します。アーマはクリームチーズのような質を持っています。重く、濃厚で、粘性があります。アーマは体の弱い部分に蓄積されますが、それは人によって異なります。例えば、膝関節に溜まる(こわばりとなります)人もいれば、心臓まわりの血管を詰まらせる(心臓病になります)人もいます。簡単に言えば、どこであれアーマがあれば、すぐに病気や不健康な状態になるのです。


これを予防するには、2、3週間、小麦や乳製品を減らし(あるいは完全に避ける)、脂っこいものや揚げ物を止め、代わりにキノアや黍などの軽い穀物を食べましょう。そして、1、2週間、どう感じるかを観察します。私の患者の多くは、より軽く、明晰で精力的になったと言っています。彼らのアグニの負担が減って、より明るく燃えるようになったからです。



➢ 解毒のハーブ


最後のヒントは、腸を浄化する事ですが、これはちょっとした食事の変更や解毒のハーブの助けがあれば簡単に行えます。もし、定期的なお通じがない、あるいはあまり質の良くないものをたくさん食べているとしたら、その結果生じたアーマが腸の壁にくっついているかもしれません。これが栄養の吸収を妨げ、老廃物の排泄をも妨げます。この状態が自家中毒と呼ばれる健康状態を起こす事もあります。つまり、腸に溜まった毒素が体内組織に溶け出し始めている状態です。これが、頭痛や疲労感、ニキビや蕁麻疹、吹き出物といった発疹など不快な副作用の原因となります。


毎日のお通じのため、より多くの食物繊維と水を取り入れましょう。サイリウムというハーブ(水溶性で小さなタワシのように働く)をお勧めします。腸壁に溜まったアーマを取り除くのに役立ちます。トリファラというアーユルヴェーダのハーブ・ミックスも良いでしょう。トリファラを便秘薬と考える人もいますが、実際には腸の強壮剤です。腸壁を整え、腸の働きを最適な状態にします。便秘や下痢なら、トリファラで排泄器官を正常に戻すことができます。アーユルヴェーダの文献では、トリファラのことを「アーマを取り除くコテ」と表現しています。腸から毒素を引き出して体の外へ流し出す助けとなります。


こうしたハーブは誰でも摂ることができます。複数を同時に摂取するように、患者さんに指示することもあります。春や秋の健康維持のため、6-8週間、夜にトリファラを朝にサイリウムを、などです。


朝のサイリウムは、ティースプーンに一杯だけ(もっと多く摂る指示が瓶に書いてあったとしても)使います。2カップ以上の水やジュースに混ぜてすぐに(どろっとする前に)飲みます。サイリウムの殻は、その重さの100倍の水を吸収します。ですから、たくさん水を一緒に飲むことが重要となります。そうでないと、特に便秘気味の人は、繊維が体の水を吸い取ってしまうでしょう。ティースプーン一杯のサイリウムで、快適だけれどあまり効果がない時は、量を倍にしてみましょう。けれど、お腹が張ったり便秘になったら、分量を減らすかもっと水の量を増やしましょう。(注意:サイリウムと一緒に薬やビタミン剤を飲まないでください。繊維で包まれてしまうと吸収されなくなります)


夜のハーブとしては、ティースプーン一杯のトリファラの粉を、カップ一杯の沸騰したお湯に溶かして6ー8時間以上置きます。正確に時間を測るため、正午、あるいは朝出かける前に準備しましょう。このお茶を、固形物をカップの底に沈めたまま、就寝時に空腹状態で飲みます。アーユルヴェーダの理想では、ハーブは味わわなければなりません。味にもかすかな薬効があるからです。けれど、トリファラの味が好きではないなら、かわりにカプセルやタブレットを、パッケージの指示通りに飲んでもいいでしょう(通常、1日2回2錠、空腹時にお白湯で飲みます)。


もし、体内に多くのアーマがある場合は、発疹や頭痛、お通じなどトリファラの解毒反応が起こるかもしれません。その場合は、量を半分に減らします。でも心配しないでください。解毒反応は悪い兆候ではありません。体が蓄積したアーマを取り除くのを助けているのです。穏やかに少しずつ解毒するのが良いでしょう。






では、最初の質問の答えです。
体内のアーマを浄化し、エクササイズやハタヨガ、食事やハーブで代謝を活性化させることで、アグニを強化し、より明晰で活発、生命力に溢れていると感じられるでしょう。


2022年8月24日水曜日

ホットフラッシュ?更年期の症状を緩和するヨガ Vol.2
Feeling a Hot Flash? How Yoga for Menopause Might Help Your Symptoms



更年期症状のためのヨガポーズ

以下が、更年期によくある症状とそれらを緩和するおすすめのポーズです。



ホットフラッシュのためのヨガ




最もよくみられ(そして不思議な)症状のひとつホットフラッシュは、おおよそ80%の女性が閉経周辺期に体験します。体の中心部温度上昇に伴う心拍上昇、これらの「パワー・サージ」は、顔のほてりから始まって首や腕にまで至ります。ホットフラッシュは、現れた時と同様にすっと消え、多くの場合、体が体温変動を正常に戻そうとして、湿って肌寒く感じます。


ホットフラッシュの本当の原因は何なのかは知られていませんが、学説はさまざまあります。視床下部が重要な役割を担っているという人もいます。その他、体内のホルモン変動が血管や神経末端を刺激し、血管を過剰に拡張させて熱くほてった感覚を作り出しているという可能性もあります。ほとんどの研究者(そして多くの更年期女性)は、ストレスや疲労、集中した活動などがこれらの症状を増大させることを認めています。


ウォールデンは、落ち着かせるレストラティブなポーズをより多く取り入れることを勧めています。体内のどんな握りしめや緊張もホットフラッシュを悪化させる可能性があるため、ボルスターやブランケット、ブロックなどのプロップスを使用して全身を支えると良いでしょう。例えば、前屈の時に頭をボルスターや椅子に置くと、脳を落ち着かせて神経をリラックスさせるのに役立ちます。支えのある横たわったポーズはまた、完全なリラクゼーションを促すことができます。例えば、横たわった合蹠のポーズ横たわった英雄のポーズなどは、下腹部を柔らかくして、胸やお腹の強張りを解き放ちます。椅子に両脚を置いたアルダ・ハラサナ(半分の鋤のポーズ)は不安定になった神経を鎮めます。



記憶のためのヨガ



更年期の間は、突然思考の流れを見失って整理することができなくなる人がいます。この頭のぼんやりは、ホルモン変動が大きい時に起こります。思春期の少女や妊娠中の女性、産後の女性は、同様の頭のぼんやり感を訴えることが多々あります。ヨガは、特に睡眠不足や感情の揺れによって症状が悪化している時に、この混乱を取り除いてくれます。後屈や胸を開くポーズ、逆転のポーズなど鬱を抑制するのと同じポーズが、ばらばらになった思考をまとめるのに役立つとウォールデンは言います。


また、アドムカ・シュヴァナサナ(下向きの犬のポーズ)は、血液を脳に送って深く集中した呼吸を促し、精神の集中を向上させます。そしてシャヴァサナ(屍のポーズ)は神経を落ち着かせ、心を鎮めて、体を休息状態へと導きます。


こうしたアサナは、更年期やその後を進む時に、女性が身につけておけるツールの一例です。今までにヨガをしたことがないのなら、体が手に負えないと感じる時に素晴らしい救いとなってくれるでしょう。ヨガが連れ合いとなって長いなら、体が必要としているものへと練習を変えていく良いタイミングかもしれません。結局のところ、ヨガの価値は生涯なのですから。アリソンが言うように「特に人生のこの時期で、私はヨガからとてつもない多くの恩恵を得ました。肉体的に体の状態も良くなったし、精神的な浮き沈みを助けてくれました」




疲労のためのヨガ




閉経周辺期で女性が訴える症状の中でも、ホットフラッシュに次ぐのは疲労感です。特に疲労感が鬱や倦怠感を伴う場合は、プロゲステロンの急減がその原因かもしれません。数日や数週間続く説明がつかないほどの疲労感を感じるなら、副腎の消耗が一因かもしれません。


どちらにしても、支えのある優しい後屈をウォールデンは勧めています。そうしたポーズは、胸や心臓の辺りを開き、大抵はエネルギーや決断力、喜びを与えてくれるからです。その中で彼女のお気に入りのひとつはこのスプタ・バッダコナサです。この深いレストラティブのポーズは、平穏と滋養の感覚を教えてくれます。また、胸を開いて呼吸や血流を促し、体を完全に支えながら気分を高めます。



不安、イライラ、不眠のためのヨガ




閉経周辺期の間は、エストロゲンが急増し(あるいはプロゲステロンが急減)、不安や神経過敏、イライラが起こります。副腎が酷使されて疲弊すると、それもまた不安や強いイライラを引き起こす可能性もあります。(多くの代替治療では、ストレス、質の悪い食事、睡眠不足などに常に対処し続けることで、副腎が疲弊すると考えられています)


人がストレス下にあると、ストレッサーと戦うため交感神経が反応して心拍数が上がり、消化管の筋肉の動きが遅くなり、脳への血流が増加します。


ストレスがなくなると、副交感神経が反応して、その逆のことを行います。つまり、心拍数がゆっくりと正常に戻り、消化管の滑らかな筋肉が刺激され、体内組織のバランスが戻ります。


身体が絶え間ないストレス下にあれば、交感神経系や副腎(ストレスに対抗するホルモンや、エストロゲンに変換される男性ホルモンを作ります)がフル回転して動けなくなってしまいます。


ウォールデンによれば、ウッターナサナ(立位の前屈)やプラサリタ・パドッタナサナ(開脚した立位の前屈)などの前屈で、ボルスターやブランケットの上に頭を休ませませると、イライラや精神的な緊張を減らすのに役立ちます。なぜなら、前屈で注意散漫にさせる外界の刺激を締め出すことで、心を落ち着かせストレスの影響を減らすことができるからです。そうして神経系が万事OKという信号を受け取り、副腎や交感神経系が必死に働くのを止めるのです。


もし不眠に悩んでいるなら、体のエネルギーを根付かせ過剰な不安を燃焼してくれる逆転のポーズが役立つこともあります。リストラティブなポーズは、深い休息の状態を促します。




鬱や気分変動のためのヨガ



更年期は出産可能時期の終わりのサインで、多くの女性にとって、青年期が終わるのを悲しむ時です。長く続く疲労とともに、憂鬱で、今までの人生が終わったという感覚によって、鬱を引き起こすこともあります。過剰なプロゲステロン(あるいはエストロゲンの急減)がまた、ひどい憂鬱感から深刻な鬱病に至るまでの全ての原因となりえます。


けれど、ヨガの実践者らは昔から、身体を使って行うことは心や考え方に影響するとわかっていました。時には、ポーズを少し変えるといった微細なことでも、暗い気分を明るくしてくれるのです。女性が尊厳を持ち胸を開きながら背筋を伸ばして立っている時、そして自信を持って歩いている時、私は安定して幸福で周りの環境と調和しているのだと、世界に向かって(そして最も大切なのは、自分に向かって)告げているのです。


ウォールデンは、心に肯定的な効果を与える精神状態を特定のポーズが作り出すことを発見しました。「後屈をすると、特にサポートされている状態では、体の中に軽い感覚が起こります。後屈ポーズは副腎を刺激して、マッサージで活発にします。また、心臓や肺が開いてより多くの酸素を取り込みます」様々な胸を開くポーズは、呼吸や血流を向上して体に活力を与えるので、鬱積した感情を抑制します。そしてショルダースタンドなどの逆転のポーズは、暗い気分を緩和するのに役立つことを、多くのヨギが気づいています。「全てを上下逆さにすることで、逆転ポーズは、感情の肯定的な方向へと作用するのです」

2022年8月22日月曜日

ホットフラッシュ?更年期の症状を緩和するヨガ Vol.1
Feeling a Hot Flash? How Yoga for Menopause Might Help Your Symptoms

今回は、女性が必ず通る更年期に関連する症状とその対処法などについてです。
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48歳のアリソンにひどいホットフラッシュが起こり始めた頃、それはたいてい夜に起こりあまり眠れませんでした。彼女の閉経周辺期の症状というのは、概して、「我慢できない」以上のものでした。そして生理周期は全く手に負えなくなったのです。「突然、出血量がものすごく増えて、以前の2倍ほど長く続きました。生理期間がいつまでも終わらないのです」かかりつけの婦人科医師は、アリソンにホルモン補充療法、つまり更年期症状を抑えるための処方薬を薦めました。「症状が本当に酷いのなら考えてみてと言われましたが、とにかく乗り切るために何でも試そうという感じでした」とアリソンは言います。


彼女には、ホルモン補充療法をやめたい思う正当な理由もありました。その治療法は、人工的にエストロゲンとプロゲステロンのレベルを上げるもので、近年では問題とされてきています。多くの研究によって関係付けられているのは、乳癌や心臓疾患、卒中など命に関わる症状のリスクが上がることです。


アリソンの生理周期が不定期になってすぐ、いつも通っているヨガスタジオで、生理周期に関連する肉体的な不快に対処するのに役立つよう作られたアイアンガーのアサナ・シーケンスを習いました。ポーズの多くはリストラティブなもので、スプタ・ヴィラサナ(横たわった英雄のポーズ)、スプタ・バッダコナサナ(横たわった合蹠ポーズ)、ジャヌシルシャアサナ(頭を膝につけるポーズ)など頭をサポートして行うものでした。次の生理が始まって、アリソンは毎日そのシーケンスを練習していたら、経血量が普通に戻ったことに気づきました。その結果に勇気づけられ、ホルモン補充療法をしなくても症状をコントロールできるのではと考え始めました。彼女が探していた緩和法は、多分、ヨガなのだと彼女は思ったのです。そして、その直感が正しかったことが証明されました。多くの女性が、ヨガによって、ホットフラッシュなどの更年期の不快な症状を緩和されることに気づいています。



ホルモンバランスのためのヨガ


更年期そのものは、単に月経が止まる時期であり、一般的には数年間続きます。この段階を閉経周辺期といい、おおむね45ー55歳の女性に起こります。閉経周辺期には、エストロゲンとプロゲステロンのレベルの変動により、さまざまな不快な症状を引き起こすことがあります。その中でも多くみられるのがホットフラッシュ、不安やイライラ、不眠、疲労感、鬱症状、気分変動、記憶力低下、そして生理不順です。


これら全てを経験する女性は少ないですが、約55ー65%がいくつかの軽い症状を経験していると、カリフォルニア州トーランスにあるハーバーUCLA研究教育研究所のローワン・クレボースキー博士は言います。約25%がほとんど日常生活に支障がないと報告している一方で、約10-20%が深刻で、しばしば体が衰弱するほどの症状に悩まされています。


ホルモンの変動は、概して女性の生物学的な次段階への途中で起こります。思春期のニキビや気分変動、妊娠期のつわり、そして出産後の鬱などさまざまな不快が現れます。「更年期も例外ではありません」と、『A Woman’s Best Medicine for Menopause(更年期女性の最良の薬)』の著者であるナンシー・ロンスドルフ医師は言います。


閉経周辺期が始まるまで、女性の毎月の月経周期を働かせているのは、食欲や体温など多くの身体機能を調整している脳の基部にある視床下部です。視床下部は脳下垂体に重要な生殖ホルモンを分泌させる信号を送り、こうしたホルモンは次に卵巣のエストロゲンやプロゲステロンの分泌を刺激します。閉経周辺期には、卵巣と脳下垂体がいわば綱引きをします。卵巣がホルモン分泌を減らす一方で、ホルモンレベル低下を感知した脳下垂体は卵巣を刺激し続けます。この慌ただしい格闘によって不安定なホルモン変動が起こります。過剰なエストロゲンが体のエンジンの回転速度を上げたと思えば、プロゲステロンが急激に分泌されて体のスピードを落とすのです。


「ホルモンはとても強力です。体のまさに全ての組織に影響を与えます」ロンスドルフ氏は言います。「ですから、体がこうしたホルモン変化を調整しようとすれば、さまざまな状態が起こり得るのは無理もありません。例えば、不安定なホルモン・パターンに脳が影響を受ければ、睡眠や気分、記憶力など全てが影響を受けますし、不定期なホルモン・パターンで子宮が刺激されれば不正出血が起こる、などです」


一般的に女性がこのホルモン変動を始めて体験するのは、生理が止まる約6年前です。こうした症状は大抵の場合、生理が止まってホルモンレベルが徐々に安定する一年以上後まで続きます。更年期の後の卵巣は、女性ホルモンをあまり作らなくなります。けれど、体はまだ骨の健康を保ち、膣の乾燥などの症状を抑えるため、いくらかのエストロゲンを必要としています。腎臓の上にある副腎は、脂肪細胞をエストロゲンに変換する男性ホルモンを分泌してますが、その分泌が減ることでこうした変化の中で重要な要素となっています。それでも、体はホルモンレベルがかなり下がった新しい状態に適応していく必要があります。


こうした自然な生理学的変化や大混乱で多くの女性が悩まされていることを受けて、1960年台、研究者らによって、よく見られる更年期障害の治療法が探し始められました。最終的に勧められた治療がホルモン補充療法でした。その論拠は、ホルモンを体に戻せば、エストロゲン減少からくる諸々の問題は単純に消え去るというものでした。科学者らは、以前と同じレベルのホルモンを維持すれば治療できると信じていたのです。


ホルモン治療法は、更年期の症状を管理する簡単な解決法でした。けれど、いくつかの大掛かりな研究が、ホルモン補充療法によって女性が深刻な健康リスクに晒されることを示してから、より自然な治療法を多くの女性らが探し始めました。ヨガに解決法を求めた人々は、アサナが直接的にエストロゲン生成に影響を与えることはないけれど、不快な症状をコントロールするのに役立つポーズがあることに気づいたのです。特にリストラティブなポーズは、神経をリラックスさせ、内分泌系(特に視床下部、脳下垂体、甲状腺、副甲状腺)の機能を向上させ、ホルモン変動へ適応するのに役立ちます。




更年期障害を緩和する


ヨガインストラクターのパトリシア・ウォールデン(57)は、ヨガがどのように更年期障害を緩和できるかを直に理解しています。多くの女性たちと同様、彼女の症状も雨のように現れました。最初は小雨のように、そして本格的な嵐となりました。最初にホットフラッシュが来て、次の年には、絶え間ない疲労感と不眠に悩まされました。しばしば夜中に目覚め、そのまま3時間起きたままということもありました。


症状が重くなった時、ヨガの練習方法を変える必要があると彼女は気づきました。彼女の毎日の練習は力強いものでしたが、サポートのない逆転ポーズや、激しいポーズ、後屈などが時に症状を悪化させることがわかったのです。そんな時は、サポートのあるリストラティブなポーズで神経を落ち着かせることにしました。逆転ポーズも続けましたが、ホットフラッシュをより引き起こしてしまうサポートのないシルシャアサナ(頭立ち)の代わりに、ボルスターを使ったセツ・バンダ・サルヴァンガサナ(橋のポーズ)や椅子を使ったサーランバ・サルヴァンガサナ(肩立ち)を行いました。そのように変えることで、体の熱を上げたり辛い症状なしに、不安やイライラを緩和するという逆転ポーズの効果を得ることができました。


症状が消えていくにつれ、ヨガが、ホルモン変動に伴う症状を緩和する強力なツールになりえるという確信を深めていきました。そして同様の症状を体験している他の女性と繋がり、更年期障害のある女性のためのヨガを考案し始めました。「以前から女性の健康問題に興味があったのです」ウォールデンは、リンダ・スパローの 『The Woman's Book of Yoga and Health: A Lifelong Guide to Wellness(女性のヨガと健康:生涯健康でいるために)』 の共同著者でもあります。「でも、自分が更年期を経験した後は、もっとずっと理解できるようになりました」


日常的なヨガの練習には、女性の更年期をがらりと変える力があります。そして、更年期の前にしっかりとした練習をすれば、その移行期が楽になると、『Yoga and the Wisdom of Menopause(ヨガと更年期の智慧)』 の著者であるスーザ・フランチーナは言います。「更年期の前にヨガを練習していれば、特に更年期障害に効果的なポーズの全てに既に慣れ親しんでいるので、長年の友人のようにポーズを行うことができます。リストラティブなポーズに慣れ親しんでいるなら、最高の更年期障害の緩和が意のままに使えるのです」

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2022年8月5日金曜日

デトックス?浄化?アーユルヴェーダではどう考える? 
Detox? Cleansing? What's Ayurveda's Take?


昨日、私はスーパーマーケットで、3日間「肝臓をデトックスする」と書かれた商品を見つけました。くすっと笑ってしまいました。嘘の広告だとは言いませんが、「デトックス」という言葉はさまざまな意味を持っているので、デトックス商品がいうところのデトックスにどんな根拠があるのか私にはよくわかりません。私が言えるのは、こうしたデトックス・プログラムを始めて、結局、以前よりも気分が悪くなってしまう人が世の中にはたくさんいるということです。そして、こんな一体型のデトックス・キットを買い物かごに入れる前に、そもそも体の何を「デトックス」しようとしているのかを理解する方がいいでしょう。季節的なアレルギー?頭がぼんやりする?太り過ぎ?むくみ?シミや肌荒れ?関節のこわばり?頭痛?セルライト?取り除きたいもののリストはどこまでも長いでしょう。



ほとんどのアーユルヴェーダの浄化法は、体の系統(腺など)、内臓(肝臓など)、アーユルヴェーダで組織のひとつと考えられている血液などの組織を浄化したり、余分の水分を体から取り除くために作られています。そして、体が溜め込んでいる老廃物を無毒化すると、気分が良くなって、より効率的に機能し、全体的な健康や幸福感を支えます。アーユルヴェーダ医師のジョン・ドゥイヤールによれば、浄化においては、「消化力や体の自然な浄化の経路をリセットする方法を知る必要があります」ここでの問題は、私たちには、色々な健康問題を助けると謳う何にでも効くデトックス・プログラムや浄化の商品を買う傾向があり、大抵の場合それはサプリやジュースを摂取することになります。けれど、それ以外はいつもと同じように過ごしているのに、どうやってハーブや錠剤の箱が、内臓や組織や脂肪細胞を本当に浄化することができるのでしょう?炭酸飲料を飲んだり、チップスを食べたり、コンピューターの前に座り続けたり、睡眠習慣に気を配らなかったりし続けていたとしたら、そんなデトックス法など本当に効くのでしょうか?


答えは明らかです。そもそも、疲労感やだるさ、不安定さや膨満感などの原因となる問題を紐解いてはどうでしょう?アーユルヴェーダは、一年に2回の解毒を推奨しています。実践者として、私たちは季節に従い、積極的に体内をきれいに保つようにしています。その考え方は、半年に一週間、簡単で優しい浄化や活性化をすれば、一年中健康でいられるということです!半年に一度の浄化と解毒で、私たちの体は、老廃物の蓄積や疲労感、不活性に悩まされることがなくなります。


浄化とともに、体に滋養を与えたり活性させる実践法を一緒に行うと良いでしょう。深いリラクゼーションや瞑想、健康的な食事、そして疲れたり浄化後の病気にならないよう消耗した体を回復させるためのハーブを摂るなどの毎日の習慣です。時間や気づきは、デトックス・キットには含まれませんが、アーユルヴェーダの浄化プログラムにおいては大切な役割を担っています。アーユルヴェーダのスペシャリストや実践者に相談したり、アーユルヴェーダの原則を徐々に毎日の習慣に取り込んでいけば、何を浄化しているのか、そしてなぜなのかということが(一気に全てに取り組むのでなく)わかってくるでしょう。


では、デトックスと滋養のピログラムはいつ始めるのが良いのでしょう?アーユルヴェーダでは、最適の時期が年に2回あります。春と秋です。この季節が変わる時期には、心と体の状態を見極めてケアするための時間をとると、大いにその恩恵を授かることができます。


5日から3週間かけて、食事、睡眠、心の状態、そして日々どのように生活しているかに注意を向けることは極めて健康的です。一切合切をデトックスして、その効果を得られるのは間違いありません!日々あれこれのスピードを落として、毎日の習慣に浄化と滋養を取り入れましょう。ヨガや毎日のエクササイズをして、消化の火を調整し続け、内臓を機能させ、筋肉を活性し、老廃物の経路を整えます。季節の食べ物を薬として消化を支えましょう。例えば、春には浄化してくれる軽い芽野菜を、秋には6味を入れた栄養たっぷりのキチャリ(スパイスを入れたレンズ豆と米の粥)を食べます。毎日、自然の中で練習して、魂と繋がり続けましょう。自然の力は私たち自身よりもずっと大きいのです。起床、就寝、食事の時間を整えましょう。


秋のデトックスは、暑い季節から寒く乾いた辛い季節へと入っていくので、活性化の方により焦点を当てます。暑く軽い性質の夏は自然とデトックスされていきますので、浄化はあまり必要ありません。けれど、自然のヴァータ段階である冬になる前に、熱を下げて自身を落ち着かせなければなりません。クラウディア・ウェルチ博士によれば、「体からピッタを除去してヴァータを鎮めると良いです。秋のアーユルヴェーダ浄化はこれを促し、体のギア・チェンジをして消化のボタンをリセットしてくれます」


冬から春へ季節が変わる時のデトックスでは、より集中した食べ物の浄化を試みます。一年のうちで活力が溢れる季節に入っていきます。自然界の全てが春の再生のために浄化、活性します。それは私たちも同じです!春のクレンジングについては、アーディル・パルキヴァラが言うように「感じられる最も劇的な変化は、精神的な明晰さです。肌は輝き、ゆったりとした深い眠りを得られるでしょう」


そうです。これは箱に入ったデトックス製品とは全く異なります。アーユルヴェーダのデトックスに関係した浄化や活性化のハーブも存在しますが、これらは体の一部だけを分離してではなく、体を全体として浄化することを助ける穏やかな方法で使われます。アーユルヴェーダの原則は、生理学的な体が全て一緒になって働くことで私たちは生きているということを思い出させてくれます。ですから、その効果を存分に得るには、体の一部だけでなく、特に消化に焦点を当てながら全身を浄化することが必要なのです。


デトックス製品には全く意味がないとは言いません。ただ、1週間程度、意識をライフスタイルや食事、睡眠、精神的な気づきなどに向ければ、体や心にもっと有益な浄化の効果が得られるということをおすすめしたいのです。次に季節が移り変わる頃、自身に滋養を与えるために何が必要かを、今、確認してみましょう。箱に入ったデトックス製品の代わりに、季節のリセット、つまり心と体の浄化と滋養の実践で、バランスをとり戻し健康的な一年にしましょう。






(出典) https://yogainternational.com/article/view/detox-cleansing-whats-ayurvedas-take


2022年7月8日金曜日

足の痛みのためのヨガ 
Yoga for Your Aching Feet




私たちの社会で蔓延している、土踏まずの衰えや扁平足によって、矯正装具業界は安定した収入を得ています。しかし、サポーターやインソールを使ってもたいしてよくならない痛みに悩む人は依然多いのです。たとえば、朝ベッドから立ち上がった時、足の痛みやふくらはぎの張りに驚かされることはありませんか?まさにこれが、足の土踏まずの内側を引き上げている筋肉の慢性疲労からくる痛みのひとつなのです。落ち込んだ土踏まずによって、腱炎につながる可能性があり、また腱膜流や脛骨過労性骨膜炎、膝痛や股関節痛を引き起こす原因となりえ、また腰や首、肩にまでも影響を及ぼす可能性もあります。


土踏まずの強さは、両足の骨を閉じるのに使われる靭帯の張りや硬さ、そして支えている筋肉の強さという二つの要素によります。靭帯が緩い、あるいは時間とともに緩むと、支えている筋肉をより強くしなければならなくなります。





靭帯の緩みにより土踏まずが扁平になった時に即影響を受ける筋肉は後脛骨筋で、脛骨の後ろから土踏まずの内側へと走っており、土踏まずを引き上げる働きをしています。



この筋肉の腱は、内かかとの骨(内くるぶし)の後ろと下から、土踏まずの内側の骨、ちょうどくるぶしの前へと走っています。この先端では、鳥の羽の形をしています。この網のような形状のおかげで、内くるぶしで土踏まずの内側を強く引き上げることができます。この筋肉は、とても小さな可動域内において最も強く、そして土踏まずをほんの少しだけ引き上げます。この筋肉を強く保てる範囲を超えて土踏まずが扁平になれば、この筋肉と腱(通常は小さな腱が足の裏にある)は無理をすることになります。結果として、踵の内側、後ろ、あるいは土踏まずに痛みが出ます。また、脛骨筋の筋腹(ふくらんだ箇所)のあるふくらはぎの痛みや張り、触感の強さを感じることもあります。後脛骨筋の腱は、土踏まずを引き上げるエクササイズが効果的です。また、この筋肉自体にもストレッチが必要となります。後脛骨筋に働きかけるには、このどちらも可能な方法を見つける必要があります。



後脛骨筋を働かせる



後脛骨筋は、内踵で足の甲を持ち上げるだけでなく、足をめくって(足の内側を体に引き上げる)足を内側に回転させます(体の中心線に向ける)。後脛骨筋がとても短く硬い場合は、内股になっていて、体重が足の外側に乗っています。この正しくない脚のアライメントで(膝と足が内に向いている)この筋肉を長時間働かせることにより、よりこわばりが増します。


短く硬くなった後脛骨筋はまた、逆の状態の原因となることもあり、その場合は土踏まずが潰れて足が外に向きます。この場合、土踏まずが構造的に弱く後脛骨筋が一緒に引き下がります。そして、硬い後脛骨筋がその周りの全てを引き下げて、膝や腰に影響を与え、足の裏の腱も疲弊させます。




足の甲が高すぎても低すぎても表裏一体となります。どちらの場合も後脛骨筋が(それぞれ上下に)強く引きます。そしてどちらの場合も膝は内に向いているが、両脚の向きは異なることになります。内股の人はよりO脚になり、扁平足の人はよりX脚になります。


後脛骨筋を強化することで土踏まずを強くするだけのプログラムでは、扁平足を直したり足の痛みや引き攣りを治すことはできません。正しい方法は、足のバランスの良い基盤を維持しながら、筋肉を強化し伸ばすエクササイズを行うことです。


ハタヨガはまさにそうしたものです。ハタヨガで行うものの多くは筋肉の「偏心」の働き、つまり、いくらか筋肉を働かせながらもゆっくりと収縮を緩めていく、収縮させながらも同時に伸ばす動きです。これは、土踏まずを維持しながら。後脛骨筋の強さとしなやかさを必要とするものです。


この筋肉を正しくエクササイズする鍵は、足の親指の付け根と内踵を床にしっかりと付けることで足のめくり上がりや回転に抵抗しつつ、土踏まずを引き上げることです。足の内側でこれらの2点に向けて伸ばしながら、後脛骨筋をしっかりと働かせながら長く伸ばすのです。



土踏まずを強化する


まずは、片足ずつ、縮めることなくこの筋肉を強化する負荷をかけたいくつかの運動から始めましょう。扁平足気味、あるいはX脚の傾向があるなら、EasyVigourの創始者であるブルース・トムソンが考案した以下のエクササイズを、ゴムバンドで負荷をかけて行ってみましょう。(ヨガ・ベルトやストッキングなど、負荷をかけられるものなら何でも良いでしょう。)扁平足ではなくても、足の正しい動きを練習するのにこのエクササイズが役立ちます。エクササイズの最も重要な点は、土踏まずを引き上げながら、踵の内側と親指の付け根をしっかりと床につけ続け、足の外側に体重をかけてしまわないようにする方法を身につけることです。


ハタヨガで行う筋トレは、筋肉を強化すると同時に筋肉を伸ばします。


バンドを片方の足首の外側にかけます。反対の足でバンドを踏み、足が回内する側へ(土ふまずの方へ)引っ張られるように調整します。バンドの抵抗に反発し、土踏まずを引き上げるよう、ちょうど良い具合に後脛骨筋を働かせます。膝関節は守るためにやや曲げておきます。働かせている脚の膝関節は、ややX脚の位置で脆弱になりがちだからです。膝の状態をしっかりみながら、膝の外側に手の指を置きましょう。


次に、土踏まずの内側を引き上げ、バンドに逆らって足首を外側へ押し出すように後脛骨筋を収縮させます。これは単に踵の外側に体重を移すのではなく、内かかとや母趾球を床につけたまま足首の内側から引き上げます。脛が外側に回転して内かかとから引き上がると、膝関節が捻れて怪我をします。膝関節に痛みを感じたり、ふくらはぎや足首の外側の筋肉がただ硬く引かれたように感じるだけかもしれません。


土踏まずを引き上げながら膝関節を守るには、内腿の筋肉を使って、骨に逆らって外に押すように引き上げます。そうすれば、大腿骨は横方向に移動するだけでなく、脛骨の外旋に沿ってやや外旋し、膝関節の捻れを防ぎます。これらは全て、後脛骨筋の引き上げから始まることに気づきましょう。そして、膝関節と股関節を守るために、大腿骨の動きとアライメントを調整するよう、内腿の筋肉がその引き上げとともに動く必要があります。




ステップ・バイ・ステップ:プラサリタ・パドッタナサナ


プラサリタ・パドッタナサナ(立位の開脚前屈)は、さきほどゴムバンドで探った動きを使って、後脛骨筋の強化と伸展を促します。このポーズでは、足首の外側の圧迫や引っ張りによる足首の痛みを訴える人もいます。これらの痛みは、足首が崩れている(扁平足のため)か、足首が過伸展している(内股である)証拠で、後脛骨筋を引き上げることでこの不快感は無くなります。




まずは、足を平行に開きます。よくみられる傾向ですが、腰が縮まってポーズでの可動域を制限するため、足先を外に開きすぎないようにします。膝関節を少しだけ曲げ(固定しないよう)、股関節で前屈し、可能なら背骨をまっすぐに保ったまま指先を床に付けます。経験ある人なら、(必要な足幅の調整をしつつ)背骨を少しだけ丸めただけで頭頂を床につけることも可能でしょう。


プラサリタ・パドッタナサナは、当然ながらハムストリングスのストレッチですが、ポーズに深く入るのを妨げているこわばりの大部分は、内転筋の強張りから来ています。この内腿の筋肉は、大腿骨同士を引き寄せ、股関節を縮めて固定もします。そして、内転筋の硬さと同時に、後脛骨筋が土踏まずを引き上げ続けられないことに気づくでしょう。土踏まずが下がると、足首の外側に圧迫を感じ始めることもあります。あるいは、体重を足の外側にかけすぎて、過剰に補おうとすると、足首外側が引っ張られ過ぎていると感じます。





時間をとって、プラサリタ・パドッタナサナでの足と膝を見てみましょう。土踏まずが崩れて膝が内転していませんか?または、前屈するために足先が外を向いていませんか?その場合は、足首の中心と人差し指を結んだ腺を平行に保ち、足がまっすぐ前を向くようにしましょう。土踏まずが崩れたり、膝頭で内転していたり、股関節が動かない、あるいは内腿がこわばっていると感じたら、もっと膝を曲げましょう。内腿を後ろに下げて、坐骨を後方へもっと開き、フットボールでスクラムを組んでいるように背中下部を反らします。


内かかとと母指球を床にしっかりと着けながら、ゴムバンドで抵抗したように両足の甲を引き上げます。体重はかかとの外側に移動し始めますが、内かかとを前にスライドしたり、足を回転したり、捻ったり、ひっくり返したり、鎌足(足の異常な三日月の形)にならないようにしましょう。


エネルギーを内かかとから膝や腿の内側を通して引き上げて、内腿の筋肉を硬く持ち上げて外側へ押します。膨らんでいく風船に上に座っているかのように、腿を外へ押し開きましょう。同時に、内腿の上部を後方へ下げ、腰が丸くならないようにします。もしあなたがかなり柔軟なら、踵の中心に向かって床を押して、臀筋の真ん中に力を入れましょう。これによって、四頭筋と内腿を使いながらハムストリングスを守ることができます。


土踏まずの引き上げと、少し外旋した脛と腿(膝関節のすぐ上と下)のお互い調和している動きの関係を観察しましょう。膝頭は、足の人差し指の方向へ向けなければなりません。これらの筋肉の動きを保ちつつ、ゆっくり滑らかに脚を伸ばします。膝関節を固定したり内転しないよう、腰が丸くならないようにします。恥骨のすぐ上にある下腹部に力を入れて引き上げると、ポーズでより深く前屈することができるでしょう。


土踏まずを持ち上げることに注意しながらこのポーズを練習すれば、後脛骨筋を強化でき、その腱の適切な張力を取り戻し、土踏まずの崩れからくる足の痛みを和らげることができます。プラサリタ・パドッタナサナには、膝のアライメントを整え、骨の回転による怪我から膝を守るというおまけもあります。ハタヨガの立位ポーズの全てには、両足の後脛骨筋に対する動揺の動きが関連します。土踏まずを引き上げるこの筋肉を働かせながら、内踵をしっかり地面につけておきましょう。筋肉が強くなればなるほど、足の痛みが緩和され、軽い足取りになるのに気づくでしょう。




土踏まずのサポートは必要?


整形外科界で大抵の場合、扁平足の解消に薦められのが(特にX脚の原因となる場合は)、靴の中に入れるサポート用装具です。人工的な土踏まずのアーチは、後脛骨筋の働きをし、長い1日のあと足が疲れた際にその価値がわかります。しかし、後脛骨筋が正しく働いていない場合は、すぐにさまざまに姿勢が崩れ、アーチのサポートでは正されないものもあります。アーチのサポートにより、脚の下部に変化が現れます。アーチが引き上がり、脛骨が足首の基部からあるべき通りに外旋します。


しかし、大腿骨には大きな変化は起こりません。 腿は内旋し、X脚の場合は、内転します。つまり、今度は脛が外旋し、内腿の筋肉が硬いまま体の中心線に向かって脛骨が引かれ、膝関節の捻れや擦り減りの原因となります。アーチを強化するだけでは十分ではないのです。ただ、問題が脚から膝に移動し、膝の捻れが腱や軟骨を損傷する可能性があります。解決法は、後脛骨筋から始めて、脚全体にかけて行う必要があります。









(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-your-aching-feet


2022年6月8日水曜日

パーキンソン病のためのヨガ Vol.3
Yoga for Parkinson's Disease

前回からの続き、最終回です。

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12. 鷲のポーズで揺れる、捻る


このポーズでは、四肢を交差させたまま様々な方向へ動いて、コーディネーションとバランスの向上に効果があります。

椅子の端に座って、右脚を左脚の上へ、右腕を左腕の下へと交差させて鷲のポーズになります。右足首を左足の後ろに組む必要はありませんし(右足をぶらぶらさせたり右足指を床につけても構いません)、手のひらを合わせたりする必要もありません(代わりに前腕でV字を作ってもいいでしょう)。



両肘を、肩甲骨の間にストレッチが感じられる程度に高く上げて前へ伸ばしましょう。ただし、首の後ろは長く保ちます。

両脚は絡み合っていますが、開いていくようにイメージします。つまり、右脚は右へ、左脚は左へ。

呼吸と共に、ゆっくりと左から右へ揺れましょう。やや体側を曲げながら、息を吸って一方向へ揺れ、そして吐きながら逆の方向へ揺れます。この左右に揺れる動きを数回繰り返します。


そして、ゆっくりと前後に揺れます。息を吸いながら胸を持ち上げて体を前に傾け、吐きながら背中をやや丸くして体を後ろに傾けます。この前後に揺れる動きを数回繰り返します。




今度は、体重を坐骨から坐骨へ移動します。胴体と上半身を時計回りに何回か回しながら呼吸を1、2回行い、そして数回ゆっくりと反時計回りに回します。



そして、両脚と腰を安定させたまま、右へ捻ってそのまま数呼吸し、その後左に捻ります。両方向に数回ずつ繰り返しましょう。


一旦休んで腕と脚を解いてリラックスしてから、左脚を右脚の上に、左腕を右腕の下に交差させてこのシーケンスを繰り返します。




13. ゆっくりとした行進で体幹を強化


強い体幹で、バランスと安定性が向上します。この行進は、体幹下部、つまり腹直筋下部と腹横筋を強化します。この行進の難易度を上げるには、両手を肩におき、肘を開いたり、捻りを加えても良いでしょう(左脚を上げる時に上半身を左へ捻ります。右脚を上げる時には上半身を右へ捻ります)。

椅子の端に座って、両足を床に押しつけ、坐骨をしっかり根付かせながら背筋を伸ばします。両手で椅子の座面下を掴みましょう。

右足を床につけたまま左膝を曲げ、左脚を数センチ持ち上げ、左の坐骨にかかる重みを軽くしてみましょう。左脚を持ち上げたまま数呼吸します。そして、左足を床に戻します。一休みします。


今度は、左足を床につけたまま右脚を持ち上げ、右坐骨の重みを軽くしてみます。右脚を上げたまま数呼吸して、そして下ろして、両足を床につけて休みます。左右それぞれ数回繰り返しましょう。




14. 椅子の上の「腹筋運動」


この部分的な腹筋運動は、体幹の上部、つまり安定性に大切な腹直筋上部や腹横筋を強化します。難易度を上げるには、両手を頭の後ろに置きます。


1. 椅子の端に座って両足を床に下ろし、背筋を伸ばします。

2. 息を吐き出しながら、体をやや後方に倒し、両足を床につけたまま背骨を長く伸ばしてみましょう。

3. 息を吸い込みながら、元の座位まで戻ります。数回繰り返します。






15. 船のポーズ


船のポーズで体幹と脚を強化します。

椅子の端に座って背すじを伸ばし、椅子の座面下を掴みます。背筋を伸ばしたまま、後ろに倒れて両足を床から浮かせてみましょう。ここまでで十分かもしれません。ここで数呼吸します。



難易度を上げるためには、両脚を体の前で、できるだけまっすぐに伸ばします。



バランスが安定しているなら、両腕を前に伸ばしましょう。ここで数呼吸します。


上げていた両腕を下ろし、両手を椅子の下に戻し、そして両足を床に下ろしましょう。もう一度背筋を伸ばして、一休みしてから、船のポーズを数回繰り返します。




16. 体の後ろの片側ストレッチ


このバージョンのパスチモッターナサナでは、ハムストリングスを伸ばします。ストラップを使います。

椅子の端に座って両足を床に下ろし、ストラップを持ちます。右足にストラップをかけ、快適なところまで、右脚を体の前に伸ばします。右脚の裏にストレッチが感じられるように、必要なら、ストラップを長く持って少し後ろに倒れましょう。背骨は出来るだけ長く保ちます。


思っているように脚がまっすぐに伸びているかを鏡で確認して、このストレッチを数呼吸の間続けましょう。そして、ストラップを外し右足を床に下ろして、それから左足にストラップをかけます。左側でこのポーズを繰り返し、そこで数呼吸しましょう。




17. 脚を椅子に上に置いてボルスターでリラックス


このポーズでは、床に降りたり起き上がるのが容易なら、床に横たわって膝を曲げ、膝下を椅子の上に休ませてリラックスしても良いでしょう。

パンチしていたボルスターを背中側の椅子の上に立てて置き、もうひとつの椅子を座面を前にして近くに置きます。

椅子に座ってボルスターの方に体を倒し、両脚をもう一方の椅子に載せます。両手は、腿の上か、一番心地よいと感じる場所に置いておきます。



このまま5ー10分間リラックスします。両目を閉じて、呼吸とともに動くお腹の動きに集中しましょう。









(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-parkinsons-disease



2022年6月2日木曜日

パーキンソン病のためのヨガ Vol.2
Yoga for Parkinson's Disease

前回の続きです。

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6. 座位で揺れる


揺れるには、バランスがやや必要です。このエクササイズの難易度を上げるには、体の前や頭上でブロックを持って揺れてみましょう。

椅子の端に座り、両手を膝や腿の上に置いて背筋を伸ばたまま、息を吸い込む時に体を左へ揺らし、右のお尻を少しだけ椅子から持ち上げます。息を吐き出しながら、体を右へ揺らし、左のお尻を少しだけ持ち上げます、この動きを数回繰り返しましょう。





今度は、息を吸い込みながら体を前に揺らし、胸を持ち上げて背骨を伸ばして座位の牛のポーズになります。そして、息を吐きながら体重を骨盤の後方に動かし、背骨を丸めて座位の猫のポーズになります。数回繰り返しましょう。




そして、呼吸を1、2回する間、ゆっくりと体重を片方の坐骨からもう一方へと移動させながら胴部と上半身を一方向へと回します。この回転運動を何度か繰り返しましょう。反対回りを何度か繰り返したあと、真ん中に戻ります。







7. 立ち上がって座る


パーキンソン病の方の転倒を防ぐため、また、椅子から立ち上がって座るような日々の動きが困難で不安定だと感じる方のためのエクササイズです。座位から立位へ、立位から座位への動きの練習は、体力と安定性を作り日常生活に直接的に役立ちます。この練習の難易度を上げるには、体の前や頭上でブロックを持ちましょう。



1. 椅子の端に座り、背骨を立てて伸ばし、両足は骨盤幅に並行に開いて、両膝は足指の上で足の中央の方向に向けて置きます。

2. 出来るだけ背筋を伸ばし、体を少し前に倒して重心を膝に乗せ、そして両足を押し下げて立ち上がる準備をします。

3. 地面と繋がりながら息を吸いこみ、両足を根付かせて、頭頂から体を起こします。

4. ゆっくりとコントロールしながら、椅子の上に降ります。両足を地面にしっかりと着け、椅子にできるだけ軽く着地するようにしましょう。

5. 1、2回呼吸して、両方の坐骨を根付かせながら垂直の姿勢に戻ります。続けて何度か繰り返しましょう。





8. 山のポーズから立位で揺れる


「足首を揺らす」など、ヨガの練習に取り入れやすい太極拳は、パーキンソン病の人々のバランスや歩き方を正すのに有効であるようです。下記のように椅子に捕まって行うことをお勧めしますが、バランスがしっかりと取れるようであれば、きっと椅子なしでも大丈夫でしょう。





椅子の後ろ側に立って、椅子の背を掴みます、両足を根付かせて頭頂へと引き上げて山のポーズになります。

息を吸いながらゆっくりと身を右に傾け、そして吐きながら左へ、数回繰り返しながらどこまで安定していられるかを探っていきます。どれくらい傾けられるか、どれくらいバランスをコントロールし続けられるでしょうか?





まずは、体重を片足から片足へとただ移動させ、少し体側を曲げながら、両足は地面につけて置きます。もしこの動きがうまくできたら、そしてバランスの調整し続けられるなら、片足に体重を移動させながら反対の足を持ち上げてみましょう。




今度は、息を吸いながらゆっくりと前に体を倒し、足指の付け根の方に体重をかけていきます。そして、息を吐きながらゆっくりと戻り、踵の方へ体重をかけましょう。




この動きが心地よく感じられるようになったら、胸を持ち上げてやさしい後屈をしながら体重を足先に向かって揺らし、そして背筋を少し丸めて体重を踵の方向へ移動させましょう。




これがうまくできたら、体重を足指の付け根に移動して胸を引き上げながら、少し踵を持ち上げたり、体重を踵に戻して背骨を丸めながら足指の付け根を持ち上げたりしてもいいでしょう。



そして、両足を地面に着けたまま、1、2回呼吸しながら体重を移動させて何回か右方向へ小さな円を描きます。最初はとても小さな円かもしれませんが、バランスが取れるようになったと自信がついたら、徐々に大きな円にしていきましょう。そして、呼吸1、2回分、左に小さな円を何回か描きます。回し終わったら、山のポーズに戻りましょう。






9. 横歩き


これらの動きは、硬直を緩和するために幅を大きく、無意識の「鏡像運動」の癖を直すために左右非対称に動きます。より難易度を上げるには、バランスが取れるなら、片手を腰に置きながらもう一方の腕を横に伸ばしましょう。


1. 両足を腰幅に開いて椅子の後方に立ち、両手で椅子の背に触れておきます。

2. 右手を椅子に置いたまま、両膝はやや曲げて、左足で左に一歩歩き、半分の「T」の字になるように、手のひらを前にして左腕を広げます。

3. 左足を右足の方へ戻し、左手で椅子の背を掴みます。(呼吸と動きを合わせるには、息を吸って外へ歩き、吐いて内側に戻ります。必要なら、それぞれの位置に移動する間、1、2回の呼吸をするのもいいでしょう)

4. 左を椅子に置いたまま、右足で右に歩き、右腕を広げます。

5. 足を戻し、両手で椅子を掴みます。このエクササイズを数回繰り返しましょう。









10. 椅子を使った立位の後屈


優しい後屈は、神経障害に度々みられる背骨の屈曲傾向を抑制します。もし、心地よく椅子の背に触れるには、身長が高すぎたり、椅子が低すぎたりする場合は、ただ膝を曲げましょう。

両手で椅子の背を掴んで、山のポーズで立ちます。

両足を根付かせ、両肩の方へ広げながら胸を持ち上げます。首の後ろを心地よく長くしたまま、天井を見上げましょう。ここで数回呼吸したら、山のポーズに戻ります。






11. ボルスターをパンチする


ボクシングのトレーニングは、パーキンソン病の方の足取りやバランスを向上させると言われています。このエクササイズでは、代わりに安定した友人や指導者などにボルスターを持ってもらい、座位あるいはバランスが取れるなら立位でパンチすることも可能です、


椅子を壁際に座面を手前にして置き、椅子の上にボルスターを立てます。座っている椅子を壁際の椅子に近づけます。ただし、ボルスターを「パンチ」できるよう腕がしっかりと伸ばせる距離を保っておきましょう。


椅子の前の方で、背筋を伸ばして座り、体のわきで肘を曲げて、親指側を上にして拳を作ります。



必要なだけ前に体を倒して、手のひらを下に向けながら右手、左手とジャブし、ボルスターをワンツーパンチします。



背骨を元の位置に戻して一息付き、両腕と両手をリラックスさせます。そしてまた、左手そして右手とボルスターにワンツーパンチします。このエクササイズを何度か繰り返しましょう。








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次回に続きます。




2022年5月28日土曜日

パーキンソン病のためのヨガ Vol.1
Yoga for Parkinson's Disease

随分前にパーキンソン病のための記事をUPしていましたが、また新しい記事を見つけたのでご紹介したいと思います。
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編集者注:以下は、ヨガ実践者や指導者のための一般的な推奨を意図したものです。医療従事者による個人的な助言の代替にはなりません。


パーキンソン病の症状やその度合いは、個々人で(あるいは同じ人でも時間の経過によって)異なりますが、パーキンソン病に悩む人々の多くには、正しく行う力強いヨガクラスから効果を得られることがあります。ここでは、椅子に座ったり、補助具、鏡、音楽などを使い簡単なポーズをゆっくりと行い、徐々にバランスや協調した動きを向上させていく練習法をご紹介します。(この練習法はまた、パーキンソン病と同様の背景を持つ神経障害や怪我などに悩む人々にも適切でしょう:多発性硬化症、ギランバレー症候群、神経炎、あるいは卒中や頭の怪我からのリハビリなど)

椅子を使った練習がお勧めです。なぜなら、ほとんどのパーキンソン病患者(あるいは他の神経症状)の一番の懸念は転ぶことであり、床に降りたり立ち上がったりすることが困難である可能性があるからです。しかし、症状が軽かったり、ヨガの指導者や理学療法士がマンツーマンで安全だと考えられるなら、もちろん立位の練習も適切です。実際、パーキンソン病の初期段階によく見られる背骨の前方への湾曲を緩和するのには、こちらの練習(脊柱後彎症)が大変効果的でしょう。

また、体がどうなっているかというヒントにもなるので、補助具や鏡を使うことをお勧めします。神経障害では、ある程度の認知的知覚的問題を抱えていることがあるので、容易には捉えにくくなっている情報を与えてくれるからです。

以下のシーケンスでは、椅子と共に、ストラップやボルスター、ブロックを使います。可能なら、例えば腕が真っすぐになっているかなど、意図した通りの姿勢になれるように鏡に向かって練習しましょう。

このヨガのシーケンスには、音楽を流しながらもまた良いでしょう。体の調整を促進することが知られていますし、神経障害の人の気分に良い効果があると考えられているからです。

運動のペースについては、転倒に対する注意が特に重要ではありますが、パーキンソン病の方は、できるだけ頻繁にそして力強く運動することを目指しましょう。というのも、20ー30分間、心拍数を上げて動くというような激しい有酸素運動が特にパーキンソン病患者には効果があるとわかっているからです。運動そして非運動機能を向上し、全体的な幸福感を高めます。力強い運動はまた、パーキンソン病であってもなくても、神経可塑性や脳が適応、配線し直す能力を育みます。

以上をふまえた上で、何が力強い運動なのかは、もちろん各個人の身体的なコンディションによります。他に指示がなければ、これらの運動を、今の状態に応じてそれが何回であれ疲れるまで数回繰り返すことをお勧めします。





練習法


1. 垂直に座る


神経障害には姿勢に関する症状が現れることがありますので、ニュートラルな背骨を確立して保つ練習をしましょう。

坐骨を通してしっかりと根付き、頭頂へと引き上げます。理想的には、首の後ろを長く保ったまま耳が肩の上に来るようにしましょう。

鎖骨を左右に広げ胸骨上部を持ち上げて、両手を膝の上におくか、椅子の底面で指を丸めておきます。







2. 両足を地に着ける


足の感覚に集中することは、地面に根付く感覚を促進し、より良いバランスを得るのに役立ちます。

椅子の端に座り、両足を股関節の幅で並行にして、両手は膝に置くか椅子の底面の辺りに置きます。両目は開いたままでも閉じても構いません、リラックスしましょう。

両足の重みが地面に委ねられていくのをイメージします。右の足、左の足、足指の付け根の内側と外側、かかとの内側と外側。つま先をゆっくりと動かして、持ち上げ広げてみましょう。そして、つま先をリラックスして床に下ろします。






3. 腹式呼吸


腹式呼吸(横隔膜呼吸)は、コルチゾールのレベルを下げメラトニンのレベルを上昇、激しい運動によるストレスを緩和します。

椅子の端に安定して座り、背骨を伸ばし両足を地面に着け、両手はお腹に置きます。たっぷりと長く心地よい呼吸をし、吸い込むたびお腹を膨らませ、吐きだすたびに軽くお腹を引き込みましょう。

1ー2分間、呼吸に集中して、この腹式呼吸を安定させて、この呼吸と呼吸への気づきを練習の間ずっと保ってみましょう。






4. ムードらで手を温める


これらの動きは筋肉のコーディネーションに役立ちます。ここでは両手を使ったムードラをお伝えしていますが、神経障害で起こる体の片側にある不随意の動きの傾向を緩和するため、片側ずつ練習しても良いでしょう。簡単に動かせるようになったら、スピードを上げます。ただ、必ずストレスを感じない速さで行いましょう。


1. 肋骨の脇で肘を曲げ、両手を体の前でブロックを持っているかのようにします。手のひらを内側に、指は伸ばします。

2. 手首を曲げずに(前腕と手の甲をまっすぐに)、左右のそれぞれの親指と他の指をくっつけましょう。このまま1、2回呼吸します。

3. そして、人差し指を残して他の指を伸ばし、OKの形(ジナーナ・ムードラ)にします。そこで1、2回呼吸します。

4. また見えないブロックを持っているかのように、全ての指を伸ばしましょう。そのまま1、2回呼吸します。

5. 再度、全ての指を親指にくっつけて、1、2回呼吸しましょう。






今度は、中指だけを親指に着けて他の指を伸ばします。そうやって小指まで続け、逆に戻ります。薬指、そして中指、そして人差し指。

それから、全ての指をのばしてブロックを持つ手にし、最初から何回か繰り返します。




5. ブロックを持ち上げる


このエクササイズは、腕や肩を強化し、腕の今の可動域を深く探ります。補助具を使ってフィードバックを得ます。


1. 両足を地面にしっかりと着けて背骨を伸ばし、体の前のちょうど膝の上でブロックを持って、腕をまっすぐ伸ばします。(鏡を見て、思っているように腕が伸びているかを確認しましょう)

2. ブロックを手で強く挟んで、ゆっくりとできるだけ高く持ち上げ、頭上に上げたまま1、2回呼吸します。

3. ブロックを膝の上まで下ろし、1、2呼吸分休み、そして何度かまた繰り返しましょう。





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次回に続きます。


(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-parkinsons-disease

2022年5月26日木曜日

ヨガと骨の健康に関する新しい研究 
New Research on Yoga and Bone Health


カルシウムやビタミンDをたっぷり摂って、そしてヨガをする?骨粗しょう症や骨減少の治療や予防に関しては、より頻繁にヨガがいいと耳にするようになったかもしれません。その理由のひとつは、「Topics of Geriatric Rehabilitation」に発表されたローレン・フィッシュマン博士による10年来の研究の結果のおかげでしょう。





フィッシュマン博士らは、12ポーズ、つまり、ヴルクシャサナ(木のポーズ)、トリコナサナ(三角のポーズ)、ヴィラバドラサナII(戦士のポーズII)、パールシュヴァコナサナ(側面伸展のポーズ)、パリヴリッタ・トリコナサナ(回転した三角のポーズ)、仰向きの手を足につけるポーズのバリエーション2種(スプタ・パダングシュタサナ)、座位のツイスト2種、そしてシャヴァアサナ(屍のポーズ)の効果について研究しました。参加者は、全てのポーズを約12分間で終えるよう、DVDを使って行いました。


インターネットで募った741人のうち、227人が毎日あるいは1日おきにヨガを日課とし、そそれらの人たちを「完全に準拠」「やや準拠」と研究の対象としました。残った参加者のうち89%が女性で、年齢の平均は68歳でした。参加者の80%以上が、それまでに骨粗しょう症や骨減少と診断されたことがありました。


研究者らは、研究開始時と10年後の参加者の骨ミネラル濃度(BMD)データを収集しました。


その結果は?とても勇気づけられるものでした!「完全に準拠」「やや準拠」の参加者227人の、脊椎、骨盤、大腿骨の骨ミネラル濃度に向上が見られました。「ヨガに関連した深刻な怪我は、全く見つからず報告もなかった。ヨガ実践者においては、骨の質的な向上があったと思われる」と研究者は述べています。


もちろん、より多くの研究は必要ではありますが、それでも、これらの結果は希望に満ちており、おそらくヨガ実践者らがこれからも毎日マットの上に立つもうひとつの理由になることでしょう。



(出典)https://yogainternational.com/article/view/new-research-on-yoga-and-bone-health

2022年4月8日金曜日

月の満ち欠けに同期したヨガをするには vol.2
How to Sync Your Yoga Practice with the Phases of the Moon

 前回からの続きです。

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三日月(新月と上弦の月の間)


三日月にアップルビーが薦めるのは、新たな習慣を構築し新たな可能性に体を開くのに集中することです。


「体内の感情を解放する優しいヒップオープニングが、この時期には効果的でしょう」


三日月の実践法:
  • 体力強化を取り入れる
  • 少しエネルギッシュな動きで心身の成長を促してみる
  • 足で立ち、立位ポーズをより長く組み合わせる
  • 熱を作るプラナヤマを行う

三日月に最適のポーズ:
  • ダンダヤマナ・ジャヌシルシャサナ(立位の頭を膝につけるポーズ)
  • ウトゥカタサナ(椅子のポーズ)
  • ヴィラバドラサナI、II、III(戦士のポーズI、II、III)

テーマ:
  • 火と熱
  • 体力強化
  • 開く



上弦の月


上弦の月は半月です。新月の1週間後にあたり、満月の1週間前。クレイグによれば、体のエネルギーがまさに放出され始める時です。


「この時期は、自身や社会のために新しい何かを作り上げる決意に満ちていて、新しい形を実現させるという目標を達成するために最大の努力ができる時です」


上弦の月の実践法:
  • 体に熱を作る力強く火のようなフローを行う
  • 新月で立てた目標を実現させるよう行動を始める
  • 力強いバックベンドや胸を開くポーズを取り入れて、新たな成長を促す

上弦の月に最適のポーズ:
  • ナヴァサナ(船のポーズ)
  • アルダ・チャンドラサナ(三日月のポーズ)
  • ブジャンがサナ(コブラのポーズ)

テーマ:
  • 強さ、成長、努力
  • 障害を取り除く
  • 個性



上弦の月と満月の間


満月の直前の時期です。体と心の潜在能力を最大に広げるのに最適な時です。


上弦の月と満月の間の実践法:
  • 月のエネルギーが最大になる間の練習はおすすめ
  • ダイナミックで有酸素的、ダンスのような動きを取り入れる

上弦の月と満月の間の最適のポーズ
  • 太陽礼拝
  • 月礼拝
  • ウシュトラサナ(ラクダのポーズ)
  • ダンダヤマナ・ダヌラサナ(立位の弓のポーズ)
  • ヴィパリタ・ヴィラダドラサナ(天を仰ぐ戦士のポーズ)

テーマ:
  • 身体的な動き
  • エネルギー
  • 解放性



満月


クレイグによれば、満月は頂点、「たっぷり充電された」エネルギーを象徴しています。
「また、太陽の陽と月の陰のエネルギーが調和しているので、バランスの時期でもあります」

そのため、内省には理想的になります。アップルビーによれば、これまでの月の周期を振り返って、もう一度目標を見定める時です。

アシュタンガでは、満月の日は練習を休みます。


満月の実践法:
  • エネルギーが高まっている間、瞑想や内省に集中する
  • この時期はリストラティブや陰ヨガを行う

満月に最適のポーズ:
  • バッダコナサナ(合蹠のポーズ)
  • バラサナ(子どものポーズ)
  • シャヴァサナ(尸のポーズ)
  • ヨガ・ニードラ

テーマ:
  • 取り除く、解放する、手放す
  • 女性的な癒しのエネルギー
  • 気づきと理解



満月と下弦の月の間


この時期には「落ち着きがなく、時には不安を感じることもあります」とクレイグは言います。スピードを落として内側に向いていくのに最適な時です。


満月と下弦の月の間の実践法:
  • エネルギーを少し取り戻しつつスピードを落として月のエネルギーを感じるような陰陽クラスを試してみる
  • ポーズ間の移行をマインドフルに
  • 内に集中する

満月と下弦の月の間の最適なポーズ:
  • カマトカラサナ(ワイルド・シング)
  • ダヌラサナ(弓のポーズ)
  • エカ・パダ・ラジャカポタサナ(ハトの王のポーズ)

テーマ:
  • 内省
  • スピードを落とす
  • 内側を見る



下弦の月


下弦の月は、満月の後の1週間と新月の1週間前あたりです。月の周期に身を委ねて次の満月の新たな決意のために過去を精算していきます。


けれど、下弦の月は、目標にややお別れをしながらも、マインドフルな練習で最後にもう一度受け止めるのに良い時期です。



下弦の月の実践法:
  • れまでの月の周期を通して培ったエネルギーを使って、ゆっくりと広がるような、マインドフルなフローを行なってみる
  • より多くの陰の要素を取り入れ始める

下弦の月に最適のポーズ
  • チャクラヴァカサナ(キャット・カウ)
  • ウパヴィスタ・コナサナ(開脚のポーズ)
  • パリヴリッタ・アルダ・チャンドラサナ(反転した三日月のポーズ)

テーマ:
  • 身を委ねる
  • 受け入れる
  • お別れする



逆三日月


新月に戻る前、月の周期の最後の段階です。クレイグが言うように、熟考・瞑想の時期です。

内的な現実は、夢や覚めている間のビジョンを通して現れます。新たな目標が現れる豊かな基盤となります」

また、「最後の周期で得た知恵を消化し理解する」のに良い時期でもあります。

この時期はまた「暗い」「香油のような」段階とも言われます。


逆三日月の実践法:
  • 低いエネルギーのフローやレストラティブなヨガで、ゆっくりと行う
  • 陰ポーズでしっかりと解放させるため、プロップスで体を支持する
  • 消化に集中する練習をしてみる

逆三日月に最適のポーズ:
  • スプタ・マツエンドラサナ(横たわったツイスト)
  • シャヴァサナ(尸のポーズ)
  • プロップスを使うスプタ・カポタサナ(横たわったハトのポーズ)

テーマ:
  • 消化
  • 休息と回復
  • 未来のための内省と顕在





最後に


ヨガは、心身を宇宙の自然なリズムに合わせることです。ヨガの練習をより深めたいと思うなら、あなたのエネルギーを月の周期に同期させることがよい始まりとなるかもしれません。





2022年4月4日月曜日

月の満ち欠けに同期したヨガをするには Vol.1
How to Sync Your Yoga Practice with the Phases of the Moon


ヨガは、身体的なワークアウトを遥かに超える古代の実践法です。マットの上で過ごす時間をより深める方法のひとつは、月の満ち欠けに同調することです。


ヨガの伝統には、数多くの実践法や教え、そして月に関連する知識に満ちています。ヨガポーズの多くは、月の満ち欠けに当てはまっています。


アシュタンガの伝統では、心身を自然のリズムに効果的に合わせるには、月の周期を通して身体的な実践を理想的に変化させます。


それでは、月とヨガがどのようにつながっているのか、また、月の満ち欠けと実践をどうリンクさせるかを見ていきましょう。



ヨガと月の関係とは?


ハタヨガは、ヨガの中で最もよくあるタイプのヨガの一つです。「ハタ」という言葉はより「強い意志を持つ」と訳されますが、サンスクリット語の「太陽(ハ)」と「月(タ)」とも訳されます。


ハタヨガのこの解釈は、ヨガによって、内側にある両極のエネルギーのバランスを取ることができることを指しています。火のような活動的な太陽のエネルギーは「男性的」と表現され、一方で安らかで反射するような月のエネルギーは「女性的」だと考えられています。



実践と月の周期をリンクさせる


月の満ち欠けを尊重することは、多くの実践者が今も継続する古代ヨガの伝統です。


ヨガアラインアンス登録シニアヨガティーチャーのルイーザ・クレイグは、LKYヨガスクールのディレクターでもあります。


「始まりから維持、そして解放という命の自然な周期があります」クレイグは言います。「月の満ち欠けなど自然周期のリズムに合わせることで、その周期の元である内なる叡智を活用することができます。ヨガは自己実現であり、月の周期とつながれば自身の本質に意識を向けることになります。」


クレイグは、科学的な裏付けはさまざまではあるものの、実際に月の周期には私たちのエネルギーレベルに影響力を持っていると信じています。


「月の引力が潮の干満に影響を与えているのと同様に、その60%が水である人間の体にも影響を与えています」と彼女は言います。


ヨガティーチャーのパール・アップルビーもまた、月の満ち欠けに沿ったヨガを実践しています。


「月のそれぞれ異なる段階により意識を向けるようになれば、本当に自分の感情を理解しヨガをより発展させることに役立ちます。言い換えれば、月の周期を通して変化する自身のエネルギーとリンクさせるために実践を変えていくことが、自身と自然界との関係性をより理解するのに役立つのです」



科学が示すもの


科学的には、月の周期は地球からみて8段階があると言われています。地球の周りの軌道を約27日で回る間に月の見かけの形は変化し、太陽光の反射が増減しています。


いくつかの研究によれば、月と人体には関連性がある可能性があります。


2013年の大学生による研究では、新月と満月には、心拍と血圧が低くなることがわかりました。


しかし、月の満ち欠けと人の生理機能に関する研究の多くは様々です。これはまた女性の生理周期についても同様です。


2006年の再調査では、月の引力がマウスの神経ホルモン分泌に関係があるかもしれないと示唆されましたが、2021年には、女性の生理周期と月の満ち欠けには関連がないということがわかりました。


しかし、2021年の同じ研究とその他の研究では、月の満ち欠けと睡眠の関連性がわかりました。

科学の意見は様々ではありますが、それでもヨガを月とリンクさせることは、月とその神秘に敬意を表する有意義な方法と言えるでしょう。







ヨガを月と同期させるヒント


アップルビーとクレイグからの、月の周期に沿ったヨガの提案です。


新月


新月は変化と再生の時です。「次の創造的な周期のために種をまくスペースをとる」のに良い時間となります」とクレイグは言います。


アシュタンガでは、新月の日は実践を全て控えます。それ以外の伝統でも、リストラティブや優しい陰の練習などが好まれます。


新月の実践法:
  • 次の月周期のための決意に集中する
  • ゆっくりと瞑想的なヨガを行う
  • 視点を変えて新しい始まりを思い浮かべることに集中する
  • アジュナ・チャクラ(第三の目)の実践を取り入れてみる

新月によいポーズ:
  • シルシャアサナ(ヘッドスタンド)
  • タダアサナ(山のポーズ)
  • ヴィパリタ・カラニ(両脚を壁に上げるポーズ)
  • 木のポーズや、他のバランスポーズ(戦士のポーズIII、踊り子のポーズ、ワシのポーズ)

テーマ:
  • 新しい始まり
  • 目標をたてる
  • 優しい動き


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2022年3月31日木曜日

この春を健康に過ごす4つのヒント 
4 Tips to Stay Healthy This Spring


春は、ひだまりと喜び、愛と創造性の時、季節の王様です。母なる大地が目を覚まして芽を吹かせ、エネルギーは高まり、全てが花咲き、色とりどりになります。私たちはエネルギーをより感じ、こどもたちが遊び鳥たちが歌う戸外で過ごす時間が増えます。春はお祝いの季節です。


春の性質は、温かく、湿り気があり、優しくそして肥沃です。その温かさは、冬の間に溜まった雪や氷を溶かし始めます。同様に、体内のカパ(潤滑やエネルギーの維持に関係のある心身の力)が解けて流れ始めます。そのせいで、多くの人が春風邪をひくのです。また、花々が花粉や甘い香りを放つので、多くの人が花粉症やアレルギーに悩みます。


鼻水や喘息、鼻詰まり、アレルギーがあるなら、または気だるく、貪欲、執着しているように感じるなら、おそらくカパが過剰になっています。こうした症状を防ぐ最善の方法は、カパを減らす養生法を行うことです。下記の伝統あるヒントを試して、ぜひ春を存分に楽しみましょう。




1. 春のデトックス


週に一度、ニンジン、ビーツ、ブロッコリ、パセリ、林檎、ザクロ、ベリー類など新鮮な果物や野菜でジュース断食をしてみましょう。そして、腸をきれいに保つため夜にお白湯でトリファラ(アーユルヴェーダのミックスハーブ)を摂ります。また、評判の良いアーユルヴェーダ・クリニックで、3〜10日のパンチャカルマを受けるのも良いでしょう。浄化と回復の養生法であるパンチャカルマは、体を解毒し、体内組織を浄化、そして免疫を強化します。そして、資格のある医師の指導のもと、個人に合わせたラサヤナ(アーユルヴェーダの回復セラピー)を行えば、体が軽く活発に感じることでしょう。



2. 滋養のあるハーブ


春のカパを減らすのに良いハーブには、生姜、黒胡椒、トリカトゥ、クトゥキ、プナルナヴァがあります。ウェブや地元の健康食品店などで探してみてください。



3. 活動的に


太陽が上がった後に寝ていると、カパ・ドーシャのバランスを崩します。代わりに、早起きして朝の散歩をしましょう。そして、元気の出る太陽礼拝、魚のポーズ、船のポーズ、弓のポーズ、バッタのポーズ、ライオン、キャメル、ヘッドスタンドやショルダースタンドなど春のヨガを行いましょう。いつものハタヨガとともに、バストリカ(火の呼吸)、カパラバティ(頭を輝かせる呼吸)、ブラマリなどのエネルギーを活性させるプラナヤマをしましょう。



4. 自分に合った食事


春は、アグニ(消化の火)は弱くなります。ですから、アグニの強い冬よりも食べる量を減らすことをアーユルヴェーダでは勧めています。カパが優位な体質の人は、特に減らしましょう。

軽く温まる食事を


苦味、辛味、渋味のあるものが春に適した食べ物です。黄エンドウ豆、赤レンズ豆、ひよこ豆、インゲン豆、大豆製品などの豆類、大麦、蕎麦、とうもろこし、キビ、オーツ麦などの穀類などの自然食品を味わいましょう。野菜は、ブロッコリーやカブ、ほうれん草、オクラ、アスパラガス、アーティチョーク、玉ねぎなどを、ニンニクや生姜、黒胡椒、唐辛子などのスパイスと摂ります。タンポポやリーフレタスなどの春の葉野菜のサラダはカパを減らします(が、ヴァータ優位体質の人はこれらを少なめに食べるようにしましょう)。また、梨やプラム、リンゴ、ザクロ、ルバーブなども適度な量で摂るとよいでしょう。


消化によい飲み物


アグニを強く保つため、クミン、コリアンダー、フェンネルパウダーを同量入れたお茶を飲みましょう。あるいはホームメードのラッシーを作りましょう。ヨーグルトと水1対4の量にしてローストしたクミンシード小さじ4分の1を合わせ、クリーム状になるまで混ぜます。


冷たく重い食べ物は避ける


柑橘類、アイスクリーム、ポテトチップスなど、酸味、甘味、塩味のある食べ物はカパ・ドーシャを増やすので避けるべきです。また、乳製品や冷やした飲み物も減らしましょう。これらは消化力を弱めます。


もっとハチミツを


アーユルヴェーダによれば、ハチミツは熱を作るので春のカパのバランスを整えます。甘味料として使ったり、小さじ一杯のハチミツをカップ一杯のお湯で溶かして自分へのご褒美としましょう。




(出典)https://yogainternational.com/article/view/4-tips-to-stay-healthy-this-spring

2022年3月10日木曜日

体重を減らすためのヨガ:カロリーを燃やすだけではない効果 
Yoga for weight loss: Benefits beyond burning calories

ハーバード医大のサイトからです。
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どんなに努力してもなかなか体重が減らないのは、肥満が、多くの原因をかかえる複雑な疾患だからです。家族に体重関連の問題を持つ人は、体重管理について同様の問題を持つ可能性が高くなります。また、極端な加工食品や砂糖、脂肪の多い食生活や運動不足もまた体重増加に関係します。ストレスや精神的な状態を治療するための薬など、睡眠不足、ホルモン変化なども全て、体重の増加のさらなる原因となります。



過剰な体重を減らす方法はたくさんありますが、これだけという方法はありません。体重を減らしたい、キープしたいなら、ヨガが良いでしょう。ヨガはストレス解消になり、気分を向上させ、気を紛らすために食べることをやめたり、サポートしてくれるコミュニティを作ることなどに役立つという研究結果がありますが、これらは全て体重を減らしたりキープするのに役立ちます。


ヨガはまた、カロリーを燃やすのにも役立ち、筋肉量を増やしハリを与えます。ヨガはかんせつの痛みを減少させる可能性もあり、それによって、日々の活動や運動がしやすくなるでしょう。


体重増加に影響するストレスの管理にヨガが役立つ

ヨガは、体と心、感情を結ぶという意味のサンスクリット語「Yuj」に由来しています。ヨガとは、体重増加の原因の多くを改善させる心と体の全体的な実践法なのです。


ストレスを身体の痛みや不眠として、あるいは精神的に体験し、不安や苛立ちを感じる人もいるでしょう。ストレスはコルチゾールというホルモンを増加させます。コルチゾールは、腹部の脂肪を増やし、筋肉量を減少、脂肪や糖分の多い食べ物に対する強い欲求の原因となり、つまりは肥満へとつながる可能性があるのです。


ヨガは、ストレスとコルチゾールのレベルを下げ、気分を高め、不安や鬱を緩和し、睡眠を向上するのに役立ち、また高血圧や糖尿病など慢性疾患を緩和し、体重増加の原因となり得る薬服用の必要性を減らします。


ヨガは、過剰な体重のための応急処置ではありませんが、隠れた原因に働きかけるられるかもしれません。その効果は、摂取カロリー対消費カロリーということだけにとどまりません。




ヨガで食習慣に関するマインドフルネスが向上


午後9時を過ぎてアイスクリームが無性に食べたくなったり、ポテトチップスを食べるのが止められなくなったりする時、こうした行動が体重を減らす機会を失くしているということをほとんどの人が知っています。誰もが、野菜や全粒の穀物、脂肪の少ないタンパク質などを食べることが健康にも体重にも良いということをわかっています。こうした知識は必要ではありますが、健康的な食習慣を守るためには不十分のようです。


ヨガの効果の一つは、体に対するマインドフルネスや体の感覚への気づきが向上することです。このことから、ヨガは「動く瞑想」と呼ばれるのです。研究によれば、ヨガのマインドフルネスの恩恵を得るために、正式な座法で行う瞑想をする必要はないとわかっています。


ヨガは、マインドフルネスを向上することで、気を紛らわすために食べること、ストレスから食べること、無茶食いなどを減らします。こうした食習慣は、体重を減らすための努力を無駄にし、罪悪感や羞恥心の負のスパイラルの原因となり、多くの場合は諦めてしまいます。


2015年に発表された研究によれば、ヨガを実践することで、脂肪の摂取を減らし野菜や全粒の穀物の摂取を増やすなど、より健康的な食事につながることがわかっています。


結論:最善のダイエットプランは、長期間にわたって続けられるものであること。そして、マインドフルネスを向上させることで、ヨガで、より健康的な食べ物を選べるようになります。



ヨガのコミュニティはあなたを受け入れてサポートしてくれる


ジムに行くのは気が引けるし、大きめの身体の人にとっては場違いに感じるかもしれません。それに反して、ヨガの文化は、優しさとサポート、そして自己受容の文化です。


ヨガの先生や上級者たちが、より健康的なライフスタイルを過ごすための手本となり新しい生徒たちにやる気を与えます。研究によれば、社会的なネットワークは体重に変化をもたらす行動に影響を与えます。ヨガのネットワークが健康的な行動を促進し、そういったコミュニティに属していることが体重を減らすための有意義な変化を起こす可能性に繋がります。こうしたタイプのコミュニティは、他のエクササイズではなかなか見つけにくいものです。


ヨガをするには、安全で心地よい環境を見つけなければなりません。暖かく迎え入れてくれるヨガのグループは、あなたの自尊心や自信を向上するのに役立つでしょう。プレッシャーを感じるようなものでなく、あなたと同じレベルの実践者が他にもいる自分のためになると感じる地元のスタジオを見つけましょう。先生たちは、身体的に限界がある人やビギナーのために、ポーズを変更してくれるはずです。気に入ったインストラクターやクラスを見つけるまでに、いくつか違うクラスを試す必要があるかもしれません。一回やってみただけであきらめないでください!


地元にスタジオがなくても、YouTubeやInstagramなどで全てのレベルのオンラインクラスが存在します。体が大きいのがどんなものかを理解しているインストラクターもいます。そして誰もを受け入れ、どんな体も肯定する姿勢で、ヨガは単に「痩せ細った人」のためではないと教えてくれます。ヨガがどのようにして、体重の問題や鬱、無茶食いを克服するのに役立ったかという気持ちが高まるような話をしてくれる人もいるでしょう。もしあなたがビギナーなら、ヨガを始めるためにちょっとだけ勇気を持って申し込んでみましょう。


ヨガの効果は、あなたの体の形やサイズにかかわらず、多岐にわたります。ヨガの練習に慣れるまで数週間、数ヶ月かかるかもしれませんが、長続きする効果を得るには、何度も練習するのが鍵です。









(出典)https://www.health.harvard.edu/blog/yoga-for-weight-loss-benefits-beyond-burning-calories-202112062650

2022年3月6日日曜日

マインドフルな食事
A Practice for Mindful Eating


私たちは、日に数回食事をしているにもかかわらず、  その味や匂い、食べる感覚に集中することはほとんどありません。その代わりにテレビや友達とのおしゃべりに夢中になります。心は仕事や家族の問題へとさまよったり、あるいはただ早く食べ終わろうとします。これが、マニプラ・チャクラ(みぞおちにあります)のエネルギーのバランスを崩してしまうのです。


体の変化をもたらすエネルギーの中心でもあるマニプラ・チャクラには、消化の火が存在します。その働きは、食物や考えも、入ってくるもの全てを「消化」し吸収することです。この変化が起こらなければ、体も心も、そして気持ちも、大切な栄養を吸収することはできません。
 

食べる瞑想をすると、このエネルギーに触れられ、命の源に身体的につながることができます。食べながら瞑想をするのではありません。そうではなく、食べるという行為そのものが古代の精神的な実践へとつながる瞑想なのです。瞑想としての食事は、キリスト教の聖体拝領からヒンズーのプラサード(食べ物が聖なるエキスに変わると言われています)まで、多くの宗教で慣習化されています。この瞑想は、味覚がまだ使われていない朝に行うのが最も良いでしょう。




満足感を味わう


1. 異なる質感の果物3種類を含む食事を準備します。例えば、パイナップルや柑橘類、熟れたバナナ、甘い葡萄や歯ごたえのある林檎などです。好きな果物だけを選ぶのでなく、あまり美味しくないと思っているものも足すと面白いでしょう。テレビやBGMなど気を散らすものは消しておきます。


2. お腹に深く呼吸を吸い込んで、意識を集中します。呼吸によって、みぞおちのマニプラ・チャクラにある空腹感と繋がりましょう。


3. ひとつめの果物を見て、その色や形、質感を観察します。そして、手にとってその触感を楽しみます。


4. 目を閉じて、果物を口もとに運びます。その香りや口元に運ぶ行為が、みぞおちのエネルギーを刺激している様子に気づきます。


5. 果物を齧ります。サクサクしているか柔らかいかに気づきます。味が良いと感じたら。それを体全体で感じます。味があまり好きではないと感じたら、その緊張の波を観察します。


6. それでは、飲み込まずにゆっくりと噛みます。味の強さがすぐに変化するのに気づきます。噛むことによるみぞおちへの影響を観察します。時折深呼吸しながら20-30回ほど噛みましょう。飲み込む時は、食べ物が食道から胃へと落ちていくのを感じます。


7. 最後に、果物が消化吸収されるのを想像します。心の目で、みぞおちのエネルギーが体のさまざまな部分に届けられているのを見ます。残りの果物でも、3から7までを繰り返します。


8. この瞑想を40日間続けてみましょう。新鮮な果物だけでなく、オリーブやレーズン、時にはポテトチップなど、乾いたもの、風味の良い軽食なども試してみましょう。









(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-practice-for-mindful-eating