2019年3月1日金曜日

脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.4
A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.4


シーケンスの最終回です。

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16. 座位の開脚前屈のバリエーション


この座位での開脚前屈でひねるバージョンの側屈では、背骨のための牽引を行います。足か足首、脛が把みにくければ、ストラップを輪にして足にかけましょう。

座って両脚を約90度に開きます。両かかとを下に押し下げ、つま先が天井を向くように足首を曲げましょう。

両手を右腿の両側に歩かせ、胸を右に回します。

左の坐骨を床に押し付けながら、左手を右脛か右足首の外側、あるいは右足先の方へ動かし前屈しましょう。





右手を右腿の横に置いたまま押し下げ、胸を右に回転させます。

ここで5呼吸しましょう。それから上体を戻し反対側にうつります。

よりやりにくい側で繰り返します。



17. 牛の顔の腕をした安楽座・英雄のポーズ


「このポーズは肩甲骨の菱形筋、肩甲下筋、大円筋、小円筋、棘下筋、そして傍脊柱筋(特に凹側の)のストレッチになります」とリーフは言います。ストラップを使うよう指示されていますが、簡単に両手が繋げるようであれば必要ありません。

鏡の前で快適に脚を組んで座ります。より快適にするためにブロックやボルスターの上に座ってもいいですし、膝に負担がかかるようなら英雄のポーズで膝をついてもいいでしょう。再度、背骨をニュートラルに整えましょう。

左手にヨガ・ストラップを持ち、左腕を天井へと伸ばします。

左腕を曲げて肘を天井へ向け、ストラップを背中に垂らします。右腕を曲げて右手を手のひらを外にして背中へと持っていきましょう。右手を右の肩甲骨の内側へと移動し、ストラップを掴んだら、優しくストラップを伸ばすように引いてみましょう。ここで深い横隔膜呼吸を5回以上行いましょう。




腕を解放し、組んでいる脚を左右組み替えてから、反対側を行いましょう。難しく感じる方で繰り返します。



18. ディールガ・シュヴァサム


練習のはじめに行ったプラナヤマに戻り、呼吸がより深くたっぷりとしやすくなったかどうかを確かめましょう。

呼吸に集中できるリラックスできる姿勢を取ります。脚を組んで座ってもいいですし、英雄のポーズ、仰向きに横たわってもよいでしょう。最初のポーズで確認したように、背骨をよりニュートラルに調整し、片手を胸にもう片方をお腹に置きます。

目を閉じ、呼吸、姿勢、そして内面を感じましょう。息を吸い、左右の肺が下から上へと満たされてくのをイメージしながら、腹部と胸郭下部を膨らませ、そして胸郭の中心、最後に胸の上部を膨らませます。息を吐き、左右の肺が上から下へと空になっていくのを想像しながら、胸の上部を空にし、胸郭の中心、そして肺の下部と腹部を空にしていきましょう。吐く息の最後に少しお腹を引き込みましょう。

両サイドの違いを感じます。息を吐きながら、より制限のある側に「落ち込み」がないようにしてみましょう。



全部で5〜10回繰り返しましょう。



19. 横向きのシャヴァサナ


リーフによれば「この受動的なポーズは、無理なく両側を対称にし、痛みを和らげる効果もあります」ボルスターを使いましょう。畳んだブランケットやブロックを頭の下に置いてもいいです。湾曲が2つある場合は、他に巻いたブランケットやタオルも使いましょう。


ボルスターをマットを横切るように水平に置きます。最も突出している場所の胸にサポートが必要になります。ですから、胸椎が右へ出ているなら、横向きに寝た時に右側の胸郭が支持されるようボルスターを置きましょう。(S字曲線がある場合、腰椎が左へ出ている場合は、どちらの湾曲も優しく圧迫されるよう、シャヴァサナの途中で寝返りして左のウェストの下に巻いたブランケットかタオルをひいて左を下に横たわりましょう。)下の腕以外に頭を支えるものが欲しい時は、ブロックか畳んだブランケットをマットの端のあたりに置きます。

背骨がより中心線へ向かうようにボルスターの優しいサポートで、凸面を下に横たわりましょう。下の腕(あるいは畳んだブランケットかブロック)の上に頭を置き、上の腕を頭の上に伸ばします。



もし快適なら、上の腕を曲げて体の目に置いておいてもよいでしょう。膝は自由に曲げます。快適なら目を閉じましょう。 




そこで5〜10分間優しく呼吸し、あなたを対称へと導いてくれる重力と時間に委ねましょう。









(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

2019年2月25日月曜日

脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.3
A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.3


では、シーケンスの後半です。

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9. ゆっくりとしたキャット&カウ


背骨を柔軟にするこのお馴染みの動きをここではゆっくりと行い、最大限の横隔膜呼吸によって背骨周りの緊張をほぐします。

立位から前屈してマットの方へ下り(快適なら膝を曲げて)、両手が床に着くまで膝を曲げます。両足を片方ずつ下げて床に膝を下ろしましょう。

手のひらをマットに肩幅くらいに開いて置きます。両肩を両手首の真上に、股関節が両膝の真上に来るようにしましょう。

息を吸いながら背中を丸め、その猫のポーズで2呼吸ホールドします。次に息を吐きながらやや背骨をそらして牛のポーズになり、この優しい後屈をしながらゆっくりと2呼吸しましょう。



少なくとも5回は繰り返します。



10. 四つ這いの側屈


この四つ這いからの側屈は凹面を伸ばします。

四つ這いから、左手を約15cm前に、マットの中心あたりに置き直します。頭を右に回し右の腰の方を見ましょう。次に右肘を曲げて、右の腰を右の肩の方向に動かし腰の右側を縮めて(左を伸ばして)みましょう。



ここで5呼吸します。

四つ這いに戻って反対側も行います。どちらかやりにくい方でもう一度繰り返しましょう。



11. 四つ這いからプランクへ


「非対称を修正する方法がわかったら、それを続けるためにコア・マッスルを強化し始めるといいです」とリーフは言います。「コア・マッスルは胴体の正しい形を保つのに必要で、腰痛の解消にも繋がります。ここでは、腹斜筋、腹直筋、腹横筋、背中側の多裂筋、脊柱起立筋などを強化します」

四つ這いになり、ポーズ1で行った自己修正での最もニュートラルな背骨を作ってみましょう。伸ばし、腰と肩の高さを揃え、頭は中心に、そして回転を戻します。


ここで5回呼吸しましょう。

あるいは・・・より強度を高めたい時は、片足ずつ下がってプランク・ポーズになります。ここで、一呼吸ごとに吐き切ったところで腹部を引き込みながら5、6回深く呼吸し、最後に両膝を下ろしましょう。






12. 針に糸を通すポーズ、子供のポーズのバリエーション


捻りに関しては、リーフは脊柱側彎症の人には「針に糸を通すポーズ」がいいと言います。というのは、他のツイスト・ポーズよりも伸展を促しながら胸郭が快適に感じられるからです、「上半身の重みという下向きの圧力が、背骨の圧迫された部分を伸ばすのに役立つのですが、これは垂直の座位や立位では得られないものです」


四つ這いから両足を揃え、快適な範囲で臀部をかかとの上に下ろし、伸ばした子供のポーズになります。

右腕を左肩の下から通し、頭の右側をマット(かブロック)の上に下ろしましょう。ここで少なくとも5回横隔膜呼吸をしながら、右手の指先は遠くに伸ばし左手で床を押して胸をやや左へ回しましょう。




捻りを解放したら、伸ばした子供のポーズに戻り、反対側も行います。よりやりにくい方で繰り返しましょう。



13. 前腕のサイド・プランク


サイド・プランクは、側弯症の曲線を緩和するのに効果的だと言われるポーズのひとつです。プランク・ポーズを長時間行うと手首に負担がかかるため、ここでは前腕を使ったポーズを勧めています。

四つ這いから、前腕を下ろしましょう。片足ずつ後ろに下げて前腕のプランクになります。右の前腕をマットの前のラインに平行になるよう、そして指先が左の肘に触れるように置き直しましょう。同時に、左の足首を右の足首の上に載せ、力強く両かかとに向かって伸ばします。

強度を下げるには、左脚はまっすぐにしたまま左足を右足のすぐ後ろ側におろしましょう。

左手を左の腰に置くか天井に向かって腕を伸ばしましょう。腰をマットから高く持ち上げます。



ここで5呼吸し、吐く息ごとに腹部を引き込みます。そして前腕のプランク(あるいは前腕をついた四つ這い、子供のポーズ)に下りたら反対側も行いましょう。
よりやりにくい方で繰り返します。



14.「スーパーマン」エクササイズ


「多裂筋などの強い背筋は、安定性と姿勢に重要で、腕や脚の動きのしっかりした土台となります。このスーパーマンのポーズの特に捻ったバージョンは、多裂筋を強化してくれます」

1. お腹を下に楽に横たわり両腕を体の前に肩幅で伸ばし、手のひらは内に向け、両足は腰幅でつま先を伸ばします。鼻は床から少しあげておきましょう。

2. 息を吐き、背骨に向かってお腹を引き込み頭を持ち上げ、左腕と右脚をあげましょう。そこで5回呼吸します。

3. 下に降りて反対側も行います。



4. 下に降りて、それからやりにくい方で繰り返します。

5. 下におり、両足を持ち上げたまま3〜5回呼吸をしましょう。



6. 下におり、両足はマットの上に置いたまま両腕を持ち上げそこで3
〜5回呼吸します。

7. また下におり両足を下げたままもう一度両腕を持ち上げます。今回は、まるで右側にいる人にパスする大きなボールを持っているかのように上半身をやや右にねじります。ここで3〜5回呼吸します。



8. 下におり、反対側も行います。

9. 下に下りて、やりにくい側を繰り返します。


10. 下におり、両腕、頭、胸、両脚をあげ3回呼吸をします。





15. 伸ばした子供のポーズでの側屈


このバージョンの伸ばした子供のポーズは、背骨の凹面を伸ばし、今行った後屈のカウンターポーズです。

腹ばいから四つ這いに戻りましょう。両手を右に歩かせて、両腕をのばしたまま左手を右手の上に載せます。快適なところまで、かかとの方向に臀部を下ろします。


(ストレスなく)より遠くへより右へ伸ばしてみて、そこで5呼吸しましょう。

両手を中央に戻したら、左へも同様に行いましょう。
よりやり辛い方で繰り返します。



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次回はこのシーケンスの最終回です。



(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

2019年2月21日木曜日

脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.2
A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.2

前回からの続きです。

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5. 立位の横滑り


この「横滑り」は、背骨と胴の凹面を伸展させ続けるのに役立ちます。


手の指が前に来るよう、左手を左腰に置き右手を右胸郭の下部に置きます。頭と両肩を水平に保ちながら(そして両足をしっかり床に着けて)、腰がやや右へ胸郭がやや左に動くように、両手を身体の中心線に向かって押しましょう。



ここで5回、できるだけ深く呼吸しましょう。それから反対側に移ります。動かしにくい側で繰り返します。



6. 立位の側屈とブロックを使ったツイスト


このポーズは、よりニュートラルな背骨を実現するための、伸展させ回転を無くし骨盤を水平にする道筋を教えてくれます。


1. 両足を骨盤幅にして山のポーズで鏡の前に立ち、左足の30cm程後ろにブロックを一番低い高さで(階段のように)置きます。

2. 左腕を頭上に挙げ、右に曲げましょう。そこで2呼吸ホールドします。

3. 側屈したまま、すぐ左側にいる人と握手しようとするかのように右腕を胸前から伸ばします。胸郭も少し左に回しましょう。そこでさらに2呼吸します・

4. ゆっくりと頭を前後に10回振ってから、中央に戻ります。

5. 次に、両腕の位置はそのまま、左足指の付け根を後ろのブロック上に乗せ、骨盤の位置に変化があるか観察しましょう。そこで5回ほど、ゆっくりと深い呼吸をします。

6. 両腕を下ろして山のポーズに戻ります。



ブロックを右かかとの後ろ30cm程度の場所に動かして反対側を行います。やりにくい側で繰り返しましょう。



7. 壁登り


この練習は、湾曲の凹面を伸ばすのに役立ちます。「湾曲が大きいほど、壁に手を歩かせた時に指先が同じ高さになりにくくなります」とリーフは言います。「が、気長に構えましょう。あまりに急いで伸ばそうとすると、脊椎湾曲による制限を無理させる可能性があります」

下記のステップ5では、腰を水平にしなければなりません。これは鏡がなければ難しいとリーフは認めますが、これにより自分の両手をよく見ることになります。「指先がより均等な高さになってきたと気づいたら、それは脊椎の湾曲がよくなってきたと考えられる肯定的なフィードバックです」指導者が、腰の水平を見極める手助けをすることもできるでしょう。


1. つま先と鼻を壁にかなり近づけて山のポーズで立ち、垂直バージョンのコブラのポーズを作るかのように、両の手のひらを胸の横で壁に平らに置きましょう。

2. 壁においた左手を上方に5、6cm滑らせます。そこで数呼吸しましょう。

3. 次に右手も5、6cm上げ、数呼吸止まります。

4. 左右交互に行い、脊椎にそって少しでも伸展の感覚があるかを観察しながら、快適な範囲でできるだけ高く手を歩かせましょう。

注意:両手は同じ高さになっていますか?低くなってしまっている方を少し高くできるかどうか見てみましょう。

5. 低くなっている方のかかとを上げたら、腰の両側(両肩、両手も)がほぼ水平になるまで、足指の付け根を下に押し、低い側の骨盤を両肩に向かって少し持ち上げましょう。

そこで約5回横隔膜呼吸をします。


6. 次に、上げていたかかとを下ろし、両肩をできるだけ水平に保ったままゆっくり両手をもとの胸の高さまで下ろしましょう。




8. 壁落下


この練習を通して the Scientific Exercises Approach to Scoliosis にある腕立て伏せのような動きで、よりニュートラルな位置を保つ訓練をすることで脊椎湾曲の凸側を強化します。これはかなり難しい動きなので、前述の練習やプランク・ポーズが容易にできる強さがある人だけが行うようにしてください。

この「落下」を練習する前に鏡でアライメントを確かめたくなるでしょうが、理想的には、よりニュートラルなアライメントの感覚を徐々に記憶し、鏡の助けを借りずにその位置に近づけるようなるでしょう。


1. 壁に向かって腕の長さよりやや遠い位置で立ち、最初のポーズで確かめたよりニュートラルな山のポーズで姿勢を修正しましょう。(あなたの目標は、この脊椎のアライメントを次の動きの中でずっと保つことです。)体の前で両腕を伸ばし、手のひらは壁に向けて指先が肩の高さになるようにします。ここで息を吸います。

2. 息を吐いてゆっくりと壁に向かって「落下」していき、両ひじを曲げて手のひらを壁に着け、両手は胸の脇にして自分の体を受け止めます。(最初は、かかとが床についたままになるように壁近くに立つようにしてください。この動きがかなり簡単だとわかったら、壁から一歩下がりましょう。前方に落ちた時にかかとはやや上がるでしょう。)ここで息を吸います。

3. 息を吐き、壁から体を離すように手を押し、腕を前に伸ばした山のポーズに戻りましょう。ここで息を吸います。



10回、または疲れるまで繰り返しましょう。


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次回に続きます。




(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

2019年2月20日水曜日

脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.1
A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.1



編集注:以下はヨガ実践者や指導者向けの一般的な推奨です。医療専門家の個人的な助言の替わりにはなりません。



脊柱側彎症で医師の許可があり湾曲症の理解を援助してもらっているのなら、マインドフルなアサナが腰痛や呼吸困難といった一般的な症状の予防や治療に効果のある役割を務めることが可能かもしれません。


腰痛の秘密:女性の腰痛の本当の理由と治療法」の著者である理学療法士のビル・リーフによれば、脊柱側彎症のあるヨギと彼らの指導者がいくつかの事柄を頭に入れておけば、ヨガの力が増大する可能性もあります。この記事では、どんな種類のヨガでも脊柱側彎症にとってどうすれば最適に行えるかについて一般的なヒントを提供します。以下は、ヨガと理学療法から選んだ動きで、多くのヒントを含んでいます。


「脊柱側彎症のヨギは、見てわかるように鏡を使って脊柱をニュートラルなアライメントに近づけるとよいでしょう。よりニュートラルな位置に保つには筋肉を働かせる必要がありますが、動きを徐々に強くしていくことで脊椎の凸側を強化でき、側屈のようなポーズは凹側を伸展させてくれるでしょう」とリーフは要約します。


特に2段階あるいはS字の湾曲がある場合、どちらが凹(短く内に曲がっている)でどちらが凸(で長く外に曲がっている)なのかを覚えておくのは、生徒だけでなく指導者にもわかりづらいものと彼は認めています。生徒や指導者が湾曲とその影響についてよくわかっていないこともあれば、他の合図を出した時にそういった湾曲をずっと心に留めておくことが困難な場合もあります。こうした理由から、左側一方や右側一方のポーズではなく、両側に非対称のポーズを行い、より困難な方にもう一度繰り返すようにするとよいことをリーフは気づいたのです。


この方式は以下の練習のポーズの多くで使われていますが、どちら側がより困難なのかが一度わかれば、再度その方向に繰り返さないで、強く柔軟になるよう単純にそこにさらに5呼吸止まりましょう。


各ポーズで何呼吸ホールドするか、何回繰り返すか、何回休むかによりますが、以下の全てのシーケンスを行うにはおよそ1時間かかります。


脊椎側湾症の人がこうした練習から効果を得るためにはどれくらいの頻度がよいのでしょう?リーフによれば、多くの要素に依存するといいます。
「座ったり立ったり、また肉体労働をする人、痛みや呼吸困難などの症状がある人は、こういったかなり長時間の練習を毎日行うと効果があるでしょう。
より活動的だが重いものはあまり持たない、症状が軽いなどの人は、長時間の練習は週に2回程度でよいでしょう。しかし何らかの練習を毎日行うことが重要です。
痛みのない生徒であっても、彼らに最善だと思われるポーズを少なくとも1、2種類毎日行うことを推奨します。
長期の側弯症の場合は、トレーニングする脊椎の場所を常に「覚えておく」ことが必要です。そうでなければ、古い異常な湾曲を身体が「記憶」していてより慣れ親しんだ非対称へと戻る可能性があるからです」


全てというわけではありませんが、胸椎の右へのC字曲線、または胸椎の右と腰椎の左というS字曲線が最も多くみられるため、脊椎側弯症の人は左側の伸展と右側の強化からより効果を得られると感じるでしょう。
以下の非対称ポーズはこの曲線を考慮していることに注意してください。まず左側を伸展(あるいは右を強化)、そして反対側を行ったあとより困難な側で繰り返します。おそらくこれが主流でしょう。もし湾曲が逆だとわかっていたら、指示の逆に、困難な方から始めて次に簡単な方、そして困難な方で繰り返すようにしてください。自分の湾曲がわからないときは、理学療法士や医師に評価してもらいニュートラルな位置に戻すにはどういった調整が必要なのかを知ることは、大変役にたつはずです。


必要なものは、鏡(練習している自分がよく見えるように置く)、ブロック(ポーズ6で使用)、そしてストラップ(ポーズ16と17で)。最後のポーズ19では、ボルスターやブランケット、タオルが必要となります。


このシーケンスの強度を上げたいときは、スピードをあげるのではなくポーズの時間を長くするかポーズを繰り返してください(常にやりにくい方を長くするように)。強度を下げるには、ポーズ1から5では椅子を使い、次にポーズ9、10、12、15を四つ這いで行った後たっぷりとシャヴァサナで休みましょう。




シーケンス

1. 鏡の前での山のポーズ探求で自己修正


「鏡の前で立ったり座ったりすることが第一で、自分の状態を理解するのに最もよい方法です」

両足を骨盤幅に平行にして鏡の前に立ちます。両足を地面にしっかり着け頭頂に向かって引き上げることで背骨を伸ばします。どれくらい伸びましたか?骨盤、両肩、頭の位置を鏡で確かめます。腰や肩をどれくらい水平にできますか?頭が左右に傾かず中央にできますか?胸郭の左右が均等に前を向いていますか?胴をやや左右にわざと回転させると何が起こるかを観察します。片方に捻ると実際には「ねじ戻す」ように見えますか?(そして多分両肩も水平にしやすくなっていませんか?)




鏡の中でより「規則正しく並んで」いる位置を見つけたら、「胴体の筋肉を緊張させて、数呼吸その位置に留まります」このアライメントの感覚を忘れないように最善を尽くしましょう。この練習のいろんな場面で、鏡の助けがなくても戻ってくる位置なのです。



2. ディールガ・シュヴァサム


このプラナヤマは完全な横隔膜呼吸を促し、肺の容量が少なくなった脊椎側湾症には重要です。このバージョンでは、両手は腹部と上胸部に置きます。「上胸部は腹部のようには動きませんが、手をここに置くことで横隔膜呼吸の正しい動きに気づくことができます」

ポーズ1で作ったよりニュートラルなアライメントで立ち、片手をお腹にもう一方を胸に置きましょう。両目は開けたまま呼吸しながら鏡に作った自分の姿勢を見ましょう。

息を吸いながら、左右の肺が底から上まで満たされるのを想像します。お腹と胸郭下部を膨らまし、それから胸郭の中心あたり、最後に胸部の上部を膨らましましょう。息を吐くときは、左右の肺が上から下へと空になっていくよう想像します。上胸部を空にし、そして胸郭の中程、最後に肺の下部と腹部を空にします。呼気の最後には少し腹部を引き込みましょう。




窮屈に感じる場所に特に注意しながら、5〜10回繰り返します。肋骨同士がとても近付く箇所を膨らますようにしましょう。胸部曲線のくぼんだ箇所に起こることが多いです。息を吐くときも、そこが縮んでしまわないようにしましょう。疲れを感じたら、浅い呼吸を1、2回して休憩しましょう。


このプラナヤマに慣れたら、全てのポーズでディールガ・シュヴァサムのような呼吸をするようにしましょう。




3. 上方に手を伸ばす山のポーズ


このポーズは、背骨を伸ばすことができます。

鏡の前で山のポーズをとったまま、快適に行える範囲でできるだけ高くまっすぐに両腕を頭上に挙げましょう。鏡を見て片方の手がもう一方より低いことに気づいたら、その手を疲れない程度にさらに上げてみましょう。



左右の肺を底から上部まで呼吸で満たし、上部から下に向かって吐きながら、5呼吸ほどホールドします。



4. 立位の側屈


この優しい側屈は、背骨に沿った傍脊椎筋群と肋骨の間にある肋間筋をストレッチすることにより凹部に長さを作るのに役立ちます。

山のポーズで立ち、右手を右腰に置きましょう。左腕を挙げ、頭上から右へと伸ばして、安定が失われない程度に腰を左に動かします。視線は天井を見上げるか、右足の外側の床に向けます。(あるいは見上げるよう頭を回転させてから下を向く。)



ここで複式呼吸を5回行いましょう。そして山のポーズに戻り反対側も行います。より困難な側の方でこれを繰り返し、さらに5呼吸しましょう。



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次回に続きます。




(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

2019年2月8日金曜日

ヨガセラピストの人間観:5つの鞘 
A yoga therapy perspective on the human system: The panchamaya model

IAYTのサイトからヨガセラピーについてです。
ヨガセラピーの基本的考え方について書かれています。
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ヨガセラピストが考える個人というもののヨガ哲学は、タイッティリーヤ・ウパニシャッドと呼ばれる書物からきています。その第二章には、それぞれ繋がりあった5つの「鞘」、パンチャマヤ・コーシャ(パンチャ=5)という人間というものの認識モデルが書かれています。


第一は「食べ物のバスケット」であるアンナマヤ・コーシャです。この鞘は、食べ物によって持続しのちに食べ物になる私たちの一部です。次は、プラナマヤ・コーシャで、気や身体の生命力で呼吸とともに移動すると言われています。この2つは5鞘のなかで最も明確なものです。より微細な鞘は、低いレベルにある精神や直感的な衝動であるマノマヤ、命を理解できる高度な精神であるヴィジナナマヤから始まります。5鞘で最も微細なものはアナンダマヤ・コーシャです。(アナンダマヤ・コーシャはよく「至福」体だと誤解されますが、「至福」という概念自体が、私たちには「畏怖」と繋がることを通して「全ての意識」と繋がることのできる能力があるというパラダイムを正しく伝えきれていない)


これらの鞘はそれぞれ結びつき合っており、依存しています。ヨガセラピストは、患者が最も不快に感じている場所から個別に始めます。協力し合い、回復し、症状を最小化し苦痛を減らすための力を患者に与えるための治療プランを、協力し合って作ります。


対症療法では、身体をもっと機械的に見ています。何かが壊れたら直すというものです。身体の部分ごとに専門家がいて、構造的な問題には理学療法を行い(そして各臓器にも専門医がいて)、呼吸とエネルギーの問題には呼吸器の療法があり、精神の問題には心理学者と精神分析医がいて、精神的(霊的)な危機にはありとあらゆるタイプの聖職者がいます。


ヨガセラピーは、個人をもっと総合的に見ており、ページごとに分けられる本のようではなく、輪ゴムで作ったボールのようなものだと考えています。そのようにヨガセラピストは、これらの鞘の断絶を見つけて効果的に統合する「多面的な知識を持つ人」として援助することができます。統合された治療プランを作ることは複雑なので、患者のニーズによっては何回かのセッションが必要なときもあります。


認定ヨガセラピストは、ヨガセラピーの範疇を超えるかもしれない特別なニーズに対処するため、西洋医学の専門家とも協力してあたります。専門的なツール(ヨガポーズ、呼吸法、心像誘導、瞑想、ヨガ倫理に基づくライフスタイル指導)でほとんどの人に適切なケアプランを作ることができますが、より深刻で深いニーズもあります。患者がそういった場合に専門的訓練を受けたヨガセラピストは、より個人のニーズに合うよう適切な医療専門家と相談して治療にあたるのです。

2019年2月2日土曜日

滑液を理解する:関節の炎症をヨガで予防 
Understanding Synovial Fluid: How Yoga Can Prevent Inflamed Joints

YogaJournalからの記事です。

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ヨガは関節内の滑液を循環させるが、滑液が多すぎるのは炎症の兆候
ヨガが関節の炎症をどのように防ぎ、また治すのか



膝関節
各骨膜関節は繊維膜で覆われており、靭帯や腱とともに骨と骨を繋げる働きをしている。
関節包の内側は、滑液を作る滑膜でできている。


クラスが終わって生徒たちが気持ちよく温まってハッピーな時、私はチューンアップしてオイル交換したような気分かと冗談っぽく尋ねます。実際には、ヨガでそれ自体は変わらないのですが、液体を身体中で動かすという素晴らしい働きをします。血液は動脈・静脈を循環し、リンパは細胞の周りを流れます。どちらの液体からも代謝副産物が除去され,
血液には酸素と栄養が補充されます。ヨガはまた関節内の滑液を循環させますが、一般の認識とは異なり、この重要な物質の生成を刺激したり温めたりはしません。

では滑液とは何でしょう?ヨガで滑液が流れるなら、それによって私たちの健康や柔軟性にどんな効果があるのでしょうか?



滑液を理解する


滑液とは、ほとんどの関節を満たしている滑らかな液体です。別々の骨が交わり重なる場所が関節ですが、椎間板や骨盤の後ろにある仙腸関節など滑液を持たずとても限られた動きしかしないものあります。その他は滑膜関節で、自由に動くことができ、摩擦なく滑るように動けるよう骨の末端を保護する仕組みが必要となります。この仕組みは、骨の末端を覆う滑らかで白っぽい硝子軟骨、そして軟骨表面の空間を満たして骨の間のスムーズで痛みのない動きを促進する滑液からなっています。このやや粘性のある液体はまた、他の体組織と異なりそれ自体に血流のない硝子軟骨に栄養や酸素を送るため大変重要なものです。どんな関節の動きでも、滑液の流れを助け軟骨に栄養を与えます。ですからヨガポーズは軟骨に栄養を与えるのを助けるというわけです。

各骨膜関節は繊維膜で覆われており、靭帯(骨と骨を繋ぐ)や腱(筋肉と骨を繋ぐ)とともに骨と骨を繋げる働きをしています。関節包の内側は滑液を作る滑膜でできています。身体は自動的に、この滑りをよくする液体を必要な分だけ作っています。ヨガが滑液生成を刺激すると聞くと素晴らしいことに思えますが、実際にはその湧き出る泉が乾いたらいつでも、というわけではないのです。



炎症:滑液が過剰に


実際、滑液の量が問題になるのは多すぎる時だけです。これは炎症の一部で、腫れや痛み、赤み、熱などが現れます。炎症は損傷への身体の反応で、硝子軟骨の摩耗など関節炎のプロセスの一部でもあります。(骨関節症や自分の関節組織を攻撃する自己免疫疾患であるリューマチ性関節炎が進むと、滑膜も痛く炎症し骨が直接骨に当たるまで軟骨が摩耗することもあります。摩耗で起こる関節炎は通常高齢者に多く見られます。)

滑液生成が増えるのは(腫れることでわかります)損傷や炎症が起こっているので、ヨガで生成を刺激しようとは思わないでしょう。実際、私たち指導者は、何ヶ月も何年もストレスや怪我を防ぎながら関節をより健康に強くする方法で練習するよう生徒に勧めるべきです。関節のダメージを防ぐ最良の方法のひとつは、関節やその周りの痛みに気をつける、またそうした痛みを失くすためにポーズのアライメントを修正したり変更したりするよう教えることです。関節やその周りの痛みは次のどちらかに当たります。(関節を安定させるよう作られており過伸展の際に関節が過可動を引き起こす)靭帯や腱などの結合組織を過伸展している。あるいは、関節炎の原因となる関節面を圧迫している。ですから「関節の痛みは無い」のがルールです。関節への運動は、軟骨や周囲を損傷することなく関節の可動性をよくする方法を正確に知っている訓練された医療専門家に任せるべきです。

一方で、すでに炎症した関節のある生徒がいたら指導者はどうするべきでしょう?例えばよくあるのが足首の捻挫ですが、痛みがあり腫れていて、熱く、赤いかもしれません。足首の靭帯は、穴に足を突っ込んだりハイヒールで滑ったりして強く伸展してしまうことがありますが、どんな関節も靭帯や腱の損傷で炎症します。よくある例は、関節の状態以上にオーバーワークしたり、事故や運動などで起こる断裂です。ヨガ中で関節を炎症するまで働かせすぎるのは、おそらく間違ったアライメントで繰り返しポーズを取ることで靭帯や腱にストレスを与えている場合です。また、例えばかなり弱ってしまって萎縮してしまっている肩の筋肉は、たった数回の太陽礼拝でもすぐ使いすぎになりかねません。そしてもちろん、関節炎の関節はすぐ炎症を引きおこしてしまいます。



ヨガはどう滑液を循環させるか


ここでの結論は、炎症した関節は、その炎症を強くしたり長引かせたりするリスクが大きいため、決して痛みを感じるところまで押したり伸ばしたり、強く動かしたりしてはいけないということです。健康促進する方法で炎症に対応するようにすべきです。足首の捻挫を例にして問題解決を計りましょう。足首の捻挫は、一般的に包帯や固定具、ひどい時にはギプスで安定させます。これらにより動きを制限し、邪魔されることなく組織が治癒していきます。でももし替わりに、炎症した関節を動かしたり伸ばしたりしたら、なんども微小外傷を起こし治癒を遅らせ、もっとひどい怪我になるかもしれません。

ですから、炎症に対処する時は、強く動かすのは身体の別の場所にして、きちんと痛みや腫れが引いてしまうまで炎症した関節は比較的安静にするようにしましょう。関節を全く動かしてはいけないということではありません。優しいおだやかな動きは、靭帯や腱、筋肉への血流を促し、硝子軟骨へ滑液を循環させることで治癒を助けます。しかし、炎症や痛みが深刻な時、また改善がみられなかったり悪化した場合は、医療専門家に相談し、必要な検査を受け治療プランの指示を受けるようにしましょう。





2019年1月29日火曜日

年とともに体が動きにくくなる理由 
Why Do We Lose Mobility Over Time?


加齢プロセスにおける生体テンセグリティの役割

(訳注:テンセグリティとは張力によって構造を維持する力やその構造)


私たちは以前より長生きできるようになりましたが、加齢に伴って動きが制限され、若い時と同じような自由を謳歌することが難しい人も多くいます。徐々に可動域が失われていく速度を緩める方法はあるのでしょうか?それに対してヨガは役に立つのでしょうか?これらの問題に関して、ヨガセラピストであるダグ・ケラー氏の考えを聞いてみましょう。

体内のスペースが失われることが、徐々に可動域が失われていく最も一般的な原因のひとつだとダグ・ケラーは言います。


「結合組織の全体的なネットワークである筋膜は、テンセグリティ構造であり、その動きを維持しつつ骨と骨との距離を保っている」とダグは説明しています。「そのシステムに故障が起きると可動域が制限される。筋膜や軟組織が硬くなりすぎたり弱くなりすぎると、テンセグリティ構造のバランスに影響する。それにより、骨と骨の間のスペースが小さくなる。そして骨が擦れ合い始めると、軟骨が徐々にすり減って可動域を減少させたり関節炎を引き起こしたりする」

組織の破壊に対する炎症反応の結果として十分な運動が得られなくなるのも、可動域が狭くなる原因のひとつです。「筋膜は、毒素を排除したり免疫を維持するため、リンパ系よりも先に防御してくれる免疫の第一線だ」

「筋膜系には、老廃物を外に出す血管や心臓などの循環器がない。動きによって機能している。スペースが狭くなって骨が擦り合うと、骨関節炎などの炎症や体内構造の崩壊が起こる」

スペースがなくなって靭帯、軟骨、関節嚢が傷むと、慢性的な動きに伴う痛みが起こります。それにより、日常生活における活動が制限され始めます。そうなると、医師らの言う「痛みのサイクル」に陥る危険が生じてくるのです。



ヨガは「慢性疼痛のサイクル」を断ち切るのに役立つ


「慢性疼痛のサイクル」では、痛みを起こす動きを避けようとします。そうした動きを避けることで血流が減ってさらなる炎症となり、筋肉の状態が悪く弱くなり、さらに関節が悪化します。


疲労、不眠、社会的孤立、さらなる忌避行動につながり、これら全てが体の自ずから治癒しようとするのを妨げます。特に、一般的にあまり動かない高齢者ではより顕著となります。



このサイクルをどう断ち切れるでしょう?

運動、特に呼吸に基づいたヨガなどの運動がよいでしょう。

加齢に伴い、ただ動きというだけでなく、関節の統合性、潤滑、可動域を維持するようダグは勧めています。関節の健康的な可動域を使って身体中のスペースを保持するための様々な動きを取り入れることが重要です。


では、呼吸に基づいた、複数の局面を持つヨガの実践がどのように役立つのかを見ていきましょう。

「ヨガの良いところは、極端な可動域を狙う必要がないことだ。ヨガは、身体の可能な動きの面全てを網羅しており、関節を健康に保ち、筋膜系に栄養を与え、骨の間のスペースを維持するための筋肉の十分な強度を維持させるので、骨関節炎や主な関節の悪化など加齢に関係する問題を減らすことができる」

最近の科学によって彼の意見は裏付けられています。

ペンシルヴァニア大学の臨床医療教授でありリュウマチ学者のシャロン・コラシンスキ博士の膝骨関節炎の研究では、週一回90分の緩和したアイアンガーヨガのクラスを受けた者には疼痛の著しい減少と身体機能の向上が見られ、関節硬直にも明確な向上があったと報告されています。

「ヨガは関節炎の人とって疑いなくひとつの選択肢。エクササイズ効果だけでなく、精神と身体的効能がありリラックスを促しストレスを減少させる」とコラシンスキ博士は言っています。


加齢の進行に穏やかで美しく向き合うためのヨガに基づいたヒントを、ダグが教えてくれました。



ブラフマチャリヤ(節度):練習は優しく行う


ハタヨガ・プラディピカは、過度な努力がヨガをだめにするとしてやりすぎることに警告しています。たくさんするよりも、健康と幸福を保つのに役立つ練習が何なのかにマインドフルであるべきなのです。

それぞれの状態と関節の健康レベルに応じた範囲内で動かすことを、ダグは彼の患者に対し助言しています。「アサナの練習の主な目的は、臓器、血流、リンパなど身体の全てのレベルにおいて健康を保つため、筋膜系全体の統合性を維持するということ。ヨギがプラナと呼ぶものだ」

「私たちは、1はいい、だったら2はもっといいはず、ならば10やる方がいいに決まっているなどと、一所懸命になりすぎる。そして、より深く強くたくさんやるのがいいと。練習の正しい目的、つまりもっと自己を認識するということへの意識を失うのは簡単だ。自分にとって効果がある方法で行なっているだろうか?」



アヒムサ(非暴力):注意して運動し健康的なスペースを作る


ダグによれば、ヨガとは、身体の声をちゃんと聞く練習であり、どうすれば生き生きと健康だと感じる方法で運動し幸福を感じるられるのかを学ぶことです。

「体の声を聞くよう私たちは生徒に言います。しかし実際は、どのようにするかはいつもわかるわけではない。先生に尋ねるというよりは、自分自身を聞くことを学ぶところに一歩一歩繋がっていくのが練習だ。『ヨガが私を痛みつけているのか、それとも私のヨガへの誤解とそれに対する私の態度が私を痛みつけているのか?』と自身に尋ねる必要がある」


練習は、それぞれの状況、体重や生活スタイル、食事などに合わせて選択するべきなのです。同時に、乳酸などの炎症が原因の老廃物を体が燃やせるようにする方法が運動なのです。ですから、運動は重要ですが、それぞれの必要性や身体の限界を認識することもまた重要です。

ダグはこのように指摘します。例えば膝の骨関節症は、膝の屈曲を強めるとても深いスクワットのしすぎや、膝の伸展(ロック)しすぎ、そしてそれに伴う過可動が原因なのかもしれません。足をあげるところから正しいバランスをとるということが鍵なのです。



サムスカラ(癖や過去の行動):伸長と強化の間の最良点を見つける


テンセグリティに基づく練習は、体内にある自分の本質という感覚と再度繋がるために、強化と伸長の間にある健康的なバランスを含むものでなけれななりません。体内の神経のほとんどが筋膜にあり、そこでは身体がどこにあるのか(自己受容)また痛み(侵害受容)の両方のメッセージが脳へと送られる場所だとダグは言及しています。治療でダグは、患者を自己認識させるため彼らの姿勢と動きのパターンを観察することから始めています。

「自己認識が第一歩なのは、身体というのは自己修正し自己治癒する仕組みになっているから。行動を変えるには、まず意識を向け自己認識しなければならない。あまりにも多くの場合、他の目標や目的に惑わされて聞くのをやめてしまう。そうやって身体本来の自己治癒のシステムのスイッチを消してしまうようなものだ」



タパス(自己訓練):重力に抵抗する


悲しいかな、老化というのは重力との終わりのない戦いで、背中が曲がり筋肉が弱るのに屈するのがほとんどです。

「重力は、その力に逆らうことで実際のところ身体を跳ね返しているため、私たちの健康に必要なものだ。まっすぐ立とうとすれば、身体を健康に保つのと同じ方法で重力の引力に逆らって筋肉を活性化させる」

「しかし、これを忘れてしまうと重力に負け、当然もっと活動的である若年の頃持っているその弾性を失う。時間につれ、疲労したり感情的要因が現れる。少し諦めてしまうのは残念だ、なぜなら諦める必要がないからだ」



ヨガは若さの源なのか?


ダグは、ヨガの練習によってどれほど老化の影響を受けなくできるかについては断言していません。しかし、筋肉の質の向上、より素早い運動パターン、筋肉の柔軟性増加、より健康的な筋膜系を期待するのは無理なことではないと信じています。そしておそらく最も重要なことは、運動すると気分がいいということです。

「最悪だと感じる時、起きて外に散歩に出て何かをする。やりたくないと思っていても、最後にはやったことに嬉しく思う。単に筋肉や構造レベルで起こっている以上のたくさんのことが体内で起きているからだ。だから体が常になんらかの悪化へのプロセスを進んでいる間に、体が自ら再生しようとするプロセスをどれくらい手助けしているかが問題だ」と彼は説明する。

「もう一度言う、可能性の範囲は年とともに狭くなるがゼロにまでなるわけではない。そして、高齢になってもその運動能力を維持し、加齢の間も健康的で行動的なままでいられる人が大勢いるのを私たちは知っている」



2019年1月16日水曜日

サンカルパ:健康的な選択をするヨガ 
Sankalpa: The Yoga of Making Healthy Choices


YogaUOnlineからの記事です。

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新年をなんらかの決心とともに迎えましたか?The Journal of Clinical Psychology(臨床心理学ジャーナル)によれば、アメリカ人の62%がいつも、あるいは時々決心をするそうです。

その裏にある数字はあまり楽天的なものではありません。同じレポートでは、92%がその決心が達成されていないといいます。実際、これを読むまでに誓いを立てた人の約30%がすでに諦めているのです。

ほとんどの人がそうなのです。「禁煙する」「借金を返す」そしていつも話題になるあれ、、「痩せる」とか目標は高いのです。いついつまでに禁煙するとか返済するとか8キロ痩せるとかを決めます。決心したら、インターネットや本、グッズを買ったりジムの会員になったり、ダイエットする方法を探したり。

あっと言う間に、多くの人が新しいルールをあきらめて静かに負けを認めているのです。タイミングが悪かったんだ、もっと条件がいい時期にやろうと自分自身に言い聞かせます。自信喪失、目標は高すぎ、体はいうことをきかない。早い話が、決心は崩壊。

何が悪いのでしょう?「決心」という言葉に戻ってみましょう。揺るぎなく不屈に聞こえますよね。そこにはなかなかたどり着けないのです。そしてその症状に取り組むという目標を立てますが、その原因の目標ではない。例えば、体重計の数字を目標にしてみても、食習慣と今の体重に対しての取り組みがない。そして、人間というのは恒常性が好き。習慣や行動を変えるのは大変なのです!意思や動機にかかわらずほとんどの決心は、基本的に維持できないのです。

結果を変える良い方法は、もっと大きな絵を見ることです。ヨガは、そのための確実は提案をしてくれます。



サンカルパ


サンカルパとは、心構えのことです。ありふれた決心よりももっと深く、心の奥から湧き上がってくる願望に向かうことで、人生の目標へと舵を切るものです。その方法はとてもシンプルです。批判的な言葉を使わず、私たちの切望(高い目標と呼びましょう)に向けた短い言葉を作ります。厳しいタスク・ベースの基準で「成功」を測るのではなく、育みたいと願う質を肯定的に認めるのです。限りのない可能性を信じて私たちの最善で真の本質に挑むのです。

サンカルパを行うときは、性格の欠点を表現しないようにします。体重を増やさない、飲み過ぎない、カードを使い過ぎない、などではなく、行いたいことをはっきりと楽しく愛着をもって肯定的な言葉にします。過去の行いを振り返るよりも、今や未来について語るのです。
例えば・・・


  • 共感と思いやりをもって自分人を受け入れる。
  • だめな習慣を認めてこれからも変えていく努力をする。
  • この瞬間に幸せであるために必要なもの全てを持つ。

もっと具体的にしてもいいでしょう。だめな習慣を変えるというのが大きすぎるのなら、同じ意味の言葉で少しずつ細かく表現してもいいでしょう。


  • 体が可能な範囲で、楽しく感謝をもってエクササイズする。
  • 強い欲求は一時的なもので他の何かを必要としているという信号だと認め、新鮮で健康的な食事をする。
  • 禁煙の辛さは、自分の健康と幸福のために必要だ。




サンカルパを作る


達成不可能な目標を掲げるというより既に内にあるものを発見するというものなので、サンカルパを作るには、少し静かに考え深く耳を傾ける時間が必要となります。そのためには、自省や独習の意味を持つ「スワディヤーヤ」とよばれるヨガの練習を用いることができます。

はじめに、これからの数日か数週間、静かに座って魂に問いかけましょう。判断や期待を捨てて、心の中に何が本当にあるのかを尋ねましょう。今の行動をさせているのは何なのか?変わろうとさせているのは何か?人生の目標により近づく道を進むための行動とは何なのか?どんな言葉があなたを奮い立たせるのか?

目標ができたら、最も効果的にそれを強固にさせる方法を考えましょう。何度も行うことが大切です。これは、1、2度口にして忘れてしまうような簡単な宣言ではありません。サンカルパを、根を張り育つために栄養を与えて洗練させていく強い種だと考えましょう。どこでどのように行うかは、あなたが何と共鳴するかによります。

もし瞑想の練習をしているなら、目標はマントラを唱えるとか、瞑想の始め方や終わり方になるかもしれません。洗面鏡のメモや、机の上の小さな額に入れたカードがサンカルパを思い出すきっかけになるかもしれません。目標を見失わせる誘惑や欲望が邪魔をするときは、もう一度繰り返して思い出すこともできます。

ところで、サンカルパの概念がより日常の行動と相容れないというわけではありません。例えば、新鮮で健康的な食事をするには、食事計画やオンラインのサポートグループ、栄養士の協力でうまくいくこともあるでしょう。微細な違いですが、心の底からの愛情ある意思で動機付けられた行動は、負担が大きかったり一時的なものにはなりにくいのです。


失敗ですって?徐々に習慣を変えるのが目標なら、失敗はありません。ただ継続するにつれ前進するだけです。もとの習慣に戻ってしまう瞬間も成長の機会となってくれます。敗北の印ではないのです。





2019年1月10日木曜日

米・2012年以降ヨガ・瞑想人口激増 
The growth of yoga and meditation in the US since 2012 is remarkable


瞑想をするアメリカ人は3倍に、ヨガは55%アップ


ヨガと瞑想という2つの古代の実践は、今やアメリカで最も人気のある代替健康法で350万人の成人が行っている。

「Centers for Disease Control and Prevention(疾病管理予防センター)」によるヨガと瞑想、カイロプラクターの2012年から2017年までの変化をみた2つのレポートの言葉である。

2017年、CDCの国立健康統計センターによるアメリカの成人の調査では、過去12ヶ月で約14.3%がヨガを行ったと答え、14.2%が瞑想をしたと報告されている。2012年にはのヨガをしていたのは9%、瞑想は4%と増加している。

そしてそれは成人だけではない。ヨガや瞑想をする子供達も増えている。2012年には瞑想をしたことのある子供は0.5%にも満たなかったが、今では5%だ。子供のヨガは2012年の3%から昨年は8%まで増加した。

またレポートでは、アメリカ人のカイロプラクターの利用のやや小さい増加も示しており、2012年の9.1%から2017年の10.3%へと増えている。

ヨガや瞑想の大きな増加は、スタジオやクラス、無料オンラインアプリなどの急増によって明らかに行いやすくなったことにある。

しかし、不安症や注意散漫などの精神的問題や慢性疼痛などの肉体的問題に悩む人々が増えるにつれ、彼らは薬に頼らない治療法を探しているのだ。

「私たちの文化には、不安やストレスを増加させる力がある。恐怖に関するメディア内の大量のメッセージなどがそのひとつだ。そしてこれは人々を不安させる」ウィスコンシン・マジソン大学の神経科学者で、健康精神センターの創設者であるリチャード・デヴィッドソンは話した。「現代の状況に人々が折り合いをつけるのに役立つヨガや瞑想などへの関心が増えてきたのだと思う」その一方で、デヴィッドソンなどの科学者らは、ヨガや瞑想が少ない副作用で広い範囲の健康問題に少なくとも何らかの効果があることを見出している。では、健康のためにヨガと瞑想が もたらすであろう効能について簡単にまとめてみよう。



ヨガに期待される健康への効能



ヨガの健康効果を研究してきた研究者らは、おそらく様々なエクササイズと同じように健康によいと言う。しかし、特に腰痛の緩和、そして病気を寄せ付けなくさせる体内炎症の劇的な緩和に有望であるようだ。

また、いくつかの任意の実験では、ヨガは糖尿病患者のQOLを向上し、循環器疾病のリスク要因を下げ、高血圧の管理にまで役立つと示している。

どうしてこれが可能なのか?ひとつの可能性は炎症に関係がある。

炎症は2通りに考えられる。有用な炎症は、細菌が入ってきた時体の免疫システムが反応したものだ。有害な炎症もある。ストレスを受けると、体の炎症反応が過剰になってウィルスや病気と戦うのを妨害するのだ。運動不足や肥満、不健康な食事をしている人には高レベルの有害な炎症がある。そして、癌や循環器病、糖尿病などの様々な慢性疾病と炎症には関係があるということがわかっている。

太極拳や瞑想など他の心身エクササイズと同じく、ヨガは有害な炎症を減少させるのに特に有益であるようである。2014年の心身療法の免疫に対する影響についてのメタ分析では、ヨガが炎症ベースの血液マーカーを減少さえることがわかった。乳がん患者と乳がん生存者の女性に対する任意のコントロール実験でも同様であった。

UCLA医学部のマイケル・アーウィンは、炎症と心身エクササイズの2015年の記述報告の著者のひとりであるが、「炎症を減少させるために必要な有酸素運動を考えるとすれば、それはかなり強度を高く維持しなければならない」しかしヨガは、と彼は続ける。「(アイアンガーのストレッチのように)最小レベルの運動で大きな効果が得られる」その理由はまだわからないが、ヨガや太極拳、瞑想の瞑想するという要素が何か関係があると研究者らは考えている。


ヨガはまた、短期的にも長期的にも腰痛を緩和するのに役立つ。2017年に発表されたヨガと慢性腰痛に関する「コクラン・システマティック・レビュー」は、特にアイアンガー、ハタ、ヴィニヨガに注目した研究結果を総括している。

エクササイズをしなかったコントロールグループと比較したヨガによる腰機能の3ヶ月、6ヶ月後の軽〜中程度の向上には、低〜中程度の根拠がある。ヨガはおそらく3、6ヶ月で痛みにやや効果的であるが、その効果は決められている臨床的重要性の最低限を満たしてはいない。

つまり、これで全て終わるという治療ではないが、効果があるという証拠はあるということだ。したがって、2017年2月、米国内科医師会は医師と患者に、エクササイズや鍼、太極拳、ヨガ、カイロプラクティックなどの「薬物以外の治療」を勧めており、可能ならば薬の処方や外科的選択を避けるようにも促している。



精神鍛錬のために人間がもつ最高のツールのひとつが瞑想



マインドフルネス瞑想は、2600年前ブッダの教えから東および東南アジアで行われてきている。ビルマのS.N,ゴエンカが言うように、ブッダが教えたのは偏狭な宗教ではなく、むしろ生き方であり、明晰さ、心の平和、苦からの解放のためのツールである。過去数10年間で、ティク・ナット・ハーンジョン・コバット・ジンチョギャム・トゥルンパ・リンポチェタラ・ブラックジャック・コーンフィールドらにによって西洋にもたらされた。

瞑想の目的は、時に心を無にすることだと誤解されている。しかし、デヴィッドソンが言うように「実際は、私たちの心の本質を発見すること。むしろ探求、究明、開拓であり、私たちが誰なのか究極的に向き合うこと」

乱れた心と体を安定させるその力は、神経科学者、心理学者、そして医師らが魅了されるものとなっている。「瞑想は自己統制で、感情の支配から解放してくれるもの」『Why Buddhism Is True』の著者である革命的心理学者のロバート・ライトはインタビューでそう答えた。「不安から自責までそういったものを実際の身体的苦痛ととらえ、それらの支配から自分をある程度解放する視点を持つテクニックだ」

最近、臨床で科学研究者らがマインドフルネス瞑想が不安や鬱、痛みも減少させることを示している。

任意に管理された瞑想と精神衛生に関する実験は少ないが、アメリカ医療研究品質局のジョーンズ・ホプキンスによる2014年のメタ分析では、特にマインドフルネスの瞑想は、成人の鬱や不安症、痛みに対し投薬と同様の効果が副作用なく期待できることを発見している。瞑想はまた、精神的苦痛をより低いレベルにまで下げることがわかっている。

また瞑想は循環器病を防ぐ効果がある可能性がある証拠がいくつかはあるが、米国心臓協会が2017年に述べたように「全体的な質、また研究データの量が多くない場合もある」

子供に関しては、より多くの学校がマインドフルネス瞑想を取り入れ始めている。子供の瞑想に関する研究はまだ初期段階だが、 Journal of Child Psychology and Psychiatry (子供の心理学と精神医学ジャーナル)に10月に発表された任意管理実験のメタ分析では、マインドフルネスを基に児童と青年に対して行われたが、実行機能、注意、鬱、不安、ストレス、好ましくない行動などに明らかに好影響があった。

ヨガや瞑想はかなり注目されてはいるが、CDCのデータではこれらに接する機会は均等ではない。ヒスパニックや黒人の成人と比べて白人成人の方がよりヨガや瞑想を行なっている。

そしてヨガや瞑想をビジネスチャンスだと見る人が増えるにつれ「信頼性を維持し誠実さをもって教えるようにするのは難しい課題」とデヴィットソンは言う。つまり、歴史の長いこれらのに敬意を払いながら厳密に広く伝えていくことだ。

CDCの新しいデータの重要なことは、これらの実践を試してみる選択を私たちが持っていることだ。チベット仏教の瞑想テクニックでもアイアンガー・ヨガでも、アプリやビデオ、対面のクラスなど。「誰にでも合うというものはない」デヴィッドソンは言う。「アプリで効果がでる人もいるし、そうでない人もいる。でも、デジタル製品にますます注意を払わされている今、精神を鍛えることがすぐにでも必要とされているんだ」






(出典)https://www.vox.com/2018/11/8/18073422/yoga-meditation-apps-health-anxiety-cdc?fbclid=IwAR03Ph-1Rzx2lcqq4waF-r_9GWQoOgYNnT2hWzWMPIXcl-Lk73KZcXxrIyU

2018年12月24日月曜日

健康的なハムストリングスのための7つの方法 VOL.3
7 Strategies for Healthy Hamstrings


さて、ハムストリングスのためのヨガ、後半です。
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4. 大臀筋とハムストリングスを鍛える


大臀筋とハムストリングスが一緒に働いて、股関節伸展をさせることを思い出しましょう。毎日何時間も座って股関節を屈曲させる副作用のひとつに、慢性的に大臀筋が伸びハムストリングスが短くなるということがあります。

筋肉は、容易に収縮し弛緩できる時により効果的に働きます。ある位置で動かなくなるとこれを妨げるのです。そうすると筋肉はほとんど「怠けた」状態になり、働かせるのがより困難になって働かせようとしてもうまく働かなくなります。短くなる位置に止まるだけでなく、ハムストリングスは「怠けた」大臀筋の代わりに縮むことが多いです。この重労働に応えようとして、ハムストリングスが硬く緊張して炎症することがしばしば起こります。当然の反応として、私たちはハムストリングスをストレッチ(ヨガでよく行いますね)しますが、炎症した筋肉をストレッチするともっと緊張してしまうことがあることに気づく人も多いでしょう。その一方で、大臀筋とハムストリングスを鍛えて、同じ場所に長時間いるために起こった緊張や炎症を和らげることで、それらがより効果的に働くことを促進できるかもしれません。

理論的には、脚を伸展させたり(例えばダウンドッグから片脚を上げるなど)股関節の屈曲から伸展に移る(前屈やランジから立ち上がるときなど)たびに、臀筋やハムストリングスが使われます。しかし練習では、体は弱い箇所を補うことが得意で、代わりに脊柱起立筋や股関節外旋筋(梨状筋、双子筋、閉鎖筋)などより強い筋肉を使いがちです。ですから、ブリッジ・スライドのようなエクササイズでは大臀筋やハムストリングスを特定することに価値があるのです。

試してみよう: 滑らかな堅い床の上でブランケットかタオルを手が届く場所に置いておきます。両ひざを曲げて仰向けで横たわり、右足をブランケットの上に左足は床の上に置いておきましょう。両足と両ひざは骨盤幅にし、両かかとは坐骨にかなり近いところまで近づけておきます。両足を踏ん張ってお尻と腰椎を持ち上げて、膝から肩まで体がまっすぐになるようにします。必要なら、足首の真上に膝が来るように調整しましょう。

腰を上げ続けるのに大臀筋を使うことになります。下腹部をすくって尾骨を膝の方に伸ばすと背筋を使いそうになるのを防ぐことになり、両膝を外に開かないで骨盤幅にしておくと股関節の外旋筋を使うのを防げます。

右足のかかとに体重を移しましょう。右脚が伸びきるまでかかとを滑らせ、そして右のハムストリングスを使ってゆっくりと右かかとを右膝の下まで引き戻しましょう。5-10回繰り返してから、ゆっくりと腰を床に下ろし反対の脚に移ります。




このエクササイズが簡単に感じるようなら、両足をブランケットにのせて同時に動かしましょう。



このエクササイズを毎日か一日置きに最低1ヶ月繰り返すと、臀筋とハムストリングスの自然な強さのいくらかを取り戻すことができるはずです。



5. 股関節屈筋と四頭筋を解放する


体の前面にある股関節屈筋と四頭筋は、体の後ろにある大臀筋とハムストリングスの拮抗筋だということを思い出しましょう。四頭筋は通常ハムストリングスよりも強いですが、ヨガには四頭筋強化(平均的なクラスで何回戦士のポーズや椅子のポーズをやるか考えてみて)や、ハムストリングスのストレッチ(ウッターナサナとダウンドッグで始まってどんどん続きます)がたくさんありますが、その逆はほとんどないのです。そのうえ何時間も座っていると、もっとバランスを崩して前面の筋肉が短く硬くなり後面の筋肉が弱くなっていくことに気づくでしょう。時間が経つにつれ、このバランスの崩れは骨盤を前に引きハムストリングスをより緊張させるのです。

大臀筋とハムストリングスのストレッチをよく行うことが均衡の片方に働き、股関節屈筋と四頭筋を定期的に解放することがその反対側に働きます。頑固な股関節屈筋と四頭筋の緊張を優しく解きながら、より長時間リラックスできるポーズはとてもよいことです。私のお気に入りは陰ヨガのハーフ・サドル・ポーズです。

試してみよう: 座ります。左に体重をかけて右膝を曲げ、右かかとを右のお尻の外側近くに引きましょう。つま先を伸ばして足の甲を床に下ろしましょう。快適に感じるために必要ならば小さなタオルか畳んだマットを引きましょう。両手にもたれ、腰を少し浮かせて仙骨を両ひざ裏の方向に伸ばします。この少しの骨盤後傾が全ての四頭筋群や腰筋を伸ばすのに必要なのです。すでに右の股関節や腿の前にストレッチを感じていたら、左脚に快適なポジションを取りながら、そこにしばらく快適に止まりましょう。




そうでなければ、ボルスター、重ねたブランケットやクッションなどの上、あるいは床の上か、快適に感いじれるところで横たわりましょう。もし右膝に圧迫を感じていたら、左腰にもっと体重をうつしましょう。もし腰に少しでも圧迫を感じたら、もっと骨盤を後傾しましょう(そうするために半分サイズのブロックか、きつく畳んだブランケットの上に股関節をのせる必要があるかもしれません)。




左脚は最も快適なところにおいておきましょう。曲げた左膝を外に開くと(上図)右腿のストレッチが緩み、左足を床に押し付けて膝を天井に向けると(下図)ストレッチが深まります。



理想的な場所がみつかったら、そのままスムーズに呼吸して3分以上止まりましょう。準備がでいたら、ゆっくりと左側に転がって左脚を伸ばし、横向きか仰向きで横たわって数回優しい呼吸し感覚を感じたあと、反対側に移りましょう。このストレッチを週に2-3回行って四頭筋とハムストリングスのバランスをよくしましょう。



6. ハムストリングスとふくらはぎの筋肉バランスを整える


解剖学的な広い視点に戻ると、ハムストリングスの股関節伸展における協力筋は大臀筋で、拮抗筋は股関節屈筋と四頭筋でした。ハムストリングスの健康を考えるなら、ハムストリングスを膝屈曲で補助する腓腹筋もチェックするのは理にかなっているでしょう。

この表面にあるふくらはぎの筋肉の2頭は大腿骨の両サイドに着いており、ふくらはぎを通って(ふくらはぎ深部の筋肉、ヒラメ筋に沿って)、アキレス腱になりかかとへと入ります。膝を曲げて足をそらす(足先を脛の前面に向かって動かす)ことで、この筋肉を伸ばすことができます。ですから、腓腹筋の緊張はダウンドッグでかかとが浮いてしまう理由のひとつになるのです。聞き覚えがあるなら、あなたの腓腹筋は、膝屈筋の自然な関係性を変えてしまうほど堅くて、ふくらはぎのストレッチに時間を割く方がいいのかもしれません。。

試してみよう: 巻いたブランケットか巻いたマットを壁に平行に、腕の長さくらい離して置きます。片手か両手を壁に置いて支えにし、巻いたプロップスの上に足指の付け根で立って、かかとが床に向かってゆっくりと重力で降りるようにしましょう。両脚はまっすぐに保ち腓腹筋のストレッチに焦点を当てましょう(膝を曲げるとヒラメ筋に効きます)。





もしこれが簡単に感じたら、同じようにかかとが降りていくよう、ダウンドッグやウォリアーIの後ろの足で行ってみましょう。最低3-5回ゆっくりと呼吸し、かかとの重みで徐々にふくらはぎの筋肉が長くなるようにしましょう。このストレッチを毎日か一日置きに行って、膝屈筋がバランスを取り戻してハムストリングの緊張が解けるか確認しましょう。



7. 健康的な血流を取り戻す


健康的な筋肉というのは、強く柔軟であるだけでなく淀みのない血流によって栄養が行き渡っています。毎日ハムストリングスの上に何時間も座っていれば血流が減流可能性があります。座っている時間を減らしたり、定期的に休憩したり、様々な形でストレッチしたり、副交感神経に働きかけて筋肉の慢性的な緊張を解いたり、ハムストリングスの強化をしたり、こういったことはすべてそれぞれの方法で健康的な血流を促します。もうひとつの効果的であろう方法は筋膜リリースです。狙った圧をかけて筋肉と筋膜の緊張を解いて血流を促します。

試してみよう: テニスボールかゴムのマッサージ・ボールを2個用意します。体の前に幅の狭いV字になるよう両脚を伸ばして座りましょう(快適でなければ堅い座面の椅子に座ります)。マッサージ・ボールを、坐骨から3-5cm程度の腿の下にひとつずつ置きます。両脚をリラックスするか優しく左右に転がしましょう。それが快適であれば両手か椅子の背にもたれましょう。2回深い呼吸をしたらさらに3-5cm下へと動かして同じように行い、膝まで3ぶんの2あたらにくるまで続けましょう。ボールが脚の裏側を動くにつれ、体重をかけるようにやや前方にもたれて、ストレッチというよりもボールの上で両脚が重たく載るように集中しましょう。





ボールを取り除いて2-3分経ったら、仰向きに横たわってハムストリングスになにか変化を感じるかみてみましょう。痛みや炎症を感じたらやめるようにして、週に2-3回この練習を繰りかえしましょう。刺激によってハムストリングスが快適に感じるか観察します。


結論


ハムストリングスの柔軟性は、ヨガの練習と通常関わりがありますが、長期的なハムストリングスの健康への道というわけではありません。それらが周りの全ての筋肉とともにバランスよく働くことができるのは、大きな視野でハムストリングスを考える時だけなのです。

2018年12月21日金曜日

健康的なハムストリングスのための7つの方法 VOL.2
7 Strategies for Healthy Hamstrings


前回からの続きです。
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1. 背骨をニュートラルにしてストレッチする


ヨガの練習にはたくさんの立位や座位の前屈がありますが、ハムストリングスが堅くて骨盤が後傾したままになると腰が丸まりがちになり背筋の方によりストレッチを感じるようになります。脊柱起立筋などの背筋をストレッチするのは悪いことではありませんが、背骨をニュートラルに保つ方がハムストリングスに注目しやすくなります。個人的な意見ですが、ハムストリングスだけをストレッチする最も効果的な方法は仰向けの足の親指を持つポーズ「スプタ・パダングシュタサナ」で、床が背骨を比較的ニュートラルな位置へと導くので、より効果的にハムストリングスをターゲットにしやすくなります。

試してみよう: 仰向けに寝て両膝を立て、ベルトやストラップがタオルを手がとどく範囲に置いておきましょう。曲げた右膝を胸に引き込み、膝か脛を両手で持ち大臀筋の緊張を解くように1-2呼吸しましょう。




それから右足の母指球にストラップをかけてかかとを天井にむけて伸ばしましょう。坐骨や膝裏ではなく、ハムストリングスの膨み(腿裏の真ん中あたり)がストレッチされるようにします。右膝を少し曲げておくか右足首の角度を緩める必要があるかもしれません。もしすでにストレッチを感じていたら、左膝を立てたままにしておきましょう。




もしストレッチを感じていなければ、左脚を床にそって伸ばしますが、背中が丸くならないよう、また右のお尻が右肩の方向に引きあがらないよう気をつけます。




骨盤をニュートラルに保つため、右腿と左足に輪にしたもう一本のストラップをかけてもよいでしょう。



ハムストリングスの優しいストレッチを感じたら、そこで胸と肩は柔らかくし少なくとも3回穏やかに呼吸してから、右腿の四頭筋を働かせましょう。関節の横にある一方の筋肉を収縮させると、関節の反対側にある拮抗筋が収縮するのを妨げます。つまりこのポーズでは、四頭筋を働かせることでハムストリングスの深いストレッチになります。その深いストレッチのままさらに3-4回呼吸したら、右脚をリリースして反対の脚に移りましょう。このストレッチを毎日か一日置きに繰り返しましょう。練習のあとにハムストリングスが温まっていると特によいと感じるかもしれません。



2. ストレッチの場所を変える


もしかすると場所を変えるとハムストリングスの感覚が変わるのに気づいたかもしれませんね。脚を開いた前屈(プラサリタ・パドッターサナ)や開脚座位の前屈(ウパヴィスタ・コナーサナ)などのポーズはハムストリングスの中間にある半膜様筋、半腱様筋ストレッチを促進します。立位の前屈(ウッターナサナ)や座位の前屈(パスチモッターナサナ)など両脚をそろえたポジションは、ハムストリングスの側面にある大腿二頭筋のストレッチを強めます。ハムストリングスのストレッチで膝を曲げたりつま先を伸ばしたりするといいと気づく人も多いでしょう。ですから、単にストレッチを求めて可動域の限界まで動かすよりも、ポジションを変える方がハムストリングスの緊張を解き、血流を高め、ハムストリングスの周囲や間の潤滑が促される可能性があります。


試してみよう: ストラップやベルトを右足にかけてスプタ・パダングシュタサナになり、再度ハムストリングスの膨らみのストレッチに注目しましょう。今度は、ややストレッチを感じるところで止め、脚や足の位置を変えられるようにハムストリングスが少し緩んだ状態にしておきます。そして右脚を曲げたり伸ばしたり、足首を曲げたり伸ばしたり、足で天井をホウキがけするように右脚を左右に振ったりしてみましょう。4-5回穏やかな呼吸をしながら滑らかに動かし、ハムストリングスの感覚を観察したあと、右脚をリリースして反対側に移ります。




この優しい動きを毎日あるいは一日置きに、1日のはじめ(あるいはヨガの練習の前)に行い、ハムストリングスを温めて動かし、ハムストリングスの緊張を解き、血流を高め、ハムストリングスの間と周囲の自由な動きを促します。長い1日の最後にハムストリングスを緩めるためにも使えます。



3. 実現可能な期待を持ってリラックスする


あなたがもしソーシャル・メディアで見るような「アドヴァンス」のヨガ・ポーズのファンなら、脚を伸ばした状態での股関節屈曲の通常の可動域はだいたい90度ぐらい(腿と骨盤の角度が直角ぐらい)だと知って驚くかもしれません。多くのヨガポーズはそれよりもっと柔軟である必要があるので、ハムストリングスの可動域を増やす必要があるのかを測るのにヨガクラスは必ずしも最適な場所ではありません。例えばスプタ・パダングシュタサナで上げた脚が腰の真上で止まっているなら、実際のところ柔軟性を高める必要はもうありません。しかし、健康的な可動域であっても、もしハムストリングスが堅いとか固まっていると感じるなら、緊張を解く、つまりストレッチよりも弛緩させる方がよいかもしれません。

上記のようなストレッチのフローもよいですが、筋肉の緊張の主な要因は神経系にもあります。交感神経には多くの役割があり、そのひとつは筋肉の張りを高め、「闘争か逃走か」の準備をすることです。均衡を保つもう一方である副交感神経は、「リラクゼーション反応」と呼ばれる事柄に関係しており「筋肉の緊張」を解きます。ですから、優しいストレッチのため穏やかに弛緩できる時間を取りましょう。大腿骨の後ろにたるんでしまうほどハムストリングスが弛緩すれば、頑固なハムストリングスの緊張を深いストレッチよりも解くことができるでしょう。


試してみよう: スプタ・パダングシュタサナにもう一度なり、今回は、下の脚が床の上に上げた脚が壁に持たれるように、出入り口か壁の角(あるいは下図のように柱)に向かって横たわります。お尻と壁の間にスペースを作り、上げた膝を曲げ、頭の下にクッションを入れるなどして数分の間快適に横たわりましょう。




快適になったら、呼吸に意識を向けましょう。呼吸は、意識的にも制御することのできる少ない無意識プロセスの1つですから、意識と無意識の間をつなぐ特別な役割を担っています。弛緩した腹部で、吐く息を長くしたゆっくりで優しい呼吸は、リラクゼーション反応への近道となります。深くリラックスした呼吸に落ち着いたら目を閉じ、外側の形状よりも内側の微細な感覚に集中しましょう。

2-3分とどまったら、ゆっくりと解放します。反対の脚に移る前に少しリラックスする時間をとってもよいでしょう。このリラックスの練習は、特に就寝前に慢性的なハムストリングスの緊張を徐々に解くために、定期的に繰り返しましょう。









(出典)https://yogainternational.com/article/view/7-strategies-for-healthy-hamstrings?fbclid=IwAR3nL2-qImqjcfTvYSB-t444ptAB6wL_fJLubOAPZ-VWaACfAgr-RpeX4a4

2018年12月17日月曜日

健康的なハムストリングスのための7つの方法 VOL.1
7 Strategies for Healthy Hamstrings


Yoga International の記事からです。
この記事にあるハムストリングスのストレッチは、私もとてもよいと感じていてクラスでは定番です。ぜひ、ご自分でもやってみてください。
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Yoga Medicineの上級ティーチャーであるレイチェル・ランドがハムストリングスの緊張を解きハッピーで、健康で、力強くいられる7つのヒントをお伝えします。

ヨガといって思いつくことがひとつあるとしたら、それは柔軟なハムストリングスでしょう。結局のところ、ヨガクラスに参加するのを拒否する友人たちのいったい何人がつま先を触ることもできないのにと主張するでしょう?

私たちの多くはハムストリングスに悩まされます。ストレッチしてもストレッチしてもこの苛だたしい腿裏の筋肉群は今までと同じように硬く戻ってしまいます。ハムストリングスが柔軟な人でさえハムストリングスの不快感をよく訴えます。ヨガにはとてもたくさんのハムストリングスのストレッチがありますが(前屈、ダウンドッグ)、ハムストリングスのストレッチは大抵の場合問題解決にはなりません。ではどうすれば?

私たちは、身体の部分を簡単に分けて別々にとらえがちです。しかし現実は、そんなに簡単ではありません。全ての筋肉は、周りの筋膜によって、横、下、上、そして深く繋がっているのです。それぞれが複雑な全体の一部であり、全ての構造に影響し影響されており、またその逆にも働いています。もし、ハムストリングスのストレッチが役に立っていないとしたら、そろそろもっと大きな絵をみる時でしょう。




ハムストリングスの解剖学と機能


では、もう少し詳しく解剖学をみていきましょう。両方の腿裏には3つのハムストリングスが走っています。半膜様筋、半腱様筋、そして大腿二頭筋です。

半膜様筋、半腱様筋、そして大腿二頭筋の長頭は骨盤の両側の基部にある骨の出っ張りである坐骨結節から始まっており、大腿二頭筋の短頭は大腿骨から始まっています。ハムストリングスは大腿骨の後部を走って膝関節を通り、下腿骨に入っています。


大腿四頭筋  半腱様筋  半膜様筋     


膝の裏を触ると、3つの繊維質の腱を感じることでしょう。膝内側には半膜様筋と半腱様筋(脛の大きな方の骨である脛骨に繋がっています)が並んであり、膝外側には大腿二頭筋の一本の腱があります(脛の小さな方の骨である腓骨に繋がっています)。

解剖学を覚える必要はありませんが、これらの筋肉の通り道をイメージすることはこれらの機能を理解するのに役たちます。ハムストリングスが収縮する時、以下の2つの動きが起こります。

1. 股関節伸展ー後屈やランジをする時など、大腿骨を骨盤の後ろへ動かす動き。股関節伸展では、ハムストリングス(大腿二頭筋の短頭は別)は、骨盤の後ろにある大臀筋を補助します。これらに対する拮抗筋は通常「股関節屈筋」と呼ばれ、腸腰筋や大腿直筋(股関節を通る唯一の四頭筋)が含まれます。

2. 膝屈曲ー膝を曲げて脛骨と腓骨を坐骨に近づける動き。膝屈曲では、ハムストリングスは、他の協力筋とともにふくらはぎの表面にある腓腹筋を補助します。これらに対するこの動きでの拮抗筋は腿前にある四頭筋、大腿直筋、外側広筋、中間広筋と内側広筋です。


さて解剖学がわかったところで、膝を曲げて股関節を伸展させるとどのようにハムストリングスが収縮し、反対の動き(股関節を屈曲して膝を伸展する)がハムストリングスをどのように伸ばすかをイメージしてみてください。そしてどのようにハムストリングスが骨盤や下肢に繋がっており、股関節や膝間接の機能にだけでなく、骨盤の位置(つまりは腰へも影響)にも影響することがわかるでしょう。

他のあらゆる筋肉と同じく、ハムストリングスは安定性と可動性のバランスが取れている時に最適に働き、あらゆる位置において様々な負荷のもと役割を果たすことができ、そして休むことができるのです。残念ながら、私たちのライフスタイルや姿勢の癖、動きのパターンなどによって、少しの努力でハムストリングスの安定性や可動性のバランスをとることが難しくなっています。



ハムストリングスの機能障害


ハムストリングスを健康に保つのを困難にする大きな要因は、座っている時間の長さにあります。この習慣は人類の進化という面で比較的新しいものですが、慢性的にハムストリングスが短くなり、弱くなり、血流を制限します。ヨガのほとんどはハムストリングスの強さよりも柔軟性に重点を置いているため、ヨガの練習も必ずとも助けにはなりません。

ハムストリングスのバランスの崩れは、単に腿裏の局部的な緊張だけに関連があるわけではありません。過剰に短く硬くなったハムストリングスは、骨盤の上部を後方へ引き骨盤が後傾します。過剰に長く弱いハムストリングスは逆に骨盤上部が前方に傾くのを止められず骨盤が前傾します。それ自体では何も起こりませんが、骨盤の位置が変われば、腰椎の位置や股関節屈筋の長さが変わります。骨盤の前傾が腰椎の自然なカーブを深め、仙腸関節に余分な荷重がかかり、股関節屈筋が短くなります。後傾は腰椎カーブを平らにし(腰の椎間板に余分な負荷がかかります)、股関節屈曲が長くなります。どちらの傾きも、習慣的になれば腰椎、仙腸関節、膝に影響を与えるのです。

So what can we do to help the hamstrings achieve elasticity and resilience and to be able to meet the demands we place on them without strain?
では、ハムストリングスの柔軟性と弾力性を取り戻し、傷めることなく必要に応じられるようになるには、何ができるのでしょう?
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<日記>最高のプレゼント

今年もあと二週間となり、そろそろレギュラークラスも今年の最後を迎えています。

私がシンガポールに住んでいた頃、両親や友人や親類を始めとして
いろんな人にヨガの良さをシェアしていきたい、役に立ちたいと思いたち
英語で授業を受け試験を受け論文を書き、無事ヨガセラピストの資格を取って
帰国後も何週間かドクターの元でフィールドワークを続けました。
教え始めた頃は手探りで至らないところも多々あったと思いますが
生徒さんたちがみなさん急にお休みになったりして落ち込んだこともありながらも
「なんくるないさ」と前を向いてマイペースで続けてきました。
そんな私に、ちょうど昨年の冬あたりから通っていただいている生徒さんから今日は大きな言葉のプレゼントをいただきました。


ずっと体調が優れず精神的にも不安定だったその方は、
少しでも体力をつけようと参加してくだったのが始めでした。
体調が悪かったり都合がつかなかったりでお休みされることももちろんありましたが
振り返ってみると、ほとんど毎週通ってくださっています。
お付き合いが長くなってくると、抱えてらっしゃる悩みや問題も見えてきて
どうすればよいのか私のできる範囲で色々と調べつつ
でもご無理のないようにと一所懸命向き合ってきました。
で、今年最後のクラスが終わったとき、こうおっしゃったんです。

「今年一年はヨガのおかげでほんとに元気に過ごせました。前はしんどくて何もできなかったんですけど、今はいろんなことができるようになって忙しくって(笑)。よかったです、ヨガしてみて。全てが良い方になってきてます」

ああ、少なくとも私がヨガをお伝えしていることで、少し幸せになってくださった方がいらっしゃるのだの思うと泣きそうになりました。(実際には泣いてませんけどネ)
こうしてなによりも「幸せ」を共有できるって
なんて私はラッキーなんだろうと感謝の気持ちでいっぱいになりました。


ヨガといえば、格好のいいポーズだったりファッションだったりが前面に押し出されていることが多いですが、私にとってのヨガは畳一枚のスペースでそして自分のペースで一人ででも行えるお金のかからない心と身体の健康法なんです。そんないいものをみんなでシェアしないなんて勿体無いと思うんです。そんな思いを持ちながら、これからも Happy をもっともっとシェアしていこうと改めて思いました。本当に感謝です。







2018年12月14日金曜日

ヨガをしている時の脳
This is Your Brain on Yoga


Psychology Todayの記事からです。
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習慣的なヨガが脳の作用を変え幸福感に影響する


もしいつもの平日、夜のだいたい8:30ごろに私を見つけたら、きっとスパンデックスを着て汗まみれで、同じく汗まみれの薄着の人たちでいっぱいの蒸し暑く薄暗い部屋で、ヘトヘトになっているでしょう。音楽はガンガンなっているけれど、私の耳には心臓の音しか聞こえません。ふらふらして疲れ切っています。我慢できないほどではないにしても不快感を感じています。これの中毒になっていると話すと、みんな目を丸くして精神不安定なのじゃないかと尋ねます。「そんなことをやりたいなんて理解できない!」と。

実際に試したことのない人からは、いつもこんな風に言われるのです。

ヨガはこの25年で、健康志向のヤッピーの流行にすぎないところからほとんどの医師から勧められるまでになりました。そのアドバイスはつまり、ヨガのアサナ(ポーズ)を通して体力や柔軟性を向上させるのは、体と心の健康に大変よいというものです。どんくさい新米ヨギとしてのこの3年間で、私もこれは事実だとわかりました。「ヨガの会員は、ジムとセラピストとカイロプラクティックをひとつにしたくらいの価値があるよ」とよく冗談をいうほどです。

「つまり」とあなたは言うでしょう。「単に一般的に習慣的なエクササイズっていうことでしょ?」それに私はこう答えます。「その通り!習慣的などんなエクササイズもとても大きな効果がある」しかし、様々なタイプのエクササイズの医療への応用や神経生物学の最近の研究では、ヨガが他の有酸素運動よりも、特に感情の安定と幸福感という面で大きな利点があることを示しているようです。

ヨガの練習とは何をするのかについて短く説明されたとしたら、おそらくなぜ鬱っぽい症状を防止したり気分安定につながるか直感的にわかるでしょう。初めはあれこれとつまらないストレッチに思えるでしょうが、1、2週間ほど頑張れば体と感情の注意深いコントロールを得ることにその本質があると気づくでしょう。忍耐強く自分と向き合い、プライドを飲み込み、やりすぎないでその時の最善をつくすよう促されるのです。私自身、もっとも体にストレスがあるポーズの際、呼吸と集中が助けてくれることに気づいてきました。(体重が減って気分が最高ってことも言いましたっけ?減量して最高な気分になるよ!)クラスで身体的にきついポーズの間、欲求不満や不快感などの感情をコントロールできるようになることは、実生活でのストレスや困難における感情への素晴らしいトレーニングなのだとインストラクターがよく言うのを聞きます。


そして知っていますか?これまでの研究の結果はまさにそうだと示しているのです。ウォーキングなど比較的強度の低い他の運動に比べ、ヨガは不安を減少させ鬱の症状を和らげることがわかっています。

ある研究では、ストレスや不安の治療の結果がヨガと認知行動療法で大きな違いがありませんでした。

つまり、これは事実であるようです。でも、どのような仕組みなのでしょう?気分へのエクササイズの化学的な効果はあまりよくわかっていません。いわゆる「ランナーズ・ハイ」がエンドルフィンに関係がないらしく、それよりも内的な大麻類のせいかもしれないということを科学者らが発見したのもたった数年前のことです(そう、体が自分で作るホームメイドマリファナです!)。

しかし、近年のヨガの神経化学研究では、ヨガが抗不安性の効果を持つかもしれないという手がかりが得られました。任意に抽出、制御した磁気共鳴スペクトロスコピーのストリーター氏らの研究で、優しいヨガの週間的な実践(ウォーキングではなく)で、脳の視床内にGABAと呼ばれる化学物質が出ることが示されたのです。

GABAとは脳内の「偉大なる抑制者」のようなもので、神経活動を抑える中心的役割を持っています。ベンゾジアゼピンなど昔からの抗不安薬は、中枢神経系にGABAを出させるのを促すことで効いています。ヨガを行っていた被験者らの脳内には、とても高い値のGABAが見られました。研究ではまた、ヨガの直前とヨガ後1時間のGABAレベルを比較したところ27%の増加がありました!GABAはアルコールのように一時的に同じ化学物質受容体と結合します。お酒を楽しむ時に感じるリラックスし不安が減る感覚は、GABAが受容体と結合するおかげなのです。ストリーターたちの発見は、ヨガの瞑想的なストレッチと呼吸が落ち着かせる化学物質を出すよう脳に信号を送り、それによりヨガ後何時間もの間、気分に影響することを示唆しています。そうしたメカニズムの詳細については研究はまだ初期段階ですが、脳内のコネクションが化学的な信号を使ってその強さや形状をまさに変化させることはわかっています。習慣的なヨガの実践でGABAが放出されることでこの化学物質のベースラインが上がり、脳自体が変化して日々のストレッサーに対してもより穏やかで不安のない状態にするのかもしれません。

仕事や学校の長い1日を終えるころ、もしあなたが私のように自分に「さて、ビールにするかヨガにするか?」と聞くならば、ビールの穏やかさはやがて消えますがヨガの穏やかさは持続するかもしれないことを思い出してみてください。





(出典)https://www.psychologytoday.com/us/blog/quilted-science/201209/is-your-brain-yoga

2018年12月6日木曜日

アーユルヴェーダの時計 
THE AYURVEDIC CLOCK


バランスを取り戻して健康になりたいですか?
食事の時間、睡眠サイクルそしてドーシャの活動サイクルを知ることが役立ちますよ。

私たちの1日は、仕事の時間、自由時間、睡眠時間に分けられ、そして多くの場合仕事の時間が長いでしょう。しかしアーユルヴェーダでは、異なった見方をします。1日を6時間ごとにわけ、3つのドーシャが昼と夜のどちらにも現れます。バランスの取れた生活をし健康を謳歌するには、古いアーユルヴェーダの時計のリズムに合わせる必要があります。

この象徴的な時計によれば、1日は日の出とともに始まり、冷たく重い、土のカパ・ドーシャの時間が午前6時から10時まで続きます。日中の午前10時から午後2時は熱く鋭い、火の「消化の王様」ピッタ・ドーシャに属します。軽く乾いた、空気のヴァータは、午後二2時から6時までを司り、その後は同じサイクルを繰り返します。


起きて輝く


時計と合わせるには、ヴァータが力強い日の出前に起床しなければなりません。陽が昇れば、私たちは、カパの土と水の時間に入ります。午前6時にアラームが鳴り目が覚めると気持ちがいいでしょうが、7時までに起きないと密度が高く鈍く重いカパが、体にも精神にも影響を与え始めます。ですから、鳥たちの前に夜明けに起きるのが理想なのです(伝統的には午前5:30、時間帯によれば6時かも)。そのように自然の光のリズムで1日を始められ、ヴァータの活発で明るく天空の質の恩恵が得られ、それが瞑想の助けにあるでしょう。



正午に主な食事を


アーユルヴェーダでは、主な食事をピッタの火が優勢な正午に摂るようにすすめています。ピッタは、食事や思考、感情など全てを消化する能力を助けます。消化の代謝においての消化は(アグニ)、日中にもっともよく働きます。時間が遅くなるにつれ、食事を消化するのが難しくなります。夜にたくさん食べるのも同じことが言えます。就寝のだいぶ前に体が食物の消化を終えているよう、アーユルヴェーダでは代わりに軽い食事を摂ることを勧めています。そうすると、起きている状態からより安らかな状態(「軽い眠り」)に移行することができ、眠りの精がちゃんと働いてくれるでしょう。



徐々にくつろいで


夕方の6時ころには、再度ヴァータからカパに移行します。日の出後に起きにくくさせて今う鈍く遅く安定して重いカパのエネルギーが、今度は眠りへと誘います。(カパの人は大抵の場合早く就寝します。)波長が合えば、体と精神の疲労を感じ始め、よい眠りへの欲求を感じるでしょう。



第二の波に抵抗する


午後10時ごろには、眠いカパから夜中のランプであるピッタへと移行します。体はこの4時間(午後10時から午前2時)を使って、経験や感情、日中の残った食事などを消化し、修復し力を取り戻します。ピッタは火のように熱いため、カパ時間の眠さを通り越して遅くまで起きていると、第二の波をとらえてずっと起きたままになり、よい眠りへの希望とは決別しなければなりません。

やっと眠っても眠り続けるのは難しいのです。というのもピッタはヴァータへと代わり、軽く微細でより動きのあるものへとなります。事実、アーユルヴェーダの時計では、午前2時ごろには私たちは「起床」のプロセスを始めるのです。もしそのまま夜明けまで落ち着かなければ、体や心、深い生命力であるオージャスを支える眠りの恩恵を受けられません。

控えめに言っても、忙しい現代の暮らしをアーユルヴェーダの時計に合わせるのは困難なことですが、その努力によって大きな利益が得られるでしょう。現代の健康問題の多く、不眠症や胸焼け、不安症、鬱などは生活のバランスの崩れに関係しています。食事の時間、睡眠サイクル、一般的な活動とドーシャのサイクルを合わせることが、そうしたバランスと健康を取り戻すのに役立ちます。



アーユルヴェーダの睡眠習慣


午後10時までに就寝するため、以下を試しましょう。
  1. 就寝の最低1時間前にテレビは消す。 
  2. オンラインの何もかも我慢する、買い物、ツイッター、フェイスブック、ニュース、仕事も。
  3. その時間は、反省や日記、レストラティブヨガや瞑想に使う。
  4. フット・マッサージをする。ラベンダーの香りの暖かいごま油を足に塗り込んで古いソックスを履く。
  5. 好きな深いリラックスできるCDやヨガ・ニードラのCDをかけて(早い時間に)、安らぎ神経のトゲをとる。就寝直前のヨガ・ニードラはエネルギーをリフレッシュして深い眠りを妨げます。
  6. 眠りを誘うハーブで香りをつけた温かいミルクを作る。オーガニックの幸せな牛からとったミルク120ー180ccをソースパンに入れ、1、2つまみのシナモン、カルダモン、ナツメグ、サフランにティースプーン1杯のギーを入れて3分ほど煮る。火からおろして1分ほどなじませる。ティースプーン1杯前後のロー・ハニーで味を足す。この温かい万能薬をベッドまで持って行き、ゆっくりとすすって素晴らしい眠りにつきましょう。




2018年12月3日月曜日

ヨガは慢性疼痛を緩和する? 
How Does Yoga Relieve Chronic Pain?

Psychology Todayの少し前の記事からです。
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ヨガは慢性疼痛と逆の効果を脳に与える


慢性疼痛は脳の構造の変化させるきっかけとなり、鬱や不安、認知機能障害などに繋がる。ヨガは逆の効果を脳に与え、慢性疼痛を解消する可能性があるという新しい研究がある。

慢性疼痛は脳の構造を変えてしまう。脳画像診断の研究では、脳の灰白質の量そして白質の相互関係を変えてしまうことを示している。灰白質には特定の脳領域ニューロンが集まっており、白室は様々な脳領域間の伝達ラインを形成している。

2015年5月にパームスプリングスで行われた「American Pain Society」年次会議で、「慢性疼痛の長期的結果に対する環境の影響」という講義が行われ、国立衛生研究所のM・キャサリン・ブッシュネルが慢性疼痛を緩和するヨガの効能についての最新研究レポートを発表した。

米国立衛生研究所(NIH)にある国立代替統合医療センター(NCCIH)の科学責任者であるキャサリン・ブッシュネル博士は、痛みを知覚、緩和、管理する脳の役割についてのプログラムを監督している。プレスリリースでは、「ヨガは慢性疼痛と逆の影響を脳に与える」と研究結果をまとめている。

ブッシュウェルと彼女の同僚たちは、薬物以外の痛みの治療法の発見を目的とした研究を行なっている。慢性疼痛は「精神と体の訓練」を通して防止、後退させることができることを彼らは発見している。ヨガの練習や瞑想などのライフスタイルが、痛覚を減少させ、加齢による灰白質量の減少を抑える効果を示す一方で、白質の質を保つのに役立つこともわかっている。

灰白質量の減少は、記憶障害、感情の問題、認知機能減少などを引き起こす。否定的感情や痛覚に関連する脳領域間の白質束が極度に結合することによって、対応する精神状態に物理的に結合してしまう可能性があるのだ。

研究者らは、拡散テンソル画像を使用し脳の灰白質量と白質束結合を分析した。ブッシュネルは、人の脳の痛みに対する耐性と限界の変化について最重要要素なのはおそらく島皮質の増加量と結合だろうと仮定している。

ヨガは、神経発生を通した灰白質の増加させ、神経可塑性を通した白質結合を強化するようである。痛み減少の脳への影響を評価し、島皮質や大脳皮質の内部組織での灰白質の変化が慢性疼痛に対し最も重要な役割を果たしているとブッシュネルは考えている。

「島皮質の灰白質のサイズは痛み耐性に関係しており、島皮質灰白質の増加はヨガの実践によって得ることができる」とブッシュネルは言う。彼女によれば、痛みの調整に関連するものなど複数の脳領域で、ヨガの実践者にはコントロール・グループよりも多くの灰白質があるという。

脳形態の変化は、気分障害や慢性疼痛の他の感情に関する認識共存疾患と関連する可能性がある。慢性疼痛の人々にとって朗報なのは、「精神と肉体」の訓練に灰白質を保護する効果があり、それが慢性疼痛の神経解剖学的影響を中和するかもしれないということだ。あるヨギたちの灰白質の増加がヨガの経験の長さに比例していることは、ヨガと灰白質増加の間に因果関係があることを示唆している。齧歯類の研究では、ストレスレベルが増加すると疼痛顕示行為に変化がみられ、反対に社会的および身体的によい環境が痛みに関連する脳の変化を減少させることがわかっている。これらの動物と人間両方に見られる結果が示すのは、慢性疼痛は、脳内の痛み調整システムを向上する環境要素の変更やライフスタイルにより緩和し防止することができるということだ。



ヨガは灰白質量を増加し白質を結合する


ブッシュネルはシャンタル・ヴィルムルとともにヨガの慢性疼痛への効果を研究してきた。彼らの最近の研究では、少なくとも6年ヨガを日常的に実践しているヨギたちと、ヨガはしてないが年齢、性別、学歴、他の運動など同じ条件の健康な人々と比較した。

ブッシュネルとヴィルムルは、一般の人とヨガ実践者たちの間に灰白質と白質に大きな違いがあることを発見した。ブッシュネルはこう説明する。


「脳解剖学研究からヨガの実践者は多くの領域で灰白質が多いことがわかりました。年をとると灰白質は減少しますが、ヨガ実践者にはそれが見られず、ヨガに神経保護効果があることを示唆しています。ヨガ実践者には痛み耐性に著しい増加がみられ、そして痛みの閾値にも変化がありました」


ヴィルムルの理論では、ヨガの効果の多くは、慢性疼痛に関係のある自律神経とストレス軽減に関連している可能性がある。自律神経には、交感神経系と副交感神経系の2つがある。ヴィルムルはまた、ヨガ実践者がどのように痛みの予兆に対処する異なった方法を持つのかについて詳しく調べている。

痛みを感じている時は、大抵の場合、交感神経系の「戦うか逃げるか」の反応を引き起こしコルチゾールのレベルが急上昇する。反対に、ヨギが痛みを予感した時には副交感神経系が活性化することをヴィルムルは観察している。これが、「戦うか逃げるか」反応とは反対の「優しく接する」「休んで消化する」反応を作り出すのだ。


結論:ヨガは慢性疼痛のための薬を使わない治療として有効な選択である


慢性疼痛の薬物療法の多くは、オピオイド系であり中毒性が高い。幸運なことに、ヨガや瞑想などの薬物以外の方法が、痛みの緩和という面で脳に対して効果があることがわかってきた。長期的に見れば、ヨガなど痛みの代替療法は、慢性疼痛にとって薬物治療よりも効果的である可能性があるのだ。


(出典)https://www.psychologytoday.com/intl/blog/the-athletes-way/201505/how-does-yoga-relieve-chronic-pain

2018年11月15日木曜日

呼吸法で特定の筋肉の緊張を解くことができる? 
Can We Use Pranayama To Release Tension In Specific Muscles?

今回は、とあるマッサージ・セラピストでヨガ・ティーチャーの記事です。
呼吸を使って体をコントロールすることはできるのか?
彼女の体験をシェアしたいと思います。
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横隔膜、腰筋とプラナヤマ


プラナヤマの間は、精神的にも身体的にもリラックス(弛緩)を促す副交感神経が私たちの体内で活性化します。その結果、不安やストレスのレベルが減少し体全体が弛緩します。

でも、プラナヤマで例えば腰筋のような特定の筋肉の緊張を解くことができるのでしょうか?横隔膜と腰筋の間に、もしあるとするならば、どんな関係があり、そしてその関係性にプラナヤマでどんな影響を与えることができるのでしょうか?

2017年プラナライフ・ヨガのティーチャートレーニングの生徒、そして認定マッサーッジ・セラピストの生徒だった私は、プラナヤマとプラナヤマが筋肉の緊張を解くことに興味を持ちはじめました。横隔膜と腰筋の間にある関係についてちょっとした研究を始めたのです。腸腰筋は、腰椎L1ーL5の横突起、腰椎L1ーL4の椎間板を起点としています。横隔膜は、腰椎L1からL3にかけて後部についています。左右にある下腿靭帯は、腰椎から横隔膜の中心腱に入る2つの弾性繊維帯です。


「腰筋は上部腰椎に沿って始まり、腰椎の表面に沿って走っている。その起点は「脚」と呼ばれる横隔膜の2箇所に極めて接近している。この位置を通るため腰筋は呼吸パターンに関係がある」


これには興奮しました!腰筋と横隔膜がどちらも近くで腰椎に着いているだけではなく、この近い関係性からプラナヤマが腰筋に影響を与え弛緩させられると言えるのではないかと思ったからです。では、この理論をテストしましょう。でもどうやって?


うちの犬は、おそらくこの世一番エネルギッシュな犬なので、そのエネルギーを使うために私はとても長くて激しく歩いています。それは5ー7キロも続くのですが、茂みや森を通ったり、鹿の通り道を歩いたり、木の枝を避けながら急な坂を登ったり、とにかく道を遮るものは何でも飛び越えます。この散歩は私たちにとても効きます。彼はそのあとずっと寝ていますし、私の股関節屈筋はカチコチになります!

あまりにも硬いので、アサナの最後にシャヴァサナで横たわると、腰とこ股関節の前に緊張を感じます。それだけでなく、こう硬くなると呼吸が浅くなり、プラナヤマを始めても深くゆっくりとした呼吸がしにくいのです。これもまた私の興味を引きました。

インターネットで検索して発見したのは、腰筋と横隔膜には確かな関係性があって、これがプラナヤマにも影響するということ以上のことだったのです。



以下が私の発見です。

硬い横隔膜 = 硬い股関節
硬い股関節 = 浅い呼吸

これは、腰のあたりの同じ場所で横隔膜が腰筋と重なって着いているからです。



では、プラナヤマが腰筋を特別に弛緩することができるのでしょうか。

最初の実験で明らかな結果が出ました。戦士のポーズ1で立ち、後ろ足の腰筋をストレッチします。ポーズのまま呼吸に集中しました。呼吸へとリラックスしていくと、自然に吐く息のたびに腰筋がより弛緩しストレッチを深められる感覚を感じました。

次の実験は犬の散歩のあとでした。シャヴァサナで横たわって、強い緊張のある箇所に何か変化があるかをプラナヤマをしてみました。横たわる前は、触ってみると股関節の前あたりが硬く、腰筋がかなり緊張しているのを感じました。何回か深い呼吸をしてみました。身震いを感じました。呼吸はなめらかでなく、肺にたっぷり呼吸が入っていなかったのです。横隔膜も硬いようでした。

マットに横たわり、股関節の前の緊張に注目していると、股関節屈筋が硬いせいで骨盤が前傾して腰が引かれ、肋骨の下部が浮き出ていました。意識を呼吸に移してプラナヤマ(3箇所の呼吸)を始めました。ゆっくりと深く周期的な呼吸をしていると、呼気と吸気を通して横隔膜の動きにそって腹部が上下するのを感じました。そのまま胸郭や胸に集中して呼吸を続けました。

呼吸を続けリラックスしていると、両肩が床に向かって沈むのを感じ始めました。腰もリラックスし。骨盤はニュートラルの位置に動き、股関節前部の緊張も減り始めました。プラナヤマを続けているとどんどんこの効果は深まっていきました。

その後、立ち上がってみると横たわる前に感じていた緊張は明らかに減りました。プラナヤマを実験してみて、その横隔膜と腰筋の関係に与える効果と、腰筋を弛緩させるのに使えるということを発見しました。

呼吸は横隔膜を弛緩させ、そして腰筋も弛緩させられるのです。すごい!

私の中のヨギが呼吸と筋肉の緊張の間の関係を発見したのです。私の中のマッサージ・セラピストもそれに賛成し、腰筋を完全に伸展させてその元々の長さの記憶をリセットするには、ただ横たわって呼吸するよりアサナを組み合わせた方が効果的ではないかと提案しました。腰筋を伸ばすのにいいアサナは、橋のポーズ、戦士のポーズ1、ローランジなどです。

体内の筋肉は呼吸と繋がっていて、そしてお互いに調和していることを理解できたのです。




(出典)https://www.yogitimes.com/article/diaphragm-breath-psoas-pranayama-yoga-practice?

2018年11月10日土曜日

眠りに落ちずにヨガ・ニードラを練習する方法 
How to Practice Yoga Nidra Without Falling Asleep

ヨガニードラとは「ヨガの眠り」と言われ、深い瞑想に入る方法のひとつです。
横たわって行いとてもリラックスするので、寝てしまうこともよくあります。
ヨガクラスの最後のシャヴァサナでも寝てしまう方が時々いらっしゃいますね。
今回はどうすれば眠ってしまわないでいられるか、についての記事です。
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ヨガ・ニードラは、身体と心のリラクゼーションの「最高の詰め合わせ」です。長年の思考の癖を解き、肯定的な思考のプロセスを促す ー 静かで受容性のある精神へのツールとなります。ヨガ・ニードラの効果を十分に受け取るためには、練習の間目覚めていてそこにいることが必要です。ヨガ・ニードラではすぐに眠りに落ちてしまいがちです。仰向けで目を閉じ、プロップスに身体を預け、深いリラクゼーションへと導く心を鎮める声を聞くのですから。では、「どうすれば眠りに落ちずにヨガ・ニードラを練習することができるのでしょうか?」


この記事では、眠りに落ちずにヨガ・ニードラを練習するために眠りと距離を置く様々なツールを紹介しましょう。いつもあちこち気が散ってしまうこのテクノロジーに縛られた世界では、睡眠不足な人が多いと指摘することが重要です。静かで理想的な状況では、身体は力が抜けて眠りへと誘われる機会を受け入れるでしょう。リラックスするには、まず「眠りの銀行口座」に十分な預金をおいておかなければなりません。身体が休むのに慣れていれば、ヨガ・ニードラの間目覚めたままでいられるようになります。このように、ヨガ・ニードラの時にいつも眠ってしまうということは、睡眠がもっと必要だということなのです。睡眠の貯金が満たされている時にだけ、眠らずにヨガ・ニードラの練習に集中できるのです。つまり、あなたが眠ることができずヨガ・ニードラがよりよい睡眠習慣に繋がると感じたとしたら、どうぞこの練習を睡眠サポートとして行い続けてください。



練習を短くする


ヨガ・ニードラでは、練習の初めに「私は目覚めていて気づいている」というような確認をしながら起きた状態にいるよう促されるでしょう。寝そうになったら、その言葉を思い出して眠気を遠ざけます。そうでなければ、特に練習が20分を越えると目覚めと眠りの間の状態に漂うことになるでしょう。ですから、ヨガ・ニードラは5-10分間の練習で始めるとよいのです。ヨガ・ニードラのガイドに沿ってそれくらいの時間、深いリラックス状態にいられるようになれば、より長い練習に移り、徐々に40分以上へと延ばしましょう。



しばらくは同じ練習を続ける


ヨガ・ニードラの録音は多く存在します。時間、先生の声、内容(関係のある言葉のあるもの)を検討して選びましょう。慣れた言葉があればさらにリラックスでき、よく知り信用できる内への旅をさせてくれます。自分にあったものが見つかったら、同じヨガ・ニードラを何度も行いましょう。このように、時間をかけて完全に快適になっていくのです。

新しいヨガ・ニードラを始める際、最もよくあるのは意識があったりなかったり、つまり覚えていたり覚えていなかったりということです。私たちはこの練習を無意識に受け取るのだと言われていますが、それでもその中で何に集中しているのかを知ること(例えば重さ軽さの感覚、森に入ったり岩に砕ける波を見ているというようなイメージ)は有益なことです。私がヨガ・ニードラの後に行うもののひとつは、覚えていることを書き留めて思い出すことです。それにはいつも私が気をつけていること、つまり体を観察して覚えていること、経験の中で気づいたこと(例えば体の中心を感じるようにすると汗をかくとか)、練習の始めにやろうと思ったこと、その他大切に感じることなどです。



身体的な合図


目覚めておくための体の合図は、クラスの途中で夢の世界に入り込んでいびきをかくことを防いでくれます。以下を試してみましょう。シャヴァサナで両腕を体の脇に置いて横たわり、指先が空に向くよう肩肘を曲げます。上腕と肩は床に置いておき、前腕と手だけをあげておきます。眠りそうになれば、手が降りてきてあなたを起こしてくれるでしょう。

体の合図と同じくタイマーをセットしておくのも良い方法でしょう。(他の人がいると迷惑なので一人のときがよいでしょう)タイマーの音はかすかに聞こえる程度に下げておき、ベルやチャイム、ゴングなどの音にセットしておきましょう。ヨガ・ニードラの間は感覚が鋭くなっているので、普段は普通のボリュームに感じていても瞑想に入っているときは耳障りでびっくりするかもしれません。びっくりしたくはないでしょう。ヨガ・ニードラのクラスでライブのドラム音にセットされていたことがあります。理論的にはクールでしょうが、私の経験上気持ちの良いものではありません。おそらく眠りそうになっていたのでしょうが、突然とても大きなドンパンの音に起こされたのです。私は飛び起きて、心臓はどきどきして完全に警戒状態でした。身体中がショック・モードになりました。この経験を教訓として、タイマーの音は小さくあるいはバイブだけにして練習の間そこにいるかどうかを自分に問うための優しい合図になるようにしています。タイマーは5分おきに鳴るようセットしてもいいですし、一回だけでも構いません。(短時間のヨガ・ニードラなら一回だけの方がよいでしょう)



体のポジションを変える


伝統的にヨガ・ニードラはシャヴァサナで床に仰向けで横たわって行います。しかし、眠るのを防ぐには、練習する姿勢を変えてもいいでしょう。ひとつは横向けに横たわることです。右を下にするとヨガ・ニードラを促す静かで穏やかな感覚を感じると言われています。これはおそらく、右を下にすると左の鼻から呼吸が多く通るようになり、それが鎮静する受動的なエネルギーであるイダ・ナディが開いて流れ続けるのを促すからでしょう。しかし、どちらでもあなたが快適と感じる方を選べばよいでしょう。実際、長時間のヨガ・ニードラでは、妊婦は(下半身から心臓に血液を戻す)下大静脈が圧迫されないよう左下に横たわることを勧められています。

横を向いて寝るときには補助具を使うことを勧めます。表面を柔らかくするために体とマットの間にブランケットを置いたり、寛骨の下にブランケットを置いたり、快適に落ち着くために背中側にボルスターを置く(背中は床に着いていないので)、腿と脛の間に折り畳んだブランケットを入れる、足の下にブロックを置く、あるいは横向きのシャヴァサナをサポートするために頭や腕の下にブランケットを置くなどです。

座位のヨガ・ニードラも可能です。この場合は、椅子に座って両足をしっかり床に着地させるか、床に快適に着かなければブロックの上に両足を乗せましょう。両手は両膝の上に休ませ、背骨は長くします。できるだけ体の力を抜きながら背骨が伸びたままにできるよう、膝の下に何らかの補助具を使いましょう。



エネルギーのある時間を選ぶ


エネルギーがたっぷりある時間にヨガ・ニードラを練習しましょう。例えばそれが朝だとしたら、少し早起きをして朝の練習のために余裕を作りましょう。そうすれば、練習の間に眠りたくならなくなります。

自分自身が一番自分を厳しく批判をします。ヨガ・ニードラで寝てしまうことも、目覚めているように努力することも悪いことではありません。ずっと起きたままでいられなかったことや、「完璧」でいられなかったこと、一度のセッションで大きな変化が感じられないことで自分自身を評価するのではなく、自分自身、そして自分の癖や傾向を知るよう練習していれば、より早くもっと先へ進むことができるでしょう。

ここにあげたコツがあなたのヨガ・ニードラの旅で有効でありますように、そして練習が多くをもたらしますように。シュリ・K・パタビ・ジョイスの言葉を捧げます「練習すれば全ては叶えられる」






(出典)https://yogainternational.com/article/view/how-to-practice-yoga-nidra-without-falling-asleep?