2017年11月17日金曜日

首・肩の痛みのための3ポーズ  
3 Poses for Neck and Shoulder Pain

このネットサーフィン時代に首と肩の痛みが蔓延する中、通常のヨガの練習では治らないこともあります。今回は、痛みを起こさないよう簡単なハタヨガのポーズを紹介しましょう。





私のヨガの生徒たちに多い悩みは、肩甲骨と上背、首周りの慢性的な痛みです。こういう痛みは、コンピューターをタイプする、料理する、子供を抱く、重いものを持つ、皿洗いをするなど両腕を身体の前にした姿勢が多い人たちを悩ませます。つまり、ほとんどの人ということですね。こうした行動は、特に腕、肩、上背に負担をかけるので、どんなにヨガを一生懸命している生徒であってもこんなにも腰痛が多いのは驚くことではありません。

上背の痛みは、通常、前かがみの背骨や丸まった肩が原因です。前かがみの姿勢では肩甲骨が背骨から横方向へ離れていき、周りの筋肉を慢性的に伸長しすぎて弱めてしまいます。結果的に、この長期間の緊張から守るためにこうした筋肉が硬くなるのです。これらの筋肉が疲労すると、弱った繊維質の筋肉は痙攣し、肩甲骨の端や首の横側に熱くしつこい痛みが起こります。

通常の肩のストレッチは、上背の痛みを少ししか和らげないうえ、症状を悪くすることさえあり得ます。その根本にある原因ではなく痛みだけに注目してストレッチすることが多いからです。逆説的に、前かがみの原因は胸の上部の肩の辺り深く、つまり身体の前にあります。胸の上の筋肉が硬くなると肩を前に引っ張り、上腕が内側に回転します。こうした筋肉の緊張を解くことで、上背の慢性痛の主な原因を取り消すことができるのです。


ヨガの練習における課題


胸の上部が緊張すると、基本的なアサナをとるのが困難になったり、時に悪影響を及ぼすこともあります。緊張した筋肉が肩を前に引っ張って上腕骨が内側に回転し、多くのポーズで肩関節にストレスを与えます。例えば、戦士のポーズIIなどのポーズで両腕をサイドに伸ばす時に肩が丸まっていると、骨が肩廻旋筋腱板を締め付け、肩関節の深部が傷つく可能性があります。さらに、肩が丸まると上背も丸まり、肩甲骨が「外に広がって」上背の筋肉を弱めます。

筋肉の硬さはまた、戦士のポーズIや下向きの犬のポーズのように腕が頭上にくるポーズでも現れてきます。戦士のポーズIIで問題となる同じ硬さのせいで、こうしたポーズでも頭上に腕を完全に伸ばしたり、胸を開くことが難しくなります。戦士のポーズIでは、上腕骨が内に回転して両肘が外に曲がり、ここでも方のソケットで肩関節の骨が廻旋筋腱板を締め付けることになります。



下向きの犬のポーズでも同じことがいえます。このポーズで腕を伸ばすのは一般的には簡単ですが、上腕骨はなお耳に向かって内向きに回転しがちです。荷重を支えるポーズの場合、(多くの生徒がするように)胸を床に向かって押した時に、この内回転が最も弱い箇所で両肩にストレスを与えることになってしまいさらに危険なのです。

最後に、サルバンガーサナ(肩立ちのポーズ)など上腕を身体の後ろに伸ばす際、肩関節の前の硬さが両肩を強く内側に回転させ、肘が外側に向かってスライドしていきます。このミスアライメントが、肩に負担をかけ胸が落ち込み、頚椎に危険な荷重がかかります。




問題の根本原因


これらのポーズの共通点は何でしょう?どのケーズも、上腕が内に回転して肩が前に下がり、同時に肩甲骨も下がります。この問題の原因は、腕の内側から脇を通って胸につながる三つの筋肉の硬さにあります。

上腕の内側に走る二つの筋肉は、(二頭筋に沿って)肘を曲げる上腕筋、上腕を体に近づける内転をする烏口腕筋です。三つ目は小胸筋で、烏口突起から上胸の肋骨に繋がっており親指のように肩甲骨を目に伸展させます。この筋肉の役割は、肩を前下へひくことです。何かを動かしたり操作しようと前に伸ばす時(頻繁に行う動きです)、小胸筋、烏口腕筋、上腕筋全てが収縮します。

この三つの中で姿勢の問題の原因は、最も小胸筋にあります。比較的小さな筋肉ですが、烏口突起に繋がっているため肩への作用はとても大きいものです。何かに手を伸ばす時は、小胸筋の収縮が肩を前にひき、それで肩甲骨が背骨から離れていき上背が丸くなります。小胸筋の慢性的な緊張は、そのために肩の前かがみを助長し、腕の内側に走る筋肉の緊張が腕を内側に回転させて問題をもっと悪化させるのです。

痛みを起こす原因の筋肉は身体の前になるのですが、痛み自体は背中上部に感じます。肩が丸くなることで常に背骨か遠ざかるよう引っ張られている肩甲骨のミスアライメントによるものなのです。この引っ張りが、肩甲骨の端に沿って痛い痙攣を起こします。最も影響のある筋肉は以下の通りです。

  • 肩甲骨と背骨を繋ぐ菱形筋。小胸筋の引っ張りに対抗して肩甲骨を元に戻そうとすることで特に菱形筋上部には負荷がかかります。
  • 肩甲骨の上端から頚椎に伸びる肩甲挙筋。この筋肉は、肩甲骨を持ち上げ、肩が前に下がる時の肩の引っ張りによって負荷がかかります。

菱形筋の緊張によって肩甲骨の背骨に最も近い端に沿って慢性痛が起こり、肩甲挙筋の緊張によって首の横の痛みが起こり頭が回しにくくなります。例えば、もし右肩が前に丸まっていると、首の右側の肩甲挙筋の緊張で頭を右に回すのが難しくなります。この痛みはまた、肩甲骨の内端から下方へと感じることもあります。

こうした背中上部の筋肉に焦点を当てた巧みな運動は痛みを軽減はしますが、小胸筋にある胸の前の緊張という原因を取り除くことはありません。上背痛があるのなら、鎖骨の真下、特に第3、4肋骨の間をマッサージしてみてください。おそらくとても柔らかいはずです。(これらにある神経リンクの感覚である肩甲骨の下の関連痛に驚くかもしれません)上背をマッサージするのと同じように、胸上部の筋肉をマッサージすることが重要です。胸筋の柔らかさは、集中的なストレッチをして慢性の筋肉緊張を取り除くまで痛みが続くということを意味するのです。


正しく胸をストレッチ・開く方法


ハタヨガのポーズは、胸をストレッチし開くパワフルな方法です。しかし、これらのポーズで正しく問題に対処するために、いくつかの細かい点に注意する必要があります。例えば、よくある胸の上部のストレッチの一つは、多くの場合間違って行われることが多いです。このストレッチでは、肩の前をストレッチするために身体の後ろで両手を強く握り、両腕を背中から離して引きます。しかし、注意深く行わないと、ストレッチしようとしている筋肉そのものが両腕のミスアライメントの原因となり、肩にさらなるストレスをかけかねません。



このストレッチを正しく行うために、両肘を曲げて身体の後ろで指を組み、手のひらは離しておきます。肘を曲げたまま肩をまっすぐ持ち上げます。それから肩を後ろに引き、上腕同士が平行になるように両肘を引き寄せましょう。柔軟な人は、腕をまっすぐにして肘を過度に伸ばしたくなるかもしれませんが、ストレッチの効果が減少するのでこれは我慢すべきです。肩を正しくまっすぐにし、肘を曲げて上腕を平行にすると、上腕が外旋し、胸の上部と肩関節の前の間の空間を開きます。さらに、腕の骨が肩関節を支え、回旋筋腱板を守ります。

ストレッチを増やすには、胸を持ち上げながら両手を背中から遠ざけていきます。最後に、肩が内側そして下向きに回転しなければ、両腕を伸ばしましょう。腕をあまりにも早く伸ばしすぎる人が多いので、肘は少し曲げたままにしておいた方が良いでしょう。


座位のストレッチ


プルヴォッターサな(上向きのプランク)は、上腕筋(腕の内側の筋肉)と胸をストレッチするポーズです。始めに、膝を曲げて床の座り、両足は身体の前で快適な距離におきます。両手を30〜40cm後ろにおき、腰よりは広く(理想的には)指は前に向けます。(この位置で手首に痛みを感じるなら、手首の下に折り畳んだタオルなどのサポートを置くか、手を外向けにおきましょう。)少し肘を曲げ、息を吐いて胸を下方に緩め、頭を下げます。息を吸いながら両肩を後ろに引き、両肘は曲げ上腕は平行のままにしておきましょう。胸の上部を持ち上げて開き、鎖骨の少し下にストレッチを感じましょう。お尻は床につけたままにします。



次に、胸と肩関節の間の空間を広げたまま、息を吸う度に胸を持ち上げ腕を伸ばします。人差し指の付け根から下方に押しながら腕を伸ばしていくと、二頭筋と前腕の内側に沿ってストレッチを感じるはずです。




腰を持ち上げてポーズを深めましょう。頭は最初は後ろにせず、膝を見るように持ち上げておきます。胸を引き上げ続けましょう。最後に頭頂に向かって長く伸ばし頭を後ろにします。






胸を下げて首を過度に伸ばした形で頭を後ろに下ろさないようにしましょう。腕が内に入るとき、肩の内側に鋭い引かれた感覚を感じるとき、また胸が落ち込むときは、腰を持ち上げないでおきましょう。

完全なポーズに入ったら、身体の前で両脚をまっすぐに伸ばします。両踵を手の方向にアイソメトリック(脚の長さを変えずに)で引き、ハムストリングスを活性化させます。


立位のストレッチ


このストレッチは、硬くなった腕、肩、胸に深いレベルで効きます。両足を平行に快適に開いて壁際に立ちます。一方の腕を完全に伸ばし、手の指先を肩の高さで壁におきましょう。もう一方の手は腰に置いておきます。壁には指先だけが着くように指を立てながら、親指が(人差し指より)上に向くように、腕を少し外に回します。肩を手の高さに保ちながら、呼吸とともに胸を持ち上げて開き、鎖骨を後ろに回しましょう。




次に、ウェストからツイストして上半身だけを回し、壁が自分から離れて行くかのように腕から指先にかけて伸ばします。このストレッチでは、胸と脇の下から、腕の内側、親指にかけての全てが伸ばされます。このラインに沿ってストレッチを感じるでしょう。ほとんどの筋肉ストレッチとは異なり、深い筋膜のストレッチです。チクチクするかもしれませんが、これは硬くなった筋膜組織が長くなっているからです。呼吸しましょう。鋭く集中した痛みでなければ、このチクチクは普通で心配はありません。このストレッチで、腕と肩の深いレベルでの緊張を解き、伸ばしている部分の血流を促します。



より効果的に行うために


肩の動きはほとんど全てのハタヨガ・ポーズの基礎です。慢性的に短くなった腕の内側や胸の筋肉を伸ばすことは、肩のアライメントを正し、上背部の疲労や痛みのある痙攣を解消します。肩関節を正しく動かせば、その可動域は最大になります。胸が広く開いたように感じ、肩甲骨の下端が安定し背中が快適になります。

背中に下ろした腕で胸を開くポーズ、上向きのプランクポーズ、壁際の立位のストレッチ、これら三つの簡単なストレッチに慣れて来たら、少し自分の体をチェックしてみましょう。肩甲骨の間の筋肉と背骨が広く、軽く引き締まった感覚があるでしょう。少し外向きに回転した両腕は体の横に、胸の上部が広がった感覚を保ちます。頭は左右にスムーズに動き、両腕を頭の上や横に伸ばしても自由に動かせることでしょう。例えば、戦士のポーズIで腕を頭上に伸ばした時、胸が開くとともに肩甲骨の内側が下方に解かれるのを感じるでしょう。首の付け根の筋肉には何の詰まりもないはずです。これらは全て良くなった兆候で、上背部の慢性痛を解消し、もっと実りのあるアサナの練習のためのスペースが作られてきたサインなのです。






(出典)https://yogainternational.com/article/view/3-poses-for-neck-and-shoulder-pain


2017年11月15日水曜日

慢性痛のためのヨガニードラ
Yoga Nidra for Chronic Pain


ヨガニードラ(「気づきの眠り」や「醒めた眠り」とも言われます)の言葉を聞くと目を輝かせる人が多いですね。横たわるのが好きで、それは気持ちの良い長い昼寝をする導かれたリラクゼーションをイメージするからかもしれません。しかし、心と体が休んでいるとしても、ヨガニードラは意識を集中をするものであり、寝ているのとは全く違います。

またこの練習には、心と体そして気づきに影響する癒しと変化の力があります。これを考慮し慢性痛に対処したいという多くの人のため「慢性痛のヨガニードラ」を作りました。

ヨガニードラは、深い安らぎの感覚を引き起こす目的で、呼吸への気づきと心像の導入、そして体を感じることを組み合わせていきます。また、意志表示の為にも行うことができます。その頂点では、ヨガニードラは純粋な意識として知られる気づきの状態に導いてくれます。ヨガニードラの目的が何であれ、新鮮で若返ったような感覚が得られます。


準備


ヨガニードラは、仰向けに横たわり安定を得る練習ですが、その前に優しい動きをすることが勧められます。体と呼吸、プラナ(生命エネルギー)への気づきを得られる短いアサナが適しています。慢性痛を持っている場合は、これらの動きがあなたにとって良いものであるか、ヨガニードラが適しているかを医師に相談してください。

以下の練習は、パラヨガ創設者のロッド・シュトライカーに教わったパラヨガニードラにヒントを得たものです。約15分間です。

ヨガニードラ 基本の5ステップ

  1. 体の感覚や感情に意識を向け自分の内面へと向かっていきます。
  2. 体の安定を筋肉を使って得る状態から、地面に完全に支えられている感覚へと移っていきます。感じている体の場所を観察し、意識的に緊張を解きます。
  3. 呼吸を調整したり強制することをやめます。その代わりに、体が自然に呼吸しているのに注目し、呼気と吸気のサイクルをただ観察します。
  4. この意識の観察の中で、呼吸への気づきだけでなく、思考や感情をコントロールすること、執着することをやめます。
  5. 自然な呼吸を続けます。お腹は柔らかく、胸は安定しており、吸気から呼気へ、呼気から吸気へ滑らかに移行します。
これら重要なステップはヨガニードラの練習の基本で、この練習の間ずっと続けましょう。


慢性痛のためのヨガニードラ


両足を骨盤より少し広めに開いて仰向けに横たわって始めます。小さな枕か薄く重ねたブランケットを頭の下に敷き、額が顎のラインよりほんの少しだけ高くなるようにしましょう。畳んだブランケットかボルスターを両膝の下に置いても良いでしょう。

まず、「今」に立ち戻ります。「ここ」と「今」に集中し、聞こえてくる音に注意を向けます。それから自分の身体を感じ、肌に触れる空気の感触、着ているものの感覚を感じましょう。次は外の世界から自分の内側に集中して、そこにある感覚を感じます。身体の中に何を見つけたでしょうか?

次に、地面に完全に身体を預けていきます。身体がリラックスして楽になります。自分で支えているのではなく、地面によって支えられています。緊張がないか確認し、もし少しでもあればその緊張を溶かすように解きましょう。その緊張が自然にその力を緩めるのに任せましょう。

コントロールしようとしないで呼吸に注目します。呼吸を調節する必要は全くなく、ただ自然に任せます。リラックスして何かをしようとはせず、呼吸と身体の本質的なつながりを感じます。あなたが呼吸をしているのではありません、身体が呼吸しているのを感じているのです。

身体全体を感じていきます。感覚、エネルギーのレベル、心の質。これが意識を感じることです。身体と心の変動を観察することで得られる気づきの状態です。

次は、あなたの慢性痛をまるで形を持っているかのようにイメージしていきます。痛みは人によって様々です。それはとても現実的で硬いものかもしれませんし、もっと空虚で真空でブラックホールのような、深みのような形のないものかもしれません。このイメージが捉えられたら、それに反応したり関連付けたりせずに気づきの中に取り込んでいきます。

そして、その痛みの究極の解消法をイメージしましょう。身体の痛みのイメージを根絶することができる癒しのイメージを呼び起こします。もし痛みが強いイメージでない場合は、おそらく癒しのイメージも何もない場所から作られてくるでしょう。このイメージの純粋な癒しの力を意識の気づきの中に取り込み、痛みのイメージのあらゆる痕跡をも取り除かせます。

次は、平穏が欠けていることを考えます。「病」があなたの精神的な(感情的な)体に存在する。この感覚はどうでしょう?どう見えますか?この病を身体はどのように感じていますか?このイメージに反応せず関連付けず細部に気づいていきましょう。

今度は、このイメージと感覚への解消法を用意します。身体の痛みのために作ったのとは違うものです。癒しをイメージしそれに関する感覚に注目します。この癒しのイメージを精神的な感覚よりもどんどん強くしていき、何度も何度も病が取り除かれていくのを視覚化します。気づきを持ってこの癒しのイメージに持続性と強さを与えていくのです。

そのイメージに呼吸を入れ、心と身体全ての層に染み込ませていきます。癒しのプロセスの中に気づきを持ち、成功も失敗もなく、正しいことも間違ったこともないと考え、ただあなたが作り出した癒しのイメージだけを想い続けます。

少しずつ身体に戻っていきましょう。数回深呼吸をして、指、足のつま先、両手両足を動かします。身体が軽くなってくるのを感じましょう。目覚めの状態に戻りながら、常にあなたの中にある痛みへの解消法の気づきの中にいるようにします。

それが身体であっても、精神的であっても、感情であっても、いつもあなたの痛みのためにその癒しのイメージがそこにあることに気づきましょう。

ゆっくりと快適な坐法へと起き上がります。日々の生活に戻る前に、あなたの経験をまとめ、じっくり観察したり座ったりするため、瞑想したり日記を書いたりしても良いでしょう。

ヨガニードラは広範な気づきの状態へと誘ってくれるパワフルな練習です。時間が経つに連れ、この特別な練習で平穏な感覚を取り戻し、おそらくは慢性痛を和らげてくれることを願います。

あなたに癒しを健康を。ナマステ。






2017年11月9日木曜日

足底筋膜炎のためのヨガ vol.2  
Yoga for Planter Fasciitis

足底筋膜炎を解消し予防するポース


足底筋膜炎の痛みを引き起こす筋膜の緊張を解消するため、リーフはハムストリングス、ふくらはぎ、足首、足の一連のストレッチを勧めています。床や壁に足をつけてポーズを行うことで、前述のアライメントを練習に取り入れるのが容易になります。足が床についていないポーズでは、自然な足というのは捉えにくいのですが、足の片サイドだけが戻ってこないよう両足を壁や天井に押すイメージをしましょう。

リーフはこのようにアドバイスしています。「それから注意して、ゆっくり動く。裂傷を起こしたくないでしょう。こうしたポーズの最中はストレッチの感覚だけで痛みは感じないはず」

足底筋膜炎のためのふくらはぎのストレッチは、断続的であれ長く保持してであれ効果的だと知られています。下記の能動的ストレッチのうち好きな方でやりましょう。それぞれ3分間やってもいいですし、1セットごとに数回深呼吸をしながら20秒を5セットでも構いません。

全てのポーズを毎日一度行います。さらに、一番効果的だと感じる数ポーズを1日を通して行いましょう。

壁やヨガブロック、ヨガストラップかタオル、サンドバッグが必要となります。



壁際のランナー・ストレッチ


このストレッチは、腓腹筋とアキレス腱のためです。ステップ4の後ろの膝を曲げるのは、ヒラメ筋へのストレッチを効かせるためです。

1. 壁から30cmほど離れて立ち、両手をお腹の高さで壁につきます。

2. 左足を30〜60cm後ろに下げます。両足のつま先は、前の壁の方に向けましょう。

3. 背骨を長く伸ばし(例:背中を丸めないで股関節から胴体を曲げる)後ろ踵を地面につけたまま、両肘を曲げて左ふくらはぎにストレッチを感じるまで斜め前に寄りかかっていきます。(ストレッチを感じなければ、後ろ足をもっと下げてみましょう。)そこで数呼吸します。


4. 次に、左踵を下ろし(またはできるだけ地面に近づけ)左足の指の付け根と直線上に揃えたまま、後ろの左膝を曲げます。

5. 後ろ足の指の付け根を床に押し付けながら、後ろ踵の方へ伸ばします。そのまま数呼吸しましょう。

ポーズをやめて、もう片方の脚も繰り返しましょう。



ヨガブロックを使ったふくらはぎと測定筋膜の壁際のストレッチ


このポーズは、アキレス腱や腓腹筋、ヒラメ筋にさらに強いストレッチとなります。足の指の伸展が足底筋膜のストレッチにもなるからです。

1. 最も低い状態でブロックを壁際に階段のように置きます。壁に向かってつま先を前に向け、ブロックから2、3cm離れて山のポーズで立ちます。

2. 左足の指の付け根をブロックの端にのせ、踵は床に着けたままにしましょう。左右のつま先はまっすぐ前を向けたままにしておきます。



3. ストレッチを感じなければ、左脚を伸ばしたまま壁に手の指をつけて少し前にもたれましょう。



4. 今度は、左膝を少し曲げ、そこで数呼吸します。

ブロックから足を離し、逆の足で同じことを繰り返します。


テーブルトップからの足のストレッチ
(サンダーボルト/ヴァジュラサナのヴァリエーションへ)


このストレッチは足底筋膜に効きます。

1. マットの上で四つ這いになります。

2. つま先を立て、踵は上にあげましょう。(親指の付け根に腱膜瘤がある場合になりやすいのですが、つま先はマットの縦のラインの方に向けず前の方向に向けるように気をつけます。もし腱膜瘤だったり可動域が狭いためにつま先が前に向けられない場合、このステップはとばしましょう。)


3. 腰をゆっくりと踵の方に下ろしていき、足裏の土踏まずにストレッチを感じるまで続けます。


4. ストレッチを感じなければ、上体を起こして胸の前で合掌しましょう。数呼吸行います。




足裏を壁につけた脚あげ(スプタ・パダングシュターサナ)


このストレッチは、足底筋膜だけでなくアキレス腱から腓腹筋とヒラメ筋、そしてハムストリングスに効きます。ストラップ(あるいはベルとかタオル)と壁を使います。(仰向けで足で壁を蹴ることで、足のニュートラルな位置を保ちながら、足底筋膜とふくらはぎを軽くストレッチすることができます)


1. 両足を壁につけて仰向けに横たわり、踵は床に着けたままつま先をまっすぐ天井方向に向けておきます。

2. 左膝を胸の方向に曲げ、ストラップかタオルを左足の土踏まずの上端のあたりにかけます。右足は壁を蹴り続けましょう。

3. 左足裏を天井に向けてつま先はまっすぐ後ろ方向にしながら、左脚を伸ばします。ストラップを握った腕は曲げてもまっすぐでも構いませんが、肩はマットの方向に力を抜きましょう。

4. 左足で天井に立っているかのように、足の外側と内側を左腰に向かって下方に均等に引き下げます。ここで数呼吸します。


解放して、もう一方もこのストレッチを行います。


スレッド・ニードルから親指を引く

このストレッチは足底筋膜に効きます。「足底筋膜の最長部分は足の親指に繋がっている」とリーフは言います。「脛に向かって親指を引くことで、この組織の帯をストレッチできる」下記では、仰向けのスレッド・ニードルから行なっていますが、椅子にかけて足首をもう一方の脚の膝にかけて行うこともできます。

1. 仰向けに寝たまま両膝を曲げ(左足のストラップは外します)、坐骨から10センチ程度離して両足を」床に置きます。左の足首を右の膝にかけ、足底が自分から離れていくように少し足首を曲げましょう。



2. 両脚を胸に引き込み、右手で左の踵を包むように持ちます。

3. 左手で左足の親指を掴みます。息を吸いながら左膝に向かってつま先を引きましょう。息を吐いて左の親指を踵に向かって動かします。これを数回繰り返します。




解放して、この親指の引っ張りを反対の足も行います。


サンドバッグを使った壁の脚挙げ


この優しいストレッチは、足底筋膜とアキレス腱、ヒラメ筋、腓腹筋に効きます。ハムストリングスにストレッチを感じる人もいるでしょう。壁と1、2個の4.5kgのサンドバッグを使います。(そしてこのサンドバッグを足の上に乗せてくれる人。)

1. 壁にぴったりと片方の腰をつけて座ります。それから、仰向けに横たわって壁に向かって両脚をあげて伸ばします。できれば、壁に快適に腿の裏をつけ、両足を垂直にしましょう。腕を体の脇に置くか、両手をお腹に乗せて置きます。

2. 両足の上全体にサンドバッグを一つ誰かに乗せてもらいます。リラックスして深い呼吸をしながら2、3分そのままの状態にいましょう。



3. 2、3分たってもう少しストレッチしたいと思ったら、もう一つサンドバッグを置いてもらいそのまま数分キープします。




壁に足を置いたシャヴァサナ


1. 両脚が床の上で伸ばせるくらい壁から離れたら、両足を壁にかかとは床に着けます。仰向けで自然に開く程度に両足を開きますが、足裏は壁につけたままにしておきましょう。

2. そのままリ数分リラックスします。





足底筋膜炎に一日中(夜も!)対応する


一日に2、3回、上記のストレッチのうち最も効くものを行いましょう。立っているとき、歩くとき、そして座っているときも両足のニュートラルな位置を保ちましょう。立っている時だけでなく座っている時にも。踵が内か外に落ち込んでいないか気をつけて、座位での回外、回内が無いようにします。もし両足が快適に地面に着かないときは、ブロックや電話帳などを下に置いて、ニュートラルな位置に置けるようにしましょう。

リーフのアドバイスは、「長時間歩いたり立つ場合は、裸足にならないように。特にビーチでは。踏み込む度に足が砂に沈み、回外や回内の傾向を強調することになる」

リーフはまた、土踏まずのサポートが重要だと強調し、古い靴は回内外の角度を強めると指摘しています。「回外や回内が原因で起こっている痛みや症状を治すには、店で売られている土踏まず用のクッションや踵カップを検討するといい。早期の段階では、踵の痛みや足底筋膜の痛みは大抵の場合(特に踵骨の下に痛みがある場合)、柔らかい踵の上げ底やカップで和らぐ。片方の足にだけ痛みがあるとしても、同じ高さを維持するために同じものを着ける方が良い。ふくらはぎが十分に伸び症状が和らいできたら、こうしたサポーターは外すべき」

しかし、こうした中敷でも症状が良くならなければ、医師に相談し足底のテーピングの方法や矯正具の処方をしてもらいましょう。

フットローラーやラクロスボールのようにかなり硬いもので土踏まずで転がすと、足底筋膜の緊張を緩めることができます。痛みには、「水を入れて凍らせた瓶を足の下で転がすといい」とリーフは勧めています。彼はこれを一日に2、3回3〜5分ほどするといいと言います。(デスクで座っている時などに足裏で転がすとやりやすいかもしれませんが、もちろん立ってでもできます。立って行うと感覚が強く感じるので、片手を壁や椅子の背に置いて安定させても良いでしょう。)

足底筋膜炎の痛みは、通常朝に悪化します。そして朝起きて最初の数歩は、踵を床に着けられず足先で歩いている人もいるかもしれません。リーフによれば、これは寝ている時のポジションのせいです。「お腹を下に寝ているとふくらはぎの筋肉が短くなる可能性がある。また、胎児のように丸まったり、窮屈なシーツで仰向きに寝ていても、つま先が下に引っ張られる。このポジションでは、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋)が短くなる。起きた時に、それらがすぐに長くならず、立ち上がると足底筋膜が引っ張られる」

両足をニュートラルな状態でふくらはぎの筋肉を長くしたまま眠るには(理想的には両脚を伸ばしたまま)、足を背屈させる添木やブーツが良いという医師もいます。こうしたブーツや添木が良いとしても、動かしにくく快適とは言えないので患者のウケが悪いことがあります。その代わりにリーフが勧めるのは、つま先を脛の方向に引く「ストラスブルグ・ソックス」という特別なソックスです。

足底筋膜炎が軽く仰向けで寝られる人は、ベッドのフットボードに足裏を着け上記の「壁に足を置いたシャヴァナ」をすると、夜間の短い時間だとしても、症状を軽減することができます。

また、ベッドから出る時には足をマッサージしたり足首を曲げたりすると良いでしょう。「朝のシャワーをしながらランナー・ストレッチをする」のもいいとリーフは付け加えます。「シャワーの温かさが緊張を解いてくれる」

足底筋膜炎に対処するのは時に大変かもしれませんが、(日中も夜間も、ストレッチするときも)足のアライメントの維持に注意を向ければ、もっと地に着いた感覚が得られるでしょうし、ニュートラルで安定した両足の効果は上半身にも伝わっていきます。「長期間にわたる回内、回外の癖は、膝や腰の将来的な怪我につながり、背骨のアライメントにも悪影響を与える」とリーフは説明します。「しかし、両足をニュートラルに戻せば、この運動連鎖に関係した怪我を防ぐことができる」



(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-plantar-fasciitis

2017年11月6日月曜日

足底筋膜炎のためのヨガ   Vol.1 
Yoga for Plantar Fasciitis

今回は足底筋膜炎についてです。
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編集者注記:以下の提案は一般的なヨガの実践者や指導者のためのものです。医療従事者による個人的なアドバイスに代わるものではありません。



足の「土踏まず」に沿った軟組織や筋膜の微小な断裂や痛みのある炎症、足底筋膜炎は稀なものではありません。成人の10人に1人に見られ、特に40台から60台の年齢に現れます。ほとんどの場合は、非侵襲性の治療で一年以内に治癒しますが、稀に注射や外科手術が必要となる場合もあります。

ほとんどの人では、足底筋膜炎は同様に起こります。「大抵の場合、初めは親指側の踵の前あたりが痛み始めるが、治療をしないと土踏まずにまで及ぶこともある」と「腰痛の秘密:女性の腰痛の本当の原因と治療法(The Back Pain Secret: The Real Cause of Women’s Back Pain and How to Treat It)」の著者で理学療法士のビル・リーフは言います。

リーフのクリニックでは、足底筋膜炎は距離を急激に長く走った初心者のランナーに多く、大抵の場合はマラソンのトレーニングが原因です。足底筋膜炎は、伸ばしすぎや使いすぎで起こり、土踏まずのアーチが高すぎたり低すぎたりという構造的な要因、または下記にあるような間違った走り方との組み合わせが原因となります。アスリートによく見られ、特に硬い面に長時間立っている人に多いのです。バレエや長距離走など足に大きな負担を与えるタイプの運動は、この症状を起こすリスクを高めます。他に、妊娠、肥満、また足に合わない靴やあまりに古い靴でもその要因となります。

足底筋膜炎は、足裏の組織だけでなく、ふくらはぎやハムストリングスの硬さ、また足首の背屈(訳注:つま先が脛に近づく曲げ方)角度の減少に関連しています。

ふくらはぎのストレッチ(例:アキレス腱−腓腹筋−ヒラメ筋)が、足底筋膜炎に効果的だと知られています。ふくらはぎが柔軟になれば、大抵は足の痛みが治まります。つまり、多くのヨガのストレッチで足底筋膜炎の患者に直接的な効果を得られ、特に正しい身体の構造に気をつけながら行うと良いでしょう。

腓腹筋(外側頭) -           - 腓腹筋(内側頭)
ヒラメ筋-                          
                             -アキレス腱
アキレス腱−腓腹筋−ヒラメ筋(左脚)


しかし、まずは足底筋膜炎の人がヨガクラスでしてはいけないことを見ていきましょう。


ヨガでしてはいけないこと


足裏の組織の悪化は、正しくないアライメントの結果であることもあります。主に、足と足首がそのニュートラルなポジションから繰り返し逸脱することによるもので、大抵の場合は膝が正しいとは言えない位置にあることが多いです。リーフによれば「ヨガはこうした最適以下のパターンを正すことも強めることもあり得」ます。

ニュートラルな足とは、かかとの骨(踵骨)が内側でも外側でもなく垂直であるものです。足がこのポジションにあるときは、足の内外の踵だけでなく、内外の指の付け根に健康的に体重負荷がかかります。足はニュートラルの位置から二方向に逸れます。足首同士がお互いに内側に傾斜し、内側のアーチが床に近づきます(回内)。あるいは、足首同士が離れ、内側のアーチが大きくなります(回外)。


回内(右足)   ニュートラル(右足)   回外(右足)


どちらの動きもそれ自体が「悪い」わけではなく(実際のところ、私たちが歩く度に起こっています)、どちらも動きも多すぎる時に問題となり得るのです。リーフが説明するように、「歩く際に足が、あまりに強く、またはあまりに長いあいだ回内していると体重が親指側にかかりアーチが壊れ、踵から土踏まずまでの足底筋膜が伸展しすぎて、僅かに裂け」ます。

歩くときや走るときに回外しすぎていることも問題を引き起こします。その場合、踵が十分に内に回らず外に回ってしまうこともあります。「この傾向は、ハイ・アーチやアキレス腱が硬い人によく見られる。歩くときに回外しすぎていると足が一歩一歩の衝撃を十分に吸収できなくなり、それが足底筋膜炎を悪化させることがある」とリーフは言います。

このどちらの場合も生理学的な影響があります。過度の回内では、腿や膝は内側に倒れており足を揃えたときに親指側に向いているでしょう。過度の回外では、腿や膝は外側に向かってたわみ小指側を向いています。

足をニュートラルの位置に置くことは膝の位置を整えることにつながり、下記のように、膝の位置を整えると体重を効果的に支えるニュートラルな足を築くことが容易になります。例えば、両膝が外に向いていると母趾球を床につけることが困難になることがわかると思います。

足底筋膜炎の生徒が、足の過度な回内や回外して両膝の位置を整えていないでヨガをしていると、症状に関連した原因を作っているパターンを続けることになってしまいます。練習後に足が悪化しているかもしれません。しかし、そうした生徒が下記に詳しく書いてあるように足や膝のニュートラルなアライメントを保っていれば、練習後の足は回復している可能性があります。


両足、両膝の位置を整える


以下のヒントは、通常のヨガポーズでの足や膝のポジショニングをよりよくするのに役立つでしょう。マットの前の方で立位を取りこの改善方法を練習しましょう。理想的には鏡の前が良いでしょう。

タダーサナ (山のポーズ)

両足を10cmほど離して中指を正面に向け、足の外側をマットの端と並行にします。



足首が内側に倒れて、アーチがマットの方に沈んでいませんか?その場合は「回内」で、踵の内側で立っています。あるいは、足首が外側に倒れていて、アーチが持ち上がり親指の付け根がマットから(下の写真のように)離れていませんか?その場合は「回外」で踵の外側で立っています。(ヨガの先生など誰かに後ろに座って踵を見てもらうと良いでしょう)



どちらの場合も踵を持ち上げ、踵の「中心」でマットに立てるよう調整しましょう。



足の四隅で下に押します(足を根付かせることを概念化するのにいくつかの方法がありますが、ここでは「四隅」を使い内外の指の付け根と踵の内外を根付かせることを練習しましょう)。回内気味であれば、踵の外側と小指の付け根を根付かせることが大事です。回外気味なら(アーチが持ち上がって親指の付け根がマットから浮くなど)、踵の内側と親指の付け根を根付かせることが重要です。かなり難しいでしょうが、四隅を通して根付かせたら体重をそれらの四隅に送っていきましょう。




そのまま深い呼吸を数回行い、両足と両足首がニュートラルの位置にある感覚を覚えましょう。






ウトカタサナ(椅子のポーズ)



タダーサナから、両手を腰に置きます。息を吸って両膝を曲げ、自分の癖を観察しましょう。

両膝が内側に向き足の親指の方向に向いているたり(おそらく過度の回内)、それとも外側と小指側に向いて(過度の回外でしょう)いませんか?両膝を両足の中心線の方向に向け、足の人差し指か中指方向に調整しましょう。



両足を床に押し付けて息を吐きながら両膝を伸ばし、その間も人差し指か中指側に向け続けます。

この動きを何度か繰り返します。






どんなヨガポーズでも、また毎日の生活の中でも、このニュートラルな足や膝の練習をすることで足底筋膜炎の症状は軽くなり始めるでしょう。膝を健康的に調整することで、足底筋膜炎からくるハムストリングスの固さも解消するでしょう。
足底筋膜炎の症状にもっと直接的に対処したいときは、上記の練習で行った足と膝のアライメントを保ちながら次のポーズを試して見ましょう。



次回に続きます。

(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-plantar-fasciit

2017年11月1日水曜日

ミントの知られざるその効果 
Not so Known Health Benefits of Mint Herb




ミントは、感覚を刺激し頭部の開口部の詰まりを取り除くアーユルヴェーダのハーブです。メントールの香りが高く、多くの化学物質やビタミン、ミネラルが豊富です。この草には、抗菌性と解熱作用があります。

ミントは、頭痛や鼻炎、喉の痛みを伴う咳、疝痛や嘔吐などの治療に使われます。ミントは血液を綺麗にしてくれます。また、ほとんどの医薬品において強心薬としても使われます。ミントの持つ抗菌、殺菌作用は、歯茎の腫れや口腔内腫瘍、歯痛などの口腔感染の治療に効果的です。


ミントの驚くべき健康への効果

  • 胃痛や胸痛に効きます。ミントの葉のお茶は胃痛を治したり眠りにつきやすくします
  • 歯を白くします。ミントの葉大さじ6をコップ2杯の水で15分煮出します。これを2つに分け、3ー4時間空けて飲みます。歯痛にとてもよく効きます。
  • 潰したミントは虫刺されの薬としても使えます。
  • ミントの葉のフレッシュで強い香りは脳の機能を刺激し、吐き気を抑えます。
  • 頭痛には、額やこめかみにミントの葉を砕いたものを塗ります 
  • には、砕いたミントの葉大さじ6をコップ2杯の水で15分煮出した後冷まします。3つに分けて1日のうちに3回飲みます。
  • フレッシュなミントの葉を弱火で温めます。温かいうちに叩いて痛みのある関節や筋肉に塗ります。
  • マウスウォッシュとしては、大さじ2杯の砕いたミントの葉をグラス一杯のお湯に30分浸けた後漉して使います。
  • ミントは抗酸化物質が豊富なのでお腹に良いです。メントールが消化に必要な酵素を助けます。
  • ミントのエキスは傷ついた箇所を冷やす効果があり、麻痺させる効果があるので痛みを和らげます。
  • ミントのエキスの蒸気を吸い込むと、神経を鎮め体全体がリラックスします。
  • ミントの抗炎症、抗菌作用はニキビに良い薬となります。ミントの強い抗酸化作用が自然な血色を取り戻し、乾燥してくすんだ肌を潤します。
  • ミントは、肌の炎症、シミ、吹き出物から守ってくれます。また、肌の乾燥やくすみを素早く取り除きます。乾燥がなくなれば毛穴が開き皮膚が呼吸し始めます。
  • 口臭予防や口内殺菌には、ミントの葉を定期的に噛むと良いでしょう。
  • ミントには多くの栄養素が含まれているため、身体の免疫系を向上させます。
  • アロマセラピーでは、ミントのエキスはストレス解消や精神的に活性化させるために使われます。
  • ミントの香りを嗅ぐと体がリラックスして心が落ち着きます。
  • ミントは脳のセロトニン分泌をやや促し、ストレスや鬱の解消に役立ちます。
  • ミントは、妊娠中のつわりやめまいに大変効果的です。数枚のミントの葉を噛んだり、数枚の砕いた葉を嗅ぐと良いでしょう。

2017年10月24日火曜日

蓮華座:病気をやっつけるのか膝をやっつけるのか? 
Lotus Pose: Destroyer of Disease, or Destroyer of Knees?

陰ヨガのトレーニングの際、人の骨格とできるポーズの範囲を教わったことがあります。私はもう何年もヨガを練習してきて教えてもいますが、実は未だに蓮華座は苦手ですし脚を左右に開くことも苦手です。でも、前屈や内に向かうポーズにはあまり苦労したことがないのです。
そう、人はそれぞれ違うものです。できないポーズがあってもそれを受け止める心の強さを養うのもヨガの練習なのですね。
今回は骨格の視点から見た蓮華座(ロータス・ポーズ)についてです。
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ハタヨガ・プラディピカには大胆にも「パドマサナ(蓮華座)が全ての病を駆逐し…真の賢者のみがマスターできる!」と書かれています。

全てのスピリチュアルや宗教の書物と同じく、この著者には「広告に偽りなし」の法に対処する必要はありません。多くの人にとって、蓮華座はリスクが高く効果が薄いポーズで、もし股関節が堅ければ膝にストレスがかかります。しかし、正しい両親(つまり正しい遺伝子)を選ぶ程の賢者にとっては、蓮華座で座ることは朝飯前でいつだってできるのです、ヨガを始めたばかりであっても。

では、そういう人たちは私たちとどのように違うのでしょう?何が彼らを「賢者」にしているのでしょうか?



蓮華座を行うことがあなたにとって賢いことなのかどうかは、結局はあなたの骨格によります。おそらく、内転筋や内旋筋、関節包靭帯などのいくらかの張力抵抗に対処していく必要はあるでしょう。しかしこれらを終えた後、このポーズで長く安全に座り続けられるかどうかは(或は膝を痛めてしまうかどうか)、あなたの股関節を作っている二つの骨、大腿骨と骨盤の形状にかかっているのです。

簡単に蓮華座を行えるか、もしくは決してできないかに影響する要素は多くあります。大腿骨頭の長さ、大腿骨の上部と接する腸骨のカップ状のくぼみ(寛骨臼)の深さ、その窩部に沿った軟骨の厚さ(関節唇)、そして関節包靭帯と内旋筋の柔軟性などです。

あなたにとって、なぜ蓮華座が決して良いことではないのか、または最も簡単なポーズになりうるのかを見るため、二つの要素について見ていきましょう。これらの要素は、寛骨臼と大腿骨頭です。では図1を見てください。

注意:ここで解剖図を見る際、全ての骨が図のようであるかに思いがちですがそうではありません。解剖図は、何十もの、或は何百もの体の合成です。人間の自然な違いの平均であり、私たちの骨の見方を誤らないようにしてください。



図1:骨盤と大腿骨の斜視図


図2は実際の骨盤の写真です。二つの違いがわかりますか?寛骨臼を探してみてください!上の骨盤では、寛骨臼がすぐ分かりますが、下の骨盤ではどこなのでしょう?寛骨臼の角度は様々ですが、それはつまりソケットの体側に平行なラインに対する角度になります。かなり前傾したソケットの人もいれば(上の骨盤のように前向き)、あまり前傾していない人もいます(下の骨盤のように横向き)。上から見るともっとわかりやすいでしょう。写真ではわかりづらいので図3を見てみましょう。



図2:(a)、(b)の骨盤を比較。
違いを考慮しどちらが外旋しやすくどちらが内旋しやすいか考えてみましょう



体の中心 ← → 体の外側
図3:上から見た様々な角度の寛骨臼。
(a)は表1にある最も小さい角度のもの、(b)は最大、(c)平均的と言われるもの




人それぞれが異なりあなたは平均ではありません。(ある有名な医師の言葉を借りれば「生きている人は皆、あなた以上にあなた人はいない!」)表1には3つの寛骨臼グループのデータがありますが、5つの研究の要約です。

重要なのは平均ではなく、各研究でわかった値の範囲です。これら範囲は「正常」で、95%の人がこの範囲に入ります。

11度というのは、寛骨臼がかなり横に向いていることを示し、図2の下の骨盤のようなものです。33度はかなり前向きで、上の骨盤の左側のもののようなものです。(図2のaでは、左のソケットが右のものよりも大きいことに気づいていましたか?私たちは左右対称ではありません。ですから片方がもう一方よりも前向きである可能性もあります。これはつまりそっちの方が外旋しやすいということになります。指導者にとっては、こっちが半蓮華座をデモするのに「いい方」となります)



男性       女性        平均
表1:5研究で見られた寛骨臼の範囲


あなたの角度が、骨盤によってどれくらい内旋・外旋できるかを決定しているのです。しかしこれだけが、あなたが蓮華座をすることができるかを決定している解剖学的要素ではありません。大腿骨の角度もあります。



図4:大腿骨の角度を比較。左の大腿骨の後傾は-4度で外旋が比較的容易。右は前傾が47度で内旋が比較的容易。


図4には二つの大腿骨があります。違いがわかりますか?最大の違いは、その捻れ具合です。体のどの長い骨にも曲りやねじれがあります。大腿骨の長さに沿った捻れは大腿骨頭と臼の角度として表れます。左の骨の骨頭がやや下向きの平行(後傾)であるのに対し、右は著しくに回転しています(前傾)。これが寛骨臼に収まる際の骨頭の方向に影響するのです。どちらの場合も、大腿骨の下端(膝関節の一部となります)がまっすぐ上に向きます。

これらの大腿骨の体を想像してみましょう。どちらの場合も膝はまっすぐ上を向くので、寛骨臼に入った骨頭の角度は、右の骨ではもっと後ろになり、左のものではもっと横向きになります。骨盤と同じく、大腿骨の場合でも骨盤によりスペースがある方が外旋しやすくなるのです。

年齢           大腿骨頭前傾 
表2:年齢による大腿骨前傾値の変化


表2が示すように、大腿骨のねじれは年齢とともに変化します。成人の平均は約15度で、正常な範囲は3度から27度です。これには95%の人が含まれますが、生徒20人中一人が正常ではないというわけではありません(あなたがその生徒かもしれません!)。図4の大腿骨は、約-4度(負値ですよ!)と47度で正常ではないでしょう。もちろん、正常範囲でない骨を持つことが悪いというわけではありません、ただ個性的だというだけです!



蓮華座における寛骨臼と大腿骨の違い


図5:蓮華座では、寛骨臼での外旋、屈曲、そしてやや外転が必要です。


蓮華座では、大腿骨の3つの動きが寛骨臼で必要となります。屈曲、外旋、そして(ほとんどの人にとって)やや外転が必要です。これは図5で見ることができます。ほとんどの人は蓮華座で座る際に必要な90度の角度で股関節屈曲することができますが、これは椅子に座る時と同じ動きです。そしてほとんどの人が両脚を外転できます。重大な制限は、どれくらい外旋できるかです。外旋は、関節周りの筋肉や靭帯など軟組織の緊張によって制限されます。しかし、それらを効果的に緩めるよう対処したのち、最後に外旋を妨げるのは圧迫です。大腿骨頭が寛骨臼の端に当たるのです。どれほどヨガをしたところでこれは変わりません。


最良のケースと最悪のケース

寛骨臼の角度が大きければ、大腿骨が外旋するスペースが狭くなりますが内旋のスペースは大きくなります。大腿骨の角度が大きければ、ここでもまた外旋するスペースが狭くなりますが内旋のスペースは大きくなります。これが図6でわかります。左の人はどこから見ても外旋しにくい骨を持っています。どれだけ長く練習しても蓮華座ができることはありません。しかし素晴らしいイーグルポーズをすることができるでしょう!イーグル・ポーズで簡単に脚をかけられるのは彼が内旋のための大きなスペースを持っているからです。


図6:左図は外旋の最悪のケースです(大腿骨前傾が27度、寛骨臼前傾が33度)。
右図は最良のケースです(大腿骨前傾が3度、寛骨臼前傾が10度)。


寛骨臼の角度が小さいと大腿骨が外旋するスペースが大きくなりますが、内旋するスペースは小さくなります。大腿骨の角度が小さいと、ここでもまた外旋するスペースが大きくなりますが内旋するスペースは小さくなります。図6の右の人は外旋に最も適した人で、おそらくいつでも蓮華座はできるけれどイーグルをするのは嫌いかもしれません。内旋が制限されるので脚がかけられないのです。

さて、二つの差異を見てきました。寛骨臼の角度と大腿骨の角度です。稀にとても異常な何人かの人が、イーグルも蓮華座もできるのです!それは、彼らの大腿骨に長い骨頭があって寛骨臼がとても浅いからでしょう。イーグルも蓮華座もできない人もいます。大腿骨頭が短く寛骨臼がとても深いのです。

つまり、私たちは皆個性的で、誰もが蓮華座で瞑想的に座れたりイーグルのように飛べたりしないわけです。あなたには蓮華座に何の問題もないかもしれません、素晴らしい!幸運を楽しんでください。しかし、もし何年もこのポーズを練習しているのに膝の痛みを感じるだけなら、ヨガはあなたの骨の形を変えるわけではないことを理解してください。不可能なポーズを自分に押し付けようとすることは、解放ではなく怪我を招きます。真の賢者とは、ただ蓮華座の先を行こうと決心した人なのかもしれません。





(出展)https://yogainternational.com/article/view/lotus-pose-destroyer-of-disease-or-destroyer-of-knees

2017年10月19日木曜日

ダウンドッグからランジへ入るヒケツ 
The Secret to Stepping into a Lunge from Downward Facing Dog

先日久しぶりに会った友人がヨガを始めたらしいのです。話を聞いていると、ダウンドッグをどうやっていいのかわからない、そこから足を前にやる時にうまくいかないと言うのです。確かに最初はこれが大変だったなあと思い返していたところにこの記事を見つけました。慣れている人も教えている人も基本に返って丁寧に集中してやってみると面白いかもしれません。
このポーズだけでなく、ヨガをしていると「空間(スペース)」がいかに大事か思い知らされることが多いです。

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ヨガクラスはスムーズに流れて行きます。ツリーポーズもしっかり立てたし(ちょっとフラフラしただけ)、チェアポーズも耐えた(ちょっと顔が歪んだだけ)、呼吸もちゃんと続けられている。ではなぜ、先生が太陽礼拝に入りますと言うとイヤーな感じになるのでしょう?

おそらく、太陽礼拝のBやCに出てくるダウンドッグからランジへの移行が心配でそんな感じになってしまうと言う人が多いのではないでしょうか。きっと、隣のヨギの足が滑らかにお腹の下で浮いて、その足が両手の間に蝶のようにそっと降りるのを横目で見ながら、自分は足をようやっと持ち上げてまるで花壇に置いた砂袋みたいに下ろしたらまだそこはマットの端よりはるか遠く後ろだったり、前のかかとが床から浮いて膝がつま先より前に出てしまったり。まるでまだビギナーみたいだと感じたり(初心者を見下げたり上手になることへ執着はないのだけれど)、膝が正しい位置にないと(足首の皺より前にある)関節を痛めることもわかってる。でもどうやって前の足をあるべき場所に降ろせるのだろう?

ヨガでの移行の多くにあるように、ダウンドッグからランジに入るには強さと柔軟性だけではなく技術が必要なのです。では、ダウンドッグで先生が「足を前に」と言った時のイヤーな感じを消すことのできる簡単な方法をお教えしましょう。この3つの方法はマインドと呼吸と身体に関係しています。

この動きを試す前にウォームアップすると(特に腰回りとハムストリングス)やりやすいことを覚えておいてください。ダウンドッグーランジの移行の前に、キャット&カウ、前屈からランジ、好きな3本脚ドッグなど簡単な準備運動をしておきましょう。


1. マインド


まず、マインドの準備をします。どんな挑戦も最良の結果を得るためには、それに達するところをイメージすると効果的です。

子供の頃、体育の時間にみんなで大きな円に座り、大きなパラシュートにそれぞれが掴まったりしたことがありませんか?(訳注:無いですよねー?)このゲームは、パラシュートの下をあっちからこっちへと、交代でくぐり抜けることです。でもその下をくぐるためには、空に飛んで行ってしまわないようにしながらパラシュートをふわっと持ち上げて空間を作らなければ、向こう側へは行けなかったはずです。ダウンドッグ-ランジの移行を、こんな空間を自分の体で流れるように作って行うとイメージしてみましょう。

移行をイメージしましょう(まだやらないでただイメージするだけ)。ダウンドッグから右足を伸ばして3本脚のドッグに入り、そこから右膝を曲げて胸に引き込む、猫のように背骨を丸めて床を自分から遠ざけるように押す。背骨が「パラシュート」のように膨らみ、体育の時間のパラシュートのように軽く足を前に出す空間を作ります。

この移行であなたが作る空間をイメージすることが、簡単に前へ足を出せる第一歩です。


2. 呼吸


ヨガのどんなアサナの移行でも同じように、ランジからダウンドッグに入るために呼吸は重要な要素です。ヨガの黄金律を思い出しましょう(他にもあるかしら・・):収縮するときは吐きます。伸展するときは吸います。つまり、脚を上げて3本脚のドッグに入る時に吸い、膝を胸に引き込んで前に踏み込む時に吐きます。

実際に踏み込もうとする前に、この呼吸を交えたシンプルな練習を試してみましょう。

ダウンドッグから、息を吸って右脚をあげ3本脚のドッグになり、息を吐きながら膝を胸に引き込み、プランクに入るかのように少し前に移動、左踵を床から持ち上げ(もしまだだったら)左足の指の付け根で支えます。そのまま数呼吸して腰を持ち上げて平行に保ち、キャットのストレッチのように背骨を丸め、頭はリラックスします。空間をもっと作るために吐く息ごとに床を押してお腹をもう少し縮めて、もう少し丸まります。右脚をまた後ろへ伸ばして、吸う息とともに3本脚のドッグに戻ります。吐いて、ダウンドッグに戻り反対側も繰り返します。


3. 身体


マインドと呼吸ができたので、身体に行きましょう(ここで実際に前に足を出す練習です!)。ダウンドッグから息を吸って、右脚をあげ3本脚のドッグへ。お腹に集中して吐く息で膝を胸に引き込み、背中を丸め、両手で床を押し、左足の指の付け根でも床を押すと、右膝がもっと胴体に近づき足を出すための空間がもっと広がります。そこで右足を前にさっと出し(サッカーボールを蹴るように)、ゴール(両手の間の空間)に向かって足を出し、そして優雅に、そう優雅に、です、足の裏全体を地面に下ろし、ランジに入りましょう。

この移行を両サイド何度か繰り返しコツを掴みましょう。


最後に、人の体はそれぞれ違うことを思い出しましょう。長い腕、比較的短い脚、長い胴の人がいますが、そうした人は他の人よりも足を出すのが簡単でしょう。腕と胴が長くて脚が短いということは、体と床の間の空間が広く足を通しやすいからです。なので、これらのコツを試してもまだできない場合は、両手の下にブロックを一番低い状態で置いてみましょう。体と床の間の空間が広いといかに簡単に足が出せるかを感じてみてください。

この移行を練習する方法は他に、ウォームアップしてから四つ這いから練習することもできます。左脚を後ろに伸ばし、左踵を腰の高さ(これ以上高くしない)に上げ、そして吐く息で左膝を胸に引き、キャットのように背中を丸めて床を押します。吸う息でもう一度脚を伸ばします。これを数回繰り返し、四つ這いに戻ったら反対側も繰り返します。


ウォームアップし、イメージし、呼吸し、練習すれば、足を出す時に感じるイヤーな「ひざカクカク反応」が「膝がランジにするっと出る」にあっという間に変わり、思考と呼吸のバランスが取れて練習を楽しむことができるようになります。もしかしてまだこの移行が全然無理だと感じていますか?おそらく、今のあなたにとってのヨガの練習は、達成することへの執着を手放すことで、そして練習の中での成長に感謝することかもしれません。抗うより応えること、感謝を持って一瞬一瞬に呼吸するのです、マットの上でもそうでなくても。



2017年10月15日日曜日

ヨガと骨粗しょう症 Vol.2
Yoga and Osteoporosis : The Dos and Don'ts Vol.2

では前回からの続きです。
具体的にどんなポースがいいのか良くないのかについて見ていきましょう。
これらは、骨粗しょう症患者だけでなく、シニアヨガ全般に応用することができるでしょう。
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編集者より:下記のヨガ実践者や教師に向けた一般的な推奨事項です。医師の個人的な助言の代わりにはなりません。

ヨガは骨粗しょう症の治療の一端として効果的でしょう。近年のある研究では、毎日のたった8−10分のヨガで骨密度が増加することがわかっています。


やるべきこと


リーフは、骨粗しょう症のある人がヨガを行うとき、または骨粗しょう症の生徒を教える時は、以下のポーズや動きに注目するよう勧めています。

1. 自然な形の脊椎でのポーズ

骨粗しょう症の生徒は、山のポーズなど脊椎を自然な形にするポーズを中心にし、これらのポーズにおいて脊椎が最適な形をとるようにするべきである。

「尾骨を後ろへ十分引いて腰にカーブを作り、頭は両肩の上に来るようにする。重りのついた糸が耳から両肩、腰、足首の方向にぶら下がっているのをイメージする。ほとんどのポーズや流れの中で、この最適な背骨の位置を保つ」

自然なカーブが作れない上背が丸まっている人はどうすればいい?「できるだけ自然にする」
例:山のポーズ、立位の前屈(ストラップを使う)、ロー・ランジ、戦士のポーズ、テーブルトップ、プランクなどは全て背骨が自然な形のポーズである。


2. 伸展を意識する

背骨を自然なあるいは自然に近い形にした後は、伸展をすると良い。というのも「骨粗しょう症では、弱った椎骨が時に骨折した場所で曲がってしまうから」だ。背骨を長くすることで椎骨間の空間を作り、その曲がりを防いだり直したりできる。

例: バランスをとりながら、頭の上に乗せた本や水差しなどを上へ持ち上げるイメージをする。


3. 手に荷重をかけるポーズをする

マットに手をつけよう!前述の通り、他のエクササイズに比べヨガが優れている点は、荷重を手にかけることによって脚だけでなく腕の骨密度をも強化することができることだ。

例:テーブルトップ、 プランク、上腕のプランク、チャトランガ、上向きのテーブルトップ、下向きの犬のポーズなど

注意:上背が丸い場合はあまり両手に荷重をかけるのは危険です。テーブルトップでは、肩甲骨の間のスペースを凹ませるようにし、可能ならばチャトランガやプランク、ダウンドッグなどのポーズだけに移行するようにする。クロウなど背中を丸めるアームバランスなどは避ける)


4. 優しい後屈をする

骨粗しょう症は多くの場合に胸椎後弯を伴うため、優しい後屈をすることが特に重要。胸椎を内側に戻して胸を持ち上げ、胸椎伸展を向上させる。

こうした骨粗しょう症には、優しいものであっても前屈は勧められない(「避けること」の2項を参照)が、優しい後屈には良いものもある。「椎骨の皮質骨の強度により、屈曲よりも伸展の方が安全」とリーフは説く。
(注意:大きな後屈は圧縮するので禁忌である。後述の「避けること」参照)

例:橋、スフィンクス、ベビーコブラ、ラクダ(両手は腰に)、フォームローラーや巻いたブランケット(胸椎の下に水平におく)の上に横たわる、ゆるい後屈など。この後弯症のための練習は、骨粗しょう症患者の多くにとっても安全である。


5. 優しい側屈やツイストをする

「様々な背骨の動きは、椎骨の健康や強度を維持するのに重要だ」が、背中を丸めるポーズは避けるべきである。

これらの様々な動きには優しい側屈やツイストを含み、「骨粗しょう症に関連した骨折の危険を避けながら脊椎の柔軟性を最大に維持することができる」

しかし、どのくらいまですればいいのか?「胴が可動域の限界に遠ければ遠いほど負担は軽くなる」リーフは、背骨の長さが変わらないところまでを勧めている。

側屈の場合、曲げている方の腰が倒れてしまわないところまでにしておく。ツイストでは、腰にやや内向きのカーブが残っているところまでにする。

例:立位からあるいはランジから数度だけ横に曲げる。リバース・ウォリアーや門のポーズ、横たわったバナナサナなど。両脚を横に振る「フロントガラスのワイパー」のように横たわって優しいツイストを楽しむ。そして、もっと強いツイストをする際は、背骨をまっすぐにしたまま(丸めない)ほんの少しだけツイストする。


6. ポーズの移行はゆっくりと

例:半分の前屈のような位置からはゆっくりと起き上がる(膝を曲げ、肘を膝において椅子のポーズのようにして山のポーズまで起き上がる)ようにし、頭が急に動いて転倒するリスクを下げる。ウォリアーIや三日月のポーズのように片足を下げるポーズの際は、前の足が必ずしっかり着地していることを確認する。


7. 安定を保ったままバランスに挑戦する

骨粗しょう症の生徒にとって転倒は骨折を意味することになるので、ヨガクラスのバランスポーズは不可欠である。しかし、転倒を避けるため、まずはサポートをしっかり作ってからバランスに挑むべきである。

例えば、立位のバランスポーズでは、手を壁について安定させるか、足を上げる前に安定できるまでつま先をマットにつけておく。「『完全な』ポーズをしなくても、バランスや調整力は向上することができる」

例:

‌• ウォリアーIIIでは、後ろのつま先(あるいは後ろ足の指の付け根)をまず地面につけ、立つ方の脚へと体重を移していく。(ここで無理だと思わなければ後ろのつま先を軽くする)

• 立位のつま先を持つポーズを練習するときは、上げる足を壁につけるか、膝を曲げて足を椅子の上におく。(ここで無理だと思わなければ足を軽くする)

‌• 壁に手をついてきのポーズを練習する。安定したと感じられたら壁の手を徐々に軽くしていく。


8. そして、少し荷重をかける

もっと強いポーズに挑戦するよりも、手や足首に軽いウェイトを使って簡単なポーズを続ける。

バードドッグ(四つん這いから手足を伸ばす)のようなポーズが快適に行えるようになると、大きな後屈などのポーズをしたいと思うようになるかもしれない。(後ろの膝を曲げて足首を体の後ろで持ち上げるなど)

それよりも、前の手や後ろの足首にウェイトをつけて持ち上げる方が良い。「疲れずに10-12回続けられる程度の重さのウェイトにする。おそらく0.5-1kg程度だろう」

例:ウェイトを持った腕を椅子のポーズで頭上にあげる、またはウォリアーIIで横に開く。また、ウォリアーIIIなど片足のバランスポーズで、アンクル・ウェイトを持ち上げる方の足首に巻きつける。



避けるべきこと


リーフによれば、骨粗しょう症のヨガの生徒にとって必要なのは、過度に大きく動かすことだと言います。下記は彼が避けるべきだというポーズや練習です。


1. 腹筋運動はしない

腰を支持するのに強いコアは重要だが「これらのポーズは負荷のかかった腰の屈曲が必要だ。上半身の荷重を支えながら腰に大きな負担をかけると、胸や腰の椎骨が骨折する可能性がある」

代替案: 背骨がまっすぐなポーズで吐く息と供に腹部を入れたり引き上げることでコアの安定性に働きかける。横たわり背骨を自然な状態にしたまま、上体でなく両脚をあげたり下げたりする。


2. 実は、脊柱屈曲(背中を丸める)のポーズは全てよくない

骨粗しょう症の生徒は、腹筋運動だけでなく脊柱屈曲が必要なポーズ全てが、腰にストレスを与えるので避けるべきだ。つまり、優しいものであっても前屈はしない。横たわって膝を抱えるのも、アパナサナやハッピーベイビーもだ。

どんなに強いヨガの生徒でもうまくやるには難しい動きであるロールアップして立ち上がることは、骨粗しょう症の人は絶対に避けるべきだ。

代替案:ウッターナサナ(立位の前屈)をやめて アルダ・ウッターナサナ(半分の立位前屈)にする。この「背中をフラットにするポーズ」では、両手をブロックや椅子の座面、壁に置いたりして、背骨の最適な形を維持する。

パスチモッターナサナなどの前屈よりは、ダンダーサナのように垂直のポーズを選ぶこと(胸をあげ腰を腹部側にカーブさせるため必要なら横たわる)。

ハムストリングスをストレッチするには、前屈を深めるより、横たわり足にストラップをかけて足の親指を掴むポーズを練習しよう。これらのポーズでは、背骨をニュートラルにして伸ばし続けることに集中する。


3. 強い後屈は行わない

前述のように優しい後屈が骨粗しょう症の生徒にも可能な一方で、上むきの犬、車輪、弓、かかとに手をおくラクダなどの大きな後屈は圧迫し危険だ。リーフによれば、「骨粗しょう症が進んだ上体では、胸椎が椎骨の中で最も危険な場所だ。そこは背骨が曲がる際だけでなく伸展(後屈)においても最もストレスのかかる場所だからだ」

代替案:「やるべきこと」のリストに勧められている優しい後屈を守る。


4.強い側屈やツイストはしない

「胴の回転は脊柱にねじりのストレスをかける。椎間板や椎骨が最もストレスを受けるのは、曲げた上体で大きく捻った時。泥や雪をショベルで掻き出す動きを想像してほしい。そういう時によく背骨は傷つきやすい」

つまり、深い椅子のポーズでツイストしたり、マリチアサナで肘を腿の外側に置いたりするのはダメだということだ。強い側屈(例えばパリガサナやリバースウォリアーで手を脛へ伸ばす)では、ツイストの要素が加わり圧迫されることもある。

代替案:「やるべきこと」のリストに勧められている優しいツイストや側屈を守る。


5. 逆転の練習を始めない

骨密度が低いと診断されても、ずっと周期的に逆転を練習してきた人や、ポーズの中で背骨をまっすぐ保っていられる人ならば、ヘッドスタンドやショルダースタンド、ハンドスタンドなどの逆転の練習を安全に行うことができるかもしれないが、まず医師の判断を仰ぐ方が賢明だろう。

もし逆転の練習の許可を得たとしても、骨粗しょう症ならば転倒の危険を最小限にするため壁の前で行うべきだ。

今までそうした練習をしてこなかった人が骨粗しょう症と診断されたのなら、それは練習を始めるタイミングではない。「弱って密度が低くなった椎骨は、逆転での圧迫に耐えられない。頚椎の湾曲が無くなっていたら尚更だ」

代替案:逆転で得られる循環やエネルギッシュな効果のためには、下向きの犬や橋、壁に両脚をあげるポーズなど優しい逆転を行う。


6. ペースの速い、競争的なクラスは出ない

何を急ぐと言うのですか?全てではないけれど、ビンヤサフローやパワーヨガのクラスはポーズの移行が速いことが多いのですが、骨粗しょう症の生徒にとって安定性が欠かせません。バランスを崩しかねないほど速く動くことを勧めるクラスや先生は避けましょう。

代替案:ハタ、アイアンガー、優しいリストラティブや陰ヨガなど、アライメントを重視したクラスを選ぶ。



(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-and-osteoporosis-the-dos-and-donts

2017年10月11日水曜日

ヨガと骨粗しょう症 Vol.1
Yoga and Osteoporosis : The Dos and Don'ts Vol.1

年齢を重ねるとともに骨の密度が低下する骨粗しょう症になってしまう方は多く、特に閉経後の女性に顕著な傾向があります。
骨折が怖くて運動を全くしなくなってしまう方もいらっしゃいますが、宇宙に出た飛行士が地球の重力に耐えられず歩けなってしまうなど重力と骨の関係は明らかで、骨のためにはある程度の負荷が必要だとわかっています。
それでは、ヨガはどうなのでしょう?
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編集者より:下記のヨガ実践者や教師に向けた一般的な推奨事項です。医師の個人的な助言の代わりにはなりません。

ヨガは骨粗しょう症の治療の一端として効果的でしょう。近年のある研究では、毎日のたった8−10分のヨガで骨密度が増加することがわかっています。
また、「The Back Pain Secret: The Real Cause of Women’s Back Pain and How to Treat It」の著者で医学療法士のビル・リーフによれば、ヨガは日々の練習により体力、柔軟性、バランス、筋肉の同調、耐久性、筋肉量、敏捷性、エネルギーレベルなど、骨粗しょう症の高齢者にとってす重要な全てを向上させることができます。

その効果を得るため、ますます多くの骨粗しょう症に悩む生徒がヨガクラスを訪れていますが、生徒も指導者も骨粗しょう症がどういうものなのか、また状況に合わせて効果を得るためどのように適応すれば良いのかを知ることが重要となります。


定義と広がり


骨粗しょう症とは、骨の密度が減少し骨折しやすくなる病気です。

骨粗しょう症は、一般に「沈黙の病」と呼ばれます。骨密度の低下はすぐにわかるものではなく、骨折するか自覚症状のない椎骨骨折が原因で上背が丸くなるまで、自分がその病気だということに気づかないことが多いからです。

2010年には、米国の50歳以上の成人約10%(およそ1020万人)が骨粗しょう症でした。50歳以上の約44%(およそ4340万人)に骨量の減少が見られました。

骨粗しょう症までではないが骨量が減少している症状を「骨減少症」と呼びます。症状は悪化しますが、必ずしも骨粗しょう症に至るわけではありません。骨密度が低下すると骨折のリスクを高まるということですが(大抵は脊柱、腰、手首)、骨粗しょう症患者より骨減少症患者の方に骨折が多いのは、骨減少症患者の数の方が多いためだと考えられます・

骨密度の低下は女性に多く見られます。男性に比べ骨粗しょう症になる人は4倍にもなります。

リーフによれば、「女性は、閉経時のエストロゲン減少により急激に骨量が減少します。男性は、一般的に70歳ごろに始まるテストステロンの減少が原因となります。また、投薬(特にステロイド)、体調(リューマチや摂食障害など)が骨粗しょう症に関連します」

他に、家族の病歴、喫煙、小さく痩せた体型、運動不足、カルシウムやビタミンD、たんぱく質の不足、アルコールやナトリウムの過剰摂取などの危険因子があります。

骨粗しょう症や骨減少症への一般的治療には、投薬、カルシウムやビタミンDのサプリメント、アルコールやタバコをやめること、脱水が原因の転倒を防ぐため水分を多く取ること、そして週に最低90分間の荷重をかけた筋力トレーニングなどが含まれます。

しかし、骨粗しょう症に関してはすべての運動が同じというわけではありません。



骨粗しょう症と運動


骨減少症患者は、医師の許可があればほとんどのスポーツに安全に参加することがほとんどですが、骨粗しょう症の場合は一定の運動は避けた方が良いとリーフは説明します。「骨粗しょう症では、骨や関節が弱くなっているので、ジャンプしたり負荷をかけた激しい運動は勧められません。これには縄跳びや激しいステップ・エアロビクスも含まれます。また、ランニングやデコボコした面でのウォーキングなど激しい循環器系の運動避けた方が良いでしょう」
スポーツについても注意を促します。「素早い方向転換をするバスケットや野球、テニスなどは転倒や骨の変形につながりかねません。これらは特に腰、大腿骨、下背の骨折の可能性が高いのです」

ゴルフもまた脊椎には危険なものです。ボールを拾うために何度も前屈して背中を曲げたり、スウィングで早くひねったりするからです。これら脊椎の動きは、時間を経るにつれて小さな骨折を起こし、さらに脊椎を弱め大きな骨折につながり麻痺してしまう可能性さえあります」こうした骨折は次第に治癒するかもしれませんが、原因となる構造的な脆弱性や良くない姿勢は多くの場合なくならず、年齢とともに悪化することもあります。

リーフによれば、骨粗しょう症患者には、穏やかな負荷をかけた運動が一番いい効果をもたらします。重力に逆らった運動が、骨の形成を促すのにさらに効果的です。

負荷をかけた動きの中でも、リーフが骨粗しょう症患者に勧めるのは、ウォーキング、ゆっくりとしたジョギング、階段を上る、ピックルボール、優しいダンスなどです。「これらは骨に良い影響を与え、密度を維持、上昇させるのに役立ちます」しかし、「両脚に大きな衝撃」がかかる類の運動は気をつけるよう彼は指摘しています。

腕も鍛えたいと思う人には、ヨガがお勧めです。「ヨガのポーズの多くは、四肢に負荷がかかり脚だけでなく腕の骨密度をも高めるでしょう」


骨粗しょう症患者すべてにヨガは可能?


骨粗しょう症患者に比べ、骨減少症患者はより激しい脊椎の動きを必要とする様々なポーズを行うことが可能です。しかし、その骨密度低下の度合いにより安全に行える運動のタイプや範囲が決まってくるので、どちらの患者もヨガのアサナをしても大丈夫なのか、また避けるべき動きがないかを医師に判断してもらうべきです。
胸椎後弯症(上背の丸まり)や骨折をしたことのある骨粗しょう症患者がヨガをする際には特に注意が必要となります。

「胸椎後弯症はリスクを高めます。たとえば、脊椎がCの字の形で前屈やひねりを加えることは、骨密度が低くなって脆くなった胸椎にとっては大変危険になります」骨折歴のある人はどうかといえば、一度でも椎骨の骨折をいたことのある人はその後の一年間にまた骨折する可能性が高くなるとリーフは指摘しています。

骨粗しょう症が進んだ状態では、ヨガ(アサナ)は勧められません。「水泳やアクアビクス、バイクなど重力のかからない運動など骨が耐えられるものだけを行うのがいいだろう」とリーフは言います。

ヨガを行なっても良いと医師の許可を得た生徒でも、その状態と医師の助言を常に指導者に伝えるべきです。


ヨガの指導者は、骨粗しょう症の生徒が医師の許可を得ていることを確認し、避けるべき動きがあるのかどうかを確認し、以下の(次回の記事に掲載します)一般的な注意事項を念頭に置くようにしましょう。



2017年9月30日土曜日

ポーズができないのは柔軟性のせいだけではないかも 
Why Inflexibility May Not Be What’s Stopping You From Doing That Pose

アサナができない時、柔軟性が足りないのだとみんな思いがちだ。しかしバーニー・クラークは、全ての人に向いたポーズはないと説く。自分自身の特性を解剖学的に捉え、そのポーズができないのは実際的に何が原因なのかを見つける地図を、彼は示してくれる。


個性を賞賛し抑えきれない衝動でセルフィーを撮るこの時代は、不自然で歪んだ次元へと入ってしまった。テクノロジーは、常に新しい製品を生み出し、我々の外観を騙し本当の自分をピクセルのフィルターの影に隠してしまう。だから、高尚なるダンサーのポーズをしようとしてつま先が頭頂につかない時、自分の組織と骨の形状という事実があなたを襲うのだ。あなたの体は、ただそれができない。これは、能力がないとかヨギっぽくないということではなく、人間なだけだ。冷静に人は皆違うということを気づかせてくれるものだ。「あなたは唯一であり、その唯一性によって『誰もができる』ようなものとあなたができるものの違いを作っている。ヨガには全員ができるポーズはないし、誰も全てのポーズができるわけでもない」バーニー・クラークはいう。ヨガの実践においては、あるポーズが全員に適しているわけではない。


ヨガのアナトミーはユニークだ -- 学ぼう


違いと唯一性を統合することは、全ての社会が適合するわけではないという複雑性を示している。5人の生徒がいるヨガクラスでは、全員のニーズに応えるのは簡単だが人数が増えるにしたがってそれは難しくなる。つまり、一般化とは塩をひとつまみしなければダメになってしまう可能性があるということだ。ヨガクラスにおいては不安があるが。もっと適した体が欲しいと思ったり、「正確なポーズ」ができなければ目立ってしまい欠陥品だと非難されると恐れてしまうかもしれない。

「違いは欠陥ではない」クラークは遺伝学者テオドシウス・ドブザンスキーの言葉を引用し、違いを認め受け入れることを勧めている。「なぜ、他の人ができないから自分も失敗すると考えるのか?今の自分にできることがあり、そのうちにできることもあり、そして永遠にできないこともある」

好奇心があれば、徐々に自分の身体のユニークな機能を最も理解する者になれる。ほとんどの先生はあなたのことをそんなには知らないし、自分で理解できるほどには理解してくれない。

あまりにも熱心すぎる先生などは、あなたに怪我をさせてしまうような間違った憶測さえするかもしれない。家でもクラスでも自分のマットの上で自分の練習をすることが不可欠なのだ。つまり自分の強さ、弱さ、限界、技術を探求することに時間をかけるということだ。


なぜできないのか?


クラークは、様々なヨガポーズで感覚を系統的に記録することで自分の体の限界を知る効果的な方法を勧めている。まずは質問から始める。「なぜできないのか?」言い換えれば、何が可動域を限定しているか?二つの要素があると彼はいう。第一は伸張で、ストレッチに対する組織(筋肉、靭帯、筋膜)の抵抗であり、もう一方は圧迫で、骨と骨(硬い圧迫)、肉と肉(柔らかい圧迫)、骨と肉(中間の圧迫)など接触によって起きる。

つまり、ヨガの練習で伸張か圧迫かの感覚に注意を向けることで自分の体の特別なアナトミーと限界を探ることができる。今度は、与えられたポーズではなく自分の体と向き合うことを可能にするのだ。このプロセスのため、クラークはアナトミーを探りどこで圧迫と伸張が起こっているかを観察するため彼の著書の中でどの抵抗でどんな感覚を感じるかを説明している。以下は、彼のYour Body, Your Yoga からの引用で、「止まってしまう」3つのポーズを探っている。


バックベンド




あなたの最大可動域は、骨がお互いに当たるか他の組織を圧迫するかにかかっている。例えば、上にある腰椎の二つの例を見てみよう。見るからに左側の人は右の人のように脊椎を伸展(バックベンド)することができないが、他の点は一緒だ。しかし、抵抗のあろう場所を見てみると、右の人はどんどん伸展を深めていける一方で、左の人は圧迫点にすぐ到達してしまう。


スクワット



スクワット(マラーサナ)を邪魔しているのは何だろう?膝が足の前方に行きながら踵をがずっと地面に着けておくためには、足首の背屈を最大にする必要がある(B)。足首の背屈の限界のせいで、この点でかかとが床から浮き始める(C)生徒も多い。かかとをあげると背屈はそんなにしなくてもいい。Dの位置では、背屈ではなく股関節屈曲が最大であり、足首が原因でないことがわかる。


三角形のポーズ


股関節を外転する(脚を体の中心線から遠ざける)には二つの方法がある。大腿骨か骨盤を動かすのだ。第一の例では(a)、股関節を外転させるのに十分な空間があり、三角形のポーズで床に手を伸ばしながら脊椎をまっすぐにキープできる。(b)では、そんなに股関節を外転できない人の方法をみることができる。脊椎の側方への湾曲だ。(c)は、もう一つの方法だ。股関節の屈曲を深めながら骨盤を大腿骨の圧迫点へと回転させるのだ。(d)はまた違う方法だ。あまり外転できないことを受け入れて、手を脚かブロックの上に載せる。


(出典)https://www.yogajournal.com/teach/why-inflexibility-may-not-be-whats-stopping-you-from-doing-that-pose

2017年9月27日水曜日

愛の四つの質 ティク・ナット・ハン 
The Four Qualities of Love


今回は、マインドフルネスを普及するベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハンの教えからです。仏教を開いたブッダもそもそもはヨギでした。心、体、エネルギーをどのようにコントロールすべきか、そこの根源は同じだと思います。

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Thich Nhat Hahn


ブッダがくださった愛の教えは、明確で科学的、応用的です。愛、共感、喜び、平静は、まさに悟りを開いた人の特徴です。私たちの中にある真の愛には四つの局面があり、それは全ての人と物の中に存在します。
– ティク・ナット・ハン

幸福とは、真の愛によってのみ可能になります。真の愛は癒しと周囲を変化させる力があり、人生に深い意味をもたらします。真の愛を理解し、どのように築き育てるかを理解している人がいます。ブッダがくださった愛の教えは、明確で科学的、応用的です。誰もがその教えから恩恵を得ることができます。

ブッダの時代、バラモン教信者らは、死後、万能の神であるブラフマーとともに永遠に天国に居られるよう祈りました。ある日、バラモンの一人がブッダに尋ねました「どうすれば必ず死後ブラフマーとともに居られるでしょうか?」ブッダは答えました。「ブラフマーは愛の源だから、ともに居るためには、愛、共感、喜び、平静であるブラフマヴィハラ(四無量心)を実践しなければならない」

ヴィハラとは住居のことです。サンスクリット語で愛は「マイトリ」といいパーリ語では「メッタ」と言います(慈)。共感はどちらの言葉でも「カルナ」です(悲)。喜びは「ムディタ」(喜)。平静はサンスクリット語で「ウペクシャ」、パーリ語で「ウペッカ」。四無量心は真の愛の四つの要素です。これらは「無量(量れない)」と呼ばれます。というのも、これを行うと毎日内側で大きくなり、全世界を包含するまで続くからです。あなたはより幸せになり、周りの人々もまたより幸せになるのです。


四無量心を通してブッダの精神を引き継ぐ


ブッダは、人々の信心を尊重していたので、そのバラモンの質問にそうするように答えたのです。座って瞑想することを愉しんでいるのなら、座って瞑想をしなさい。歩く瞑想を愉しんでいるのなら、歩いて瞑想しなさい。しかし、自分のユダヤ、キリスト、イスラムのルーツを守り続けなさい。それがブッダの精神を引き継ぐ方法です。自分のルーツを切り離すと幸せにはなれません。

四無量心を学べば、怒りや嘆き、不安、悲しみ、 嫌悪、孤独、不健康な愛着などの病を癒す方法を知ることができます。

(慈)

真の愛の最初の局面は「マイトリ(慈)」で、喜びや幸福を与える意思や能力のことです。この能力を開発するには、他者を幸せにするために何をして何をしないかを知るため深く見て聞く練習をしなければなりません。彼女に欲しくないものをあげたとしてもそれはマイトリではありません。彼女の真の状況を見て、彼女を不幸にさせないようにする必要があります。

理解がなければ、あなたの愛は真の愛ではありません。愛する人が欲しているもの、念願、悩みなどを感じて理解するために深く見るのです。私たちは皆愛を必要としています。愛が喜びや幸福をもたらします。これは空気のようなものです。私たちは空気に愛されていて、幸せで健康であるために新鮮な空気が必要なのです。健康であるために木が必要です。愛されるためには、愛さなければなりません。つまり理解するのです。愛を持ち続けるため、空気や木や愛する人たちを守るために適切な行動を取らなくてはなりません。

マイトリはまた「愛」や「慈愛」とも訳せます。「愛」は危険すぎるので「慈愛」を好む仏僧もいます。しかし、私は「愛」の方が好きです。言葉は時に病気になり、私たちが癒さなくてはなりません。私たちは「ハンバーガーが好き(I love...)」などのように「愛」という言葉を食欲の意味で使ってきています。もっと慎重に言葉を使うべきです。「愛」は美しい言葉です。その意味を取り戻さなくてはなりません。「マイトリ」は友という意味のマイトラを語源にしています。仏教では、愛の最初の意味は友情なのです。

私たちは皆、愛の種を内側に持っています。この素晴らしいエネルギーの源を、何の見返りもない無条件の愛を築き育てることができます。誰かを深く理解すれば、それが私たちを傷つけた人だとしても、彼らを愛することを拒めません。釈迦牟尼仏陀は、次の累代のブッダは「マイトレーヤ、愛のブッダ」と呼ばれるだろうと宣言しています。


共感(悲)

真の愛の第二の局面は「カルナ」で、悩みを解決して変換し、悲しみを軽くする意思と能力です。カルナは通常「共感」と訳されますが、これは厳密には正しくありません。「共感(compassion)」は「com(一緒に)」「passion(悩む)」からなっています。しかし、私たちは、他者の悩みを取り除くために悩む必要はありません。例えば、医師は同じ病気にならなくて患者を治すことができます。あまりに悩みすぎると、壊れてしまって助けることができなくなります。それでも、他にいい言葉が見つかるまでカルナの訳語として「compassion」を使うことにしましょう。

共感を築くには、マインドフルな呼吸、深く聞いてみることを練習する必要があります。ロータス・スートラには、「共感の目で見、世界の嘆きを深く聞く」菩薩としての観世音について記述があります。誰かが悩んでいたら、近くに座るでしょう。その人の痛みに触れるため、深く見て聞くことでしょう。深いコミュニケーションの中で深く関わり、それだけが幾らかの安心をもたらすのです。

一つの思いやりの言葉、行動、思いが、その人の悩みを軽減し喜びをもたらします。一つの言葉が、安らぎと自信を与え、疑いを解き、誰かが間違いを防ぐ、争いを解決する、あるいは解放へのドアを開ける手助けになるのです。一つの行動が、ある人の命を救い、その稀な機会を活用する手助けとなります。一つの思いでも同じことができます。思いは常に言葉や行動に繋がるからです。心の共感によって、思い、言葉、行動全てが奇跡を起こすのです。

私が新信者だった頃、世界が悲しみに満ちているのになぜブッダはこんなにも美しい笑顔でいられるのか理解できませんでした。なぜ悲しみにとらわれないのだろうかと。後に、ブッダは、十分な理解と平静と強さを持っていることがわかりました。だから、悲しみが彼を圧倒することなどなかったのです。悲しみにどう対処しどう変換すればいいのか知っていたので、悲しみに対して微笑むことができるのです。悲しみに気づかなければなりませんが、状況を変換するために明晰、平静、強固でいなければなりません。カルナがあれば、涙の海に溺れることはありません。ですから、ブッダの微笑みが可能になるのです。


喜び (喜)

真の愛の第三の局面は「ムディタ」です。真の愛は常に私たちと愛する人に喜びをもたらします。もし愛がお互いに喜びをもたらさないのであれば、それは真の愛ではありません。評論家は、幸福は体と心どちらにも関係するといいますが、喜びはまず心に関係しています。

この例はよく語られます。砂漠を旅している人が、冷たい水の流れを見つけて喜びを感じます。水を飲んで幸福を感じます。Ditthadhamma sukhavihari とは「今の瞬間の幸福に浸る」という意味です。「未来に急ぐことはありません。今ここに全てがあることを私たちは知っています」

良い状態の両目があるという気づきなど、多くの些細なことが大きな喜びをもたらしてくれることもあります。ただ目を開いて青い空を見、紫の花、子供達、木、そして様々な形や色を見るのです。マインドフルネスの中でこれらの素晴らしく生き生きとした物に触れられると、喜びの心が自然に湧き上がってきます。喜びは幸福を含み、幸福は喜びを含むのです。

ムディタは「同情的な喜び」または「利他的な喜び」という意味だという人もいますが、私たちは他者が幸福な時に幸福だと感じるものです。ムディタのより深い意味は、平穏と満足に満たされた喜びだと言えるでしょう。他者が幸せであるのをみると嬉しいが、自分が幸せでも嬉しい。自分自身に喜びを感じないならどうして他者に喜びを感じることができるでしょうか。喜びは全ての人に対するものなのです。


平静 (捨)

真の愛の第四の要素は「ウペクシャ(捨)」で、平静や無執着、公正、冷静、放免を意味します。「Upa」は「上」を、「iksha」は「見ること」を意味します。一方に固執せず状況全体を把握するため、山に登ります。もしあなたの愛が、執着、差別、偏見、愛着の要素を持っているなら、それは真の愛ではありません。

仏教を理解せずにウペクシャは無関心だと思う人が時々いますが、真の平静は冷たくも無関心でもありません。子供が複数いたとしても、全てあなたの子供です。ウペクシャは愛さないという意味ではありません。子供達が差別なくあなたの愛を受けられるように愛するのです。

ウペクシャは「平等の知恵」であるサマタジナナと呼ばれる印です。自分自身と他者を区別なく全ての人を公平に見る能力です。争いの中でどんなに深く関与していても、偏見なくどちらのサイドも愛することができるのです。全ての差別や偏見を捨て、自分と他者の境界を取り除きましょう。

自分自身を愛する者で他者を愛される者と見たり、他者より自分を評価したり、自分を他者と違って見たりする限り、真の平静は得られません。真に愛し理解したいのなら、自分自身を他者の皮膚下に置き彼と一つにならなければなりません。それができれば、「自身」と「他者」の区別は無くなります。

ウペクシャがなければ、愛は所有的になります。夏の風はとても気持ちの良いものです。しかし、それをブリキ缶に入れてずっと持っていたいと思っても風は死んでしまいます。私たちの愛する人も同じです。彼は、雲、風、花のようなものです。ブリキ缶に入れたら死んでしまいます。でも多くの人はそんなことをしているのです。彼の自由を奪い、彼は彼で亡くなってしまいます。自分自身を満足させるために愛する人を利用するのです。それは愛ではありません。破壊です。

あなたは彼を愛しているという。でも、彼の熱望や必要や困難を理解しなければ彼は愛という名の牢獄の中です。真の愛はあなたにも愛する人にも自由を与えます。それがウペクシャです。


愛が真の愛であるためには、共感、喜び、平静がなければならない。真の共感であるためには、愛、喜び、平静がなければならない。真の喜びには愛、共感、平静がなければならない。そして真の平成には愛、共感、喜びが必要なのです。


これが四無量心の相互に存在する性質なのです。ブッダがバラモンに四無量心を実践するよう説いた時、私たち全てにとても大切な教えをくださったのです。しかし、この愛の四つの局面を自身や愛する人たちの生活にもたらすには、深く見てそれらを練習していかなければならないのです。


From Teachings on Love by Thich Nhat Hahn

2017年9月23日土曜日

シャヴァサナ:解放と静寂、静止のポーズ 
Shavasana: The Posture of Relief, Silence, and Stillness

今回はシャヴァサナについてです。
まだヨガを始めて間もないという方でも、一度は必ずしたことがあるのではないでしょうか。回復・休息のポーズですが、最後のシャヴァサナの時間にマットを丸めて帰ってしまう方が(私のクラスではありませんが)時折いらっしゃいます。「シャヴァサナがなければヨガではない」と教えられてきた私にとって、この至福の時間を経験せずにいるなんてもったいないと思うのですが。
瞑想への第一歩とされるこのポーズについて、少し見てみましょう。
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まだヨガを始めたばかりの頃、すごく難しいポーズと軽々とこなす熟練した先生のワークショップに参加しました。その週末、彼女にとってヨガがどんなに大事かを語りながら、先生は将来の夫となる人と出会った時の話をしてくれました。彼がヨガの何がそんなにすごいのかと尋ねたので、先生はシャヴァサナ(屍のポーズ)を教えました。そうしたら「これすごいね。これがヨガだというのならぜひやりたいよ」と彼は言ったそうです。そしてヨガを始めたのです。それ以来二人は幸せに過ごしているのだそうです。

どんなアサナでも教えることができたはずなのに、屍のポーズを選んだとは少し変に思えます。簡単そうだし、どんなバカでも床に横たわって目を閉じればいい。それで?屍のポーズを過小評価するのは簡単です。アサナといえば、やったことのない人には絶対にできない筋肉と骨を複雑に組み合わせたような、体操選手がやるようなポーズをイメージします。つまり、筋肉レベルの努力と技術が必要なポーズです。

シャヴァサナは、面白くもおかしくもないという人が多いでしょう。じゃあなぜやるのか?なぜなら、その効果は数えきれなく、他の多くの精神的な練習の基本となるからです。シャヴァサナは、心を落ち着かせ意識に集中してポーズの準備をするために時にセッションの初めに行われたり、疲れを取るためにポーズの合間に少し行われたり、そして大抵は体を休ませ心を落ち着かせエネルギーを全身に行き渡らせるために練習の最後に行われます。全てはリラクゼーションのためなのです。


シャヴァサナでリラックスするということ


私たちは、本当にストレスにさらされています。現代社会の高度のストレスが健康に悪影響を与えるという文書が今まで多く書かれてきました。簡単にいえば、出勤途中で事故に遭いそうになったとか、大切な人と口喧嘩をしたとか、突然の来客があったりなど、ストレスは普段の生活の中でどんどん積み上がっていきます(ストレスの多い出来事が常に悪いとは限りませんが)。身体的、感情的に危険を感じると、自律神経が赤信号にかわり(「闘争逃走」シンドローム)、内分泌、呼吸器、循環器、消化器の調整など維持・回復機能が犠牲になります。自律神経が常に興奮していると、体は休んで回復する時間を持つことができません。緊急モードでは誰も長時間、正常に機能することはできないのです。

屍のポーズは神経を回復モードに戻す手助けをしてくれます。これはとても大切で、神経が素早く「闘争逃走」モードに入っても回復モードにゆっくり戻してくれるからです。リラックス状態で神経と身体機能を落ち着かせることで、私たちはエネルギーを使えるようになります。自律神経に支配されている筋肉から緊張が解け、閉じ込められていたエネルギーが解放されます。そうしてリラクゼーションの後に爽快さを感じるのです。またこの新しく使えるようになったエネルギーが意識をより高くし、防御を外して無意識に向かわせ、私たちの創造的な局面が目覚めるのです。そしてより深いレベルのエネルギーに触れることができるのです。

リラックスするには今の瞬間にいることです。力を抜き、評価、義務、自己批判、周囲の環境、他者を手放します。リラクゼーションには信頼が必要です。屍のポーズでは、体の前面と内臓があらわになって脆弱になります。目は閉じられ、注意を向けることもできません。ただ横たわるのです。深いシャヴァサナでは意識全体が変化します。「今」に完全に意識を向けながら別の次元に存在します。心は活発で注意深く、それでいて安定して穏やかです。その結果、肉体と精神の両局面の力強い回復が得られるのです。


シャヴァサナの練習


誰にも邪魔されないような静かな場所と時間を見つけましょう。両脚を前に伸ばして床に座ります。床が硬いようであればブランケットか薄いマットを敷きましょう。背中を丸めて床に両肘を下ろしながら、両足と骨盤は動かさずに徐々に脊柱を床に下ろします。体全体が床に降りたら、両脚をリラックスし、つま先が自然に外側に向くよう骨盤の外に向かってゆったりと力を抜きます。尾骨は床につけたまま、腰は自然な曲線を保つよう少し浮かしましょう。腰が楽になるよう、お尻の肉は仙骨から遠ざけるようにしましょう。骨盤の背面全体が広く柔らかに感じるでしょう。腰に不快感を感じたら、膝の下に枕を置くか、両膝を内側でつけたまま曲げます。

さて、下腹部を解放し、胴体全体も力を抜きましょう。そうすれば、脊柱の中心から広がる開放感を感じるでしょう。両肩を下げ、両腕の内側が見えるよう広く外へと下ろします。肩は床に平らにしておきましょう。手のひらは上に向け、指は自然に曲げておきます。もし手が床に着かなければ、枕で前腕を支えましょう。

特に長いセッションの場合は、頭の下に平らで硬めの枕を置きます。頭を左右に何回か振って首を緩めます。そして、両耳が両肩から同じ距離になるように頭骨を中心に戻しましょう。顎先は少し引いて柔らかくし、喉元と下あごをリラックスさせ、首の背面を長くします。

目を閉じましょう。脳の活動は目の動きに密接に関係しているので、目は動かさず柔らかくしておきます。両目を覆う布、あるいは目的に合ったアイバッグを使って目の緊張を解くと良いでしょう。心が落ち着きます。視覚以外の感覚も落ち着かせ、顔と顎を完全にリラックスさせて自分の内へと向かいましょう。

数分してから、まっすぐでない箇所を調整します。脊柱を長く、肩甲骨は広く、骨盤も広く、頭と首と胴体はまっすぐにしましょう。最小の動きで調整したら、動きを止めます。
心を受け身にしていきます。心が集中できれば、平穏と静穏が訪れるでしょう。



2017年9月19日火曜日

プラナヤマを実践するタイミング 
When to Practice Pranayama

今回は、前回のインド最高齢のヨギニも最も大切にしているというプラナヤマ(呼吸法・調気法)についてです。Himalayan Institute の Spritual Head である PANDIT RAJMANI TIGUNAIT 氏が質問に答えています。

ヨガには様々な解釈があり、その方法も様々です。VYASAでのヨガセラピーにおいてはクンバカは行わず、またアサナとプラナヤマを同時に練習していきます。

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プラナヤマを実践するにあたりどのような準備をすればいいですか?安全に効果的に行うために何をすべき(してはならない)でしょう?


プラナヤマを行うのにはアサナの練習は前提となります。アサナを完全に確立するまではプラナヤマを行うべきではないと聖典にもはっきりと記されています。どんなに健康であっても、内臓にはまだ気づいていない隠れた問題があることを常に念頭におくべきです。心臓、肝臓、肺、胸腺、甲状腺、膵臓、脾臓、腎臓、膀胱、生殖器、内分泌腺、神経系などです。総合的なアサナを毎日行うと、自分の身体や問題、そしてそれを克服する必要性に気付きます。優れたハタヨギは、ついには直感的な分析を行う能力を開発します。結果として、プラナヤマなどのさらに上級のヨガの訓練について実際的になります。


安全に行うには、自分の体力やスタミナを過信しないことです。まずは基本的な哲学を理解し伝統的なアサナを練習しながら、科学としてヨガを学び実践してください。ヨガの果てしない微妙な違いを試したいのなら、思いのままに様々な技術やスタイルを学ぶと良いでしょう。しかし、84の伝統的なポーズの系統だった練習がプラナマヤ・コーシャ(プラナ鞘)へのドアを開けてくれるのです。


こうした伝統的なアサナには二つの目的があります。第一は、特に神経系など身体や内臓を浄化し活性させます。第二には、通常はプラナ鞘に眠っている生命力を目覚めさせます。神経系や体内の微細なエネルギー経路が浄化されていないと、このプラナ鞘にある並外れた生命力が目覚めた時に身体を圧倒してしまうでしょう。そのような理由から、古典にあるような完全なアサナを実際に実践するために浄化というヨガのテクニックを取り入れる必要があるのです。


現代のヨガを教えている現場では、上級であっても浄化のテクニックに触れているものが少ないのに驚かされます。ハタヨガ・プラディピカやヴァシシュタ・サムヒタ、そして多くのウパニシャッドなどの文献は、はっきりと「ネティ(鼻腔)」「ドーティ(胃、食道)」「バスティ(腸)」「ナウリ(内臓)」「アグニ・サラ(消化器)」「トラタカ(目)」などの浄化法を練習に取り入れなければ、アサナの練習の効果は完全には得られないと述べています。完全なヨガ・アサナの究極の結果は、本当の休息と弛緩から始まります。体内の空間から不快を完全に取り除き、喜びで満たされます。


そして、伝統的なアサナにより、安定して快適に座れる体を作るのに役立ちます。心と身体の快適と安定はプラナヤマの練習に不可欠のものです。いかに快適に座れるかは内臓がいかに健康かを示しており、いかに安定した座法を行えるかはエネルギーがいかに自由に流れているかを示しているのです。


よくわかりません。特に84の伝統的ポーズに比べて、プラナヤマはアサナよりもゆっくりとしていて難しくないように見えます。なぜアサナのように上級の練習にプラナヤマのようにシンプルなものが前提となるのでしょう?


プラナヤマはシンプルではありません。説明しましょう。最も上級のアサナは坐法です。手足を捻り身体をプレッツェルのように曲げることができるかもしれません。スプリット(前後開脚)やピーコック、スコーピオンのポーズ、指先の逆立ちが(ヘッドスタンドよりさらに高難度)できるかもしれませんが、じっと座ることはできないと気づくでしょう。


快適で安定した坐法をするには、脊椎が健康で強く柔軟である必要があります。背中、腰、腿の関節もまた良い形状でなければなりません。さらに、体重は会陰を中心に臀部に平均にかからなければなりません。呼吸器や消化器は強く、完全にバランスが取れている必要があります。交感神経、副交感神経もまた完全にバランスがとれ調和していなければなりません。脊椎は上に伸び、胸は開き、肩はリラックス、横隔膜を完全に自由に拡張、収縮させなければなりません。さらに、脊椎の曲線は正しい必要があります。これらの条件が全て満たされた時にやっと快適で安定して座れるのです。そしてこの安定した快適な坐法は、身体的なポーズの練習によって達成されるものなのです。これらのポーズは坐法よりも重要ではなく、坐法はプラナヤマに必要不可欠なのです。


プラナヤマの実践は、骨格系、呼吸系、筋肉系を超えたところにあります。内分泌系や神経系だけでもありません。本来の意味では、プラナヤマとは生命力そのものの統御を得ることが目的です。そしてこの目的は呼吸の法則を超えることで得られます。通常は、健康な呼吸とは優しくスムーズで急激な動きや雑音がない呼気吸気によって行われます。円を描くような流れで呼吸をしなければなりません。


勝手に呼吸が止まりそれをコントロールできないとすれば、それによって身体の機能が妨げられ心の落ち着きがなくなり、生命力も影響を受けます。健康的な呼吸においては、停止してはなりません。呼吸を止める度にゆっくりと死んでいくのです。ヨガのゴールである心と身体の奥深くにある並外れた能力を支配するには、呼吸の停止を制御する必要があります。これを意思で行うのです。これをクンバカと呼びます。同様の呼吸の停止を正しい準備と共に行うと、それは長寿の源となります。伝統的なプラナヤマは全てクンバカを含みます。実際、ヨガの世界ではプラナヤマとクンバカは同義語です。しかし、正しい坐法をしておらず、内臓が不健康で、神経系のバランスが取れておらず強固でもないとしたら、プラナヤマ(クンバカ)は体と心どちらにも悪影響を及ぼすでしょう。なので、プラナヤマは上級の練習であり、アサナの完成が条件となるのです。