2020年3月25日水曜日

免疫のためにできる4つのヨガポーズ 
Do these 4 yoga poses regularly for better immunity

今回はTimes of India の関連紙 E Times の記事からです。
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自然に免疫を高めるヨガ


Covid-19 の恐怖が全国に広まっている今、人々は健康を懸念しています。みんなが実践すべきことは清潔に保つということですが、その他に自然に免疫を高める方法もあります。

ヨガは、この外出禁止の間、安全な自宅から出ることなく活力を自然に高める方法のひとつです。



なぜヨガ?


ヨガは、ホリスティックに体を健康に保つため何世紀も行われてきました。しかし、ヨガの効果はストレス解消や精神的な健康だけではありません。

正しく行えば、ヨガは体に活力を戻し、毒素と負のエネルギーを取り除き、重要な内臓の働きを維持してくれます。内側も外側も、抵抗力を作る助けとなります。ヨガのポーズには、免疫をサポートし、バランスを整え、高めてくれるものがあります。ヨガを定期的に行うことで、体内の酸化ストレスを少なくすることができ、炎症や悪化を緩和することができます。

ヨガは幸福をもたらし、心と体を全体的にサポートしてくれます。免疫を活性化し危険を回避するためにできるヨガのポーズ4つをお伝えしましょう。



プラナヤマ


基本的なヨガポーズのひとつであるプラナヤマは、免疫を高め、体に活力と良いエネルギーを取り込むための最もシンプルで効果的な方法のひとつです。

スッカーサナ(簡易座)とプラナヤマは、どちらも深い呼吸を促進し、ストレスホルモンを減少させ、心拍や神経を穏やかにします。全て免疫によい効果を与えます。



  • 地面に脚を組むか跪き、快適な形で座って始めましょう。
  • 両肩は股関節の上に、頭は肩から高く持ち上げ、体を少し伸ばしましょう。
  • 次に深く息を吸って背骨を伸ばし、そしてゆっくり息を吐きます。
  • このまま少なくとも10呼吸しましょう。



マツヤサナ(魚のポーズ)のバリエーション


免疫を強化するポーズの魚のポーズまたはマツヤサナは、毒素を排出しエネルギーを高めます。また、鼻腔を開き詰まりを取り除くので、気分がすぐれない時によいでしょう。


  • 蓮華座から始めましょう。まず頭をゆっくりと持ち上げ、そして胸を上げます。
  • 胸はリラックスしましょう。肩の力を抜いて腕は広く開きます。
  • 両掌を上に向け、両脚を床に置いたまままっすぐ伸ばします。
  • より効果を得るために、この位置で2-3分続けましょう。




ヴィパリタ・カラニ(壁に両脚を上げるポーズ)


「金に両脚をあげるポーズ」という名前の通り、この逆転ポーズはストレスを解消します。また神経の繋がりを向上させ、血流を促し体を活性化します。また、不妊にもよいと言われています。



  • ヨガマットかブランケットを床に敷きます。体の横を壁に向けて座りましょう。
  • ゆっくりと腰と骨盤を動かして両脚を壁の方向に上げます。特にビギナーの場合は、一気にやろうとしないでください。
  • 位置が定まったら、腰や腿の裏に負荷がかからないようにしましょう。
  • 腰の筋肉を少し持ち上げてみましょう。頭は快適に休ませておきます。少し持ち上げることで血流が高まり効果が上がります。
  • 5ー10分間このポーズを続けます。最初は慣れるまで少し時間がかかりますが、一度慣れるともう大丈夫です。



ウッターサナ(前屈)


このポーズのような逆転のエクササイズは、鼻詰まりを緩和し、防御の最初となる鼻腔と粘膜を保護するためにとても良い方法です。地面に屈服し体を曲げなければならないポーズは、免疫を若返らせる最も簡単な方法のひとつです。



  • 立位で両足を股関節幅に開きます。
  • 少し膝を曲げて腰を少しリラックスさせながら、前屈します。優しく行いましょう。
  • 両手を床に置きます。ビギナーは両手を足首か腿に置いても良いでしょう。
  • このまま5ー10呼吸します。








(出典)https://timesofindia.indiatimes.com/life-style/health-fitness/fitness/do-these-4-yoga-poses-regularly-for-better-immunity/photostory/74776515.cms

2020年3月20日金曜日

もっと幸福感を:鬱と不安のためのポーズ Vol. 2
Feel Happier: Poses for Depression & Anxiety


鬱のためのヨガ


1. アド・ムカ・シュヴァナサナ(下向きの犬のポーズ)のバリエーション


効果:不安を取り除き体にエネルギーを与える

お腹を下にして横たわり、指をしっかり広げて胸の横に両掌を置きます。四つ這いになりましょう。膝は股関節の真下に、両手は少し肩の前に置きます。折ったブランケットを1、2枚胸骨と並ぶように置きます。ブランケットの高さは、頭を支えられるが首がまっすぐになるようにしましょう。もう一度四つ這いに戻ります。爪先を下に向けて、息を吐きながら臀部を高く上げ、腿を後ろに高く上げます。臀部を持ち上げながら肘は伸ばしたままにし、頭頂をブランケットの上に載せましょう。背骨を伸ばし頭を下ろすように腕と脚を使います。そこで30秒から1分、深く呼吸しながらホールドします。



2. パスチモッターナサナからハラーサナへ(座位の前屈から鋤のポーズへ)


効果:失望や不安を緩和、体全体にエネルギーを与える、より生き生きした気分になる


首の問題、高血圧、心臓病、生理中、妊娠中、下痢や吐き気のある時は行わないでください。


折りたたんだブランケット1、2枚の上に、両脚を前に伸ばして座ります。大きく深い呼吸をしましょう。息を吸いながら胸骨から頭へと持ち上げ、背骨を少しそらします。

息を吐き両脚の上方で胴部を伸ばします。頭は膝の真上に載せ、両手はできれば床におきます。臀部がブランケットから浮かないようにしましょう。

背中を丸めながら膝を引き揚げ、前屈から起き上がったら、後方へ丸く転がって鋤のポーズに入ります。両手を上げて両足に近づけましょう。首に疲れを感じたら両手で背中を支えます。この2つのポーズを10ー15回ほどいったりきたりしましょう。



3. アド・ムカ・シュヴァナサナ(下向きの犬のポーズ)のバリエーション


下向きの犬のポーズを繰り返しましょう。30秒から1分ホールドします。



4. プラサリタ・パドッタアサナ(角度の広い立位の前屈)のバリエーション


効果:不安な神経を落ち着かせ疲労をなくす


体の前に折りたたんだブランケットかボルスターを置きます。両足を広く開き(120cm程度)、足の外側を並行に保ちます。腿は引き揚げておきましょう。息を吐き股関節から前屈し、両手を両足の間の床に置きます。肩甲骨を耳から遠ざけるように引き揚げながら腰を天井に向かって持ち上げます。ハンドスタンドの時のように、頭は同じ場所に置いておいてください。見上げて胴体を前に伸ばし、尾骨から頭骨の付け根まで背中がやや反るように曲げましょう。このまま5-10秒保ちます。そして息を吐き、肘を曲げ、頭頂をサポートに下ろしましょう。ここで1分間深い呼吸をします。背中を反らした位置まで戻し、両手を腰に、胴体を起こしながらポーズから出ましょう。



中上級の方は、サーランバ・シルシャサナ(支えのあるヘッドスタンド)をしてもよいでしょう。エネルギーを与え、感情のバランスを整え、脳を若返らせます。




5. ドウィ・パダ・ヴィパリタ・ダンダサナ(2本脚の逆転の杖のポーズ)のバリエーション


効果:胸を開き気分を高め、身体を元気にする


硬く畳んだブランケットを椅子の上に置き、背の方を壁にして壁から60cmほど離しておきましょう。両足を椅子の背から通してお尻を座面の端に置き、壁に向かって後ろ向けに椅子に座ります。両脚を伸ばした時に足で壁を押せる程度の距離を保っておきます。椅子の背を握り、肩甲骨が座面の前端にくるように体を反らしていきます。膝は軽く曲げた状態で足を壁に付けて、両腕を椅子の脚の間から通して後脚かレールを持ちます。膝を伸ばして壁を蹴り、腿はくっつけて内に回します。首に問題がある場合は、頭をボルスターに載せましょう。最大で1分間そのまま静かに呼吸し、そのあとポーズから出ます。



6. ウルドヴァ・ダヌラサナ(上むきの弓のポーズ)のバリエーション


効果:血流を改善し、神経を刺激する、幸福感を作る


ブロック2個を、肩幅に離して壁に立てかけます。頭がブロックの間にくるように仰向けに横たわり、両足を股関節幅にして膝を曲げ、かかとを臀部に近づけましょう。肘を曲げ、指が足のほうに向くようにして頭の両脇に両手を付きます。

息を吐きながら、腰と胸を持ち上げ、腕を伸ばし、そして両脚も伸ばします。尾骨を引き揚げて、腿の裏を臀部の方に上げます。可能ならそこで5-10秒保ちます。無理ならそのまま戻り、2-3回繰り返しましょう。膝と肘を曲げ、体をゆっくり床におろしてポーズから出ます。



7. バラサナ(子供のポーズ)


効果:後屈後の脊柱筋を解放し神経を落ち着かせる


床に膝をつき、足の親指同士を付けて膝の距離は股関節よりやや広めにします。前屈して両腕と胴部を前に伸ばしましょう。頭は床かブランケットの上で休ませます。


8. サーランバ・サルヴァンガサナ(肩立ち)


効果:苛立ちを解く。神経を落ち着かせ栄養を与えて感情のバランスを取る。また内分泌系のバランスを取る


肩の問題、高血圧、生理中はこのポーズ(ハラサナも)をしないでください。


首と肩の下に二枚の畳んだブランケットを置いて横たわり、両腕は体の横に伸ばしておきます。息を吐いて膝を曲げ、両脚を胸に引き込みます。両手で床を押し、曲げた脚を頭上に揺らし上げます。そして、指を背骨側に向けながら両手で背中を支持しましょう。腰と腿をより高く上げ、脚が上がったらまっすぐ伸ばします。胸骨の上部は顎に向かって引き揚げます。肘は内側に寄せながら、できるだけ掌と指で押し、全身が長くまっすぐなのを感じましょう。肘が内に入りにくいときは、ストラップを肘のすぐ上の腕にかけておきます。ここで数分キープしましょう。


9. ハラサナ(鋤のポーズ)


効果:最も神経を鎮めるポーズのひとつ。苛立ちを解放する


背中を両手で支え続けながら、両脚を頭の上まで下げ、爪先を床に下ろしましょう。腿に力を入れて顔と両脚の間にスペースを作っておきましょう。ここで深くゆっくりと呼吸しながら、数分、あるいは快適な長さまでキープします。椎骨ひとつずつ下ろしながらゆっくりと丸くなっておりましょう。背中をまっすぐにして床に下ろし数呼吸します。



ハッピーエンド


ここで、どれかを選択しましょう。落ち着きを感じ休んでもいいと感じたら、シャヴァサナで10分以上横たわりましょう。まだ不安や鬱を感じていたら、ヴィパリタ・カラニなどの休むポーズを選ぶか、元気で前向きなまま終われるように活性化するポーズを選びまししょう。その場合は、2番の「パスチモッターサナからハラサナへ」を10-15回繰り返します。




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(出典)https://www.yogajournal.com/lifestyle/feel-happier

2020年3月19日木曜日

もっと幸福感を:鬱と不安のためのポーズ Vol. 1
Feel Happier: Poses for Depression & Anxiety

ヨガセラピーでは、鬱や不安はマインド(精神)が忙しく働きすぎている状態(または極限までいって働きが止まった状態)だと言われます。その動きを緩やかに穏やかに戻すためには、ゆっくりしたヨガなどが向いているのではないでしょうか。
この記事は、パニックを起こした著者の体験を交えてヨガの叡智を紹介しています。
そこまで深刻な問題になっていなくても、誰にでも不安な時はあります。そんな時に応用できるのではと思います。

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鬱との戦いは時として、人生をかけた戦いのように感じられます。そのもがきを止めるのにヨガは役立ちます。


11年前のことですが、私に初めて本格的なパニック発作が起こった夜のことはまるで昨日のことのように覚えています。サンフランシスコのマリーンズ・メモリアル・シアターの狭いバルコニーで当時の彼と一緒に座り、破壊的に悲しく、信じられないほど長い劇を観ていました。3時頃には私の気分は最悪になりました。早く劇が終わらないかと必死で願いながら、シートの上で体を小刻みに動かしていました。すると突然。呼吸が胸でつかえたように感じたのです。喘息の発作が起こりかけているのだと思いました。手を心臓に当て肺に空気を入れようとするのですが、入ってきません。シートのアームに体をもたれかけて、空気をなんとか吸い込もうとしました。何も起こらない。胸は完全に広がっているのに空っぽに感じられるのです。そして本当にパニックになり始めました。すぐに大きな呼吸を吸わなければ死んでしまうと確信したのです。


喉元で心臓がどきどきしていた私は、苛立った人の波を通り抜け暗い劇場から逃げ出しました。階段を駆け下りて道路に出た私は、気が遠くなり体の感覚が完全になくなっていきました。


その後のことはぼんやりした写真のようでしかありません。彼が劇場から出てきて私を観た時のびっくりした表情を覚えています。タクシーから女性を引きずり出し、ドライバーに病院に連れて行くよう言ったことも。そして病院で、看護師が私を座らせて手を私の両肩に置き「息をするのよ、あなた。息できるから」と優しく言ってくれほっとした瞬間を思い出します。そのとき恐怖が消え、死なないのだと気づいてほんの一瞬安心しました。けれど、その安心はすぐにとんでもない悲しみにとって変わりました。奥底から嗚咽が出てきました。その夜の間、ずっと続きました。そして何週間も続いたのです。


その夜遅くに病院から戻った時、私の精神状態は悪化していました。パニック発作の後にまだ感じていた不安だけでなく、もうひとつ加わったのです、鬱という訪問者が。その後数週間、完全に自分を落ち着かせることができませんでした。ずっと泣き続け、世界から孤立した気分でした。毎朝起きて目を開けるのを恐れ、映画館や飛行機、バスなど人混みが怖くなりました。そしてある日、自分の家を出るのが怖くなったのです。頭上に広大に広がる空を、知らない人たちに囲まれて見上げるなんて無理だったのです。この状態を広場恐怖症ということは知っていましたが、それが自分に怒るなんて信じられませんでした。この時点で、助けが必要だと気づいたのです。




この話は、ヨガが私を救った話の一部だと思うでしょう。インドを旅してアシュラムで40日間瞑想して、人生の本当の意味を見つけられ、それ以来幸福に暮らしましたというような。そう言えればいいのですが、不安と鬱から私をまず救ってくれたのは抗うつ剤と心理療法でした。3年後ヨガを始めた頃には、ヨガはより幸せにより健康で繋がっているように感じさせてくれました。ヨガは私を「癒して」くれはしませんでしたが、時間をかけて私の人生を変えてくれました。この8年間、ヨガは新しい思考パターンを作り、自己愛を感じ、恐ろしい未来に心が彷徨う時にも今の瞬間に戻ってくる助けをしてくれました。そして、うまく行ってても行っていなくても、人生はいいものだと信じることができました。これは全てアサナの練習のおかげでしょうか?ええと、そうではありません。ヨガを実践することは私の内側にある景色を多くの意味で変えました。決定的なガイドとしてここに提案するつもりは私にはありません。鬱や不安は複雑で人によって異なりますし、個々の診断と治療プランを得ることが重要ですが、誰かの支援や慰めを得たいという人もいると期待しています。


私にとって、不安や鬱は常に側にあります。この何年かで、パニック発作や長く続く不安が鬱のトリガーとなることに気付きました。その理由は知られていませんが、アメリカ国立精神衛生研究所によれば、ほとんどの不安症(パニック障害、社会不安障害、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害、恐怖症などを含む)は鬱を併発します。




アサナの練習は、リラックス反応を誘発し、コルチゾールやアドレナリンなどのストレス・ホルモンを減らすため、不安からくる鬱を和らげるのに役立ちます。リラックス反応がいったん始まれば、多くの人は感情から逃げようとせず寄り添えるようになるのですが、それは不安や鬱のトリガーとなる精神的要素を特定するのに必要なことなのです。しかし、このリラックスした状態に到る道というのは人によって様々なのです。


共にヨガと鬱に関するワークショップを教えているアイアンガーヨガのシニア・ティーチャーであるパトリシア・ウォルデンと、Yoga as Medicine の著者である医師のティモシー・マッコールは、鬱を「グナ」に基づき分類しています。古代のヨガの書によれば、グナとは、ラジャス、タマス、サットヴァという行動パターンとして現れる3つのタイプのエネルギーを指します。ラジャスの特徴は一般的に、動的で興奮しやすいとみなされます。タマスは不活発で、怠惰、恐怖や混乱、そしてサットヴァは純粋な「存在」で明晰、平衡状態のことです。ウォルデンとマッコールは、取り乱した不安誘導性の鬱を「ラジャシック(ラジャスの)」と、より無気力で失望した鬱は「タマシック(タマスの)」と読んでいます。


もしあなたがラジャシックだと感じているなら、つまり落ち着かず不安で恐怖を感じているなら、前屈や回復させるポーズなどの鎮静ポーズで構成されたヨガを練習するのが最良だと考えられます。しかし、心やエネルギーの制御が効かなくなっているなら、完全に静止してリラックスしようと悪化する恐れもあります。そうした状態ならば、練習の始めにアドムカ・ヴルクシャサナ(ハンドスタンド)やヴィラヴァドラサナII(戦士のポーズII)、太陽礼拝などの動的で活気のあるポーズで神経エネルギーを燃やしたりざわめく精神に集中する何かを与えるようにするとよいとウォルデンは助言しています。これらが難しいと感じるなら、アドムカ・シュヴァナサナ(下向きの犬のポーズ、ダウンドッグ)を試すことを提案しています。ダウンドッグの刺激が強すぎるなら、頭の下にボルスターやブロックを置きましょう。そこから、呼吸に集中して攻撃的にポーズを行わないなら、ヴィパリタ・ダンダーサナなどの支えのある後屈で神経を過剰に刺激することなく気分を上げることができます。ウォルデンが後屈は勧めるのは胸を開くためですが、それは不安や鬱の両方を緩和するのに不可欠なことだからです。鬱には体にエネルギーを引き込む吸気に集中する、不安には鎮静と安心感を促進する呼気に集中するのが最良です。


バランスが取れて落ち着いてきたと感じたら、スプタ・バッダコナサナ(横たわった合蹠のポーズ)やヴィパリタ・カラニ(壁に両脚を上げるポーズ)がさらに必要な休息を与えてくれます。また、ウォルデンは目を開けたままシャヴァサナ(屍のポーズ)をすることを勧めています。目を閉じると落ち着かず不安の感情が強くなるからです。




気付きとともに自身を強くする


精神的効能の他に、ヨガは不安や鬱と闘う人にとって計り知れない価値のあるスキルである「気付き」を与えてくれます。もしあの劇場の夜に私がもっと気付きを持っていれば、体の声にもっと違って反応出来たでしょうし、おそらくパニック発作にはならなかったでしょう。息が浅くなっていることに気付き(大抵は不安のサインです)、集中して落ち着きを取り戻すためにヨガの呼吸法を試してみたでしょう。あるいは、その日のもっと早い時間に、疲れているからそんな刺激的な環境にいるべきではないと気づいていたでしょう。いくつかあるより深い問題の影響を観察できたでしょう。その頃の仕事は惨めで、恋愛関係は不安定、故郷の家族と離れて悲しかったのです。もしこれらのことに気づいていたなら、もっと違った選択ができたでしょうし苦しむことも少なかったかもしれません。


一般的に、西洋人がヨガで気付きを高め流方法はポーズの練習を通してでしょう。けれど、クラスの中で使われるたくさんの指示は単にポーズを向上させるためだけではないのです。それらによってあなたの忙しい心が何かに集中し、今の瞬間にいさせてくれるのです。不安症の人にとって、これは特にありがたいことです。「不安になった時は、圧倒されていると感じるので何にも集中できません」と 30 Essential Yoga Poses の著者であるジュディス・ハンソン・ラサター博士は言います。「ポーズや呼吸、マントラなど実体のあるものに集中することは、とても落ち着きます」


また複雑な指示で、体の中で起こっているかすかな変化に自身を同調させることができます。こうした変化にもっと気付くようになれば、心や気分のかすかな変化にも気付くことができるようになるでしょう。体と心がどのように繋がっているかを強く感じることでしょう。「体の気付きを高めることにより、心の中に気付き始めます」マッコールは言います。「各ポーズをしながら心の中で何が起きているかを見るのです。自分を痛めつけているかもしれない。孔雀のように得意になっているかもしれない。ただただ逃げたいかもしれない」


ヨガの練習の中で体や呼吸、感情や思考など瞬間瞬間の気付きに磨きをかけ続けていけば、日々の生活にも気付きをもてるようにになります。「注意していれば、その瞬間に湧き上がるあなたの思考や感情にもっと繋がるようになり、そうすれば解決の半分は終わっています」ラサターは言います。言い換えれば、何かおかしいと気付くことができれば、それを無視して後になって辛い方法で解き放つ(ラサターのいう「あなたのエネルギーのなすがまま」)のではなく、その時にその問題に対処することができます。



受け入れる


ではエネルギーのなすがままにならないにはどうすればいいのでしょう?その裏に何があるのかを知り(気付きの練習が役に立ちます)、逃げたいと思っている時であっても、今何が起こっているのかを感じればいいのです。劇場でのあの夜、私は何よりも逃げたいと思っていました。建物の外に出てしまえば気分がよくなるはずだと確信してしまっていました。でも気分はよくなりませんでした。実際は、その後数週間、どこに行っても自分から逃げ出したいと思っていました。その経験からわかったのは、困難な感情から逃げることはうまくいかないことが多く、結局、あらゆる形で自分に戻ってくるのだと。けれどあの時は、そこで呼吸をして、辛い感情を感じることなどできなかったのです。


それでも時々パニックや不安は、深く根付いた感情の葛藤とは関係なくあっさりとやってきます。着陸までまだ5時間もあるのに飛行機の中で突然暑くなり狭苦しくなったりします。これも同様に、中立の視点から自分の反応を観察し、そこでそれが通り過ぎるのを見届けることが重要なのです。


ヨガの練習はまた、そうした状況に対応する際に必要な受容を教えてくれます。きっと、そのポーズが快適ではなく早くやめたいと思う時があるはずです。難しそうに見えるし難しい感情が起こってしまう。でも、ヨガはあなたがどう感じているかに気付くことを教えてくれ、そして不快で腹が立って悲しく不安に思ったときにでさえ、その状況をうけいれるために呼吸を使うことを教えてくれるのです。マットの上でのこうした状況を切り抜ける方法を手に入れられれば、難しい感情が起こった時もすぐにそれが変化してどこかに消えてしまうのがわかるようになるでしょう。


そして、日々の中で同様の感情が現れた時も(身体的、感情的に関わらず)、恐れが少なくなります。実際、自信が出て、自分の中に流れる感情に対処できる不屈の精神が自分にあると気付きます。痛みと共にいる能力を身につければ、結果的にパニックや鬱を和らげ、その困難の根本を知ることを可能になります。痛みと共にいる能力がやがてそれを徐々に消し去るでしょう。


ラサターの考えでは、鬱は怒りや悲しみなどの感情を否定しようとする時に現れ、その困難な感情を本当に感じる方法を学べば、通り過ぎるまでそうした感情を弱めることができます。「私たちは、不安や悲しみなどから逃げるたくさんの方策を作ってきました。過食や飲酒、そしてエクササイズでさえ。なぜなら私たちは悲しみを否定する社会だからです。でもヨガや瞑想でじっと座ることを覚えれば、感情を受け入れることができるようになります。この訓練は感情と交わることではなく、やがて消えていきます。実際に感情とともに座ることが癒しなのです」


サンフランシスコのベイエリア認知療法センターの認知行動セラピストのマイケル・トプキンスの意見も同様です。「突き放そうとするのではなくパニックを受け入れると、治まります」トンプキンによれば、パニックや鬱を経験した人のほとんどは、恐れすぎてしまいそんな経験を二度としないようにとエネルギーを集中させるのですが、それは単に悪化させるだけです。彼は潮衝に例えてこう言います。もし潮に逆らって泳げば底に引っ張られてしまう。でも潮が落ち着くまで浮かんでいればそのうち潮が岸へと運んでくれるでしょう。




内を見て、愛を知る


最も混乱する鬱の症状のひとつは、自分や周りの世界と切り離されたような感じがすることです。ヨガ哲学の非二元論では、自身とそれ以外の世界との間に解離はないとされています。自分を切り離された物だと見なす傾向は、心とエゴが作り出す錯覚なのです。非二元論は、私たちは毎日多くの二元性を経験しているため掴み所のない概念ですが、その概念の少しだけでも、自身や他者との関係性への考え方を永遠に変えることもあります。


この種は、数年前のサラ・パワーズのティーチャー・トレーニングで私の中に植えられたものです。彼女は瞑想の重要性を説明して、毎日ぜひ座ってくださいと言いました。「瞑想すれば、あなたの本質がわかるでしょう。そのままであなたは完全であることを知ります。なぜならあなたは愛によって作られているからです」



その時は妙にうそっぽく聞こえました。私自身を受け入れられるという可能性は、私にとっては理解不可能だと思えました。それに、。内なる悪魔を一人で沈黙の中で探究することが恐ろしかったのです。手を上げてこう質問しました。「内側を見て善がなければどうですか?ただそこになかったら?」彼女は答えました。「試してみないとわからないでしょう」そして「怖がらないで」そう付け加えました。



私は怖くて試しませんでした。その日も、その月も、そしてその年ずっと。心から瞑想に身を委ねるまで3年間かかりました。そしてある日、瞑想リトリートの途中で、感じたのです。とても静かで、とても優しい幸福感を。突然、自分が自然の一部かのように感じたのです。まるで小さなお花が私の心臓で咲いているような。まるで柔らかい影を落とす樹々に囲まれているような。いつもからまって固まっているように感じていたお腹の奥底から、暖かい光が輝いているような。それは爆発的とか熱狂的な幸福感ではありませんでした。もっと小さくてもっと心地よいものです。その瞬間それがやってきて、完全に怖さがなくなりました。不安がなくなったのです。ついに、初めから私の練習を駆り立ててきたヨガ・ティーチャーであるエリック・シフマンの言葉を理解したのです。「恐怖からの解放は、最後には愛の花を満開にするものだ。その状態にあると、あなたは他者の中にあるものを愛することができるし、他者もそれを見たことであなたを愛すだろう。これがヨガが勧める優しい世界の認識だ」


この経験のおかげで、人生の流れの中で自分を信頼することができました。奇癖のある神経症な私や、厄介な癖のある上階の隣人や、ひどい行動をする世界中の人々でさえ、みんな愛から作られていると突然わかったのです。自分のもっとも深いところに繋がれば、他の誰とでも繋がっていることに気づけると知ったのです。



今もなお私には不安と闘うことが、何日か、何週間か、何ヶ月かあります。また鬱が私の扉を叩きにやってくるのではと怖くなる日もあります。でも自分をよりよく知ることができた今、こうした感情に感謝できるようになりました。逆説的に、不安や鬱を経験したことで人生の不安が減りました。試されて切り抜いたのだと。また他の人の葛藤にもより理解できるようになりました。よりよい聞き手になり、より哀れみ深く、自分を笑い飛ばせるようになり、それが大きな救いとなっています。こうした経験がヨガを見つける気付きへと導いてくれたのだと確信していますし、思っていたよりも幸せにしてくれています。だから、もしあなたがとても辛い葛藤の最中にいるとしても、それは変わるのだとわかってください。とれがあなた自身の深い部分へと誘ってくれると信じてください。いつかそれに感謝する時がくるかもしれません。





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次回は具体的なポーズについてです。




(出典)https://www.yogajournal.com/lifestyle/feel-happier




2020年3月16日月曜日

アーユルヴェーダ: 食事の方法 Vol.2 
GOOD FOOD- AYURVEDA CONCEPTS, DIRECTIONS, PREPARATIONS

つまりは、清潔な場所で、食い合わせを避けながら、体質に合ったものを規則正しく、出来立てを良く味わって、腹八分で食べましょう、ということでしょうか。

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食習慣の8つの要素


その人に合った食事を決める時に考慮すべきことが8項目あります。プラクリティ(性質)、カラナ(加工)、サムヨガ(組み合わせ)、ラシ(量)、デシャ(場所)、カラ(時間)、ウパヨガサンシュタ(用法)、そしてウパヨクタ(使う人)です。これらは、アシュタ・アハラ・ヴィディ・ヴィシェシャ・アヤタナと呼ばれます。


プラクリティ(性質):そのものの性質は遺伝によってもたらされます。例えば、本来、黒緑豆は重く緑豆は軽い性質があります。同様に豚肉は重く、鹿肉は軽いです。


カラナ(加工):加工とはそのものの性質を大幅に変化させるものです。撹拌や加熱、湿度や季節、場所、容器などの環境要因、そして保存期間などが性質に影響を与えます。例えば、水を加えたり火で加熱すると、固形物が柔らかくなったり液化したりします。凝乳やヨーグルトは本来浮腫を誘発しますが、撹拌するとバターミルク(Takra)になり浮腫を取り除きます。毒も、正しく浄化し加工したあとに薬として使われることもあります。


サムヨガ(組み合わせ):2つ以上の物質を組み合わせるとまた、それぞれの本来の性質を変えることがあります。例えば、蜂蜜やギーは健康にいいのですが、それぞれを同じ量で摂取すると害になります。同様に蜂蜜、牛乳、魚はどれも悪いものではないのですが、組み合わせて摂ると毒になります。このように、組み合わせると変わった性質を示す物質があるのですが、それぞれ別の間はそうした性質は見られません。


ラシ(量):摂取する食物の量はラシと呼ばれます。その人に合った食事量を決める際、材料それぞれの量(パリグラハ)と食事の総量(サルヴァグラハ)を考慮しなければなりません。これは、その人の消化力によります。食事量はまた、消化にも影響します。軽い食事でも多すぎれば消化するのには重くなってしまいます。


デシャ(場所): デシャとは国を示し、違う無所で生産された食物や薬の材料はその性質も異なります。自然植生で作られた物はよそで作られたものよりもよい質を持ち、またその地域の人にも合っています。


カラ(時間): 食事の中身は季節によって変えなければなりません。例えば、冬には消化力が高まるので重い食物が良いのですが、夏や雨季は消化力が下がるため一般的に軽いものがお勧めです。また、病気の時には、関係するドーシャと病気の段階によって食事の中身を選ぶ必要があります。例えば、発熱してから7日間ギーは禁忌となりますが、そのあとは患者の体力を高め熱による乾燥を緩和するためにギーが処方されます。


ウパヨガサンシュタ(用法): 食事の指針です。最も重要なルールは、前の食事が消化されてからというものです。摂った食事が正しく消化されていると、軽く、空腹感と喉の渇き、自然な食欲が時間通りに現れます。

相反しない物を避けて、温かい油分のある食事が勧められます。食物は前の食事が消化されてから良い場所で正しい量を摂るべきです。速すぎず遅すぎず、話したり笑ったりせず、集中して食べましょう。

良くない食習慣は多くの病気の原因となるため避けるべきです。健康に良いものと悪いものを同時に摂るのはサマシャナと言われ、不健康です。


前の食事が消化される前に食べることはアディヤシャナと言われます。アーマ(毒)が作られ多くの病気の原因となります。


不規則な時間に食べる、多く食べたり少なく食べたりすることはヴィシャマ・アシャナといいます。これはヴァータの悪化に繋がります。なので、同じ時間に適切な量を食べることが勧められます。


ウパヨクタ(使う人):食物を摂る人のことです。その人にとって何が特に健康的なのかそうでないのかを考慮すべきです。それによって食品を選んだり避けたりするとよいでしょう。




食習慣の指針 (アハラ・ヴィディ・ヴィダーナ)


アーユルヴェーダには、アハラ・ヴィディ・ヴィダーナと呼ばれる健康的な食習慣のための10のルールがあります。これは健康な人にも病気の人にもよいものです。いつの時も良い習慣というのは、性質が相反しない油分のあるものを、前に食べた物が消化されてから、全て良い物に囲まれた良い場所で、速くもなく遅くもなく、話したり笑ったりしないで集中し、自らを十分考慮して、温かい食事を食べることです。


ウシュナ(温かい食物): 温かく美味しい作り立ての食物は消化を促進し、消化器内のガスを取り除き、分泌粘液を減らします。


スニドガ(油分を含む):油分を含む食物は美味しく、また消化液を刺激し、消化を促進、ガスを減らし、体に栄養をもたらし、感覚を研ぎ澄まし、体力をつけ顔色を良くします。


マトラヴァータ(適切な量):正しい食事量はドーシャや消化の均衡を乱さず、消化を促して通りが良くなり、寿命を伸ばします。

チャラカ(アーユルヴェーダの始祖)は、頭の中で胃を3つの部分に分けよと言っていました。ある部分は固形物で満たし、次は液体で満たし、そして3つめは空にしておけと。この言葉を理解することにより正しい量かどうかを知ることができます。

食べ過ぎのサイン:食後、過剰な重さや腹部のつまり、脇腹の痛み、感覚の飽和感を感じたり、空腹感や喉の渇きがなくなってしまえば、それは食物を多く取りすぎたことを示しており、3つのドーシャを悪化させる原因となります。

適切な量を食べたサイン:上記の食べ過ぎの兆候は見られず、座っても立っても、横たわっての動き、呼吸、笑う、世間話をするのが楽だという感覚があり、夜や朝までにすぐ消化され、体力がつき顔色や生育もいい、それらが適切な量を摂ったことを示しています。

量が少なすぎるサイン:食事が少なすぎると満足感が得られず、体力、免疫が下がる、顔色や生育が悪くなる、ガスが上がってくる、寿命が短くなる、性的なエネルギーが下がる、体や精神、知力、感覚が弱まり。ヴァータの悪化となり80におよぶヴァータの異常に繋がります。


ジルニ(前の食事の消化):いつの時も前の食事が消化されてから食べるべきです。適切な量を食べていれば、食欲や喉の渇き、軽さ、ガスや腸、尿の動きを感じ、心や経絡が明晰になります。


この良い食習慣は食物をちょうど良い時間で素早く消化するのに役立ち、寿命を伸ばしダートゥ(体の構成要素)を悪化させません。



間違った食習慣


アディヤシャナ:前の食事がまだ消化されないうちに食べることを言います。これは間違った食べ方であり、ドーシャを即座に悪化させます。前の食事の消化の途中で食べると、どちらも未消化となり、消化されていないものと消化されたものが混在し、アーマ(毒素)の生成に繋がります。


ヴィシャマシャナ:不規則(ヴィシャマ)な食べ方は良くありません。決まった時間に食べないこと、食べすぎたり少なすぎたりすることはヴィシャマシャナといいます。これはヴァータの悪化を増加させます。


サマシャナ:健康に良いものと不健康な物どちらをも含む食べ物を食べることを言います。


ヴィリャ・アヴィルッダ(相反しない):一緒に摂る食物は相反しないものであるべきで、相反するものを一緒に摂るとヴィルッダ・アハラの原因となり病気になるため避けなければなりません。


イシュタ・デシャ・サルヴァ・ウパカルナ(適切な場所と環境):食物は適切な場所と良い環境で食べなければなりません(サルヴァ・ウパカルナ)。それによって精神的そして肉体的な障害を防ぎます。例えば、臭い匂いがしたり恐ろしい光景が見える場所、また良くない環境で食べると精神的に落ち着かず、食欲や消化に悪影響を及ぼします。


ナアティ・ドゥルタム(速く食べない):あまり速く食べてはいけません。食物が違う通り道に入ることもありますし、味わうことができず、健康も損ないかねません。


ナアティ・ヴィリムバタム(時間をかけすぎない):あまりにもゆっくり食事をすると満腹感が感じにくく、食物が冷めてたくさん食べてしまう可能性があります。ですから、食事はあまりに速くあまりにゆっくりとは食べてはいけないのです。


アジャルパナ・アハサナム(話したり笑ったりしない):食事の際は食べることに集中し、話したり笑ったりしてはいけません。速く食べるのと同様の問題がおこりかねません。


タンマナ・ブンジタ(完全に集中して食べる):食事は完全に集中して食べなければなりません。


アートマナマ・アビサミクシャヤ(自己の本質を考える):食品は、食べる人に合ったものを選ぶよう十分に考慮しなければなりません。





アーユルヴェーダは生命の科学で、その選択から最終段階まで食に関しての重要な要素を包括的んアプローチで提供しています。この注意深さによって人々の健康と幸福を維持することができ、理想とする幸福という目標に到達できるのです。






(出典)https://ayurvedapc.blog/2019/06/08/good-food-ayurveda-concepts-directions-preparations/

2020年3月12日木曜日

アーユルヴェーダ: 食事の方法 Vol.1 
GOOD FOOD- AYURVEDA CONCEPTS, DIRECTIONS, PREPARATIONS

アーユルヴェーダにおける食事の仕方について書かれた記事です。
全てを現代の日本で行うのは難しいかもしれませんが、参考になる点は多いと思われます。
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消化の火であるアグニ(Agni)は、体を保護する鍵となります。食物は内なる火(アグニ)の燃料となります。食物と飲料をきちんと摂れば、成長、生命、知性、健康が促進されるのです。


食物を選んで食べるために考慮すべき要素が7つあります。

食物に関する要素


1. スヴァバーヴァ(性質)
2. サムヨガ(組み合わせ)
3. サムスカラ(加工)
4. マトラ(量)
5. デシャ(生育地)
6. カラ(季節)
7. ウパヨガ・ヴィヤヴァシュタ(用法)


スヴァバーヴァ – 性質
重い軽い、乾燥している油分が多い、遅い速い、冷たい熱いなど食物の本質を見極める
例:肉や小麦は消化するには重いが、 粥(カンジ)は軽い。

サムヨガ – 組み合わせ
健康を促進する組み合わせ 例:小麦と牛乳
良くない食べ合わせ 例:牛乳と魚、同じ量の蜂蜜とギー

サムスカラ - 加工
固有の性質に変化をもたらす加工のこと
例:米は火を入れると消化するのにより軽くなる

マトラ - 量
食物の性質や種類などによる量のこと
例:重い食物は少なく、軽い食物は多く摂るべき

デシャ - 地域や場所
食物の生育地や摂取者の居住地

カラ - 季節
食物を摂取、消化する時期のこと
また、食物を摂る季節や一日のうちの時間帯を示す
例:凝乳は夜に摂らないほうがよい

ウパヨガ・ヴィヤヴァシュタ
食物を摂る方法のこと


食物を食べる手順


  • 食べる前に便通を留意する 
  • 食べる前に入浴するか、両手、顔、足を洗う
  • 他の場所から離れた清潔な場所に座る
  • 太陽の方角に向く
  • 食物を提供してくれる自然に祈り感謝する
  • 他者に食事を与える
  • 食べることをヤグナ(ヴェーダの火の儀式)とみなし、バガヴァン(神)である内なる火(アグニ)に供物を捧げていると考える
  • 集中して確信を持って食べる。食事の間はテレビを見たり会話はしない
  • 敬意と愛を持って食物に向き合い良く噛む
  • 食事に6味全てが存在することを感じる
  • 最初に甘く油の多いものを食べ、次に酸っぱい辛いもの、最後に苦いもの渋いものを食べる
  • 食物は温かくなければならない
  • いつも同じ食物を食べる(体や年齢、季節、ドーシャ、病気に合ったもの)
  • 胃の半分は固形物で、4分の1は液体で満たし、そして残りは空気に残しておく。
  • 毎日、米、小麦、大麦、蕪、葡萄、緑豆、黒糖、ギー、牛乳、蜂蜜、ザクロ、トリファラを摂る。他の地域においては類似した組み合わせをしてもよい
  • 凝乳、ギー、蜂蜜、バターミルク以外は、前日以前に作った食物を摂ってはいけない
  • 夜には凝乳を避ける
  • 食べ過ぎや不規則な食事を避ける
  • アヌパナ – 食後の飲むと満足感が得られ、消化を助け幸福感を与えてくれる。飲料水にハーブや葉、薬などを加えても良い。糖尿病患者は、血糖を下げるもの、血糖値を通常に保ってくれるハーブをとってもよい


食後の活動


タムブラム(訳注:キンマの葉)を摂取し、100歩ほど歩いて、左側を下にして横たわりましょう。食事直後の入浴、運転、水泳、激しい運動は避けます。



植物中心の食事の健康促進要素


植物中心の食事を摂る主な面のひとつは、食物繊維が豊富なことです。一般的に「食物繊維」とは植物細胞の壁で栄養のないものを指します。さらに、植物中心の食事には、飽和脂肪酸が少なく、必須脂肪酸と抗酸化栄養素、植物性化学物質が豊富に含まれます。こうした大切な植物の化合物は、心臓病や癌、関節炎などの病気を防ぐ重要な役割を担います。



食物繊維の効果


1. 腸内の通過時間を短くする
2. 胃に長く留まり、食後の高血糖を防ぐ
3. 安全性を高める
4. 膵液の分泌が増加
5. 便の重さが増える
6. 腸内フローラによりよい環境を作る
7. 短鎖脂肪酸の生成を増やす
8. 血清脂質レベルを下げる
9. 水溶性胆汁を増やす


毎日の食物繊維の目標摂取量は25から35グラムです。これは、未加工の植物を丸ごと摂るようにすれば簡単に達成可能です。野菜は繊維の宝庫です。事実、調理した人参1カップの繊維量は、全粒粉パン3枚分、オーツ麦2カップ分に当たります。


繊維の多い食事は、多くの病気の予防や治療に重要です。


食物繊維不足に深く関連のある病気は以下の通りです。
代謝肥満、痛風、糖尿病、腎臓結石、胆石、虫歯、自己免疫疾患、悪性貧血、多発性硬化症、甲状腺中毒症、皮膚病、高血圧、脳血管疾患、虚血性心疾患、静脈瘤、エコノミー症候群、肺塞栓症、便秘、憩室炎、痔、 結腸癌、過敏性腸症候群、腫瘍性大腸炎、クローン病



バランスの良い食事


健康を維持し病気を予防するために健康的な食物で構成されたバランスのとれた食事をしなければなりません。できれば赤米、大麦や小麦、緑豆(Mugda)、岩塩、アマラキの実(アムラ)、牛乳、ギー、蜂蜜、殺菌した水を含んだものがバランスの取れた食事であり健康によいと考えられています。




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次回に続きます。




(出典)https://ayurvedapc.blog/2019/06/08/good-food-ayurveda-concepts-directions-preparations/

2020年3月9日月曜日

ジャラ・ネティ(鼻腔の浄化法) 
JALA NETI: Cleansing Technique

Covid19 のせいで会場が使えなくなり、私のヨガクラスもしばらくお休み中です。

季節はどんどん春になり、外は花粉や埃が飛びまくっています。
鼻がムズムズ、目も痒い!薬を飲むほどでもないけれどなんとかこの不快を解消したい。
そういう時は、(そういう時でなくても年中した方がいいのですが)ヨガ・アーユルヴェーダの叡智クリヤ(浄化法)ですっきりしましょう!
VYASA出版物 Yoga for Promotion of Positive Health のクリヤの章からの抜粋になります。

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はじめに


クリヤ(Kriya)とは浄化法のことです。ある意味では、私たちはみんな毎日クリヤをしています。入浴、洗顔、歯磨きなど全てクリヤなのです。しかし、ヨガでのクリヤとは、ヨギによって開発された特別のテクニックを指し、内臓の浄化を意味します。ヨガの伝統で伝えられてきたクリヤは主に6つあり、「サット・クリヤ」と呼ばれるとても包括的なものです。


サット・クリヤとは

  1. トラタカ 視野
  2. ネティ 鼻腔上部(喉から)
  3. カパラバティ 気道下部(鼻孔から肺)
  4. ドウティ 消化管上部から胃
  5. ナウリ 腹部内臓(ナウリの準備段階としてアグニ・サラ)
  6. バスティ 消化管下部、特に直腸(消化器全体にはサンカ・プラクシャラナ)


クリヤの目的


  1. 例えば目や気道、消化管など体内部の管を浄化、すなわち体内の経路の汚れを取る。それにより不活性を取り除く
  2. 内なる気付きを深める
  3. 経路の過敏な反応を和らげる
  4. スタミナ、忍耐力をつける


クリヤの原理


  1. 外的媒体と意志によるコントロールにより体のシステムを刺激する
  2. クリヤの間、そしてクリヤ後は深くリラックスする


ジャラ・ネティ(鼻腔の浄化)


姿勢:タダサナ(山のポーズ)

やり方:

  • ネティ・ポットに満たした滅菌したぬるま湯に小さじ半分の塩を加える。
  • 両脚を開いて立つ
  • ネティ・ポットを右手に持つ
  • ネティ・ポットのノズルを右の鼻孔に入れる
  • 口は開けたまま楽に口で呼吸する
  • 頭をまずやや後ろに倒し、それから前、左と動かし、ポットの水が右鼻孔から入って重力で左からでるようにする。ポットが空になるまでそのままにする
  • 左側も同様に行う
  • 鼻腔に残った水を取り除くため、カパラバティのように左右交互に息を吐いて水を吹き出す



効果


鼻腔を浄化する。風邪、過敏、頭痛、副鼻腔炎、咽頭炎などを緩和し、嗅神経を刺激する。

禁忌


耳の感染症や鼻中隔の手術直後はネティを行わないこと。また、鼻血のあと数日間も避ける。





プラスチック製のネティ・ポット







2020年3月8日日曜日

ヨガ後のあの心地よさを持続する方法 
How to Make that Post Yoga Feeling Last

グループレッスンでは時々、忙しそうに帰る人を見かけます。
最後のシャバサナをしないでマットを丸めて帰ってしまう人。
終わった直後にスマホを取り出し大声で話し始める人。
もったいないなあと思います。
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ヨガクラス後にくるあの素晴らしい感覚。安定し、リラックスし、繋がりを感じ、そして自由。
それは、何気なく携帯電話をチェックして動揺させる何かを読んでしまうまでのこと。まるでヨガなんか全くしなかったかのように。
突然、またストレスの街に戻ってしまう。


では、ヨギのみなさん、ヨガマットから離れた時間もヨガの効果を得られるように、どうすればあの感覚を維持できるのでしょう?


練習のときの効果に気付き、統合する時間を取るのです。
開き、呼吸し、伸ばし、支え、そしてまとめる、そんな時にはいつもうちなる反応があります。


その瞬間のそんな反応により気付きを得られるように自身をトレーニングすることで、一歩ずつポーズ毎にそして呼吸毎に、その効果を長期間累積していけるのです。


私が練習するときは、常に呼吸の練習や各ポーズがどのように始まり、中間はどうで、どのように終わるかをよく考えます。私の友人のシンディ・リーはこの3つの段階を「起(arising)」「続(abiding)」「結(dissolving)」と表現します。


私にとって「起」とは、ポーズに入るプロセスです。ポーズの基礎となる私の一部が深く床と繋がるよう、気付きに集中し体重を移動させる。その後に来るのが「続」、全ての動きを維持しながらそのポーズに必要となることに集中する。そして「結」、絹のようにスムーズな移行のため、体とマインドの質的な変化を作りながらポーズから出る。


「結」段階の後に4つ目の時間を持つことを、私は提案します。オウムを唱えた後の静けさ。練習の効果をより統合し維持させるための静かで個人的な時間です。



今この瞬間に繋がるには?



次のポーズに移る前に、今やったことを感じるために少し止まり、効果を吸収し、作ってしまった余分な緊張を解くことで、自身のために経験したそのメッセージや感覚を確認できます。



例えば、私が時々感じるのは・・・

精神的な安心:
• ほっとした!
• この課題は終わった
• ああ!疲れた
• 大丈夫。山の雪が溶けるように疲労も取れていく

体の気付き:
• まだポーズを撮ってるみたいにお腹が引き締まってる
• 心臓が鼓動してるのを今まさに感じてる
• 筋肉が深く弛緩してる、顔の筋肉も
• 体のこんな部分感じたことがなかった!すごい
• 体の部分部分の繋がりを感じてる

エネルギーの気付き:
• 落ち着いている
• 希望に満ちている
• 圧倒されている
• 収縮している
• 生命力がみなぎっている
• 洗い流された



時には呆然とすることもあります。ヘッドスタンドをした後、友人から「あなた大丈夫?」と尋ねらたことがあります。きっとヘッドライトに照らされた鹿みたいな顔をしていたのでしょう。


また、ポーズの後に歯がカタカタいったこともあります。ああ、何か間違ったことをしたに違いないと思いましたが、そうではありません。その後しばらくして、私の先生が他の生徒に、プラナ(生命力)をあまりにも強めると頭痛になることもあるというのを聞いたのです。歯がカタカタいうのも同じことだと思います。


かんぬきのポーズのように見た目はとてもシンプルに見えるポーズも、体がびっくりして硬く動かないこともあります。私はとても柔軟なので、とても驚くしそんな限界に出会ってがっかりもします。そういう時はすこし止まって呼吸をし、自分で快適に思えるところまでポーズを変えます。みんなと同じに見えるよりは体の判断にまかせるのです。


次のポーズへ、そして次へ、次へと追い立てられるようにすぐに移行するのはよい気分ではありません。うまくなるため頑張り続けてもっとやらなくちゃと私たちは考えるものです。ポーズの効果を融合する時間をとって、「私は十分ではない」という間違った考えをやめましょう。私たちは、十分以上なのですから。



内に入る


長時間働き社会と関係すればするほど、内に入って体と魂に栄養を与えることが不可欠となります。


外に出てより多くの人と繋がり、よりいろんなことをして、より良くなれと世の中では期待されるものですが、ずっと外に向かうより内に向かう方がより重要です。


マットの上でも同様です。より多くのポーズやより難しいポーズを追求するのではなく、今のポーズに奥底から調和していくことができます。まだできない挑戦を探すより、内を見て感覚を見つめ、練習の中でより多くの働きを得るのです。


思考、体の感覚、そして感情への気付きがマットの上においても日常においても選択と明快さを与えてくれます。


ポーズにより深く入って行っても良いという青信号がそこに点いていると思うかもしれません。けれど、より深く進むための開放感や呼吸、誘引が本当にそこにあるのかをとらえられるよう、少し止まって感じる時間をあなた自身に与えているでしょうか?うまくいっていないという信号に注意を向けましょう。歯のカタカタ、頭痛や無呼吸状態、めまいや痛みというのは全て少し引き下がって緩和しましょうというサインなのです。


ヨガによって得られる深い洞察力はすぐに現れます。


感覚という面で自分自身に何度も何度も注意を向けることができれば、日常生活でのヨガの累積的な効果はより大きくなるでしょう。マット上でのこうした体や自身への気付きの時間が、マットの外でもよりオープンで優しい、そして生命力にあふれた感覚をもたらすでしょう。日常で私たちの内側や周りで起こっている出来事に全身全霊で体験する能力を作りあげることができるのです。



前屈の実験


両手をブロックか椅子の座面に置く、あるいはハムストリングスが柔軟なら床に置き、立位の前屈をしてみましょう。背中が辛いと感じたら膝を曲げます。白内障や頭痛、副鼻腔炎がある場合は、代わりに頭を上げて背骨を伸ばしハーフ・ベンドになります。これでも両脚の後部や背中全体、時には首まで素晴らしいストレッチになります。このポーズのまま1分間か、10呼吸ほどホールドしましょう。


ポーズから立ち上がったら、ポーズの間ストレッチを感じていた体の場所に注意を向け続けましょう。まるで幻想ストレッチのようです。見たこともない体の部位(背中とか脚の後部とか)へのより深い気付きを目覚めさせ同調しているのです。


これらのストレッチは、支持や開放の経路を開放し近くの他の部位にも影響を与えます。体の全てがいかに繋がっているかを新しい方法で感じるかもしれません。ハムストリングスの硬さが減れば、腰が楽に感じるでしょう。腰が自然な曲線になれば、おそらく背中の上部が起立するために一所懸命働かなくてもよくなるでしょう。



あなたにどんな効果がありますか?


骨盤が軽くなって持ち上がったように感じますか?背骨がもっと立ち上がり空に向かって伸びていますか?


それから?


立位に戻ってもまだハムストリングスに制限をまだ感じているかもしれません。



このポーズの伝統的なものは半逆転で、脳が心臓より下になるので安らぎを感じます。全ての臓器の重力に対する関係性が変わります。ポーズから出たあとは、私はまるで最初からやり直しているような救われたような気分になることがあります。


ヨガポーズをする代わりに、自分自身の感覚が深くなり良い意味でより自分らしく感じるようになりました。いいことだと思います。ポーズの間に少し休止したり練習の途中で少しシャバサナをすることでそれはより増大します。ハムストリングスなど目で見えない自分の一部ですら感じられます。


複雑な人の体験の中で気づくことはたくさんあるのです。



空間の間に



グループのクラスでは、ポーズ毎、呼吸毎にずっと遅れることのないように付いていきたくなるものですが、ポーズの合間に時間を取って個人的に何を体験しているのかを感じるということは自己ケアなのです。これが自尊心を高め、練習の中でずっと集中したまま補助具を使ったりポーズを変更したりした方がいいのはどんな時なのかを知るために役立ちます。


私にとって、空間を見つけるもうひとつの時間はクラスの直後です。すぐに日々のやることリストを始めたり電話を取り出したりするのではなく、少し時間を取るようにしています。


私のいつものヨガクラスは5階で歩いて上がります。エレベーターはありません。なので少なくともロビーに降りるまでは電話をチェックしないようにしています。



これにより階段を降りる間、心は明晰で、クラスの効果が長く染み渡り、そしてずっと安全でいられます。階段を踏み外してころげ落ちるなんて練習の大きな邪魔になりますから。





(出典)https://yogainternational.com/article/view/how-to-make-that-post-yoga-feeling-last


2020年3月5日木曜日

後屈が得意な人がいる理由 
Why Some People Can Backbend More Easily Than Others

以前にもこのブログで紹介したのですが (あなたの脊柱、あなたのヨガ)、後屈の得意な人と苦手な人の違いって何?という記事です。
実は、私も数年前の陰ヨガのトレーニングで知ったのですが、後屈だけでなく、柔軟性と可動域についてはそれぞれの部位で同じことが言えます。
つまりは、見かけじゃなく、自分の感覚とそれに対する認識や感情のコントロールがヨガの本質ということですよね。バレリーナや体操選手のようにポーズする必要はないのです。
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あなたのヨガの先生はあんなに凄い美しいバックベンドができるのに、なぜあなた自身は始める前から行き詰まっているのか不思議に思ったことはありませんか?その答えの骨子は、あなたの骨の形かもしれません!腰椎にはそれぞれとても多くの差異があり、それにはあなたの腰椎の数(4個から6個の間)やあなたの生まれつきの後方曲線(脊柱前弯)の量(29度から69度の間)も含まれます。




あなたの後屈に大きな影響を持つもうひとつの要因は、あなたの棘突起です。
棘突起とは、脊椎をなぞると感じる椎骨のぼこぼこした先のことです。大きな棘突起の人もいれば、1、2個完全に無いという珍しい人もいるのです!(図1参照)


図1 
形状や大きさ、棘突起の向きの違いを見てみましょう。
それぞれ、左が第一腰椎L1、右が第5腰椎L5です。
(Image courtesy of Paul Grilley.)



棘突起の差異


腰椎の主な動きは、屈曲(前屈)と伸展(後屈)です。これら動きの限界は、多くの場合緊張(特に屈曲)と圧迫(特に伸展)です。緊張は、組織が引っ張られて抵抗し、筋肉や筋膜、靭帯が硬くなることで起こります。後屈では、棘突起がお互いに「キス」し合っているのが主な圧迫の原因です(椎間関節もまた小さな要因ではありますが)。ですから、棘突起の大きさや向きというのは、後屈ポーズで入れる深さに対しとても重要なのです。もし棘突起が短く、狭く、角度も水平に近いならそれぞれの間のスペースが広くなり、突起が長く、広く、下向きの人よりずっと伸展しやすくなります。


腰椎の長さと角度の平均を示したのが下の表1です。約3000人の男女の平均値です。突起の大きさは比較的差異が小さいですが、角度の差異が大きいのに注目してください。差異が小さいということは標準値からの変化が狭いことを表しますが、差異が大きいと言うことは平均から大きく離れた人がたくさんいるということです。角度の差が大きいということは、生まれつき後屈が得意な人と、そうでない人がいるということです。



腰椎   突起長   突起角度   角度差
表1
腰椎棘突起の長さと角度の平均値。
標準偏差(SD)1では全体の68%が含まれるが、標準偏差2では95%まで含まれる。
(全てmm単位)


一般的に、女性の突起は男性よりも小さく角度が急な場合が多いが、これは単純に女性の方が平均的に体が小さいからでしょう。人種的背景の差異もあり、ヨーロッパ系の人は、アフリカ系の人よりも長く水平の棘突起を持っています。興味深いことに、年齢と共に曲突起は伸びる傾向があり、つまり歳を取ると後屈の能力を失うのですが、これは普通のことです。

図2
棘突起間のスペースをみてください。
aさんの脊椎はbさんより屈曲のための場所が狭い。
これはヨガでは変えられません!


図1の腰椎を持つ生徒が、図2のようにコブラ・ポーズをしているところを考えてみましょう。この二人が同じように後屈することはあり得ません!棘突起の間のスペースを見てください。ご覧の通り、右側の生徒の方が突起間の隙間が大きく、左の生徒の隙間はとても小さい。L4とL5の間には全く隙間がないほどです。彼の突起はすでにキスし合っており、この関節ではどんな伸展の場所も残されていません。しかし、彼の生まれつきの限界を変えることができないとか、注意と意思を持ってヨガの練習をすることができないということではありません。


もちろん、どんな時も他の組織での緊張が伸展を最大にする邪魔をする可能性はありますが、そうした制限を対処することにより、圧迫が起こるまで脊椎を伸展することは可能です。平均的に女性は男性よりも棘突起間のスペースが広いのですが、それが伸展の範囲を大きくさせ強い前弯を作ります。


図1の各突起の角度の違いを見てみましょう。表1では、各椎骨そして各個人で角度に大きな差異がみられます。標準偏差が大きい、つまり角度の違いがとても大きいです。これは、腰椎の角度がとても小さいか全く水平である人もいれば、大きな角度の人もいるということを意味します。一般的に、そして彼らの伸展の範囲は大きいにも関わらず、男性よりも女性の方が腰椎棘突起の角度は大きいのです。


また、図1の右の腰椎L2の棘突起の長さを見てみましょう。他のものよりも極端に短くなっています。解剖学の本のほとんどでは、脊柱の絵は全ての棘突起がほぼ同じ長さで描かれています。これは平均的な状況を表しているだけで、実際に誰かのものというわけではありません。ある研究では、女性の腰椎の棘突起の長さは 7.6 mm から 28.4 mm の幅があり、それはほぼ4倍もの差になります!男性では、8.9 mm から 33.5 mm となっています。他の全ての要因が同じでも、突起が短ければ長い時よりもより広い範囲の動きが可能になります。


どれくらい後屈できるかは、最初はあなたの組織がどれくらい張力抵抗しているかによります。例えば硬い腹筋や股関節屈筋は脊椎の伸展を制限します。しかし、体の前面の緊張を解いたあとは、やがて骨同士が圧迫し合うところで止まることになるでしょう。そこが、あなたの限界なのです。後屈の時どんな感覚がありますか?脊椎の圧迫?もしそうなら、すでに限界に達していると受け入れて喜んでそこに留まりましょう。






最後に


棘突起の長さの差異から起こる興味深い錯覚があります。棘突起がより短いあるいはより長いと、腰の脊柱前弯が大きくあるいは小さく見えます。下の図3はそれを表しています。臨床医学者もヨガ指導者も、患者や生徒が脊柱前弯が不足ぎみだと思った際、それは実際には前弯が正常であるにも関わらず棘突起が正常よりも長いかもしれないということに気付かねばなりません。前弯の度合いについては見かけだけで判断してはならないことに注意しましょう。


図3
見かけに騙されないで!
脊柱前弯の度合いは棘突起の長さで隠されている可能性があります。

(a)は、棘突起が長い腰椎、(b)は通常の長さ、(c)は通常より短いものです。これらの3つの場合、実際の前弯を示している脊椎の前のアーチは全く同じなのですが、脊椎の後ろの曲線はかなり違って見えます。(a)の前弯は小さく見えますが(c)の前弯はずっと大きく見えます。






*この文は Bernie Clarkの Your Spine, Your Yoga—Developing stability and mobility for your spine からの抜粋です。




2020年2月27日木曜日

ヨガが免疫システムを高めるという研究 
New Research On How Yoga Boosts Your Immune System

少し古くなりますが、2018年2月の記事です。
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Journal of Behavioral Medicine に発表された新しい研究
ヨガが免疫システムを高め体の炎症を減少すると示唆



精神的なストレスは、免疫システムを弱め慢性的な炎症を増加させるなど、体の多くのシステムに影響を及ぼす恐れがあります。炎症とは免疫反応の一部であり、短期的には傷や怪我、感染を治癒するのに役立ちますが、慢性の炎症はむしろ害になりかねません。


研究者らは、定期的なヨガポーズの練習が免疫システムを強化し慢性炎症を減少させるかどうかを調べた15の任意コントロール試験をまとめて再検討しました。各試験のサンプル数の平均は70で、被験者が11のものから140のものまでありました。それらの研究のほとんどは、ポーズを含むタイプのものを示す一般的な用語としてハタヨガを使用していました。


これらヨガの試験では、免疫システムの反応を調べるため血液や唾液のサイトカインやCRPというタンパク質など炎症促進性マーカーのレベルが測定され、また、免疫細胞数や抗体、免疫細胞内の遺伝子発現マーカーが調べられました。


その結果、IL-1ベータをいうサイトカインの減少の確かな証拠を発見し、ヨガが炎症促進性マーカーを下げる総合的なパターンを見つけました。それらは混在してはいたのものの、他の炎症促進性マーカーに関しては期待の持てる結果となりました。ある研究では、 IL-10など抗炎症サイトカインのレベルがヨガで上昇しています。また、炎症促進サイトカイン遺伝子のDNA転写をコントロールするタンパク質のレベルが変化するという、ゲノムレベルの炎症に対するヨガの効果を発見した試験もあります。



これらの研究で、相対的にヨガには体内の期待できる抗炎症効果があることを示しています。


この効果を得るにはどれほどの頻度と期間が必要なのでしょうか?現在のところ決定的な答えは見つかっていませんが、これらの研究では、毎日から週に一回の間の頻度で、8ー12週間ヨガが続けられています。研究でのヨガクラスは、30分から90分の範囲でした。ほとんどの精神と体の鍛錬と同様、定期的で継続的な実践がよりよい結果を生んでいるのです。

2020年2月21日金曜日

ヨガの脳への効能 アルツハイマーのリスク軽減の可能性
Yoga Benefits the Brain and May Reduce Risk of Alzheimer’s



有酸素的に健康であり続けること、ランニングなどの運動を続けることは脳と総合的な健康によいことです。しかしアルツハイマーから脳を守りたい人にとって、そしてもう少し穏やかな運動を楽しみたい人には、ヨガが選択肢となることを新しい研究が示しています。

ストレッチや柔軟、強化とマインドフルネスを含むインドを起源とする古代の実践法であるヨガは、11の研究の最近の見直しにより、脳の健康を保持し記憶力を高め、アルツハイマーなどの神経変性疾患のリスクを下げる可能性がわかりました。


ヨガの脳への効能は結論を得ないままの研究が多い中、より決定的な結論に到ることを目指しヨガと脳の関係性を深く調べるために見直しが行われました。




有酸素運動と脳


ランニングや水泳など心拍数を上げる有酸素運動は、脳や体の健康のためにとても重要なことのひとつであるというのは既に常識となっています。運動は、ニューロンを刺激し、認知症リスクを下げ、老化さえも遅らせるとわかっています。

ニューヨーク大学の神経科学者、ウェンディ鈴木氏によれば、軽度から中程度の運動であっても認知症リスクを30%下げることができるといいます。過去のBeing Patient のインタビューで鈴木氏は、とても活動的である女性達は認知症の発症率が最も低いという結果が出た研究について言及しています。

「とても丈夫であれば、認知症を発症する可能性は90%も低くなる」鈴木氏は言います。「つまり、できる範囲の運動をすること、(これはオリンピック選手の話ではありません)ウォーキングでは30%、そしてとても健康で丈夫であり続けることで90%という確率で認知症リスクを変えることができるのです」


ヨガのアルツハイマーへの効果

神経変性疾病という分野において、有酸素運動やフィットネスがこれまで大変多くの研究が行われてきた一方で、ヨガに特化してこれほど研究されたことはありませんでした。この最新の分析では、ヨガには脳に記憶を維持させるという効果もあるというさらなる証拠も示されています。

11の研究のうち5研究では、ヨガを全く経験したことのない被験者が10〜24週間の期間、毎週ヨガ・セッションを受けました。ヨガセッションの10〜24週間の前後で、彼らの脳の状態が比較されました。他の研究では、定期的にヨガをしている人とそうでない人の脳の変化を測定しています。

総体的な結果、脳の中で記憶に結びつく海馬と感情を司る扁桃体によい効果をヨガがもたらすことが明らかだと結論づけられました。その研究ではまた、ヨガが前頭前野、帯状回皮質、デフォルトモードネットワークを大きく保つことも示しました。


「これら11の研究から私たちは、恒常的に現れる脳のいくつかの部分を特定しましたが、驚くべきことにこれまでの運動の研究の結果とあまり変わらない結果でした」研究の責任者であるイリノイ大学の運動生理学と公衆衛生の教授であるネハ・ゲーテ氏はニュース・リリースでそう語りました。


「例えば、ヨガの実践により海馬の体積が増えました」続いてゲーテ氏は、脳のこの部分は記憶に関連しており「認知症やアルツハイマーの研究では最初に影響が現れる」ところだと特に言及しています。

人が老化すると、海馬や扁桃体は縮小する傾向にあります。ヨガがこれらの部位を大きく保つのならばそれ以降の認知低下を防ぐ可能性があります。


ゲーテ氏は、どのようにヨガが脳に影響を与えているのかを理解しようとしています。「本来ヨガは有酸素運動ではないので、こうした脳の変化につながる他のメカニズムがあるはずです。現在のところ、このメカニズムが何なのかを特定する証拠はありません」


しかしひとつの可能性として、ヨガはストレスを減少させることができるので、それが脳の健康にプラスの効果を持つと考えられます。ゲーテ氏の前回の研究では、8週間ヨガを行った人たちは、ストレスに対するコルチゾールの反応が低く、意思決定や注意テストにおいてよりよい結果を出しました。

「ヨガの実践は、感情のコントロールを高め、ストレスや不安、鬱を減少させるのに役立ちます。そしてそれが脳の機能を高めているようなのです」とゲーテ氏。

研究者らの目標は、ヨガの脳への影響をより深く調査することです。しかし、現段階で、日々の運動にヨガを組み合わせると脳にも体にも効能があると言っても過言ではないでしょう。

2020年2月18日火曜日

ヨガの精神的な効果 
Mental Benefits of Yoga

ダンスやエアロビのスタジオと異なり、多くのヨガスタジオには鏡がありません。
それは、ヨガが身体だけでなく精神的な活動であるためです。鏡に写った自分と隣人を見てエゴを抑えるのは思っている以上に大変なことです。では、ヨガの精神的な効果とはいったいどういうことなのでしょう?

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ヨガの精神的な健康への効果を裏付ける分析結果が増加している。ヨガは体の気づきを高め、ストレスを解消、筋肉の緊張や疲労、腫れを緩和、注意力や集中力を高め、神経を鎮静強化する。


ヨガの精神的な効能は、緊急の心理療法ツールとなっている(米国心理療法協会)。他者との関係性を通して人の幸福を強め、鬱や注意欠損、過動、不眠の症状を改善することがわかっている。また、ヨガは、投薬とともに行うと統合失調症の症状を改善する可能性もある(ヨガと精神衛生、ハフィントンポスト2013)。



さらにヨガは、神経活動のコントロールを助ける脳内化学物質 γアミノ酪酸またはGABAのレベルを高めることがわかっている。これは特にGABAの活動が弱い不安機能障害を持つ人に関係する(Yoga and Your Mood, the Ultimate Yogi)。



ヨガはまた、高校生において、体育だけを履修した生徒より体育とヨガセッションを取った方の生徒の気分や行動、マインドフルネスを高める (yoga classes help highschool students)。 また職場での幸福感や回復力も高めることがわかっている(The Effectiveness of Yoga for Well Being in the Workplace)。ヨガは腰の筋肉をストレッチし、柔軟性を高めて痛みを緩和する。


しかし、ここで少し立ち止まってみよう。人生の満足度が低い、鬱状態、ストレス下にある、または炎症マーカーレベルが高い成人の介護者にも、ヨガの効果は届く。ある研究では、毎日12分間のヨガを8週間続けると、アルツハイマーや他の認知症の家族を世話している成人の炎症マーカーが下がった (UCLA’s Late-Life Depress, Stress, and Wellness Research Program)。


ヨガのような心身のワークアウトや瞑想、深い呼吸、祈りは、ストレスを下げ、ストレスに関係する神経系のムラを向上させるのに役立つ(Psychological Benefits of Yoga)。しかしどのようにしてなのだろうか?主となるメカニズムがあるのだろうか?


研究者によれば、こうした心身の活動によって心身の健康に様々な効果をもたらしてくれるのはリラックス反応だ。マサチューセッツ総合病院にある心身リラクゼーション法のためのボストン・ヘンリー研究所とベス・イスラエル助祭医療センターとで行われた新しい研究では、そうした実践がもたらす生理学的な深い休息状態は、免疫機能やエネルギー代謝、インシュリン分泌などに関係する遺伝子発現に直接的にプラスの変化を作り出すことがわかった(Genes and Physiological Pathways Altered in the Relaxation Response, Science Daily, May 2013)。



では生理学的な深いリラックス状態とは何なのか?神経生理学レベルで起こる平穏は楽しみとは異なる。友人や家族と外出して楽しい時間を過ごしたとしても、それは細胞レベルで体がリラックスしたことにはならない。笑うには脳や体を一定の強度で刺激しなければならないし、顔や体を快活に動かし、相手の言葉を聞いてうまく反応することが必要なのだ。そのためには、脳や心臓、筋肉に適度にアドレナリンを送る必要がある。だから、人と交わったり。テニスやゴルフを楽しんだり、友達を買い物に出かけたとしても、それは生化学的にはストレスとなる。神経や細胞レベルで体を休めるためには、生化学的な興奮と緊張の状態から鎮静した深い休息へと体の状態を変化させる必要がある。そしてこれができるのは、ヨガのような心身の活動の深い呼吸だけなのだ。





結論:


あなたの身体能力と精神的必要性に合ったヨガのクラスを選ぼう。ビギナー用もあれば中級者用のものもある。また妊娠中の女性や身体が不自由な人に特化したコースもある。










(出典)https://thriveglobal.com/stories/mental-benefits-of-yoga/

2020年2月13日木曜日

神経をストレッチ:ヨギのための4つの方法 vol.2 
Stretching the Nerves: 4 Neural Glides for Yogis




前回の続きです。
具体的なグライドの方法をみていきましょう。
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正中神経のための神経グライド


タイピングをたくさんする、マウスを使う、手首の柔らかい側に圧力がかかる活動をする、手首や前腕、肘に硬さを感じている人などは、正中神経のストレッチが必要です。


1. 体の右側を壁に向け腕の長さの距離で立ち、右肘を曲げ、指を上にして右手を肩の高さで壁におきます。頭を右に傾け、そこで数呼吸します。この位置では正中神経が短くなるのでストレッチは感じにくいでしょう。






2. ゆっくりと頭を中央に戻し、右手を壁に押しつけ腕を完全に伸ばし正中神経を伸ばします。





次に、伸ばした腕から遠ざけるように頭を左に傾け、左耳を左肩のほうに動かしましょう。これは正中神経をより伸ばすのでストレッチの感覚がするでしょう。そのまま2回呼吸しましょう。




3. ゆっくり頭を右に傾け、もう一度右肘を曲げもとの位置に戻ります。ここで2回呼吸します。






頭を左へ、肘を伸ばし、頭を右に、肘を曲げ・・・を数回行います。それぞれの位置で2回ずつ呼吸しましょう。この頭の左右の動きと肘の曲げ伸ばしを組み合わせが、必要な「フロス」効果を生み出します。


4. そこから、頭を右へ傾けながら右肘を曲げ、右手を壁につけたままゆっくりと指先が後ろに向くまで時計回りに回します。




疲労感なくもっとできそうなら、指先が下向きになるまで回しましょう。無理は禁物。ピンや針のような感覚を感じる前に止めましょう。(注意:この段階になると掌の付け根は壁から離れているでしょう)






5. 手を壁に押しつけ、腕を完全に伸ばし、頭を中央に戻します。




再度、頭を左に傾けて数呼吸します。




そして頭を右に傾け、肘を曲げ、手は壁につけたまま指先を上に戻します。ここで数呼吸休んだあと、繰り返しましょう。



6. 右側で4番と5番を5-10回繰り返し、反対側で1番から全てのシーケンスを行いましょう。



尺骨神経のための神経グライド


コンピューターのマウスを使ったり、手首を左右に繰り返す動きをする仕事をしている人、あるいは前腕に硬さを感じている人は、尺骨神経のストレッチが必要でしょう。


1. 両腕を左右に置いてひじを曲げ、掌を自分に向けて両手を胸の前に持ってきます。人差し指と親指をくっつけ(OKサイン、あるいはジナナ・ムードラを作ります)あとの指は伸ばしましょう。





2. 二呼吸しながら両手を持ち上げ、ゆっくり手首を小指の方向へ回しながら掌をまず天井にむけ、次に顔の方向へ向けましょうジナナ・ムードラを作ったままマスクを作るように、人差し指と親指の輪を目の周りに、他の指は顎の方向に伸ばしてを頬に載せましょう。。









(リーフからの注意事項「親指が顔につかなかったら無理にストレッチをしないで、快適な位置で留まりましょう。ストレッチは優しく行うことを忘れないで。可動域は時間と共に広がります」)




3. 「マスク」状態で数呼吸します。


4. 二呼吸しながら両手を元の胸の前の位置まで戻しましょう。


このスーケンスを最大10回行います。ストレッチを感じるのが片手だけの場合は、そちらの方だけ片手で上記の動きを繰り返し行いましょう。



橈骨神経の神経グライド


コンピューターをよく使う人(タイプをするとき手首を下ろす人)には、橈骨神経のストレッチが効果的かもしれません。


1. 右腕を掌を内側にして横に置いて立ちましょう。右手指は床の方向に伸ばして右肩を下げておきましょう




右肩を内に回転させ、右腕を内側に掌が外に向くようにします。掌は上向きに指は遠くを指すように右手首を曲げましょう。



2. 頭を左へ傾け、そこで二回呼吸します。



3. 次に、右腕の角度を数度右に動かしましょう。





4. 掌を腿に向けて右腕を体の横に戻し、頭を垂直に戻しましょう。

ここで1、2回呼吸したら、動きを繰り返します。


5. より強度を高めるには、上記のグライドを繰り返した後、頭を左に倒し右腕を体の少し後ろ側の右へと動かしましょう。



ここで二回呼吸し、腕を下げて頭を戻します。ここでもう数呼吸行ったら、繰り返しましょう。



このシーケンスを右側で最大10回行ったら、反対側に移ります。




坐骨神経のための神経グライド


デスクに座る、運転する、走る、自転車に乗るなどを長時間行う人、または腰や臀部、膝の後ろなどに緊張を感じる人は、坐骨神経のストレッチが必要かもしれません。


1. 仰向けに横たわり、膝を曲げて両足は床に着け(坐骨から数センチ離して骨盤幅に開きます)、両腕は体の脇におきましょう。右側で親指を掴むポーズの準備をするように、右膝を引き寄せます。背中に痛みがあるようなら左足はずっと床に着いておきます。




腰に痛みを感じなければ、左脚も床へ伸ばしましょう。




2. 右腿の後ろの膝に近いところ両手で掴み(届かなければストラップやベルトを使いましょう)、ゆっくりと右脚を伸ばします。足の裏が天井に向き爪先がまっすぐ後ろに向くよう足首を曲げましょう。腿を両手に向かって押し、両手で腿を押し返します。




3. ゆっくりと爪先を伸ばしましょう。ここで数呼吸します。そして足首を曲げ踵を上に引きあげながら数呼吸します。右足首の曲げ伸ばしを数回ずつ呼吸しながら繰り返します。



4. s神経グライドを強めるには、少し頭をあげ(脊柱神経を伸ばします)、3番のように足首の曲げ伸ばしを繰り返しましょう。





5. 何度か呼吸を繰り返したら、ゆっくりと頭と脚を下げて両腕も体の横に戻しましょう。


このシーケンスを右側で最高10回行ったあと、反対側にうつりましょう。


可能なら、こうした神経グライドを活動的に行ったあとは、受動的なシャヴァサナで神経を鎮めましょう。今開いた神経の経路を通って、脊椎から両手両足までリラックスしていくのをイメージしましょう。








(出典)https://yogainternational.com/article/view/nerve-stretching-for-yogis

2020年1月30日木曜日

神経をストレッチ:ヨギのための4つの方法 vol.1 
Stretching the Nerves: 4 Neural Glides for Yogis

PCで翻訳作業をする時間の長い私もそうなのですが、掌や手首、肘、肩などの強張りや軽い痛みに悩まされる人は、現代のデジタル社会においては少なくないと思います。それに加え、加齢や慢性的な運動不足で起こる痛みもあります。その構造と緩和する方法を見てみましょう。
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編集註:以下の助言はヨガ実践者や指導者への一般的な助言です。医療従事者の個人的助言の代替にはなりません。


私たちヨギは筋肉のストレッチに価値を見出す傾向があります。しかし、神経をストレッチし自由に動かすことについて、つまりは筋肉と脳の間の伝達経路のストレッチについてはどうでしょう?神経の動きが制限されると痛みに繋がりヨガの練習を妨げかねませんが、そのことは手根間症候群や肘管症候群、胸郭出口症候群、坐骨神経症などをもつヨギたちがよくわかっているでしょう。


The Back Pain Secret: The Real Cause of Women’s Back Pain and How to Treat It (腰痛の秘密:女性の腰痛の本当の原因と治し方)の著者でアトランタで40年の経験を持つ理学療法士ビル・リーフによれば、神経の健康を保ち軽度の神経の問題を緩和する方法は、「神経グライド(滑り)」あるいは神経ストレッチをヨガの練習に入れることです。



神経はどのように「硬く」なるのか


座る、肩をすくめてコンピューターで作業するなど、筋肉を短く硬くする日々の同じ動きは、脊椎から手足に伸びる筋肉の間に走る末梢神経(腕や脚に走る神経)の動きを妨げます。

リーフはこう描写します。「1日コンピュータの前に座っていると、腕や脚の筋肉、腱、靭帯、そして神経が短くなった状態になる。肘は曲がり二頭筋や腕の神経も短くなる。膝が曲がり、ハムストリングス、坐骨神経などの脚の神経は短くなる。筋肉や神経の組織はこの長さを『記憶』する」


この記憶は、筋肉や神経の周りで起こる筋膜(結合組織の一部)の癒着(粘着的な場所)が原因で、大抵は動かずにいることの結果であり神経が滑るように動く(グライドする)のを妨げています。癒着はまた、怪我をして治癒する間に動きを制限することでも起こり、またタイピングのような繰り返す動きでも起こります。「キーを繰り返し打ったりマウスを繰り返し使うことは癒着を起こすが、前腕、手首、指が理想的な位置にないときは特にひどくなる」


座り続けやコンピューターでの作業に加え、悪い姿勢、慢性的なよくない位置関係、妊娠や怪我(ムチ打ちなど)も神経の動きを制限します。事務職員、レジ打ち、医療従事者、生産ライン従事者、機械技術者、ドライバーなど同じ作業を何度も続けて行う人は神経の問題に脆弱で、特に野球や水泳、ゴルフ、バレーボール、ウェイトリフティングなどの腕や肩の反復運動をするスポーツをする多くのアスリートもまたそうです。


極端に広範囲の動きを長時間あるいは何度も繰り返す必要のある動きは、神経の問題を引き起こし悪化させる可能性があるとリーフは指摘します。これにはヨガの「ヴィンヤサ」のポーズも含まれ、プランクやチャトゥランガ、アップドッグなどは手に荷重がかかります。すでにキーボード作業やミスアライメントで脆弱になっている手首がある場合、手首の完全な伸展が必要となる このようなポーズは、手首を横切る正中神経に炎症を起こす可能性があります。


「神経が癒着してしまうと、体を動かすたびに正常な経路に沿って動こうとして神経が引っ張られる。この神経の引きが炎症に繋がり、時間につれピンや針のような感覚や痛みになる。神経の損傷もまた起こりうる」


神経の問題がある場合、力が入らない、疲労感、しびれ、チクチク感、焼けつくような感覚、可動域の制限、反射スピードの変化、腫れ、そして重たい感覚や冷たい感覚などの兆候が出ることがあります。こうした症状がよく現れる神経は、正中神経、尺骨神経、橈骨神経(全て腕に存在する)、そして腰椎から脚を通って足へと走る坐骨神経です。


こうした神経の継続した炎症の結果、手根間症候群(手首を通る正中神経の圧迫)、肘管症候群(肘を通る尺骨神経の圧迫)、胸椎出口症候群(上胸部の神経の圧迫や短縮)、または坐骨神経痛(坐骨神経の圧迫、通常は臀部に現れる)と診断されるのが一般的です。



ヨガは神経を健康的に保つのに役立つ


多くのヨガクラスで励んでいるように、骨を最適に調整しながら習慣的でない動きをすることで、神経のグライドを妨げる癒着の形成を防いでいると言えるでしょう。しかし、すでに封じ込まれた神経を動かすのにはアサナでは役に立たないこともあります。


「神経を動かすのと筋肉をストレッチするテクニックは違う」とリーフは説明しています。彼は、神経を筋膜癒着(各筋肉の周りの組織にある動かなくなった場所)と瘢痕組織(筋肉と筋膜の両方)から神経を切り離すために神経グライドを行います。神経が最も短い経路を通る場所から最も遠い経路を通る場所へと手足を動かす連続的な動きで、神経経路を「(歯のように)フロス」するのです。



例えば、右耳を右肩に近づけ右肘を曲げたときに(詳細は次回の1番)右の正中神経が短くなります。そして頭を左肩の方へ傾け肘を伸ばすと長くなります。優しく前後左右に動かすことで癒着をはがし、神経が自由に動くようになります。




神経グライドのやり方


「神経グライドはゆっくり、能動的にそして正確に行わなければならない」受動的なストレッチは、さらなる伸展に抵抗する筋肉の保護的な収縮(伸展反射)を引き起こすため、こうした動きを行うときは意識をコントロールして筋肉を使うことをリーフは患者に伝えるそうです。


神経グライドを行うときは「だらーんと」ならないように、そして力一杯行わないほうがいいでしょう。「優しくストレッチするように。痛みやピンや針で刺したような感覚(知覚異常)を起こす場所に動かしてはいけない」(より重要なのは、チクチクや他の感覚を避けること。 詳しくは“What Happens If I Feel Tingling, Numbness, or Shaking During Yoga Class?”)(訳注:いずれこの記事も訳します)


もしチクチク感や痺れを感じたら、その感覚がなくなるまでストレッチを緩めるようリーフは勧めています。そうした感覚は神経の炎症や過剰なストレッチの兆候である可能性があるからです。「時間が経てば、この正常でない感覚を感じないでもっとストレッチできるようになる」筋肉や神経がどのように短くなったのか、そして短くなった期間の長さがどれくらい動くようになるかそしてどれくらい早く向上するかを決定づけるのだとリーフは言います。




神経グライドは誰にでも効果的?


頻繁で痛みのある神経の挟み込みのある人は個別に医師に相談すべきですが、神経グライドは、下記のような神経に関わる怪我の治療の重要な一部だと考えられます。(とても堅固筋肉や逸脱した骨に神経が挟み込まれている場合は、神経グライドは緩和に役立たないかもしれません(有害でもありませんが)。こうした場合の問題は癒着のせいではない可能性があるからです)

神経グライドはまた、診断されるほどの症状にはなってはいないが、ある部分に神経の緊張を感じる人にとっての価値のある予防でもあります。


「誰にでもひとつやふたつのグライドの必要な神経がある」とリーフはいいます。グライドが必要かどうかをはかる最良の方法は、ただ試してみることです。「グライドでストレッチの感覚を感じるなら、あるいは行うのが困難なら、それは重要だ」


この動きのどれも困難だと感じない経験のあるヨギや柔軟な人にはどうなのか?「加齢にともない神経の経路を健康に保つのに、そうした人にもグライドを練習するのはよいことだ」


リーフによれば、グライドのそれぞれの位置で約20秒、あるいは深い呼吸2、3回の間保持し、最高10回全てのグライドを繰り返すとよいそうです。最も効果的だと感じたグライド(1セット10回)を、1日に2、3回、仕事の休憩中やヨガの練習の一部として行いましょう。最も難しいと感じた方(大抵は利き腕、利き足)をもっと頻繁にグライドしてもよいでしょう。




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次回に続きます。


(出典)https://yogainternational.com/article/view/nerve-stretching-for-yogis

2020年1月25日土曜日

テニス肘のためのヨガ Vol.2 
Yoga for Tennis Elbow

前回からの続きです。
ポーズの具体的な緩和方法があります。
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テニス肘の生徒のために


数多くのヨガ・ポーズは、テニス肘の人が避けるべき(つまり手首と肘を伸展しながらの負荷をかける)ポジションにならなければなりません。手首と肘を進展させて手と腕に荷重のかかるポーズを以下のように緩和することで、練習に気付きがもたされポーズをここりよく感じられるようになります。


1. 手首伸展の角度を小さくする


テーブルトップやプランク、チャトゥランガなどのポーズでは、手首は90度に伸展させなければならず、これは私たちほとんどの人にとって可能な最大の角度です。テニス肘の人の手首にかかる荷重を減らすには、ヨガ・ウェッジ(ドアストッパーのようなもの)を使って手の手首側を高くしてシンプルに角度を小さくするとよいでしょう。あるいは、テーブルトップなどのポーズでは、両手を手首の少し前に動かしましょう。(この緩和法は肩に大きな負荷がかかるので、プランクよりはテーブルトップの方がよりよいでしょう)


ウェッジを使ったテーブルトップ



より深刻なテニス肘の場合は、拳を下にしてダンベルを強く握り手首をまっすぐにして伸展角度を0度にしましょう。


ダンベルを使ったテーブルトップ



または、拳や前腕を使ってもよいでしょう。(キャット・カウなどのポーズで前腕をブロックの上におくなどしていつもの形を保つこともできます)



ブロックを使ったキャット・カウ



2. 両手と両腕の荷重を減らす



両手に(上記のようにウェッジやダンベルを使って)荷重をかけるときは、肘や手首など脆弱な組織にできるだけ守るように両手への圧力を小さくします。例えば、プランクやダウンドッグではなくテーブルトップを練習したり、チャトゥランガやアップドッグで両膝をついたまま行ったりしましょう。



こうしたポーズで手首にほとんど圧力をかけないようにするには、壁に向かって立って垂直で練習することも可能です。


壁でのチャトゥランガ


3. 肘のアライメントに気を付ける


テーブルトップやプランク、チャトゥランガ、ダウンドッグ、アップドッグなどのポーズでのアライメントに関するリーフの助言はこうです。「肘の目(内側)を親指と人差し指の間に向けると肘の伸筋腱の負荷を減らすことができ、筋肉のよいバランスを促すことで肘の負荷を下げるのに役立つ」


「二頭筋や三頭筋の強い支持がなければ、肘を横切る他の筋肉や腱すべてにより多くの負荷が、特にテニス肘には、かかることになる。肘の内側と外側の筋肉バランスが安定性には重要で、肘の両側から「助け」を受けられなければ炎症した腱は間違いなく負荷を感じる」と彼は説明します。


4. 両肩を並べる


「肩の習慣的なミスアライメントは肩の酷使に繋がり、特に回旋腱板の損傷や二頭筋腱炎に、そしてドミノのように肘の損傷へと繋がる。肩の位置を保つことが肘へのストレスを最小限にする」


ではどうすればいいのでしょう?「プランクのようなポーズでは、肩を耳の方にすくめるのを避ける。かわりに、背中側で肩甲骨を強くそして安定して保つ。プランクからチャトゥランガに降りるときは、肩甲骨が自然に近づき合う。この動きで肘への負担が最小化され、腕の伸筋へのストレスが三角筋と菱形筋に移る。強い上背部の筋肉にストレスを移せば移すほど、肘に全てを任せることというがなくなっていく」


プランクからチャトゥランガに降りるとき、両手の位置などの他の要素がどのように肩のアライメントに影響するか気づいてみましょう。リーフによれば、この移行のときに手の手首側を胸郭の下端近くに置き続けないで、肩の下に置いておけば「肩が床に落ち込むのを防げ、胸筋がほとんど全ての仕事を受け持つ必要もなく、肩関節の前の損傷や肘へのさらなる負荷を防ぐこともできる」




テニス肘のための3つのストレッチ


腱炎に関係する痛みを緩和するための次の3つのストレッチをリーフが提案しています。しかし、腱炎と診断された人やテニス肘が1年以上続く人は、医師やセラピストの治療を受けるまでこうしたエクササイズは控えた方がよいでしょう。


ストレッチを始めてもよくなったら、ヨガの練習の中にこうしたストレッチを入れてみましょう。リーフはまた、肘や前腕に痛みを起こすどんな運動でも前後でこのストレッチをして痛みが緩和されるか試してみて欲しいと言います。


1. 手の裏を引く


山のポーズで立ちます。右腕(あるいはテニス肘のある方。右の方をよく使う人が多いので右がほとんどです)を体の前に上げ、掌を内側に指先を床に向けて手首を曲げます。


左手を右手の裏に置き(手首の下)、優しく右手を手前に引き優しいストレッチを感じる程度に力を入れましょう。ここで3ー5回深い呼吸をして、指、手首、肘伸筋、特に腕橈骨筋、長指伸筋、短指伸筋をストレッチしましょう。





前腕の伸筋側全体に優しいストレッチを感じるよう、快適な範囲で右肩を内旋して手首の小指側と前腕を上方にします。







2. 指を後ろに引く


山のポーズから、掌を手前に指先が下に向くよう右腕を体の前に再度あげます。今度は、左手で右手の指を優しく引いて、指と手首、肘伸筋に少し違うストレッチをします。ここで3ー5回呼吸します。そして右肩を内に回して手首の小指側を無理のように上方へと回します。







3. チップを掴む


山のポーズのまま同じ筋肉や腱に働きかける他の方法は、両腕を伸ばして体の横に置きます。右手首を曲げて掌を上に向け、指も天井に向かって曲げましょう。(こっそりチップを受け取るウェイターのような感じです)そして右肩を内旋して手の小指側を体からとおざけるよう外側へ回します。そこから腕を対角線状に後ろに持ち上げて数呼吸ホールドしましょう。橈骨神経の「神経滑り」を高めるため頭を左に傾けましょう。













医師やセラピストの助言に従い、手首と肘の伸展負荷を避け、上記のようなストレッチをしていれば、時間の経過とともに痛みが引くかもしれません。こうした反復運動で起こる怪我の再発を防ぐため、ヨガの練習であってもなくても手首や肘にかかる負担に気付きをもつようにしましょう。




Photography: Andrea Killam







(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-tennis-elbow?

2020年1月22日水曜日

テニス肘のためのヨガ Vol.1 
Yoga for Tennis Elbow

この記事では「テニス肘」のためとなっていますが、似た症状はテニスをしていなくてもスポーツをしていなくてもなる可能性があります。また、ヨガのポーズがきっかけとなることもあり得ます。
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編集注:以下はヨガ練習者と指導者のための一般的な推奨のためのものです。医療専門家の個々の助言の代替ではありません。ヨガの指導者は自身の実践範囲に留めるべきです。つまり、診断、治療、医学的助言を生徒に与えようとしないということです。



テニス肘は痛い。特徴的にずきずき痛みを感じますが、症状が進むと握ったり持ち上げたり、ドアノブを回すと、前腕から肘にかけて鋭い痛みを感じ、誰かと握手するのがいやになるでしょう。また、ヨガをしてもいいのかと悩むことでしょう。


しかし、The Back Pain Secret: The Real Cause of Women's Back Pain and How to Treat It の著者で理学療法士のビル・リーフによれば、「肘を悪化する可能性のあるストレスのあるものを避けるか緩和さえすれば、テニス肘の人でも問題なくヨガをすることができる」


また、テニス肘の人が避けるべきあるいは変更すべきポーズについて彼からのヒントが以下になりますが、伝統的なヨガのポーズは症状を緩和するとは限らないため、ヨガポーズに治療としてのストレッチを組み合わせるとよいと勧めています。


ヨガクラスや自宅での練習で何を避けて何をすべきかを理解するために、まずテニス肘が何なのか原因は何なのかを探りましょう。



テニス肘とは


テニス肘の医学名は「外側上顆炎」です。肘の外側にある外側上顆に繋がる腱、そして手の指、手首、肘を伸ばす前腕の外側についている筋肉(長・短橈側手根伸筋、総指伸筋、尺側手根伸筋)に影響します。同じように、ゴルファー肘とか投手肘と呼ばれる珍しい症状では、肘の内側の内側上顆に影響します。「テニスプレーヤーも、時にはフォアハンドのストロークで内側上顆炎を起こすこともある」とのことです。


テニス肘は、腱炎、腱症とも呼ばれます。腱炎では、肘、手首、手指伸展筋の小さい断裂が炎症を起こします。腱症では、炎症を繰り返した後、肘の伸展腱が変形します。腱炎は急性の怪我で数日から数週間で治癒しますが、腱症は「頑固」な慢性の怪我で数ヶ月かかります。「まるで体の組織が治る方法を忘れたようなものだ」とリーフは言います。


ある集団研究の結果を一般化できるとすれば、米国で毎年テニス肘の新しい患者が約百万人いることになります。同じ研究によれば、最もテニス肘になりやすいのは40歳から60歳です(女性の方がやや多い)。


リーフによれば、テニス肘はテニスのサーブやフォアハンド、バックハンドなど一般的に繰り返される動作によって引き起こり悪化します。こうしたストロークは、ラケットが硬すぎたり重すぎたり、ガットがきつすぎたりすると特に危険です。間違った使い方(肘でリードする、バックハンドの時手首を伸ばさず曲げて打つ、ボールがラケットに当たったあとすぐにグリップを緩めないなど)もまた、テニス肘に関係します。



テニス肘はテニスだけが原因ではない


「テニス肘」というのは少し呼び名が悪いかもしれません。テニス選手のおよそ50%が肘痛を訴えますがそのうちの75%は「本当の」テニス肘ではないので、この症状のある全ての人のうちテニス選手の比率はおよそ10%にすぎません。


こうした統計はリーフの経験と一致しています。「テニス肘患者のほとんどは、テニスでなったわけではない。身体の限界を越えて何度も組織を疲労させると、その組織が炎症を起こす」つまり症状は、バレーボールのサーブやギターやチェロ、ヴァイオリンなどの楽器演奏、バーコードのスキャン、ウェイト・リフティング、肉体労働(ハンマーを振る、チェインソーの操作など)料理、ガーデニング、組立てラインの作業などからも起こる可能性があります。テニス肘は、ゲームセンターのゲームやビデオゲームでも起こり得ます(数十年前に「パックマン肘」が流行したことを思い出します)。


これらの場合、テニス肘に繋がる可能性のある連続した動きは、荷重のかかった手首と肘の伸展です(「止まれ」の手をしたまま身体の前に腕をまっすぐに伸ばす)。
荷重のかかった手首と肘の伸展の例としては、先ほど述べたテニスのバックハンドのスウィングや腕立て伏せ、そしてヨガのチャトゥランガからアップワード・フェイシング・ドッグへの移行です。


繰り返される怪我のケースをみてみると、アライメントと筋肉の使い方が重要です。リーフはこう説明します。「両腕のアライメントが良いほど、肘に直接かかる疲労は少なくなる。だから、肩の内外旋が大きすぎると肘の内側外側を酷使することになる可能性がある」


場合によっては、連続的な動きの中での伸筋の酷使は、肩や胴部の筋肉が効果的に使えていないせいかもしれません。「肩や胴部に弱い部分があれば肘の不快感や怪我になる可能性がある。支持の土台となる肩やコアなしでは、ボールを打ったり、釘をハンマーで打ったりするのに必要な力を肘まわりの筋肉で作らなければならないからだ」


ヨガだけでテニス肘の原因にはならないがいくつかのポーズは一因とはなり得るとリーフは考えています。「午前中ずっとテニスやウェイトリフティングをしたり絵を描いていたという人がヨガクラスを受けるとする。いくつかのポーズは、特に繰り返すと状況を悪くすることもある」


テニス肘のためのヨガ


テニス肘(腱炎、腱症)の急性ステージでは著しい痛みと脆弱さを伴いますが、リーフによれば、ヨガで「やってはいけないこと」ひとつ大きくあります。「手首や肘を伸展させて両手に荷重がかかるポーズを練習しない」テーブルトップやプランク、アップドッグ、そしてダウンドッグなどが含まれます。「特に車輪ポーズは、両肘により体重がかかるので問題になる」テニス肘の痛みがいくらか弱まったら、下記のようにポーズの変更をすることもできます。


伸展した腕と手首に体重全てがかかるハンドスタンド、両膝が肘の真上にくるクロウ・ポーズや肩を押すポーズ(ブジャピダーサナ)などのアームバランスは、テニス肘の人は何にもまして避けるべきだとリーフは推奨します。「両肘の上で両膝のバランスを取ろうとすると肘に直接圧力をかけることになり、損傷しているまさにその構造の上に乗ることになる」


リーフによれば、伸展への、そして伸展からの移行(伸ばした肘を曲げる、曲げた肘を伸ばす)もまたテニス肘を悪化させます。「屈曲から伸展へ(曲げた肘を伸ばす)の繰り返しは肘に大きな負担をかける」つまり、例えば、チャトゥランガに入ったり出たりする方が、チャトゥランガでホールドするよりも腱や筋肉により負担をかけることになりえます。チャトゥランガからプランク、そしてチャトゥランガからアップドッグへの移行は、テニス肘のある人にとって最もお勧めできないもののひとつで、特に繰り返すヴィンヤサでの移行はよくありません。

テニス肘があって練習するときや、テニス肘を患っている生徒のためのシーケンスを考えるには、単純に両手に荷重のかかるポーズを全て避けて立位や座位、横たわったポーズにフォーカスしましょう。負荷のかかるポーズを緩和することもできます。


(次回に続きます)









(出典)https://yogainternational.com/article/view/yoga-for-tennis-elbow?

2020年1月20日月曜日

チェア・ヨガ 重症認知症高齢者に音楽療法よりも効果的
Chair yoga more effective than music therapy in older adults with advanced dementia

2019年10月に掲載された SCIENCE DAILY の記事です。
(Florida Atlantic Universityの研究)

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認知症の症状が進むと、エクササイズでの能力が下がります。認知機能が衰え、運動機能の問題や怪我のリスクなどを考えると、エクササイズのプログラムに参加し続けることさえ困難になってくるでしょう。エクササイズの中には、単に複雑すぎたり身体的にもきついものさえあります。身体的活動が認知症に効果があることは研究によって示されていますが、認知症がより深刻な患者を含むもの、また優しい運動の効果について含むものは限られています。





フロリダ・アトランティック大学の研究者らは、認知機能の衰え、バランスの問題、転倒の恐れなどにより定期的なエクササイズや立って行うヨガに参加することのできない中程度から重度の認知症高齢者に対するチェア・ヨガの効果を調べるため無作為化比較対照の予備研究を行った。この研究の主たる目的は、これら個人の非薬理学的な行為に参加能力の可能性を評価するとともに、全レベルの認知症高齢者へのチェア・ヨガの安全性と効果を明らかにすることであった。


American Journal of Alzheimer's Disease & Other Dementias(全米アルツハイマー病およびその他認知症ジャーナル)に発表されたこの研究でチェア・ヨガと比較されたのは、椅子ベースのエクササイズ、音楽療法という2つの非薬理学的介入である。各3グループは、週に2回45分間のセッションの参加を12週間継続した。まず初め、そして6週間後、12週間後のデータが集められた。


結果によれば、中ー重度認知症の参加者らは安全に非理学的介入に遵守することができることを示した。97パーセント以上の参加者が各セッションに完全に参加した。チェア・ヨガのグループは QOL において音楽グループと比較して顕著な向上がみられた。チェア・ヨガと椅子エクササイズグループの両方において時間と共に向上が見られた一方、音楽グループでは低下がみられた。さらに、チェア・ヨガと椅子エクササイズグループ両方に3回全てのデータにおいて、音楽グループと比較して鬱の数がより少なかった。


椅子エクササイズや音楽療法の効果と比較した、バランスや可動性など身体機能に対するチェア・ヨガの効果が調べられた。また、不安症や鬱などの精神的症状、激越や攻撃行動などの行動症状の緩和効果、QOLについても調査された。また睡眠障害に対するチェア・ヨガの効果についても調査された。


チェア・ヨガは、椅子を使用することで転倒の危険を減少させる一方で、ストレッチや強化、柔軟性のための安全な環境を提供できる。また、様々な筋肉グループのアイソメトリック収縮とリラックスへの誘導を利用する静止ポーズで、重要な呼吸とリラクゼーション法をも提供する。


研究の筆頭者であり、FAU's College for Design and Social Inquiry 内にある Phyllis and Harvey Sandler School of Social Work の准教授である Juyoung Park, Ph.D はこう言う。
「チェア・ヨガと椅子エクササイズのグループで使用したポーズは、我々の研究の中でQOLを向上させる重要な要素だったと考えている。ヨガセッションの前に治療室におちて軽度の激越や徘徊を見せていた参加者らが、ヨガポーズのデモンストレーションを始めた途端に落ち着いて熱心に注意を向けたのが素晴らしかった。認知症が進んで認知機能の衰えのため言葉は理解できないにもかかわらず、インストラクターのポーズを真似していた」


身体機能について3つのグループで差異は認められなかったが、チェア・ヨガ・グループで音楽グループより握力が高かった。調査された身体機能はどのグループにおいても低下は認められなかった。


どの時点においても不安症の顕著な差異も認められなかった。鬱や不安症の変化にも差異は認められなかった。3回の全ての時点でどのグループにも睡眠の質に対する著しい差異は認められなかった。


「チェア・ヨガのグループでは、身体状態、気分、機能的能力、人間関係、有意活動の参加能力、最終的な状況などを含むQOLのスコアも高かったと報告されているが、激越が増加した。QOLというのは単なる激越の値ではなく、より総括的な生物学的・心理学的・社会的アプローチであり行動機能であるということが重要だ。この研究では、瞑想や心身の繋がりといったチェア・ヨガのプログラムが参加者のQOLを高めたのだろう。この発見は、目標を決めたアプローチが認知症患者のQOLを高めるのに役立つことがわかった我々の前回の研究と一致する」



研究の参加者は60才以上(平均84才)でアルツハイマー(最多)、レヴィ小体病、パーキンソン認知症を含む「認知症」と診断された者。各グループの構成に著しい差異はなかった。半数以上(67.7%)が認知症に関連した症状を抑えるための薬を服用していた。






(出典)https://www.sciencedaily.com/releases/2019/10/191002102800.htm?fbclid=IwAR2FG7ndm2GXj8iNCoOgKMIAntlnapqrKt6L-02BQD6QTQZlSWH_2etZQUs