2019年5月25日土曜日

シャヴァサナのための5つのサポート 
Ahhhh: 5 Ways to Support Savasana



ああ、シャヴァサナ。ヨガの最後の最も地味なポーズ。

この魔法のような5分間(運が良ければ10分間)の完全なるリラクゼーションの時間。あなたが今マットの上で行なった全て、ヨガの間に徐々に強くなる身体や体内、感情、エネルギーの変化が、休む間にあなたの体の中で統合されていきます。深く休めば休むほど、心地よくなっていきます。(本当に深く長いシャヴァサナの後の違いを感じたことがありますか?)



シャヴァサナでサポートを使う理由


シャヴァサナで休む際の鎮静効果は、神経系統のバランスを取り戻す助けになり、とても心が落ち着きます。しかし、大切なのは完全に力を抜くことです。筋肉の緊張を解くためには、多くの場合、ちょっとしたサポートが必要になるでしょう。

私たちのほとんどは、平らな床に横たわると体のどこかが緊張します。シャヴァサナで完全に快適だと感じている間も、神経はほんの少しの緊張を感知して警戒し続けます。適切なサイズのものを両膝や腰、首、頭の下に置くと、筋緊張をできるだけ解放し神経を休めるためのちょうど良いサポートとなります。

下記は、もっとリラックスできるシャヴァサナをサポートする5つの方法です。(その時が来たらただ置くだけにできるよう、シャヴァサナで必要なものはクラスの最初に揃えておきましょう)そして本当に最高のシャヴァサナにするには、光を遮断できるよう何かを両目の上に置くようにしましょう。たとえ少しの光でも網膜は活性化し、警戒するよう神経系統に信号を送るのです。



シャヴァサナをサポートする5つの方法


1. 腰の自然な曲線のサポート


ブランケットを四つ折りにして大きな四角を作り、丸い端が臀部の後ろ3ー5cmにくるように背後のマットの上に置きましょう。シャヴァサナで横たわったときに、ブランケットの丸い端がウエスト(骨盤の少し上)に来て、腰の自然な曲線をサポートするようにしましょう。ブランケットは頭の下まで敷きます。



もし腰がもっと反った方が心地よく感じたり、生まれつき曲線が大きければ、1枚目の上にもう一枚畳んだブランケットを重ねましょう。



2. 膝とハムストリングスのサポート


膝の下に、巻いたブランケットかボルスターを置きます。横たわって数呼吸し、背中の感覚を感じます。ボルスターを脚の後ろで臀部に向かって上へ動かしながら、最も腰がリラックスできる場所を探しましょう。



膝下のサポートと腰の曲線のサポートを両方するととても良いですが、プロップスのが限られているのなら、どちらかでも構いません。ボルスターやスペアのブランケットがない時は、膝の下にブロックを置いてみましょう。(最も快適な位置が見つかるまでいろんな場所を試してみましょう)



3. 首のサポート


首や喉に緊張を感じたり、肩が後方に弛緩できなかったりしたら、きっちり畳んだブランケットを頭骨の基部の下に置いてみましょう。肩のラインで頭を持ち上げ、首の後ろを伸ばし、首や喉、顎をリラックスしやすくなります。肩や首に緊張があることを頭の下にブランケット奥まで気づかない方がほとんどです。



もっとサポートが必要な人もいます。その場合は、ハンドタオルを巻いて首の下に入れ込むと背骨のよいサポートになります。巻きの厚みを変えて、最適な首のサポートを見つけましょう。



4. 腕のサポート


肩が前に巻きがちで、シャヴァサナの時床から浮いてしまうなら、首や上半身を完全にリラックスさせるのはほとんど不可能でしょう。肩を後ろに柔らげるには、両腕の下にサポートと置くと、腕がやや肩より高くなるので良いでしょう。


両腕を体の横30ー60cmほど離し、平らに畳んだ2枚のブランケットを腕の下に置きましょう。ブランケットの上端は肘の少し上にし、手の甲は反対の端のあたりに置きます。必要ならブランケットを折って腕の高さを変えたり、腕の角度を変えたりして肩が後方に弛緩する位置を見つけましょう。


5. 体を重くする

体の上に何かを載せると、心が落ち着き感情的にも静まる内側の感覚グラウンディングの効果が得やすくなります。これにはいくつか方法があります。ブランケット(4つ折り)を下腹にかける、ブロックを縦か横にして下腹に置くなど。もっと重くしたければ、ボルスターを縦にして体の上に置きましょう。



長くより元気のでるシャヴァサナの時間が取れる時は、上記の5つ全てを試してみてもよいでしょう!



(出典)https://www.yogauonline.com/yogau-wellness-blog/yoga-practice-tips-ahhhh-5-ways-support-savasana?

2019年5月24日金曜日

<日記> たった一回のヨガ体験で腰痛が・・・



先日、シニアヨガに体験の方が来られました。

長年美容師をされていて立ち仕事が多く、昔から腰痛がひどかったそうですが
歳を重ねられてますます酷くなり、
立ったり座ったりの動きがとても難しくなっているとのこと。
医者の診察は受けておられなかったのですが、ヘルニアや怪我の兆候も無さそうでした。

腰を動かすことにとても怯えておられる様子だったので
まずは、膝の悪い生徒さんの隣で同じように椅子に座って始めていただきました。

手足、肩、首のルースニングの後、簡単な呼吸法から始めましたが
床に座るのはもちろん、四つ這いになるのも仰向けで横たわるのも
「できない」と拒否されます。
「ゆっくりで結構ですので」と促すと
本当にゆっくりゆっくりと他の生徒さんたちと同じ姿勢になってくださいました。

この日のシーケンスは、筋肉の緊張と弛緩を繰り返し
股関節周りから背中を中心にほぐすものでした。
その方の様子を特に注意しながら進めていきます。



さて
最後は仰向けに横たわっての深いリラクゼーションで終わる約1時間半の後、
「椅子かマットの上に楽な姿勢で座りましょう」とみなさんに促した時
その瞬間が来ました!


(本文とは関係ありません)



「あ、座れてる!」

なんと腰痛で四つ這いになるのも怖がっておられたその方は
安楽座(胡座)で普通に座っておられるのです。

「すごい!」
みなさんからも拍手喝采。ぱちぱちぱちぱち

「なんだか体が軽くなったわ。すっと動ける!」


やっぱりヨガはすごいです。
人からやってもらうのではなく、自分の体と精神力だけで
つっかえていたものがフっと取れる。


このブログ前々回の通り、
「動かすと痛い」という恐怖心から腰痛をかばいすぎてしまい
悪化してしまう例だったのだと思います。


こんな瞬間があるからこそ
みなさんにヨガをシェアし続けることが私にとって喜びなんですよね。

さあ、またがんばろ。


(全ての腰痛の方に当てはまるわけではありません。痛みが酷い場合は、医師に相談し狭窄症やヘルニアなどがないかお医者様に診てもらってくださいね)



2019年5月9日木曜日

喘息のためのヨガ 
Yoga for Asthma

今回はYogiTimesからの記事です。
私がアーユルヴェーダ・ドクターからヨガセラピーの講義を受けた時、初めに教わったのが呼吸器の働きや喘息など疾患のためのヨガについてでした。
ヨガでは、呼吸=息(生き)=プラナ=生命力と考えられておりとても大切なものだからなのかもしれません。

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深く吸って、深く吐く

呼吸は生きていく上で不可欠のものですが、不随意筋によってコントロールされています。そのため毎日の生活のなかでほとんどの人は意識することもなく呼吸しています。ところが喘息になると、呼吸が日々の辛い経験になってしまうこともあります。呼吸は、ヨガの実践においての重要な側面であり、よい呼吸は精神と身体を落ち着かせるのに不可欠なものです。ヨガは、喘息に苦しむ人に、呼吸を整え、身体とともによりよく呼吸する方法を教えてくれます。



身体への影響


喘息は、気管を炎症させ狭める慢性の肺疾患です。ぜいぜいとした呼吸や胸の締め付け、浅い呼吸、咳などが繰り返し起こります。多くの場合、夜間や早朝に咳が起こり睡眠の質に影響します。
喘息のきっかけは、喫煙や呼吸器感染、アレルギー、運動、大気汚染、毒、冷気、薬品やストレスなどです。ストレスは喘息の悪循環の原因となり、すでに感じているストレスをさらに増やし発作の頻度や重度を悪化させます。



ヨガの効果


ヨガは、アサナやプラナヤマを通して呼吸筋や呼吸器を強化します。姿勢を整えて呼吸器を強化することで、喘息を和らげます。浄化法では、肺の気管に障害物を作る余分な粘液を取り除くことができます。



(i) アサナ - 胸を広げることで呼吸筋の強さを高めます。アサナを一定の時間リラックスして保ち、呼吸器官をイメージしながら身体の気づきを練習します。次のポーズがよいでしょう。ブジャンガサナ(コブラ)、シャラバサナ(バッタ)、ダヌラサナ(弓)、アルダ・マツエンドラサナ(半魚神)、アカルナ・ダヌラサナ(弓を引く)、ウシュトラサナ(ラクダ)、チャクラサナ(車輪)、トリコナサナ(三角形)、ヴィラサナ(戦士I)など。


(ii) プラナヤマ - プラナヤマは、呼吸を減らして代謝を減少させ、肺の容量を増大させます。呼吸の保持(クンバカ)により、残った酸素を使い切り、狭くなった気道や肺胞を活性化させて障害物を取り除きます。次を試してみましょう。ナディ・ショーダナ(交互鼻腔呼吸)、バストリカ(速い呼吸)、ウジャイ。


(iii) 浄化 - 塩水を片方の鼻腔に注いで粘膜を除去するジャラ・ネティ(鼻うがい)、ダンダ・ネティ(チューブで鼻腔浄化)などは、鼻の中の汚れやバクテリアを全て取り除きます。これが喘息のリスクを減少させ、発作が悪化するのを防ぎます。

(iv) 禁忌 - シータリやシタカリ、左鼻腔のプラナヤマは避けましょう。これらは喘息を緩和するより悪化させる可能性があります。



意識的な呼吸はどのようなヨガの実践においても重要な部分であり、精神と身体を落ち着かせてくれます。ヨガの間の様々な呼吸法は、呼吸を深め身体をリラックスさせます。体内の全ては関連していて、身体全体と心、精神がお互いに整うようヨガが導いてくれます。喘息に悩んでいるのなら、ストレスと呼吸困難を緩和する最適な方法は、ヨガの練習を習慣づけることなのです。


 

2019年4月25日木曜日

腰痛をかばいすぎるのは治癒を遅らせる可能性が 
Babying your back may delay healing



腰痛の最良の薬は、エクササイズと運動?


腰痛を治すために手術や他の治療法を考えている人もいるでしょう。しかしあまり知られていないかもしれませんが、多くの場合、このよくある症状に昔ながらの運動やエクササイズが最良の薬なのです。



腰痛の謎


国立衛生によれば、腰痛は米国で最も多い健康問題のひとつです。そして病気というには少し変わったところもあります。


足首をひねったとしたら、通常、怪我が治っていくにつれ痛みはゆっくりと去るものです。腰痛はそうではありません。その痛みは大抵怪我と関係がないため、痛みの緩和も治癒に関係がないようです。実際、ヘルニアや関節炎など根本的な問題がまだそこにあったとしても、腰痛は時間につれて消えていくことが多くあると、ハーバード医学大学の物理療法・リハビリの助教授であるジェームス・レインヴィル博士は言います。

腰痛のさらなる謎は、高齢になるよりも40台や50台の人の方が腰痛を訴えることが多いのです。しかし、一般的に骨の変形は時間が経つにつれ多くなるので、理論的には高齢になるほどより痛みを感じる人が多いはずなのです。

さらに、8割もの成人が少なくとも一回は腰痛を経験しています。他の2割は全く腰痛を経験しません。しかし、彼らの背骨が正常だからというわけではないのです。レインヴィル博士によれば、痛みを感じていない人たちに画像検査をしたら、他の人と同じように腰椎の変形があるのだそうです。では、画像検査で見られるこうした変形がなぜ痛みをもたらさないのでしょうか?

腰痛の変わったところは、物理的なものではなく神経の治癒プロセスに関係しているようだとレインヴィル博士は言います。理論では、問題が起こって痛みが誘発されると実際には神経システムが痛みに適応していくので、不快感が去っていくのだそうです。エクササイズや運動がこの神経システムの調整をより早くする可能性があるのです。



腰痛を理解する


脊椎の変形の自然な老化現象です。「ある意味、ヘルニアは目の横のシワをそう変わらないのです」とレインヴィル博士は言います。
多くの人が考えているのとは異なり、重い物を持ち上げたり激しい運動をしているときに腰痛を起こす人はとても少ないのです。「エアコンを持ち上げるなど強度の身体活動と認められる行動をしている時に、初めてヘルニアや坐骨神経痛を起こす人は5パーセントしかしない」そのようなケースは稀なのです。ほとんどの人は、歯磨きの最中にシンクに屈み込むなど簡単な行動をしている時に起こります。「鉛筆を取ろうと手を伸ばしただけ、とかくしゃみをしただけという話がほとんどです」と博士は言います。

腰痛は、老化に関連した劣化のために起こる避けようのない組織の不調の結果で起こることがほとんどです。「注意することが椎骨の劣化プロセスを遅らせるという証拠は全くありません」レインヴィル博士は言います。結局のところ、シワや白髪と同じように老化の兆候というのは、注意していても止められないのです。



腰痛の遺伝的特徴


腰痛というのは、個人の遺伝的体質にとても関連しています。「腰痛関連の症状は大変不安定なものです。痛みは1日から3ヶ月までどこにでも残る可能性があります」
そして繊維筋痛症など痛みが激しくなりやすい人がいる一方で、全く逆で痛みを感じにくい人もいます。

腰痛を経験する傾向というのは幾分遺伝するものだと研究が示しています。例えば、一卵性双生児には大抵よく似た腰痛の病歴があります。これは、その双子のうち1人はデスクワークでもう1人が建設業で強度の労働をしているなど、完全に異なる生活や経験をしていたとしてもみられるものです。「こういったものは大変遺伝的であることが多いのです」レインヴィル博士は言います。


腰痛を緩和する方策


米国立神経疾患脳卒中研究所は、腰痛が急に悪化した時に緩和させる方法をいくつか推奨しています。

  • 痛いからといって寝こまない。 ベッドに居たいと思うでしょうが、そうすれば痛みは次第に悪化し、鬱のリスクが高まるだけでなく、実際に柔軟性や筋力が失われることになります。
  • 痛みを治療する。湿布や薬局にある痛み止めは問題の解決にはなりませんが、我慢できるくらいまでには痛みを緩和できます。医師に相談し、あなたの選んだ薬が適切で安全かを確認しましょう。
  • 身体を強化する。 深刻な腰痛がある時にジムに行くのは勧められませんが、あなたの医師が、筋力をつけたり痛みを少なくするためのエクササイズを教えてくれることでしょう。
  • 理学療法士を見つける。理学療法士は、あなたが安全に痛みを和らげられるよう援助し、柔軟性や可動性を高められるエクササイズを教えてくれます。



    腰痛に対する態度を変える


    腰痛が多くの人にとって避けられないものである一方で、問題に対する態度を変えるとそれを悪化させる可能性があります。昔は、腰痛に対してあまり深刻に考えず、大抵は医師にかかることもありませんでした。「過去30年で、より多くの人が腰痛で病院に行く人が増えてきています」とレインヴィル博士は言います。しかし、それが痛みと障害を削減しているわけではありません。実際、腰痛による障害は時代とともに増えてきています。

    1990年のある研究では、米国で最も辛い症状のうち腰痛は6位だとランクづけしました。米国立神経疾患脳卒中研究所(NINDS)によれば、2010年、腰痛が心臓病と慢性閉塞性肺疾患に次いで3位に急上昇しました。

    腰痛は治療するのが厄介だと一時は考えられていたため、今日でも腰痛のために多くの人が動くのをやめてしまいます。「注意して動かないようにとアドバイスされてきたので、みな動けなくなってしまっています。これは、何十年も言われてきたこと全てに逆行しています」
    腰痛に対処することに関しては、多くの医師が、過去に立ち戻り、治療に重点を置くよりも運動を推奨しています。



    腰痛の治療


    運動は、神経システムの痛みへの反応を正常化させる刺激となっているようです。脊椎傷害のある動物での研究では、動かないようにされた個体よりも運動させられた個体の方が痛みが早く消えたとレインヴィル博士は言います。

    「これはおそらく、生存メカニズムの結果でしょう。野生の動物が動けなくなれば、食べられるか餓死するでしょう」運動は人にもよいようです。「運動している人、またジムに行ったりまた部屋を掃除したりする人は、最も早いです」

    NINDSによれば、進行性神経損傷を起こす病気や正常化すべき構造上の変形がある場合などの症状には、手術が必要でしょう。「しかし、多くの場合はそうすべきとは言えない」とレインヴィル博士は言います。

    ですから、もし通常の消耗による腰痛だとしたら、多くの場合はいつもの生活をやめて治癒を待つ必要はないでしょう。その代わりに運動しましょう。

    理学療法士は徐々にそして安全にあなたの活動レベルを上げていく援助をしてくれ、それによって神経システムの反応感度が下がりいつもの日常生活に戻れるようになるでしょう。





    (出典)https://www.health.harvard.edu/pain/babying-your-back-may-delay-healing

    2019年4月17日水曜日

    <日記>陰ヨガの講習に行ってきました

    ずっと興味があったものの、いろいろ事情があって
    中止になったり受けられなくなったりで
    今まであまり陰ヨガを深く学ぶ機会がなかったのですが
    やっと受けてきました。

    陰ヨガという分野は、
    本山博士の研究に基づき
    ポール・グリリー氏、サラ・パワーズ氏などが深め広げてこられた
    中医学の経絡(いわゆるツボやナディの通る道ですね)と関連が深いヨガです。


    古代中国の医療(哲学)と古代インドの医療(哲学、アーユルヴェーダ)は
    体系的にもとても似ているところがある一方で
    全く異なるところもあります。
    中国もインドも、さらにヨーロッパも陸地で繋がっていて
    シルクロードがあったりして
    それぞれが影響しあって発展したのは当たり前といえば当たり前なのですが
    それでもやっぱり不思議でとても面白いです。


    最近はテレビでもよく取り上げられるように
    鍼灸もだいぶ受け入れられてきたように思いますが、
    経穴とか経絡なんて実際に存在するの?本当に効果があるの?
    と思う人がほとんどのように思います。

    今回のティーチャー・トレーニングでは、
    経絡や中医学の歴史や現代科学の立証の話など大変興味深かったです。



    何年か前に読んだサラ・パワーズ氏の陰ヨガの本や、
    トム・マイヤーズ氏の筋膜などアナトミーの本も
    もう一度読んでみようと思いました。

    まだまだ勉強中です・・・。





    2019年4月8日月曜日

    深い呼吸にまだよく理解されていない効果がある?
    Deep Breathing Might Have Benefits We're Only Beginning to Understand


    Discover Magagineからです。
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    古代ヨガのテクニックによる細胞変化を探る研究者



    細胞生物学者のサンダー・バラシュブラマニアンは、南インドの農村にある彼のルーツや、村のヒーラーだった叔父が教えてくれた伝統的な習慣を忘れることはない。現在、南カリフォルニア医科大学の調査員かつ助教授であるバラシュブラマニアンは、これらの起源、特に深い呼吸のリラクゼーション・テクニックであるプラナヤマに注目している。彼によれば、この古代のヨガの行為はリラックスだけではなく、細胞レベルで私たちを変化させる可能性があるとみられている。




    Q: このテクニックを細胞生物学の視点から調べることになったきっかけは?

    A: 2005年、私がプラナヤマを行なっていた時、大量の唾液が出てきてよだれを垂らしてしまいそうになっているのに気づきました。それがなぜなのか、またその相対的な影響とは何なのか不思議に感じたのです。この体験によって私と私のチームは唾液分泌の増加が通常の反応なのかを研究したのですが、ということがわかりました。



    Q: 呼吸やリラックスに集中している時、唾液が出てくるなどあまり考えない人がほとんでしょう。しかしあなたのBMC補完・代替医療での2016年の研究では、この唾液の増加が注目されました。なぜでしょう?

    A: 唾液には数えきれない抗体とタンパク質が含まれており、それらが腫瘍を抑制したり肝臓を再生するなど様々なことをします。例えば、唾液に含まれるイムノグロブリンは細菌と結合する抗体で、DMBT1は正常細胞がガン細胞に変わるのをブロックする腫瘍抑制物質です。



    Q: 2015年の International Psychogeriatrics の研究では、プラナヤマは単に唾液を増加するだけではないと示されています。詳しく教えてください。

    A: はい。プラナヤマは、神経成長因子(NGF)の量を増やし唾液の構造を変えます。NGFが作られるとそれが脳に運ばれ、脳内で細胞に成長したりより長く生存するよう信号を出します。NGFの増加は老化に大きな影響を与える可能性があります。特に今日のアルツハイマーやガンなどの変性疾患の方への影響は大きいでしょう。



    Q: 現在そして今後、プラナヤマに関する研究プロジェクトはありますか?

    A: 身体の結合組織が腫れて硬化する慢性病の強皮症の患者に対する研究を開始するところです。呼吸のテクニックがどのように炎症に影響を与えるか、これがどのように症状に関連するかをみていく予定です。また、ガン患者で深い呼吸が痛みを緩和するか、食欲や気分を向上させるかをみる研究の段階に入るところです。










    (出典)http://discovermagazine.com/2019/apr/take-a-deep-breath

    2019年4月4日木曜日

    研究結果 ヨガが摂食障害の症状を軽減する 
    New Research Finds Yoga Improves Eating Disorder Symptoms

    Swami Vivekananda Yoga Anusandhana Samsthana (S-VYASA University)の会報であるInternational Journal Yogaで発表された調査についての Pcycology Todayの記事からです。
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    新しい研究、ヨガが摂取制限と食事への不安を改善


    International Journal of Yoga (国際ヨガ会報)で発表された研究では、ヨガが摂食障害の症状を軽減するのに有望であり、その効果は1ヶ月後も続くことがわかった。過食嘔吐あるいは摂食障害を診断されたという以外は特定せず女性を任意抽出した小規模のコントロール実験で、11週間のヨガ・プログラムを調査した。(http://www.ijoy.org.in/article.asp?issn=0973-6131;year=2018;volume=11;issue=2;spage=166;epage=169;aulast=Karlsen)


    ヨガをしたグループは、週2回90分のハタヨガ・クラスに参加、翌週から11週間に渡り自宅でもヨガを練習するよう指示された。ヨガのクラスは、身体の気づき、ヨガポーズ、呼吸練習、集中した瞑想、そして最後に深いリラクゼーションをすることに重点をおいた。クラスではヨガ哲学も含まれ、ヨガの本質である競争しないことと判断しないことを強調した。コントロール・グループには、週2回90分のクラス、栄養と摂食障害についての指導が行われた。


    被験者は心理学者と面接し、11週間のプログラム後と6ヶ月後の自己申告アンケートで調査を完了した。面接は4つの項目にわたり、摂食障害の症状である摂取制限、食べることへの不安、体重、体型などが含まれた。


    この調査で、ヨガが長期の効果を見せたのは摂取制限と摂食不安で、体重や体型への不安へはあまり効果がなかった。この結果は、より広範囲で症状が緩和された2010年の研究など他の調査結果とはやや異なる。この違いはおそらく、2010年の研究ではグループではなく個々にヨガを行ったのでヨガの経験が変わったことが原因と考えられ、特に身体の外見やイメージについての不安のある者にとっては大きな違いであろう。その他の違いは、2010年に使用されたヨガが異なるスタイルの Viniyoga であった点である。


    ヨガが摂食障害の有望な代替治療であるということを、複数の調査結果が示してきている。ヨガの技術が広汎であることから、ヨガポーズや呼吸法、瞑想などのタイプを特定したり、個人で行うヨガとグループで行うヨガの間にあり得る違いなどを特定し、理解をさらに深めるべきであろう。




    (出典)https://www.psychologytoday.com/us/blog/urban-survival/201805/new-research-finds-yoga-improves-eating-disorder-symptoms

    2019年4月2日火曜日

    多忙すぎる?自分の生き方を創造するヒント Vol.2
    Crazy Busy? Tips to Create the Life You Want


    前回からの続きです。
    著者のおかしな造語が続きます。
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    ゲメルマーチ(Gemmelsmerch)


    1981年から、僕は精神科医として注意欠陥障害を治療してきた。90年代半ばには、慢性的に不注意で、秩序を欠き、予定を入れすぎていると言ってやって来る人の数が急激に増えた。遺伝的な注意欠陥障害症状のある人も確かにいたが、ほとんどはそうではなかった。環境によって現れたものにすぎない。 「ゲメルマーチ(訳注:ゲメルは米国の白人の中で最多の苗字)」と僕が名付けたのは、心を乱したり、やりたいことややらなければならない事から気をそらさせたりする力のことだ。それは重力のようにどこにでもありパワフルだ。


    高速道路の事故はゲメルマーチの宝庫だ、速度を落としてぼおっとするしかない。窓の外の掘削機もゲメルマーチだらけ。税務署から監査が入るという知らせもゲメルマーチ。ラジオから聞こえる怒りの喚き声もそうだ。テレビ番組(画面に映るもののほとんど)がゲメルマーチにあふれている。


    ヒント:周囲からゲメルマーチを減らし、その引き寄せにどうやって抵抗すればいいのかを身につけるのはとても重要な現代のサバイバル技術だ。以下は、日々の原因の例とそれをどうコントロールしたり消したりできるかだ。

    先延ばしにしたいと思っている重要な仕事があるが、故障したコンピューターの修理にこれから3時間をかける。まず重要な仕事をやろう。今やる事を書いたカードを目につくところに置いておくといい。ゲメルマーチは、綺麗なビーチの沖にある強い波のようなものだ。注意していないと、そっちに泳いでいってしまって帰って来られなくなる。

    開けてくれと待っているメール。メールを開ける時間を決めてそれに従おう。開封前のメールはゲメルマーチにあふれているので、他の部屋でした方がいいかもしれない。

    電話や携帯電話。電源を切ろう。電話を取る時間を制限する。例えば、僕らの小児科医は毎朝電話を受ける時間を作っている。その他の時間は、緊急のものしか取らない。本当にいつもいつも電話を取りたいのか考えてみよう。ドアが開いていると人は入って来るものだ。邪魔をされたくない時はドアを閉めよう。「仕事中。○時に戻ります」と張り紙をしておこう。

    今やっていることが困難になったり退屈になった時に手招きして来る「タスク一覧」の項目。休憩を取る時間だと考えよう。立ち上がり、ちょっとした短時間の体操をし、コップ一杯の水を飲み、3分間瞑想し、そしてやっていたことに戻るのだ。やっていたことを止めてしまわないようにしよう。

    仕事中に浮かんでくる新しいアイデア。メモをいつも近くに置いておこう。素晴らしいアイデアや忘れなくないちょっとしたこと(帰りに牛乳を買うとか)をメモしておいて、仕事に戻ろう。

    メール、とジャンクな時間。期限のある重要な連絡書をさあ書こうと机に向かう。コンピューターを起動したら、ワープロのプログラムを立ち上げないでまずメールをチェックするのだが、結局そのまま45分間。このジャンクな時間(大事な仕事を放ったらかしでドリトスを口に掻き込むのに匹敵するような無駄な時間)を最小限にしたいなら、(前回の)「スクリーン・サッキング」のヒントを見てみよう。




    モーニング爆発(Morning Burst)


    1日の内、気分が最も爽やかで、最も集中し明瞭に考えられて、面倒なことも新しい仕事も一番気にならなくて、ひとつの仕事に全てを集中できる時間だ。ほとんどの人にとってそれは朝なので、この名前をつけた。それ以外の人にとっては、昼間だったり夕方だったりするかもしれない。


    ヒント:自分の「モーニング爆発」がいつやってくるかを知り、その時間を有効に使って最も重要で最も困難なことをやろう。




    情報中毒(Info-Addict)


    いつの時代も情報に飢えている人はいるものだが、今ほど情報があふれていることはない。CNNやインターネット、新聞にラジオ、書籍と呼ばれる遺物などなど、情報が途切れたとたん僕らは飢えを感じる。

    新しいことは何なのか、最近何があったのか、今は何なのかを知りたくて、人は毎秒何が起こっているのかを追うのに中毒になり、面白いものを選択する判断を完全に他人に頼っている。しばらくすると、情報中毒者の人生には、他人が決めて起こっていること以外は世の中に何も起こらなくなる。

    現代社会の矛盾は他にもあり、情報中毒者は、他の人の最新情報を追うのに忙しすぎて、自分の力を発揮する能力を失う可能性がある。



    フラジング(Frazzing)


    非効率な複数作業(マルチタスク)のこと。マルチタスクという言葉はそもそも、タイピングをしているキーストローク間のマイクロ秒にコンピューターがすることを表現したものだ。ほとんどの人にとって、マルチタスクは楽しいし必要な時もある。しかし、ひとつのことに専念している時ほど効率的で効果的なことはほとんどない。

    フラジングは僕らがよくすることだ。慌ててマルチタスクし、大事な情報を逃し、無礼になり、最良の仕事ができない。なぜなら、脳の活動は同時に起こっているように見えているが、実はその注意をあっちからこっちへと素早く移動させているからだ。


    ヒント:脳というのは、複数作業としようとしていることのたったひとつに対しても、一度にひとつのことをしている時のようには能率的に働かないということを覚えておこう。




    ザ・メガロクトパス(The Megaloctopus)


    この獣は毎日あなたにつきまとう。どこに行っても、メガロクトパスはその触手を伸ばし、あなたを捕まえてやろうとしていることをさせてくれない。メガロクトパスの次のようなものでできている。あなたの時間を欲しがる全ての人たち、やることになっている全ての課題、行くことになっている全ての場所、逃すことのできない全ての機会、抗おうとしている全ての誘惑、今までになかったほどの全ての希望や恐怖。つまり、どこからともなく現れて、今、この時に終わらせようとしている課題からあなたを遠ざけようとしているもの全てだ。


    ヒント:メガロクトパスをやっつける最良の方法は、そいつがそこにいることを知ることだ。あなたが頼まれたことを全てやらなければならないという考えの罠にハマっちゃいけない。メガロクトパスは、あなたのその考え次第なのだ。「やめろ!」とか「十分だ!」と言う練習をしよう。あなたが出来ることしか出来ないし、適切に出来る量よりもっともっと必死でそこに詰め込もうとしなければ、出来ることももっと効果的にすることができるはず。触手があなたをからめとろうとし始めたら、そいつらを切ってしまおう。




    ピズり(Pizzled)


    「ピズる」とは「いらつく(pissed-off)」と「困る(puzzled)」を組み合わせた言葉で、一緒に歩いているときや、一緒に食事をしているとき、会ったり、車に乗っているときとか、とにかく何かを一緒にしているときに、承諾を得るでもなく何か説明するでもなく携帯電話を持ち出し、電話をかけたり電話に出たりされた時の感情を表す。隣のテーブル、ブース、椅子にいる人が同じことをしていると同じような感情が湧き上がる。ピズりが重なってくるとすぐに怒りが爆発する。


    ヒント:現代社会が発達すると、そんな状況へのエチケットというものを僕らは作り上げるが、まだどうするべきか明確ではない。誰かと一緒にいる時に携帯に答えるのは、教会でタバコに火を付けるくらい失礼にもなり得る。それとも、便利であることの方が重要で、電話が鳴って相手が大事な仕事を処理している間は、黙って待つのが礼儀になるのかもしれない。




    忘れんぼ熱と失くしっぺ(Fuhgeddomania and Loseophilia)


    人は常に、物忘れや物を失くしてしまう問題と闘っているものだが、最近は情報がどんどん溢れて流れ込んでくるので、みんな早期のアルツハイマーなんじゃないかと考えてしまうほど問題が増えてしまっている。覚えていたり処理したりしなければならない事柄やデータの量は、これまでにないほど膨れ上がっている。神経的な問題に起因する物忘れに見えているのは実は「忘れんぼ熱」であって、データが多すぎて起こる物忘れにすぎない。よく物を無くすように見えているのは、通常の人間が対処できるよりずっと多くのことから目を離さないでおく結果なのだ。


    ヒント:ひとつの解決法としては、覚えておくことや整理することを、できることなら誰かにやってもらうこと、そしてリストやメモ、ファイル、コンピューターのプログラムなどを使う。使い終わったらいつもそれを同じ場所に置くことにすれば、失くしっぺ問題の解決に役立つだろう。そして、もう一度言う、覚えておくものや気にかけておくものの量に限界を決めておくというのはいいことだ。




    人との繋がりを大事にする(Treasuring the Human Connection)


    人との時間というのは、2人以上の人間が直接会ってお互いに繋がることだ。他の人にかこまれてショッピング・モールでうろつき回るのは、人との時間とは言えない。電子の時間は、電話や携帯、メールなどを通して会うものだ。過去10年で、人との時間は徐々に電子の時間にとって変わってきていて、他人の身体的な存在を感じる時間はとても少なく鳴った。

    電子の時間は、データをやりとりするには効率的だし素晴らしい。けれど人との時間はもっと多くの情報を伝える。声のトーンやボディ・ランゲージ、顔の表情、そして言葉に出さないサインなんかは、人のコミュニケーションや繋がりに不可欠な部分をつくりあげている。感情がより現れるようになれば、人との時間をもつ方がよい。家族と夕飯を共にするとか、ライブ・ミーティングとか、直接顔を合わせる会話とか。


    今の社会で充実して生きるには、結局のところシステムをよくすることではなく(それがとても役に立つとしても)、僕らが大切にしている物への繋がりが何なのかを理解し、そしてそれを大事にして守るという能力なのだ。人々や場所、活動、ペット、精神的な活動、音楽、そして僕らにとって大切に思う物。あまりにも多くの繋がりがありすぎると、どれも成り立たなくなる。大切なものを選んでそれを心から育もう。意識して慎重に時間を取り、家族との夕食や友達とのランチ、エクササイズや好きな楽器の演奏や、子供の発表会に行ったり、庭の草むしりをしたりする。そうすることで、前向きの感情を育むことができ、自分が望む人生を作り上げる方へとあなたの時間や関心やエネルギーを向けられるようになるのだ。







    エドワード・M・ハローウェル:医師、精神科医、注意欠陥障害専門家、ベストセラー「Driven to Distraction」の共著者 (drhallowell.com)。

    2019年3月23日土曜日

    多忙すぎる?自分の生き方を創造するヒント Vol.1
    Crazy Busy? Tips to Create the Life You Want


    今回は精神科医で注意欠陥障害の専門家 Edward M. Hallowell の記事からです。ユーモアを交えながらどうすれば日々のストレスから解放されるのかについて書かれています。ゆるーい気分で読んでみてください。
    (この記事を読んでる時間が無駄!?)

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    どのように人生のコントロールを失うのか、どうすればいいのか


    昨年の夏、僕たち家族は古いダイヤル式の電話しかない湖のほとりのコテージに滞在した。あまりに人里離れていたので携帯が繋がらないそのコテージにあったのは、ピーチ色でへたれたソファ脇のテーブルに置かれたボロボロの電話帳の上にあった真っ黒の電話だけだった。

    その電話のダイヤルを初めて回したときはこうだった。それは朝。目覚めに泳いだ後コーヒーを淹れソファに腰掛け、友人に子供と一緒に私の家族と一緒にマイナーリーグの野球を見に行かないかと電話で誘うつもりだった。緊急ではないし急ぐこともなかった。

    ダイヤルを回し始めたばかりで僕の中に短気の火が点いた。一度回すたびにダイヤルが元に戻るのを待たなければならない。それはものすごくゆっくりだった!それから、錆びた金属の引き出しみたいに、元に戻るたびいらいらする音を出した。5、4、3、2…。なんとか全ての番号を回し終えるまでに、僕はすっかり腹を立てていた。こんなに鈍い電話に我慢できる人間なんているだろうか?いらいらが爆発した。

    そこでハッと気づいた。これは馬鹿げている。友人と話し終えた後、もう一度彼の番号を回してみてどれくらい時間がかかるかを試してみた。きっかり11秒。そのゆっくりとした11秒間はまるで命がかかっているかのように途方もなく僕を苛立たせたのだ。なんという馬鹿になってしまったんだろう。なんてイマドキな人間なんだろう。無意識の苛立ちに恥ずかしくなった。急ぐ必要がない時でさえ急いでしまう人間になってしまっていた。

    休暇の毎日が過ぎるにつれ、僕は変わり始めた。あの古い電話が教えてくれたことに感謝し始めた。動きの悪い引き出しのような電話の音が、長い年月を経てもなお頑強に働き続ける古い風車の音のように聞こえるようになった。ブッダのごとくサイドテーブルにゆったりと落ち着いた電話が、そこにまだ在るうちに、夏を、子供達の幼少期を、円熟した結婚生活を、人生のよい時間を、ゆっくりと楽しみなさいと戒めてくれる賢明な助言だと考えるようになったのだ。



    何に忙しいのか?


    これまでになく今が忙しく感じていて、もうこれ以上ペースを保てるのかわからないと思っているのはあなただけではない。携帯電話、24時間ひっきりなしに来るメール、ショートメッセージ、忙しい朝、子供のサッカー試合の果てしない送り迎え、慌ただしく食べる食事、そして長い勤務時間。そうなろうと思ってもいないしどこから始まったのかもわからないまま、自分では作ってもいないし(少なくともそのつもりはない)嫌だと思っている慌ただしさの中に僕たちは生きている。

    忙しいことは、本質的に悪いことではない。大事なことをしていて忙しいなら、忙しいことは至福だ。あなたに合った人生のリズムを見つけたということだ。この世界は可能性に満ち溢れていて、そのエネルギーはどんどん広がっていく。その熱狂に取り憑かれたら毎日ベッドから飛び起きて忙しくしていたいと思うだろう。それは、細かいことに必死になっているわけでも家族をなんとか養っていくためではなく、この人生に恋をしているからだ。

    だけど、忙しすぎて自分にとって一番大事なことができなくなっていたり、ダイヤル式の電話に腹を立てるような賢明ではないことをしてしまっていれば、その忙しさは問題とななる。

    何が自分にとって一番大切なのかを決定すること、そしてそれに集中することは簡単ではない。なぜなら、やるべきことの選択はこれまでになく幅広く、常に時間、注意力や精神力を奪ってしまうからだ。うまく立ち回らなければどんどん奪われてしまい、本当にやりたいことのための時間がどんどん少なくなっていく。

    どうすれば、この狂気の世界を、逆らうことなくあなたのためになるようにできるのだろう?僕は、この現代社会の奇妙さ(部分的に新しい技術によってもたらされた状況や感情といったもの)の表現をいくつか作って(作り直して)みた。これらが表現する問題に気づくことそのものが、あるいはその問題に対処するすべになるかもしれない。ではいくつか提案してみよう。



    スクリーン・サッキング(Screensucking)


    コンピューター、ビデオゲーム、テレビ、ブラックベリーでもなんでも、スクリーンに向かって時間を浪費すること。不思議な力によって、仕事が終わってたり番組が終わった後も長時間ぼんやりとスクリーンを見続け、特に楽しくもないのに接続や電源を切ったりできない。

    例文:「論文を書くつもりだったんだけど、代わりに午後の間ずっとスクリーン・サッキングしてた」とか「博士論文を終えていないのは、実際に研究をしているふりをしながらスクリーン・サッキングに多くの時間を費やしてしまったからだ」

    ヒント:故意でしているわけではないので解決するのが難しい問題。残念ながらスクリーン・サッキングに対抗するパッチなない。第一歩は洞察力だ。ログオンしたり電源を入れる度に自分が影響を受けやすいということに気づくこと。そうして構造の変化を起こす、環境や行動を。接続を切ろうと思う時間に設定したアラーム時計をマシーンの横に置く、数クリーンを違う部屋に移す、10分ごとに音が鳴るようコンピューターをプログラムするなど。独創的に自分に合った方法を考えよう。




    ヒルとユリ(Leeches and Lilies)


    ヒルとは、あなたの時間や注意力を無駄にさせ、疲弊させ、そもそもこの一連の作業をなぜ始めたのだろうと思わせるような人々や課題を指す。ユリとは、それに取り組んでいると満足感が得られ生きていることそして今していることに喜びを感じさせる人々や課題のことだ。

    ヒント:完了させようとしたり(課題の場合)、彼らをハッピーにさせたり(人の場合)するのをやめて、できるだけ多くのヒルを取り除こう。習慣や罪悪感、強情さ、恐怖などのせいで難しいかもしれない。あなた自身が友人らしく振る舞わない誰かの「友人」だとしたら、その人に他の誰かの時間を無駄にさせたり、誰かの気分を害させるようにしてみよう。失敗した課題をなんとか頑固に成功させようしているのなら、時間を使う以外にどれくらい効果的になれるかを考えてみよう。僕らは、得意なことにエネルギーを注ぐより不得意なことがうまくなるよう何年も無駄にすることが多い。あなたがヒルに耐えることが普通になっているなら、目を覚ませ!この惑星で持っている短い時間を有効に使うことを自分自身に許そう。そしてできるだけユリを育てよう。



    死の矢(Doomdarts)


    僕たちのほとんどが容易に対処できる以上のものを引き受けてしまうため、全部に絶えず注意を払うことは特に難しい。死の矢とは、毒矢みたいに意識に突然入ってくる忘れていた義務を表現する僕の言葉だ。自分の車で楽しくドライブしていたり楽しく夕飯を作っている最中に、どこからともなく忘れていた義務(夫の誕生日プレゼントとか、書くと約束した友達の提案書の見直しとか)が意識に突き刺ささってその毒があなたの中に広がり、数分の間にあなたは不安で取り乱してしまう。

    ヒント:死の矢が当たったらすぐ、その問題にどう対処するか頭の中で計画を立てよう。「後で対応しよう」というのは計画ではない。死の矢は刺さったままで毒を吐き続ける。いつどのように対応するかを自分に言い聞かせ、内なる監理者にその計画にOKを出させる必要がある。そうすれば矢は抜け落ち、痛みなく前に進むことができる。



    メールの声(EMV, or E-Mail Voice)


    電話で話している時にメールを読んでいると、声が奇妙になる。わずかだが、それは間違えようもない。MITメディア・ラボの賢い人たちは、携帯電話で話しているときに電気的に注意をモニターするプログラムを開発した。Jerk-O-Meter(訳注:びっくりメーター?)と呼ばれるその機械は、まだ明瞭ではなくちょっと冗談めいて聞こえる。APレポートによれば、「会話にどれほど集中しているかを0から100のスケールで人を評価するため、話しのパターンや声のトーンを分析する」

    ヒント:無作法なことだが、EMVは日課のように毎日起こる。あなたに話しかけている間なにか別のことをさせたくなければ、ただ穏やかにそれを指摘すればいい。それだけでその人はこちらに注意を戻してくれるだろう。あなた自身がやっているとすれば、自分にされている時どんなに不快かを考えよう。あるいは、同時にメールを書いている誰かに話しかけてみてもいい。



    ギガ罪悪感(Gigaguilt)


    十分やり切っていないという罪悪感は今に始まったものではない。ジョン・ミルトンは、盲目のせいで力が弱っている自分への罪悪感を感じ僕たちや彼自身にこう言っている。「ただ立って待っている人だけが満たされる」あの輝かしい罪悪感の見本サミュエル・ジョンソンは「自分ができる限り多くのことをしなければならない人は誰もいない」と彼自身を安心させた。しかし、コンピューター技術とそのギガバイトのメモリは、直接的にも間接的にも、1人の人間が絶えず把握しておかなければならない事柄の数をあまりにも増やしてしまっていて(大きい数字というより無限大)、それを全部把握出来るとはずだと思っているのだが(とても莫大で実質的には無限大)、何かを見失ってしまう可能性はうなぎ登りだ。僕らのほとんどにとってそれは100%確実だ。こうして何かを忘れたり誰かを失望させたりするギガ罪悪感をもたらすのだが、何もかも把握しておくことなど不可能で誰をもを喜ばせる時間を持つことも同様に不可能だとわかっていてもなおそうなのだ。

    ヒント:多くの辛い感情のように、ギガ罪悪感には理屈に合っているわけではない。不可能を自分に期待するなんて明らかに理屈に合わないのだが、僕らの多くがそうしている。僕が知る最善の方法は体系をもった理屈を立てることだ。何に対処して何にしないかを指示してくれるようなシステムを作る。そうすれば、毎回そこで決定する必要がなくなる。例えば、自発的な委員会に参加するのは一回につきひとつだけにすると決めることができる。あるいは一度に受けるのは、ある一定数の依頼人、患者、顧客だけにする。あるいは、夕食の間は絶対に電話に出ないとか。母親に電話する時間帯を決めておいて母親に電話がくるのだとわからせておけば、他の時間は罪悪感を感じることはない。

    自分に一番大事なことに時間を残しておく。そして自分に大事なことをしている時に誰の役にも立っていないという罪悪感を感じるのなら、自分に最も大事なことをする時間がないなら他人にとってもあまり役に立たないと思い出そう。気分が落ち込み、疲弊し、短気で怒りっぽく、役に立たなくなってしまうだろう。自分自身か誰かと話しをして、あなたはみんなのためになにもかもをすることはできないし、自分がしたいと思うほどですらできないという事実を折り合いをつけよう。



    クズ(Kudzu)


    東南アジアから米国にうっかり入ってきてしまったこの草は、30m以上も深く根を張って駆除することができない。僕はクズという言葉を「グチャグチャの山」につけたが、これは、僕らの速度をのろくさせるそこら中の人々からの絶え間ない不意の小さな依頼のことで、働いているところ住んでいるところ構わず侵略してきて止めることも駆除することもできない。メールにはびこっているスパム、郵便ポストに溢れかえる広告、そうしないように懸命になっているにも関わらずどんどん入ってくるどうでもいい情報などなど。

    ヒント:物理的なクズへの最良の解毒剤は、管理者らが呼ぶところのOHIOだ(Only Handle It Once=処理するのは一回だけ)。書類や会報など有形のものに対しては、できる限り(1)すぐに返事する(2)名前をつけたファイルに入れる(3)捨てる。大抵の場合、(3)が一番だ。

    あちこちからどんどんやって来る依頼への最良の解毒剤は遮断、誰からも連絡が来ないようにする。聞いてなければ、それをしていなくても罪悪感を感じることはない。自分に合った形の遮断方法を作ろう。誰にでもドアを開けておくのは、とにかくやめておこう。10年前にはドアを開けておくのはいいことだったが、今やそれはフーバー・ダム(訳注:コロラド川の巨大なダム)に向けてるようなものだ。








    (出典)https://yogainternational.com/article/view/crazy-busy-tips-to-create-the-life-you-want?
    Edward M. Hallowell, MD, a psychiatrist and ADD expert, is co-author of the best-selling Driven to Distraction (drhallowell.com).

    2019年3月20日水曜日

    ヨガは高齢女性の尿もれを防ぐ 
    Yoga May Reduce Urinary Incontinence in Older Women

    高齢になってくると、外から見えない筋肉もまた衰えてきます。
    先日、80才台の生徒さんが内臓のヘルニアで手術を受けられたケースはより深刻なものでしたが、これもまた深層筋の衰えも原因の1つでしょう。そんなに深刻なものではなくても、女性で尿もれを経験したことのある方はかなり多いと思います。
    今回は、米国でのニュースからです。
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    3ヶ月間のヨガ
    50歳以上の女性の尿もれの頻度を減少させるという研究



    米国はカリフォルニア州サンフランシスコ大学(UCSF)の研究者らは、日常的に尿失禁があるが医療的治療を今は受けたくない任意の56人(平均年齢65歳)の女性で実験を行った。18ヶ月間に渡り任意に抽出した女性らは、3ヶ月間、週二回のアイアンガー・スタイルのヨガセラピーに参加と週一回の自宅練習を行う者と、あるいは「時間・注意管理」(time-and-attention)のために作られた特定しない筋肉のストレッチと強化プログラムを行う者に分けられた。

    尿失禁頻度の変化は基準となる排泄の記録で評価し、この3ヶ月の実験では50人の女性(89%)が記入した。そのうち75%が90%を超えるグループ・クラスに参加、88%が90%以上の自宅練習を行った。その結果、ヨガ・グループでは74%、時間・注意管理グループでは51%に尿失禁頻度の減少がみられた。どちらのグループにも悪化の傾向はみられなかった。この研究は、2018年5月サンフランシスコで行われたAmerican Urological Association(米国泌尿器科学会)の年次大会で発表された。

    「これらの結果は女性にとって大変期待のもてるもので、下部尿路障害の症状を減少しQOLを向上させることにより女性に大変有効で、単純に行動範囲が変えられる」と議長を務めたミーナ・ダヴルリ博士(ニューヨーク、モンテフィオーレ・ヘルス・システム)は述べた。「療法的なヨガのプログラムは、他の医療治療と比較して多くの患者が簡単に一週間の習慣に組み込むことができる大変行いやすい方法です。医師らは、失禁への最善の対策として患者と話し合う際、この素晴らしい結果を選択肢のひとつに加えることができるでしょう」



    B. K. S. アイアンガーの名前から名付けられたアイアンガー・ヨガは、1970年代の初めに創設されたハタヨガのひとつで、ポーズ(アサナ)の実践における細部、正確さ、アライメントと呼吸のコントロール(プラナヤマ)に重点を置いている。体力、柔軟性、安定性がアサナを通して得られる。アイアンガー・ヨガではアサナの実践において、補助としてベルトやブロック、ブランケットなどのプロップスを使用することが多い。




    (出典)https://www.hospimedica.com/womens-health/articles/294773891/yoga-may-reduce-urinary-incontinence-in-older-women.html

    By HospiMedica International staff writers
    Posted on 24 Jun 2018

    2019年3月18日月曜日

    ヨガの怪我についての10のウソ vol.2 
    10 Myths About Yoga Injuries


    前回からの続きです。

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    ウソ その6 : 手でアジャスメントをする時、指導者は生徒の身体の抵抗によって安全でない領域まで無理をさせているという警告を受け取るはず


    これは、ティーチャー・トレーニングで私が教えられたことですが、ヨガ・スクールで間違って学んだものの1つとして付け加えることができます。


    これには2つの欠陥のせいだとリーフは指摘します。抵抗は常に問題の兆候というわけではなく、抵抗がなければ全て良好という明らかな印でもありません。実際、とても柔軟で全く抵抗のない人を押したり手で導いたりするのは、どちらかといえば硬い生徒を押すよりも危険である可能性があります。「非常に柔軟な生徒に圧力を加えると、関節の生理学的に正常な可動域を超える恐れがあり、それによって不安定になり痛みを生じることがあります」


    彼は、下向きの犬のポーズで、生徒の腰を斜め上後方に引く時を例にあげています。「ここでの抵抗は、骨盤の前傾がなく腰椎が前弯しているあまり柔軟でない大形の男性などなら、丸まった背中を伸ばすのに有効かもしれませんし、どの方向に骨盤を動かせばいいのか彼にヒントを与えることができるでしょう」この圧力を感じないような抵抗がない生徒の場合は、すでに過剰に柔軟な関節の動きをより大きくしてしまうかもしれません。「過剰に柔軟な生徒の場合は、この良いと思われているアシストに対して身体が全く抵抗しません。この場合の圧力は適切とは言えません。もっと前傾して、過剰に腰椎を前弯させてしまう恐れがあります」

    柔軟な身体へのアジャストには最大の注意を払うべきだとリーフは助言しています。限界まで深めるようなアジャスメントより、深みを制限するためにアジャスメントする方がおそらく良いでしょう。こうした柔軟な生徒には、すでに過剰に柔軟な関節を安定させることが不可欠なので、柔軟性を高めるアジャスメントよりは、弱めたバージョンのポーズで強化を促す動きをさせる口頭での指導がより効果的でしょう。



    ウソ その7: 押したり引いたりしない生徒自身の努力を促すアジャスメントはいつも安全


    生徒に指導者の手の中で「持ち上げ」たり「押し」たりを促すアジャスメント(大抵は筋肉を使わせるため)は、多くの場合、押したり引いたりするよりは安全です。「生徒は、インストラクターができない動きの内面の効果を感じます。しかし、アライメントがよくない状態で動きを促すと、よくない位置で筋肉収縮を行うよう指導しているかもしれません。間違ったアライメントで力を加えると怪我をする可能性があります」


    そうしたよくない力は、外からもあり得ますし(指導者のせいかもしれません)、生徒自身の身体から来る内側からもあり得ます。例えば、三角のポーズで、肩が前に巻いた状態で上の手を指導者の手のひらに押すと肩を痛めることもあります。


    力を入れるよう促す前に、生徒に骨を正しい位置に収めさせるには、口頭で指示してみてくださいとリーフは勧めています。例えば、肩が前に巻いていたら、肩を上にそして後ろに動かして肩甲骨を背中に引くよう指示する。(最適な肩の位置を自分の体で)デモンストレーションをする。肩がどこにあるのかわかりやすくするため壁などの補助を使う(「肩を壁まで引いて」)など。それから押すように指導しましょう。



    ウソ その8: クラスで誰かが怪我をしたら指導者はいつもわかる


    「私のクラスには怪我をしたことがあル人はいません」とか「私のクラスで怪我をしたことがあるのはたった1人だけです」などと確信を持って言えれば素晴らしいことです。しかし、実際には生徒の怪我を全て知ることはできません。単純に、生徒がそう言わないからです。


    私の場合は、怪我をしてしまったアジャスメントを受けても黙っていました。先生の気分を害したくなかったし、どんな方法でも非難したくなかったからです(左臀部の痛み以外は全ての面でクラスは最高だったのですから)。しかし、リーフが「その4」で指摘したように、多くの怪我はすぐには感じず、私も怪我をしたかどうか完全には確信を持てなかったのです。鳩のポーズで先生がたった一回腰を押したとき突然鋭い痛みを感じ他にも関わらず、クラスの終わりにはかすかな熱しか感じませんでした。怪我をしたとわかったのは、実に1日後のことだったのです。


    私のように、先生の気分を悪くしないよう、怪我かどうか確信できないから、問題を口にするのをためらう人はいます。おそらく、行動で示して単純に二度とクラスに戻らない人もいるでしょう。どちらの場合も、指導者は知らないままです。


    指導者に怪我のことを伝えるのは大切だとリーフは強く言います。「怪我を指導者に伝えることで、何が起こったのか探ることもできるし、おそらく同じことが起きるのを防ぐこともできます」指導者側は「どう感じますか(感じましたか)?」と尋ねていつもコミュニケーションを取ることができるでしょう。神経質な雰囲気を作らず生徒の行動に批判的にならず、何かよくないと感じたら伝えて欲しいと伝え、怪我をしたと言われたら受け入れましょう。(「伝えてくれてありがとう。怪我をさせてごめんなさい。その怪我に気をつけておきましょう」)



    ウソ その9: ゆっくり動けばいつも安全


    ゆるやかな動きをリーフは尊重します。「ヨガ・クラスで最も大きな不満を感じるのは、みんながポーズに入れる十分な時間をインストラクターが与えない時です。誰か怪我をするのではないかと不安になります」


    しかし、ゆっくり動くことも万能の解決策というわけではないと彼は認めています。「動きが間違って行われていると、どんなにゆっくりでも痛めることはあります」骨が正しい方向へ向いていないこと(例えば、右膝が右足の中心線の方向に向いていないなど)で怪我が起こるとすれば、ゆっくり動いたとしても、右膝が自動的に右足の中心線方向に向くとは限りません。ゆっくりした動きが与えてくれるのは、膝の位置に気づいて正す時間をなのです。


    生徒も指導者も、ゆっくり動いてどんなポーズもどんな移行もアライメントにマインドフルであり続けるべきだとリーフは勧めています。




    ウソ その10: 昔の怪我は過去のもの!(心配無用で先生にも言わなくていい)

    リーフによれば、小さな怪我は完全に治癒する可能性がありますが、そうでない可能性もあります。過去に怪我したり脆くなった体の部分は、現在もとても脆い可能性が高いのです。


    「ヨガの指導者も含め、どんな活動的な大人にも、『アキレスの踵』と言われるような脆い箇所が体にあり、痛みや捻髪音(音)、動きや強さ、連携の制限があるものです。これは、昔の骨折や後遺症、運動経験、幼少期、スポーツの怪我などの結果なのです」


    様々な理由により、そうした場所は再び怪我をしやすいのです。まず「傷ついた組織は柔軟にならないので、また怪我をしやすくなります」第二に、怪我が完全に治癒していても、怪我の元になった間違った動きのパターン、最適とは言えないアライメントをまだ行なっている可能性があります。(右膝は治っていても、いまだに右足の中心線の方向に向いていないかもれません。)第三に、その場所からの反応をあまり感じなくなっているかもしれません。「以前に怪我をした手足の自己受容の感覚は小さくなっていることが普通です。つまり、注意を向けていないと感じないこともあるのです」これは、痛みやチクチク感などの警告がはっきりとしないかもしれないことを意味します。この脆くなった箇所には(はっきりとした警告を出しているかどうかに関わらず)、全てのヨガクラスで気をつけなければならないのです。「例えば、同じ足首をなんども挫くなら、そこが気をつけなければならない「弱い結合部」で、特にバランスポーズや片足のダウンドッグなどで足に負荷をかける時には注意が必要です。仙腸関節の痛みや過度の柔軟性があったなら、常に非対称のポーズには注意するべきでしょう」


    脆い部分への気づきを持ち続けることに加え、インストラクターに過去の怪我(現在の怪我だけでなく)について知らせることをリーフは勧めています。特に過去の後遺症が繰り返されたり深刻な場合には必要でしょう。そのように、その部分に注意するよう指導者が力になり、少なくともそこへの圧力を避け、そしておそらくは特定のポーズを変更したりしないようにしたり助言をしてくれるはずです。




    危険を避ける

    上記にあげた提案の多くは(正常でない感覚に気をつける、ゆっくり動く、アライメントだけでなく今の状態や制限に常に気をつける、生徒と指導者が明確にコミュニケーションする)、リスクを最小限にするために大変重要です。しかし、これらは決して確実というわけではありません。

    「ヨガクラスでも生活のなかでも、怪我を予防する魔法の方法などありません」とリーフは締めくくります。しかし、これがヨガをしないという理由にはならないと彼は思っています。結局のところ「何をするにも想定されるリスクがつきものです」

    体を強くし、柔軟性を高め、心肺機能の健康促進、依存症からの回復、ストレス解消、感情や痛みからの解放、一般的な幸福感などヨガのパワーを肯定する研究が多くあるので、リーフは彼の患者らにヨガクラスに出るよう勧めることが多いそうです。彼はまた、特定の怪我からの回復に対するヨガの役割を評価しています。「ヨガ・フローやポーズなど体の左右に繰り返すリズミカルで対称的な動きは、患者が正常な運動パターンを思い出すのに効果的です。例えば、均等な重力配分で片足で歩いてばかりいた患者にはヨガが役にたつでしょう」リーフは言います。


    では、ヨガクラスで怪我してしまったら?コーチやヨガティーチャーから習った「RICE」はウソではありません。リーフによれば、遅すぎる「R」や「I」に反対する声もあるけれど RICE(rest=休む、ice=冷やす、compression=圧迫、elevation=持ち上げる)はよいアドバイスです。「この理論での大きな変化は、今では「休む」ことが何週間も完全に動かさないということではないと理解していることです。つまり怪我がどれくらい深刻かにより、外傷後24時間から48時間の間、その箇所の動作を止めるというわけです。例えば、激しい痛みと腫れ、青黒い変色のある足首の捻挫には、48時間の休みが必要です。しかし、軽い捻挫の場合は、その日のうちに足首を動かし始めた方が良いでしょう」中断なく血液を凝固させる時間をとることが重要だとリーフは説明しています。

    冷やすことは、治癒には関係がありません。「痛みを感じなくする効果があります。怪我のあと、1、2日は4時間おきに約10分間、怪我を直接冷やさなければなりません」さらに、圧迫包や高くあげることはどちらも腫れを防ぎます。「腫れを防げなければリハビリが長引くかもしれません」1、2日のRICEのあと、腫れや痛みが治れば、徐々に活動を再開するべきでしょう。(もちろん、怪我をしたら医師に相談しましょう。怪我の状態により特別な処置が必要になる可能性もあります)





    ヨガを練習したり指導したりするときは、安全に行うようにしていたとしても常にいくらか怪我の可能性があるということを忘れないでいることが大切です。

    そのためには、この不確実性に向き合いながら冷静でなければならないことを受け入れ、この世界を全てをコントロールすることなどできないことを受け入れ、そして完全性とともに不完全性をも勇気をもって受け入れなければなりません。幸いなことに、これらはヨガが私たちに教えてくれるスキルなのです。




    2019年3月12日火曜日

    ヨガの怪我についての10のウソ vol.1 
    10 Myths About Yoga Injuries


    脊椎の状態と負荷の関係が守られていれば、危険は避けられるということを前回見ましたが、今回は「怪我」についてです。

    長くヨガをしていると、結構いろんな場所を怪我してしまう人が多いのに気づきます。そしてまた、それをまるで勲章のように自慢する人がいるのも事実です。が、特に歳を重ねると後遺症を引きずってしまうことも多くなりますし、怪我などしない方がいいに決まっていますよね。

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    マットの上で起こる怪我を防ぎ、あなたの生徒たちを守るための魔法のような秘訣は誰もが知りたいものです。しかし、この安全への願いは、時にヨガの怪我を誤解させている可能性もあります。例えば、十分にマインドフルで(注意深く)あれば怪我は防げると信じているかもしれません。または、十分にゆっくり動けば、完璧にポーズを取れば、怪我など決してしないとか。

    けれど、怪我の裏にある要因は複雑で変化に富んでいるため、全ての場合において正しい怪我の予防法と一般化するのはとても困難なのです。40年の経験を持つアトランタの理学療法士ビル・リーフは(「The Back Pain Secret」の著者)、正しいと信じたいヨガの怪我について以下の10のウソに懸念しています。



    ウソ その1:ヨガは100パーセントの割合で100パーセント安全


    ヨガは、いつもとは違う方法で身体を努めて動かす運動です。その局面が大変よいものである一方、時には怪我に繋がることもあります。2016年「Orthopaedic Journal of Sports Medicine」で公表されたこの研究のような)統計によれば、ヨガによる怪我(多くは筋挫傷や捻挫、骨折など)の割合が上昇しています。


    しかし、どんなヨガで怪我をしたか簡単に数に出せないものもあります。どうやって怪我をしたのかよくわからないヨギ患者が多くいるとリーフは言います。「ヨガクラスで突然起こる怪我もありますが、怪我の多くはもっと漠然としています。多くは累積的で時間をかけて起こります。不安定な関節が原因の怪我は、何年間にもわたる関節の過伸展の結果起こります。よくある首や腰の問題は(ヘルニアなど)、痛みや痺れなどの症状が起こるのは何ヶ月、時には何年も後になって起こることがあります」



    多くの怪我は徐々に起こるため、「ヨガの怪我」とそうでないものの間の線引きが曖昧です。ヨガの途中で初めて感じた怪我の中には、マットの外での動きのパターンによるものかもしれません(私がチャトゥランガで感じた痛みは、悪い姿勢で左肩にいつも重いバッグを持っているからかもしれません)。逆に、日常生活で感じた痛みがマットの上での動きのパターンからきているかもしれません(左肩に重いバッグをかけた時に感じる痛みは肩を前方に巻いた状態でずっとチャトゥランガをしてきたことに関係するかもしれません)。そして、腰を丸くして重い箱を繰り返し持ち上げてきたことが、ヨガクラスでの腰痛に関係するかもしれませんし、ヨガの激しい動きで脊椎に問題が起こり、洗濯カゴを持ち上げるまでそれに気づかなかっただけかもしれません。「深い屈曲(前屈)は椎間板の損傷を起こし得ますし、深い伸展(後屈)は椎間関節の損傷を起こし得ます。どちらも、何年間もの間、脊椎を支えている靭帯を摩耗させてしまいます」


    ヨガが怪我に関係しており、原因となることもあるということを受け入れれば(クラスで現れることもあるし、もっと後で現れることもある)、自分自身や生徒を練習の守るための対策をとることができます。しかし、日常生活の動きがクラスで経験する怪我に関係がある場合もあるので、マットの外での気づきや注意はヨガの怪我を避けるのにも有益です。




    ウソ その2: 注意深く経験豊かなヨガ指導者は絶対に怪我をさせない


    軽率で経験の浅い指導者はもちろん生徒に怪我をさせてしまうことが多いでしょうが、経験豊かなヨガティーチャーでも怪我を起こしてしまうポーズを教えたりアジャスメントをしたりすることがあります。


    「全ての怪我を防げる指導者などいません。怪我の可能性を下げることは誰でもできます」とリーフは言います。


    リーフによれば、生徒の限界を尋ねてそれにより添い、「このヨガの練習は旅であり、ひとつとして同じ筋骨格系の経験をもった身体はないということを常に彼らに思い出させ」ることで怪我の危険を下げることができます。補助具を使った方法、ポーズのより優しいバージョンなど、例外ではなくルールとして見せることで、安全を保つことができます。重要なのは、特別に注意を払ってアジャスメントをし、ゆっくりと注意深くポーズを移行するよう指導することです。


    生徒の側としては、過去の筋骨格系のどんな状態もインストラクターに知らせるべきであり、「自分の身体に責任がある。身体を大切にし、何かよくないと感じたらやめること」を常に念頭においておくべきです。




    ウソ その3: 注意深く経験豊かな生徒は絶対に怪我をしない


    野心家で経験不足の生徒が怪我をしやすい一方で、経験豊かな実践者であっても、私たちの多くがよく知るように、怪我をします。


    「どんなコンディションのアスリートでもそうであるように、より経験豊かな実践者は初心者に比べて怪我をする可能性はとても低くなります」とリーフは言います。しかしまた、とても経験豊かな実践者でさえ今まで感じなかった身体の変化や脆さなど、あらゆる変化を感じます。


    例えば「妊娠中は、ホルモン変化によって組織や靭帯が緩んでいることに経験のある生徒や指導者が気づかないこともあり、仙腸関節への非対称なストレスは避けるべきです」ヨガ・トレーニングの集中した期間の筋肉疲労もまた、経験のあるヨガ実践者が怪我しやすくなる要因だとリーフは言います。


    経験に関係なく、老化によっても怪我をしやすくなります。「Orthopedic Journal of Sports Medicine(スポーツ医学整形外科ジャーナル)」に2016年に掲載された研究では、65歳以上では全般的な怪我の率が3倍でした。怪我をした人はみなヨガ初心者で野心的すぎたのでしょうか?また経験のある人たちの中には、慣れたポーズで身体が違う反応をした人がいたのでしょうか?「骨が脆くなっているため、前屈や深い後屈など極度の可動域を必要とするポーズをやめた方がいいということを、何十年も練習してきた骨粗鬆症のある高齢の生徒は気づかないことがあります」また、老化による筋肉量の減少によって経験豊かな人でも怪我をしやすくなっており、すでにある怪我や病気の可能性も多くなると彼は付け加えています(詳細はその5を参照)。


    生徒はみな、体内に起こる変化を、日々の小さな変化であっても常に気づく必要があります。そして指導者は、以下のように気づきを与えるべきです。「あなたの練習は、1日、1年といった動的な経験であるべきで、ポーズのもっと難しいバージョンに挑戦してもいいし、その他のポーズはしなくてもいい。マットの上に来るたびにその体験は変わります。身体に『今度にしよう』『これで十分』と言わせてあげましょう」




    ウソ その4: 身体の声を聞いていたら怪我はしない。気をつけていれば全ての怪我が発する警告を前もって受け取ることができる


    自身の身体からの信号を注意深く聞くのは素晴らしいことである一方で、その警告は、特に初心者にとって、いつも簡単に理解できるわけではないとリーフは指摘します。「新しい生徒は、感じているのが「正常」なのかを常にわかっているわけではありません。ハムストリングスの引っ張り、つま先のチクチク感、股関節の「パ キ」という音が、よいストレッチなのか怪我をしそうなのかはすぐにはわかりません」リーフによれば、こうした感覚や音は時に後者を知らせています。


    しかし、経験豊かな実践者でさえ分析するのが難しい警告もあります。リーフによれば、片足のバランス・ポーズでぐらつくのは強さとコントロールを得るプロセスの一部で大丈夫なのですが、激しいぐらつきは、足首や膝のねじれ(ツイスト)や、膝蓋骨(膝頭)や半月板(膝軟骨)、膝や足首の靭帯の損傷の警告であったり、今にもこけそうだという警告かもしれません。「軸足の膝や足首がひどくぐらつき始めたら、それは車のダッシュボードに警告ランプがついているのと同じです。言い換えれば『停止』サインです。ドゥリシティ(視点)に集中してもぐらつきがおさまらなければ、両足をついた方がよいでしょう」


    さらに「全ての怪我をすぐに感じるわけではありません。腰痛は大抵の場合、原因になる動きの数分から数時間のちに現れ、頚部や腰仙部の痛みなどの診断は累積的で、損傷したその時ではないのです」言い換えれば、怪我の前に痛みを感じないばかりでなく、怪我そのものをすぐに感じないという可能性もあります。


    痛みだけでなく、しびれやチクチク感を感じたらポーズをやめるようリーフは勧めます。必要ならいつでもポーズから出てもいいと指導者は生徒に許可するのが重要です。




    ウソ その5: ポーズを正しく(理想的なアライメントで)行っていれば怪我はしない


    まさに全てのポーズは理想的なアライメントで練習するべきです。しかし「怪我は、正しく行わなかったからというわけではありません」とリーフは言います。


    「ヨガクラスのうち1つのミスアライメントが原因で怪我が起こるのは少ないです。それよりも、小さな首や背中のヘルニアなど気が付いていない問題やすでにある怪我が、そのポーズで痛みが現れるという方がはるかに多いです」それはまた「正しく」ポーズを行っていても痛み現れることがあるのです。


    小さな怪我は「生理学的容量が限界になるまで」またはその弱い組織や骨が限界まで負荷をかけられるまで、感じなかったり、違う場所の痛みに感じたりします。


    「もしヨギに気づいていない肩回旋筋腱板損傷があったらー」(最高50パーセントの50歳以上に自覚症状のない回旋筋鍵盤損傷があるので(80歳以上には80パーセント!)、特に高齢者には高い確率です)、「糸通しのポーズ(四つ這いから片腕を反対の肩の下に通すポーズ)をするまでそれに気づかないこともありえます」それは、ポーズを間違って行っているのではなく、単に身体の弱い部分に圧力をかけたため既存の怪我にその時初めて気づいたというわけです。


    ヨガクラスでの突然の痛みはまた「我慢の限界」の可能性があり、よいアライメントに関わらず、すでに弱い組織や骨にダメージを与えているのかもしれません。「肩回旋筋鍵盤損傷などの肩組織の問題があるなら、糸通しのポーズなどはどんなに正しく行っていても損傷を深める可能性があります。骨粗鬆症だとしたらー」(米国では50歳以上の55パーセントに骨粗鬆症か骨量低下があると推定されるため、ありえないことではない)「どんなに正しいアライメントであったとしても、上体を曲げすぎて突然骨折することもありえます」


    隠れた怪我や病気をヨガクラスで悪化させないために(やり方がどんなに素晴らしいかに関わらず)、深刻な問題になる前に少しでも長引いた痛みは調べた方がいいとリーフは言います。「小さな怪我に早期に対処することは、早い治癒を意味し、回復できない状態までの累積を防ぐことになります」初期段階での診断をリーフは勧めています。例えば高齢女性なら、骨粗鬆症が練習内容を変える必要をもたらす可能性があるため、骨密度を調べるといったようなことです。



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    後半は次回に続きます。

    (出典)https://yogainternational.com/article/view/10-myths-about-yoga-injuries1

    2019年3月6日水曜日

    あなたの脊柱、あなたのヨガ 
    Your Spine, Your Yoga

    前回まで脊柱側彎症を取り上げましたが、そもそも背骨の正しい位置や形何なのでしょう?今回はそんな記事からです。
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    人の背骨の働きは、第一には上半身と下半身の間に安全に負荷を伝えることで、次に自由に動くことです。この順番に注目しましょう。負荷やストレスを伝えることは、動くことよりも重要です。ヨガクラスではこれらが逆になっていて、安定性よりも可動性が重視されることが多いのです。

    直立二足歩行では、脊柱は下半身を押し下げている上半身の荷重に対応するのに十分な強さがなければなりません。四つ足で歩く動物の脊柱は、このように継続的に支える必要はありません。彼らの脊柱はより可動性に注目することが可能なのです。私たちの脊柱の最も重要な優先事項は安定性で、最も安定しているのはニュートラルの位置にある時です。つまり、ニュートラルからもっとも離れた場所にある時に最も不安定だということです。



    ニュートラルな脊椎とは?


    もし脊椎がまっすぐな棒だったら、曲線が大きすぎたり小さすぎる場所が簡単に見えるでしょう。どんな曲線も、そのまっすぐな脊椎から逸脱しているとわかります。しかし、すでに曲がっている脊柱のニュートラルとは何なのでしょう?どんな曲線が大きすぎるのでしょう?小さすぎる曲線とは?脊柱生体力学者のスチュワート・マクギルによれば、ニュートラルな脊柱とは、「脊柱が最もリラックスしており、ニュートラルから外れて関節が曲げられた時に生じる関節の緊張がない場所です」

    残念ながら、人によって様々であるため、あなたのヨガの先生のニュートラルとあなたのニュートラルは違うことがあるのです。

    タダサナで立った時、脊柱に緊張が最も少ない場所を見つけることができますか?そうならば、おそらくそれがニュートラルの位置です。

    残念なことに、慢性的な悪い姿勢もまたリラックスして感じられるのですが、筋肉の正常な張りがなくなっていて結合組織に多くのストレスがかかっているかもしれません。筋肉が弱くなると、筋肉の働きに関係してきます。

    脊柱の緊張に注意を向ける時には、筋肉の緊張だけでなく関節や筋膜のストレスにも注目しなければなりません。言うのは簡単ですが、それには練習が必要です。様々なポーズをとって背骨の感覚を感じる実験をしてみましょう。どの場所で、自由で軽く、長くしかもリラックスしていると感じられるでしょう?そこがおそらくあなたのニュートラルの位置です。この実験でもわからなければ、鏡や資格のある先生の目でニュートラルの脊柱を見つけましょう。



    脊柱の安全な圧迫


    ニュートラルな脊椎とそこから最も遠い位置との距離が、脊椎の柔軟性と言えます。脊椎は、ニュートラルな位置から最も遠い時に荷重やストレスに耐える力が最も小さくなり、これらの負荷に耐える力が最大になるのはニュートラルの位置あるいは最もニュートラルに近い時です。

    ヨガの世界では、脊椎のこの2つの能力を混同しがちで安定性よりも動きに注目しがちです。格好良く見える深く弧を描く後屈や捻りに見惚れます。美しく背後に下りてブリッジしたり足首を掴むようなヨギを素敵だと思わずにいられません。しかし、ほとんどの脊椎にとっては、そのような劇的な可動域を得ようとするととても大きな代償を払うことになるかもしれません。可動域の最大に近い時に、脊椎の関節を何度も伸展しすぎることで起こる、怪我や外傷です。可動性よりも安定性の方が重要であるため、脊椎を動かす際には以下の2つの指標が重要となります。

    1. 脊椎に荷重がかかっている時は、できるだけ脊椎をニュートラルに近い形にし、かつ強く硬直させて動きを制限する。

    2. 可動域を高める時は、脊椎に負荷をかけない。



    これを言い換えれば、ストレスがかかっている時は堅める、動きを高める時は負荷をかけない、ということです。もし脊椎に大きなストレスがかかっておらず、かつそうした動きが可能なのならば、深い後屈や捻りをしても構いません。

    大きな動きをしながら大きな負荷を脊椎にかける例の1つは、頭上に両手を伸ばしたラクダのポーズです(ウシュトラサナ、下の図3c参照)。このラクダのポーズでは、上半身の荷重全てが脊柱にかかっており、脊椎下部の関節にとても大きな垂直のストレスをかけながら劇的に伸展しています。このポーズは、「脊椎に荷重がかかっている時はあまり動かさない」という先ほどの原則から外れています。(この場合は、上半身の重量全体を支えなければなりません)

    ラクダ・ポーズの(a)と(b)を見てみましょう。両手は床かかかとに置かれています。ここでは上半身の重量全ては脊柱にかかっておらず、垂直方向のストレスは大きく減少しています。「脊椎の伸展時には負荷を下げる」という二番目の原則に従っているため、これらはより安全なアプローチになります。

    これらの原則を完全に理解したなら、ポーズの練習方法が大きく変わることでしょう。
    図3: ラクダのポーズは、(a)のように脊椎へのストレスを最小で行う方法、または(b)のように両腕で上半身の重みを支えながらより深い後屈をする方法、そして(c)のように大きなストレスを脊椎にかけながらかつ深く伸展する方法があります。これらの位置が良い状態なのかそうでないのかは各個人の脊椎によりますが、(c)は間違いなく最も危険です。



    脊椎の差異


    平均的なヨギは24個の可動椎骨を持っていますが、誰もが平均というわけではありません。ほとんどの人は12本の肋骨を持っていますが、13本の肋骨と13個の胸椎骨を持つ人もいれば、たった11本の肋骨とたった11個の胸椎骨しかない人も少数ですがいます。ほとんどの人の腰椎骨は5個ですが、たった4個の人もいれば6個の人もいます。ある人には、仙椎が4つあり、ある人には6つあります。ある人の尾骨は3つですが、他の人には5つあります。幸いなことに、頚椎は全ての哺乳類と同じ数で(キリンでさえも!)7つだというのは事実なようです。しかし、平均の数を聞いたり、解剖学の教科書にある図をみたりすると、私達皆がそうではないかもしれないのに、12の胸椎と5の腰椎を持っていると考えてしまうのです。実際に持っている骨の数が、あなたのヨガの練習と自然な脊椎の可動域に影響を与えるのです。下の表1は、これらの差異がどれくらの頻度で起きるかを示したものです。

    表 1: 太字は平均値と脊椎差異の相対頻度。赤の数字は仙骨より上の可動椎骨の総数を示しており、青字は胸椎と腰椎の可能な組み合わせを示している。
     可動椎骨総数         出現頻度 
     胸・腰椎の数          頻度 




    通常より椎骨がひとつ多い人が30人のヨガクラスに1人はいて、20人のクラスに通常より椎骨がひとつ少ない人が1人いるということです。椎骨の多少がその人の柔軟性に関係するかどうかは明確ではありません。通常と異なるのがどの場所の椎骨なのか、またその椎骨の形状に依るでしょう。しかし、腰椎が胸椎よりもより伸展・屈曲しやすいことから、
    数の多い腰椎は、屈曲・伸展のポーズで通常よりも大きな可動域をもたらすことが推測できます。しかし、腰椎は胸椎のようにねじることが出来ないため、胸椎の数を犠牲にして腰椎が多い場合は、捻りの可動域を小さくする可能性があるでしょう。

    美しく大きな弧を描く後屈や、他の極限的な脊椎の動きを賞賛する世界では、そうしたポーズを望ましく賞賛すべきものだと考えがちです。しかし、最大限のパフォーマンスや柔軟性を追求するよりも最適な健康を得て維持することに焦点をあてるようにすれば、ヨガの練習に機能的視点が必要となってきます。より大きいことが良いというわけではないのです。健康でいるために、大きな可動域や脊椎の大きな柔軟性など必要ないのです。むしろ柔軟すぎる脊椎は多くの場合で不健康なことが確かにあるのです。


    みんなそれぞれが個性的であり、経歴や生活が同じという人は1人もいません。つまり、脊椎のエクササイズやヨガポーズ、そして気にしなければならない注意は一人一人違います。「腰を守るために前屈をする時には膝を曲げなければならない」などという大雑把な一般論は、全ての人に当てはまるわけではありません。多くの人がそうである一方で、両脚がまっすぐで前屈しても大丈夫な人もいるのです!人には様々な差異があるので、あなたの体に最も合った動きやエクササイズを見つけることが挑戦なのです。他の人の体に効果のあるものはただの指針であり、指示でもなければ定説でもないのです。





    2019年3月1日金曜日

    脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.4
    A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.4


    シーケンスの最終回です。

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    16. 座位の開脚前屈のバリエーション


    この座位での開脚前屈でひねるバージョンの側屈では、背骨のための牽引を行います。足か足首、脛が把みにくければ、ストラップを輪にして足にかけましょう。

    座って両脚を約90度に開きます。両かかとを下に押し下げ、つま先が天井を向くように足首を曲げましょう。

    両手を右腿の両側に歩かせ、胸を右に回します。

    左の坐骨を床に押し付けながら、左手を右脛か右足首の外側、あるいは右足先の方へ動かし前屈しましょう。





    右手を右腿の横に置いたまま押し下げ、胸を右に回転させます。

    ここで5呼吸しましょう。それから上体を戻し反対側にうつります。

    よりやりにくい側で繰り返します。



    17. 牛の顔の腕をした安楽座・英雄のポーズ


    「このポーズは肩甲骨の菱形筋、肩甲下筋、大円筋、小円筋、棘下筋、そして傍脊柱筋(特に凹側の)のストレッチになります」とリーフは言います。ストラップを使うよう指示されていますが、簡単に両手が繋げるようであれば必要ありません。

    鏡の前で快適に脚を組んで座ります。より快適にするためにブロックやボルスターの上に座ってもいいですし、膝に負担がかかるようなら英雄のポーズで膝をついてもいいでしょう。再度、背骨をニュートラルに整えましょう。

    左手にヨガ・ストラップを持ち、左腕を天井へと伸ばします。

    左腕を曲げて肘を天井へ向け、ストラップを背中に垂らします。右腕を曲げて右手を手のひらを外にして背中へと持っていきましょう。右手を右の肩甲骨の内側へと移動し、ストラップを掴んだら、優しくストラップを伸ばすように引いてみましょう。ここで深い横隔膜呼吸を5回以上行いましょう。




    腕を解放し、組んでいる脚を左右組み替えてから、反対側を行いましょう。難しく感じる方で繰り返します。



    18. ディールガ・シュヴァサム


    練習のはじめに行ったプラナヤマに戻り、呼吸がより深くたっぷりとしやすくなったかどうかを確かめましょう。

    呼吸に集中できるリラックスできる姿勢を取ります。脚を組んで座ってもいいですし、英雄のポーズ、仰向きに横たわってもよいでしょう。最初のポーズで確認したように、背骨をよりニュートラルに調整し、片手を胸にもう片方をお腹に置きます。

    目を閉じ、呼吸、姿勢、そして内面を感じましょう。息を吸い、左右の肺が下から上へと満たされてくのをイメージしながら、腹部と胸郭下部を膨らませ、そして胸郭の中心、最後に胸の上部を膨らませます。息を吐き、左右の肺が上から下へと空になっていくのを想像しながら、胸の上部を空にし、胸郭の中心、そして肺の下部と腹部を空にしていきましょう。吐く息の最後に少しお腹を引き込みましょう。

    両サイドの違いを感じます。息を吐きながら、より制限のある側に「落ち込み」がないようにしてみましょう。



    全部で5〜10回繰り返しましょう。



    19. 横向きのシャヴァサナ


    リーフによれば「この受動的なポーズは、無理なく両側を対称にし、痛みを和らげる効果もあります」ボルスターを使いましょう。畳んだブランケットやブロックを頭の下に置いてもいいです。湾曲が2つある場合は、他に巻いたブランケットやタオルも使いましょう。


    ボルスターをマットを横切るように水平に置きます。最も突出している場所の胸にサポートが必要になります。ですから、胸椎が右へ出ているなら、横向きに寝た時に右側の胸郭が支持されるようボルスターを置きましょう。(S字曲線がある場合、腰椎が左へ出ている場合は、どちらの湾曲も優しく圧迫されるよう、シャヴァサナの途中で寝返りして左のウェストの下に巻いたブランケットかタオルをひいて左を下に横たわりましょう。)下の腕以外に頭を支えるものが欲しい時は、ブロックか畳んだブランケットをマットの端のあたりに置きます。

    背骨がより中心線へ向かうようにボルスターの優しいサポートで、凸面を下に横たわりましょう。下の腕(あるいは畳んだブランケットかブロック)の上に頭を置き、上の腕を頭の上に伸ばします。



    もし快適なら、上の腕を曲げて体の目に置いておいてもよいでしょう。膝は自由に曲げます。快適なら目を閉じましょう。 




    そこで5〜10分間優しく呼吸し、あなたを対称へと導いてくれる重力と時間に委ねましょう。









    (出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

    2019年2月25日月曜日

    脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.3
    A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.3


    では、シーケンスの後半です。

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    9. ゆっくりとしたキャット&カウ


    背骨を柔軟にするこのお馴染みの動きをここではゆっくりと行い、最大限の横隔膜呼吸によって背骨周りの緊張をほぐします。

    立位から前屈してマットの方へ下り(快適なら膝を曲げて)、両手が床に着くまで膝を曲げます。両足を片方ずつ下げて床に膝を下ろしましょう。

    手のひらをマットに肩幅くらいに開いて置きます。両肩を両手首の真上に、股関節が両膝の真上に来るようにしましょう。

    息を吸いながら背中を丸め、その猫のポーズで2呼吸ホールドします。次に息を吐きながらやや背骨をそらして牛のポーズになり、この優しい後屈をしながらゆっくりと2呼吸しましょう。



    少なくとも5回は繰り返します。



    10. 四つ這いの側屈


    この四つ這いからの側屈は凹面を伸ばします。

    四つ這いから、左手を約15cm前に、マットの中心あたりに置き直します。頭を右に回し右の腰の方を見ましょう。次に右肘を曲げて、右の腰を右の肩の方向に動かし腰の右側を縮めて(左を伸ばして)みましょう。



    ここで5呼吸します。

    四つ這いに戻って反対側も行います。どちらかやりにくい方でもう一度繰り返しましょう。



    11. 四つ這いからプランクへ


    「非対称を修正する方法がわかったら、それを続けるためにコア・マッスルを強化し始めるといいです」とリーフは言います。「コア・マッスルは胴体の正しい形を保つのに必要で、腰痛の解消にも繋がります。ここでは、腹斜筋、腹直筋、腹横筋、背中側の多裂筋、脊柱起立筋などを強化します」

    四つ這いになり、ポーズ1で行った自己修正での最もニュートラルな背骨を作ってみましょう。伸ばし、腰と肩の高さを揃え、頭は中心に、そして回転を戻します。


    ここで5回呼吸しましょう。

    あるいは・・・より強度を高めたい時は、片足ずつ下がってプランク・ポーズになります。ここで、一呼吸ごとに吐き切ったところで腹部を引き込みながら5、6回深く呼吸し、最後に両膝を下ろしましょう。






    12. 針に糸を通すポーズ、子供のポーズのバリエーション


    捻りに関しては、リーフは脊柱側彎症の人には「針に糸を通すポーズ」がいいと言います。というのは、他のツイスト・ポーズよりも伸展を促しながら胸郭が快適に感じられるからです、「上半身の重みという下向きの圧力が、背骨の圧迫された部分を伸ばすのに役立つのですが、これは垂直の座位や立位では得られないものです」


    四つ這いから両足を揃え、快適な範囲で臀部をかかとの上に下ろし、伸ばした子供のポーズになります。

    右腕を左肩の下から通し、頭の右側をマット(かブロック)の上に下ろしましょう。ここで少なくとも5回横隔膜呼吸をしながら、右手の指先は遠くに伸ばし左手で床を押して胸をやや左へ回しましょう。




    捻りを解放したら、伸ばした子供のポーズに戻り、反対側も行います。よりやりにくい方で繰り返しましょう。



    13. 前腕のサイド・プランク


    サイド・プランクは、側弯症の曲線を緩和するのに効果的だと言われるポーズのひとつです。プランク・ポーズを長時間行うと手首に負担がかかるため、ここでは前腕を使ったポーズを勧めています。

    四つ這いから、前腕を下ろしましょう。片足ずつ後ろに下げて前腕のプランクになります。右の前腕をマットの前のラインに平行になるよう、そして指先が左の肘に触れるように置き直しましょう。同時に、左の足首を右の足首の上に載せ、力強く両かかとに向かって伸ばします。

    強度を下げるには、左脚はまっすぐにしたまま左足を右足のすぐ後ろ側におろしましょう。

    左手を左の腰に置くか天井に向かって腕を伸ばしましょう。腰をマットから高く持ち上げます。



    ここで5呼吸し、吐く息ごとに腹部を引き込みます。そして前腕のプランク(あるいは前腕をついた四つ這い、子供のポーズ)に下りたら反対側も行いましょう。
    よりやりにくい方で繰り返します。



    14.「スーパーマン」エクササイズ


    「多裂筋などの強い背筋は、安定性と姿勢に重要で、腕や脚の動きのしっかりした土台となります。このスーパーマンのポーズの特に捻ったバージョンは、多裂筋を強化してくれます」

    1. お腹を下に楽に横たわり両腕を体の前に肩幅で伸ばし、手のひらは内に向け、両足は腰幅でつま先を伸ばします。鼻は床から少しあげておきましょう。

    2. 息を吐き、背骨に向かってお腹を引き込み頭を持ち上げ、左腕と右脚をあげましょう。そこで5回呼吸します。

    3. 下に降りて反対側も行います。



    4. 下に降りて、それからやりにくい方で繰り返します。

    5. 下におり、両足を持ち上げたまま3〜5回呼吸をしましょう。



    6. 下におり、両足はマットの上に置いたまま両腕を持ち上げそこで3
    〜5回呼吸します。

    7. また下におり両足を下げたままもう一度両腕を持ち上げます。今回は、まるで右側にいる人にパスする大きなボールを持っているかのように上半身をやや右にねじります。ここで3〜5回呼吸します。



    8. 下におり、反対側も行います。

    9. 下に下りて、やりにくい側を繰り返します。


    10. 下におり、両腕、頭、胸、両脚をあげ3回呼吸をします。





    15. 伸ばした子供のポーズでの側屈


    このバージョンの伸ばした子供のポーズは、背骨の凹面を伸ばし、今行った後屈のカウンターポーズです。

    腹ばいから四つ這いに戻りましょう。両手を右に歩かせて、両腕をのばしたまま左手を右手の上に載せます。快適なところまで、かかとの方向に臀部を下ろします。


    (ストレスなく)より遠くへより右へ伸ばしてみて、そこで5呼吸しましょう。

    両手を中央に戻したら、左へも同様に行いましょう。
    よりやり辛い方で繰り返します。



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    次回はこのシーケンスの最終回です。



    (出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

    2019年2月21日木曜日

    脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.2
    A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.2

    前回からの続きです。

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    5. 立位の横滑り


    この「横滑り」は、背骨と胴の凹面を伸展させ続けるのに役立ちます。


    手の指が前に来るよう、左手を左腰に置き右手を右胸郭の下部に置きます。頭と両肩を水平に保ちながら(そして両足をしっかり床に着けて)、腰がやや右へ胸郭がやや左に動くように、両手を身体の中心線に向かって押しましょう。



    ここで5回、できるだけ深く呼吸しましょう。それから反対側に移ります。動かしにくい側で繰り返します。



    6. 立位の側屈とブロックを使ったツイスト


    このポーズは、よりニュートラルな背骨を実現するための、伸展させ回転を無くし骨盤を水平にする道筋を教えてくれます。


    1. 両足を骨盤幅にして山のポーズで鏡の前に立ち、左足の30cm程後ろにブロックを一番低い高さで(階段のように)置きます。

    2. 左腕を頭上に挙げ、右に曲げましょう。そこで2呼吸ホールドします。

    3. 側屈したまま、すぐ左側にいる人と握手しようとするかのように右腕を胸前から伸ばします。胸郭も少し左に回しましょう。そこでさらに2呼吸します・

    4. ゆっくりと頭を前後に10回振ってから、中央に戻ります。

    5. 次に、両腕の位置はそのまま、左足指の付け根を後ろのブロック上に乗せ、骨盤の位置に変化があるか観察しましょう。そこで5回ほど、ゆっくりと深い呼吸をします。

    6. 両腕を下ろして山のポーズに戻ります。



    ブロックを右かかとの後ろ30cm程度の場所に動かして反対側を行います。やりにくい側で繰り返しましょう。



    7. 壁登り


    この練習は、湾曲の凹面を伸ばすのに役立ちます。「湾曲が大きいほど、壁に手を歩かせた時に指先が同じ高さになりにくくなります」とリーフは言います。「が、気長に構えましょう。あまりに急いで伸ばそうとすると、脊椎湾曲による制限を無理させる可能性があります」

    下記のステップ5では、腰を水平にしなければなりません。これは鏡がなければ難しいとリーフは認めますが、これにより自分の両手をよく見ることになります。「指先がより均等な高さになってきたと気づいたら、それは脊椎の湾曲がよくなってきたと考えられる肯定的なフィードバックです」指導者が、腰の水平を見極める手助けをすることもできるでしょう。


    1. つま先と鼻を壁にかなり近づけて山のポーズで立ち、垂直バージョンのコブラのポーズを作るかのように、両の手のひらを胸の横で壁に平らに置きましょう。

    2. 壁においた左手を上方に5、6cm滑らせます。そこで数呼吸しましょう。

    3. 次に右手も5、6cm上げ、数呼吸止まります。

    4. 左右交互に行い、脊椎にそって少しでも伸展の感覚があるかを観察しながら、快適な範囲でできるだけ高く手を歩かせましょう。

    注意:両手は同じ高さになっていますか?低くなってしまっている方を少し高くできるかどうか見てみましょう。

    5. 低くなっている方のかかとを上げたら、腰の両側(両肩、両手も)がほぼ水平になるまで、足指の付け根を下に押し、低い側の骨盤を両肩に向かって少し持ち上げましょう。

    そこで約5回横隔膜呼吸をします。


    6. 次に、上げていたかかとを下ろし、両肩をできるだけ水平に保ったままゆっくり両手をもとの胸の高さまで下ろしましょう。




    8. 壁落下


    この練習を通して the Scientific Exercises Approach to Scoliosis にある腕立て伏せのような動きで、よりニュートラルな位置を保つ訓練をすることで脊椎湾曲の凸側を強化します。これはかなり難しい動きなので、前述の練習やプランク・ポーズが容易にできる強さがある人だけが行うようにしてください。

    この「落下」を練習する前に鏡でアライメントを確かめたくなるでしょうが、理想的には、よりニュートラルなアライメントの感覚を徐々に記憶し、鏡の助けを借りずにその位置に近づけるようなるでしょう。


    1. 壁に向かって腕の長さよりやや遠い位置で立ち、最初のポーズで確かめたよりニュートラルな山のポーズで姿勢を修正しましょう。(あなたの目標は、この脊椎のアライメントを次の動きの中でずっと保つことです。)体の前で両腕を伸ばし、手のひらは壁に向けて指先が肩の高さになるようにします。ここで息を吸います。

    2. 息を吐いてゆっくりと壁に向かって「落下」していき、両ひじを曲げて手のひらを壁に着け、両手は胸の脇にして自分の体を受け止めます。(最初は、かかとが床についたままになるように壁近くに立つようにしてください。この動きがかなり簡単だとわかったら、壁から一歩下がりましょう。前方に落ちた時にかかとはやや上がるでしょう。)ここで息を吸います。

    3. 息を吐き、壁から体を離すように手を押し、腕を前に伸ばした山のポーズに戻りましょう。ここで息を吸います。



    10回、または疲れるまで繰り返しましょう。


    ーーーーーーーーーーーーーーーー
    次回に続きます。




    (出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

    2019年2月20日水曜日

    脊柱側湾症のためのヨガ・シーケンス Vol.1
    A Yoga Sequence for Scoliosis Vol.1



    編集注:以下はヨガ実践者や指導者向けの一般的な推奨です。医療専門家の個人的な助言の替わりにはなりません。



    脊柱側彎症で医師の許可があり湾曲症の理解を援助してもらっているのなら、マインドフルなアサナが腰痛や呼吸困難といった一般的な症状の予防や治療に効果のある役割を務めることが可能かもしれません。


    腰痛の秘密:女性の腰痛の本当の理由と治療法」の著者である理学療法士のビル・リーフによれば、脊柱側彎症のあるヨギと彼らの指導者がいくつかの事柄を頭に入れておけば、ヨガの力が増大する可能性もあります。この記事では、どんな種類のヨガでも脊柱側彎症にとってどうすれば最適に行えるかについて一般的なヒントを提供します。以下は、ヨガと理学療法から選んだ動きで、多くのヒントを含んでいます。


    「脊柱側彎症のヨギは、見てわかるように鏡を使って脊柱をニュートラルなアライメントに近づけるとよいでしょう。よりニュートラルな位置に保つには筋肉を働かせる必要がありますが、動きを徐々に強くしていくことで脊椎の凸側を強化でき、側屈のようなポーズは凹側を伸展させてくれるでしょう」とリーフは要約します。


    特に2段階あるいはS字の湾曲がある場合、どちらが凹(短く内に曲がっている)でどちらが凸(で長く外に曲がっている)なのかを覚えておくのは、生徒だけでなく指導者にもわかりづらいものと彼は認めています。生徒や指導者が湾曲とその影響についてよくわかっていないこともあれば、他の合図を出した時にそういった湾曲をずっと心に留めておくことが困難な場合もあります。こうした理由から、左側一方や右側一方のポーズではなく、両側に非対称のポーズを行い、より困難な方にもう一度繰り返すようにするとよいことをリーフは気づいたのです。


    この方式は以下の練習のポーズの多くで使われていますが、どちら側がより困難なのかが一度わかれば、再度その方向に繰り返さないで、強く柔軟になるよう単純にそこにさらに5呼吸止まりましょう。


    各ポーズで何呼吸ホールドするか、何回繰り返すか、何回休むかによりますが、以下の全てのシーケンスを行うにはおよそ1時間かかります。


    脊椎側湾症の人がこうした練習から効果を得るためにはどれくらいの頻度がよいのでしょう?リーフによれば、多くの要素に依存するといいます。
    「座ったり立ったり、また肉体労働をする人、痛みや呼吸困難などの症状がある人は、こういったかなり長時間の練習を毎日行うと効果があるでしょう。
    より活動的だが重いものはあまり持たない、症状が軽いなどの人は、長時間の練習は週に2回程度でよいでしょう。しかし何らかの練習を毎日行うことが重要です。
    痛みのない生徒であっても、彼らに最善だと思われるポーズを少なくとも1、2種類毎日行うことを推奨します。
    長期の側弯症の場合は、トレーニングする脊椎の場所を常に「覚えておく」ことが必要です。そうでなければ、古い異常な湾曲を身体が「記憶」していてより慣れ親しんだ非対称へと戻る可能性があるからです」


    全てというわけではありませんが、胸椎の右へのC字曲線、または胸椎の右と腰椎の左というS字曲線が最も多くみられるため、脊椎側弯症の人は左側の伸展と右側の強化からより効果を得られると感じるでしょう。
    以下の非対称ポーズはこの曲線を考慮していることに注意してください。まず左側を伸展(あるいは右を強化)、そして反対側を行ったあとより困難な側で繰り返します。おそらくこれが主流でしょう。もし湾曲が逆だとわかっていたら、指示の逆に、困難な方から始めて次に簡単な方、そして困難な方で繰り返すようにしてください。自分の湾曲がわからないときは、理学療法士や医師に評価してもらいニュートラルな位置に戻すにはどういった調整が必要なのかを知ることは、大変役にたつはずです。


    必要なものは、鏡(練習している自分がよく見えるように置く)、ブロック(ポーズ6で使用)、そしてストラップ(ポーズ16と17で)。最後のポーズ19では、ボルスターやブランケット、タオルが必要となります。


    このシーケンスの強度を上げたいときは、スピードをあげるのではなくポーズの時間を長くするかポーズを繰り返してください(常にやりにくい方を長くするように)。強度を下げるには、ポーズ1から5では椅子を使い、次にポーズ9、10、12、15を四つ這いで行った後たっぷりとシャヴァサナで休みましょう。




    シーケンス

    1. 鏡の前での山のポーズ探求で自己修正


    「鏡の前で立ったり座ったりすることが第一で、自分の状態を理解するのに最もよい方法です」

    両足を骨盤幅に平行にして鏡の前に立ちます。両足を地面にしっかり着け頭頂に向かって引き上げることで背骨を伸ばします。どれくらい伸びましたか?骨盤、両肩、頭の位置を鏡で確かめます。腰や肩をどれくらい水平にできますか?頭が左右に傾かず中央にできますか?胸郭の左右が均等に前を向いていますか?胴をやや左右にわざと回転させると何が起こるかを観察します。片方に捻ると実際には「ねじ戻す」ように見えますか?(そして多分両肩も水平にしやすくなっていませんか?)




    鏡の中でより「規則正しく並んで」いる位置を見つけたら、「胴体の筋肉を緊張させて、数呼吸その位置に留まります」このアライメントの感覚を忘れないように最善を尽くしましょう。この練習のいろんな場面で、鏡の助けがなくても戻ってくる位置なのです。



    2. ディールガ・シュヴァサム


    このプラナヤマは完全な横隔膜呼吸を促し、肺の容量が少なくなった脊椎側湾症には重要です。このバージョンでは、両手は腹部と上胸部に置きます。「上胸部は腹部のようには動きませんが、手をここに置くことで横隔膜呼吸の正しい動きに気づくことができます」

    ポーズ1で作ったよりニュートラルなアライメントで立ち、片手をお腹にもう一方を胸に置きましょう。両目は開けたまま呼吸しながら鏡に作った自分の姿勢を見ましょう。

    息を吸いながら、左右の肺が底から上まで満たされるのを想像します。お腹と胸郭下部を膨らまし、それから胸郭の中心あたり、最後に胸部の上部を膨らましましょう。息を吐くときは、左右の肺が上から下へと空になっていくよう想像します。上胸部を空にし、そして胸郭の中程、最後に肺の下部と腹部を空にします。呼気の最後には少し腹部を引き込みましょう。




    窮屈に感じる場所に特に注意しながら、5〜10回繰り返します。肋骨同士がとても近付く箇所を膨らますようにしましょう。胸部曲線のくぼんだ箇所に起こることが多いです。息を吐くときも、そこが縮んでしまわないようにしましょう。疲れを感じたら、浅い呼吸を1、2回して休憩しましょう。


    このプラナヤマに慣れたら、全てのポーズでディールガ・シュヴァサムのような呼吸をするようにしましょう。




    3. 上方に手を伸ばす山のポーズ


    このポーズは、背骨を伸ばすことができます。

    鏡の前で山のポーズをとったまま、快適に行える範囲でできるだけ高くまっすぐに両腕を頭上に挙げましょう。鏡を見て片方の手がもう一方より低いことに気づいたら、その手を疲れない程度にさらに上げてみましょう。



    左右の肺を底から上部まで呼吸で満たし、上部から下に向かって吐きながら、5呼吸ほどホールドします。



    4. 立位の側屈


    この優しい側屈は、背骨に沿った傍脊椎筋群と肋骨の間にある肋間筋をストレッチすることにより凹部に長さを作るのに役立ちます。

    山のポーズで立ち、右手を右腰に置きましょう。左腕を挙げ、頭上から右へと伸ばして、安定が失われない程度に腰を左に動かします。視線は天井を見上げるか、右足の外側の床に向けます。(あるいは見上げるよう頭を回転させてから下を向く。)



    ここで複式呼吸を5回行いましょう。そして山のポーズに戻り反対側も行います。より困難な側の方でこれを繰り返し、さらに5呼吸しましょう。



    ーーーーーーーーーーーーーーーー
    次回に続きます。




    (出典)https://yogainternational.com/article/view/a-yoga-sequence-for-scoliosis

    2019年2月8日金曜日

    ヨガセラピストの人間観:5つの鞘 
    A yoga therapy perspective on the human system: The panchamaya model

    IAYTのサイトからヨガセラピーについてです。
    ヨガセラピーの基本的考え方について書かれています。
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    ヨガセラピストが考える個人というもののヨガ哲学は、タイッティリーヤ・ウパニシャッドと呼ばれる書物からきています。その第二章には、それぞれ繋がりあった5つの「鞘」、パンチャマヤ・コーシャ(パンチャ=5)という人間というものの認識モデルが書かれています。


    第一は「食べ物のバスケット」であるアンナマヤ・コーシャです。この鞘は、食べ物によって持続しのちに食べ物になる私たちの一部です。次は、プラナマヤ・コーシャで、気や身体の生命力で呼吸とともに移動すると言われています。この2つは5鞘のなかで最も明確なものです。より微細な鞘は、低いレベルにある精神や直感的な衝動であるマノマヤ、命を理解できる高度な精神であるヴィジナナマヤから始まります。5鞘で最も微細なものはアナンダマヤ・コーシャです。(アナンダマヤ・コーシャはよく「至福」体だと誤解されますが、「至福」という概念自体が、私たちには「畏怖」と繋がることを通して「全ての意識」と繋がることのできる能力があるというパラダイムを正しく伝えきれていない)


    これらの鞘はそれぞれ結びつき合っており、依存しています。ヨガセラピストは、患者が最も不快に感じている場所から個別に始めます。協力し合い、回復し、症状を最小化し苦痛を減らすための力を患者に与えるための治療プランを、協力し合って作ります。


    対症療法では、身体をもっと機械的に見ています。何かが壊れたら直すというものです。身体の部分ごとに専門家がいて、構造的な問題には理学療法を行い(そして各臓器にも専門医がいて)、呼吸とエネルギーの問題には呼吸器の療法があり、精神の問題には心理学者と精神分析医がいて、精神的(霊的)な危機にはありとあらゆるタイプの聖職者がいます。


    ヨガセラピーは、個人をもっと総合的に見ており、ページごとに分けられる本のようではなく、輪ゴムで作ったボールのようなものだと考えています。そのようにヨガセラピストは、これらの鞘の断絶を見つけて効果的に統合する「多面的な知識を持つ人」として援助することができます。統合された治療プランを作ることは複雑なので、患者のニーズによっては何回かのセッションが必要なときもあります。


    認定ヨガセラピストは、ヨガセラピーの範疇を超えるかもしれない特別なニーズに対処するため、西洋医学の専門家とも協力してあたります。専門的なツール(ヨガポーズ、呼吸法、心像誘導、瞑想、ヨガ倫理に基づくライフスタイル指導)でほとんどの人に適切なケアプランを作ることができますが、より深刻で深いニーズもあります。患者がそういった場合に専門的訓練を受けたヨガセラピストは、より個人のニーズに合うよう適切な医療専門家と相談して治療にあたるのです。

    2019年2月2日土曜日

    滑液を理解する:関節の炎症をヨガで予防 
    Understanding Synovial Fluid: How Yoga Can Prevent Inflamed Joints

    YogaJournalからの記事です。

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    ヨガは関節内の滑液を循環させるが、滑液が多すぎるのは炎症の兆候
    ヨガが関節の炎症をどのように防ぎ、また治すのか



    膝関節
    各骨膜関節は繊維膜で覆われており、靭帯や腱とともに骨と骨を繋げる働きをしている。
    関節包の内側は、滑液を作る滑膜でできている。


    クラスが終わって生徒たちが気持ちよく温まってハッピーな時、私はチューンアップしてオイル交換したような気分かと冗談っぽく尋ねます。実際には、ヨガでそれ自体は変わらないのですが、液体を身体中で動かすという素晴らしい働きをします。血液は動脈・静脈を循環し、リンパは細胞の周りを流れます。どちらの液体からも代謝副産物が除去され,
    血液には酸素と栄養が補充されます。ヨガはまた関節内の滑液を循環させますが、一般の認識とは異なり、この重要な物質の生成を刺激したり温めたりはしません。

    では滑液とは何でしょう?ヨガで滑液が流れるなら、それによって私たちの健康や柔軟性にどんな効果があるのでしょうか?



    滑液を理解する


    滑液とは、ほとんどの関節を満たしている滑らかな液体です。別々の骨が交わり重なる場所が関節ですが、椎間板や骨盤の後ろにある仙腸関節など滑液を持たずとても限られた動きしかしないものあります。その他は滑膜関節で、自由に動くことができ、摩擦なく滑るように動けるよう骨の末端を保護する仕組みが必要となります。この仕組みは、骨の末端を覆う滑らかで白っぽい硝子軟骨、そして軟骨表面の空間を満たして骨の間のスムーズで痛みのない動きを促進する滑液からなっています。このやや粘性のある液体はまた、他の体組織と異なりそれ自体に血流のない硝子軟骨に栄養や酸素を送るため大変重要なものです。どんな関節の動きでも、滑液の流れを助け軟骨に栄養を与えます。ですからヨガポーズは軟骨に栄養を与えるのを助けるというわけです。

    各骨膜関節は繊維膜で覆われており、靭帯(骨と骨を繋ぐ)や腱(筋肉と骨を繋ぐ)とともに骨と骨を繋げる働きをしています。関節包の内側は滑液を作る滑膜でできています。身体は自動的に、この滑りをよくする液体を必要な分だけ作っています。ヨガが滑液生成を刺激すると聞くと素晴らしいことに思えますが、実際にはその湧き出る泉が乾いたらいつでも、というわけではないのです。



    炎症:滑液が過剰に


    実際、滑液の量が問題になるのは多すぎる時だけです。これは炎症の一部で、腫れや痛み、赤み、熱などが現れます。炎症は損傷への身体の反応で、硝子軟骨の摩耗など関節炎のプロセスの一部でもあります。(骨関節症や自分の関節組織を攻撃する自己免疫疾患であるリューマチ性関節炎が進むと、滑膜も痛く炎症し骨が直接骨に当たるまで軟骨が摩耗することもあります。摩耗で起こる関節炎は通常高齢者に多く見られます。)

    滑液生成が増えるのは(腫れることでわかります)損傷や炎症が起こっているので、ヨガで生成を刺激しようとは思わないでしょう。実際、私たち指導者は、何ヶ月も何年もストレスや怪我を防ぎながら関節をより健康に強くする方法で練習するよう生徒に勧めるべきです。関節のダメージを防ぐ最良の方法のひとつは、関節やその周りの痛みに気をつける、またそうした痛みを失くすためにポーズのアライメントを修正したり変更したりするよう教えることです。関節やその周りの痛みは次のどちらかに当たります。(関節を安定させるよう作られており過伸展の際に関節が過可動を引き起こす)靭帯や腱などの結合組織を過伸展している。あるいは、関節炎の原因となる関節面を圧迫している。ですから「関節の痛みは無い」のがルールです。関節への運動は、軟骨や周囲を損傷することなく関節の可動性をよくする方法を正確に知っている訓練された医療専門家に任せるべきです。

    一方で、すでに炎症した関節のある生徒がいたら指導者はどうするべきでしょう?例えばよくあるのが足首の捻挫ですが、痛みがあり腫れていて、熱く、赤いかもしれません。足首の靭帯は、穴に足を突っ込んだりハイヒールで滑ったりして強く伸展してしまうことがありますが、どんな関節も靭帯や腱の損傷で炎症します。よくある例は、関節の状態以上にオーバーワークしたり、事故や運動などで起こる断裂です。ヨガ中で関節を炎症するまで働かせすぎるのは、おそらく間違ったアライメントで繰り返しポーズを取ることで靭帯や腱にストレスを与えている場合です。また、例えばかなり弱ってしまって萎縮してしまっている肩の筋肉は、たった数回の太陽礼拝でもすぐ使いすぎになりかねません。そしてもちろん、関節炎の関節はすぐ炎症を引きおこしてしまいます。



    ヨガはどう滑液を循環させるか


    ここでの結論は、炎症した関節は、その炎症を強くしたり長引かせたりするリスクが大きいため、決して痛みを感じるところまで押したり伸ばしたり、強く動かしたりしてはいけないということです。健康促進する方法で炎症に対応するようにすべきです。足首の捻挫を例にして問題解決を計りましょう。足首の捻挫は、一般的に包帯や固定具、ひどい時にはギプスで安定させます。これらにより動きを制限し、邪魔されることなく組織が治癒していきます。でももし替わりに、炎症した関節を動かしたり伸ばしたりしたら、なんども微小外傷を起こし治癒を遅らせ、もっとひどい怪我になるかもしれません。

    ですから、炎症に対処する時は、強く動かすのは身体の別の場所にして、きちんと痛みや腫れが引いてしまうまで炎症した関節は比較的安静にするようにしましょう。関節を全く動かしてはいけないということではありません。優しいおだやかな動きは、靭帯や腱、筋肉への血流を促し、硝子軟骨へ滑液を循環させることで治癒を助けます。しかし、炎症や痛みが深刻な時、また改善がみられなかったり悪化した場合は、医療専門家に相談し、必要な検査を受け治療プランの指示を受けるようにしましょう。