2021年9月16日木曜日

パニック発作の場合に役立つ短い練習 
A Short Practice that Can Help You During a Panic Attack


Mayo Clinic によれば、パニック発作とは、「実際の危険や明確な理由なく、深刻な身体反応を引き起こす、突発的な強度の不安症状」です。そのような発作を起こしたことのある人は、頻繁あるいは時折、はげしい動悸や呼吸困難、思考の制御不能、あごや喉など体に感じる強ばりが伴うことをよく知っていることでしょう。こうした発作はまた、可能な最悪の結果をイメージしたり、自分が最低だと感じたりすることもあります。必要なのは、脳内ゲームであり不快を止めることです。


トラウマのように(パニック障害の原因の可能性もあるかもしれない)、重要なのは The Body Keeps the Score の著者であり精神科医のベッセル・ヴァン・デル・コーク博士が言うところの「体内の安全だという感覚」を見つけることです。それが、以下の簡単な練習の目的であり、感情と理性の脳が統合に役立ち、それによって精神と体を再びつなぎます。この練習は、私のヨガセラピーの患者たちが、発作のスパイラルに入ってしまった時にとても効果的だと感じる一方で、ある人には効いても他の人に効果的であるという証明にはなりえません。


練習法


左右の脳を繋いで働かせるために、体の中心線をクロスさせることは、子供も大人も、また体、精神どちらの症状にも、さまざまなセラピー技術で使われる方法です。その目的は、辺縁系の間の繋がりを作ることで、不安を減らし安全だと感じるために、より原始的な右脳の闘争逃走反応と、より論理的な左脳の機能をつなぐのです。他の内容、セルフタッチや長く息を吐くことなども、ストレスレベルを下げます。


まずは、椅子に座るか横たわりましょう。手首を交差させて脚の外側を届く範囲まで撫でていき、内側を撫でながらもどり3-4回繰り返します。吐く息を吸う息よりも長くしますが、呼吸と動きをつなげる心配は要りません。逆の動きも3-4回しましょう。脚の内側を撫で下ろして外側から戻ります。2倍行うには、手首を入れ替えて繰り返しましょう。そして、すこし止まって、「頭まで一杯」という感覚が少なくなり、体が落ち着いて根付き、安定しているのに気づきます。


このテクニックを、止めた車の中や、ミーティングの合間などに、パニックをなくすのに使っている患者たちさんもいます。脚を撫でるのが心地悪ければ、上下にトントンと叩いてみましょう。鍵は、長く息を吐いて、パニックを未然に防ぐことです!






(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-short-practice-that-can-help-you-during-a-panic-attack

2021年9月8日水曜日

体重を減らすのに役立つヨガの3つの大きな側面 
3 Big Ways Yoga Can Help With Your Weight Loss Goals

今回は、Everyday Health からの記事です。
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マットの上でカロリーを燃焼すると言うだけではない。習慣的なヨガの実践によるストレス解消の効果が体重のコントロールにも役立つ可能性があると、専門家らは言う。




ヨガには、筋肉の強化から睡眠の質の向上、ストレスの緩和など多くの健康効果があります。痩せるのにも効果があるのでしょうか?


ヨガは、いくつかの方法で体重を減らすのに役立ちますが、それはマットの上でカロリーを燃焼させるということだけではない、とオハイオ州にあるクリーブランド・クリニック・センターのヨガ・プログラム・マネージャーであるジュディ・バーは言います。彼女は、国際ヨガセラピスト協会とヨガ・アライアンスの資格を持っています。


ジュディによれば「ヨガは、正しく行えば、ライフスタイルの変化をもたらす」つまり、運動量が増えて感情的な食べ方をしなくなります。また、ストレス管理に効果があり、体重の維持にも役立つと彼女は言います。


彼女は、一緒にヨガを実践してきた人たちが痩せたのを見てきたし、自身の研究の結果もそうだと言います。


2013年7月の American Journal of Lifestyle Medicine に掲載された共同発表では、ヨガの体重減少効果を評価する多数の研究を再調査しました。


そのデータによって、ヨガは多くの点において、体重の現象や維持に関係があることがわかりました。ヨガ・セッション中のエネルギー消費、腰痛や関節痛緩和によるエクササイズの促進、マインドフルネスの高まり、気分の向上やストレスの緩和、また、体や満足感、食習慣への関心の深まりなどです。


その他、2016年の Yoga in Prevention and Therapy の特集になった研究では、ヨガを通して痩せたと報告した成人20人のインタビューから収集したデータを分析しています。参加者らの答えから、研究者らは、以下の5つの点が体重減少に役立ったと結論付けました。健康的な食事への変化、ヨガのコミュニティや文化の影響、身体的な変化、精神的な変化、そしてヨガの体重減少が今までの体重減少とは異なるという確信です。


体重を減らそう、維持しようとしているなら、バーたちの言うように、以下のような3つの方法でヨガが役立つかもしれません。




1. マインドフルな食事


ボストンのハーバード医大の准教授であり、ヨガアライアンスの研究ディレクターであるサット・ビル・シン・カールサ博士によれば、ヨガは、ただマットの上で筋肉を強化しているだけではありません。


長い間ポーズを保っている時、体がどう感じているかにつながっている、とカールサ博士は言います。インストラクターは、呼吸を観察したり心や体が何を伝えようとしているかに注意を向けるよう言いますが、それがマインドフルネスを学び実践する方法です。


そして、マットの上でマインドフルネスを実践することは、マインドフルな食習慣を実践することにも役立ちます。マインドフルな食事とは、空腹の合図を認識して過食を制限することです。時間が経つにつれ(そして実践を重ねるうちに)、自身を満たしエネルギーを与えてくれる食べ物がどれなのか、負の効果を持つもの(だるくなったり膨満感を感じるなど)がどれなのかに注意を向けるようになります。そして、そうした食事や痩せる食事法にこだわり、全体的に健康的な食物を選ぶという行動こそが全てだと、博士は言います。


カールサ博士は、2015年7月 International Journal of Yoga で発表された、ヨガが、より多くの新鮮な野菜、全粒穀物、大豆加工品を摂り、特に脂肪を減らすという食習慣の変化に関係しているという調査に注目しています。


また、2015年 Journal of Sport and Exercise Psychology に掲載された研究では、ヨガや有酸素運動を習慣的に行なっている159名の女性のデータを分析しています。有酸素運動をしている人に比べて、ヨギは乱れた食習慣をしている人が特に少ない傾向にありました。


「ここがヨガの素晴らしいところです。ただ運動しているだけでななく、体のサインを聞くということです」




2. ストレス管理


ヨガは慢性ストレスを下げるのに役立ちます。ストレス、特に管理されていない慢性ストレスは、多くの面で体重増加に関係しています。ヨガは、慢性的なストレスレベルを下げるのに役立ちます。


ブレスワーク(呼吸法)や瞑想は、ヨガの実践の基礎です。そして、どちらもエネルギーを増大し、気分を向上させ、ストレスレベルを下げる、とチャールストンの南カリフォルニア医大の准教授であるスンダール・バラスブラマニアン学術博士は言います。彼の研究の中心は、ヨガの呼吸法がどのように慢性病などに悩む人々の健康を促進するかです。(バラスブラマニアン博士はまた、国際ヨガセラピスト協会認定のヨガセラピストであり、ヨガの呼吸法のコースのある PranaScience Institute の創立者でもあります)


「ストレスは、コルチゾールを引き上げ、ストレスによる食べすぎや睡眠障害を引き起こすので、痩せるのを困難にします」とバラスブラマイン博士は説明します。深い呼吸は、ストレスを解消し、体重の減少をより困難にする(あるいは体重増加の原因となる)こうした負の効果を逆転するのに役立ちます。


バラスブラマニアン氏によれば、「呼吸のエクササイズに反応して、体内で生理学的な変化が起こります。マインドフルネスのエクササイズが、体内コルチゾール分泌量を減少させることが、研究でわかっています」


2017年12月 Psychoneuroendocrinology 誌に発表された再調査では、ヨガが、夜間や起床時のコルチゾールレベル、安静時の心拍数とコルチゾールレベルを下げる可能性があるという42の研究のデータを分析しています。



3. 筋肉を増やす


筋肉量を増やすことは、ヨガが体重を減らしたり維持するのに役だつもう一つの側面です。


「筋肉強化といえば、ウェイトトレーニング室でバーベルを上げなければならないと考えるでしょう。ヨガでは、抵抗力として自分の体重を使います。全てが動かせるバランスを保つため、全身が働きます」国際ヨガセラピスト協会とヨガアライアンスの認定インストラクターで、ノースカロライナのダラムにある Duke Integrative Medicine のヨガセラピストであるキャロル・クルコフは言います。


プランク・ポーズを保持するのを思い浮かべてください。肩やコア、腰、脚の筋肉を使って体を支えています。プランクからダウンドッグへ移行するかもしれません。前腕や肩、背中を筋肉群を活性させるでしょう。これら筋肉がカロリーを燃焼します、とクルコフは言います。


2016年6月に Preventive Medicine で発表された2000人以上が参加した30の試験のレビューでは、ヨガが、健康な成人のウェスト・ヒップ比を下げ、また過体重や肥満の人のBMI(体格指数)を下げると結論づけています。


他の研究でも、もっとゆっくりとしたレストラティブなヨガのクラスによって、過体重や肥満の人の空腹時血糖値が改善(代謝が完全した兆候)されることがわかっています。




ヨガを体重減少プランに取り入れるには?


痩せるプランにヨガを取り入れようと考えるなら、専門家らが、下記のような始め方のヒントを挙げてくれました。


始めはゆっくり。 ヨガを(どんなエクササイズでも)始めるコツは、まずは体験することから始めることです。バーによれば、初心者は、「ホット」「ビクラム」「パワー」「フロー」などの言葉の入った激しい早く動くスタイルのヨガは避けたほうがいいと言います。安全に柔軟性や体力をつけるために、怪我なく簡単についていけるスタイルのヨガを選びましょう。ビギナー向けのクラスなら、ポーズを詳しく説明してくれることも多いはずです。


必要に応じて調整を。 体が鈍っていたり、かなりの体重を落とそうとしているなら、必要に応じたヨガを選びましょう。また、最初はできないポーズがたくさんあって調整が必要かもしれません。クルコフは、関節や膝、腰に問題を抱えている人たちに、座ったまま快適に行えるようチェア・ヨガを教えています。自分のニーズにあうようエクササイズやポーズをどう緩和すればいいのかを、インストラクターに尋ねられるように、生配信や対面のクラスを探しましょう。


自分にぴったりのスタイル、クラス、インストラクターを見つけましょう。ぴったりのものを見つけるまでは、いろんなスタイルやインストラクターのクラスを上kなければならないかもしれないとカールサは言います。呼吸法や瞑想にフォーカスしたクラスもあります。動きの強化に焦点をあてたものもあります。早いテンポで動くものや、ゆっくりとしたものもあります。「もっとも大事なのは、続けられるヨガをすることです。そうすれば、練習を続けることができるし、長期にわたる効果も得られるでしょう」


他のエクササイズも取り入れて。 ほとんどのスタイルのヨガは、筋肉を強化するものですが、全てのクラスが循環機能のワークアウトをするというわけではありません。そこで、定期的なヨガに、ウォーキングやジョギング、自転車など心拍数をあげるような有酸素運動を組み合わせましょう、とバーは言います。カールサは、ラケットボールのような他のスポーツをヨガとともに行なっています。クルコフが勧めるのは、動的な回復として優しいスタイルのヨガです(他の強負荷のワークアウトをする人にもおすすめです)。


継続しましょう。スブラマニアンによれば、ヨガの実践は、ゆっくりと築き上げていかなければならない習慣です。痩せるためにどんなヨガを選んだとしても、一度で効果がある、というわけではありません。週に一回やそれ以上続けられるような楽しめるものを選んで、続けて、結果を見てみましょう。


プロのアドバイスを聞きましょう。痩せるプランにどうやってヨガを取り入れていいかわからない?もし痛みがあるなら、不快な症状があるなら、ヨガを始めるのがしんどいと感じるなら、かかりつけ医にアドバイスを聞いてみましょう。統合医療の経験のある医師なら、あなたにあったプログラム作りを手助けしてくれるでしょう。あるいは、ヨガの知識があって患者にあったリハビリ・プログラムを行える訓練を受けた理学療法士を紹介してくれるかもしれません。


2021年9月2日木曜日

あなたのドーシャ(体質)に合った夏の食事法 
Summer Eating for Your Dosha

そろそろ夏も終わりですが、今回は、夏の食事法についてお伝えしましょう。
アーユルヴェーダの体質(ドーシャ)については、
過去の「自分のドーシャを知る」を参考にしてください。

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蒸し暑い南部に住んでいる私は、夏を恐れています。暑さで疲弊し、ちょっとしたイライラがすぐに怒りの爆発へとエスカレートしてしまいます。夏の暑い時期に、クールで穏やか、冷静でいられるように、毎年、自分のヨガの練習や食事、ライフスタイルを見直しています。夏をバランスを取って過ごすための、シンプルなおすすめをご紹介しましょう。


ヴァータ


  • 甘く水気のあるフルーツを味わいましょう。乾燥したパリパリしたもの(ドライフルーツを含む)を減らします。夏の暑さの中で、ヴァータのすでに不足している水分をピッタが焼き尽くしてしまいます。これは、人生のヴァータ段階(およそ40から55歳ごろに始まり、女性の場合は、閉経期や閉経後です)にある人は特にそうです。体の正しい動きには、空気と水の組み合わせが必要です。乾燥したパリパリしたスナックは、ヴァータの少ない水分を吸い込んで、消化しにくくさせます。ヴァータには消化の問題がよく起こります。乾燥した、硬い、生の食べ物は、便秘やお腹のガスや膨満感を悪化させます。

  • 栄養のある食事を規則正しく取りましょう。可哀想なヴァータは、この暑い夏には、すぐに疲れ果ててしまいます。決まった時間に食べるたっぷりの土っぽい食事が、エネルギーと心身の安定を与えてくれます。パスタや穀類を選び、肉を食べるなら軽い物にしましょう。

  • 食事に、甘味や塩味をより多く取り入れましょう。
甘味:アーユルヴェーダでは、甘味はエネルギーを作って安定させると言われており、寿命や体力を支え、つまり生命力を蓄えます。
 
含まれる物: ほとんどの穀物、パスタ、肉、牛乳、デイツ、メープルシロップ、蜂蜜、天然糖、アーモンド、フェンネル、リコリス、マーシュマロウ、レーズン。


塩味:健全な量においては、塩は水分を保ち、電解質のバランスを維持します。また、軟化させるので、下剤や鎮痛剤としての働きもあり、ヴァータの硬く乾燥した特質を鎮めます。

含まれる物: 塩、昆布、海藻、醤油など。ヴァータは変化を好むので、私のヴァータのクライアントには、スパイス市場やWhole Foods など特別なお店で、いろんな種類の塩を試して、好きなものを選ぶことを薦めています。

  • 土や水の要素を取り入れましょう。


土の要素: グラウンディングのアサナや瞑想の実践を通して、心身の安定した土台を作る。決まった時間に座って食事をする。自然の中で散歩したり練習する。手や足をつちの上や中に置く。

 

水の要素: 泳ぐ。水辺でゆっくり過ごし、座って水の音を聞く。硬い概念や考え方、状況に対峙したら、最も抵抗の少ない道を取る。 何かに奉仕したり、感謝や思いやりを通して、柔らかな心と精神を培う。



ピッタ


  • 軽い食事をしましょう。ピッタ体質のあなたは、最も消化の力が強いはずです。ピッタの火の要素は、胆液や消化酵素の分泌として現れます。重い食事を取ると、組織分解のための強く活発な化学混合物が必要となりますが、それが消化の火を燃えたたせます。私の師であるロージー・マン博士は、アグニのそうした状態を「強奪」と呼びました。アグレッシブに聞こえるでしょう?ピッタの人は、すでに神様からたくさんいただいているので、それ以上の攻撃性は必要がないのです!穀物や豆類、野菜、果物などの自然食が、ピッタの激しいアグニを落ち着かせ穏やかにします。

  • 食事に関しては、アーユルヴェーダの作法に従いましょう。暑い夏には、ピッタの要素が刺激されて、座って食事する時間までに、ピッタの性質(強い集中力、作業をやり遂げる力、そして一般的に空腹に弱い)に傾いて、実際的に食べ物をガツガツ食べます。(上記の「強奪」性ですね)時間を節約しようと立ったままガツガツ食べるのではなく、アーユルヴェーダのサトヴィック(バランスの取れた)食事法を養うことで体をサポートすれば、リラックスして落ち着いた状態で消化が行われます。座って、落ち着いて、感謝と祈りをささげ、食事を見て、噛んで、会話を楽しむか黙って食事をし、そして食後はしばらく、じっとして、栄養を消化吸収し始めるスペースを作りましょう。

  • 渋味、苦味、甘味を多く摂りましょう。

渋味や苦味:ピッタの湿って熱い性質を乾燥し冷やします。これらの味は、主に緑の葉物などの野菜、青リンゴ、ほとんどの豆類、アロエヴェラのジェルやジュース、ルバーブ、ザクロ、ハイビスカス、菊、ノコギリソウ、紅茶などに含まれます。

甘味:甘く(優しく)いることがどんなに大切かを思い出させてくれ、穏やかな代謝を促します。穀物やデイツ、天然糖、果物、リコリス、ココナツなどのサトヴィックな甘味を選びましょう。

  • 空や風の要素を取り込みましょう。

空の要素: ピッタの人の視線は、集中が強く、レーザーのように激しく、その視線に晒されるのは気分の良いものではありません!空の要素を呼び込むことで、このバランスを取ることができます。開けた場所を見ましょう。予定の合間に、エゴを解放しコントロールする機会としましょう。論争や憤りや細かく管理することを手放します。また、寛容さを養い、抵抗しないことを実践する、助けを求めたり、瞑想や祈りなど精神的な修養を行いましょう。ヨガに関しては、広範囲に体側を広げたり深いストレッチが良いでしょう。また、崇高なる存在からのサポートや導きによって、空の要素を培いましょう。

風の要素: ヴァーユのバランスをとるアサナの練習や、左右の鼻で交互にする呼吸で主に左側で行う、またはシッタリ(冷却の呼吸)やシットカリ(シーっと音を出す呼吸)などのプラナヤマで、風の要素を取り込み、火を安定させましょう。



カパ


  • 庭で取れた新鮮で軽いものを食べましょう。軽く新鮮な食事は、カパ本来の美しい幸せな状態を保つ素晴らしい方法です。夏は、カパにとってよい季節です。カパの地と水の要素は、冷たく、重く、遅く、油っぽいですが、火の季節である夏は暑く、明るく、鋭いです。これらは、消化の力が生まれつき遅く、時には不活性であるカパのバランスをとってくれます。軽い食事は、カパのアグニ(消化の火)を刺激し、明るく燃やし続けます。

  • 量の多い、重い食事や、脂っこい肉や乳製品を避けましょう。

  • 辛味、苦味、渋味をより多く摂りましょう。

辛味:消化の火に関しては、カパにはちょっとした刺激が必要です!消化や血流のサポートに加えて、辛味には発汗作用があり、カパの過剰な水分を除去します。辛味はまた、去痰作用があり、カパの粘液室な性質に有用です。辛味を含むのは、胡椒や生玉ねぎ、ラディッシュ、黒胡椒やクミン、生姜、マスターズなど多くのスパイスです。 

苦味と渋味:辛味と同様、このふたつは軽く減少させるものです。組織の中で異化作用し、腸を通して過剰な水分を引き込み排出するのに役立ちます。これらを含むのは、緑色野菜、ルバーブやザクロ、ハイビスカス、菊、アロエ、ノコギリソウ、紅茶、コーヒー、チコリなどです。


  • 火と風の要素を取り込みましょう。
火の要素: カパは、その冷たく、重く、遅い性質を中和させるため、火の持つ熱く、軽く、鋭い性質を必要としています。ホットヨガのクラスを受けたり、ビーチなど暖かく日の当たる場所で、アサナやプラナヤマ、瞑想などを行いましょう。ビジャ・マントラのRamなど火のようなマントラでエネルギーを高めたり、マハムリトゥンジャヤ・マントラで、あなたの高いポテンシャルをより刺激しましょう。明るい赤や暖色を周りに置いたり、身につけましょう。


風の要素: カパは、素早く容易に移ったり、移動したり、方向転換をする風の能力を必要としています。風は、カパの安定し粘着した性質に柔軟性を与え、その過剰な水分を乾かします。太陽礼拝やダンス、戸外の散歩やランニングなど活動的な動きのくりかしを通して、この要素を培いましょう。




アーユルヴェーダの食事法の一般的なヒント


  • 喉が渇いたら飲みましょう。一日中、不注意に飲み物をすすり続けるよりは(常に働かないといけないのでアグニに負担がかかります)、食事のあとは飲み物を我慢して、消化の力が最大限に生かされるようにしましょう。

  • 午後の休憩をとりましょう。仕事を一旦止めて、
    10ー25分のタイマーをセットして、両脚をあげて壁にもたれさせ、五感を休め副腎をリラックスさせましょう。
    陰のある庭を見つけて体を冷やす夏のお茶を楽しみましょう。


  • 果物は、単独で軽食としましょう。生の果物は食事に摂りません。アーユルヴェディック・インスティチュートの創始者であるヴァサント・ラッド博士によれば、果物や果物のジュースを食事と摂ることは避けるべきで、間違った食事の組み合わせ例です。果物は、お腹の中では他の食物とうまく消化されません。想像通り、軽く新鮮な夏の果物が分解されるのに必要な消化要素というのは、チーズバーガー(重く油分の多い、濃く、遅い性質)レンズ豆、キノア(渋味)の消化に必要なものとは異なります。消化の火が、相容れない組み合わせで混乱しないはずがありません。夏の果物はそれだけで、快感となり、甘くみずみずしいごちそうとして楽しべきです。

  • 食事の時は:座ってリラックスする。感謝する。

  • 食べ物の中にある要素を知る:

    地の要素:食べ物の物理的物質を味わいましょう。色や形、感触、香り。

    水の要素:成長する時に取り込んだ水分や、料理に含まれる水分を考慮しましょう。

    火の要素:生命を与えてくれる太陽のエッセンスは、全ての生物に存在することを覚えておきましょう。 また、食物をエネルギーに変換し、組織に栄養を与え修復する私たちの体の能力にも火の要素があります。

    風の要素:動く、変わる、成長する能力、そして、この栄養を通して成長できることを味わいます。動きや変化を楽しみましょう。

    空の要素:摂取する植物や動物の知性を知り敬意を示し、彼らの知恵が自分にも引き継がれるよう願いましょう。

  • 軽く穏やかで楽しい会話を楽しむか、沈黙しましょう。暴力などの重い内容は避けて、熱い討論、口論、ゴシップには関わらないようにします。

  • 甘いものを先に、苦く渋いものを最後に食べましょう。つまり、穀物や、パン、肉を先に食べ、野菜やダークチョコレート、コーヒーや紅茶を最後にしましょう。消化には順序があります。この順番で食べれば、より穏やかな消化となるでしょう。






2021年7月10日土曜日

瞑想中級編:プラシュチャラナの行い方 Vol.2
Advanced Meditation: How To Do a Purashcharana

 


始まりから終わりまで


全てのプラシュチャラナはサンカルパ、つまり、利己的でなく期待をせず実践を終えるという精神的な決意とともに始まる。サンカルパは、分析的な心ではなく、自身の深い部分から湧き上がる直感的な取り組みだ。それによって、正しいことを始めるという自信を得られ、終えるために必要なエネルギーで満たされる。


いつ実践を始めるべきか?伝統では、特に、春や秋、満月、木曜日、早朝という特定の時期を勧めているが、それらはプラシュチャラナを始めるという決意をサポートしてくれる。しかし、最も重要な要素は、指導者の指導やプラシュチャラナが適切であるという自身の決意である。そして、指導者や自身の心のカレンダーが吉兆の時に導いてくれるとき、サンカルパを行って始められる。


目指した回数全てを終えた時は、プラシュチャラナを完結させるための重要な伝統的実践であるホーマを行う。これは、さらに実践全体の10パーセントを儀式の火(ハヴァン)、あるいは臍に存在するうちなる火に捧げることだ。例えば、1万回のプラシュチャラナにはさらに千回を火に向かって捧げる。ホーマは、愛と感謝の表現であり、自然界と内面どちらにも自身を囲むマントラの存在の認知であり、意味のある終わりに導いた無私無欲の最後の表明である。



障害を克服する


ヨガの偉大なる編纂者であるパタンジャリは、霊的な目的から私たちの気をそらせ集中を緩ませる9つの障害(アンタラヤ)を特定している。そのリストをじっくり見ると、自身の実践で特にやっかいな障害を見つけるかもしれない。ヨガスートラ(1.28–9)によれば、これらの障害はやがてマントラの繰り返しを通して排除される。「ジャパの実践と、神の存在への没頭を通して、うちなる意識が高められ実際化し、自己実現の障害は取り除かれる」。これが自己浄化の本質である。


プラシュチャラナの途中で、これらのいくつかの障害が現れ、強力に決意に挑み損なおうとする。イライラしたり幻滅したりするだろう。しかし、そのまま続ければ、マントラの力が徐々にその不均衡を消していく。アンタラヤは落ち着かない精神の症状であり、ジャパ、特にプラシュチャラナでの強化された形のものは、深く効く薬となる。例えば、疑念(最も破壊的な障害のひとつ)を消すためには、心を強くし、直接的な体験を補わなければならない。これがまさにプラシュチャラナである。精神とマントラが融合し、より高度な知恵の源への熱意が、低度の精神の揺らぎやすさを消し去る。




信念を見つける


先に、プラシュチャラナは、実践の前進と定義できると述べた。この言葉はまた、より信仰心のある2番目の意味をも持つ。プラシュチャラナの伝統的な視点では、前に進ませてくれるのはマントラそのものである。高貴な人物を敬って集会の前方へと案内するように、プラシュチャラナを行うことで、マントラを人生の最前部に置く。そうすれば、マントラはグルとなり、うちなる導きとなり、導き、育み、保護してくれる。


プラシュチャラナを献身的な行いとして理解することは、自身の異なる局面である信念を発見するのに役立つ。全ての霊的な伝統では、信念とは内なる人生の欠かせない要素であると崇められている。バガヴァットギータ(17.3)の洞察的な詩の中で、クリシュナはアルジュナに「人は信念でできている、そしてその信念が何であれ、それがその者である」と言う。パタンジャリもブッダのどちらも、悟りの条件の最初に信念を置いている。その後に、生命力、マインドフルネス、一点への集中、知恵が続く。聖ポールが「信念、希望、そして愛」と書いたことは有名である。


「信念は」クリシュナはギータの中で言う。「自身の性質の清らかさ(サットヴァ)による」。浄化がプラシュチャラナの実践の中心であるため、当然、信念が築かれる。しかし、深いレベルの信念を得るには時間がかかる。私たちは皆、訓練の途中である。信念を広げるには、実践によって感情面の取り組みを養う必要がある。


有用な提案をしよう。快活な心で瞑想すること。楽観的に行うと自身にも他人にも有益であり、それにより自然にうちなる決意が強くなる。信頼を持って実践に身を委ねる、そして、そこスペースから自然に人生を開かせる。マントラとの献身的な関係性を養い、マントラを信じて自身に足りないものをその存在に捧げるという感覚を養う。


シヴァ・スートラによれば、「ひたむきで、注意深い、熱心なアプローチだけが、マントラとの結合へとつながる」瞑想をする時、マントラを気づきの中でしっかりと掴むが硬らせず、マントラを心で掴む力を緩め、そして一時的に発見したランダムなただの音ではなく自身の思考であるかのように唱える。タントラサッドバーダ・タントラは、不注意なマントラの繰り返しは「秋の雲のように役に立たない(雨を降らさない)」と表している。「そこに存在し献身をもってジャパにアプローチする時、マントラの本質と気づきを結びつけることができる。この統合が、信念を支えるのだ。



プラシュチャラナは、瞑想の局面を広げるが、それはなし得る記録や掴み取るメダルがあるからではない。瞑想は内的な旅であり、プラシュチャラナはその探求の境界を拡大する。プラシュチャラナは、自身の決意を強め、聖なるものの探求に心を沈め、純粋な自分自身に近づけてくれるのだ。








(出典)https://yogainternational.com/article/view/advanced-meditation-how-to-do-a-purashcharana

2021年7月5日月曜日

瞑想中級編:プラシュチャラナの行い方 Vol.1
Advanced Meditation: How To Do a Purashcharana

今回は、瞑想の次の段階についてです。
マントラを、比較的長い一定の期間、唱えながら行う瞑想です。
なんだか難しそうだなーと感じるでしょう。
実際には、経験者や指導者について行う方がいいと思います。

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暗い部屋の影を照らす一条の光のように、マントラ瞑想の実践は心のスペースを照らす。マントラは、意識のより高い状態を表現している。瞑想では、マントラはその存在とともに気づきを染み渡らせ、感覚や記憶、想像などとはまったく異なった方法で精神に影響を与える。マントラのひとつひとつの繰り返しは、守護と啓蒙の力で心を満たす。カシミール・シヴァ派のタントリック・テキストであるシヴァ・マントラには、「チッタム・マントラー」(マントラに謳われている本質との深い共鳴を通して、精神はマントラの守護の存在となる)と書かれている。この意味で、精神は瞑想の中で単に変わるのではなく、尊い姿に変わるのだ。


気づきのこのような微細なレベルへの到達は、ゆっくり進むものであり、広い範囲のヨガの実践による目標への遠い道のりである。マントラ意識の途切れのない融合のためのの最も力強い方法のひとつは、プラシュチャラナを行うことである。このシステム的な実践では、決まった期間に毎日。特定の回数のマントラを続けるのだが、ひとつのプラシュチャラナは何ヶ月、何年と続くこともある。このように瞑想の実践を深めることで、マントラのエネルギーが強まり、プラシュチャラナが精神的な進歩を邪魔する障害が取り除かれ、精神が深く浄化される。




プラシュチャラナの最低条件


プラシュチャラナを始めるには、マントラ瞑想の基礎をしっかりと築かなければならない。ビギナーの時は、座り方や呼吸の方法、一点に意識を集中させる方法を学ぶだろう。心が静まる呼吸の音「ソーハム」などの一般的なマントラで実践を重ね、やがて、イニシエーションを通して資格のある指導者から自分のマントラを受けているかもしれない。あるいは、日々の実践のために、ヴェーダの偉大なマントラのひとつ(ガヤトリ・マントラやマハ・ムリットュンジャヤなど)を選んでいるかもしれない。


マントラを意識の中に保ち、一点に集中して繰り返すプロセスを「ジャパ」と呼ぶ。通常のジャパでは、より強められたプラシュチャラナの実践と同様に、マーラを使って、繰り返したマントラの回数を数え続ける。マーラには108個のビーズがあるが、実践の回数を数えやすくするために、一周で100回と数えられる。


瞑想でマントラを唱えることは、よりスムーズに流れるのに役立つ。マントラは、しっかり練習すると、うっとりするようなメロディーのように、自然に心の表面に現れてくる。マントラ自体が唱えるのだ。よく練習されたマントラのペースは、マントラの音節をはっきり発音しなくなるほどより速くなる。しかし、注意はマントラの拍子に乗り、感覚はその音と同化する。自然な暗唱と速い拍子というこの組み合わせが、「アジャパ、ジャパ」と呼ばれる。


通常、長時間のプラシュチャラナを試みる前に、自身のマントラを練習し、アジャパ・ジャパができるようになっているのが最も良い。しかし時には、プラシュチャラナが、自身のマントラとの関係性を、まさに密にする方法でもある。熱意、指導者の助言、あるいはより規律ある実践の必要性が、プラシュチャラナへと導いてくれる。そして同様に、それが完成するまで、熱意と決意が支えてくれるだろう。



プラシュチャラナの始め方


「プラシュ」は「次」「先」を意味し、「チャラナ」は「段階」「進路」を意味する。プラシュチャラナは、実践の「先へ進む次の段階」であり、瞑想を新しいレベルにすることである。


プラシュチャラナの基本的なテクニックは、毎日、決めた回数のマントラを繰り返し、予め決めておいた期間続けること。伝統的に、どんなマントラでも、完全なプラシュチャラナには、マントラの音節数を10万倍した回数を繰り返す。多くのマントラには5ー6の音節があるので、合計50ー60万回の繰り返しとなる。ガヤトリ・マントラは24音節あるので、プラシュチャラナを終えるには240万回の繰り返しが必要となり、無理のないペースで終えるには多くの年数がかかる。


しかし、それよりずっと短い実践でも、深く満足の得られるものになり得る。世界の多くの伝統では、実践するための標準的な期間は40日間である。今までプラシュチャラナをしたことがないなら、40日というのは達成可能で満足のいく前進だ。もっとやりたいと感じるなら、毎日10回の繰り返しを125日続けることで12万5千回行うと良いだろう。


どの実践においても、毎日繰り返す回数は、精神と身体の能力に応じて決めるべきである。マーラを一周完了するのに必要な時間は、マントラの長さと唱える速さによる。マントラが比較的短く、早く流れるような十分な経験があれば、1周するのに数分しかかからないだろう。しかし、マハ・ムリットュンジャヤのような長いマントラは、特に初めは時間がかかるはずだ。


プラシュチャラナの長さについての技術的な詳細は機械的に聞こえるかもしれないが、実践の本質は、もっと微細でもっと深淵だ。プラシュチャラナは、完走するためのレースとは程遠く、人生との対話の始まりである。毎日の実践を終える鍛錬は、安定性と計画が必要となる。これがタパス、つまり霊的な熱を作り、浄化と変容の手段となる。


決意するのは、単に決めた回数のマントラの繰り返しを終えることだけではなく、霊的な目的をもたらす方法として実践を用いるということだ。実践の途中で、自身の興味や気分、時間の過ごし方、自身の抵抗力や耐性について、より気づいて行くだろう。これが、より高みへと目指す原動力となる。プラシュチャラナは、贖罪の手段、償いの方策として、または人生で心が動揺すると感じるものを変化させるために用いることができる。そして、プラシュチャラナを日々の予定に組み入れることで(「いつ食べるのか」「いつ瞑想するのか」)、自身が違ったライフスタイルを選択し、新しい有用な習慣を築き、価値のないものを捨てていることに気づくだろう。



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次回に続きます。

2021年6月29日火曜日

偏頭痛のためのヨガ;知るべきこと 
Yoga for migraine: What to know

今回は
Medical News Today に掲載された記事です。
偏頭痛について書かれていますが、主に上半身をリラックスさせる方法ですので、肩こりや首こりなどにも効果的です。

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偏頭痛は、重度の頭痛を引き起こし、時には、吐き気、嘔吐をともなったり、光や音に敏感になったりします。一般的に、こうした症状を治療するには薬を使用します。しかし、ヨガのような他の方法が、偏頭痛の重症度や頻度を下げる効果的場合もあります。

ヨガは、低血圧や心拍数の低下を緩和し、偏頭痛の症状などのストレスから体を回復させてくれます。

偏頭痛に悩む人は多く、18才以上のアメリカ人の15.3%に上ります。偏頭痛で体力の消耗を感じる人も多く、専門家は、偏頭痛が、世界での身体障害の主な原因の一つであると考えています。偏頭痛は、成人の早期に始まることが多く、週に何度も経験する人もいれば、時折起こるだけの人もいます。

この記事では、偏頭痛のためのヨガを裏付けるエビデンスを考察し、どのヨガポーズが最も効果的か、偏頭痛への見解、そして症状を避けるための一般的な助言について探ります。




ヨガは偏頭痛に効果があるのか?


ヨガは、偏頭痛の重症度や頻度を下げるのに役立ちます。

ヨガは、古代インドに始まった心と体の癒しです。今日、世界の人々が実践しています。ヨガでは、ポーズ、瞑想、そして呼吸法を行います。複数の研究で、ヨガがストレス、不安、抑うつを緩和するということがわかっています。

ストレスは、偏頭痛の一般的で重要なトリガーです。首や頭、肩などストレスを溜め込み固くなった場所を緩めることで、ヨガは偏頭痛が起こるのを防ぎ、症状を緩和させる助けとなります。

ヨガが、偏頭痛やそれに関連する身体障害に対処するのに役立つ補完的な実践法であると、研究が示唆しています。ですが、偏頭痛を持っている人は、激しいクラスやビクラムヨガなど熱さを伴うクラス、そして首にストレスのかかるポーズは避けるべきです。



研究とエビデンス


一般的に標準的医療とともに行うヨガが、偏頭痛の症状を緩和することを、近年の研究が支持しています。

2021年の61人を対象にした研究では、標準的な医療と組み合わせたヨガセラピーが、QOL(生活の質)をより高め偏頭痛を緩和することが可能と結論づけました。

2020年の過去の研究もこの結論と意見が一致しています。161人の被験者の中で、セラピーとしてのヨガを追加したグループは、医療のみのグループよりも良い結果がみられ、ヨガが費用効率よく偏頭痛治療に役立つ安全な方法であるとわかりました。

2018年に発表された小規模の研究では、ヨガとともにインドに起源をもつ全体医療アーユルヴェーダが用いられ、偏頭痛の症状や痛みの強さが緩和され、QOLが向上しました。

それ以前の、被験者60人の2014年の研究では、ヨガの介入により、頭痛の頻度と痛みの強さに著しい向上が見られたと結論づけられました。また、副交感神経と交感神経間の相互作用に注目し、ヨガセラピーが心臓の自律神経バランスを向上させることがわかりました。




どのポーズがよいのか


偏頭痛へのヨガの効果をみた研究により、以下のポーズが頭痛の頻度と強度を緩和するのに役立つことが知られています。


シュクシュマ・ヴィヤーヤマ


このタイプのヨガは、首や顔、頭を緩めてリラックスさせるエクササイズを含んでいます。以下を試してみましょう。

  • 人差し指、中指、薬指を顎のラインから顎先へと動かして、頬をマッサージする。口は開けたままでもよい。集中して優しくこりをほぐす。
  • 8ー10回、口を開け閉めする。口を開けて顎を左右に8ー10回動かす。
  • 首を回す。息を吸い込んで、頭を後ろへ。息を吐き出して、顎先を胸につける。これを5ー6回繰り返す。
  • 頭を時計回りに回し、それから反時計回りに。息を吸いながら頭を上げ、吐きながら元の位置まで戻る。時計回りに5ー6回繰り返し、それから反時計回りにも繰り返す。


パダ・サンチャラナーサナ、または自転車こぎ


  1. まず、両脚を閉じて伸ばし、仰向きで横たわる。両腕は、手のひらを上にして横に置く。頭、首、背骨を並べておく。
  2. 右脚を持ち上げて膝を曲げ、胸にひきこむ。腿を胸につける。
  3. その位置で、右脚を真っ直ぐ最後まで伸ばし、そして前方に下ろす。脚を上げる時には息を吸い込む。
  4. もう一度、膝を曲げて胸に戻し、自転車こぎの動きを完成させる。胸の方へ膝をひきこむ時に息を吐く。
  5. 自転車こぎを行うときは、右の踵を床につけないようにする。
  6. 自転車こぎを前方向へ10回行い、そして後方向へ10回繰り返す。
  7. この動きを左脚で繰り返す。



手を伸ばした呼吸

  1. まず、両足を閉じて真っ直ぐに立ち、両手は体の脇にリラックスさせておく。
  2. 両手を胸の前にして、指を組み、手のひらを胸に置く。
  3. 肩をリラックスする。
  4. 指を組んだまま、両腕を体の前に真っ直ぐ伸ばす。腕は肩の高さにしておく。息を吸い込む。
  5. 同時に、手のひらが外に向くように手を返す。
  6. 腕を緊張させずに伸ばす。
  7. 息を吐きながら、反対に動かして、手のひらを胸に戻す。
  8. 肩をリラックスする。
  9. 5回繰り返す。
  10. 繰り返し、腕を額の上の方向へ伸ばす。5回繰り返す。
  11. 同じ動きを繰り返し、今度は、両腕を天井の方向に真っ直ぐ伸ばす。5回繰り返す。


シャシャンカサナ、またはうさぎのポーズ

  1. まず、床に座る。
  2. 前方に両脚を伸ばし、背骨を真っ直ぐにしておく。
  3. 右膝を曲げる。右足の上に右の臀部が乗るまで後ろにそっと動かす。
  4. 左の脚でも同様にする。
  5. 姿勢を楽にして、両掌を腿の上に休ませる。
  6. 息を吸って、両手を上げてまっすぐ伸ばす。
  7. 息を吐いて、前屈する。両腕は前に伸ばし、両手のひらを地面に付く。
  8. 鼻や顎先を地面につけようとする。
  9. 両腕を前に伸ばし続ける。
  10. 5ー10回繰り返す。


ヨガ・ニードラでシャヴァサナ、あるいはDRT(深いリラックスのテクニック)


ヨガ・ニードラとは、深いリラクゼーションに導く瞑想で、クラスで聞くか、オンラインの録音を聞くこともできる。リラクゼーションに役立つ。

  1. まず仰向けで横たわり、両脚をリラックスさせて伸ばし、両腕は左右にリラックスさせる。
  2. 一度にひとつに集中し、徐々に、個々のの筋肉をリラックスさせていく。




展望


現在のところ、医師には偏頭痛の完全な治療法がないが、症状を緩和する方法はある。様々な治療法や薬を試し、効果のあるものや組み合わせを探すといいでしょう。

薬局で販売している薬では偏頭痛が治らないという場合は、処方薬について医師に相談しましょう。

ヨガの規則的な実践が、偏頭痛の重症度や頻度を下げることができるのは、以下のような標準的な治療と組み合わせた時です。

  • イブプロフェンなどの鎮痛剤。偏頭痛の症状の兆候が最初に現れた時に服用する。
  • 脳のあたりの血管を収縮させるトリプタンなど、偏頭痛用の鎮痛剤。これら血管が広がることが偏頭痛に関係する可能性がある。
  • めまいや嘔吐のための制吐剤。
  • 鍼治療。5ー8週間に渡る10セッションが、偏頭痛に効果があると研究が示唆。
  • 皮膚と頭へ磁気パルスを送る小さな電子機器を使用するTMS(径頭蓋磁気刺激)。


偏頭痛を対処する必要があるときは、偏頭痛クリニックなどで専門家と相談し、診断と治療を受けるといいでしょう。




偏頭痛予防のヒント


偏頭痛のトリガーとなるのは、特定の食べ物や、脱水、睡眠不足などです。自分のトリガーを知り、前回の偏頭痛の原因が何なのかを忘れないよう日記をつけましょう。

偏頭痛に対処するために抗発作薬のトピラマートなど特定の薬を処方されることもあります。また、高血圧薬のプロプラノールや抗うつ剤アミトリプチリンなどが、偏頭痛予防のため処方されることもあります。

また、筋肉を麻痺させる神経毒素であるA型ボツリヌス(ボトックス)や鍼などの選択肢もあります。




要約


偏頭痛を完全に治療する方法はありません。しかし、トリガーを避けたり、症状を改善するのに役立つ治療法を用いて偏頭痛を防ぐことは可能です。それには、市販薬、処方薬、鍼治療、ボトックス、専門家による治療、そしてTMSなどがあります。

ヨガもまた、他の医学的治療の補完セラピーとして用いると、偏頭痛の頻度や痛みのレベルを下げる効果がある可能性が研究でわかっています。

リラクゼーションを促す優しいポーズが最も効果的で、首や頭、肩まわりをストレッチし優しくリラックスさせるポーズが良いでしょう。

偏頭痛の対処法に困ったら、医療の専門家に相談しましょう。







(出典)https://www.medicalnewstoday.com/articles/yoga-for-migraine
*研究結果などのデータは出典元を参照ください。


2021年6月23日水曜日

瞑想はストレスを軽減する(全くの初心者のための6つのヒント)Vol.2 
How Meditation Reduces Stress (Plus 6 Tips for Absolute Beginners)



 では、日々の生活に瞑想を取り入れるのに役立ついくつかのコツをお伝えしましょう。


1. 初めは簡単に:3分間座りましょう


まずは、3分間静かに座って、なにが起こるかを見てみましょう。携帯(サイレントモードに)の瞑想アプリを使うか、タイマーをセットします。この3分間、目を閉じて静かに座る以上のことを自分に課さないで、心の中で呼吸をたどりましょう。それで何が起ころうとも気にしません。最初の一歩は、ただ瞑想をする時間を取り、静かになろうとする習慣を始めることです。毎日続ければ、反応しにくくなったり落ち着きを得たり、目に見える効果を経験するかもしれません。やがて、3分以上必要だと感じるようになれば、時間を長くしていきましょう。



2. 時間を決めて、毎日その時間に瞑想しましょう


瞑想のための時間と場所を決めると良いでしょう。違った時間を試して、どれが自分に合っているかみてみるのもいいかもしれません。遅い時間よりも朝の方が、心は穏やかかもしれません。可能な時間を選びましょう。瞑想用のクッションやキャンドルなど、専用の場所を作るといいかもしれませんが、必要というわけではありません。床に座ることが不快に感じるなら、壁にもたれて座るか、椅子に座ることをお勧めします。



3. 注意を留めるものを選びましょう。


集中する点を選ばないと、心はあらゆる方向へと連れ去られていってしまいます。呼吸をたどってもいいですし、吸い込む息か吐き出す息どちらかに集中しても良いでしょう。集中を保つためのもうひとつの方法は、吸う息や吐く息の長さを数えることです。呼吸に集中するのが難しければ、そもそもなぜ瞑想をしているのかに関係したフレーズを試してみましょう。例えば、息を吸いながら「静かに」吐きながら「落ち着く」と、心の中で言うのもいいでしょう。



4. 瞑想がどうあるべきか、あるべきでないかという考えを捨てましょう。結果を手放します。


揺るぎない「正しい」瞑想法も「間違った」瞑想法もありませんし、最高の結果をもたらす魔法のような時間の長さもありません。瞑想の練習をコントロールしようとしないでいましょう。正しくできているかという不安や、座る時間を延ばさなければならないというプレッシャーや、「うまく」できないという考えは手放しましょう。その代わりに、落ち着いてオープンな心で取り組みます。ただ時間をとって座れればよしと、認識しましょう。


5. 考えが浮かんだら考えたとラベル付けして手放しましょう


人間というのは、常に駆け巡る意識の流れが心の中に持っています。瞑想の素晴らしいところは、心のささやきをとめる精神的な休息だというところです。瞑想をする人は全て、心が彷徨う中で集中していく瞬間を体験します。その鍵となるのは、必然的に起こる思考を追い続けてうさぎの穴に落ちてしまわないことです。考え事にとらわれていると気づいたら、それを考え事だとラベルをつけて、自分の拠り所となる呼吸や焦点へと戻りましょう。



6. さまざまなテクニックを試してみましょう


座って呼吸を追うことが自分に合っていないようなら、異なるアプローチを試しましょう。ガイド付きの瞑想アプリを使うと、瞑想する時間を選べたり、ガイドとともに実践することができます(インサイト・タイマー、ヘッドスペース、カームなどが人気です)。または(上記のように)、集中し続けるためにフレーズ(マントラ)を繰り返してもいいでしょう。心がとても慌ただしい時には、心の中で「私は安らいでいる」と繰り返しましょう。目を閉じるのが難しければ、ロウソクを使った瞑想など、一点に視線を集中させてみます。香りのついていないロウソクに火をつけて、目の高さで1mほど離して置きましょう。ロウソクの周りの輝きに優しい眼差しをむけて、そこに集中を保ちます。






ストレスや感情を上手に管理できれば、私たちは最もうまく活動できます。自制を高めれば、困難な状況下でもチャンスを特定し、モチベーションを維持し、そして困難な時にも前進し続けることができます。瞑想の実践が、どのようにストレス反応や考える能力に影響を与える脳内の構造的、そして機能的な変化をもたらすかを、瞑想の研究は明らかにしようとしているようです。瞑想を通して、心をクリアにし、今ここに居続ける能力を身につけることができます。それによって、よりよい決断をして、目標を達成する明瞭な感覚を得ことにつながるでしょう。心のバランスが取れれば、その他の行動は、その後からついてくるのです。

2021年6月22日火曜日

瞑想はストレスを軽減する(全くの初心者のための6つのヒント)Vol.1 
How Meditation Reduces Stress (Plus 6 Tips for Absolute Beginners)


この1年ほど、コロナのストレス軽減にも役立てていただけるかと、オンラインで瞑想(+陰ヨガ)のクラスを行っています。最近は瞑想アプリの翻訳に携わっていることもあり、ますます瞑想の奥深さと素晴らしさを実感しています。こんな時代だからこそ、瞑想(というと堅く考えてしまいがちですが・・)の良さを多くの人に体験していだたきたいなと思っています。
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Yoga Medicine® の指導者であるダイアン・マラスピーナが、リサーチに裏付けられた瞑想の効果を説明、そして瞑想を始めるための簡単な方法を提案をしています。



もし、ストレスに適応できていない、集中力や創造力に欠けている、やり通す力がないと思ったら、それは、瞑想を始めるべき時なのかもしれません。


ストレスが体にもたらす身体的な影響に気づいている人は多いですが、ストレスはまた、認知の柔軟性や自己調整を弱め、精神的にも影響することもあると知ったら驚かれるかもしれません。ストレスが多い時には、前頭前野(決断や集中、自己調整の領域)と扁桃体(闘争逃走反応を司る脳領域)という脳の2つの領域が活性化します。そして、どちらもストレスの有害な影響の影響を受けやすいところです。


前葉前野が扁桃体を調整するレベルは、認知的にも感情的にもストレスをどのように受け止め反応するかで決まります。前頭前野が主導権を握っている時には、トップダウン(上から下へ)のプロセスが行われ、感情的に反応したり闘争逃走モードに入る前に、意識的な反応を行うことができます。


反対に、前頭前野よりも扁桃体が活性する時、多くの場合、不適応反応へ、ボトムアップ(下から上へ)のプロセスへとつながります。状況を評価せずに怒りなどの感情で反応するのです。ほんの少しのストレスでも、前頭前野や扁桃体の機能を弱めることがわかってきています。興味深いことに、ストレスによって悪い影響を受けたこれら脳の構造を守ために瞑想を使うと良いという注目すべきエビデンスがいくつか存在します。(詳細は出典元を参照ください)




脳へのストレスの影響


ストレスは、前頭前野への神経ホルモンを激増させます。扁桃体もまた活性化して、脅威を認知して警告を鳴らします。次は、前頭前野が扁桃体へと、その警告が正しいかを確かめるために信号を送ります。この相互作用が、その一瞬一瞬の感情を調整するのに役立っているのです。


ストレスの多い時に放出された神経ホルモンは、前頭前野のトップダウン機能を弱め、扁桃体の感情的反応を強めます。構造的に、扁桃体も前頭前野も変化します。細胞レベルでは、周りのニューロンからの電気化学刺激を受ける神経細胞の枝である樹状突起が、前頭前野では萎縮し、扁桃体では拡張します。これが、考える脳で反応するニューロンが減り、感情の脳でより多くのニューロンが反応します。そうして、感情は認知を無視し、ボトムアップ・プロセスを引き起こし、感情の調整が異常となります。そして、こうした良好に調整されていない感情反応が、より多くのストレスとなり機能を弱めるのです。




自己調整、そしてどのように瞑想が役立つのか


感情の異常調整は、ストレスや不安、抑うつ障害など、多くの心理的問題の根拠となります。反対に、自己調整は、状況で必要とする感情や思考、行動を監視する能力です。それには、高い感情反応のバランスを取る能力、フラストレーションと向き合った時の予想を変える能力、そして感情にかかわらず目標に向かっていく能力が含まれます。自己調整のスキルが磨かれると、より適した方法でストレスに反応しやすくなります。さらに、思考や感情が適切に調整されていると、ストレスに直面しても闘争逃走反応が活性しにくくなります。ストレスはまだそこにありますが、それをどのようにプロセスし、決断し、行動するのかを選択するのは、自己調整の能力に影響されます。認知コントロールや感情調整のメンタル・トレーニングという形で、瞑想は、適した自己調整を養うことができ、そして、マインドフルにストレスに反応する能力を磨くことができます。


瞑想の練習では、リラックスした姿勢を維持しながら、呼吸や言葉やフレーズ、または状態(共感など)ひとつのことに心を集中させ続ける能力を身につけていきます。神経科学の研究は、瞑想が、前頭前野と扁桃体のどちらにおいても神経可塑性を変化させ、感情の調整を良い方向へと影響しうることを示唆しています。瞑想は、前頭前野の灰白質や皮質厚の増加、そして扁桃体の脳細胞数の減少と関連があるとされています。


こうした構造的な変化は、前頭前野の認知機能を強め、また、扁桃体によって作られるストレスや感情への反応性を弱める可能性があります。瞑想の実践を重ねるごとに、認知柔軟性を高め感情反応性を下げることで自己調整が高まり、ストレスに対する健全な反応が促されるようになります。


習慣的な瞑想の実践を構築することに関しては、気楽にできるということが鍵となります。瞑想を毎日のやることリストのひとつにすれば、実践の前や最中にストレスを感じてしまうこともあるため、続けることが難しくなってしまいます。瞑想の効果は累積するものだということを念頭に置いておきましょう。つまり、その効果は、時間をかけて安定した実践を通して得られるものなので、ライフスタイルの一部とするような方法で瞑想に向かうことが重要です。では、日々の生活に瞑想を取り入れるのに役立ついくつかのコツをお伝えしましょう。

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次回に続きます。





2021年6月21日月曜日

ヨガの国際デー:ヨガとは何なのか、なぜ祝うのか? 
International Day of Yoga: What is Yoga and why do we celebrate it?

夏至の今日は、国連の国際ヨガの日です。
ヨガの日って何?

以下は、国連のサイトから引用しました。

ちなみに今年は、ニューヨークの国連からSNSなどで配信があるようです。
日本時間は、夜の9時30分から11時までです。
(https://media.un.org/en/webtv/)
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ヨガは、古代の肉体的、精神的、霊的な実践法で、その起源はインドにあります。「ヨガ」という言葉は、「つなぐ」「結ぶ」などの意味をもつサンスクリット語から由来しており、身体と意識の結合を象徴しています。


今日では、世界中でさまざまな形で実践されており、その人気はますます高まり続けています。


その世界的な人気を受け、2014年12月11日、国連は決議69/131により、6月21日を国際ヨガの日と定めました。


ヨガの国際デーの目的は、ヨガの実践による多くの効能について、世界中の意識を高めることです。


ヨガの国際デーの決議草案はインドによって提出され、175の加盟国から承認されました。最初の提案を行ったのはナレンドラ・モディ印首相で、69回総会の開会挨拶にてこう述べました。「ヨガは、我々の古代からの伝統からの計り知れない価値のあるギフトです。ヨガは、心身、思考や行動の結合を包括しており、そのホリスティックなアプローチは、私たちの健康や幸福にとって有益です。ヨガは単なるエクササイズではなく、自分自身、世界、自然との調和の意識を発見するための方法なのです」

 
決議では、「より健康に良い選択を行いそして望ましい健康を促進する生活様式の型に従っている個人や人々の重要性」と言及しています。これに関し、WHOもまた、加盟国に各国市民の運動不足を解消させるよう促してきています。運動不足は、世界での死因の上位10位に入り、循環器病や癌、糖尿病など否伝染性疾病の主なリスク要因です。


しかし、ヨガは単なる運動ではありません。最も有名なヨガ実践者の一人である故B.K.S.アイアンガーの言葉にはこうあります。「ヨガは、日々の生活でバランスの取れた姿勢を維持するすべを育み、人の行動する能力スキルを与えます」








(出典) https://www.un.org/en/observances/yoga-day

2021年6月17日木曜日

喜びに満ちた心を作る9つの実践 
Nine Practices to Create a Joyful Mind

今回の記事では、アーユルヴェーダのディナチャリヤ(日課)についてです。
騙されたと思って、一度試してみて、その変化を体験するのもいいかもしれません。
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ヨガ哲学では、意識について語られます。意識を上げて、より今の瞬間に存在できるような実践法を伝えてくれるヨガの文献が参考にされます。これは確かによい考えのように聞こえますし、実は、そんなに難しいことでもありません。ただ、時間と努力、そして静かでいる力を必要としますが、どれも費用もかからず簡単に手に入れられるものばかりです。では、なぜ、誰もが、意識を上げてくれる喜びの列車に乗って至福を感じられるわけではないのでしょうか?

  

全ての事がらを、私たちの心は受け入れる必要があります。ヨガやアーユルヴェーダの文献が伝えているのは、私たちの本質はサットヴァ、つまり明確さとバランスであり、私たちの心は本質的に喜びだということです。これは難しい概念かもしれません。結局のところ、心の本質が喜びだとは感じられない可能性があるのです!
 


生物学的モデルによれば、私たちの脳の最大の仕事は、有機的組織(つまりあなた自身)を生かし続けることです。生き残るための行動は、しばしば喜びとはとうてい感じられないものもあります。時には、幸福への欲望と生きるづける必要が調和していないと感じることもあります。こうして、喜びの必要性を犠牲にして、生きることに大切なエネルギーと注意を注ぎ始めることになります。



このふたつの課題は、分ける必要はありません。ヨガの練習を通して、適応力や回復力を築いて、生存するために必要なものを養いながら、本質的な喜びの気づきを作り上げることができます。例えば、深いリラクゼーションを練習している時はまた、神経系(回復)をサポートしエネルギーを保存しているわけですが、これは疲れずに変化していく(適応)のに役立ちます。アーユルヴェーダの実践では、毎日の日課(ディナチャリヤ)が、自身をサポートしてくれる同じことをして毎日を始めることを伝えています。感謝とともに起き、舌をスクレーピングし、レモンを入れた白湯を飲み、複式呼吸の練習をし、そして体にオイルを塗布して入浴します。この日課が、サポートを安定させてくれるものとなり、次に何が起きるのかが分かっているため、決断の疲労が少なくなり、適応力と回復力を養うのに役立つのです。これによって、毎朝、築いていくものの上にしっかりとした土台を作り、ストレスを軽減し、より多くの喜びとともに毎日を過ごせるようになります。



この練習の目的は、この瞬間の自分がどうであるかだけが重要だという、限られた偽りの概念から離れることです。15年前の自分の写真を見てください。同じ人物でしょうか?同じようですが、実際はそうではありません。


ヨガやアーユルヴェーダ、西洋心理学など、どんな学派を見ても、基本的な教義は同じです。あなたの心と体は繋がっていて、どちらも変化し無限の可能性に満ちている、と。あなたの意識に何を与えてきたか、過去の体験からどのように教訓を得てこられたかが、人生の瞬間瞬間の認識を変える鍵となります。こうした不確定要素とともに働きかけ始めれば、心を味方につけることができるでしょう。



簡単な理論でしょう?どのようにしてこうした考えを日々の生活に取り入れることができるかについての全ての助言は、ヨガスートラやチャラカ・サムヒタ(アーユルヴェーダの先駆的書物)、attachment theory (執着の理論:ジョン・ボウルビーとメアリー・エインスワースの、人間関係を示したモデル)、そして現代の心理学から得ることができます。



それは、すべて「心を味方につけておく」こと、自分自身のプロセスを見るためのスペースを得ることです。この距離が、私たちの思考や行動パターンを作り上げた経験を評価するための、より広い視野を与えてくれ、そして最終的に、より深い理解と意識へと導いてくれます。



より適応力を持ち、よりマインドフルでゆったりとした毎日を過ごすために、私のいうところの「小さな拠り所」である日課で、自身を調整する必要があります。朝の日課を作ることで、「モーニングタイム」と呼ばれる「目覚めのカオス(混沌)」のから決断に疲労することなく、安定性とくつろぎを持つ方向へと進めるようになるでしょう。これらの簡単に取り入れられるものの中から、あなたに合ったものを、ひとつ、ふたつ、あるいは3つほど朝の日課に取り入れみてましょう。さあ、始めましょう!




健康的な心のパターンを作るためのシンプルな(時には難しい)9の実践



  1. 夜明けとともに起きる

  2. 浄化と栄養を与える日課を作る(ディナチャリヤ)

  3. 毎朝、老廃物をしっかりと排出するために必要な時間を取る。急ぐとプロセスを妨げます!

  4. 栄養のあるオイルで調理した栄養のある食事を、1日3回食べる

  5. 深いリラクゼーションや瞑想を行う、自然の中を静かに散歩する

  6. ほぼ毎晩同じ時間に就寝する(できれば午後10-11時の間)

  7. 毎日、軽く汗をかくくらい体を動かす

  8. 自分よりも偉大な何かに感謝する。毎日に、人々に、そしてあなたの最も大切なものに。

  9. 心にある欲望、内なる情熱に気づき、その衝動を探求する!


これらの実践は、私の心を味方につけておける頼りになる実践です。こうした毎日の行動で精神的な印象(サムスカラ)を築くと、より多くのプラナ(生命力)、テージャス(識別力)、そしてオージャス(深い活力)を、日々の生活のもたらすことができます。脳に新しい神経の通り道やパターンが作られ始め、それがゆっくりと着実に、心の明確さとバランス、そして最終的には喜びへと繋がっていくのです。







(出典)https://yogainternational.com/article/view/nine-practices-to-create-a-joyful-mind

2021年6月11日金曜日

ダウンドッグを練習する3つの方法 
Three Ways to Practice Downward Facing Dog



下向きの犬のポーズ(アド・ムカ・シュヴァナサナ、ダウンドッグ)は基本的で何度も出てくるポーズですが、その理由のひとつは太陽礼拝でのこのポーズの位置、そしてもうひとつはその利点のためです。


下向きの犬のポーズは、背骨をニュートラルな形で伸展した時にサポートしてくれる深いコアマッスル(腹斜筋、脊椎伸展筋、股関節屈筋)を強化し、両手両足の両方に荷重をかけ、脚(大腿四頭筋)と腕、肩(三頭筋、前鋸筋、棘下筋、小円筋、三角筋)を強化する機会となります。また、肩そして肋骨の脇と背中側を広げ、両脚の後ろ(臀筋、ハムストリングス、ふくらはぎ)を伸ばします。これは対称的なポーズで、上半身と下半身のバランスを促進するととももに、体の左右のバランスも整えます。下向きの犬のポーズを行うと、外の世界を離れ内側へ向くことになるので落ち着きやすくなり、また、腕で支える逆転ポーズとして集中力と活力をも与えてくれます。


私たちの多くは下向きの犬のポーズを何度も繰り返して練習するので、間違ったアライメントの繰り返しから起こり得る手首や肘、肩の怪我を防ぐため、アライメントを正しくすることが重要です。けれど、何度も行うため、ヨガクラスの中で難しいポーズよりも注意があまり向けないでいることの多いポーズでもあります。下記の段階的な方法で、下向きの犬のポーズの三つの面を探っていきましょう。背骨、足・膝、そして手・腕・肩です。異なる3つの方法でポーズに入ることで、それぞれの部分に集中することができ、安全にやりがいのあるポーズを作り上げることができます。


以下の方法は、安全にポーズを作り上げたいと思う初心者に適切なものですが、経験のあるヨギにとってもポーズの気づきを広げることができるでしょう。下向きの犬のポーズが「簡単」だと感じるようになっているなら、下記の方法でポーズに入ることが長くホールドするのと同様にポーズの強度を強くすることに役立つかもしれません。





ルート 1: プランクから入るダウンドッグ


プランクからダウンドッグに入ると、最もよく伸びたポーズを発見できるでしょう。特に「短い」ダウンドッグをしている時には、背骨を伸展(軸方向の伸展)させることができます。この背骨の形の重要な部分は、ダウンドッグでは無くなっていることが多いのですが、腰椎の曲線です。この内側へのカーブは、背骨の健康のためだけではなく、多数の筋肉や臓器にとっても不可欠で、正しく機能するためには背骨がニュートラルに伸展していることで得られる広がりが必要です。




1. マットの前の方に両手をついて四つ這いになり、手首を肩の真下に置き、手首のシワをマットの前端に平行にします。


2. 背中に沿って、ほうきのように長い棒をイメージします。ニュートラルで伸びた背骨にするため、尾骨の背中側と頭の背中側を優しくその棒に押し付け、尾骨の端と頭頂の距離を離します。肩甲骨と肋骨の背中側も棒の方向へと動かしますが、腰は棒から離しお腹にむかって少しカーブさせます。これが腰椎曲線で、ダウンドッグの間も(そしてできるだけいつの時もずっと)維持しましょう。


3. もしお腹が床の方へ落ち込んでいたら、吐くたびに下腹部を背骨側に引き込んで、呼吸とともにコアマッスルで腰椎をサポートしましょう。


4. 両肩を手首の上に置いたまま、長い背骨を保って片足を一歩下げ、そしてもう一方を下げてプランクポーズになります。後頭部と尾骨の間を話しながら想像している棒に押し続け、背骨の形を再確認しましょう。


5. 両手両脚を固定しながら、少し膝を曲げて腰を引き上げ、耳が両腕の横にくるまで頭を下ろします。ハムストリングスが硬い場合、膝を曲げることにより、腰椎のカーブを維持しつつ尾骨を後方へ引き上げることが容易になります。(注意:腰を引き上げてから、足指の付け根でしっかり掴むため少しづつ足を前に歩かせても構いませんが、踵をマットにつけるために前に大きく歩いたり両手を後ろに動かしたくなる衝動に堪えましょう。踵を全部下ろす必要はありません。実際、多くの人は、踵を床に下ろすと腰椎のカーブが無くなります。)


6. 尾骨と後頭部を想像の棒に押し付け続けてニュートラルに伸びた背骨を確認しましょう。今、背骨は斜めになっているので、尾骨は斜め後方上方へ伸び、頭頂は前方下方へと伸びます。


7. 腰椎の柔らかなカーブが保てる範囲で、できる限り脚を伸ばします。




ルート 2: 半分の前屈から入るダウンドッグ


半分の前屈(アルダ・ウッターナサナ)から手を前に歩かせてダウンドッグに入る方法では、両足に荷重を効果的にかけながら両脚のアライメントを洗練することができます。この動きは足と脚を強化するだけでなく、ダウンドッグでの手首の痛みや肩のストレスを緩和するのに役立つでしょう。脚や足の働きが大きくなると、手や手首、肩の働きは少なくなります。



1. マットの後方で立ち、股関節から曲げ、両手を脛におくか指先を肩の下の床に置いて、アルダ・ウッターナサナに入ります。(胸を前に伸ばし、ルート1のようにニュートラルに伸ばした形の背骨にします。)このポーズでは膝を伸ばして行われることが常ですが、伸ばした時に腰が丸くまるなら膝を曲げましょう。


2. 両足が股関節幅で平行か、足の外端がマットの外端と平行になっているかをチェックします。


3. 膝の裏を和らげたまま(過伸展しないで)、両膝の中心線が足の人差し指と中指の間を通っているかをチェックします。


4. 足先を軽くしたまま、足指の付け根の外側と内側、そしてかかとの外側と内側の間に均等に体重をかけます。


5. 両足の前30cmくらいの床に手先がつくよう両膝を曲げ、膝は足指の中央線と一直線になるようにしておきます。


6. 膝を曲げたまま、腿の一番上にロープが後ろに引っ張っているかのようにイメージしながら、両手をマットの前の方向へ少しづつ歩かせます。そうすれば、尾骨を上に向けて腰を反らしたままにすることができ、前に行くにつれて持ち上がる踵を通して足指の付け根に体重をかけ続けることができます。すぐに止まらないように気をつけましょう!両手は、ルート1で行ったように背骨がしっかり伸びるところまで前に歩かせましょう。


7. ダウンドッグで膝を曲げたまま、脚のアライメントと足のかかる荷重をチェックします。足の中指は前を向き、膝はその中指の方向に向かい、そして足指の付け根は均等に体重がかかるようにしましょう。踵は床に着く必要はありませんが、床に押し付けるかのように踵全体を下ろします。つま先を手首の方向へ伸ばすとより良いでしょう。


8. こうして脚と足を働かせながら、腰のカーブを維持しながらできるところまで脚をを伸ばします。




ルート 3: 伸びた子犬のポーズから入るダウンドッグ


伸展した仔犬のポーズ(ウッタナ・シショーサナ)から下がってダウンドッグに入る方法は、正しいアライメントと両手への荷重のかけ方を改善することで、腕と肩に大きな負荷をかけることができます。
 

注意して欲しいのは、この移行を試すことは肩の怪我を防げる可能性がある一方で、怪我をしたばかりの肩には強度が強すぎることです。その場合は、ステップ1だけにして、医師や療法士に相談しましょう。


1. マットの後方で四つ這いになります。両手を肩の下に置き、手首のシワがマットの前端と並行になるようにしましょう。(手の指を広く広げるよう言う先生もいますが、それによって手のひらが引っ張れたように感じるなら、指を全部くっつけたり、親指を人差し指にくっつけてみて感覚を確かめましょう。この手の位置は、手のひらを広げるのに役立ち、特に手根間を通る正中神経に必要なスペースとなる手のひらの付け根あたりを広げます。)


長いニュートラルの背骨を維持しながら、体重を両手に落ち着かせ、指の付け根の関節、指先、手のひらの根本の外側と内側、その全てで押し下げます。肩の付け根を関節のソケットに深く入れ込んでみましょう。その場所が最も、筋肉で支持される場所です。肩甲骨の間にやや谷ができるまで胸を床に下げ、それから肩甲骨の下端どうしを引き寄せます。


2. 股関節を膝の上に置き、背骨をニュートラルのまま伸展させておき、上半身がダウンドッグのように長く斜めのラインになるまで、両手をマットの前方へとそっと歩かせます。上腕が耳の横にくるように頭を下げましょう。必要なら、ステップ1で見つけた自分に合った形に指を再調整しましょう。肘を少し曲げて、肘の内側が人差し指と親指の間の方向に向くまでっ上腕を外旋します。そうすることで、荷重がより手の外側にかかります。


3. この外旋をできるだけ維持しながら、人差し指の根本、指全ての関節、指先を地面にしっかりと根づかせて、それから、腕を伸ばします。(荷重を指先に傾けると、手首のストレスを緩和するのに役立ちます。)


4. 両手を床の方向へ押して上腕と脇の下を持ち上げ、胸をやや足先方向に動かし、額が床に触れないように気をつけながら、両肩をソケット深く引き込みます。耳は上腕の横に、そしてニュートラルで長く伸ばした背骨のアライメントを維持しましょう。


5. 次に、両手で前へ床を押し、肩甲骨が手の方へ動くようにしてみます。伸展した仔犬のポーズやダウンドッグのように、両腕が肩より高い位置にあるときは、常に、肩甲骨が一緒に引き上がるままにしておきます。この上方への回転が、肩の健康的な機能のために重要なだけでなく、反対に、このポーズで両肩甲骨を耳から離して股関節の方へ動かそうとすると、肋骨の前の下方が床の方へ飛び出るか、肘が外方向に曲がることに気づきましょう。


6. 手や腕、肩の構成を変えず、伸ばした背骨を崩さず、できるだけゆっくりとつま先を立て、膝を曲げたまま、腰を引き上げていきます。


7. 膝を曲げたダウンドッグで、両手がまだしっかりと根付いているか、肘の内側が人差し指と親指の間向いて最適な状態になっているか、肩の上端がソケットに深く入っているか、肩甲骨がまだ手の方向へ動き続けているかを確かめましょう。


8. では、背骨がニュートラルで伸びた状態を維持し続けるところまで、両脚を伸ばしましょう。








3つのどの入り方も、ポーズを通して続く独特な筋肉の動きを作り出すことに気づきましょう。それぞれ、ダウンドッグでの独特の体験をもたらしてくれます。吐く息の強さで支えられるニュートラルに伸びた背骨。荷重をしっかり支えながら、正しい位置にある強い両脚と両足。ソケットに深く入り外旋した肩、前に向かう肩甲骨と下方向へしっかりと根付いた両手。完璧な世界では、どんなダウンドッグをするときも、この全ての動きを組み合わせられるでしょう。


細かく注意して練習をすれば、ダウンドッグは、前屈、アームバランス、逆転など、広範囲にわたるポーズへの素晴らしい準備となります。しかし、たったひとつのポーズからこれほど多くの価値を得られるのですから、しっかりと行うダウンドッグはそれだけで完全な練習だと思えるのかもしれません。

2021年6月7日月曜日

更年期に対処するアーユルヴェーダ的アプローチ
An Ayurvedic Approach for Managing Menopause

この記事では、更年期症状に悩む筆者がホリスティック療法としてのアーユルヴェーダに出会い、パンチャカルマという心身を整えるデトックス法を試した体験記です。 
私自身もインドで体験しましたが、帰国後、何も言っていないのに「肌の調子がいいね」「幸せそうな顔をしてる」と言われたこともありました。コロナが落ち着いたら、また行きたいと思っています。
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昨年、私の体が敵になってしまった。鏡を見ると(すっかり見ないようにしている)、知らない人がこっちを見ていて、そして老けていているだけでなく怯えたように見えた。私の世代の女性たち(どこにでもいるベビーブーマー)は、いま、更年期である。すいすいと何事もなく過ごす人もいるが、私はだめだった。専門家は、更年期は自然なことだと指摘し、ホルモン変化の向こう側には知恵と自由への感謝、そしておそらく更年期後の魅力といったものまでもあると予言する。しかし、鏡に映った女性にとっては、そうでないように思えた。


52歳の終わり頃に現れたものに、私は全く準備できていなかった。ぐっすり眠れず、明確に考えられず、リラックスすることもいい人でいることもできなくなった。ホットフラッシュや気分の揺れ動きだけでなく、震えて呼吸できなくほどの不安に悩まされた。最も辛かったのは、毎月どんどんと悪化する筋肉や関節の痛みだった。医師はその症状を軽く見てHRT(ホルモン補充療法)を除外したのは、乳がんの危険が高いためだった。でも、何かする必要があった。



助けて!


あらゆるホリスティック療法や代替療法を読み始めた私が行き着いたのは、世界で最も古い自然療法のひとつ、アーユルヴェーダだった。
現代の西洋医学が病気に焦点を当てている一方で、アーユルヴェーダは健康と予防に焦点を置いている。そのアプローチや姿勢、感情、行動(食事も含む)は、健康な心身にも弱った心身にも深い効果がある。
 

体の内側にある知性と生理機能の繋がりを維持することが健康の源だ。この複雑怪奇なもの(心、体、なんであれ、目の前で私をどんどん落ち込ませ老けさせていくように思えるもの)について聞き学び始めようと決心した。けれど、すぐにわかったのは、自分自身を癒す素晴らしい力を手にしていることに同意したところで、特に、どんどん膨らむベルトの下で悪い生活習慣を何年間も過ごしてきた者には誰かの助けが必要だということだった。そうして、アイオワ州フェアフィールドにある、どちらかといえば豪華なスパという感じのウェルネスセンター The Raj を見つけた。そこで私は、ジョン・ホプキンスで学んだアーユルヴェーダ婦人科の専門家であり、 「A Woman’s Best Medicine for Menopause(女性更年期のための最良の医療)」の著者であるナンシー・ロンドルフ医師の診断を受けた。


アーユルヴェーダの視点では、健康の主な障害は、ドーシャの悪化や過剰だ。ドーシャとは、ヴァータ、ピッタ、カパと呼ばれる心身を司る3つの基本的で強力な自然の力だ。ドーシャは、私たちの体質、人格、外観、健康を決める自然の知性のあり方だと考えられている。それぞれのドーシャにはいくつかの機能がある。ヴァータは「気」と「エーテル(空)」の要素を持ち、血流、消化、呼吸、神経など体内の全ての動きをコントロールしている。ピッタは「火」と「水」の要素を持ち、代謝を司る。カパは「地」と「水」を持ち、組織や骨格などの構造を司る。


私たちの中にある三つのドーシャの機能のレベルはいつも変化しているが、通常は1つか2つが優勢であり過剰になったり悪化しやすい。このバランスの崩れたオジュタイが多くの心身の症状の原因となる。消化プロセスの効率を下げ、結果として栄養素の吸収が悪くなり、老廃物の排泄も悪くなるからである。その結果、毒素であるアーマが作られ蓄積し、ネバネバした有毒の余りものが徐々に体内の細胞や経路に溜まっていく。顕微鏡サイズから消化管に至るまでのこうした経路は、浄化し伝達するためのものだ。アーマはさまざまな理由でこうした経路に蓄積するが、大抵の場合、偏った食生活、ストレス、環境汚染の砲撃などが原因だ。50歳になる頃には、毒素の蓄積が健康を脅かし始める。私は、ヴァータ−ピッタ(どちらも同じくらい優勢)と診断され、どちらも悪化していた。



更年期のためのパンチャカルマ


アーユルヴェーダの治療法は個々人に合わせたものだが、大抵の場合、特別な食事法、ハーブのサプリメント、瞑想、ハタヨガ、デトックス(若返り法とも言われる)からなっている。The Raj は、体の毒素を浄化しバランスを取り戻す最も効果的な方法である「パンチャカルマ」と呼ばれる若返りプログラムを提供するアメリカでも数少ない場所の一つだ。



The Raj に行く前にまず私がしなければならなかったのは、電話の症状と習慣を説明すること、そして推奨された食事法を約1ヶ月間実践することだった。思っていたより野菜や果物、全粒の穀類、水の量を増やす必要があり、それぞれのドーシャに「鎮静」効果のある特定の食べ物やスパイスが含まれていた。全てのカフェインやアルコール、肉、そして加工食品やジャンクフードを(一時的にでも)断つようにという指導に、驚きもしなかったけれど嬉しいと言うわけでもなく、それでもとりあえずやってみることにした。カフェラテやワイン、ハンバーガー、ピザ、チーズ味のスナックを食べたいという衝動はずっと消えなかったけれど、体調はよくなって体重も少し減った。それでも、しっかりとは眠れず、アイオワ州フェアフィールドで私の痛む体を車の中から引っ張り出す頃にはすっかりボロボロになっていた。



The Raj は100エーカー(40万m2)の草地と森林の中にあるエレガントで完璧な施設だ。到着してすぐに驚いたのは、ロビーやライブラリー、庭など全てがとても静かだったこと。本館には18室あるが、トリートメントが3日間から数週間続くので、滞在客数はいつも変化する。常に、男性客女性客のどちらもいて、多くがカップルや家族で訪れる。驚くことに、通常は、1人の客に2人のスタッフがつく。


初日の午前中、ロンスドルフ医師に会うと、彼女は長時間話しながら私を詳しく観察していた。そして、私の脈を取った。アーユルヴェーダではこれが主要な診察のツールで、複雑難解な脈計測で3つのドーシャのレベルなどを確認する。先生はすぐに、私が授かったとても強い体質についてコメントした後、体の組織のなかの過剰なヴァータが、不眠や不安の原因であり、過剰なピッタがホットフラッシュ、胸焼け、いらいらを引き起こしていると説明した。これらの問題に集中するとともに、体からだに蓄積されたアーマにも焦点をあてる必要があった。


毒素を解きほぐし、全ての経路を開き、組織から流し出すように考案されたマッサージ治療が毎日処方された。その間、温かい(決して冷たくない)水をたっぷりと飲み、厳しい食事制限をストレス軽減法に従うよう言われたが、目的はどちらもアーマを取り除くため。


最初のトリートメントでは、強くて優しい2人の女性マッサージセラピストの、文字通り手中にいた。手順を説明した後、2人は黙って、私を中央にして鏡のように完璧にシンクロしながら施術してくれた。この複雑な両サイドのマッサージはまるで三人のダンスのようで、ある意味、私の体に焦点を当てた音楽と楽器のようだった。トリートメントは2時間から2時間半続いたが、時間の長さなど、もうどうでも良く感じた。目を閉じて、浮かんで、解き放つ。


最初のトリートメントは、ウドヴァルタナ。主にヒヨコ豆と温めたゴマ油で作られたペーストで全身をマッサージする。ペーストはとても温かく、ナッツのような香りがして、ざらざらししているが心地いい。次は、シロダーラというトリートメントで、約20分間、細く出した暖かいオイルを額の上に流し続ける。これは、特に額の中央(内なる知恵が宿ると言われる第三の目の場所)に当たったときに、とても強い効果があった。頭皮に落ちてくるオイルはまるでとても柔らかい指のよう。最初はとても温かかったオイルも、トリートメントの終わりには冷めてくる。これがどうしてこんなに心地よいのか説明するのは難しいけれど、思い浮かんだのはこんなイメージ。心の中のゴミ全て、紐で引かれて頭の中に巻きついていた心配ごとや否定的な感情など全てが、少しずつ、ゆっくりと、解かれていくような。


私が気に入ったトリートメントのもうひとつは、ピンダで、米とハーブを混ぜた熱いミルクを使ったマッサージ。この時は、手を使って直接ではなく、ボーラス(基本的に液体の詰まった牛の乳房のような物体:訳註:タイでよくあるハーブボール)を使って液体を擦り込むようなマッサージのテクニックだった。また、全身を上へ下へ、何度も何度も。左右のボーラスの柔らかさが甘いミルクの匂いと共に、私をすっかり元気にしてくれた(また、母親に優しくされたような独特の感覚)。


どんどん緊張が解かれていくようだった。けれど、忠告さレテいたように、その体験は24時間の狡猾というわけではなく、起伏があった。取り除こうとすると、蹴ったり叫んだりする毒素もあるようだ。幸福感がほとんどだけれど、頭痛や疲労感、憂鬱にもなる。私の根っからの性分として、滞在中ずっとあっちこっちに気が揺れていたけれど、時間が経ち日が経つにつれゆっくりと気分がほとんどの時間に良くなってきた。肌は赤ちゃんのように柔らかく、体は軽く、心はどんどん澄み切っていった。まだぐっすりは眠れなかったけれど、症状が消える前に強くなるのはよくあることだとスタッフが安心させてくれた。


トリートメントの間には、ヨガクラスに参加したり、黄色や青い野花いっぱいの庭を散策したり、美味しいベジタリアンの食事を食べたり、他の滞在者と一緒にレクチャーに参加したり、瞑想したりした。毎朝、油べとべとの髪にメイクなしのひどい様相で起き、下界でどう見られるかなど考えずに古びた気持ちのいいスウェットに着替えた。自分の体、健康、変化できるという希望にすっかり没頭した。そして、ある時、自分の将来についてどれほど辛く悲観的になっていたかに気づいた。トリートメントを始める前は、52歳でこんなにひどいのに老化に耐えられるのだろうかと思っていた。旅の中間地点に到着するというのではなく終わりに近づき最終段階に入っているかのように感じていた。また、単に脂肪やシワを嫌って鏡を避けること以上に、自分の体への信頼や敬意をなくしていたのだと気づいた。マッサージによって、全ての感覚、筋肉、鍵、内臓、骨をはっきりと感じ、私自身を、全体としての私自身を見て感謝することを促すように、体が生き生きとし始めた。





うちに帰る


The Raj から発つ時には、実世界にもっと沿った食事法(もっと柔軟で多少の楽しみもOK)と指導で身を固めていた。けれど、パンチャカルマのあと1ヶ月は特に、注意するように言われた。プロセスはまだ続いていて、体が何を許すのか、何が必要かを知らせるからだ。すぐに全てを変えようとしないようにアドバイスされ、ただ「変わりたいという欲望に耳を傾け」なさいと言われた。朝のカフェラテで頭が軽くなったが、ディナーの分厚いステーキは吐き気がし、ワインを多く飲めばズキズキした。体も心も大きな声ではっきりと話しているのがわかった。


アーユルヴェーダのサプリももらってきた。アシュワガンダ、インディアン・グースベリー、ハマスゲ、カノコソウの根などのハーブの組み合わせだ。浄化を続けるために、フェンネルやクミン、コリアンダーシード、生姜、リコリスなどで作ったハーブティーの処方ももらった。


帰宅して1週間で、毎晩7-9時間眠れるようになった。ホットフラッシュや不安発作は無くなり、気分も落ち着いた。期待していなかったが、呼吸器のアレルギーまで消えた。痛みはいくらか和らいだが、まだ対処は必要だ。ハタヨガが特に効くが、時間はかかりそうだ。今では、鏡を見れば、そこには私に微笑み返す人がいる。彼女と私は、今までよりもっと敬意を払い手入れをするのに値する体を共有している。





2021年5月31日月曜日

チャールズ皇太子 Covidからの回復者にヨガを推奨 
Prince Charles advises people recovering from Covid to practise yoga


今回は、2021年5月28日のガーディアン紙の記事からです。
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チャールズ皇太子が、コロナウィルス罹患後の健康回復に悩む人々に、ヨガを実践するべきだと勧めた。


バーチャルの yoga and healthcare symposium Wellness After Covid (Covid後の健康に関するヨガと医療のシンポジウム)への金曜日の発言で、王位継承者が、Covid後の「希望と治療のロードマップとを築くため」医師たちは「代替医療専門家」とともに取り組むべきだと発言した。



「このパンデミックは、予防と回復力の重要性、そして社会の一部としての人間全体の健康と幸福へのアプローチの必要性を際立たせ、それは単に症状に焦点をあてるものではない」とチャールズ皇太子は述べた。


「そのアプローチの一環として、治癒的で、エビデンス情報に基づいたヨガが、健康と治癒に貢献する可能性がある。その性質から、ヨガはストレスを管理し、回復力を高め、治癒を促すことのできる誰もが行える実践である」


皇太子は、「長期間Covidが与え続けている心の激しい苦痛や身体の困難に悩む人々を救おう」という目標を掲げるシンポジウム参加者らに述べた。


また、「共通する関心に共に取り組めば、お互いのアイデアと、おそらくは希望と治癒へのロードマップを築くことができるだろう」とも加えた。


Yoga In Healthcare Alliance と Give Back Yoga Foundation に共同開催されたこのイベントへの参加者に、皇太子は昨年3月の自身の感染の危険に触れ、「私は非常に軽く済んだようだが・・、残念ながら、英国でも世界でも何百万人の人がそうでなない」と述べた。


「見えない危機:世界のパンデミックによるメンタルヘルスへの影響とヨガがどのように役立つかについて」と題されたイベントで講義したが、Royal College of Psychiatristsの医師、エイドリアン・ジェームス博士は、ヨガやグループでのガーデニング、アートクラスなどの活動やトレーニングコースは、患者の心身の健康を向上させると述べた。


「国内で、そうしたサービスが均等に受けられること、そうした社会的な処方(医療ではない活動の意)が、プライマリーケアだけでなく、コミュニティや精神医療の入院施設でも行われることが重要だ」彼はそうガーディアンに語った。


ジェームス氏はまたこう付け加えた。「社会的処方は、現存の治療を補完するために使用されており、対話治療や医療介入の代替というわけではない」


以前からヨガの効果に言及していた皇太子は、ロイヤルファミリーのなかでたった一人のファンというわけではない。夫人であるコーンウォール公爵夫人は「硬さがなくなった」「しなやかになった」など言及しており、ウィリアム皇子もヨガっぽいポーズをしているところを撮られたりしている。


2019年、チャールズ皇太子は、ヨガは「心身ともに効果があると証明されている」と述べ、「自己鍛錬、自立心、セルフケア」を築くのに役立つ「すばらしい社会的効果」があると伝えている。









(出典)https://www.theguardian.com/uk-news/2021/may/28/prince-charles-advises-people-recovering-from-covid-to-practise-yoga



2021年5月24日月曜日

ヨガの怪我を防ぐ7つの方法 
7 Ways to Prevent Yoga Injuries

何年か前に、ヨガで怪我をする人が多く指導者もまた怪我で困っているというようなことがメディアで報道されたことがありますが、体を動かすという性質上、怪我をする可能性が全くないということはありません。また、クラスで起こる怪我の原因が、普段の生活の癖の積み重ねということも少なくないでしょう。それでもやはり、ヨガをしていて怪我をすることはできるだけ防ぐべきことだと思います。今日の記事はそのヒントです。

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ヨガが心の平穏、そして多くの体とストレス関連の病気の緩和をもたらすということはよく知られている。しかし現実には、怪我に導くこともあり得る。アメリカ消費者製品安全委員会の2007年のレポートによれば、ヨガ関連の怪我での通院と緊急治療室への搬送は5500件に上った。比較的経験の少ないヨガ指導者数が増えていることが一因ではあるが、生徒もまたその責任の一端を担っている。


あなたの先生の仕事は、あなたの安全を保ちながら生徒ひとりひとりのレベルに適したクラスを教えること。しかし、あなたの仕事は、自分の体のニーズを聞きその範囲内で動くことのできるクラスを選択することだ。


肩、手首、ハムストリングス、腰、膝、そして仙腸関節が、ヨガの怪我で最も多い箇所であると、サンフランシスコのベイエリアでヨガとピラティスのインストラクターをしているエリザベス・ラーカムは言う。では、怪我をしないでいる方法のいくつかを提案しよう。



1. 肩

[問題]

肩が前に巻いていると、両腕を頭の上に真っ直ぐ挙げられず、胸筋は固まり上背の筋肉(菱形筋)が弱まる。そしてヨガのヴィンヤサの腕立てやアームバランスでは肩の鍵に炎症を起こしてしまう。

[解決法]

菱形筋を強化するため、両腕を体の横に置いてマットにうつ伏せで横たわろう。上体と腕を持ち上げ、両腕と両肩を足の方向へ伸ばす。胸筋を開くためには、巻いたマットを背骨と直角になるように肋骨の下の方に置いて横たわり、両腕を体の横に置く。両腕を持ち上げて、痛みがないところまで頭の上に伸ばす。



2. ハムストリングス

[問題]

勢いをつけた前屈はハムストリングスを痛める可能性があるし、準備ができていないまま行う脚の前後開脚もそうだ。ヨガの先生は、脚の筋肉を骨にぴったりつけるよう指導することが多いが、つまりそれは大腿四頭筋(腿の前の筋肉群)を使ってハムストリングスの怪我を防ぐという意味だ。

[解決法]

ハムストリングの筋肉に肉離れを起こしているなら、膝を曲げないでは前屈しないことだ。実際のところ、その場合はハムストリングスを休ませ、冷やし、1日に数回両脚を高くあげよう。



3. 腰痛と仙腸関節痛

[問題]

ラクカムによれば、深いツイストや両脚を伸ばした前屈のどんな練習も、仙腸関節(仙骨の上部にある2つの骨の突出部)に過剰なストレスを与える可能性があり、腰を守っている環状繊維を損傷することもあり得る。
パリヴリッタ・トリコナサナなどの左右非対称のポーズはまた、腰痛や仙腸関節痛を悪化させる可能性もある。

[解決法]

前屈の前には、ウェストの左右サイドと背骨を伸ばして椎骨の間のスペースを広げ、自分の限界がわかるまで膝を曲げておき、それからゆっくりと背中を伸ばそう。ツイストのポーズでは、コアを使ってそこからツイストを始め、骨盤を完全に解放する。快適な範囲を決して超えないこと、どこかが痛みを感じ始めたら常に止まることだ。



安全に楽しもう


4. 自分にとって激しすぎるクラスを取ったりポーズをしない


5. 自分の限界に合わせてポーズを修正する方法を先生に尋ねる


6. ポーズを深めることを戦線から強要されないようにしよう。アジャスメントで身体が抵抗しているのを感じたら、そこでやめてもらう


7. 自分よりも自分の身体のことをわかっている人がいるとは考えないことだ。ヨガは決して痛めつけるものではない









(出典)https://yogainternational.com/article/view/7-ways-to-prevent-yoga-injuries

2021年5月20日木曜日

ウォリアーII のアライメントでよくある5つの間違い 
The Five Most Common Alignment Mistakes in Warrior II



ウォリアーII(ヴィラバドラーサナII、戦士のポーズII)が人気なのには相応の理由があります。効果的に練習すれば、両脚を強化し、股関節を開き、胸を広げるという全身のポーズです。後ろの足が前足とほぼ直角になれば、ウォリアーIIは安定して地面と繋がり、股関節の重要な動きに集中することができます。骨盤と脚を通じて強さと柔軟性のどちらをも養うことのできる簡単な立位のポーズです。


その人気にもかかわらず、ウォリアーIIの深さや可能性の多くを得るチャンスを逃してしまうことが少なくありません。このパワフルなアサナの効果を逃さないよう、5つのよくある間違いを見ていきましょう。



間違い 1: スタンスが狭すぎる


ウォリアーII は、力強く両脚に活力を与えるポーズですが、ポーズ本来の特徴を活かすためには狭すぎるスタンスを取っている人がたくさんいます。基本となる長さは、両腕を広く伸ばして、足首を手首の真下に置いた場所です。ここから、前の腿と足を開いて足先がマットの短辺に向くようにしましょう。前の踵と後ろの土踏まずを一直線に並べ、後ろの足先はやや内側に入れます。理想的なスタンスになったところで、前腿が床と平行になるように
前の足首の真上まで膝を90度に曲げます。もし腿が床と平行にできない場合は、スタンスをもっと長くする必要があるでしょう。理由があって「戦士」という名前がついていることを忘れないでください!



間違い 2: 後ろ脚を忘れている


ウォリアーII では両脚を使う必要があるのですが、後ろ脚のパワーとサポートを失ってしまい、その代わりすべてのエネルギーを前腿に感じていることが多くあります。後ろ脚を見つけるには、骨盤を後ろの踵に深く根付かせます。前膝の方向へ90度に曲げながら後ろ踵に向かって強く押します。後ろ脚を使うことで前腿の疲労を取り除き、均等に両脚に力が加わってポーズをより深く感じられるでしょう。



間違い 3: 走る戦士


このポーズでは、たびたび私たちは「走る戦士(上半身が前に倒れて股関節が後ろ足の方向へ流れている)」になってしまっています。そうではなく、膝を深く曲げるときは、後ろの手首を足首の真上に保ちましょう。そうすれば、胴体を中央に保ち骨盤を平行にすることができます。ポーズに入ったら、両手を腰において骨盤の位置を確かめましょう。骨盤の左右が同じ高さにあり(片方が高くなるのではなく)、また骨盤が前傾していないか(腰から後屈していまいます)を確認します。このポーズで骨盤を平行に保つことで、股関節の緊張を深いところから解いていくことができます。



間違い 4: 前膝が内に倒れている


股関節の外側は弱いことが多いので、それを補うために前の膝を親指の方向へ倒すことがあります。そうではなく、前の膝は足首の真上に来るようにし、腿のラインを、足の中心線とマットの前方に向かって真っ直ぐ伸ばします。膝を足の小指側に向かって踏みこみ、前の股関節まわりにある外旋筋と内転筋(骨盤の安定性と機能性のために重要な筋肉)を使います。



間違い 5: 股関節をマットの長辺に対し平行にしようとしている


股関節をマットの長辺の方へ完全に向けようと必死で頑張っている人がどれくらいいるでしょう?こうした指示は良かれと思って発せられているのですが、実はほとんどの人が骨格の構造のために股関節を90度まで外旋することができないため、無駄に終わります。股関節をマットのサイドに平行にしようというときは、骨盤が前傾したり(腰が圧迫されます)前膝がうちに倒れたりします。それよりは、自分の股関節の可動域の限界に注目しましょう。前の膝を90度まで曲げたら、前膝を足首の真上においたまま、自分の体が可能なところ、前膝が内に倒れずにできるところまで骨盤をマットの長辺方向へと回転させましょう。同時に、後ろ脚を強く外に向かって伸ばし続けます。前腿の外線と後ろ脚の伸展の組み合わせによって、バランスのある骨盤の動きが可能になり、股関節の深層筋を強化し広げることができます。



ウォリアーIIでこうした調整を行えば、この基本的な立位のポーズが、強さを発見し股関節を広げるパワフルなチャンスとなるでしょう。ここでの調整が、パルシュバコナサナやトリコナサナ、アルダチャンドラサナのような他の外旋の立位ポーズでも、練習を深めるのに役に立つはずです。楽しみましょう!

2021年5月18日火曜日

偏頭痛にマインドフルネスのストレス軽減法が効果的 
Mindfulness-based stress reduction may provide benefit to people with migraine




偏頭痛は、深刻な衰弱を招く可能性のある病気で、障害の原因の中でも世界でも2番目に多い。残念ながら、偏頭痛の患者の多くは、効果がなかったり副作用があったりで薬の服用をやめてしまう。頭痛の治療としては推奨されないにもかかわらず、多くの患者はいまだにオピオイドを使用している。しかし、Wake Forest Baptist Health での最近の臨床試験では、マインドフルネスを基にしたストレス軽減(MBSR)が偏頭痛の患者に効果がある可能性があることが示された。


「マインドフルネスをもとにしたストレス軽減法は、マインドフルネス瞑想とヨガを通してその瞬間瞬間の気づきを教えてくれる心身の治療です。 マインドフルネスはまた、偏頭痛のトリガーだと多く報告されているストレスへの新しい反応の方法を教えてくれます」

−レベッカ・アーウィン・ウェルズ博士(公衆衛生学修士)、Wake Forest Baptist Healthのウェイク・フォレスト医大神経学科の准教授。



JAMA Internal Medicineに発表された論文によれば、研究者らが調べたのは、痛みの認識、幸福感、偏頭痛の症状などがMBSRによって改善されたかどうかを、頭痛教育と比較した。


この研究では、偏頭痛の病歴を持つ成人89人を任意に選びMBSRと頭痛教育に割り振って、それぞれ週2時間のトレーニングあるいは教育のセッションを8週間続けた。


MBSRのグループは、マインドフルネス瞑想とヨガを基準としたカリキュラムに従った。参加者らはまた、自宅での実践のためオーディオ電子ファイルを受け取り、毎日30分間の実践をするように推奨された。頭痛教育グループは、頭痛や病態生理学、トリガー、ストレス、治療法についての教育を受けた。


MBSRおよび頭痛教育グループどちらの参加者も、偏頭痛の起こる日数が減少したと報告した。しかし、障害が緩和され、生活の質、抑鬱のスコアや幸福感を示す測定値が向上したのはMBSRグループだけであり、その効果は36週間に及んだ。さらに、頭痛教育グループと比較して、MBSRグループでは試験的に誘発された痛みの強度と不快感が緩和され、痛みの評価に変化が起こったことを示唆している。


「偏頭痛にいまだオピオイドが使用されている現在、効果が長く持続する薬物では愛安全な選択肢を見つけるということは、素晴らしい結果をもたらすはずだ」Wake Forest Baptist での総合頭痛プログラムの創設者で医師でもあるウェルス氏は述べた。「マインドフルネスは、偏頭痛の苦痛全体を治療する可能性があり、この衰弱をもたらす病気の影響を潜在的に緩和し得る。この結果を裏付けるには、より大規模で決定的な研究が必要である」

2021年5月13日木曜日

脳震盪への瞑想・ヨガ・マインドフルネスの効果を調査した初のメタ分析 
First meta-analysis looks at the impact of meditation, yoga, and mindfulness on concussions


レベッカ・エイカブチャック氏は、コネチカット大学で生理学と神経生物学の博士号の研究で軽度外傷性脳損傷について研究していた頃、複数の脳震盪を経験したスポーツ選手だった生徒に出会った。


「脳震盪について研究を始めた頃、人々が私のところへ集まってきました。娘の学校に通っていた家族など、脳震盪を起こした人がいれば話を聞きにいきました。彼らの体験や脳震盪を体験した人たちの全ての悩み、そしてどうしても消えない症状についてヒヤリングをしました」


その生徒もそんな人たちのひとりで、彼女が学生寮にいた時煙感知器のアラームがなった時に発作を起こした体験をエイカブチャック氏に話した。


「彼女が闘っていたこうした症状はとても深刻な症状でしたが、損傷は目には見えませんでした」そう話すエイカブチャック氏は2016年にPhDを取得し、現在はコネチカット大学のInCHIP(保健介入指針共同研究所)の博士研究員だ。「怪我をしたのがかなり前のことなら回復していくはずだと考えるのが普通です。どうしてよくならないのだろう、と。そして医師に、できることはないのでただ体を休めなさい、と言われて余計にいらいらするのです。いまだに頭痛や疲労感、気分の落ち込みを感じるからです」


脳震盪の慢性の症状は周知の通り治療が困難だ。しかし、エイカブチャック氏(パレスチナのヘブロンでヨガを17年教えている)は、彼女が発表した InCHIP での研究、脳震盪の慢性症状の効果的な治療のためのヨガや瞑想、マインドフルネスをベースとした治療について調べたこれまでにない初めてのメタ分析が、この症状と闘う人々の希望となってほしいと願っている。この研究は、最近「Applied Psychology: Health and Well-being」誌で発表されている。


「脳震盪とヨガ・瞑想という二つのエリアを組み合わせるという意味で、私にとって本当に熱のあるプロジェクトとなりました」研究の指導的立案者であるエイカブチャック氏は言う。「他の研究から、ヨガと瞑想が全身性炎症を緩和するのに役立つかもしれないこと、そして鬱症状に対処すれば、自分への思いやりを増大し反芻を減少させることがわかっています」


ヨガ、瞑想、マインドフルネスの脳震盪への効果を調べたこれまでの研究のほとんどは小規模だった。エイカブチャックらのメタ分析では、彼女のチームは、発表されたものや未発表のものも含めて22の異なる研究からデータを収集、総計539人の被験者に対し、精神的健康、肉体的健康、認知能力、生活の質、社会的・職業的能力などに対するこの3種の介入の結果を調査した。また、抑鬱や注意力、不安や疲労感などの特定の健康に関する結果についても調査した。


「私たちが得た主な結果は、抑鬱と疲労感の著しい減少でした。特に疲労感の効果は大変大きく、この症状は患者が対処するのに困難であることを考えると素晴らしいことです」


このメタ分析では、ほとんど全ての結果において、一貫して心身介入により症状の改善が見られた。今回の研究に参加した患者が多岐にわたること、慢性の脳震盪症状を緩和することが困難なことにより、この傾向は、注目に値すると研究者らは述べている。


脳震盪治療プランにおけるヨガや瞑想、マインドフルネスの効果をより深く調査するためには、より多くのそしてより大規模の研究を要するとエイカブチャック氏は言う。また、研究者や一般の人がこのメカニズムを理解するためにより多くの研究が必要であり、それによりこうした介入が脳震盪の症状の治癒と緩和を促進することになるとも述べている。


しかし重要なことは、軽度外傷性脳損傷の治療の一部としてあるタイプのヨガや瞑想、マインドフルネスの実践を含めることは、患者にとって有害な副作用がないようであるということだと彼女は言う。つまり、試してみても否定的側面は少ないということだ。


「脳は前十字靭帯のようなものだと考えてみてください。前十字靭帯を痛めたら休ませるでしょう。そしてリハビリも始めるはずです。脳もそのように考えれば、そういった意味で脳震盪もリハビリの必要な怪我のようなもので、リハビリを通して脳の特定の経路を強化することができるのです。そして、それに役立つツールというのが、呼吸法や瞑想、ヨガのポーズで得られるマインドフルな動きだと考えています」


彼女はこう続ける。「瞑想アプリやオンラインの瞑想グループから初めて基本を学び、毎日10分間瞑想する時間を取ると良いでしょう。じっと座れないタイプの人なら、ヨガの方が良いでしょう。1日の終わりにはへとへとだというなら、深い呼吸とともに簡単なボディ・スキャンをするとよいでしょう。奇跡のように治るというわけではありませんが、こうしたツールを日々に取り入れることで時間と共になんらかの効果が得られるはずです。脳震盪の症状と闘っている人たちの力になればと、心から願っています」




(出典) https://www.news-medical.net/news/20201130/First-meta-analysis-looks-at-the-impact-of-meditation-yoga-and-mindfulness-on-concussions.aspx

2021年5月4日火曜日

ハムストリングスについて10の俗説を暴く Vol.2 
10 Hamstring Myths Debunked

前回からの続きです。

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6.「ハムストリングスをストレッチする時に四頭筋を使っていれば安全」


受動的よりは能動的にストレッチをした方が良い一方で、四頭筋(腿前面の筋肉群で、ハムストリングスと逆に膝の伸展や股関節屈曲に使われる)を働かせることで守られるものはほんの少しだけ。たとえ四頭筋が収縮していても、骨はきちんと並んでいないかもしれません。この場合、方向が一致していないという問題には対処しないままで、制限や怪我の原因となる可能性もあります。特定の筋肉を使うことに集中するよりも、まずは骨格のアライメントに集中したほうが、筋肉は楽に動けるでしょう!前屈で脚と足の骨の方向を揃えることで、例えば、誰もが望んでいる内側広筋(体の中心側で最も深い四頭筋で、膝のすぐ上から内腿へに向かっている)の収縮が得られます。これは他の四頭筋よりも働かせることが難しい場所ですが、健康的な膝のアライメントにこの筋肉が役立ちます。



7.「杖のポーズのようなポーズで腿裏が硬くて背骨が伸ばせない時は、ブランケットの上に座るしかない」


ブランケットは確かに背骨を伸ばすのに役立ちます。けれど、両手を後ろへ歩かせて胴体を後傾させながら、伝統的なポーズ通りの脚に保ったままにしておくとよりうまくいくかもしれません。この方法では、両脚の下に床があるので膝の向きを調整しやすくなります。膝は、浮かせている(ブランケットの上に座っている時のように)よりも床についているほうが膝からのフィードバックをより受け取れるからです。

ダンダーサナから、腰を優しく反らせられるように後方へ手を歩かせて後ろにもたれかかってみましょう。両手だけでなく踵や大腿骨も床へ押しながら、腕と脚で体重を支え、股関節を屈曲させながら腰を優しく曲げ、鎖骨に沿って胸を開きます。直立した伝統的なポーズで行うように、後方にある架空の定規の方向に向かって頭と尾骨を動かし、そしてお互いを離します。上半身が後方に倒れているので「定規」も同じように倒れていて、頭と尾骨は斜めになります。この状態で、腰椎の曲線を保ち脚全体の健康的な動きを強める練習ができます。壁を蹴っているように両足を調整し(あるいは壁を実際に蹴るといいでしょう!)、つま先と膝関節を真っ直ぐ上に向けましょう。徐々に、一呼吸ずつ、体重を両手から両脚に移動し、背骨を地面と直角に近づけていきましょう。






8.「膝を曲げて前屈すればハムストリングスや腰が守られる」


膝を曲げることは必ずしも安全ではありません。特に膝や足の方向が揃っていなかったり、両足の荷重のバランスが悪い場合はそうです。立位の前屈を安全に行うためには、膝を曲げても曲げなくてもいいですが、背骨をニュートラルの状態まで伸ばす時は、必ず体重を踵や足指の付け根に均等にかけ、膝と足の人差し指と中指の間に向けるようにしてください。


 

9.「目標は、背骨を平ら(ニュートラル)にして前屈を深めること」


必ずしもそうではありません。目標は、きちんと調整した両脚の上で背骨を伸ばすことです。ほとんどの人は、90ー120度程度の股関節屈曲(背骨と大腿骨の間の角度)では背骨を丸める必要があります。例えば、脚を伸ばしたまま立位の前屈に移る時、背骨が地面と平行をすぎるとすぐに背骨は丸まります。(非常に可動域のあるヨギはその点を過ぎてもニュートラルな背骨を保てるかもしれませんが、それは単に股関節の球窩の可動域が非常に広いということを示しているだけで、背骨が長いとか脚がきちんと調整されていることを保証するものではありません)。

前屈で背骨が丸まったり曲がっていても、その曲線が背骨全体に均等に配分されていてコアに支えられているならば構いません。コアを安定させる筋肉群を最もうまく働かせるには、90ー120度までは背骨をニュートラルに保ち、その後はきちんと両脚の骨の向きを揃えて背骨を伸ばすようにゆっくりと前屈しましょう。前屈を深めていって、もし安定させているアライメントが崩れたら、一度戻ってもう一度根付かせて伸ばします。



10.「前屈が簡単に深く行えるなら、毎回できるだけ遠くへ限界まで深めるべきだ」


多くの場合、柔軟性よりも安定や形に集中したヨギの方が多くを得ます。限界までのストレッチを緩めて、安定や呼吸の控えめな練習をするのです。非常に柔軟なヨギなら、足の荷重のかけ方を洗練させ、膝を足の中央線に向け、背骨を伸ばすことでコアを強化し結合組織に利かせることができます。そこでは、彼らにとっては「中くらい」の柔軟性(ストレッチをやや感じる程度の深さ)だと感じるでしょう。

もしもっと感じたければ、体を出入りする呼吸の感覚に注目したり、足の地についた感覚をや膝の向き、背骨の長さを保りながら、吸気の広がりと呼気の優しい収縮に身を任せましょう。



2021年4月30日金曜日

ハムストリングスについて10の俗説を暴く Vol.1 
10 Hamstring Myths Debunked


ハムストリングスは、腿の裏にある3つの長い筋肉群です(半腱様筋半膜様筋、そして大腿二頭筋)。これらは、膝を屈曲し股関節を伸展する働きをしているのですが、前屈をしようとする時は、一番の邪魔者のように感じることもあるかもしれませんね!


椅子に座り続けることは、これらの筋肉群の動きを制限し短くするため、ハムストリングスが硬いと感じる主な原因となります。ハムストリングスの中や周りの柔軟性が欠けると姿勢の問題が起こり、坐骨が下方へ引っぱられて骨盤が後傾してしまい、椎間板の損傷にまで至ることもあります。骨盤の後傾によって腰椎の曲線が平らになり、プラサリタ・パドッターサナやダンダーサナのような前屈を股関節から曲がって安全に行うことが難しくなります。


ヨガをする多くの人たちは、ハムストリングスを解放したいとやってきます。何年経っても少しの進歩しかないときは、もっと頑張ってもっと前屈をしなければいけないんだと思うでしょう。けれど、念入りな前屈プログラムを通して「硬い」ハムストリングスを「伸ばす」というクラスは、いつも期待している通りの結果につながるわけではありません。また、ハムストリングスの制限や怪我のある人たちに一般的に勧められる安全策の多く(膝を曲げつ、ブランケットに座る、前屈はしないなど)は全体像の一部でしかなく、何年間にもわたってハムストリングスをかため続けてきたバランスの崩れには対処していません。


ハムストリングスに関する以下の俗説を暴くことで、自身の動きの癖やヨガの練習を見直すきっかけとなり、いずれは前屈をより深めて腰を緩めることができるようになるでしょう。




1. 「私のハムストリングスは硬い」


大抵の場合、問題はハムストリングスが硬いことではありません。大体は、筋肉が硬いのではなく、筋肉の周りにある結合組織の筋膜なのです。筋膜の繊維癒着と小さな絡まりがハムストリングスをひとつに固めて、指ハブ(訳註:葉や紙などで作った指を挟むおもちゃ)に挟まれたようになってしまうのです。言い換えれば、大抵は、ハムストリングス周辺の結合組織にある絡まって粘着した部分が、前屈を深める邪魔をしているのです。



2. 「私の目標はハムストリングスを伸ばすこと」


あなたのハムストリングスは、おそらく十分に長いはずです。使う際に、カーテンをレールに沿って引くように、広く横方向に広がる必要があります。筋肉の周りにある結合組織の中の絡まって動かなくなった場所が、多くの場合にそういった横方向の動きを妨げています。筋膜はお互いに繋がりあっているため、筋肉が横方向に動く自由が無い場合、全ての方向において弾力性が制限されるのです(これには「伸展する可能性」ももちろん含まれます)。けれど、横方向の自由があって骨が股関節に正しく並んでいれば、組織は広がることができて安全により深く前屈できるのです。


 

3. 「ハムストリングスを解放する唯一の方法は、前屈などのポーズで腿の裏をストレッチすること」


実際、どんな動きや姿勢も骨格が健康的に並んでいれば、骨がハムストリングスをあるべき方へ導き、筋膜や筋肉組織が動けるようにするため、ハムストリングスを締め付けている癒着が徐々に解けていきます。健康的な骨の並びによって、ハムストリングスが「ビートに乗る」ことができ、自由に滑るように動かせるようになるのです。


ハムストリングスのリリース(様々なポーズや動きに応用可能)の鍵は、両足に荷重を落とし、膝関節を足指の真ん中方向に向け、長く伸びたニュートラルな背骨を作ることです。考えてみましょう。荷重が足指の付け根と踵に均等にかかった正しく地についた両足、足の中央線(人差し指と中指の間)に向かって動く膝、そして頭の後ろと尾骨の間が長く伸びていながら上下に並ぶ位置にあるような背骨。


ハムストリングス関連の怪我で理学療法に来る患者は多くいます。治癒の鍵は、両足を通した位置関係、膝とつま先の関係性、そして背骨の形状を深く調べることです。一度、足指の付け根と踵を通ってより均等に荷重バランスを取れるようになり、膝関節が中指方向に動き、背骨を伸ばせるようになれば、原因は取り除かれてハムストリングスの緊張が解かれていきます。

より早い治癒のため、結合組織の癒着を解く多くの専門家がいます(理学療法やマッサージ、構造的身体統合、ロルフィングなど)。自分でのマッサージも効きます。しっかりした椅子に座り、腿の下にテニスボールを置いて少し足を持ち上げ、ハムストリングスを爪弾くかのように脚を横向きに動かし、できるだけボールを押し下げてみましょう。硬い場所を見つけたら、そこでストップして呼吸しましょう。

しかし、手で癒着を解くことは、そもそも癒着を起こすに至った根本的な動きの問題を解決するわけではありません。また、安定性や姿勢の改善なしに可動性だけを広げれば、怪我につながる可能性もあります。健康的な負荷をかけたヨガの練習は、こうした安定したアライメントを養う方法の一つです。

加えて、水分をたっぷり取る、栄養のある食事をする、1日を通して動き続ける(何時間も座りっぱなしでなく)などは、ハムストリングスのリリースに役立つでしょう!



4. 「何年間も同じ方法でストレッチしてきたけれど、忍耐強くしていればいつかは解放されるはず」


そうではありません。いつもやっていること、いつものやり方は、いつもの結果をもたらし続けます。根本的なアライメントや荷重のかけかたの問題に対処しないで前屈し続けると、おそらくそのまま行き詰まったままでしょう。目指すリリースを得るには、両足をしっかりと地につけ、膝と足の向きにより深く注意し、伸ばしたニュートラルな背骨で動いてみましょう。そしてそれをできるだけ多くのポーズで、一日の活動を通して心がけてみます。こうした原則をあなたの前屈に応用すれば、いつものポーズも新鮮で実りあるように感じられるようになるかもしれません!



5. 「ハムストリングス腱炎(臀部の下のハムストリングス起点の痛み)を経験したら全ての前屈を避けるべき」


何をするかではなく、どうするか、です。ハムストリングス腱炎は、ポーズにおける荷重とアライメントのバランスの崩れが原因であることが多く、ポーズそのものが原因ではありません。腱炎は(慢性になれば腱症と呼ばれます)、ハムストリングスの一部が過剰にストレッチあるいは働いた結果です。これは、根本的な動作の機能異常の症状なのです。つまり、前屈のストレッチ負荷を脚全体とその結合組織全てに分散させるために、強化と調整が必要だということを示しているのです。そうすれば、繰り返す問題のサイクルから抜け出すことができるでしょう。

ハムストリングス腱炎を自分で治療するには、痛みの感覚が来る少し手前まで前屈をします。痛みのない前屈を2分間行い、背骨を伸ばし、膝を中指に向け、しっかりと感覚を感じながら両足に体重を落としていきましょう。そして背骨を伸ばして立ち上がります。2分間のホールドで、組織が形を変え神経筋のパターンが変わり(よいよい協同と強さにつながります)、次に前屈は、痛みなくより深く行うことができるでしょう。





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2021年4月26日月曜日

初心者のためのムーラ・バンダ(ルート・ロック) 
A Beginner’s Guide to Mula Bandha (Root Lock)

前回は、骨盤底筋についてでしたが、今回は伝統的なヨガにおけるバンダのひとつとしての観点を探った記事をみていきます。

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ムーラ・バンダ(ルート・ロック)は、重要なヨガの実践であるが、大抵の場合ヨガの教本の後ろの方に押しのけられている。サンスクリット語の「ムーラ」の意味は植物や木の根のことである。英語において「ルート Root」はまた、物体の足や土台、ものの出どころ(問題の原因など)といった意味もある、ここでは、「ムーラ」は胴部の基部、つまり会陰を表し、脊椎に沿って存在するエネルギーの中核で最も低いムーラダーラ・チャクラと深い関係がある。


「バンダ」という言葉には多くの意味があり、矛盾したものもある。例えば、この言葉はこれまで「束縛する、遮断する、抑制する、妨害する、制止する、固定する」などと訳されてきた。この意味において、バンダは川を堰き止めるものと描写される。しかしまた、「結合する、接続する、合わせる、統合する、組み合わせる、連結する」などとも解釈される。この意味では、バンダは川にかかる橋である。これらの異なった意味をどのようにとらえればいいのだろうか?ムーラ・バンダの実践を詳しく調べれば、おそらく答えそのものが自ら姿を表すはずである。




ヨギがムーラ・バンダを練習する訳


ムーラ・バンダは、安定と鎮静をもたらす。また集中のエネルギーを高める。


ムーラ・バンダは、プラナヤマや瞑想のどちらでも行われ、呼吸法が終了し瞑想が始まる時の一貫性をもたらす。権威のある「ハタヨガ・プラディピカ(ハタヨガの光)」の著者であるスヴァートマーラーマはこう述べている。「ムーラ・バンダを実践することにより・・・総合的な完成が得られることは疑いの余地がない」これは大変印象的な言及である。しかし、これを真剣に受け止めて良いのか、また、この実践を学ばせるための誇張表現だろうか?では、心身を支えるエネルギーのシステムを見ていこう。それによってスヴァートマーラーマが主張する観点が見えてくるはずだ。


プラナの主軸は脊柱であり、会陰から頭骨の基部へと立ち上がっている。この軸は、シュシュムナと呼ばれるエネルギーの経路(ナディ)の中心だと言われている。イーダとピンガラとして知られる他のエネルギーのふたつの経路は、脊柱にそって基部からそれぞれ左右の鼻腔へと上方に向かって絡み合っていると記述されている。通常では、これらのふたつのナディは、複雑で階層に分かれたエネルギーの経路ネットワークを司っている。どちらかが活性していると、全システムの機能に影響を与える。


ウパニシャッドではプラナを、止まり木に繋がれた鳥のように、イーダピンガラに繋がれていると例えている。枝のあちこちに飛び回って、決して自由を見つけることなく生きている。ヨガの達人たちによれば、イーダとピンガラが無意識に交代することを制止し、このふたつに分かれたエネルギーの流れを統合することができるという。これが文字通りハタヨガの意味である。ヨガとは、(右の息)と(左の息)を結合することである。これらの流れが統合されたとき、プラナは自由になり脊椎の中心の経路を上昇して、頭頂にある究極点サハスララまで達する。このプロセスの最初の段階は、シュシュムナの覚醒だと言われる。この覚醒を得るための練習が完全さをもたらすのだが、それがスヴァートマーラーマがムーラ・バンダを賞賛する理由のひとつである。




3つのバンダ


ヨガの達人たちによれば、エネルギーの外側への流れを制止しシュシュムナの上向きの流れと統合するための3つの実践があるという。胃部のロックであるウッディヤナ・バンダでは、息を吐き腹部を脊椎に向かって引き込む。これが臍の中心のエネルギーを活性化させる。顎部のロックであるジャランダーラ・バンダでは、顎を喉元に引き下げ、そこにあるイーダとピンガラを通るエネルギーの通常の経路を力で止める。3つ目がムーラ・バンダで、会陰中心で筋肉を強く収縮させる。これらの筋肉収縮は、神経系や循環器系、呼吸器系、内分泌系に影響を与え、特に重要なのは、内的エネルギーのシステムであるプラナに影響することである。


スヴァートマーラーマは、これら3つ全ての実践は秘儀であると主張する。つまり完全な効果を得るためには、正確なヨガの方法で行わなければならず(自身の師により教わる)、ただ身体的に動かすだけではないということを彼は意味している。これらのテクニックに関する完全なサッダーナ(実践のルーチン)は、秘密にしておかなければならず「宝石のように、そして、妻との個人的な関係を他者に話さないのと同じように、誰にでも話すことではない」多くの抗議もあるが、師も生徒も同様に、より高度な実践は、訓練の準備段階を終え精神の指導者との直接的な関係を持った十分な資格をもった志望者のためのものであると彼は忠告している。とはいうものの、ムーラ・バンダの準備段階バージョンは、全ての生徒に適しており、健康とともに自己認識によい効果をもたらす。



簡単な解剖学レッスン


ボウルの形をした腰帯(寛骨)は3つの融合した骨からなっている。腸骨、坐骨そして恥骨だ。骨盤は底面が開いていて(骨盤下口)、そしてこの開口部の基部を会陰と呼ぶ。上から見ると、会陰はダイアモンドの形をしている。尾骶骨(脊椎の基部)はこのダイアモンドの背部にあり、ダイアモンドの前部は、ふたつの恥骨の間の関節である恥骨結合。左右の角は二つの坐骨である。


ムーラ・バンダは、会陰の中央と密接に関連している。男性では、ムーラ・バンダは肛門と性器の間にある会陰体の周囲にある筋肉群を収縮させることで得られる。いくつかの書物では、この部分の下部に軽い圧力をかけることで(巻いた柔らかなソックスや特別に作られたクッションの上に座る)、収縮が刺激される。片方のかかとの上に座って圧力をかける姿勢も記述されている。女性では、ムーラ・バンダは会陰体ではなく子宮頸部のあたりに感じると言われている。男性と同様、会陰中央に柔らかいクッションを置くと刺激されると言われる。


実際的に言えば、意識を会陰の後部、前部、中央すべてに同時に集中しなければならない。ムーラ・バンダを練習するには、会陰を中央で活性させる方法を学ばなければならない。


ムーラ・バンダが快適に維持できるようになれば、プラナヤマや瞑想の間も使えるようになる。



ムーラ・バンダの練習法


大抵の場合、会陰部の筋肉群だけを収縮させることは困難であるため、ムーラ・バンダの気づきを得るには毎日の練習が問題となる。焦ってはならない。というのは、ゆっくり段階的に練習すれば筋肉を強化させるとともに精神的な識別力が養われるからである。練習で厄介なのは、会陰の筋肉群は一緒に働く傾向にあり、一箇所を収縮させると全てが収縮することが多い。また、会陰筋肉群とともに呼吸筋群もまた無意識に緊張してしまい、身体の他の部分でも余計な交感神経的な緊張が起こりやすい。そこだけを選別するよう注意してたくさん練習をしなければならない。



STEP 1

最初の課題は、会陰の筋肉群を収縮・弛緩する単純な能力を養うことだ。まずは、瞑想をする直立姿勢で座る(できれば脚を組んだ座法で)。目を閉じ身体を休め、呼吸をリラックスさせ、胸郭の左右が広がったり縮んだりするのを感じながら、上腹部の緊張を解く。
  
調整しようとせず自由に呼吸をし、前方、中央、後部と会陰全体の筋肉を内へ上方へと締め付けて収縮させる。呼吸はできる限り安定させ、止めることなく流れるように保つ。ゆっくりと締め、収縮が完全になったらゆっくりと解放する。このエクササイズでは、それぞれの部分を区別しようとせず、意識を高めながら会陰全体の筋肉群を強化する。これを25回繰り返す。


STEP 2

次は、会陰の筋肉群全てを収縮させ、快適な範囲で保持する。緊張を保っている間もゆっくりと滑らかな呼吸を続ける。肛門あたりを感じ、そして会陰体や子宮頸部の中央部を収縮させ、そして最後に泌尿生殖器あたりの収縮を丁寧に観察する。それぞれに集中しながら締め上げて、その感覚を感じよう。そして、ゆっくりと全ての収縮を解いてリラックスする。


STEP 3

今度は、呼吸とともに会陰部全ての収縮をまとめる。息を吸い込んで会陰を収縮し、ゆっくりを息を吐き出して緊張を解く。呼吸と同期するように収縮のタイミングを合わせよう。ぎこちない動きやコントロールを失うことも、時間とともに徐々に減っていく。この練習の間、会陰の中央部分に集中するようにし、ムーラ・バンダにと深くつながっていく感覚に特に注意を向ける。このエクササイズを25回繰り返す。


STEP 4

最後に、準備ができたら、注意を会陰の中央に集中させ、そこの筋肉を収縮しながらも肛門や泌尿器あたりをできるだけ動かさないようにする。これがムーラ・バンダの初期段階バージョンであり、これを得るには時間がかかるだろう。急ぐ必要はない、それよりも時間をたっぷりかけて練習する方が良い。


STEP 5

一旦、呼吸に影響することなく、他の交感神経系の筋肉緊張を弛緩させたまま収縮を維持できるようになれば、しばらくの間は快適にムーラ・バンダを維持できるようになるだろう。



ムーラ・バンダの利点


この記事の最初で、バンダという言葉の二つの意味について答えを探った。ひとつはエネルギーの流れを堰き止めると解釈し、もうひとつはエネルギーを統合するための橋と表現していた。ここに述べられている練習を行えば、反対の意味を持っているようなこれらをすでに内的に納得しているだろう。ムーラ・バンダには、会陰でエネルギーを制止する効果があり、その意味では安定させ鎮静させるものである。また、集中するエネルギーをやさしく高める効果もある。また、意識の声がより明確に聞こえるように、ラジオの周波数を正しく合わせるようなものである。


ムーラ・バンダに関連する身体的な利点はさまざまである。この練習を通して得られるのは、生理不順が規則正しくなる、呼吸数が遅くなる、心拍数や血圧が下がる、交感神経の興奮が抑えられる、消化力が向上する、泌尿生殖器機能が調和するなどである。こうした効果はヨガの達人らによって言及されているが、これらを調査した科学的研究はまだ数少ないようだ。ヨギにとってより重要なのは、ルート・チャクラにあるエネルギーの下方への動きと、ハート・チャクラにある上方への動きが逆になって、これらのエネルギーが統合されると言われていることである。この内なる統合が気づきの広がりをもたらすのだ。


ムーラ・バンダの習慣的な練習により、少なくとも、筋肉の収縮が集まる場所がより確かに感じるようになるだろう。そこが、ムーラダーラ・チャクラの場所であり、そこから身体のエネルギーが精神へと広がると言われている。このエネルギーが穏やかで安定していれば、人生自体もよりリラックスしたものになるのだ。





(出典)https://yogainternational.com/article/view/a-beginners-guide-to-mula-bandha-root-lock